JP3588286B2 - 容量式圧力センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容量式圧力センサに関し、特に容量素子を構成する固定電極および可動電極のそれぞれに対して、溶融はんだで形成された引き出し電極が接続された容量式圧力センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の容量式圧力センサでは、ダイアフラムを構成する薄いウエハと、基台となる厚いウエハとを張り合わせ、厚いウエハ側にくぼみを設けて容量室を形成していた。この場合、容量素子を構成する電極は、上記容量室内で互いに対向するように配置されている。
【0003】
図8は従来の容量式圧力センサを示す平面図、図9は図8のIX−IX’線における断面図である。これらの図に示すように、圧力センサ101は、下側ウエハ102と、上側ウエハ103と、引き出し電極104と、固定電極105と、パッド106と、可動電極107と、パッド108と、リファレンス電極109とで構成されている。
【0004】
下側ウエハ102および上側ウエハ103は、ともにサファイア、シリコン、ガラスまたはアルミナ等で形成された基板である。下側ウエハ102は、その縁部を除く中央部一体に凹部(以下、容量形成部102aという)が設けられ、この容量形成部102aを覆うようにして上側ウエハ103が張り合わされている。上側ウエハ103は、外部の圧力変化に応じて撓み易いようにその厚さが十分薄く形成され、受圧ダイアフラムを構成している。この圧力変化に応じて撓み易い受圧ダイアフラムの中心部には可動電極107が密着固定され、圧力変化によっても撓みにくい受圧ダイアフラムの縁部にはリファレンス電極109が密着固定されている。一方、下側ウエハ102には、これら可動電極107およびリファレンス電極109と対向するようにして、固定電極105が密着固定されている。また、各電極には、それぞれ下側ウエハ102を貫通する引き出し電極104が取り付けられている。
【0005】
このように、上側ウエハ103に設けられた可動電極107およびリファレンス電極109と、下側ウエハ102に設けられた固定電極105とで容量素子を構成している。したがって、圧力変化によってダイアフラムが撓むと可動電極107も一緒に撓み、可動電極107と固定電極105との距離が変化するため、これらの電極間における容量変化を検出することにより、圧力変化を間接的に測定することができるようになっている。なお、リファレンス電極109は、可動電極107と固定電極105間で検出された容量の補正に用いられる。
【0006】
ここで、このような容量式圧力センサの製造方法について簡単に述べる。下側ウエハ102および上側ウエハ103は、それぞれサファイア等の基板を加工することによって作製される。すなわち、下側ウエハ102は機械加工、レーザ加工または超音波加工等により、引き出し電極104形成用の貫通孔が形成される。そして、ドライエッチングによって下側ウエハ2の表面には、凹部が形成され、その中に金属膜を蒸着、イオンプレーティングまたはスパッタ等することにより形成してからエッチングにより固定電極105を作製する。固定電極105はPt/密着増強膜で形成されており、密着増強膜としてはTi,V,Cr,Nb,Zr,HfまたはTa等が用いられる。もちろん、エッチングを行わずにシャドーマスクを介してスパッタ等してもよい。
【0007】
一方、上側ウエハ103はサファイア等の基板にスパッタ等により金属膜(固定電極105と同様)を形成してからエッチングにより、可動電極108およびリファレンス電極109、パッド106を形成する。パッド106はAu/バリア膜/密着増強膜で形成し、例えばバリア膜にPt、密着増強膜にNbを用いる。もちろん、金属膜を成膜してからエッチングにより電極を作製する代わりに、シャドーマスクを介してスパッタすることにより電極を作製してもよい。その後、下側ウエハ102に上側ウエハ103を張り合わせてから、400〜1300℃の雰囲気下で直接接合することにより両者を接合し、上記貫通孔に溶融はんだ(Sn−Agはんだ等)を流し込むことによって引き出し電極104を形成する。なお、貫通孔の開口部とパッド106および108が対向するように配置しておくことにより、溶融はんだはこれらのパッドに付着するため、確実に電極を取り出すことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来例には種々の問題点がある。すなわち、ダイアフラムを構成する上側ウエハ103においては、可動電極107およびリファレンス電極109を形成する面と、ウエハ同士の接合面とが同一面にあるため、電極の形成不良やウエハの位置合わせにずれが生じた場合に、はみ出した電極によってウエハの接合を阻害する恐れがある。一般的に下側ウエハおよび上側ウエハを同一材料(例えばサファイア等)で作製した場合、直接接合により両者を接合することが多いが、直接接合においては接合面における平面性および微少面粗度が要求されるため、電極のはみ出しがウエハの接合強度を著しく落としてしまう原因となる。そのため、従来においては、電極やそれに付随するリード部をウエハの接合部から十分に離して設けなければならず、その分余分なスペースを作らなければならないため、センサの小型化が困難であった。
【0009】
また、図9においては、引き出し電極の形成時に溶融はんだが容量室内に流れ込んで電極同士が短絡することを防止するため、パッド106および108を設けるだけでなく、段差γを設けることによってパッドと貫通孔との距離を短くし、流出するはんだ量を抑制していた。ところが、このような急峻な段差γを設けるとスパッタ時などにおいて、領域δにおける金属膜の形成が困難となり、第1の配線の形成不良の原因となる。
【0010】
本発明は、このような課題を解決するためのものであり、固定電極の設けられた基材と可動電極の設けられた基材とを接合する際に、はみ出した電極によって接合不良が生じることを防ぐことができる容量式圧力センサを提供することを目的とする。また、本発明のその他の目的は、溶融はんだを使った引き出し電極の作製時に、この溶融はんだが容量室内に流れ込むのを防止することができる容量式圧力センサを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明に係る容量式圧力センサは、第1の凹部とこの第1の凹部に連通した第2の凹部とを有する第1の基材と、底部が受圧ダイアフラムを構成した第3の凹部とこの第3の凹部に連通した第4の凹部とを有する第2の基材と、上記第1の凹部に設けられた固定電極と、上記第2の凹部に設けられかつ上記固定電極に第1の配線で接続された第1のパッドと、上記第3の凹部に設けられた可動電極と、上記第4の凹部に設けられかつ上記可動電極に第2の配線で接続された第2のパッドと、上記第1のパッドに接続されかつ上記第1の基材に設けられた貫通孔を介して外部に引き出された第1の引き出し電極と、上記第2のパッドに接続されかつ上記第1の基材に設けられた貫通孔を介して外部に引き出された第2の引き出し電極とを備えている。そして、上記第1および第2の基材は、上記第2および第4の凹部が対向する基材の凹部と重なり合わないように、かつ、上記固定電極と上記可動電極とが対向するようにして接合されている。
【0012】
また、本発明はその他の態様として、次のような構成も含むものである。すなわち、上記第1および第2の引き出し電極は、上記第1の基材に設けられた貫通孔に注入された溶融はんだが冷却凝固することにより、上記固定電極および上記可動電極のそれぞれに固着したものであってもよい。
上記第2の凹部内にはんだ流出防止壁を備え、このはんだ流出防止壁と上記第2の凹部の内側面とで上記溶融はんだの迂回路を構成するとともに、上記第4の凹部内にはんだ流出防止壁を備え、このはんだ流出防止壁と上記第4の凹部の内側面とで上記溶融はんだの迂回路を構成していてもよい。
上記第1の凹部と上記第2の凹部とを連通する部分における上記第1の配線上に、上記溶融はんだの流出を抑制するためのはんだ流出防止突起が設けられ、上記第3の凹部と上記第4の凹部とを連通する部分における上記第2の配線上に、上記溶融はんだの流出を抑制するためのはんだ流出防止突起が設けられていてもよい。
上記はんだ流出防止突起は、そのはんだ濡れ性が上記固定電極および上記可動電極のはんだ濡れ性よりも悪い材料によって形成されていてもよい。
【0013】
したがって、本発明は、固定電極および可動電極のそれぞれが、第1の基材および第2の基材に設けられた凹部内に設置されているため、第1の基材と第2の基材との接合面に電極がはみ出しにくい構造を有する。そのため、第1の基材と第2の基材同士の接合不良が生じにくく、従来例のように基材の接合部と電極形成部とを十分離すための余分なスペースを必要としないため、センサの小型化を実現することができる。
また、パッドの設けられた凹部が対向する基材の凹部と重なり合わないように配置されているため、引き出し電極を形成するために設けられた貫通孔と対向する基材との距離を短くすることができ、溶融はんだがはみ出しにくい構造となっている。特にはんだ流出防止壁を用いて溶融はんだの迂回路を形成することにより、容量室内へのはんだの流入を抑制して電極同士の短絡を防ぐことができる。さらに、はんだ流出防止突起を設けることにより、溶融はんだの容量室内への流れ混みを防ぐことができる。はんだ流出防止突起を電極よりもはんだ濡れ性の悪い材料を用いることにより、はんだの流入をより効果的に防ぐこともできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一つの実施の形態について図を用いて説明する。
図1は本発明の一つの実施の形態を示す平面図であり、 図2は図1のII−II’線における断面図である。ただし、図1においては、最上層に位置する上側ウエハ3を透過した状態を示す。これらの図に示すように、本実施の形態に係る容量式圧力センサ1は、下側ウエハ2と、上側ウエハ3と、引き出し電極4と、固定電極5と、パッド6と、可動電極7と、パッド8と、リファレンス電極9とを備える。
【0015】
下側ウエハ2および上側ウエハ3は、ともにサファイア、シリコン、ガラスまたはアルミナ等で形成された基板である。下側ウエハ2は、その縁部を除く中央部一体に凹部(以下、容量形成部2aという)が設けられ、この容量形成部2aを覆うようにして上側ウエハ3が貼り合わされている。上側ウエハ3は、その縁部を除く中央部一体に凹部(以下、容量形成部3aという)が設けられ、その底部は外部の圧力変化に応じて撓み易いようにその厚さが十分薄く形成され、受圧ダイアフラムを構成している。この圧力変化に応じて撓み易い受圧ダイアフラムの中心部には可動電極7が密着固定され、圧力変化によっても撓みにくい受圧ダイアフラムの縁部にはリファレンス電極9が密着固定されている。一方、下側ウエハ2には、これら可動電極7およびリファレンス電極9と対向するようにして、固定電極5が密着固定されている。また、各電極には、それぞれ下側ウエハ2を貫通する引き出し電極4が取り付けられている。
【0016】
このように、上側ウエハ3に設けられた凹部である容量形成部3aと、下側ウエハ2に設けられた凹部である容量形成部2aとによって空洞(以下、容量室という)が作られ、その中に設置されている可動電極7およびリファレンス電極9と、固定電極5とで容量素子が構成されている。したがって、圧力変化によってダイアフラムが撓むと可動電極7も一緒に撓み、可動電極7と固定電極5との距離が変化するため、この容量変化を検出することにより圧力変化を間接的に測定することができる。なお、リファレンス電極9は、可動電極7と固定電極5間で検出された容量の補正に用いられる。
【0017】
ここで、本実施の形態の特徴とするところのパッド形成部2b,3bの詳細について説明する。
図3(a)は図1の領域αを拡大した平面図、図3(b)はその側面断面図である。これらの図から明らかなように、パッド形成部2bには、はんだ流出防止壁2cが設けられ、溶融はんだの迂回路が構成されている。すなわち、パッド6の下から流れ込んだ溶融はんだは、固定電極5と一体成形されたパッド5aを伝ってパッド形成部2b内に流れ出す。しかし、溶融はんだは、はんだ流出防止壁2cとパッド形成部2bとの隙間にできた迂回路を流れるため、従来よりも容量形成部2aに流れ込みにくい構造となっている。
【0018】
パッド形成部3bについても上記同様である。
図4(a)は図1の領域βを拡大した平面図、図4(b)はその側面断面図である。これらの図から明らかなように、パッド形成部3bには、はんだ流出防止壁3cが設けられ、溶融はんだの迂回路が構成されている。すなわち、パッド8aの下から流れ込んだ溶融はんだは、可動電極7と一体成形されたパッド8を伝ってパッド形成部3b内に流れ出す。しかし、溶融はんだは、はんだ流出防止壁3cとパッド形成部3bとの隙間にできた迂回路を流れるため、従来よりも容量形成部3aに流れ込みにくい構造となっている。
【0019】
次に、このような容量式圧力センサの製造方法について述べる。下側ウエハ2および上側ウエハ3は、それぞれサファイア等の基板を加工することによって作製される。すなわち、下側ウエハ2は機械加工、レーザ加工または超音波加工等により、引き出し電極4形成用の貫通孔が形成される。そして、下側ウエハ2については、その表面をドライエッチングによって除去し、容量形成部2aおよびパッド形成部2bを形成するための凹部を形成し、その中に金属膜を蒸着、イオンプレーティングまたはスパッタ等することによって形成してから、エッチングにより固定電極5およびパッド5aを作製する。固定電極5はPt/密着増強膜で形成されており、密着増強膜としてはTi,V,Cr,Nb,Zr,HfまたはTa等が用いられる。パッド5aはAu/バリア膜/密着増強膜で形成し、例えばバリア膜にPt、密着増強膜にNbを用いる。もちろん、金属膜を成膜してからエッチングにより電極を作製する代わりに、シャドーマスクを介してスパッタすることにより電極を作製してもよい。
【0020】
一方、上側ウエハ3は、サファイア等の基板にドライエッチングによって容量形成部3aおよびパッド形成部3bを形成するための凹部が形成されてから、スパッタ等により金属膜を形成し、エッチングによって可動電極7およびリファレンス電極9、パッド8を形成する。パッド8はAu/バリア膜/密着増強膜で形成し、例えばバリア膜にPt、密着増強膜にNbを用いる。もちろん、金属膜を成膜してからエッチングにより電極を作製する代わりに、シャドーマスクを介してスパッタすることにより電極を作製してもよい。その後、下側ウエハ2に上側ウエハ3を張り合わせてから、400〜1300℃の雰囲気下で直接接合することにより両者を接合し、下側ウエハ2を上にして上記貫通孔に溶融はんだを流し込むことにより引き出し電極4を形成する。なお、貫通孔の開口部とパッド6および8が対向するように配置しておくことにより、溶融はんだはこれらのパッドに付着するため、容量室内に流れ込むことを防ぐことができる。さらに、図3,4に示したように、はんだ流出防止壁2c,3cによって形成された迂回路により、溶融はんだが容量室に流れ込むことを効果的に抑制できる。
【0021】
次に、本発明のその他の形態について説明する。
図5(a)は図1に係るパッド形成部を示す平面図であり、図5(b)はその他の形態に係るパッド形成部を示す平面図である。同図(a)に示すように、上記実施の形態においてはパッド形成部2bの中央部に位置するようにC字型のはんだ流出防止壁2cを設けることにより(C字の開口部を容量室とは反対側に向ける)、溶融はんだの迂回路を形成していた。この迂回路の働きによって溶融はんだが容量形成部2aに流れ込むことを防止できるわけであるが、はんだ流出防止壁2cのレイアウトによっては、さらに効果的にはんだの流出を防止することができる。すなわち、同図(b)に示すように、はんだ流出防止壁2cの一端をパッド形成部2bの側壁と接続することにより、迂回路の長さを飛躍的に長くすることができる。
【0022】
図6は図1の構成にはんだ流出防止突起10,11を設けた様子を示す平面図であり、図7はそのVII−VII’線における断面図である。同図6に示すように、パッド形成部2bおよび3bと、容量形成部2aおよび3aとの間にはんだ流出防止突起10,11を設けている。このはんだ流出防止突起10,11は、下側ウエハ2および上側ウエハ3をそれぞれ加工して作製してもよいし、別個の部材を新たに取り付けてもよい。このようにはんだ流出防止突起を設けることにより、万が一パッド形成部2b,3bから溶融はんだが流れ出したとしても、容量形成部2a,3aに流れ込むことを防止することができる。特にはんだ流出防止突起10,11を、電極よりもはんだ濡れ性の悪い材料で作製しておけばより効果的に流出を防止することができる。なお、上記はんだ流出防止壁2c,3cについても、はんだ流出防止突起10,11と同様に別部材を取り付けるようにしてもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したとおり本発明は、固定電極および可動電極のそれぞれが、第1の基材および第2の基材に設けられた凹部内に設置されているため、第1の基材と第2の基材との接合面に電極がはみ出しにくい構造を有する。そのため、第1の基材と第2の基材同士の接合不良が生じにくく、従来例のように基材の接合部と電極形成部とを十分離すための余分なスペースを必要としないため、センサの小型化を実現することができる。
また、パッドの設けられた凹部が対向する基材の凹部と重なり合わないように配置されているため、引き出し電極を形成するために設けられた貫通孔とその対向する基材との距離を短くすることができ、溶融はんだがはみ出しにくい構造となっている。特にはんだ流出防止壁を用いて溶融はんだの迂回路を形成することにより、容量室内へのはんだの流入を抑制して電極同士の短絡を防ぐことができる。
さらに、はんだ流出防止突起を設けることにより、溶融はんだの容量室内への流れ混みを防ぐことができる。はんだ流出防止突起を電極よりもはんだ濡れ性の悪い材料で形成することにより、はんだの流入をより効果的に防ぐこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態を示す平面図である。
【図2】図1のII−II’線における断面図である。
【図3】(a)図1の領域αを示す平面図、(b)領域αの側面断面図である。
【図4】(a)図1の領域βを示す平面図、(b)領域βの側面断面図である。
【図5】本発明のその他の実施の形態を示す平面図である。
【図6】本発明のその他の実施の形態を示す平面図である。
【図7】図6のVII−VII’線における断面図である。
【図8】従来例を示す平面図である。
【図9】図8のIX−IX’線における断面図である。
【符号の説明】
1…圧力センサ、2…下側ウエハ、2a…容量形成部、2b…パッド形成部、2c…はんだ流出防止壁、3…上側ウエハ、3a…容量形成部、3b…パッド形成部、3c…はんだ流出防止壁、4…引き出し電極、5…固定電極、5a…パッド、6…パッド、7…可動電極、8…パッド、8a…パッド、9…リファレンス電極、10、11…はんだ流出防止突起、α、β、δ…領域、γ…段差。
Claims (5)
- 第1の凹部とこの第1の凹部に連通した第2の凹部とを有する第1の基材と、底部が受圧ダイアフラムを構成した第3の凹部とこの第3の凹部に連通した第4の凹部とを有する第2の基材と、前記第1の凹部に設けられた固定電極と、前記第2の凹部に設けられかつ前記固定電極に第1の配線で接続された第1のパッドと、前記第3の凹部に設けられた可動電極と、前記第4の凹部に設けられかつ前記可動電極に第2の配線で接続された第2のパッドと、前記第1のパッドに接続されかつ前記第1の基材に設けられた貫通孔を介して外部に引き出された第1の引き出し電極と、前記第2のパッドに接続されかつ前記第1の基材に設けられた貫通孔を介して外部に引き出された第2の引き出し電極とを備え、
前記第1および第2の基材は、接合されて、前記固定電極と前記可動電極とが対向するとともに、前記第2および第4の凹部がそれぞれ対向する基材の凹部と重なり合わないことを特徴とする容量式圧力センサ。 - 請求項1において、
前記第1および第2の引き出し電極は、前記第1の基材に設けられた貫通孔に注入された溶融はんだが冷却凝固することにより、前記固定電極および前記可動電極のそれぞれに固着したものであることを特徴とする容量式圧力センサ。 - 請求項2において、
前記第2の凹部内にはんだ流出防止壁を備え、このはんだ流出防止壁と前記第2の凹部の内側面とで前記溶融はんだの迂回路を構成するとともに、
前記第4の凹部内にはんだ流出防止壁を備え、このはんだ流出防止壁と前記第4の凹部の内側面とで前記溶融はんだの迂回路を構成していることを特徴とする容量式圧力センサ。 - 請求項2において、
前記第1の凹部と前記第2の凹部とを連通する部分における前記第1の配線上に、前記溶融はんだの流出を抑制するためのはんだ流出防止突起が設けられ、
前記第3の凹部と前記第4の凹部とを連通する部分における前記第2の配線上に、前記溶融はんだの流出を抑制するためのはんだ流出防止突起が設けられていることを特徴とする容量式圧力センサ。 - 請求項4において、
前記はんだ流出防止突起は、そのはんだ濡れ性が前記第1の配線および前記第2の配線のはんだ濡れ性よりも悪い材料によって形成されていることを特徴とする容量式圧力センサ。
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