JP3593965B2 - 炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化珪素(SiC)基板上に半導体素子を形成する炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
SiC半導体装置の製造方法として、次の方法が知られている。すなわち、SiC基板の表面にソース領域およびドレイン領域を形成した後、この基板の表面全面に酸化膜を形成する。形成した酸化膜に対して、ソース領域およびドレイン領域上にドライエッチングを施すことにより、ソース領域およびドレイン領域上の酸化膜に開口部(コンタクトホール)を設ける。形成された酸化膜のコンタクトホールに、ソース領域およびドレイン領域に接触させるように金属電極を形成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した方法では、酸化膜にコンタクトホールを形成する工程において、ドライエッチング時に使用するフッ素系ガスによってSiC基板表面が荒れたり、ドライエッチング時にSiC基板に印加されるイオン衝撃によってコンタクトホールのSiC基板表面にダメージ層が形成される。この結果、SiC基板表面と、コンタクトホールに形成されるソース領域およびドレイン領域の金属電極と間にオーミックコンタクトが形成できなくなる。そこで、酸化膜にコンタクトホールを形成する工程にウェットエッチングを施す方法が考えられるが、ウェットエッチングは等方性であるので、基板の縦横両方向にエッチングが進む。したがって、形成されるコンタクトホールが大きくなってしまい、素子の微細化が困難になるという問題が生じる。
【0004】
本発明の目的は、基板表面の層間膜に開口部を形成するとき、基板にダメージを与えることなく、素子の微細化を可能にするようにした炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1に記載の発明による炭化珪素半導体装置の製造方法は、炭化珪素半導体基板101の表面の少なくとも一部の領域にコンタクト領域103を形成する工程と、基板101表面にポリシリコンもしくはアモルファスシリコンで構成される第1の層間膜301と、この第1の層間膜301の上に形成する第2の層間膜106とを有する少なくとも2層の積層層間膜を形成する工程と、コンタクト領域103の一部で少なくとも第1の層間膜301に到達する深さの開口部107を積層層間膜に形成する異方性のエッチング工程と、異方性のエッチング工程後に第1の層間膜301にHO分圧が0.95以上の水蒸気雰囲気で熱酸化処理する酸化工程と、酸化工程後に開口部107をコンタクト領域103に到達する深さにするウェットエッチング工程と、ウェットエッチング工程後の開口部108にコンタクト領域103に接する導体膜109a,109bを配設する工程とを有することにより、上述した目的を達成する。
(2)請求項2に記載の発明による炭化珪素半導体装置の製造方法は、炭化珪素半導体基板101の表面の少なくとも一部の領域にコンタクト領域103を形成する工程と、基板101表面に不純物を添加したポリシリコンもしくはアモルファスシリコンで構成される第1の層間膜401と、この第1の層間膜401の上に形成する第2の層間膜106とを有する少なくとも2層の積層層間膜を形成する工程と、コンタクト領域103の一部で少なくとも第1の層間膜401に到達する深さの開口部107を積層層間膜に形成する異方性のエッチング工程と、異方性のエッチング工程後に第1の層間膜401にHO分圧が0.95以上の水蒸気雰囲気で熱酸化処理する酸化工程と、酸化工程後に開口部107をコンタクト領域103に到達する深さにするウェットエッチング工程と、ウェットエッチング工程後の開口部108にコンタクト領域103に接する導体膜109a,109bを配設する工程とを有することにより、上述した目的を達成する。
【0006】
なお、上記課題を解決するための手段の項では、本発明をわかりやすく説明するために実施の形態の図と対応づけたが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0007】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、次のような効果を奏する。
(1)請求項1、2に記載の発明では、炭化珪素基板の表面にポリシリコンもしくはアモルファスシリコンによって構成される第1の層間膜、および第2の層間膜からなる少なくとも2層の積層層間膜を形成し、この積層層間膜に開口部を形成するようにした。異方性のエッチングは、第1の層間膜に到達するとストップするので、異方性のエッチング処理時間を厳密にコントロールする必要がなく、製造工程を簡略化できる。また、第1の層間膜をHO分圧が0.95以上の水蒸気雰囲気で熱酸化した後にウェットッチングにより除去するようにしたので、複雑な製造工程を追加することなく第1の層間膜を選択的に除くことができる。この結果、素子の微細化が可能な上に、コンタクト領域と導体膜との間のコンタクト抵抗をさらに小さくすることができる。
(2)とくに、請求項2に記載の発明では、第1の層間膜に不純物を添加したので、ウェットエッチング時の開口部形成において、不純物を添加しない場合に比べて等方性に進行する割合が減少する。この結果、ウェットエッチング時の開口部の広がりが抑制されるので、さらなる素子の微細化が可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
−第一の実施の形態−
図1は、第一の実施の形態により製造される炭化珪素MOSトランジスタの要部断面図である。図1において、p型SiC半導体基板101の主面上に低濃度のp型SiC半導体層102が形成されている。p型SiC半導体層102のうち、ソース領域およびドレイン領域を形成するn型SiC半導体領域103が形成されている。n型SiC半導体領域103は高い表面電子濃度を有し、このn型SiC半導体領域103と後述する金属電極109a,109bとが接触する。
【0009】
p型SiC半導体層102のチャネルを形成する領域には、ゲート酸化膜104およびポリシリコン膜105が積層されている。ポリシリコン膜105はゲート電極であり、ポリシリコン膜105と後述する金属電極109cとが接触する。p型SiC半導体層102の主面上の全面には、層間絶縁膜106が形成されている。層間絶縁膜106は、たとえば、リンを不純物として含むPSG(phospho silicate glass)膜またはリンおよびホウ素を不純物として含むBPSG(boro phospho silicate glass)膜、または、プラズマ酸化膜などの絶縁膜である。層間絶縁膜106の厚みは500nm〜50μmにされている。
【0010】
層間絶縁膜106には、ソース領域およびドレイン領域を形成するn型SiC半導体領域103上と、ゲートを形成するポリシリコン膜105上とにおいて開口部、すなわち、コンタクトホールが設けられている。金属電極109a,109b,109cは、層間絶縁膜106に設けられている各コンタクトホールに埋設されている。金属電極109a,109b,109cの導体膜は、仕事関数が小さい導電性材料により形成される。具体的には、これらの金属電極109a〜109cはTi膜を厚さ50nm〜500nmに形成後、さらにAl膜を厚さ500nm〜50μmに形成して作成される。導体膜の仕事関数が小さいと、ショットキー障壁を著しく下降させる。つまり、仕事関数が小さいとショットキー障壁が低くなり、SiCと導体膜間のコンタクト抵抗が小さくなる。
【0011】
層間絶縁膜106および金属電極109a〜109cの上から、最終保護膜110が形成されている。最終保護膜110は、たとえば、プラズマ窒化膜を厚さ200nm〜3μmに形成して作成される。最終保護膜110には、金属電極109a〜109cに対する配線取り出し用の開口部が設けられている。
【0012】
上述した炭化珪素MOSトランジスタの製造方法について、図2、図3を参照して説明する。図2(a)において、1×1018/cm3〜1×1020/cm3のような高濃度のキャリア濃度を有するp型SiC半導体基板101の主面上全面に、1×1014/cm3〜1×1018/cm3のような低濃度のキャリア濃度を有するp型SiC半導体層102をエピタキシャル成長させる。p型SiC半導体基板101の主面上において、ソースおよびドレイン領域とする所定の領域に窒素またはリンによるn型不純物をイオン注入する。イオン注入が終了したところで加熱処理を行うと、イオン注入された不純物が充分に活性化され、高い電子濃度を有するn型半導体領域103がp型SiC半導体基板101の所定の領域に形成される。
【0013】
図2(b)において、Oを添加した熱酸化により活性領域表面にゲート酸化膜104を形成する。ゲート酸化膜104の上からさらに、LPCVD法によりポリシリコン膜105を形成する。ソース領域とドレイン領域とに挟まれたチャネル領域上で、フォトリソグラフィ/エッチングによりポリシリコン膜105を所定の形状にパターニングしてゲート電極にする。図2(c)において、CVD法により層間絶縁膜となるPSG膜106を堆積させる。
【0014】
図3(a)において、ソース、ドレイン、およびポリシリコン膜105の上の所望する位置のPSG膜106を、PSG膜106の膜厚の50〜90%の膜厚まで異方性のドライエッチングにより除去してコンタクトホール107を形成する。ドライエッチングは、CFガスなどのフッ素系ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)を用いる。図3(b)において、ドライエッチングに続けて等方性のウェットエッチングを行う。ウェットエッチングはフッ酸系の溶液を用いる。ウェットエッチング処理により残りのPSG膜106が除去される結果、層間絶縁膜(PSG膜106)にコンタクトホール108が形成される。
【0015】
PSG膜106の膜厚の50〜90%をドライエッチングにより除去し、残りのPSG膜106をウエットエッチングで除去する理由は次のとおりである。すなわち、ドライエッチングでPSG膜106の膜厚の全てを除去すると、SiC表面がプラズマ損傷を受けてSiC表面にダメージ層が形成される。したがって、p型SiC半導体基板101の表面にダメージ層が形成されるのを防止するために、ドライエッチングによるイオン衝撃がSiC基板表面に達する前にドライエッチングを止める。つまり、PSG膜106がp型SiC半導体基板101の表面に確実に残るように、ドライエッチング処理時間をコントロールする。
【0016】
図3(c)において、PSG膜106およびコンタクトホール108の上から、p型SiC半導体基板101の表面にTi膜を、たとえば、厚さ50〜500nmに蒸着し、続いてAl膜を、たとえば、厚さ500nm〜50μmに蒸着する。この場合、Al膜を直接n型SiC半導体領域103上に形成してもよい。フォトリソグラフィ/エッチングにより各金属電極109a〜109cを所定の形状にパターニングし、最終保護膜110をプラズマ窒化膜により、たとえば、厚さ200nm〜3μmに形成する。各金属電極109a〜109cに対応して最終保護膜110に配線取り出し口を開口すると、オーミックコンタクトを有する図1の炭化珪素MOSトランジスタが完成する。
【0017】
第一の実施の形態による製造方法によれば、次の作用効果が得られる。
(1)高い電子濃度を有するn型SiC半導体領域103をコンタクト形成領域に設けるようにしたので、ショットキー障壁が低くなってSiCと導体膜間のコンタクト抵抗が小さくなる。
(2)仕事関数が小さい導電材料で金属電極109a〜109cを形成するようにしたので、ショットキー障壁が低くなり、SiCと導体膜間のコンタクト抵抗が小さくなる。
(3)層間絶縁膜(PSG膜106)にコンタクトホールを形成するとき、PSG膜106の膜厚の50〜90%の膜厚まで異方性のドライエッチングにより除去してコンタクトホール107を形成し、等方性のウェットエッチング処理により残りのPSG膜106を除去してコンタクトホール108を形成するようにした。エッチング当初は異方性のドライエッチングを行うことで、加工形状が孔の周囲方向に広がることを防止できる。この結果、コンタクトホールの大型化を抑えて半導体素子の微細化が可能になる。また、ドライエッチングによるイオン衝撃がSiC基板表面に達する前に、ウエットエッチングでPSG膜106をエッチングするようにしたことにより、SiC表面にダメージ層が形成されてSiCと導体膜間のコンタクト抵抗が上昇することが防止される。
(4)金属電極109a〜109cを成膜後の熱処理を不要にしたので、製造工程を簡略化できる。
【0018】
−第二の実施の形態−
図4は、第二の実施の形態により製造される炭化珪素MOSトランジスタの要部断面図である。第一の実施の形態による図1と共通する部位は、図1と同じ符号を付して説明を省略する。図4において、PSG膜106の下にプラズマ酸化膜201が形成されている。
【0019】
第二の実施の形態による炭化珪素MOSトランジスタの製造方法について、図5を参照して説明する。第二の実施の形態では、プラズマ酸化膜201を先に成膜させて、後からPSG膜106を堆積させる点が第一の実施の形態と異なる。つまり、層間絶縁膜がプラズマ酸化膜201とPSG膜106との積層構造を有する。図5において、第一の実施の形態による図2、図3と共通する部位は、図2、図3と同じ符号を付して説明を省略する。p型SiC半導体基板101のチャネル領域上で、フォトリソグラフィ/エッチングによりポリシリコン膜105を所定の形状にパターニングしてゲート電極を形成するまでは、第一の実施の実施の形態による製造方法と同じである。
【0020】
図5(a)において、n型SiC半導体領域103およびポリシリコン膜105の上から、p型SiC半導体基板101の表面に第1層間膜として酸化膜201を形成する。酸化膜201は、プラズマCVD(chemical vaper deposition)法により形成されるプラズマ酸化膜である。次に、CVD法により第2層間膜となるPSG膜106を堆積させる。これにより、プラズマ酸化膜201およびPSG膜106の2層からなる層間絶縁膜が形成される。
【0021】
図5(b)において、ソース領域、ドレイン領域、およびポリシリコン膜105の上部の所望の位置のPSG膜106を、プラズマ酸化膜201との境界部分まで異方性のドライエッチングにより除去してコンタクトホール107を形成する。図5(c)において、ドライエッチングに続けて等方性のウェットエッチングを行う。ウェットエッチングはフッ酸系の溶液を用いる。ウェットエッチングによりプラズマ酸化膜201が除去されると、層間絶縁膜を貫通してn型SiC半導体領域103に到達するコンタクトホール108が形成される。上述したように層間絶縁膜を積層構造にすることにより、ドライエッチングによってPSG膜106が除去されてプラズマ酸化膜201の界面に到達する時点を、検査装置で確認することができる。すなわち、この検査装置を確認することで、コンタクトホールが層間絶縁膜を貫通する前に確実にドライエッチングからウェットエッチングに切換えることができるから、ドライエッチング処理時間を厳密にコントロールする必要がない。
【0022】
以降の金属電極109a〜109cの形成およびパターニング、最終保護膜110の形成処理を上述した第一の実施の形態による製造方法と同様に行うことにより、オーミックコンタクトを有する図4の炭化珪素MOSトランジスタが完成する。
【0023】
第二の実施の形態による製造方法によれば、次の作用効果が得られる。
(1)層間絶縁膜を、第1層間膜のプラズマ酸化膜201と、第2層間膜のPSG膜106との積層構造にして、プラズマ酸化膜201をドライエッチング時のエッチストップ層にするようにした。したがって、層間絶縁膜に対するコンタクトホール107の形成時に、ドライエッチングがプラズマ酸化膜201の界面に達したことが判断できることから、ドライエッチング時間を厳密に制御しなくてもよい。
(2)第一の実施の形態と同様に、コンタクトホールを形成するエッチング当初は異方性のドライエッチングを行い、後から等方性のウェットエッチングを行うようにしたので、コンタクトホールの大型化を抑えるとともに、SiCと導体膜間のコンタクト抵抗が上昇することを防止できる。
(3)金属電極109a〜109cを成膜後の熱処理を不要にしたので、製造工程を簡略化できる。
【0024】
−第三の実施の形態−
図6は、第三の実施の形態により製造される炭化珪素MOSトランジスタの要部断面図である。第一の実施の形態による図1と共通する部位は、図1と同じ符号を付して説明を省略する。図6において、n型SiC半導体領域103と、ソースおよびドレインの金属電極109aおよび109bとのコンタクト領域の周囲に、ポリシリコン膜301が形成されている。ポリシリコン膜301は、コンタクトホール形成時に行われるドライエッチング処理時にエッチストップ層としてはたらく。
【0025】
第三の実施の形態による炭化珪素MOSトランジスタの製造方法について、図7を参照して説明する。第三の実施の形態では、n型SiC半導体領域103上の所定領域にポリシリコン膜301を形成させて、後からPSG膜106を堆積させる点が第一の実施の形態と異なる。図7において、第一の実施の形態による図2、図3と共通する部位は、図2、図3と同じ符号を付して説明を省略する。p型SiC半導体基板101のチャネル領域上で、フォトリソグラフィ/エッチングによりポリシリコン膜105を所定の形状にパターニングしてゲート電極を形成するまでは、第一の実施の実施の形態による製造方法と同じである。
【0026】
図7(a)において、n型SiC半導体領域103上の所定領域にポリシリコン膜301を形成する。ポリシリコン膜の代わりに、アモルファスシリコンのような酸化可能な材料を成膜してもよい。ポリシリコン膜301の上から、CVD法によりPSG膜106を堆積させて層間膜を形成する。図7(b)において、ソースおよびドレイン上の上記ポリシリコン膜301が形成されている領域のPSG膜106を、ポリシリコン膜301との境界部分まで異方性のドライエッチングにより除去してコンタクトホール107を形成する。このとき、ゲート電極であるポリシリコン膜105上部の所望位置のPSG膜106も同時に除去する。この結果、ポリシリコン膜105の上部には、ポリシリコン膜301の膜厚に相当するPSG膜106が残される。ポリシリコン膜301を形成することにより、ドライエッチングによってPSG膜106が除去されてポリシリコン膜301の界面に到達した時点でエッチングが止まる。すなわち、コンタクトホールが層間膜を貫通する前に確実にドライエッチングを止めることができるから、ドライエッチング処理時間を厳密にコントロールする必要がない。
【0027】
図7(c)において、PSG膜106を除去したコンタクトホール107内のポリシリコン膜301を、HO分圧比が0.95以上となる水蒸気雰囲気中で熱酸化処理する。水蒸気雰囲気中で熱酸化することにより、SiC半導体基板101を酸化させることなく、ポリシリコン膜301のみが選択的に熱酸化されてポリシリコン酸化膜302が形成される。なお、アモルファスシリコンを熱酸化させる場合には、シリコン酸化膜が形成される。
【0028】
図7(d)において、フッ酸系の溶液を用いて等方性のウェットエッチングを行う。ウェットエッチングによりポリシリコン酸化膜302が除去されると、層間膜を貫通してn型SiC半導体領域103に到達するコンタクトホール108が形成される。
【0029】
以降の金属電極109a〜109cの形成およびパターニング、最終保護膜110の形成処理を上述した第一の実施の形態による製造方法と同様に行うことにより、オーミックコンタクトを有する図6の炭化珪素MOSトランジスタが完成する。
【0030】
上述した水蒸気雰囲気中における熱酸化において、ゲート電極を形成するポリシリコン膜105上に残されているPSG膜106も、いくらか酸化されて酸化膜が形成される。この酸化膜は、上述したウェットエッチングにより除去される。ウェットエッチングにおいて、ソースおよびドレイン領域のポリシリコン酸化膜302が除去されてコンタクトホールがn型SiC半導体領域103に到達した後は、p型SiC半導体層102との界面まで進むとエッチングがストップする。したがって、ゲート領域上のPSG膜106上にポリシリコン膜302より厚い酸化膜が形成されるとしても、コンタクトホールがポリシリコン膜105の界面に到達するまで時間をかけてウェットエッチング処理できるから、各電極109a〜109cを形成するためのコンタクトホール108を確実に形成することができる。
【0031】
第三の実施の形態による製造方法によれば、次の作用効果が得られる。
(1)n型SiC半導体領域103上の所定領域にポリシリコン膜301を形成し、ドライエッチング時のエッチストップ層にするようにした。したがって、層間膜に対するコンタクトホール107の形成時に、ドライエッチングがポリシリコン膜301の界面で止まるから、ドライエッチング時間を厳密に制御しなくてもよい。
(2)ポリシリコン膜301を、HO分圧比が0.95以上の水蒸気雰囲気で熱酸化するようにしたので、ポリシリコン膜301のみを選択的に酸化させることができる。さらに、酸化によって形成されるポリシリコン酸化膜302をウェットエッチングで除去するようにしたので、たとえば、ポリシリコン301を形成する前にSiC基板上に損傷領域があったとしても、この部分がポリシリコン酸化膜302とともに除かれる。また、ウェットエッチングを用いて除去するので、SiC表面にダメージ層が形成されることもない。この結果、ショットキー障壁が低くなり、SiCと導体膜間のコンタクト抵抗が小さくなる。
(3)ポリシリコン酸化膜302をウェットエッチングで除去するとき、ゲート電極105上に形成される酸化膜もウェットエッチングで同時に除去するようにしたので、ゲート電極105上の酸化膜によってコンタクト抵抗が上昇することを防止できる。
【0032】
−第四の実施の形態−
図8は、第四の実施の形態により製造される炭化珪素MOSトランジスタの要部断面図である。第三の実施の形態による図6と共通する部位は、図6と同じ符号を付して説明を省略する。図8において、n型SiC半導体領域103と、ソースおよびドレインの金属電極109aおよび109bとのコンタクト領域の周囲は、コンタクトホール形成時にウェットエッチング処理を行うにもかかわらず、異方性エッチングに近い加工形状になっている。
【0033】
第四の実施の形態による炭化珪素MOSトランジスタの製造方法について、図9を参照して説明する。第四の実施の形態では、n型SiC半導体領域103上の所定領域に、イオン注入を用いてリンを拡散させたポリシリコン膜401を形成させて、後からPSG膜106を堆積させる点が第三の実施の形態と異なる。図9において、第三の実施の形態による図7と共通する部位は、図7と同じ符号を付して説明を省略する。p型SiC半導体基板101のチャネル領域上で、フォトリソグラフィ/エッチングによりポリシリコン膜105を所定の形状にパターニングしてゲート電極を形成するまでは、第一の実施形態〜第三の実施の実施の形態による製造方法と同じである。
【0034】
図9(a)において、n型SiC半導体領域103上の所定領域にポリシリコン膜401を形成する。ポリシリコン膜401の上から、CVD法によりPSG膜106を堆積させて層間膜を形成する。図9(b)において、ソースおよびドレイン上の上記ポリシリコン膜401が形成されている領域のPSG膜106を、ポリシリコン膜401との境界部分まで異方性のドライエッチングにより除去してコンタクトホール107を形成する。このとき、ゲート電極であるポリシリコン膜105の上部の所望の位置のPSG膜106も同時に除去する。この結果、ポリシリコン膜105の上部には、ポリシリコン膜401の膜厚に相当するPSG膜106が残される。リンを含むポリシリコン膜401を形成することにより、ドライエッチングによってPSG膜106が除去されてポリシリコン膜401の界面に到達した時点でエッチングが止まる。すなわち、コンタクトホールが層間膜を貫通する前に確実にドライエッチングを止めることができるから、ドライエッチング処理時間を厳密にコントロールする必要がない。
【0035】
図9(c)において、PSG膜106を除去したコンタクトホール107内のポリシリコン膜401を、HO分圧比が0.95以上となる水蒸気雰囲気中で熱酸化処理する。水蒸気雰囲気中で熱酸化することにより、不純物が拡散されたポリシリコン膜401のみが選択的に熱酸化され、リンを含むポリシリコン酸化膜402が形成される。
【0036】
図9(d)において、フッ酸系の溶液を用いて等方性のウェットエッチングを行う。ウェットエッチングによりポリシリコン酸化膜402が除去されると、層間膜を貫通してn型SiC半導体領域103に到達するコンタクトホール108が形成される。このとき、ポリシリコン酸化膜402に不純物が含まれているので、ウェットエッチングが等方性で進む割合が少なくなり、コンタクトホール108の加工形状が孔の周囲の方向に広がりにくくなる。
【0037】
以降の金属電極109a〜109cの形成およびパターニング、最終保護膜110の形成処理を上述した第一の実施の形態による製造方法と同様に行うことにより、オーミックコンタクトを有する図8の炭化珪素MOSトランジスタが完成する。
【0038】
上述した水蒸気雰囲気中における熱酸化において、ゲート電極を形成するポリシリコン膜105上に残されているPSG膜106も、いくらか酸化されて酸化膜が形成される。この酸化膜は、上述した第三の実施の形態と同様に、ウェットエッチングにより除去可能である。
【0039】
以上説明したように第四の実施の形態による製造方法によれば、n型SiC半導体領域103上の所定領域に不純物を拡散したポリシリコン膜401を形成し、ドライエッチング時のエッチストップ層にするようにした。したがって、層間膜に対するコンタクトホール107の形成時に、ドライエッチングがポリシリコン膜401の界面で止まるから、ドライエッチング時間を厳密に制御しなくてもよい。さらに、不純物を含むポリシリコン膜401を水蒸気雰囲気で選択的に熱酸化し、ポリシリコン酸化膜402をウェットエッチングにより除去するようにした。ポリシリコン酸化膜402に不純物が含まれるので、ウェットエッチング時に等方性に進む割合が少なくなり、孔の加工形状が異方性エッチングに近い形状になる。この結果、とくにコンタクトホールの大型化が抑えられ、半導体素子の微細化が可能になる。
【0040】
なお、上述した実施の形態では、層間絶縁膜、ポリシリコンをドライエッチングで除去し、ウェットエッチングを行うようにしたが、ドライエッチングに代えて逆スパッタで除去する場合にも同様の効果を有する。
【0041】
特許請求の範囲における各構成要素と、発明の実施の形態における各構成要素との対応について説明すると、p型SiC半導体基板101が炭化珪素半導体基板に、n型SiC半導体領域103がコンタクト領域に、ポリシリコン膜301が第1の層間膜に、リンを拡散させたポリシリコン膜401が不純物を添加した第1の層間膜に、PSG膜106が第2の層間膜に、コンタクトホール107が第1の層間膜に達する深さの開口部に、コンタクトホール108がコンタクト領域に到達する深さの開口部に、金属電極109a〜109cが導体膜に、それぞれ対応する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態による炭化珪素MOSトランジスタの要部断面図である。
【図2】第一の実施の形態による製造方法の前半を説明する図である。
【図3】第一の実施の形態による製造方法の後半を説明する図である。
【図4】第二の実施の形態による炭化珪素MOSトランジスタの要部断面図である。
【図5】第二の実施の形態による製造方法を説明する図である。
【図6】第三の実施の形態による炭化珪素MOSトランジスタの要部断面図である。
【図7】第三の実施の形態による製造方法を説明する図である。
【図8】第四の実施の形態による炭化珪素MOSトランジスタの要部断面図である。
【図9】第四の実施の形態による製造方法を説明する図である。
【符号の説明】
101…p型SiC半導体基板、 102…p型SiC半導体層、
103…n型SiC半導体領域、 104…ゲート酸化膜、
105…ポリシリコン膜、 106…PSG膜、
107…ドライエッチングによるコンタクトホール、
108…ドライエッチング後のウェットエッチングによるコンタクトホール、
109a,109b,109c…金属電極、
110…最終保護膜、 201…プラズマ酸化膜、
301…ポリシリコン膜、 302…ポリシリコン酸化膜、
401…リンを拡散させたポリシリコン膜、
402…リンを含むポリシリコン酸化膜

Claims (2)

  1. 炭化珪素半導体基板の表面の少なくとも一部の領域にコンタクト領域を形成する工程と、
    前記基板表面にポリシリコンもしくはアモルファスシリコンで構成される第1の層間膜と、この第1の層間膜の上に形成する第2の層間膜とを有する少なくとも2層の積層層間膜を形成する工程と、
    前記コンタクト領域の一部で少なくとも前記第1の層間膜に到達する深さの開口部を前記積層層間膜に形成する異方性のエッチング工程と、
    前記異方性のエッチング工程後に前記第1の層間膜にHO分圧が0.95以上の水蒸気雰囲気で熱酸化処理する酸化工程と、
    前記酸化工程後に前記開口部を前記コンタクト領域に到達する深さにするウェットエッチング工程と、
    前記ウェットエッチング工程後の前記開口部に前記コンタクト領域に接する導体膜を配設する工程とを有することを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 炭化珪素半導体基板の表面の少なくとも一部の領域にコンタクト領域を形成する工程と、
    前記基板表面に不純物を添加したポリシリコンもしくはアモルファスシリコンで構成される第1の層間膜と、この第1の層間膜の上に形成する第2の層間膜とを有する少なくとも2層の積層層間膜を形成する工程と、
    前記コンタクト領域の一部で少なくとも前記第1の層間膜に到達する深さの開口部を前記積層層間膜に形成する異方性のエッチング工程と、
    前記異方性のエッチング工程後に前記第1の層間膜にHO分圧が0.95以上の水蒸気雰囲気で熱酸化処理する酸化工程と、
    前記酸化工程後に前記開口部を前記コンタクト領域に到達する深さにするウェットエッチング工程と、
    前記ウェットエッチング工程後の前記開口部に前記コンタクト領域に接する導体膜を配設する工程とを有することを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
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