JP2689201B2 - 開口部上パネルの接続方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、押出セメント板を壁
面に用いた浴室における開口部のパネル接続方法に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】従来、ユニットバスは、タ
イルパネルにより壁面が形成されているが、このタイル
パネルに代えて、押出成形した中空セメント板を建て付
けて壁面を形成させる場合、ドア，窓等の開口部には、
ドア枠，窓枠の上部に上パネルを配設する必要があり、
この上パネルの中空セメント板壁面への接続が困難とな
るという問題点があった。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、開口部の上部に、上パ
ネルを容易かつ良好に接続できる接続方法を提供せんこ
とを目的とし、その要旨は、押出セメント板を建て付け
て形成される浴室壁面のドア，窓等の開口部の上部部位
に上パネルを接続する接続方法であって、前記開口部の
内周に嵌め込まれる枠材の側面に接し下方へ延出される
柱部と、該柱部の上端に一体化され前記上パネルを支持
し得る連結部とを備えた連結金具を介し、前記壁面開口
部に前記上パネルと前記枠材を接続することである。

【０００４】

【作用】壁面の開口部に、ドア枠または窓枠と共に上パ
ネルを連結金具を介し容易かつ強固に取付けることがで
き、連結金具の柱部には、ドア枠等の枠材をビス止め
し、かつ連結金具の上端の連結部にて、壁面と上パネル
をビス等を介し強固に接続することができる。

【０００５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は浴室のドア取付部の斜視構成図であり、浴
室の側壁面は複数枚の壁パネル１を建て付けて形成され
ており、この壁パネル１は、所定間隔で中空孔を有する
押出成形されたセメント板により構成され、ドア枠を嵌
め込み可能に開口部Ｋが壁パネル１，１間に形成されて
おり、この開口部Ｋにドア枠３を嵌め込んだ状態におい
て、開口部Ｋの上部に上パネル２が配設され、開口部Ｋ
の上部部位が閉止されるものであり、上パネル２も押出
中空セメント板で形成され、この上パネル２は、規格寸
法に形成された前記壁パネル１を現場で所定寸法に切断
したものである。

【０００６】このように開口部Ｋにドア枠３と上パネル
２を同時に取付けるために、連結金具４と連結金具５が
用いられており、図示右方の連結金具４は、上端に、壁
パネル１の端面と上パネル２の端面を連結できる連結部
４Ａが形成されており、この連結部４Ａと一体状に下方
へ延出された平板状の平柱部４Ｂが備えられたものであ
る。前記連結部４Ａは、壁パネル１の側端面と上パネル
２の側端面の、両者に接することのできる断面Ｌ字状を
なすＬ字部４ａと、そのＬ字部４ａの両端に９０度折曲
してそれぞれ一体形成された裏板部４ｂ，４ｃとを有し
て形成されたものであり、裏板部４ｂは壁パネル１の裏
面に当接し、裏板部４ｃは上パネル２の外側面に当接で
きるものであり、当接させた状態で、この裏板部４ｂお
よび４ｃにそれぞれ穿設形成されたバカ孔４ｄ，４ｄ内
に、ビスを外側より挿通させて、ビスを壁パネル１およ
び上パネル２にそれぞれネジ込むことにより、連結部４
Ａを介し壁パネル１と上パネル２を連結させることがで
き、この状態では平柱部４Ｂは壁パネル１の裏側に沿っ
て下方へ延出され、平柱部４Ｂの側端は壁パネル１の側
端側から面一状に側方へ伸びているため、この平柱部４
Ｂの内側へドア枠３の側柱部３ａを当接させ、側柱部３
ａに形成されたビス孔３ｃに内側よりビスを挿通させ
て、ビスを平柱部４Ｂにネジ込むことにより、連結金具
４の平柱部４Ｂにドア枠３の側柱部３ａを固定させるこ
とができる。

【０００７】図示左側の連結金具５は、上端に平板状の
連結板部５Ａを有し、この連結板部５Ａから下方へ連続
して断面Ｌ字状のＬ柱部５Ｂが一体形成されたものであ
り、Ｌ柱部５Ｂは、壁パネル１の側端面と裏面に当接す
ることができ、当接状態では前記連結板部５Ａが壁パネ
ル１と上パネル２の裏面に掛け渡し状に当接し、この連
結板部５Ａに穿設形成されている４個のバカ孔５ａ，５
ａ，５ａ，５ａにそれぞれビスを挿通させて、同孔によ
りユニットバスの間口寸法を調節しつつ、ビスを壁パネ
ル１および上パネル２にネジ込んで、この連結板部５Ａ
を介し、壁パネル１と上パネル２を連結することがで
き、また前記Ｌ柱部５Ｂにドア枠３の側柱部３ａを当接
させて、側柱部３ａに穿設形成されているビス孔３ｃに
ビスをネジ込んで、Ｌ柱部５Ｂに側柱部３ａを固定させ
ることができる。なお、連結金具４，５に、それぞれド
ア枠３の側柱部３ａ，３ａを固定させた状態では、ドア
枠３の上柱部３ｂの上面が、前記上パネル２の下面に当
接することとなる。

【０００８】このように、一対の連結金具４，５を用い
て、開口部Ｋに同時にドア枠３と上パネル２を連結固定
させることができ、取付作業が容易かつ良好なものとな
り、ドア枠３は強固に連結金具４，５に固定されるため
に、ドア枠３内にドアが取付けられ、ドア開閉時に衝撃
が加わっても、衝撃に強固に耐える構造とすることがで
きる。なお、前記上パネル２は上下方向に中空孔が形成
されていても、また横方向に中空孔が形成されていて
も、その中空孔の方向に係わらず、前記連結金具４と５
を介し良好に壁パネル１，１間に掛け渡し状に接続配置
される。

【０００９】

【発明の効果】本発明は、押出セメント板を建て付けて
形成される浴室壁面のドア，窓等の開口部の上部部位に
上パネルを接続する接続方法であって、前記開口部の内
周に嵌め込まれる枠材の側面に接し下方へ延出される柱
部と、該柱部の上端に一体化され前記上パネルを支持し
得る連結部とを備えた連結金具を介し、前記壁面開口部
に前記上パネルと前記枠材を接続することとしたため、
連結金具の連結部により上パネルを壁面に連結固定させ
ることができ、同時に連結金具の柱部にドア枠等の枠材
を固定させることができて、作業性が良好なものとな
り、また開口部を強固な構造にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】壁パネル間に形成された開口部に、ドア枠と上
パネルを取付ける状態の斜視構成図である。

【符号の説明】

１ 壁パネル ２ 上パネル ３ ドア枠 ４，５ 連結金具 ４Ａ 連結部 ４Ｂ 平柱部 ５Ａ 連結板部 ５Ｂ Ｌ柱部

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 押出セメント板を建て付けて形成される
   浴室壁面のドア，窓等の開口部の上部部位に上パネルを
   接続する接続方法であって、前記開口部の内周に嵌め込
   まれる枠材の側面に接し下方へ延出される柱部と、該柱
   部の上端に一体化され前記上パネルを支持し得る連結部
   とを備えた連結金具を介し、前記壁面開口部に前記上パ
   ネルと前記枠材を接続することを特徴とする開口部上パ
   ネルの接続方法。