JP3594057B2 - 金属乾燥方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は水系金属表面処理や水系金属洗浄分野において、乾燥ムラ・シミを防止するための乾燥方法に関するものである。更に詳しくは、金属表面処理剤での処理、或いは、金属洗浄剤での洗浄後に、アセチレンアルコールを含有する水溶液からなる処理剤で処理した後、乾燥する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の水系の金属表面処理や金属洗浄の分野において、乾燥ムラ・シミを防止するための乾燥工程における金属の酸化防止方法としては、溶剤による水切り置換法、真空乾燥、窒素雰囲気での乾燥などが挙げられる。しかし、真空乾燥法は設備費が高価になり、作業能率も低い。又、窒素雰囲気での乾燥も設備費が高価であり、更に多くの窒素を使用することからコストが高くなり、これらの乾燥方法は特殊な製品の場合に適用され、一般的には溶剤による水切り置換法が工業的には採用されている。
【0003】
水が付着したまま乾燥すると、多くの場合、金属表面の酸化による変色が発生し製品価値が落ちる。溶剤による水切り置換法はリンス(最終仕上げ)水洗後、フロン又は塩素系溶剤で処理し、金属表面の水を置換除去する方法である。
【0004】
しかし、上記溶剤による水切り置換法で使用されるフロン或いは塩素系溶剤は環境破壊を引き起こすことから、これらの使用は世界的に規制されてきており、これに代わる代替技術が強く求められている。代替技術として、イソプロピルアルコール等の低毒性溶剤の使用が提案されているが、これら溶剤は引火性(可燃性)であり、フロン又は塩素系溶剤に比べ安全性に問題があり、設備費が高価になる欠点がある。
【0005】
水洗工程での金属酸化が問題となる場合、金属酸化防止法として水洗工程において、溶存酸素を除去する脱酸素剤、腐食抑制剤、不動態皮膜の形成剤等を使用する方法が知られている。
【0006】
水洗工程における酸化は、水に溶解した酸素に起因し、従って、水中の溶存酸素をできるだけ除去することにより、水中での金属酸化を防止することができる。一般的に脱酸素剤としては、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、亜硫酸ソーダ、重亜硫酸ソーダ等の還元剤が使用される。
【0007】
又、腐食抑制剤としては、一般的にアミン化合物等が用いられる。腐食抑制剤の作用は、金属表面に均一に吸着被覆し、金属と酸素との接触を断つことで金属酸化を防止することにある。不動態皮膜形成剤としては、重クロム酸塩、クロム酸塩、亜硝酸塩等の酸化剤が用いられ、金属表面に耐食性の不動態皮膜を形成し、それ以上の酸化を防止する。
【0008】
一方、乾燥工程における金属酸化防止技術としては、溶剤を用いた水切り置換法が主体であった。溶剤を用いた水切り置換法には、金属を還元又は洗浄する能力はなく、水洗工程以降、即ち乾燥工程における金属酸化を防止することにある。
【0009】
通常、乾燥工程は大気中で行われ、絶えず酸素が存在する雰囲気であるため、存在する酸素を脱酸素剤等で除去して金属酸化を防止することは困難であり、水中における金属酸化の防止を目的として溶存酸素を除去する手段を適用することは不可能である。従って、溶剤による水切り置換を行い水分を除去することにより、充分なる酸素が供給されても乾燥ムラ、シミの発生を防止する乾燥が可能となる。
【0010】
乾燥工程において、金属表面に付着した水が水膜を形成している乾燥初期段階では、金属酸化速度は遅い。しかし、乾燥が進むに伴って金属表面の水膜が破壊され、直接金属表面が露出し、且つ、湿った雰囲気の乾燥後期段階では、大気中の酸素が連続的に充分なる量で供給され、金属表面温度も高いため、金属の酸化は急激に進行する。
【0011】
溶剤を用いた水切り置換による乾燥法を適用する一般的な金属表面処理工程では、水洗工程における金属酸化は極く少なく、多くの場合、特別の手段を採用しなくとも、水洗工程で発生する金属酸化量では、最終製品の変色等の現象まで結びつかない。しかし、乾燥工程における金属酸化量は大きく、前述のように溶剤による水切り置換を実施しないで乾燥すると、従来技術では変色が発生し欠陥製品となる。
【0012】
前述したように、乾燥工程における金属酸化を脱酸素剤を用いて防止することは困難なばかりでなく、脱酸素剤等を含んだ水洗水が付着したまま乾燥すると脱酸素剤成分が金属表面に析出(蒸発乾固)し、乾燥ムラ・シミの原因となる。又、析出した脱酸素剤成分が次工程に悪影響を及ぼすため、リンス水洗水は出来るだけ清浄に保つことが不可欠であった。
【0013】
又、腐食抑制剤の使用では、乾燥工程における金属酸化を防止できても、金属表面には腐食抑制剤が存在し、乾燥ムラ・シミにならなくとも清浄な金属表面を得ることは不可能である。従って、後の工程において、吸着した腐食抑制剤の悪影響が生じる場合があり、次工程の処理前に腐食抑制剤を除去する必要が生じる。又、不動態皮膜形成剤の使用も乾燥ムラ・シミのない外観の良好な製品を得ることはできるが、金属表面は均一な酸化膜(不動態皮膜)で被覆されるため、腐食抑制剤の場合と同様に清浄な金属表面を得ることは不可能である。従って、後の工程において均一な酸化膜の悪影響が生じ、次工程前に酸化膜(不動態皮膜)を除去する必要が生じる。
【0014】
一方、水切り置換法を用いた乾燥の場合は、水分の除去にて金属の酸化を防止し、使用した溶剤は乾燥工程にて蒸発飛散し、金属表面に残らない。従って、乾燥ムラ・シミの発生しない良好な外観を得ると同時に、清浄な金属表面が得られる理想的な乾燥方法である。
【0015】
しかし、これら溶剤の使用は環境を破壊するため、代替技術が強く求められている。代替技術として、水中での金属酸化防止技術を直接利用しても、前記の様に種々なる欠陥を有し、満足し得る金属の乾燥を実施することは困難である。
【0016】
例えば、特開昭60−208487号公報、特開昭61−91379号公報、特公昭61−54873号公報には、金属の酸洗浄・酸処理用の腐食抑制剤として、アセチレンアルコールを用いた組成物が提案されているが、これの組成物は、ボイラー系配管、水冷配管、油井等の酸洗浄液中での金属腐食の抑制を目的としたものであり、乾燥工程における金属酸化を目的としたものではなく、もし、これらの組成物を乾燥工程に用いた場合には、乾燥終了時には金属表面に腐食抑制成分が残留する。
【0017】
又、特公昭61−47909号公報や特公平3−30640号公報においては、アセチレンアルコールが金属の防錆成分として用いられているが、これらにおけるアセチレンアルコールの使用濃度は0.1〜20%と高濃度であり、あくまでも金属表面に吸着・残留し、防錆効果を確保するものであり、本発明におけるように、乾燥工程終了後には金属表面に残留しない程の低濃度で用い、且つ、高温での防錆効果を得る処理剤とは、明らかに異なるものである。これらの先願発明において、乾燥工程時の金属表面の酸化防止については、何ら開示されていない。
【0018】
これに対して、本発明においては、アセチレンアルコールの有する酸化防止性能と水切れ性能が発現する最低限度の濃度と、乾燥工程後に金属表面に残渣が残らない最大限の濃度との間でアセチレンアルコールを乾燥前処理剤として用いることにより、乾燥時の金属表面の酸化を防止するしたものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は環境破壊を起こす溶剤類による水切り置換工程を必要とせず、水が付着したまま乾燥しても、ムラ・シミの発生を防止すると同時に、清浄な金属表面を得る金属の乾燥方法を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
環境破壊を起こすフロン、塩素系溶剤等を用いた水切り置換による乾燥法の代替技術が現在強く望まれている。そこで、本発明者等は、アセチレンアルコールを含有する水溶液を用いた乾燥前処理剤は、金属酸化を効果的に防止できると同時に、乾燥した金属表面に乾燥前処理剤の成分が付着することなく、清浄な金属表面が得られることを見い出した。
【0021】
水系金属表面処理や水系金属洗浄で用いられている各種プロセスにおいて、金属に水が付着したまま乾燥すると、多くの場合、金属酸化に起因する変色が発生し乾燥ムラ・シミとなる。しかし、本発明は、金属表面処理剤或いは金属洗浄剤での処理後、乾燥工程に先立ち、アセチレンアルコールを含有する水溶液を用い、金属を処理することにより、水が付着したまま乾燥しても、乾燥工程における金属酸化を防止し、乾燥ムラ・シミの発生を抑制すると共に清浄な金属表面を得る乾燥方法に関する。即ち、本発明はアセチレンアルコールを含有する水溶液からなる処理剤で処理した後、水洗することなく乾燥することを特徴とする乾燥方法に関する。
【0022】
【発明実施の形態】
本発明に用いられる水系金属表面処理プロセスとしては、無電解メッキ、電気メッキ、陽極酸化、酸洗、アルカリ洗、化学研磨、電解研磨、機械研磨、金属着色処理、エッチング、化成処理等のプロセスが挙げられ、水系金属洗浄プロセスとしては、脱脂、酸洗浄、アルカリ洗浄、電解洗浄等のプロセスが挙げられる。
【0023】
これら各種の金属表面処理や金属洗浄のプロセスにおいて、リンス水洗後、乾燥に先立ち金属をアセチレンアルコールを含有した水溶液で処理するか、又は、リンス水洗の水にアセチレンアルコールを添加した水溶液で、水洗を兼ねた処理をした後、金属を乾燥させる。これにより乾燥ムラ・シミの発生を抑制し外観の良好でかつ清浄な金属を得ることができる。
【0024】
本発明に使用するアセチレンアルコールの沸点又は分解温度は乾燥条件で異なるが、200℃以下の化合物が好ましく、通常は150℃以下の化合物が最適である。沸点又は分解温度が200℃を超える化合物は、金属酸化の防止効果は高いが、乾燥した金属表面に乾燥前処理剤の成分が付着し、乾燥ムラ・シミの原因となると同時に清浄な金属表面を得ることが困難になる。乾燥温度を高くすれば、この欠陥を防止できるが、取り扱い性、経済性の観点から好ましくない。150℃以下の沸点又は分解温度を有する化合物が、金属酸化の防止効果も高く、乾燥ムラ・シミのない良好な外観を得ると同時に清浄な金属表面を確保でき最適である。
【0025】
アセチレンアルコールとしては、1−プロピン−3−オール、1−ブチン−3−オール、1−ブチン−4−オール、2−ブチン−1−オール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ブチン−4−オール、1−ペンチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、1−ヘキシン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−ヘプチン−3−オール、1−オクチン−3−オール、1−ノニン−3−オール、1−デシン−3−オール、2−ブチン−1,4−ジオール、3−ヘキシン−2,5−ジオール、3,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、4−エチル−1−オクチン−3−オール等の炭素数3〜10のアセチレンアルコールが好適であり、これらの中でも特に、3−メチル−1−ペンチン−3−オール(メチルペンチノール)、3−メチル−1−ブチン−3−オール(メチルブチノール)、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール(ジメチルヘキシノール)等が最適である。
【0026】
本発明の実施に際して、水溶液中におけるアセチレンアルコールの濃度は一般的には、少なくとも1ppmである。1ppm未満でも、効果はあるが金属の種類、形状、水質、乾燥方法によっては、乾燥ムラ・シミが発生する場合がある。したがって、乾燥ムラ・シミに関し上限濃度は一般的には、取り扱い性、経済性等、を考慮して50,000ppmを超える濃度を用いることは不適当である。実際的には、取り扱い性、経済性等さらには被処理金属の種類、形状、水質、乾燥方法などを考慮し、通常5ppm以上好ましくは10〜1,000ppmに保持することが好適である。
【0027】
アセチレンアルコールを含有する水溶液による処理方法は浸漬、噴霧等の手段による。処理工程が多段の場合、最終水洗槽でのアセチレンアルコール濃度が少なくとも1ppmあれば、その他の水洗槽の濃度は上記の範囲内で特に制限はなく任意である。
【0028】
処理時間は金属の種類、形状、処理方法等により異なり特に制限はない。しかし、実用的には10〜600秒が好ましい。10秒未満の場合、製品に乾燥ムラ・シミが発生する場合がある。600秒を超えても、処理効果それ自体には問題はないが、生産性、経済性の観点より不適当である。処理温度も特に制限はないが、室温以上が好ましい。乾燥効率を上げるため、80℃以上の湯洗をしても処理効果に問題はなく、むしろ優れた外観の金属を得ることができる利点がある。
【0029】
本発明に用いられる金属としては、鉄、銅、ニッケル、クロム、コバルト、鉛、亜鉛、アルミニウム、チタン、スズ、金、銀等、及びこれらの合金、又は樹脂、ガラス、セラミックス等の表面に接着、圧着、メッキ、蒸着、イオンプレーティング、等の手段により金属化した製品に適用できる。又、これらの金属の中でも、特に、銅、及び、丹銅、黄銅、燐青銅、白銅、洋白等の銅合金に関しては、銅特有のシミ・変色に対しての防止効果が顕著である。
【0030】
又、アセチレンアルコールを含有する水溶液へ添加剤として、アルコール、グリコールエーテル等の成分を混合して用いることも有効である。これらの成分は、乾燥工程において、主に、水切れ性の向上等の効果をもたらすものであり、その沸点或いは分解温度が200℃以下のものが好ましい。
【0031】
アルコールとしては、炭素数1〜10程度のアルコールが好ましく、特に、メタノール、エタノール、i−プロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール等が最適である。
【0032】
グリコールエーテルとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類のモノアルキルエーテル、或いはジアルキルエーテルが好ましく、これらの中でもジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノアルキル、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル等が最適である。
【0033】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、以下の実施例に限定されるものではない。
【0034】
実施例1
テストピース(黄銅)を化学研磨しバリ取り・光輝化処理する。次いで、室温で50ppmジメチルヘキシノール含有水溶液に60秒間浸漬する。これをエアーブローにて液切りした後、若干のジメチルヘキシノール溶液が付着したまま80℃の送風乾燥機で乾燥する。
【0035】
実施例2
テストピース(リン青銅)を化学研磨しバリ取り・光輝化処理する。次いで、室温で100ppmメチルブチノール含有水溶液に90秒間浸漬する。これをエアーブローにて液切りした後、若干のメチルブチノール溶液が付着したまま80℃の送風乾燥機で乾燥する。
【0036】
実施例3
テストピース(鉄−ニッケル合金:42アロイ)を化学研磨しバリ取り・光輝化処理する。次いで、室温で1,000ppmメチルペンチノール含有水溶液に30秒間浸漬する。これをエアーブローにて液切りした後、若干のメチルペンチノール溶液が付着したまま100℃の送風乾燥機で乾燥する。
【0037】
実施例4
銅張り積層板を整面後、水溶性ドライフイルムを圧着し、パターンフイルムを重ね露光する。次いで、連続コンベアーラインにて1重量%炭酸ソーダ水溶液で現像し、未硬化部のドライフイルムを溶解除去して、不要部の金属銅を露出させる。次いで、塩化銅エッチング溶液にて、露出した金属銅を溶解除去した後、3重量%苛性ソーダ水溶液で硬化部のドライフイルムを溶解除去する。次いで、スプレー水洗機で10ppmメチルペンチノール水溶液を室温で20秒間噴霧水洗する。次いで、絞りロール及びエアーナイフで液切りした後、コンベアー式熱風乾燥機で乾燥する。この様にして印刷配線回路基板を製造した。
【0038】
実施例5
切削油が付着したベアリング部品(鉄鋼:SS−400)をアルカリ洗浄後、水洗する。次いで、500ppmメチルブチノール含有水溶液を用い室温で120秒間浸漬処理を施し、遠心脱水機で液切りし、80℃の箱型乾燥機中で乾燥する。
【0039】
実施例6
無機フィラ−を含有する液晶ポリマ−(ポリプラスッチックス社製ベクトラ
C−820)を用い、射出成形により部品搭載用凹みを有する成形基板を得た。この成形品全面に無電解メッキを施す。次に、電着型フォトレジストを用いて、メッキレジストパタ−ンを形成した。
こうして得られた基板に銅メッキを20μm付け回路パタ−ンを形成し、更に金ストライクメッキを行った後、ワイヤボンディング用金メッキを0.3μm付けた。この後、基板から、メッキレジスト、非回路部の無電解銅メッキを除去した。最後に、1ppmジメチルヘキシノール水溶液にて室温で30秒間超音波洗浄を行い、エア−ブロ−した後、80℃の熱風乾燥器にて乾燥した。
【0040】
比較例1
実施例1の50ppmジメチルヘキシノール含有水溶液による乾燥前処理を行わなかった以外は実施例1と同様に行った。
【0041】
比較例2
実施例2の100ppmメチルブチノール含有水溶液による乾燥前処理を行わなかった以外は実施例2と同様に行った。
【0042】
比較例3
実施例3の1,000ppmメチルペンチノール含有水溶液による乾燥前処理を行わなかった以外は、実施例3と同様に行った。
【0043】
比較例4
実施例4の10ppmメチルペンチノール含有水溶液による乾燥前処理を実施しなかった以外は、実施例4と同様に行った。
【0044】
比較例5
実施例5の500ppmメチルブチノール含有水溶液による乾燥前処理を実施しなかった以外は、実施例5と同様に行った。
【0045】
比較例6
実施例6の1ppmジメチルヘキシノール含有水溶液による、乾燥前処理を実施しなかった以外は、実施例6と同様に行った。
【0046】
上記の各処理後の金属製品を目視観察し、乾燥ムラ・シミ等の外観を下記基準で4段階に評価した。
◎:乾燥ムラ・シミ等の外観の欠陥はなく、非常に優れる
○:乾燥ムラ・シミ等の外観の欠陥は殆どなく、優れる
△:乾燥ムラ・シミ等の外観の欠陥が、若干発生しやや劣る
×:乾燥ムラ・シミ等の外観の欠陥が、目立ち劣る
【0047】
上記の結果を表1に示す。
【0048】
【発明の効果】
本発明の方法による金属乾燥品は、フロン又は塩素系溶剤を用いた水切り置換法による乾燥品と同様に金属表面が清浄で、且つ、乾燥ムラ・シミのない良好な外観が得られる。従って、環境を破壊するフロン又は塩素系溶剤の使用を廃止可能とする。
Claims (2)
- 金属表面処理剤、或いは金属洗浄剤で処理した後、次いで、3−メチル−1−ペンチン−3−オール,3−メチル−1−ブチン−3−オール,3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールよりなる群から選択されるアセチレンアルコールを含有する水溶液からなる処理剤で処理した後、水洗することなく、乾燥することを特徴とする金属の乾燥方法。
- アセチレンアルコールを少なくとも1ppm含有する処理剤で処理する請求項1記載の方法。
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