JP3594972B2 - 水性親水性皮膜処理剤及びその処理剤を使用する熱交換器用プレコートフィン材の製造方法 - Google Patents

水性親水性皮膜処理剤及びその処理剤を使用する熱交換器用プレコートフィン材の製造方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、主にアルミニウム材の表面に親水性を付与するに好適な親水性皮膜処理剤とその処理剤を使用する熱交換器用プレコートフィン材の製造方法に関するものである。
背景技術
一般に、建物や自動車等に使用される空調機器等の熱交換器においては、アルミニウム材(以下、アルミニウム又はアルミニウム合金を意味する)等を用いて所定のフィン形状に成形加工してなるフィン材が使用されている。このようなフィン材は、熱交換効率を上げる目的や空調機器の小型化の影響等によりそのフィンどうしの間隔が狭められているため、冷房時等においてフィン表面で凝縮した水が球状になってフィン間にブリッジを形成するという現象が発生し、この結果、通風抵抗が増加して熱交換能力が低下してしまう等の不具合がある。
このため、従来においては、そのフィン基材に対してフィン加工前に予め親水性皮膜処理剤を塗布してフィン表面に親水性を付与する表面処理が施されている。これは、フィン表面の親水性を高めることによってフィン表面に付着した水分が球状に凝集することなく表面全域に広がるようにし、これにより前記したブリッジ現象の発生を回避しようとするものである。なお、このような親水性皮膜処理剤等を成形加工前に予め塗布処理して使用するフィン材は、通常、プレコートフィン材とも呼ばれている。
そして、このような親水性皮膜処理剤としては、例えば、シリカと有機ポリマーを主成分とするものが知られている(特開昭53−92846号、特開昭55−99976号、特開平6−221786号等の公報)。この他にも、初期親水性の向上のために界面活性剤を添加した親水性皮膜処理剤(特開平7−188585号公報等)や、上記主成分に加えてシラン化合物とジアルキルスルホコハク酸エステル塩を配合したものを50℃以上で反応せしめた親水性皮膜処理剤(特公平1−36503号、特開平1−223188号等の公報)が知られている。
しかしながら、シリカと有機ポリマーを主成分とする従来の親水性皮膜処理剤は、初期段階では親水性が良好に発揮されるものの、経時的には乾湿状態の繰り返しや空気中の炭化水素類の付着等によりその親水性が次第に劣化してしまう傾向にあり、親水性持続力の向上が望まれている。
また、上記公報等で提案されている親水性皮膜処理剤は、そのいずれも組成内容等からみてその浴はアルカリ性であり、後述するようにフィン基材に塗工した後の表面が比較的平滑なものとなる傾向がある。そして、このようなフィン塗工面では親水性持続力が不十分であるばかりか、水がはじかれるという別の現象がみられる。前掲の特開平6−221786号公報には、その実施例1に、ケイ酸塩(ケイ酸ソーダ)と水溶性樹脂(ポリアクリル酸ソーダ)と水との混合液(アルカリ性)をアルミニウム板上に塗布し、平均粒径0.5μmのシリカ粒子がある親水皮膜を形成するプレコートフィン材が示されているが、成膜される皮膜自体がアルカリ性をおび、フィン加工時に揮発性プレス油を発泡劣化させるとともにフィン材の耐蝕性を阻害し、アルカリの溶出により皮膜構造が経時的に変化する当の問題がある。
また、特開平7−188585号公報には、使用する界面活性剤の種類は制約されない旨や、その界面活性剤の役割が主に初期親水性の向上と成形加工前に塗布するプレス油の吸着による親水性悪化の防止とにあることが示されているとともに、長期親水性持続性を同時に確保するために適量の架橋剤を添加することが有効であることが示されているが、同公報の親水性皮膜処理剤では特に揮発型プレス油塗布後における親水持続性が未だ不十分であった。この他、特公平1−36503号公報等には、脱油工程や実用時における界面活性剤の流出による親水性持続性の低下を防ぐため、界面活性剤(ジアルキルスルホコハク酸エステル塩)を50℃以上の加熱処理を施すことによりポリマーと架橋させることが示されているが、この親水性皮膜処理剤もやはり揮発性プレス油塗布後の親水性持続性に欠けるものであった。しかも、この処理剤を塗布した後等における加熱処理時の加熱温度が高温(約230℃以上)になると親水性の劣化が顕著となったり、その処理剤に添加する界面活性剤の含有量が0.5重量%を超えると処理剤の塗布外観が不均一なものとなって親水性にばらつきが生じるという傾向がある。
さらに、プレコートフィン材は、その成形加工等の前には通常ロール巻きにして保管されており、従来の親水性皮膜処理剤を塗布処理した場合には、フィンどうしが付着して剥がれない、いわゆるブロッキングが発生することがある。
本発明の目的は、このような従来技術の各種問題点を解消することにあり、例えばアルミニウム材料の表面に塗布した場合、優れた親水性が初期段階において得られることはもちろんのこと、成形加工前に塗布する揮発型プレス油の塗布後や高温加熱処理後においても持続して得られる水性の親水性皮膜処理剤を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、そのような優れた親水性が得られることに加え、ロール巻きにした場合においてもブロッキングが発生しない高品質な熱交換器用のプレコートフィン材を製造することができる製造方法を提供することにある。
発明の開示
本発明の水性親水性皮膜処理剤は、分散粒子径が5〜100nmのコロイダルシリカと、少なくともカルボン酸ポリマーを含む水溶性ポリマーと、アニオン系界面活性剤と、水とで組成されてなり、上記コロイダルシリカと水溶性ポリマーは、その固形分重量比が30:70〜70:30、その合計含有量が4〜20重量%、水溶性ポリマーに含まれるカルボン酸ポリマー中のカルボキシル基の含有量が20〜63重量%であり、また、上記アニオン系界面活性剤は、炭素数が1〜18のアルキル基を有するスルホコハク酸モノアルキルエステルのアルカリ塩であって、コロイダルシリカと水溶性ポリマーの固形分に対する含有量が5〜20重量%であり、また、全体のpH値が1〜5であることを特徴とするものである。
また、本発明の熱交換器用プレコートフィン材の製造方法は、分散粒子径が5〜100nmのコロイダルシリカと、少なくともカルボン酸ポリマーを含む水溶性ポリマーと、アニオン系界面活性剤と、水とで組成されてなり、上記コロイダルシリカと水溶性ポリマーは、その固形分重量比が30:70〜70:30、その合計含有量が4〜20重量%、水溶性ポリマーに含まれるカルボン酸ポリマー中のカルボキシル基の含有量が20〜63重量%であり、また、上記アニオン系界面活性剤は、炭素数が1〜18のアルキル基を有するスルホコハク酸モノアルキルエステルのアルカリ塩であって、コロイダルシリカと水溶性ポリマーの固形分に対する含有量が5〜20重量%であり、また、全体のpH値が1〜5である水性親水性皮膜処理剤を、アルミニウム製フィン基材の表面に直接又はその表面に形成する耐蝕性下地皮膜を介して固形分付着量が0.3〜1.5g/m2になるように塗布し、加熱乾燥することを特徴とするものである。
コロイダルシリカは、水性分散液として提供される、酸(pH1〜4)安定型のシリカゾル又はアルカリ(pH9〜10.5)安定型のシリカゾルのいずれであってもよく、その分散粒子径が5〜100nm、好ましくは10〜30nmのものが使用される。アルカリ安定型のコロイダルシリカを使用する場合には、そのコロイダルシリカはカルボン酸の酸により中和されることになるが、pH値1〜5の浴中においてシリカの凝集を最小限にするため、そのアルカリ安定型コロイダルシリカが浴中でpH値5〜7の中性域を通過(滞留)する時間を極力短縮させることが重要である。この分散粒子径が5nm未満では、シリカが凝集しやすくなり、必要な粗面化状態の塗布表面が得られず親水性レベルも低くなる。反対に100nmを超えると、シリカどうしが合体して浴の安定性が悪化する。
水溶性ポリマーは、水溶性カルボン酸ポリマーと、必要に応じて併用する後述の他のポリマー材料とを含むものである。この水溶性ポリマーは、そのポリマーに存在するカルボン酸ポリマー中のカルボキシル基の含有量、即ちカルボン酸ポリマーの全重量中に占めるカルボキシル基(COOH)の重量割合が20〜63重量%である。この含有量が20重量%未満では水に対する溶解性が悪くなる。一方、含有量の上限値(63重量%)は全量がアクリル酸コポリマーとするときの理論計算値上の上限値なので、この値を超えることは実際にはあり得ない。このカルボキシル基の含有量については、例えば、塗布前の液状態時には化学的分析方法(例えば中和滴定により反応量を求めて換算する)により測定し、塗布後の皮膜状態時には赤外分光分析方法により測定する。
水溶性カルボン酸ポリマーは、塗布前の処理剤として存在するときはpH調整剤として機能し、塗布による皮膜形成時にはコロイダルシリカ粒子の造膜保持剤やバインダーとして機能する。このカルボン酸ポリマーとしては、ポリアクリル酸樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、ポリアクリル酸系共重合体、ポリアクリル酸のエステル化合等のアクリル酸系ポリマーが単独で又は混合して使用される。ちなみに、アクリル酸系ポリマー単体の水溶液(濃度:20重量%)のpH値は1〜3である。また、カルボン酸ポリマーは平均分子量が2,000〜500,000、好ましくは15,000〜100,000であるとよい。この分子量が2,000未満では、塗膜が水に簡単に溶解してしまい、反対に500,000を超えると、塗料としての粘度が異常に高くなり水に溶解し難くなり、また、他のポリマーとの相溶性が悪くなり、塗布時に糸曳き現象が発生するようになって良好な塗布ができなくなる。
水溶性ポリマーにおいて併用するポリマーとしては、例えば、分子中にエーテル結合を有する樹脂(ポリエチレングリコール、ポリエーテル系ウレタン、ポリグリシジルエーテル化合物など)等が挙げられる。このエーテル結合を有する樹脂を使用した場合には、熱黄変性の少ない処理剤の塗膜が得られる。
水溶性ポリマーには、カルボン酸ポリマーを水に不溶化させるための架橋剤や造膜軟化剤として機能するポリマー材料等を配合することができる。架橋剤として機能させるポリマーとしては、ジエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類、水溶性エポキシ樹脂、水溶性メラミン樹脂、イソシアネート等の水溶性ウレタンポリマー等が使用される。また、造膜軟化剤として機能させるポリマーとしては、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、水溶性ポリエステル等が使用される。これらの配合量については、架橋剤ではカルボン酸の等量値を限度とし、造膜軟化剤では水溶性ポリマーの配合量からカルボン酸ポリマーと架橋剤の合計配合量を除いた量を限度とする。
コロイダルシリカと水溶性ポリマーは、固形分重量比が30:70〜70:30、好ましくは40:60〜70:30となるように配合される。コロイダルシリカの固形分重量比が30未満では塗膜の全表面積に占める親水基の濃度が不十分なため親水性持続量が低下してしまい、反対にその重量比が70を超えて水溶性ポリマーの配合量がすくなくなると塗膜がもろくなる。
また、コロイダルシリカと水溶性ポリマーは、処理剤全体に対して、その合計含有量が4〜20重量%となるように配合される。この合計配合量が4重量%未満では所望レベルの親水性を付与することができず塗膜の均一性が低下し、反対に40重量%を超えると液の粘度が上昇して塗布作業性が低下したり塗膜の均一性が低下する。
水としては、特に限定されるものではないが、脱イオン水、純水等が使用される。この水は処理剤全体のうちコロイダルシリカと水溶性ポリマーを除いた残部に相当するため、その含有量は後述する任意成分も含めて80〜96重量%である。
処理剤全体のpH値は1〜5であるが、pHが1未満では処理剤の浴安定性が悪く、塗膜形成時にアルミニウム材料面や耐蝕性下地皮膜を溶解するおそれもあるため適当ではなく、pHが5を超えると皮膜形成時にコロイダルシリカが球状となって表層部に析出しない。このpH値の調整は、カルボン酸ポリマーの配合量を調整することにより行うが、硝酸或いは酢酸等の揮発性酸を用いて行ってもよい。
アニオン系界面活性剤は、主にプレコートフィン材の成形加工前に塗布する揮発性プレス油による親水性低下を抑制することを目的として添加されるが、特に下記一般式で示されるスルホコハク酸モノアルキルエステルのアルカリ塩には、ジアルキルスルホコハク酸エステルのアルカリ塩などとは異なり、前記した親水性低下を抑制する作用に加え、皮膜表面を粗面化してより親水性持続力を高めるという作用がある。
Figure 0003594972
[式中、Rは炭素数が1〜18のアルキル基、Mはアルカリ金属を示す。]
この界面活性剤において、アルキル基の炭素数が18を超えると水に対する溶解性が低下して処理剤の浴安定性が悪くなる。このアルキル基はその炭素数が5〜14であればより好ましく、この場合には界面活性剤が水により均一に溶解し、加熱処理時に塗膜表面に集中的にブリードすることが殆どなく親水性持続力の確保に有効である。また、界面活性剤としてはアルキル基の炭素数が異なるものを組み合わせて使用してもよく、この場合には加熱処理時の塗膜表面におけるブリードの状態をより簡単に制御することができる。アルカリ金属塩は特に限定されないが、コスト面で有利であるという観点からはナトリウムが好ましい。
スルホコハク酸モノアルキルエステルのアルカリ塩からなるアニオン系界面活性剤としては、スルホコハク酸モノオクチルエステルの2ナトリウム塩、スルホコハク酸モノラウリルエステルの2ナトリウム塩等が挙げられる。このうちスルホコハク酸モノオクチルエステルの2ナトリウム塩については、例えば、米国特許第2,628,091号明細書の実施例に示されているように、オクチルアルコールと無水マレイン酸を主原料として酸性亜硫酸にてスルホン化する製造法により得ることができる。原料として天然の原料、例えばやし油を使用した場合には、炭素数が12及び14のアルキル基を主成分とし、全体では炭素数が8から18までの広い範囲で異なるアルキル基を有するスルホコハク酸モノアルキルエステルのアルカリ塩が得られる。このアルカリ塩を使用した場合には、前述したような塗膜表面における界面活性剤のブリード状態の制御が容易になる。また、このアニオン系界面活性剤としては、エチレンオキシドを付加した変性品を使用してもよい。但し、この変性品は水に対する溶解性はより高くなるが、そのエステル部に対する付加モル数が3を超えると高温加熱による親水性劣化が起こるため、その付加モル数を3以下にすることが必要である。
このアニオン系界面活性剤は、コロイダルシリカと水溶性ポリマーの固形分に対する含有量が5〜20重量%、好ましくは8〜15重量%となるように配合される。この含有量が5重量%未満では揮発性プレス油の塗布により生じる親水性低下を十分に抑制することができず、反対に20重量%を超えると処理剤の塗膜の耐水性が悪くなる。この界面活性剤の処理剤全体に対する配合量は0.2〜4重量%程度である。
親水性皮膜処理剤に配合する界面活性剤については、その界面活性剤としてカチオン系又は両性界面性活性剤を使用した場合には、処理剤の浴安定性(実質的にはコロイダルシリカの分散安定性)に欠け、カチオン系界面活性剤ではコロイダルシリカが短時間で凝集して沈殿してしまう問題がある。また、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩を使用した場合には、高温加熱(約230℃以上)による親水性の著しい劣化や、その含有量の過多(0.5重量%以上)による処理剤の塗膜外観の不均一化の傾向とそれによる親水性のばらつきが生じる。
この点、上記アニオン系界面活性剤を使用した場合には、このような問題がない。すなわち、コロイダルシリカの分散安定性を阻害して凝集沈殿を誘発することがなく、揮発型プレス油塗布後やそのプレス油除去のための高温加熱処理後における親水性の劣化がない。これ以外にも、揮発型プレス油を塗布した際にそのプレス油をはじいてしまうこともないという利点がある。
この処理剤には、必要に応じて、水溶性有機溶剤、レベリング剤、消泡剤、防腐剤、抗菌剤、防かび剤等の任意成分を添加することができ、その場合には全任意成分の処理剤全体に対する合計含有量が30重量%を超えない範囲内で添加する。また、任意成分ごとの各含有量は処理剤全体に対して0.1〜10重量%の範囲内とする。なお、処理剤の浴中にはクロムイオン等の多価の金属イオンを添加しないことが必要である。このクロムイオンを添加した場合には、浴保存中において水溶性ポリマーとしてのアクリル酸ポリマーの重合硬化が進行して、適切な塗膜を形成することが困難となる。
水溶性有機溶剤は、水溶性ポリマーを希釈するために添加するものであり、具体的にはメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、エチレングリコール等のアルコール類等が使用される。レベリング剤は、処理剤の表面張力を低下させるために添加するものであり、具体的にはポリシロキサン、シリコンオリゴマー等のシリコン系レベリング剤や、パーフルオロアルキル等のフッ素系レベリング剤や、ポリアクリレート等のアクリル系レベリング剤等が使用される。消泡剤は、処理剤の調製時や塗布時における泡発生を抑制するために添加するもので、具体的にはポリプロピレングリコール等のグリコール類や、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等の低級アルコール類や、金属せっけん等の高級脂肪酸金属せっけん等が使用される。なお、カチオン系界面活性剤は処理剤浴の安定性から好ましくない。防腐剤、抗菌剤、抗かび剤等は、腐食臭やかび発生によるかび臭が発生するのを防止するために添加し、具体的には2(4チアゾリル)−ベンゾイミダゾール、2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチル、2−ジカルボキシイミド・o−フェニルフェノール等のイミダゾール系のもの等が使用される。この防腐剤、抗菌剤、抗かび剤等は固形分配合量が総量として5〜20重量%となるように添加することが好ましい。
この他にも、任意成分として、上記アニオン系界面活性剤以外の界面活性剤を、アニオン系界面活性剤に対する含有量が25〜50重量%となる範囲内で添加してもよい。この任意成分としての界面活性剤は、例えば、処理剤の塗布性向上や塗膜の初期親水確保のために添加する。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等の非イオン系界面活性剤や、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸塩等のアニオン系界面活性剤等が使用される。
本発明の皮膜処理剤は、コロイダルシリカ、水溶性ポリマー、水、必要に応じて任意添加成分を前記した各条件で配合することにより水性の組成物(塗料)として調製される。この処理剤は、塗布手段に応じて、表面張力が40dyn以下、粘度が5〜100cps(20℃)となるように調製される。また、この処理剤は、アルミニウム又はその合金の表面に塗布して使用されるが、例えば結露防止の目的で他の金属材料に適用してもよい。
本発明の処理剤を使用して熱交換器のプレコートフィン材を製造するに際しては、その処理剤をアルミニウム製フィン基材の表面に直接、或いはその表面に形成する耐蝕性下地皮膜上に塗布した後、加熱乾燥する。付与材を直接塗布する場合には、フィン基材の表面を脱脂処理等をしておく。また、耐蝕性下地皮膜としては、クロム酸クロメート処理、りん酸クロメート処理、塗布型クロメート処理等による無機皮膜や、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の耐蝕性樹脂皮膜を形成する。この場合、無機皮膜の膜厚は0.01〜0.2μm、耐蝕性樹脂皮膜の膜厚は0.5〜3μmであることが好ましい。
処理剤のフィン基材への塗布は、ロールコート法、バーコート法、スプレーコート法、浸漬法等の塗布手段を用いて固形分付着量が0.3〜1.5g/m2になるように行う。この付着量が0.3g/m2未満では塗膜における親水性レベルが低く、塗布むらが発生した場合には部分的に必要な親水性が得られなくなる。反対に1.5g/m2を超えると、親水性レベルの更なる向上がなく、また、フィン成形加工時に塗膜が剥離する等の問題が発生する。
塗布後の加熱乾燥は、加熱温度が200〜280℃、加熱時間が5〜60秒という条件で行うことが好ましい。加熱温度が200℃未満ではポリマー成分が未硬化となり、その塗膜が水に触れた際に溶解乃至は湿潤してしまい、反対に280℃を超えるとポリマー成分の硬化が進み過ぎて塗膜がもろくなる。また、加熱時間が60秒を超えると、塗膜性能の向上がみられないばかりか、生産コストの上昇を招く。このため加熱時間は好ましくは10〜30秒である。
このようにして得られたプレコートフィン材は、必要に応じてロール巻きにして保管した後、揮発性プレス油を塗布してからスリット加工やコルゲート加工等の成形加工を施すことにより、所望の形態からなる熱交換器用フィン材とする。そして、そのフィン材を加熱してその表面から揮発性プレス油を揮散させることにより親水性皮膜を露出させる。
本発明の皮膜処理剤は、コロイダルシリカが安定なコロイド溶液として液中に存在しており、塗布して安定乾燥する段階で水分が揮発して酸性度が上昇しつつ(pHが1以下になりつつ)皮膜が形成される際に、コロイダルシリカが独立した状態で球状化し、塗膜表面が粗面化状態となる。また、塗膜の密着性も良好である。これにより、高レベルの親水性が得られるようになり、しかも、この優れた親水性は初期段階のみならず長期にわたって維持される。さらに、この優れた親水性は揮発型プレス油の塗布後や高温加熱処理後においても維持される。皮膜形成時に形成される球状のシリカゲルの独立粒径は0.1〜2.5μm、好ましくは0.2〜1.5μmである。
従って、本発明の親水性皮膜処理剤によれば、その処理剤を例えばアルミニウム材料の表面に塗布した場合、その塗膜表部にコロイダルシリカが球状化された状態で独立形成されて塗膜表面を粗面状態にし、また塗膜の密着性も良好であるため、高レベルの親水性が得られ、しかも、その優れた親水性が初期段階はもちろんのこと、成形加工前に塗布する揮発型プレス油の塗布後やそのプレス油を除去するための高温加熱処理後においても持続して得られる。さらに、この処理剤はコロイダルシリカが均一に分散しており凝集沈殿が起こることがなく、また、この処理剤の塗布表面は成形加工前に塗布する揮発型プレス油をはじくことがない。
また、この処理剤を塗布した熱交換器用プレコートフィン材は、その塗膜表面に粒状のシリカゲルが密集して存在して塗膜表面が粗面化状態にあるため、フィン材をロール巻きしたり重ね合わせたとしても、ブロッキングが発生することはない。また、この処理剤を塗布したプレコートフィン材は後工程の成形加工性がきわめて良好なものとなる。
従って、本発明の製造方法によれば、上記した良好な親水性が得られることに加え、ロール巻きにした場合においてもブロッキングが発生しない高品質なプレコートフィン材が得られる。また、そのプレコートフィン材は成形時のプレス加工性が良好である。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1に係るフィン材の塗膜表面の構造を示す顕微鏡写真である。
図2は比較例3に係るフィン材の塗膜表面の構造を示す顕微鏡写真である。
図3は比較例4に係るフィン材の塗膜表面の構造を示す顕微鏡写真である。
発明を実施するための最良に形態
以下、実施例等を挙げて本発明についてさらに詳細に説明する。なお、本発明がこれらの実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
実施例1
ポリアクリル酸樹脂水溶液(商品名:アキュマー1510、ローム&ハス社製、固形分25%、平均分子量60,000、カルボキシル基の含有量62重量%)16gと、コロイダルシリカ(商品名:スノーテックスST−0、日産化学株式会社製、固形分20%、粒径10〜20nm、pH2〜4)20gとを、固形分重量比で50:50で混合し、これに脱イオン水を加えて希釈して全重量が100gになるように調製し、この浴にさらに下記構造式からなるスルホコハク酸モノオクチルエステルの2ナトリウム塩を全固形分に対する含有量が10重量%になるように添加して親水性皮膜処理剤を得た。得られた浴のpHは3.2であった。この処理剤を、樹脂したアルミニウムフィン基材に固形分付着量が0.8g/m2となるようにコーターにより塗布した後、240℃で30秒間加熱乾燥し、プレコートフィン材を作製した。
Figure 0003594972
得られたフィン材の塗膜特性を知るため、その塗膜の揮発型プレス油塗布前の親水性、プレス油塗布後の初期親水性と親水性持続力およびシリカゾルの独立平均粒径について調べた。初期親水性の評価は、揮発型プレス油として第2石油類(商品名:ダフニーパンチオイルAF−2C、出光興産株式会社製)を使用し、プレス油塗布後に160℃で5分間加熱乾燥させてから評価した。各親水性については、処理剤塗布後の塗膜又はプレス油塗布後の塗膜表面に10μlの脱イオン水を滴下して1分後の水滴の広がり径(mmφ)を測定した。また、プレス油塗布後の親水性持続力については、フィン材を流水中に100時間浸漬してから室温下で風乾した後、上記親水性試験と同様にして水滴の広がり径(mmφ)を測定した。独立平均粒径については、塗膜表面の拡大写真から実寸法を個々に測定した。
結果は、塗布前の親水性が10mmφ以上、塗布後の初期親水性が10mmφ以上、プレス油塗布後の親水性持続力が9〜10mmφ以上、独立粒径が0.3〜1.4μmであった。また、このときの塗膜表面を拡大して写真撮影して観察したところ、その顕微鏡写真(図1)から塗膜表面はシリカゾルが確実に独立した粒状形態でしかも密集して形成されているのがわかる。従って、本発明処理剤による塗膜表面は粒子の集合体で構成された構造になると言える。さらに、浴の寿命について調べたところ30日間を経過した後も安定した状態であった。この浴の寿命については後記する実施例2、3においても同じ結果が得られた。
実施例2
界面活性剤として下記構造式からなるスルホコハク酸モノラウリルエステルの2ナトリウム塩(商品名:コハクールL40、東邦化学株式会社社製)を全固形分に対する含有量が15重量%になるように添加した以外は実施例1と同じ条件で親水性皮膜処理剤をつくった。ちなみに、コハクールL40は炭素数12のラウリル基を主なアルキル成分とし、これとは異なる炭素数のアルキル基を含む複合物からなっている。その浴のpHは3.2であった。そして、この処理剤を、脱脂したアルミニウムフィン基材に実施例1と同じ条件で塗布するとともに加熱乾燥してプレコートフィン材を作製した。
Figure 0003594972
この実施例における塗膜特性は、塗布前の親水性が10mmφ以上、塗布後の初期親水性が10mmφ以上、塗布後の親水性持続力が9〜10mmφ、独立粒径が0.3〜1.4μmであった。また、塗布表面の外観を調べたところ、実施例1と同じ表面状態であった。
実施例3
界面活性剤として下記構造式からなるポリオキシエチレンスルホコハク酸モノラウリルエステルの2ナトリウム塩(商品名:コハクールL300、東邦化学株式会社製、エチレンオキシドの付加モル数=3)を全固形分に対する含有量が10重量%になるように添加した以外は実施例1と同じ条件で親水性皮膜処理剤をつくった。その浴のpHは3.2であった。そして、この処理剤を、脱脂したアルミニウムフィン基材に実施例1と同じ条件で塗布するとともに加熱乾燥してプレコートフィン材を作製した。
Figure 0003594972
この実施例における塗膜特性は、塗布前の親水性が10mmφ以上、塗布後の初期親水性が10mmφ以上、塗布後の親水性持続力が8〜9mmφ、独立粒径が0.3〜1.4μmであった。また、塗膜表面の外観を調べたところ、実施例1と同じ表面状態であった。
比較例1
界面活性剤を添加しない以外は実施例1と同じ条件で親水性皮膜処理剤をつくった。その浴のpHは2.6であった。そして、この処理剤を、脱脂したアルミニウムフィン基材に実施例1と同じ条件で塗布するとともに加熱乾燥してプレコートフィン材を作製した。
この比較例における塗膜特性は、塗布前の親水性が10mmφ以上であったが、塗布後の初期親水性が5〜6mmφ、塗布後の親水性持続力が4.5〜5mmφ、独立粒径が0.3〜1.4μmであった。また、塗膜表面の外観を調べたところ、実施例1とほぼ同じ表面状態であった。
比較例2
界面活性剤として下記構造式からなるジオクチル・スルホコハク酸ナトリウム(商品名:ラピゾールB−30、日本油脂株式会社製)を全固形分に対する含有量が10重量%になるように添加した以外は実施例1と同じ条件で親水性皮膜処理剤をつくった。その浴のpHは2.7であった。そして、この処理剤を、脱脂したアルミニウムフィン基材に実施例1と同じ条件で塗布するとともに加熱乾燥してプレコートフィン材を作製した。
Figure 0003594972
この比較例における塗膜特性は、塗布前の親水性が10mmφ以上であったが、塗布後の初期親水性が8〜10mmφ、塗布後の親水性持続力が6〜8mmφ、独立粒径が0.3〜1.4μmであった。また、塗膜表面の外観を調べたところ、塗布むらによる凹凸が認められた。さらに、この処理剤の浴安定性について調べたところ、界面活性剤と思われる成分の遊離が認められた。
比較例3
カセイソーダを添加して浴のpHが9.0になるように調製した以外は実施例1と同じ条件で親水性皮膜処理剤をつくった。そして、この処理剤を、脱脂したアルミニウムフィン基材に実施例1と同じ条件で塗布するとともに加熱乾燥してプレコートフィン材を作製した。
この比較例における塗膜特性は、プレス油塗布前の親水性が9mmφ、その塗布後の初期親水性が5〜7mmφ、その塗布後の親水性持続力が5〜6mmφ、独立粒径が0.01μm未満であった。また、このときの塗膜表面を拡大して撮影した顕微鏡写真(図2)から、その塗膜表面はほぼ平滑な表面状態であることがわかる。
比較例4
実施例1のコロイダルシリカを8gとしてアクリル酸ポリマーとの固形分重量比を28.6:71.4とした以外は実施例1と同じ条件で親水性皮膜処理剤をつくった。この浴のpH値は2.5であった。そして、この処理剤を、脱脂したアルミニウムフィン基材に固形分付着量が0.6g/m2となるように塗布した以外は実施例1と同じ条件で塗布するとともに加熱乾燥してプレコートフィン材を作製した。
この比較例における塗膜特性は、プレス油塗布前の親水性が7〜8mmφ、その塗布後の初期親水性が5〜6mmφ、その塗布後の親水性持続力が5〜6mmφ、独立粒径が0.01μm未満であった。また、このときの塗膜表面を拡大して撮影した顕微鏡写真(図3)から、塗膜表面はシリカゾルが互いに連なった不定形状態になっていることがわかる。このため初期親水性は各実施例や比較例1のものに比べて劣るものであった。

Claims (15)

  1. 分散粒子径が5〜100nmのコロイダルシリカと、少なくともカルボン酸ポリマーを含む水溶性ポリマーと、アニオン系界面活性剤と、水とで組成されてなり、
    上記コロイダルシリカと水溶性ポリマーは、その固形分重量比が30:70〜70:30、その合計含有量が4〜20重量%、水溶性ポリマーに含まれるカルボン酸ポリマー中のカルボキシル基の含有量が20〜63重量%であり、また、上記アニオン系界面活性剤は、炭素数が1〜18のアルキル基を有するスルホコハク酸モノアルキルエステルのアルカリ塩であって、コロイダルシリカと水溶性ポリマーの固形分に対する含有量が5〜20重量%であり、また、全体のpH値が1〜5であることを特徴とする水性親水性皮膜処理剤。
  2. 前記カルボン酸ポリマーはその平均分子量が2,000〜500,000のものである請求項1記載の水性親水性皮膜処理剤。
  3. 前記カルボン酸ポリマーはアクリル酸ポリマー及びその誘導体である請求項1記載の水性親水性皮膜処理剤。
  4. 前記水溶性ポリマーはポリエーテル結合を有するポリマーを含む請求項1記載の水性親水性皮膜処理剤。
  5. 前記アニオン系界面活性剤はアルキル基の炭素数が異なるものを組み合わせたものである請求項1記載の水性親水性皮膜処理剤。
  6. 前記アニオン系界面活性剤はモノアルキルエステルのナトリウム塩である請求項1記載の水性親水性皮膜処理剤。
  7. 前記アニオン系界面活性剤は、付加モル数が3以下になるようにエチレンオキシドを付加して変性したものである請求項1記載の水性親水性皮膜処理剤。
  8. 分散粒子径が5〜100nmのコロイダルシリカと、少なくともカルボン酸ポリマーを含む水溶性ポリマーと、アニオン系界面活性剤と、水とで組成されてなり、上記コロイダルシリカと水溶性ポリマーは、その固形分重量比が30:70〜70:30、その合計含有量が4〜20重量%、水溶性ポリマーに含まれるカルボン酸ポリマー中のカルボキシル基の含有量が20〜63重量%であり、また、上記アニオン系界面活性剤は、炭素数が1〜18のアルキル基を有するスルホコハク酸モノアルキルエステルのアルカリ塩であって、コロイダルシリカと水溶性ポリマーの固形分に対する含有量が5〜20重量%であり、また、全体のpH値が1〜5である水性親水性皮膜処理剤を、
    アルミニウム製フィン基材の表面に直接又はその表面に形成する耐蝕性下地皮膜を介して固形分付着量が0.3〜1.5g/m2になるように塗布し、加熱乾燥することを特徴とする熱交換器用プレコートフィン材の製造方法。
  9. 前記カルボン酸ポリマーはその平均分子量が2,000〜500,000のものである請求項8記載の製造方法。
  10. 前記カルボン酸ポリマーはアクリル酸ポリマー及びその誘導体である請求項8記載の製造方法。
  11. 前記水溶性ポリマーはポリエーテル結合を有するポリマーを含む請求項8記載の製造方法。
  12. 前記アニオン系界面活性剤はアルキル基の炭素数が異なるものを組み合わせたものである請求項8記載の製造方法。
  13. 前記アニオン系界面活性剤はモノアルキルエステルのナトリウム塩である請求項8記載の製造方法。
  14. 前記アニオン系界面活性剤は、付加モル数が3以下になるようにエチレンオキシドを付加して変性したものである請求項8記載の製造方法。
  15. 前記加熱乾燥は、加熱温度が200〜280℃、加熱時間が5〜60秒という条件で行う請求項8記載の製造方法。
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