JP3585027B2 - 梁部材の連結装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、間仕切等のための梁部材を直線状等に連結したり梁部材の端部を壁等に固定するための梁部材の連結装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の間仕切パネルを直線状に連結するために、間仕切パネルの上端枠(上梁部材)を連結する装置として、例えば、実開昭63−4725号公報では、偏平な長板材を隣接する2つの上枠間に掛け渡し、長板材の両端部をそれぞれ取り付けボルト及びナットにて上端枠に固定したものが開示されている。
【0003】
また、間仕切パネルにおける上端枠の一端を壁面に連結するため、実開平6−32513号公報では、間仕切パネルの上端枠と縦枠とのコーナ部を、側面視L字状のコーナ金具にて固定した後、このコーナ金具の上部の水平な断面コ字状の取り付け台に、側面視L字状の固定金具の水平部をボルト、ナット等にて締着固定し、固定金具の垂直片を壁面にねじ止めする構成が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの先行技術では、長板材やコーナ部材を上端枠の外面にぴったりと当接する形状に予め成形しておかなければならず、しかも、上端枠との連結箇所で、垂直方向にボルトを差し込み、上端枠の下面側にナットを手で添えながらボルト締着しなければならず、連結作業に手間取るという問題があった。また、ナットを上端枠側に予め固定している場合には、ナットを手で持つ手間は省けるが、ナットの設置箇所にしかボルト締着できず、施工の際の寸法誤差等での取り付け位置の微調整ができなくなるという問題があった。
【0005】
本発明は、取り付け位置の微調整が容易で且つ梁部材の断面形状に拘らず取り付け可能な汎用性のある梁部材の連結装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の梁部材の連結装置は、間仕切等のための梁部材の一側部位から被嵌する断面コ字状等の開放溝を有する副連結金具と、前記梁部材における前記一側部位と対向する他側部位から前記副連結金具の立ち上がりの対の側片の外側に被嵌し、且つ隣接する梁部材もしくは他の部材への取り付け部を備えた断面コ字状等の開放溝を有する主連結金具とからなり、前記主連結金具の少なくとも上側面に螺着した締着ねじを、前記副連結金具における立ち上がり側片に形成したルーズ孔を介して梁部材に押圧固定するように構成したものである。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の梁部材の連結装置において、前記副連結金具は梁部材の一側面に当接し、前記主連結金具は梁部材における前記一側面と対向する他側面に当接するように構成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を具体化した実施形態について説明する。図1は間仕切パネルの正面図、図2は2つの横梁部材を連結する場合の連結装置の部品の斜視図、図3は連結状態を示す正面図である。
【0009】
図1に示すように、複数の間仕切パネル1を一直線状に連結し、その間に回動式の扉2を配置し、終端の間仕切パネル1の上端の横梁部材3を壁面4に固定する施工を実行するに際して、第1の実施形態では、扉2の開口部の上側の間口梁部材5と、戸当たり支柱6及び戸連結支柱7の上端に臨む横梁部材3との連結装置10について説明する。
【0010】
扉2の基端は戸連結支柱7と蝶番8を介して回動可能に取り付けられている。横梁部材3及び間口梁部材5は、断面上向きコ字状の外枠材11と、その内部に長手方向沿って溶接固定された下向きコ字状の補強枠12とからなり、アルミ押出材もしくはロールダイス成形等によって形成されたものである。横梁部材3と間口梁部材5の両端とを連結するための連結装置10は、図2に示すように、横梁部材3の下面側から被嵌する断面コ字状等の開放溝を有する副連結金具14と、前記横梁部材3の上面側から前記副連結金具14の立ち上がりの対の側片14a,14aの外側に被嵌し、且つ隣接する間口梁部材5への取り付け部15を備えた断面コ字状等の開放溝を有する主連結金具13とからなる。
【0011】
さらに詳述すると、副連結金具14は、横梁部材3の下面に当接し得る底板14bとその両端から略直角に屈曲させる等して立ち上げた一対の側片14a,14aとからなり、両側片14a,14aには、後述する締着ねじ16の軸部が挿通できる横長のルーズ孔17が2つずつ穿設されている。
【0012】
主連結金具13は横梁部材3と間口梁部材5の両端に跨がる長さの天板13bとその両端から下向きに略直角に屈曲させる等した一対の側片13a,13aとからなり、少なくともその一側片13aには複数(実施例では2本)の締着ねじ16を螺合させるための雌ねじ部18が設けられている。また、前記天板13bには、横梁部材3における補強枠12の上面に形成された固定のための雌ねじ部21に取り付けねじ19を装着するための挿通孔20が複数穿設されている一方、同じく間口梁部材5の補強枠12の上面に形成された雌ねじ部23への取り付け部15として、取り付けねじ22のための取り付け孔24が穿設されている。
【0013】
この構成によれば、図3及び図4に示すように、横梁部材3の下面側に副連結金具14を下方から被嵌し、次いで主連結金具13を上側から被嵌する。このとき、主連結金具13の両側片13a,13aが副連結金具14の両側片14a,14aの外側に位置するように被嵌させる。そして、少なくとも主連結金具13の一側片13aに螺着した締着ねじ16,16の軸部を前記ルーズ孔17,17に挿通させ、該各軸部の先端にて横梁部材3の側面を押圧する。これにより、横梁部材3を主連結金具13と副連結金具14とが上下に挟まれた状態で且つ副連結金具14が脱落しない。しかも、主連結金具13における天板13bを横梁部材3及び間口梁部材5の上面と平行状に保持することが容易にできる。
【0014】
そして、主連結金具13の天板の挿通孔20,20に差し込んだ取り付けねじ19,19を横梁部材3の雌ねじ部21に螺合させると、位置決めが完了できるから、その状態で間口梁部材5に対しては、取り付けねじ22,22を取り付け孔24,24を介して雌ねじ部23,23に締着すれば良いのである。
【0015】
この後、横梁部材3及び間口梁部材5の上側から断面下向きコ字状の天カバー体25にて覆うことにより、横梁部材3、間口梁部材5及び主連結金具13はその側面及び上面が露出せず、横梁部材3の下面側も間仕切パネル1の配置により副連結金具14も隠すことができる。
【0016】
図5及び図6は、横梁部材3の端部と壁面4との連結装置26を示し、副連結金具14は前記実施例と同じ形態であり、主連結金具27は、天板27bの両端から下向きに直角に屈曲させた一対の側片27a,27aが前記副連結金具14の箇所にのみ設けられ、天板27bの長手方向一端から上向きに屈曲させた取り付け板27cには、壁面4にねじ29止めするための取り付け用の円錐孔30が複数穿設されたものである。一対の側片27a,27aには、前記副連結金具14のルーズ孔17,17に締着ねじ16の軸部が挿通できる雌ねじ部18が設けられている。
【0017】
この実施形態では、前述と同様に、横梁部材3の下面側から副連結金具14を被嵌し、上側から主連結金具27を被嵌し、該主連結金具27の両側片27a,27aが副連結金具14の両側片14a,14aの外側に位置するようにセットする。次に主連結金具13の少なくとも一側片13aに螺着した締着ねじ16,16の軸部を前記ルーズ孔17,17に挿通させ、該各軸部の先端にて横梁部材3の側面を押圧する。このとき、固定位置を横は3の長手方向にずらすことにより、取り付け板27cが壁面4に当接できるように、主連結金具27の横梁部材3の長手方向に対する取り付け位置を任意に調節することができる。また、副連結金具14は主連結金具27から脱落せず、且つ主連結金具27における天板27bが横梁部材3の上面と平行状に保持することが容易になる。
【0018】
前記実施形態では横梁部材3並びに間口梁部材5の断面が四角状であったが、三角状、六角状、円筒状、楕円筒状、丸棒状の等の中実、中空等の各種断面の梁部材に適用できることはいうでもなく、また、主連結金具と副連結金具との挟み被嵌方向は上下に限らず、梁部材の断面の表裏横方向からであっても良いし、梁部材を上下に連結する場合にも適用できる。
【0019】
副連結金具のコ字状等の開放溝の内部に梁部材が被嵌できれば良く、副連結金具の両側の立ち上がり側片と梁部材の外面との間に隙間があっても、主連結金具の側片に螺着した締着ねじの軸が梁部材の外面に押圧できれば、副連結金具は脱落しないのである。
【0020】
副連結金具の開放溝の内面及び主連結金具の開放溝の内面が同時に挟む梁部材の外面に当接する状態で締着ねじの軸部がルーズ孔を挿通するように構成すれば、主連結金具の姿勢保持、つまり、梁部材の外側面との平行状の保持姿勢を確実に設定できるという効果を奏する。
【0021】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1に記載の発明の梁部材の連結装置は、間仕切等のための梁部材の一側部位から被嵌する断面コ字状等の開放溝を有する副連結金具と、前記梁部材における前記一側部位と対向する他側部位から前記副連結金具の立ち上がりの対の側片の外側に被嵌し、且つ隣接する梁部材もしくは他の部材への取り付け部を備えた断面コ字状等の開放溝を有する主連結金具とからなり、前記主連結金具の少なくとも上側面に螺着した締着ねじを、前記副連結金具における立ち上がり側片に形成したルーズ孔を介して梁部材に押圧固定するように構成したものであるから、副連結金具の梁部材に対する配置位置をずらせることも、主連結金具とのセット位置も調節可能となり、また、梁部材の断面形状に拘らず、主連結金具と副連結金具とで梁部材を挟んで、固定できると言う効果を奏する。さらに、連結箇所に応じて副連結金具を共通形態にして、主連結金具の形態のみ変更することが至極簡単にできるから、部品点数の少数化にも寄与できるという効果を奏する。
【0022】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の梁部材の連結装置において、前記副連結金具は梁部材の一側面に当接し、前記主連結金具は梁部材における前記一側面と対向する他側面に当接するように構成したものであるから、副連結金具の開放溝の内面及び主連結金具の開放溝の内面が同時に挟む梁部材の外面に当接する状態で締着ねじの軸部がルーズ孔を挿通するように構成すれば、主連結金具の姿勢保持、つまり、梁部材の外側面との平行状の保持姿勢を確実に設定できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】間仕切パネルの正面図である。
【図2】横梁部材と間口梁部材との連結装置の部品斜視図である。
【図3】連結装置による横梁部材と間口梁部材との連結状態を示す正面図である。
【図4】図3のIV−IV線矢視拡大断面図である。
【図5】横梁部材と壁面との連結装置の部品斜視図である。
【図6】連結装置による横梁部材と壁面との連結状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 間仕切パネル
3 横梁部材
4 壁面
5 間口梁部材
10、26 連結装置
13 主連結金具
13a 側片
13b 天板
14 副連結金具
14a 側片
14b 底板
16 締着ねじ
17 ルーズ孔

Claims (2)

  1. 間仕切等のための梁部材の一側部位から被嵌する断面コ字状の開放溝を有する副連結金具と、前記梁部材における前記一側部位と対向する他側部位から前記副連結金具の立ち上がりの対の側片の外側に被嵌し、且つ隣接する梁部材もしくは他の部材への取り付け部を備えた断面コ字状の開放溝を有する主連結金具とからなり、
    前記主連結金具の少なくとも上側面に螺着した締着ねじを、前記副連結金具における立ち上がり側片に形成したルーズ孔を介して梁部材に押圧固定するように構成したことを特徴とする梁部材の連結装置。
  2. 前記副連結金具は梁部材の一側面に当接し、前記主連結金具は梁部材における前記一側面と対向する他側面に当接するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の梁部材の連結装置。
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