JP3579137B2 - 乳化分散安定剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール(以下、AA化PVAと略記する)系樹脂を用いた乳化分散安定剤、特に乳化重合用分散安定剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりビニル化合物、特に酢酸ビニル等の乳化重合に際しては乳化分散安定剤としてポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する)が広く利用されているが、PVAの重合度、ケン化度、残酢基の分布等により、得られるエマルジョン粘度、耐水性、安定性等が大きく影響される。例えば、部分ケン化PVAを用いた場合は、エマルジョンの安定性は良好であるが、耐水性が不足であり、完全ケン化PVAを用いた場合は形成された皮膜の耐水性は良好であるが、安定性が悪くなるという欠点を有している。従って、PVAを乳化重合用分散安定剤とする場合は目的に応じて使い分けを行わざるを得ない。
【0003】
これらの解決策として、PVAに種々のモノマーを用いて共重合変性したり、変性基を付加したりした変性PVAが用いられており、特に耐水性の改良として、例えば、AA化PVA(特開昭56−93702号公報)を乳化重合用分散安定剤に用いることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開昭56−93702号公報に示されるAA化PVAにおいては、該AA化PVAを長期保存すると、保存前と保存後で水溶液にしたときの粘度がかなり大きく異なり、水溶液粘度の安定性という点ではまだまだ改善の余地がある。
従って、技術の高度化に伴い高品質のエマルジョン物性が求められるようになった現在では、得られるエマルジョン特性についても、更なる改良が望まれており、安定剤の性能そのものも改善が必要とされる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、かかる問題を克服すべく鋭意検討した結果、アルカリ金属の酢酸塩が2重量%以下、酢酸が5重量%以下、かつ、アルカリ金属の酢酸塩/酢酸の重量比が0.01〜100となる割合でアルカリ金属の酢酸塩、酢酸を含むAA化PVA系樹脂組成物、好ましくは、アルカリ金属の酢酸塩が0.5重量%以下、酢酸が2重量%以下、かつ、アルカリ金属の酢酸塩/酢酸の重量比が0.1〜10となる割合でアルカリ金属の酢酸塩、酢酸を含むAA化PVA系樹脂組成物は水溶液の安定性に優れるため、該組成物を主成分とする乳化分散安定剤がビニル系(共)重合体エマルジョンの乳化重合に用いられたとき、エマルジョン特性が著しく向上したものが得られることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、以下の如き顕著な効果が得られる。
1)エマルジョンの低温安定性と同時に、形成皮膜の耐水性も向上する。2)低濃度でも高粘度を有するエマルジョンが得られる。3)PVAを乳化重合用分散安定剤として用いる場合と同処法で用いることができ、更に界面活性剤と併用する等幅広く使用し得る。
【0007】
以下、本発明について詳述する。
本発明のAA化PVA系樹脂は、PVAとジケテンを反応させる方法、PVAをアセト酢酸エステルと反応させエステル交換する方法や酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルを共重合させる方法等いずれの方法で製造しても良いが、製造工程が簡略で、品質の良いAA化PVA系樹脂が得られる点から、PVAとジケテンを反応させる方法で製造するのが好ましい。PVA粉末とジケテンを反応させる方法としては、PVAとガス状あるいは液状のジケテンを直接反応させても良いし、有機酸をPVAに予め吸着吸蔵せしめた後、不活性ガス雰囲気下で液状又はガス状のジケテンを噴霧、反応するか、またはPVAに有機酸と液状ジケテンの混合物を噴霧、反応する等の方法が用いられる。
【0008】
本発明の出発原料であるPVA系樹脂としてはポリ酢酸ビニルの低級アルコール溶液をアルカリ等のケン化触媒によってケン化して得られたPVAやその誘導体、さらに酢酸ビニルと共重合性を有する単量体と酢酸ビニルとの共重合体のケン化物が挙げられる。
【0009】
該単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタドデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミドー1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等との共重合ケン化物が挙げられる。
【0010】
AA(アセト酢酸エステル)化を実施する際の反応装置としては、加温可能で撹拌機の付いた装置であれば十分である。例えば、ニーダー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、その他各種ブレンダー、撹拌乾燥装置が挙げられる。
【0011】
本発明のAA化PVA系樹脂組成物においては、酢酸、アルカリ金属の酢酸塩(酢酸ナトリウムや酢酸カリウム等)を、本発明に規定した量に調整することが、最大の特徴である。
即ち、アルカリ金属の酢酸塩は2重量%以下含まれることが必要であり、好ましくは0.5重量%以下、更に好ましくは、0.1重量%以下である。アルカリ金属の酢酸塩が2重量%を越えると、該AA化PVA系樹脂組成物を乳化剤として得られたエマルジョンの粘度が極端に高くなり、実用性に乏しく好ましくない。
【0012】
本発明で用いるアルカリ金属の酢酸塩の定量法としては、PVAを灰化した後、灰分を塩酸水溶液に加温下に溶解した溶液について原子吸光法により行われる。
酢酸は5重量%以下含まれることが必要であり、好ましくは2重量%以下、更に好ましくは、0.5重量%以下である。酢酸が5重量%を越えると、エマルジョンの粘度が低くなり好ましくない。本発明で用いる酢酸の定量法としては、ガスクロマトグラフィー/質量分析法(GC/MS法)によって求める。
【0013】
アルカリ金属の酢酸塩、酢酸の含有量のコントロールとして要は、最終製品が本発明の範囲内に入る様にすれば良く、そのコントロールの時期は任意である。例えば、原末のPVAを製造する際のケン化で用いる時のアルカリ触媒の量を調節したり、PVA製造後アルカリ金属の酢酸塩を追加したり、除去したりいずれも任意である。酢酸量もPVA製造後に酢酸を添加したり、又、多量に酢酸が含まれるPVAを洗浄、乾燥したりしても良い。
又、原末処理にとどまらず、AA化PVA系樹脂の製造中又は製造後で、アルカリ金属の酢酸塩を添加したり除去したり、酢酸を除去したり添加して、コントロールを行っても良い。工業的にはAA化PVA系樹脂製造後、アルカリ金属の酢酸塩及び酢酸の除去を行う方法が実用的である。
【0014】
アルカリ金属の酢酸塩を取り除くには、アルコール洗浄等の方法でAA化PVA系樹脂を処理する。処理法として好ましくは、アルコール洗浄を用いる。アルコールとしてはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等が用いられるが、好ましくはメタノールを用いる。この場合、メタノール洗浄は、PVAの1〜15倍重量を使用し、5〜60℃、0.5〜2時間で1〜3回程度洗浄すれば良い。
【0015】
酢酸を取り除くには、減圧留去や、メタノール洗浄、乾燥処理、濾過、遠心分離等の方法でAA化PVA系樹脂を処理する。これらの処理は同時又は別々のいずれでも良い。処理法として好ましくは、乾燥処理を用いる。乾燥処理条件は装置により異なるが、30〜80℃、10時間程度行えば良く、好ましくは、40〜70℃、3〜6時間程度行う。
【0016】
アルカリ金属の酢酸塩/酢酸の重量比は0.01〜100であることが必要で、好ましくは、0.1〜10である。該重量比が0.01より小さいときは、これを乳化剤として得られたエマルジョンは加水分解を起こし易くなる等、不安定となり、100を越えるときは、これを乳化剤として重合を行う際にAA基を介しての架橋が起こり易くなり得られたエマルジョンは不安定となり好ましくない。
【0017】
本発明においては、組成物の、4重量%水溶液のpHを3〜6.5、好ましくは4〜5に調節すると、更にAA化PVA系樹脂組成物の水溶液は安定で、乳化性能も良好であることも見いだされた。pHが3より小さかったり、6.5を越えると水溶液は経時的に増粘し、ゲル化し易くなり、貯蔵安定性に劣ることとなる。
【0018】
pHのコントロールとして要は、最終製品の4重量%水溶液のpHが本発明の範囲内に入る様にすれば良く、そのコントロールの時期は任意である。例えば、原末のPVAを製造する際のケン化時のアルカリ触媒の量を調節したり、PVA製造後酢酸を追加したり、除去したりいずれも任意である。
また必要に応じ塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸又は、プロピオン酸、マレイン酸等の有機酸又は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、第一アミン、第二アミン、第三アミン、第四級アンモニウム塩等の添加によりpHの調整を行っても良い。
又、原末処理にとどまらず、AA化PVA系樹脂の製造中又は製造後で、上記のようなpH調整を行っても良い。
【0019】
かくして上記方法で得られたAA化PVA系樹脂は乳化分散安定剤、有利には乳化重合用分散安定剤として用いられるわけであるが、AA化PVA系樹脂を得る際に用いられるPVAは、特に限定されないが、乳化重合用分散安定剤としての作用効果の点から、平均重合度50〜6000、好ましくは500〜2600、更に好ましくは1000〜1700、ケン化度80〜99.5モル%、好ましくは84〜99.5モル%、更に好ましくは88〜99.5モル%であることが望まれる。AA化PVA系樹脂のAA化度は0.05〜15モル%、好ましくは0.1〜10モル%、更に好ましくは0.5〜6モル%であることが望まれ、AA化度が0.05モル%未満のAA化PVAではエマルジョンの耐水性、安定性及び増粘性への寄与が少なく好ましくないし、一方AA化度が15モル%を越えるAA化PVAでは乳化重合の途中で分散系が破壊されるか、又は得られたエマルジョンは種々の安定性、特に粘度の放置安定性が劣り、実質上の製品として好ましくない。
【0020】
次に得られたAA化PVA系樹脂を乳化分散安定剤として用いた不飽和単量体の乳化重合について説明する。
乳化重合を行う際には、水、乳化分散安定剤及び重合触媒の存在下に不飽和単量体を一時又は連続的に添加して、加熱、撹拌する如き通常の乳化重合法がいずれも実施され得る。該AA化PVA系樹脂は、粉末のままあるいは水溶液にして水媒体に加えられる。使用量は、該AA化PVA系樹脂のAA化度や要求されるエマルジョンの樹脂分等によって多少異なるが、通常不飽和単量体に対して1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%程度の範囲から好適に選択される。
【0021】
使用される触媒としては、ラジカル発生剤なかんずく水溶性触媒が好適に用いられ、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等が用いられ、更には過酸化水素−酒石酸、過酸化水素−鉄塩、過酸化水素−アスコルビン酸−鉄塩、過酸化水素−ロンガリット、過酸化水素−ロンガリット−鉄塩等のレドックス系触媒が用いられる。又、上記AA化PVA系樹脂単独で本発明の効果を充分に得ることは可能であるが、必要に応じて更に各種界面活性剤あるいは乳化剤(例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸誘導体)、保護コロイドとして公知の各種PVA及びPVA誘導体も適宜併用することもできる。
更に、フタル酸エステルやリン酸エステル等の可塑剤、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等のpH調整剤等も併用され得る。
【0022】
乳化重合の対象となる不飽和単量体としては、エチレン系不飽和単量体やブタジエン系単量体等が挙げられ、エチレン系不飽和単量体としては、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、スチレン等が挙げられ、これらの単独重合もしくは共重合が実施され得る。特に、酢酸ビニル、アクリル酸エステル等を単独重合もしくは共重合する場合、前者であれば初期接着力、後者であれば耐水性が特に良好なエマルジョンが得られるという顕著な効果を奏するので、該エチレン性不飽和単量体の乳化重合が好適に実施される。
【0023】
又、ブタジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、又は2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン等があり、単独又はエチレン性不飽和単量体と混合して用いられる。これらの中でも1,3−ブタジエンとスチレン、1,3−ブタジエンとスチレンと(メタ)アクリル酸、1,3−ブタジエンとアクリロニトリル、1,3−ブタジエンとアクリロニトリルとスチレン、1,3−ブタジエンとアクリロニトリルと(メタ)アクリル酸、1,3−ブタジエンとメタクリル酸メチル、1,3−ブタジエンとメタクリル酸メチルと(メタ)アクリル酸等の組み合わせで重合を行うのが有利である。
【0024】
かくして該分散安定剤を用いて得られたエマルジョンは、紙、木材、プラスチックス、繊維等の接着剤、バインダー、コーティング剤として用いられ、特に高粘度であるので木工接着、紙接着分野での使用に好適であり、更に耐水性が優れているので、耐水ダンボール、合板用等に最適である。
【0025】
以上、本発明の乳化分散安定剤を用いた乳化重合及びかかる重合で得られたエマルジョンについて述べてきたが、本発明の乳化分散安定剤においては、後乳化方式によりエマルジョンを製造するに当たっても有用で、この場合は該分散安定剤を水に溶解して、これに溶液状あるいは溶融状の樹脂を滴下し撹拌すればよい。エマルジョン化に当たり加熱等の措置は特に要求されないが、必要に応じて45〜85℃程度に加熱してもよい。乳化する物質は特に限定されず、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド初期縮合物、フェノール−ホルムアルデヒド初期縮合物、アルキッド樹脂、ケテンダイマー、ロジン、シリコーン樹脂、ワックス、ポリオレフィン系樹脂、アスファルト、その他顔料、染料等の無機物質の粉末や粒子が挙げられる。
【0026】
必要であれば、ポリオキシエチレン−アルキルエーテル型、ポリオキシエチレン−アルキルフェノール型、多価アルコールエステル型等の非イオン性界面活性剤あるいは乳化剤、保護コロイドとして公知の各種PVA及びPVA誘導体、又は高級アルコール硫酸塩等のアニオン性界面活性剤をはじめとし、前記した乳化重合時に使用される各種界面活性剤を使用することもできる。又、これらの界面活性剤は、乳化対象物の方に混合しておくことも可能であり、又、前記と同様に、フタル酸エステルやリン酸エステル等の可塑剤、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等のpH調整剤等も併用することができる。
更に本発明の乳化分散安定剤は塗料、墨汁、水彩カラー、接着剤等の顔料分散安定剤等にも利用することができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明について実施例を挙げて更に詳しく説明する。
尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
(AA化PVA系樹脂の製造)
下記の方法によりAA化PVA(I)〜(VIII)を製造した。
[AA化PVA(I)]
酢酸ナトリウムを0.3%含有するPVA粉末(ケン化度99.2モル%、重合度1200、平均粒径100メッシュ)をニーダーに100部仕込み、これに酢酸60部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン25部と酢酸2部の混合液を4時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール500部で洗浄した後70℃で、6時間乾燥し、酢酸ナトリウム0.05%、酢酸0.1%を含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=0.5)、AA化度6.0モル%のAA化PVA系樹脂組成物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の4%水溶液のpHは4.5で、粘度は13.2cps/20℃であった。
【0029】
[AA化PVA(II)]
酢酸ナトリウムを0.3%含有するPVA粉末(ケン化度88モル%、重合度1700、平均粒径100メッシュ)をニーダーに100部仕込み、回転数20rpmで撹拌下に、1時間にわたって90℃に昇温しながら、蒸発器で発生させたジケテンガス12部を反応器内に流入させた。90℃に昇温後、更に30分間撹拌後、水5部と酢酸10部を噴霧して混合し、減圧下(100mmHg)60℃で8時間乾燥させ、酢酸ナトリウムを0.1%、酢酸を2%含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=0.05)、AA化度3.1モル%のAA化PVA系樹脂組成物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の4%水溶液のpHは3.5で、粘度は22.3cps/20℃であった。
【0030】
[AA化PVA(III)]
上記のAA化PVA(I)の製造において、ジケテンの滴下量を15部とし、メタノール500部での洗浄を更に1回追加し、乾燥条件を減圧下(100mmHg)70℃で6時間に変更した他は同様に製造し、酢酸ナトリウムを0.0075%、酢酸を0.001%含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=7.5)、AA化度3.1モル%のAA化PVA系樹脂組成物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の4%水溶液のpHは5.4で、粘度は12.5cps/20℃であった。
【0031】
[AA化PVA(IV)]
上記のAA化PVA(I)の製造において、メタノール量を100部に変更し、乾燥条件を40℃で6時間に変更した以外は同様に行って、酢酸ナトリウム0.2%、酢酸5.3%を含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=0.004)、AA化度6.0モル%のAA化PVA系樹脂組成物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の4%水溶液のpHは3.0で、粘度は13.2cps/20℃であった。
【0032】
[AA化PVA()]
上記のAA化PVA(I)の製造において、乾燥条件を減圧下(100mmHg)70℃で6時間に変更した以外は同様に行って、酢酸ナトリウム0.2%、酢酸0.001%を含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=200)、AA化度6.0モル%のAA化PVA系樹脂組成物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の4%水溶液のpHは5.8で、粘度は13.2cps/20℃であった。
【0033】
[AA化PVA(VI)]
上記のAA化PVA(I)の製造において、AA化反応終了後、酢酸ナトリウムを3.0部加え撹拌して、乾燥工程を減圧下(100mmHg)60℃、3時間に変更した以外は同様の操作で製造し、酢酸ナトリウム2.2%、酢酸0.25%を含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=8.8)、AA化度6.0モル%のAA化PVA系樹脂組成物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の4%水溶液のpHは4.0で、粘度は13.2cps/20℃であった。
【0034】
[AA化PVA(VII)]
酢酸ナトリウムを0.1%含有するPVA粉末(ケン化度99.2モル%、重合度1200、平均粒径100メッシュ)をニーダーに100部仕込み、これに酢酸30部、アセト酢酸メチル30部及び硫酸2部を加え80℃にて撹拌しながら8時間反応し、反応終了後メタノール50部で洗浄し、60℃、4時間乾燥し、酢酸ナトリウム0.02%、酢酸4%を含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=0.005)、AA化度5.5モル%のAA化PVA系樹脂組成物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の4%水溶液のpHは2.8で、粘度は12.8cps/20℃であった。
【0035】
実施例1
AA化PVA(I)を用いて以下の如くしてエマルジョンを得た。
還流冷却器、滴下ロート、温度計、撹拌機を備えた重合器に上記AA化PVA(I)3部、水55部、pH調整剤として酢酸ナトリウム0.15部及び酢酸ビニルモノマー4.2部を仕込み、撹拌しながら内温を65℃に上げた。その間窒素ガスで重合器内を置換しながら1%過硫酸アンモニウム水溶液を2ml添加した。次いで、重合器の内温を70℃に調節しながら重合を開始した。初期重合を1時間行い、その後、残りの酢酸ビニルモノマー37.8部を3時間かけて均等に滴下し、更に1%の過硫酸アンモニウム水溶液8mlを1時間毎に4分割添加して重合を行った。その後、75℃で1時間熟成した後冷却して、酢酸ビニルのエマルジョンを得た。得られたエマルジョンは流動性の良好なものであった。該エマルジョンの諸物性については下記の如く評価した。
【0036】
(エマルジョン粘度)
BH型回転粘度計にて、ローター回転数10rpmで温度30℃での粘度を測定した。
(構造粘性指数)
回転数20rpmと回転数2rpmでの粘度値の比を対数表示して算出する。
構造粘性指数=log[(2rpmでの粘度値)/(20rpmでの粘度値)]
【0037】
(凍結融解安定性)
JIS K 6828に準じて、エマルジョン約100gをポリエチレン袋のビンに採り、温度−15℃に16時間保ち、次に30℃恒温水槽中で1時間放置した後ガラス棒でかきまぜて外観を観察し、下記の基準で評価した。
○・・・変化なし
△・・・変化はあるが、高温でかきまぜると、もとにもどるもの
×・・・変化があり、高温でかきまぜても、もとにもどらないもの
【0038】
(低温放置安定性)
エマルジョン約100gを温度0℃に保った恒温器に5日間連続して放置した後、ガラス棒でかきまぜてエマルジョン粘度の変化を見、下記の基準で評価した。
○・・・粘度変化のないもの
△・・・粘度変化の少ないもの
×・・・粘度変化の大きいもの
【0039】
(耐水性)
あらかじめエマルジョン皮膜を100℃で10分間乾熱処理して、水温30℃の水中に24時間浸漬してフィルムの水中への溶出率を重量測定して求めた。
【0040】
実施例2
AA化PVA(I)を用いて以下の如くしてエマルジョンを得た。
上記AA化PVA(I)11.0部、エマルゲン950(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、花王石鹸製)0.5部、酢酸ビニルモノマー7部、ブチルアクリレート3部、酢酸ナトリウム0.3部、水101.5部を前記同様の装置に仕込み、過硫酸アンモニウムの2.5%水溶液2mlを添加し、窒素ガス雰囲気下、60〜70℃で1時間重合を行い、その後残りの過硫酸アンモニウム水溶液8mlを1時間毎に4分割添加し、80〜85℃で残りの酢酸ビニルモノマー63部、ブチルアクリレート27部を3時間で均等に滴下して乳化重合を行い、1時間熟成した後、冷却してエマルジョンを得た。該エマルジョンは流動性の良好なものであった。
得られたエマルジョンの諸物性については実施例1と同様に評価した。
【0041】
実施例3
AA化PVA(I)を用いて以下の如くしてエマルジョンを得た。
撹拌機、窒素導入管、モノマー及び各種添加剤の滴下用ポンプ、温度計を備えた耐圧オートクレーブに水150部、上記のAA化PVA(I)9部、酢酸ビニルモノマー12.6部を仕込み、撹拌しながら内温を60℃に上げ、エチレンを30kg/cm加圧下で15部加えた。窒素ガスでオートクレーブ内を置換しながら、3%過硫酸アンモニウム水溶液2mlを添加して共重合を開始した。初期重合を1時間行い、残りの酢酸ビニルモノマー113.4部を3時間かけて均等滴下し、残りの3%過硫酸アンモニウム水溶液8mlを1時間毎に4分割添加して、共重合を行った。全モノマーを仕込み、後65℃で1時間熟成した後、冷却してエマルジョンを得た。該エマルジョンは流動性の良好なものであった。
得られたエマルジョンの諸物性については実施例1と同様に評価した。
【0042】
実施例4
AA化PVA(II)を用いて以下の如くしてエマルジョンを得た。
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計を備えたセパラブルフラスコに水55部、上記AA化PVA(II)3部、酢酸ナトリウム0.15部、酸性亜硫酸ナトリウム0.04部を仕込み、撹拌しながらフラスコ内の温度を65℃に上げた。その間窒素ガスでフラスコ内を置換しながら1%過硫酸アンモニウム水溶液2mlを添加した。次いで、内温を70℃に保ちながら、酢酸ビニルモノマー42部を4時間かけて均等滴下し、残りの酸性亜硫酸ナトリウム0.16部及び残りの過硫酸アンモニウム8mlを1時間毎に4分割添加して重合を行った。全モノマーを仕込み、後75℃で1時間熟成した後、冷却してエマルジョンを得た。該エマルジョンは流動性の良好なものであった。
得られたエマルジョンの諸物性については実施例1と同様に評価した。
【0043】
実施例5
実施例において、AA化PVA()をAA化PVA(III)に代えた以外は同様に行いエマルジョンを得た。該エマルジョンは流動性の良好なものであった。
得られたエマルジョンの諸物性については実施例1と同様に評価した。
【0045】
比較例1
実施例1において、AA化PVA(I)をAA化PVA(IV)に代えた以外は同様に行い、得られたエマルジョンについて、実施例1と同様に諸物性を評価した。
【0046】
比較例2
実施例1において、AA化PVA(I)をAA化PVA()に代えた以外は同様に行い、得られたエマルジョンについて、実施例1と同様に諸物性を評価した。
【0047】
比較例3
実施例1において、AA化PVA(I)をAA化PVA(VI)に代えた以外は同様に行い、得られたエマルジョンについて、実施例1と同様に諸物性を評価した。
【0048】
比較例4
実施例1において、AA化PVA(I)をAA化PVA(VII)に代えた以外は同様に行い、得られたエマルジョンについて、実施例1と同様に諸物性を評価した。
【0049】
比較例5
実施例1において、AA化PVA(I)を平均重合度1700、平均ケン化度88モル%のPVAに代えた以外は同様に行い、得られたエマルジョンについて、実施例1と同様に諸物性を評価した。
実施例、比較例のそれぞれの評価結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
Figure 0003579137
【0051】
【発明の効果】
本発明の乳化分散安定剤は、特定のAA化PVA系樹脂を用いているため、該分散安定剤の溶液安定性に優れ、かつ、該分散安定剤を用いて乳化重合することで、凍結安定性、低温安定性、形成皮膜の耐水性等に優れた良好なエマルジョンを得ることができる。

Claims (3)

  1. アルカリ金属の酢酸塩が2重量%以下、酢酸が5重量%以下、かつ、アルカリ金属の酢酸塩/酢酸の重量比が0.01〜100となる割合でアルカリ金属の酢酸塩、酢酸を含むアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂組成物を主成分とすることを特徴とする乳化分散安定剤。
  2. アルカリ金属の酢酸塩が0.5重量%以下、酢酸が2重量%以下、かつ、アルカリ金属の酢酸塩/酢酸の重量比が0.1〜10となる割合でアルカリ金属の酢酸塩、酢酸を含むアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂組成物を主成分とすることを特徴とする乳化分散安定剤。
  3. ビニル化合物の乳化重合に用いることを特徴とする請求項1又は2記載の乳化分散安定剤。
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