JP3586619B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ装置における通信速度制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ファクシミリ装置において、データの通信状態が悪く送信エラーが発生した場合に、送信速度を遅くして送信エラーの発生率を低減することが行われている。送信速度を遅くすることをフォールバックと称している。
【0003】
従来のファクシミリ装置では、フォールバックパターン(送信速度を遅くする手順)が固定されており、例えば33.6kbps(キロ・ビット・パー・セコンド)で送信を開始してエラーが発生したとすると、次に31.2kbpsで送信をやり直す。さらに、31.2kbpsで送信を開始してエラーが発生すると、送信速度を28.8kbpsに変更する。このように、正常にデータの送信が行えるようになるまで、順次一定の割合(例えば2.4kbps)で送信速度を遅くしていく。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のファクシミリ装置ではフォールバックパターンが固定されていたため、例えば最適なデータ送信速度が26.4kbpsであった場合、上記従来例では33.6kbps、31.2kbps及び28.8kbpsの送信エラーを経て最適なデータ送信速度である26.4kbpsに到達することとなり、最適なデータ送信速度に至るまでの時間のロスが大きいという問題点を有していた。これに対して、データ送信速度を遅くする割合を例えば4.8kbpsに大きくすると、33.6kbps、28.8kbps及び24.0kbpsの順にデータ送信速度が遅くなり、最適なデータ転送速度である26.4kbpsを使用することができず、全通信時間が長くなるという問題点を有していた。
【0005】
本発明は、上記従来例の問題点を解決するためになされたものであり、回線状況に応じて最適なデータ送信速度を選択しうるファクシミリ装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のファクシミリ装置は、複数のフォールバックパターンを記憶するフォールバックパターン記憶手段と、過去の通信履歴を記憶する通信履歴記憶手段と、通信履歴から通信条件をあらわすパラメータを読み出し又は演算するパラメータ決定手段と、前記パラメータに応じて最適なフォールバックパターンを画像データの送信開始前に選択するフォールバックパターン選択手段とを具備する。
【0007】
上記構成において、前記通信履歴記憶手段は、被呼装置ごとの過去の通信履歴を記憶することが好ましい。
【0008】
また、前記通信履歴は、このファクシミリ装置において選択可能な各データ送信速度ごとの所定期間内の累積又は前回送信時における、エラー発生回数、送信フレーム数及び送信枚数の少なくともいずれか1つを含むことが好ましい。
【0009】
さらに、前記パラメータは、画像データの送信開始前及び送信完了後のいずれかの時点で決定することが好ましい。
【0010】
さらに、前記パラメータは、前回のデータ送信速度、非誤り訂正モードにおけるエラーライン数、誤り訂正モードにおけるエラーフレーム数、エラー発生率、エラー発生率のばらつき、所定の送信速度で送信したフレーム数及びフレーム数のばらつきから選択されたいずれか1つ又は少なくとも2つの組み合わせであることが好ましい。
【0011】
さらに、発呼装置として機能する場合、被呼装置からの制御信号を受信する制御信号受信手段と、制御信号を受信したときに、前記選択したフォールバックパターンに従ってデータ送信速度を遅くする制御手段をさらに具備することが好ましい。
【0012】
さらに、被呼装置として機能する場合、発呼装置から送信されたデータの受信にエラーが生じたか否かを判別するエラー判別手段と、データの受信にエラーが生じたときに、前記発呼装置に対してデータ送信速度を遅くするための制御信号を出力する制御信号出力手段をさらに具備することが好ましい。
【0013】
さらに、一定時間継続してデータ送信エラーが生じなかった場合に、前記フォールバックパターンの逆パターンに従って、データ送信速度を速くするフォールフォワード制御手段をさらに具備することが好ましい。
【0014】
さらに、送信開始時に送信開始速度を設定するための送信速度設定手段をさらに具備することが好ましい。
【0015】
また、本発明の別のファクシミリ装置は、複数のフォールバックパターンを記憶するフォールバックパターン記憶手段と、直前の画像データ送信時における通信履歴から通信条件をあらわすパラメータを読み出し又は演算するパラメータ決定手段と、前記パラメータに応じて次回画像データ送信時に用いる最適なフォールバックパターンを選択するフォールバックパターン選択手段と、選択結果を記憶する選択結果記憶手段とを具備する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態におけるファクシミリ装置について説明する。本実施形態のファクシミリ装置の機能ブロック構成を図1に示す。
【0017】
全体制御部11は、CPUなどで構成され、ファクシミリ装置10の全体の制御を行う。作業領域部12は、RAMなどで構成され、様々な制御プログラムを実行する際の作業領域として機能する。プログラム記憶部13は、ROMなどで構成され、ファクシミリ装置10で実行される各種プログラムを記憶する。操作部14は、操作スイッチなどで構成され、ファクシミリ装置10の各種機能を選択する際に使用される。表示部15は、液晶ディスプレイパネルなどで構成され、選択可能な機能を表示したり、送信相手を表示するために使用される。画像読取部16は、スキャナなどで構成され、送信すべき画像データを読み込むために使用される。また、印字部17は、プリンタなどで構成され、受信したデータを用いて画像を印字するために用いられる。
【0018】
画像データ記憶部18は、RAMなどで構成され、画像読取部16により読み取った画像データを一時的に記憶する。フォールバックパターン記憶部19は、ROMなどで構成され、後述する複数のフォールバックパターンを記憶する。フォールバックパターン選択部20は、CPUなどで構成され、所定のプログラムに基づいてフォールバックパターン記憶部19に記憶されている複数のフォールバックパターンの中から最適なフォールバックパターンを選択する。送信速度制御部21は、CPUなどで構成され、フォールバックパターン記憶部19により選択されたフォールバックパターンに従って、送信エラーが発生するたびにデータ送信速度を順に遅くなるようにデータ送信速度を制御する。
【0019】
送信エラー判別部22は、CPUなどで構成され、このファクシミリ装置10が被呼装置(受信機)として機能する場合に、他のファクシミリ装置(発呼装置又は送信機)から送信されたデータ信号を正しく受信したか否か、すなわち通信エラーが発生したか否かを判別し、さらに発呼装置に対してエラー発生信号を応答信号として送信する。また、制御信号出力部23は、CPUなどで構成され、発呼装置がこのファクシミリ装置10と同様の機能を有している場合に、被呼装置側から発呼装置のデータ送信速度を遅くするように制御するためのものである。
【0020】
通信履歴記憶部24は、例えばフラッシュメモリなどの消去可能な不揮発性メモリなどで構成され、このファクシミリ装置10が発呼装置として機能している場合における過去の送信エラーの発生回数や送信エラーが発生したときのデータ送信速度などの通信履歴を、各被呼装置(相手先)ごとに記憶する。制御信号受信部25は、CPUなどで構成され、このファクシミリ装置10が発呼装置として機能している場合に、被呼装置からの制御信号を受信し、選択されているフォールバックパターンに従ってデータ送信速度を遅くするように制御する。
【0021】
パラメータ決定部26は、CPUなどで構成され、通信履歴記憶部24に記憶されている過去の通信履歴から、前回のデータ送信速度、非誤り訂正モードにおけるエラーライン数、誤り訂正モードにおけるエラーフレーム数、エラー発生率、エラー発生率のばらつき、所定の送信速度で送信したフレーム数及びフレーム数のばらつきなど、フォールバックパターン選択部20によるフォールバックパターン選択の際の基準となる通信条件を表すパラメータを演算する。
【0022】
フォールフォワード制御部27は、CPUなどで構成され、このファクシミリ装置が発呼装置として機能しているときに、一定時間連続してエラーが発生しなかった場合などにおいて、所定のフォールフォワードパターン(例えばフォールバックパターンの逆パターン)に従って、データ送信速度を速くするように送信速度制御部21などを制御するためのものである。
【0023】
通信制御部28は、モデムなどを含む通信装置であり、電話回線やISDNなどの電気通信回線を介して他のファクシミリ装置との間で、所定の信号の送受信(通信)を行う。
【0024】
なお、上記各CPU、ROM及びRAMは、それぞれ個別のものであっても良いし、あるいは同一のものを制御プログラムに応じて随時使い分けるように構成しても良い。
【0025】
次に、2つのファクシミリ装置間におけるフォールバックを含むデータの送受信(通信)の一例を図2に示す。ファクシミリ送信を開始すると、まず被呼装置(受信側)から、非標準機能識別信号(NSF:Non−Standard Facilities)、被呼端末識別信号(CSI:Called Subscriber Identification)、ディジタル識別信号(DIS:Digital Identification Signal)が発呼装置に送信される。一方、発呼装置(送信側)からは、送信端末識別信号(TSI:Transmitting Subscriber Identification)、ディジタル命令信号(DCS:Digital Command Signal)が被呼装置に送信される。
【0026】
送信端末識別信号(TSI)などを受信すると、被呼装置から発呼装置に受信準備確認信号(CFR:Confirmation to receive)が送信され、発呼装置は画像データ信号(PIX)の送信を開始する。この場合、最初データ送信速度を28.8kbpsとして、全20フレーム分の画像データを被呼装置に送信する。全フレームの画像データの送信が完了すると、発呼装置から被呼装置に対して手順終了信号(PPS−EOP:Partial Page Signal − End of Procedure)が送信される。
【0027】
ここで、被呼装置の送信エラー判別部22は、発呼装置から送信された20フレーム分の画像データについて送信エラーが発生したか否かを判断し、例えば3フレーム分について送信エラーが発生した場合、送信エラーが生じたフレームについて、部分ページ要求(PPR:Partial Page Request)を発呼装置に送信する。発呼装置は、部分ページ要求(PPR)に応じて、送信エラーが生じた3フレームの画像データ(PIX)を被呼装置に送信する。このとき、フォールバックパターン選択部20により選択されたフォールバックパターンに従って、データ送信速度を26.4kbpsに下げて送信を行う。画像データの再送信が完了すると、発呼装置から被呼装置に対して手順終了信号(PPS−EOP)が送信される。
【0028】
次に、被呼装置の送信エラー判別部22は、再度発呼装置から送信された3フレーム分の画像データについて送信エラーが発生したか否かを判断し、例えば1フレーム分について送信エラーが発生した場合、送信エラーが生じたフレームについて、部分ページ要求(PPR)を発呼装置に再送信する。発呼装置は、部分ページ要求(PPR)に応じて、再度送信エラーが生じた1フレームの画像データ(PIX)を被呼装置に送信する。このとき、上記フォールバックパターンに従って、データ送信速度を24.0kbpsに下げて送信を行う。画像データの再送信が完了すると、発呼装置から被呼装置に対して手順終了信号(PPS−EOP)が送信される。
【0029】
さらに、被呼装置の送信エラー判別部22は、再度発呼装置から送信された1フレーム分の画像データについて送信エラーが発生したか否かを判断し、送信エラーが発生しなかった場合、メッセージ確認信号(MCF:Message Confirmation)が発呼装置に送信される。メッセージ確認信号(MCF)を受信すると、発呼装置から被呼装置に対して切断命令信号(DCN:Disconnect)が送信される。このようにして、発呼装置から被呼装置に対する所定数の画像データの送信が完了する。
【0030】
次に、フォールバックパターン選択部20によるフォールバックパターン選択方法の一例について説明する。
【0031】
まず、通信履歴記憶部24に記憶されている特定の被呼装置に対する過去の通信履歴(誤り訂正モード)の一例を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
表1中、OKの回数は、1ブロック又は1ページを送信した場合に、エラーフレームが発生しなかった回数を表す。また、NGの回数は、1ブロック又は1ページを送信したときに、1フレームでも送信エラーが発生した回数を表す。エラーフレーム数は、各データ送信速度で発生したエラーフレーム数の累積数を表す。送信フレーム数は、各データ送信速度で送信した総フレーム数を表す。さらに、エラーフレーム発生率は、エラーフレーム数を送信フレーム数で割ったものに100をかけた値である。
【0034】
次に、フォールバックパターン記憶部19に記憶されている3通りのフォールバックパターンを表2に示す(単位は、kbpsである)。
【0035】
【表2】
【0036】
パターンAは2.4kbpsずつデータ送信速度を遅くするパターンであり、パターンBは4.8kbpsずつデータ送信速度を遅くするパターンである。パターンAとパターンBとを比較すると、パターンAの方がデータ送信速度を遅くする割合が小さく、よりきめの細かいフォールバック調節が可能である。これに対して、パターンBはデータ送信速度を遅くする割合が大きく、ダイナミックなフォールバック調節が可能である。また、パターンCは、同じデータ送信速度を2回ずつ繰り返すパターンであり、できるだけデータ送信速度を高速に保つパターンである。なお、フォールバックパターンは、これら例示したものには限定されず、これら以外のフォールバックパターンを用いても良いことはいうまでもない。
【0037】
さらに、フォールバックパターン選択部20におけるフォールバックパターン選択用の判定テーブルを表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】
表3に示す判定テーブルにおいて、エラーフレーム発生率のばらつきが大きい2つの場合、データ送信速度を少しずつ徐々に低下させるよりも一度に急激に低下させる方が好ましく、パターンBを選択する。一方、エラーフレーム発生率のばらつきが小さい場合、データ送信速度を少しずつ徐々に低下させることが好ましい。さらに、送信フレーム数のばらつきが大きい場合、同じデータ送信速度を繰り返すのは避ける方が好ましく、パターンAを選択する。また、エラー発生率のばらつき及び送信フレーム数のばらつきが共に小さい場合、通信状態が安定していると考えられるので、できるだけ同じデータ送信速度で送信することが好ましく、パターンCを選択する。
【0040】
次に、上記ファクシミリ装置10におけるフォールバックパターン選択手順を図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0041】
ファクシミリ送信を開始すると、パラメータ決定部26は、通信履歴記憶部24に記憶されている過去の通信履歴を読み出し(ステップS1)、前回のデータ送信速度、非誤り訂正モードにおけるエラーライン数、誤り訂正モードにおけるエラーフレーム数、エラーフレーム発生率、エラーフレーム発生率のばらつき、所定の送信速度で送信したフレーム数及びフレーム数のばらつきなどの各種パラメータを読み出し又は演算する(ステップS3)。そして、フォールバックパターン選択部20は、あらかじめ設定されている基準値と比較するなどして、エラーフレーム発生率のばらつきや送信フレーム数のばらつきが大きいか小さいかなど、演算したパラメータの値を評価する(ステップS5)。さらに、フォールバックパターン選択部20は、パラメータの評価結果、例えばエラーフレーム発生率のばらつきの大小及び送信フレーム数のばらつきの大小などを用いて上記テーブルなどを参照し、最適なフォールバックパターンを決定する(ステップS7)。フォールバックパターンが決定すると、フォールバックパターン選択部20は、あらかじめフォールバックパターン記憶部19に記憶されている複数のフォールバックパターンの中から選択したフォールバックパターンを読み出し、作業領域部12にコピーする(ステップS9)。このようにして、実際に画像データを送信する前に、送信エラーが発生した場合のフォールバック制御用のフォールバックパターンが決定される。
【0042】
次に、上記ファクシミリ装置10による画像データの送信手順を図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0043】
ファクシミリ送信を開始する場合、ユーザが操作部14を操作することにより被呼装置(送信相手先)の識別番号が入力され(ステップS21)、画像読みとり部16により画像データの読み込みが開始される(ステップS23)。読みとられた画像データは画像データ記憶部18に一旦記憶される。画像データの読み込みと並行して、送信速度制御部21は、被呼装置に対するデータ送信速度の初期設定を行う(ステップS25)。データ送信速度の初期値としては、発呼装置及び被呼装置の共通するデータ送信速度の最高値、通信履歴記憶部24に記憶されている前回のデータ送信速度の初期値、最終値、最大送信数のデータ送信速度などから選択する。
【0044】
被呼装置が呼び出され、発呼装置と被呼装置との間の通信回線が接続されると、通信制御部28は、画像データ記憶部18に記憶されている画像データを順次通信回線を介して被呼装置に送信する(ステップS27)。所定フレーム数の画像データ又は全画像データを送信し終えると、通信制御部28又は制御信号受信部25は、被呼装置から部分ページ要求(PPR)信号が送信されたか否かを判断する(ステップS29)。
【0045】
ここで、被呼装置の送信エラー判別部22は、発呼装置から送信されてきた画像データを受信し、受信した画像データ中に送信エラーが発生しているか否かを判断する。そして、送信エラーが発生している場合、送信エラーが発生したフレームの画像データを再送信させるべく、被呼装置の通信制御部28又は制御信号出力部23は、部分ページ要求(PPR)信号を発呼装置に対して送信する。
【0046】
発呼装置の通信制御部28又は制御信号受信部25が部分ページ要求(PPR)信号を受信した場合、通信制御部28は、送信エラーが発生したフレームの画像データを画像データ記憶部18から読み出し、画像データの再送信の準備を行う(ステップS31)。これと並行して、送信速度制御部21は、選択されたフォールバックパターンに従って、データ送信速度を変更し(ステップS33)、ステップS27に戻って画像データを再送信する。
【0047】
画像データの再送信後、被呼装置から部分ページ要求(PPR)信号が再送信されたか否かを判断し(ステップS29)、部分ページ要求(PPR)信号を再受信した場合は、送信エラーが発生したフレームの画像データを再び画像データ記憶部18から読み出し(ステップS31)、ステップS33で再度変更したデータ送信速度で画像データを再々送信する(ステップS27)。被呼装置からの部分ページ要求(PPR)信号を受信しなくなるまで(ステップS29でNOになるまで)、上記手順を繰り返す。このようにして、発呼装置から被呼装置への画像データの送信が完了する。
【0048】
なお、上記実施形態では、誤り訂正モード(V34のECM:Error Correctable Mode)を有する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、誤り訂正モードを有しないファクシミリ装置であっても同様に本発明を応用することが可能である。その場合、エラーフレームの代わりに各走査線単位でエラーが発生したか否かを判断すればよい。
【0049】
また、発呼装置だけでなく被呼装置の本発明のファクシミリ装置である場合、被呼装置から部分ページ要求(PPR)信号が送信されたことを確認してから
送信速度制御部21により、選択されたフォールバックパターンに従って、データ送信速度を変更するのではなく、被呼装置の制御信号出力部から直接発呼装置の制御信号受信部に制御信号を出力し、この制御信号により送信速度制御部21を制御するように構成しても良い。
【0050】
さらに、一定時間、送信エラーを発生することなく、順調に画像データが送信され続けている場合、通信状態が良好であるので、フォールフォワード制御部27を用いて、データ送信速度を順次1段階ずつ速くするように、フォールフォワード制御を行うように構成しても良い。
【0051】
さらに、通信履歴記憶部24に記憶する通信履歴として、このファクシミリ装置において選択可能な各データ送信速度ごとに所定期間内のエラーフレーム発生回数及び送信フレーム数などを記憶するように構成したが、これに限定されるものではなく、前回送信時におけるエラーフレーム発生回数及び送信フレーム数などを記憶するように構成しても良い。例えば、同じ相手先に頻繁にファクシミリ送信する場合、一回(前回)の送信履歴だけでなく最近の数回分の通信履歴に基づいてフォールフォワードパターンを決定することにより、各送信時の回線状況のばらつきをキャンセルすることが可能となる。そのため、所定期間内における累積の通信履歴を記憶することは有効である。これに対し、同じ相手先にたまにしかファクシミリ送信を行わない場合、過去の送信履歴はあまり参考にはならず、直前の通信履歴のみで充分であり、通信履歴記憶部24の記憶容量を小さくすることが可能となる。
【0052】
さらに、上記実施形態では、画像データの送信開始直前にパラメータを演算し、フォールバックパターンを選択するように構成したが、これに限定されるものではなく、画像データの送信完了直後にパラメータの演算や次回使用されるフォールバックパターンを決定しておいても良い。その場合、あらかじめフォールバックパターンが決定されているので、画像データの送信のためにユーザが操作部14を操作してから実際に画像データの送信が開始される間での時間を短縮することが可能となる。さらに、過去の通信履歴などを記憶する必要がないので、通信履歴記憶部24の記憶容量を小さくしたり、あるいは通信履歴記憶部24そのものを不要にすることが可能となる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のファクシミリ装置によれば、複数のフォールバックパターンを記憶するフォールバックパターン記憶手段と、過去の通信履歴を記憶する通信履歴記憶手段と、通信履歴から通信条件をあらわすパラメータを読み出し又は演算するパラメータ決定手段と、前記パラメータに応じて最適なフォールバックパターンを画像データの送信開始前に選択するフォールバックパターン選択手段とを具備するので、過去の通信履歴から通信回線の通信状態の良否を判断し、通信状態の良否に応じて最適なフォールフォワードパターンを画像データの送信開始前に選択するので、画像データ送信に要するトータルの通信時間を最も短くすることが可能となる。
【0054】
また、前記通信履歴記憶手段に被呼装置ごとの過去の通信履歴を記憶させることにより、送信相手先である被呼装置ごとの通信回線の良否を判断することができる。
【0055】
さらに、前記通信履歴として、このファクシミリ装置において選択可能な各データ送信速度ごとの所定期間内の累積又は前回送信時における、エラー発生回数、送信フレーム数及び送信枚数の少なくともいずれか1つを含むことにより、前者の場合、同じ相手先に頻繁にファクシミリ送信する場合に、一回(前回)の送信履歴だけでなく最近の数回分の通信履歴に基づいてフォールフォワードパターンが決定されるので、各送信時の回線状況のばらつきをキャンセルすることが可能となる。また、後者の場合、同じ相手先にたまにしかファクシミリ送信を行わない場合に、あまり参考にはならない過去の送信履歴を記憶する必要がなくなり、記憶装置のメモリ容量を小さくすることが可能となる。
【0056】
さらに、前記パラメータを、画像データの送信開始前及び送信完了後のいずれかの時点で決定することにより、前者の場合、画像データの送信直前にパラメータの演算やフォールフォワードパターンの決定がなされるので、同じ相手先にたまにしかファクシミリ送信を行わない場合に、演算したパラメータや決定したフォールバックパターンなどを記憶しておく必要がなく、記憶装置のメモリ容量を小さくすることが可能となる。また、後者の場合、同じ相手先に頻繁にファクシミリ送信する場合に、あらかじめパラメータの演算やフォールバックパターンの決定がなされているので、ユーザによる送信操作から実際の画像データの送信開始までの時間を短縮することが可能となる。
【0057】
さらに、前記パラメータとして、前回のデータ送信速度、非誤り訂正モードにおけるエラーライン数、誤り訂正モードにおけるエラーフレーム数、エラー発生率、エラー発生率のばらつき、所定の送信速度で送信したフレーム数及びフレーム数のばらつきから選択されたいずれか1つ又は少なくとも2つの組み合わせを用いることにより、送信エラーを発生する様々な原因に応じて、最も適切なフォールバックパターンによる制御を行うことができる。
【0058】
さらに、発呼装置として機能する場合、被呼装置からの制御信号を受信する制御信号受信手段と、制御信号を受信したときに、前記選択したフォールバックパターンに従ってデータ送信速度を遅くする制御手段をさらに具備することにより、送信エラーが発生したか否かを判断するステップを省略して直接データ送信速度を変更することができ、画像データ送信に要するトータルの通信時間をさらに短くすることが可能となる。
【0059】
また、被呼装置として機能する場合、発呼装置から送信されたデータの受信にエラーが生じたか否かを判別するエラー判別手段と、データの受信にエラーが生じたときに、前記発呼装置に対してデータ送信速度を遅くするための制御信号を出力する制御信号出力手段をさらに具備することにより、上記と同様に、画像データ送信に要するトータルの通信時間をさらに短くすることが可能となる。
【0060】
さらに、一定時間継続してデータ送信エラーが生じなかった場合に、前記フォールバックパターンの逆パターンに従って、データ送信速度を速くするフォールフォワード制御手段をさらに具備することにより、通信回線の通信状態が改善された場合に、より速いデータ送信速度で画像データを送信することができ、画像データ送信に要するトータルの通信時間をさらに短くすることが可能となる。
【0061】
さらに、送信開始時に送信開始速度を設定するための送信速度設定手段をさらに具備することにより、発呼装置及び被呼装置の共通するデータ送信速度の最高値、通信履歴記憶部24に記憶されている前回のデータ送信速度の初期値、最終値、最大送信数のデータ送信速度などに応じて最適な送信開始速度を選択することが可能となる。
【0062】
また、本発明の別のファクシミリ装置によれば、複数のフォールバックパターンを記憶するフォールバックパターン記憶手段と、直前の画像データ送信時における通信履歴から通信条件をあらわすパラメータを読み出し又は演算するパラメータ決定手段と、前記パラメータに応じて次回画像データ送信時に用いる最適なフォールバックパターンを選択するフォールバックパターン選択手段と、選択結果を記憶する選択結果記憶手段とを具備するので、前回の画像データ送信完了時に次の画像データ送信に使用されるフォールバックパターンが決定されているので、過去の累積の通信履歴などを記憶する必要がなくなり、記憶装置の記憶容量を小さくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック構成を示す図である。
【図2】2つのファクシミリ装置間におけるフォールバックを含むデータの送受信(通信)の一例を示す図である。
【図3】上記実施形態におけるフォールバックパターン選択手順を示すフローチャートである。
【図4】上記実施形態における画像データの送信手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10:ファクシミリ装置
11:全体制御部
12:作業領域部
13:プログラム記憶部
14:操作部
15:表示部
16:画像読取部
17:印字部
18:画像データ記憶部
19:フォールバックパターン記憶部
20:フォールバックパターン選択部
21:送信速度制御部
22:送信エラー判別部
23:制御信号出力部
24:通信履歴記憶部
25:制御信号受信部
26:パラメータ決定部
27:フォールフォワード制御部
28:通信制御部
Claims (10)
- 複数のフォールバックパターンを記憶するフォールバックパターン記憶手段と、過去の通信履歴を記憶する通信履歴記憶手段と、通信履歴から通信条件をあらわすパラメータを読み出し又は演算するパラメータ決定手段と、前記パラメータに応じて最適なフォールバックパターンを画像データの送信開始前に選択するフォールバックパターン選択手段とを具備するファクシミリ装置。
- 前記通信履歴記憶手段は、被呼装置ごとの過去の通信履歴を記憶することを特徴とする請求項1記載のファクシミリ装置。
- 前記通信履歴は、このファクシミリ装置において選択可能な各データ送信速度ごとの所定期間内の累積又は前回送信時における、エラー発生回数、送信フレーム数及び送信枚数の少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1又は2記載のファクシミリ装置。
- 前記パラメータは、画像データの送信開始前及び送信完了後のいずれかの時点で決定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のファクシミリ装置。
- 前記パラメータは、前回のデータ送信速度、非誤り訂正モードにおけるエラーライン数、誤り訂正モードにおけるエラーフレーム数、エラー発生率、エラー発生率のばらつき、所定の送信速度で送信したフレーム数及びフレーム数のばらつきから選択されたいずれか1つ又は少なくとも2つの組み合わせであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のファクシミリ装置。
- 発呼装置として機能する場合、被呼装置からの制御信号を受信する制御信号受信手段と、制御信号を受信したときに、前記選択したフォールバックパターンに従ってデータ送信速度を遅くする制御手段をさらに具備することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のファクシミリ装置。
- 被呼装置として機能する場合、発呼装置から送信されたデータの受信にエラーが生じたか否かを判別するエラー判別手段と、データの受信にエラーが生じたときに、前記発呼装置に対してデータ送信速度を遅くするための制御信号を出力する制御信号出力手段をさらに具備することを特徴とする請求項6記載のファクシミリ装置。
- 一定時間継続してデータ送信エラーが生じなかった場合に、前記フォールバックパターンの逆パターンに従って、データ送信速度を速くするフォールフォワード制御手段をさらに具備することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のファクシミリ装置。
- 送信開始時に送信開始速度を設定するための送信速度設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のファクシミリ装置。
- 複数のフォールバックパターンを記憶するフォールバックパターン記憶手段と、直前の画像データ送信時における通信履歴から通信条件をあらわすパラメータを読み出し又は演算するパラメータ決定手段と、前記パラメータに応じて次回画像データ送信時に用いる最適なフォールバックパターンを選択するフォールバックパターン選択手段と、選択結果を記憶する選択結果記憶手段とを具備するファクシミリ装置。
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JP2000129018A JP3586619B2 (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | ファクシミリ装置 |
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