JP3589376B2 - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

排ガス浄化用触媒 Download PDF

Info

Publication number
JP3589376B2
JP3589376B2 JP00291697A JP291697A JP3589376B2 JP 3589376 B2 JP3589376 B2 JP 3589376B2 JP 00291697 A JP00291697 A JP 00291697A JP 291697 A JP291697 A JP 291697A JP 3589376 B2 JP3589376 B2 JP 3589376B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
supported
amount
exhaust gas
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP00291697A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10192707A (ja
Inventor
靖夫 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP00291697A priority Critical patent/JP3589376B2/ja
Priority to US08/986,206 priority patent/US6165429A/en
Priority to DE69733848T priority patent/DE69733848T2/de
Priority to ES97121697T priority patent/ES2219722T3/es
Priority to EP02011369A priority patent/EP1252925B1/en
Priority to DE69729715T priority patent/DE69729715T2/de
Priority to ES02011369T priority patent/ES2246360T3/es
Priority to EP02011368A priority patent/EP1252924B1/en
Priority to EP04014601A priority patent/EP1475147A1/en
Priority to EP04014602A priority patent/EP1475148A1/en
Priority to EP97121697A priority patent/EP0852966B1/en
Priority to DE69729670T priority patent/DE69729670T8/de
Priority to ES02011368T priority patent/ES2241927T3/es
Publication of JPH10192707A publication Critical patent/JPH10192707A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3589376B2 publication Critical patent/JP3589376B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などの内燃機関から排出される排ガスを浄化する排ガス浄化用触媒に関し、さらに詳しくは、酸素過剰の排ガス、すなわち排ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)、水素(H)及び炭化水素(HC)等の還元性成分を完全に酸化するのに必要な酸素量より過剰の酸素を含む排ガス中の、窒素酸化物(NO)を効率良く還元浄化できる排ガス浄化用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より自動車の排ガス浄化用触媒として、理論空燃比(ストイキ)において排ガス中のCO及びHCの酸化とNOの還元とを同時に行って浄化する三元触媒が用いられている。このような三元触媒としては、例えばコーディエライトなどからなる耐熱性基材にγ−アルミナからなる多孔質担体層を形成し、その多孔質担体層に白金(Pt)、ロジウム(Rh)などの触媒貴金属を担持させたものが広く知られている。
【0003】
一方、近年、地球環境保護の観点から、自動車などの内燃機関から排出される排ガス中の二酸化炭素(CO)が問題とされ、その解決策として酸素過剰雰囲気において希薄燃焼させるいわゆるリーンバーンが有望視されている。このリーンバーンにおいては、燃費が向上するために燃料の使用が低減され、その燃焼排ガスであるCOの発生を抑制することができる。
【0004】
これに対し、従来の三元触媒は、空燃比が理論空燃比(ストイキ)において排ガス中のCO,HC,NOを同時に酸化・還元し浄化するものであって、リーンバーン時の排ガスの酸素過剰雰囲気下においては、NOの還元除去に対して充分な浄化性能を示さない。このため、酸素過剰雰囲気下においてもNOを浄化しうる触媒及び浄化システムの開発が望まれていた。
【0005】
そこで本願出願人は、先にBaなどのアルカリ土類金属とPtをアルミナなどの多孔質担体に担持した排ガス浄化用触媒(例えば特開平5−317625号公報)を提案している。この排ガス浄化用触媒を用い、空燃比をリーン側からパルス状にストイキ〜リッチ側となるように制御することにより、リーン側ではNOがアルカリ土類金属(NO吸蔵材)に吸蔵され、それがストイキ又はリッチ側でHCやCOなどの還元性成分と反応して浄化されるため、リーンバーンにおいてもNOを効率良く浄化することができる。
【0006】
上記排ガス浄化用触媒におけるNOの浄化反応は、排ガス中のNOを酸化してNOとする第1ステップと、NO吸蔵材上にNOを吸蔵する第2ステップと、NO吸蔵材から放出されたNOを触媒上で還元する第3ステップとからなることがわかっている。
しかしながら従来の排ガス浄化用触媒においては、リーン雰囲気においてPtに粒成長が生じ、触媒活性点の減少により上記第1ステップと第3ステップの反応性が低下するという不具合がある。
【0007】
一方、リーン雰囲気におけるこのような粒成長が生じにくい触媒貴金属として、Rhが知られているが、酸化能はPtには及ばない。そこでPtとRhを併用することが考えられている。またPtとRhとが共存すれば、Ptの粒成長も抑制されることが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところがPtとRhを併用した場合、Rhの添加量が多くなるとRhがPt表面を覆うためか、酸化能が低下するという不具合があることが明らかとなった。すなわち、Rhの添加量が多くなるにつれてNOを酸化してNOとする第1ステップの反応性が低下し、第2ステップにおけるNOの吸蔵能も低下するという不具合がある。
【0009】
またRhはNO吸蔵材との相性が悪く、RhとNO吸蔵材とが共存するとNO吸蔵材及びRhの特性が十分に発揮できないという問題もある。
そこでPtとNO吸蔵材とを共通の担体粒子に共存担持し、Rhを別の担体粒子に担持することが想起された。このようにすれば、NO吸蔵材の作用及びRhの作用が充分に発現され、RhによるPtの酸化能低下の不具合もない。しかしPt近傍にRhが存在しないため、Ptの粒成長を抑制することが困難となり耐久性が低いという不具合が残る。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、PtとRhを用いてPtの粒成長による耐久性の低下を抑制するとともに、NO吸蔵材のNO吸蔵・放出能の低下を防止し、以て耐久性の向上を図ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、多孔質粒子にRhを担持した第1粉末と、多孔質粒子にPtとNO吸蔵材及びPtに対して1〜10重量%のRhを担持した第2粉末とを混在してなることにある。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の排ガス浄化用触媒では、Rhは主として第1粉末に存在し、PtとNO吸蔵材及びPtに対して1〜10重量%の微量のRhが第2粉末に存在して、第1粉末と第2粉末とが混在している。つまりPtとNO吸蔵材とは近接担持され、大部分のRhとPtとは分離担持されている。
【0013】
したがって、Rhの近接によりPtの酸化能が低下するという不具合が防止されている。また、PtとNO吸蔵材とが近接担持されていることで、Ptにより排ガス中のNOが酸化されてNOとなる第1ステップと、NO吸蔵材にNOを吸蔵する第2ステップとが円滑に行われる。さらに第2粉末では、Ptと微量のRhとが近接担持されているので、RhによるPtの酸化能低下の悪作用を超えて、RhによりPtの粒成長が抑制される善作用が表出し、耐久性が向上する。
【0014】
そして第1粉末と第2粉末とが混在した状態であるので、離間した状態といえどもRhは第2粉末とある程度近接している。したがってNO吸蔵材から放出されたNOは、Rhにより還元されて浄化される。
また、RhはPtと比較してリーン雰囲気中における粒成長が著しく小さい。したがってRhの存在により三元活性の耐久性が向上する。またRhは大部分がNO吸蔵材と分離して担持されているため、相互の相性の悪さが解消され、NO吸蔵材及びRhの性能が低下するのが防止される。
【0015】
本発明の排ガス浄化用触媒は、酸素過剰のリーン雰囲気においてNO吸蔵材にNOを吸蔵し、一時的にストイキ〜リッチ雰囲気に変化させることによりNO吸蔵材から放出されるNOを還元して浄化する排ガス浄化方法に用いて好適である。
この排ガス浄化方法では、リーン雰囲気において、PtによりHC及びCOが酸化浄化される。それと同時に、Ptにより排ガス中のNOが酸化されてNOとなる第1ステップと、NO吸蔵材にNOを吸蔵する第2ステップとが行われる。この時、PtとNO吸蔵材とが近接担持され、大部分のRhはPtと分離して担持されているため、Rhの近接によりPtの酸化能が低下するような不具合がなく、第1ステップ及び第2ステップは円滑に行われる。
【0016】
そして一時的にストイキ〜リッチ雰囲気に変化させることにより、NO吸蔵材に吸蔵されていたNOが放出され、Pt及びRhの触媒作用により排ガス中のHC及びCOと反応することで、NOが還元浄化されるとともにHC及びCOが酸化浄化される。
さらに、Ptの近傍にPtに対して1〜10重量%の微量のRhが担持されているので、RhによるPtの酸化能低下の悪作用を超えてRhがPtの粒成長を抑制する善作用が表出し、耐久性が向上する。第2粉末におけるRhの担持量がPtの重量の1重量%未満では担持したRhの作用が発現されず、10重量%を超えて担持するとRhによるPtの酸化能低下の悪作用が大きくなって第1ステップの反応が低下しNO浄化能が低下する。
【0017】
なお、第2粉末中では、Ptと微量のRhは固溶体となっていることが望ましい。固溶体となることにより、上記した善作用が悪作用に打ち勝つ効果が発現され易くなると考えられる。
多孔質粒子としては、第1粉末、第2粉末ともにアルミナ、シリカ、ジルコニア、シリカ−アルミナ、ゼオライトなどから選択することができる。このうちの一種でもよいし複数種類を混合あるいは複合化して用いることもできる。なお、耐熱性、またZrはRhとの相性が良いことなどの理由により、第1粉末にはアルミナ又はジルコニアを用い、第2粉末にはアルミナを用いることが好ましい。
【0018】
多孔質粒子の粒径は、第1粉末と第2粉末ともに1〜100μmの範囲が好ましい。粒径が1μmより小さいとRhとPtを分離担持した効果を得にくく、100μmより大きくなると、第1粉末と第2粉末の間の作用が小さくなる。また、多孔質粒子の粒径は、第1粉末と第2粉末とでほぼ同一の粒径とすることが望ましい。粒径に大きな差があると、小さな粒子が大きな粒子の間に細密充填されるため、RhとPt及びNO吸蔵材が近接する確率が高くなるからである。
【0019】
第1粉末のRhの担持量としては、多孔質粒子120g当たり0.1〜10gの範囲が望ましい。Rhの担持量が0.1g/120gより少ないと耐久性が低下し、10g/120gより多く担持しても効果が飽和するとともにコストの増大を招く。
また第2粉末のPtの担持量としては、多孔質粒子120g当たり0.1〜10gの範囲が望ましい。Ptの担持量が0.1g/120gより少ないとHC、CO及びNOの浄化率が低下し、10g/120gより多く担持しても効果が飽和するとともにコストの増大を招く。なお第2粉末には、PtとともにPdを担持させることもできる。
【0020】
NO吸蔵材としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属から選ばれる少なくとも一種の元素を用いることができる。アルカリ金属としてはリチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、セシウム(Cs)が挙げられる。また、アルカリ土類金属とは周期表2A族元素をいい、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)が挙げられる。また希土類金属としてはランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)などが挙げられる。
【0021】
このNO吸蔵材の第2粉末中の担持量としては、多孔質粒子120g当たり0.05〜3モルの範囲が望ましい。NO吸蔵材の担持量が0.05モル/120gより少ないとNO浄化率が低下し、3モル/120gより多く担持しても効果が飽和する。
第1粉末と第2粉末の混合比は、RhとPtの重量比換算で第1粉末:第2粉末=0.05:1〜1:1の範囲が好ましい。また多孔質粒子として第1粉末と第2粉末ともにアルミナを用いた場合には、アルミナの重量比換算で第1粉末:第2粉末=0.1:1〜2:1の範囲が好ましい。これらの範囲から外れると、上記したRh及びPtの過不足の場合と同様の不具合が発生する場合がある。
【0022】
なお、少なくとも第1粉末においては、多孔質粒子にRhとともにFe,Ni及びCoから選ばれる遷移金属を担持させることが好ましい。この遷移金属により、排ガス中のCOと水との水性ガスシフト反応が生じ、発生した水素ガスによりNOが還元されるという格別な効果が生まれる。したがってNO浄化率が一層向上する。
【0023】
この遷移金属は、第2粉末の多孔質粒子に担持することもできるが、第1粉末の多孔質粒子にRhとともに担持することが好ましい。
この遷移金属の担持量は、多孔質粒子120g当たり0.01〜0.5モルの範囲とすることが望ましい。遷移金属の担持量が0.01モル/120gより少ないと担持した効果が現れず、0.5モル/120gより多く担持しても効果が飽和するとともに貴金属の作用を低下させる。
【0024】
なお、遷移金属を担持した多孔質粒子には、さらにSi及びMgの少なくとも一方からなる助触媒を担持することも好ましい。この助触媒を担持することにより、水素生成反応が促進される効果が加わる。この助触媒の担持量としては、多孔質粒子120g当たり0.01〜0.5モルの範囲とすることが望ましい。助触媒の担持量が0.01モル/120gより少ないと担持した効果が現れず、0.5モル/120gより多く担持しても効果が飽和する。
【0025】
第1粉末と第2粉末の混合物から排ガス浄化用触媒を形成するには、混合物を定法によりペレット化してペレット触媒とすることができる。また混合物を主成分とするスラリーを、コーディエライトや金属箔からなるハニカム担体にコートし焼成してモノリス触媒とすることもできる。
本発明の排ガス浄化用触媒を用いれば、酸素過剰のリーン雰囲気において第2粉末のPtによりNOが酸化されてNOとなり、Ptと近接担持されたNO吸蔵材にNOが速やかに吸蔵される。ここでPtはRhと分離担持されているため、Ptの酸化能が阻害されるのが防止され、NOは円滑にNOとなる。またNO吸蔵材はRhと分離担持されているので、NO吸蔵能の低下が防止されている。さらにPtは微量のRhにより粒成長が抑制されている。したがってNOはNO吸蔵材に円滑に吸蔵され、外部への放出が防止されている。また排ガス中のHC及びCOは、Pt及びRhの触媒作用により存在する過剰の酸素と反応して容易に酸化浄化される。
【0026】
そしてストイキ〜リッチ雰囲気において、NO吸蔵材からNOが放出され、放出されたNOはPt及びRhの触媒作用により排ガス中のHC及びCOと反応してNとなって還元浄化される。
【0027】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
<第1粉末の調製>
平均粒径5μmのジルコニア粉末1200gに所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量を含浸させ、110℃で3時間乾燥後、250℃で2時間焼成してRhを担持した。Rhの担持量は、ジルコニア粉末720g当たり3.0gである。
【0028】
<第2粉末の調製>
平均粒径5μmのアルミナ粉末に所定濃度の酢酸バリウム水溶液の所定量を含浸させ、110℃で3時間乾燥後、500℃で2時間焼成しBaを担持した。Baの担持量は、アルミナ粉末1200g当たり2モルである。
次に、上記で得られたBa担持アルミナ粉末を、濃度20g/Lの重炭酸アンモニウム水溶液5リットルに含浸させ、110℃で3時間乾燥した。これによりBaは炭酸バリウムとなってアルミナ粉末に均一に担持された。
【0029】
このBa/アルミナ粉末全量に、所定濃度のジニトロジアンミン白金硝酸水溶液の所定量を含浸させ、110℃で3時間乾燥後250℃で2時間乾燥してPtを担持した。Ptの担持量はアルミナ粉末1200g当たり20gである。
さらに、得られたBa−Pt/アルミナ粉末に所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量を含浸させ、110℃で3時間乾燥後、250℃で2時間焼成してRhを担持した。Rhの担持量は、担持されているPtに対して1重量%であり、アルミナ粉末1200g当たり0.2gである。これにより第2粉末が調製された。
【0030】
なお、X線回折分析の結果、第2粉末中ではPtとRhは固溶体となっていることが確認された。
<触媒の調製>
得られた第1粉末240重量部と第2粉末320重量部を均一に混合し、硝酸アルミニウム9水塩の40重量%水溶液235重量部、さらにアルミナ系バインダー15重量部と水540重量部を混合してスラリーを調製した。そしてコーディエライト製のハニカム担体基材を用意し、このスラリーに浸漬後引き上げて余分なスラリーを吹き払い、乾燥・焼成してコート層を形成してハニカム触媒を調製した。コート層はハニカム担体基材1リットルに対して290g形成され、ハニカム担体基材1リットル当たりのRhの担持量は、第1粉末に0.15g、第2粉末に0.01gである。
【0031】
このハニカム触媒のコート層の模式的な構成説明図を図1に示す。第1粉末1(ジルコニア粉末)にはRh10が担持され、第2粉末2(Ba/アルミナ粉末)にはPt/Rh固溶体20が担持されている。
<評価試験>
得られたハニカム触媒を評価試験装置内に配置し、表1に示すモデルガスを通過させた。つまりリッチモデルガスとリーンモデルガスを、それぞれ入りガス温度350℃で、2分間毎に交互に2リットル/minの条件で流し、その時の触媒入りガス中のNO濃度と触媒出ガス中のNO濃度の差からNOの過渡浄化率を測定した。結果を図2に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0003589376
また表2に示す耐久モデルガスを、リッチ1分間−リーン4分間で切り換えながら、入りガス温度800℃で10時間流す耐久試験を行った。その後上記と同様にして過渡NO浄化率を測定し、この結果を図3に示す。
【0033】
【表2】
Figure 0003589376
(実施例2)
Rhの担持量を、担持されているPtに対して2.5重量%、つまりアルミナ粉末1200g当たり0.5gとしたこと以外は実施例1と同様にして第2粉末を調製した。そして実施例1と同様の第1粉末と同様に混合してハニカム触媒を調製した。ハニカム担体基材1リットル当たりのRhの担持量は、第1粉末に0.15g、第2粉末に0.025gである。
【0034】
得られた実施例2のハニカム触媒を用いて、初期と耐久後のNO浄化率を実施例1と同様に測定し、結果を図2及び図3に示す。
(実施例3)
Rhの担持量を、担持されているPtに対して5重量%、つまりアルミナ粉末1200g当たり1gとしたこと以外は実施例1と同様にして第2粉末を調製した。そして実施例1と同様の第1粉末と同様に混合してハニカム触媒を調製した。ハニカム担体基材1リットル当たりのRhの担持量は、第1粉末に0.15g、第2粉末に0.05gである。
【0035】
得られた実施例3のハニカム触媒を用いて、初期と耐久後のNO浄化率を実施例1と同様に測定し、結果を図2及び図3に示す。
(実施例4)
Rhの担持量を、担持されているPtに対して10重量%、つまりアルミナ粉末1200g当たり2gとしたこと以外は実施例1と同様にして第2粉末を調製した。そして実施例1と同様の第1粉末と同様に混合してハニカム触媒を調製した。ハニカム担体基材1リットル当たりのRhの担持量は、第1粉末に0.15g、第2粉末に0.1gである。
【0036】
得られた実施例4のハニカム触媒を用いて、初期と耐久後のNO浄化率を実施例1と同様に測定し、結果を図2及び図3に示す。
(比較例1)
Rhを担持しなかったこと以外は実施例1と同様にして第2粉末を調製した。そして実施例1と同様の第1粉末と同様に混合してハニカム触媒を調製した。ハニカム担体基材1リットル当たりのRhの担持量は、第1粉末に0.15gのみである。
【0037】
得られた比較例1のハニカム触媒を用いて、初期と耐久後のNO浄化率を実施例1と同様に測定し、結果を図2及び図3に示す。
(比較例2)
Rhの担持量を、担持されているPtに対して20重量%、つまりアルミナ粉末1200g当たり4gとしたこと以外は実施例1と同様にして第2粉末を調製した。そして実施例1と同様の第1粉末と同様に混合してハニカム触媒を調製した。ハニカム担体基材1リットル当たりのRhの担持量は、第1粉末に0.15g、第2粉末に0.2gである。
【0038】
得られた比較例2のハニカム触媒を用いて、初期と耐久後のNO浄化率を実施例1と同様に測定し、結果を図2及び図3に示す。
(比較例3)
Rhの担持量を、担持されているPtに対して50重量%、つまりアルミナ粉末1200g当たり10gとしたこと以外は実施例1と同様にして第2粉末を調製した。そして実施例1と同様の第1粉末と同様に混合してハニカム触媒を調製した。ハニカム担体基材1リットル当たりのRhの担持量は、第1粉末に0.15g、第2粉末に0.5gである。
【0039】
得られた比較例3のハニカム触媒を用いて、初期と耐久後のNO浄化率を実施例1と同様に測定し、結果を図2及び図3に示す。
(参考例1)
<第1粉末の調製>
平均粒径5μmのアルミナ粉末に所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量を含浸させ、110℃で3時間乾燥後、250℃で2時間焼成してRhを担持した。Rhの担持量は、アルミナ粉末120g当たり0.1g、0.5g、1.0g及び2.0gの4水準選んで、4種類の第1粉末を調製した。
【0040】
<第2粉末の調製>
平均粒径5μmのアルミナ粉末に所定濃度の酢酸バリウム水溶液の所定量を含浸させ、110℃で3時間乾燥後、500℃で2時間焼成しBaを担持した。Baの担持量は、アルミナ粉末120g当たり0.3モルである。
次に、上記で得られたBa担持アルミナ粉末を、濃度15g/Lの重炭酸アンモニウム水溶液に含浸させ、110℃で3時間乾燥した。これによりBaは炭酸バリウムとなってアルミナ粉末に均一に担持された。
【0041】
このBa/アルミナ粉末に、所定濃度のジニトロジアンミン白金硝酸水溶液の所定量を含浸させ、110℃で3時間乾燥後250℃で2時間乾燥してPtを担持した。Ptの担持量はアルミナ粉末120g当たり2.0gである。これにより第2粉末が調製された。
<触媒の調製>
それぞれの第1粉末と第2粉末を重量比で等量均一に混合し、実施例1と同様にしてそれぞれハニカム触媒を調製した。ハニカム担体基材1リットル当たりのRhの担持量は、それぞれ0.05g、0.25g、0.5g及び1.0gである。
【0042】
このハニカム触媒のコート層の模式的な構成説明図を図4に示す。第1粉末3(アルミナ粉末)にはRh30が担持され、第2粉末4(Ba/アルミナ粉末)にはPt40が担持されている。つまりPtとRhとは分離担持されている。
得られたハニカム触媒を用いて、初期と耐久後のNO浄化率を実施例1と同様にそれぞれ測定し、結果を図2及び図3に示す。
【0043】
(参考例2)
アルミナ粉末の代わりに平均粒径5μmのジルコニア粉末を用いたこと以外は参考例1と同様にして、4種類の第1粉末を調製した。そして参考例1と同様の第2粉末と混合し、同様に4種類のハニカム触媒を調製した。
得られた参考例2のハニカム触媒を用いて、初期と耐久後のNO浄化率を実施例1と同様に測定し、結果を図2及び図3に示す。
【0044】
(従来例)
平均粒径5μmのアルミナ粉末に所定濃度の酢酸バリウム水溶液の所定量を含浸させ、110℃で3時間乾燥後、500℃で2時間焼成しBaを担持した。Baの担持量は、アルミナ粉末120g当たり0.3モルである。
次に、上記で得られたBa担持アルミナ粉末を、濃度15g/Lの重炭酸アンモニウム水溶液に含浸させ、110℃で3時間乾燥した。これによりBaは炭酸バリウムとなってアルミナ粉末に均一に担持された。
【0045】
このBa/アルミナ粉末に、所定濃度のジニトロジアンミン白金硝酸水溶液の所定量を含浸させ、110℃で3時間乾燥後250℃で2時間乾燥してPtを担持した。Ptの担持量はアルミナ粉末120g当たり2gである。
次に、得られたPt担持Ba/アルミナ粉末に所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量を含浸させ、110℃で3時間乾燥後、250℃で2時間焼成してRhを担持した。Rhの担持量は、アルミナ粉末120g当たり0.05g、0.25g、0.5g及び1.0gの4水準選んで、4種類の触媒粉末を調製した。
【0046】
図5に、この従来例の排ガス浄化用触媒の模式的構成説明図を示す。Ba/アルミナ粉末5には、Pt50とRh51とが近接して担持されている。
そして定法によりそれぞれの触媒粉末をペレット化し、4種類のペレット触媒を調製した。得られた比較例のペレット触媒について、初期と耐久後のNO浄化率を実施例1と同様に測定し、結果を図2及び図3に示す。
【0047】
(評価)
図2及び図3より、従来例ではRhの担持量が増えるに従ってNO浄化率が低下しているのに対し、参考例1及び参考例2ではRhの担持量が増えるにつれてNO浄化率が向上している。これはRhをPtと分離担持した効果であることが明らかである。
【0048】
また、第1粉末の多孔質粒子として、アルミナ粉末よりもジルコニア粉末の方がやや高いNO浄化率を示していることもわかる。
そして図3の方が差は小さいものの、上記傾向は図2及び図3とも同様であり、参考例1,2の排ガス浄化用触媒は初期、耐久後ともに高いNO浄化率を示している。
【0049】
ところが実施例をみると、第2粉末のRhの担持量が少ない範囲で、初期及び耐久後ともに参考例1,2よりも高いNO浄化率を示している。すなわち、第2粉末にPtとともに所定量のRhを担持することで、NO浄化性能が向上していることが明らかである。
しかし比較例のように、第2粉末にRhが担持されていなかったり、0.2g/L以上担持されていると、NO浄化率が参考例より低下するため好ましくないこともわかる。
【0050】
【発明の効果】
すなわち本発明の排ガス浄化用触媒によれば、初期、耐久後ともに高いNO浄化能を示し、高い耐久性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の排ガス浄化用触媒の模式的構成説明図である。
【図2】Rh担持量と初期NO浄化率の関係を示すグラフである。
【図3】Rh担持量と耐久後NO浄化率の関係を示すグラフである。
【図4】参考例の排ガス浄化用触媒の模式的構成説明図である。
【図5】従来例の排ガス浄化用触媒の模式的構成説明図である。

Claims (1)

  1. 多孔質粒子にRhを担持した第1粉末と、多孔質粒子にPtとNO吸蔵材及びPtに対して1〜10重量%のRhを担持した第2粉末とを混在してなることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
JP00291697A 1997-01-10 1997-01-10 排ガス浄化用触媒 Expired - Lifetime JP3589376B2 (ja)

Priority Applications (13)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00291697A JP3589376B2 (ja) 1997-01-10 1997-01-10 排ガス浄化用触媒
US08/986,206 US6165429A (en) 1997-01-10 1997-12-05 Exhaust gas purifying catalyst and exhaust gas purifying method
EP04014602A EP1475148A1 (en) 1997-01-10 1997-12-09 Exhaust gas purifying catalyst and exhaust gas purifying method
EP02011369A EP1252925B1 (en) 1997-01-10 1997-12-09 Exhaust gas purifying catalyst and exhaust gas purifying method
DE69729715T DE69729715T2 (de) 1997-01-10 1997-12-09 Katalysator und Verfahren zur Reinigung von Abgasen
ES02011369T ES2246360T3 (es) 1997-01-10 1997-12-09 Catalizador purificador de gases de escape y metodo de puruficacion de gases de escape.
DE69733848T DE69733848T2 (de) 1997-01-10 1997-12-09 Katalysator und Verfahren zur Reinigung von Abgasen
EP04014601A EP1475147A1 (en) 1997-01-10 1997-12-09 Exhaust gas purifying catalyst and exhaust gas purifying method
ES97121697T ES2219722T3 (es) 1997-01-10 1997-12-09 Catalizador purificador de los gases de escape y metodo para purificar gases de escape.
EP97121697A EP0852966B1 (en) 1997-01-10 1997-12-09 Exhaust gas purifying catalyst and exhaust gas purifying method
DE69729670T DE69729670T8 (de) 1997-01-10 1997-12-09 Katalysator und Verfahren zur Reinigung von Abgasen
ES02011368T ES2241927T3 (es) 1997-01-10 1997-12-09 Catalizador purificador de gases de escape y metodo de purificacion de gases de escape.
EP02011368A EP1252924B1 (en) 1997-01-10 1997-12-09 Exhaust gas purifying catalyst and exhaust gas purifying method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00291697A JP3589376B2 (ja) 1997-01-10 1997-01-10 排ガス浄化用触媒

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10192707A JPH10192707A (ja) 1998-07-28
JP3589376B2 true JP3589376B2 (ja) 2004-11-17

Family

ID=11542683

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00291697A Expired - Lifetime JP3589376B2 (ja) 1997-01-10 1997-01-10 排ガス浄化用触媒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3589376B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE297805T1 (de) * 2000-03-28 2005-07-15 Umicore Ag & Co Kg Einschichtiger hochleistungskatalysator
JP5113082B2 (ja) * 2007-01-26 2013-01-09 株式会社キャタラー 排ガス浄化用触媒
WO2015087836A1 (ja) * 2013-12-11 2015-06-18 株式会社キャタラー 排ガス浄化用触媒

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10192707A (ja) 1998-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0852966B1 (en) Exhaust gas purifying catalyst and exhaust gas purifying method
JP3741303B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP5305904B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3821343B2 (ja) 排ガス浄化装置
JP3685463B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3589383B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3741292B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法
JP2000015101A (ja) 排ガス浄化用触媒
JP5094049B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3624277B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3589376B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3508969B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法
JP3741297B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JPH09299795A (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3739226B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法
JP3897483B2 (ja) 排ガス浄化用触媒とその製造方法及び排ガス浄化方法
JP3338889B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JP3739223B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JPH10174868A (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP3885376B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒及びその使用方法
JPH1052627A (ja) 排ガス浄化用触媒
JP5051009B2 (ja) NOx吸蔵還元型触媒
JP4556084B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP3830011B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP2005288382A (ja) 排ガス浄化用触媒

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040812

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070827

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090827

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100827

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100827

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110827

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110827

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120827

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130827

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term