JP3532308B2 - 紙加工剤 - Google Patents
紙加工剤Info
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Description
ビニルアルコール(以下、AA化PVAと略記する)系
樹脂組成物を主成分とする紙加工剤、更に詳しくは経時
安定性に優れ、かつ、紙物性、特に剛度(こわさ)の向
上した紙を得ることのできる紙加工剤に関する。
ー時代の到来に伴い、パルプの使用量をできるだけ少量
化する、いわゆる紙の薄葉紙化が注目されている。しか
し、かかる薄葉紙では紙の腰が弱くなり、実用上様々な
影響があることからその剛性を高め、腰のある紙とすべ
く何らかの処理が必要とされている。そこで、従来、ポ
リビニルアルコール(以下、PVAと略す)系樹脂等の
水溶液や、これに架橋剤を併用したものを紙に塗布する
方法等が行われてきた。しかし、PVA系樹脂について
はその耐水性が乏しいため、最近では、耐水性を改善す
るためにアセト酢酸エステル基を含有するPVA(以
下、AA化PVAと略す)系樹脂が検討されている。例
えば、特開平1−156597号公報では、AA化PV
Aとジルコニウム塩を含む水溶液を用いることで、紙の
剛度が向上し、かつ、塗工液のポットライフも長くなる
ことが提案されている。
報開示技術においては、塗工液のポットライフは実施例
より24時間以上とある程度改良されているものの、塗
工液の数日間といった長期保存に対しては、水溶液の粘
度上昇による塗工性の低下が起こる場合があり、ひいて
は塗工紙の物性にバラツキが生じやすくなり、まだまだ
改良の余地があることが判明した。従って、上記公報開
示技術では、紙の剛度と塗工液の短期間の安定性という
点では改善されてはいるものの、上記の如く数日間とい
った長期間にわたる水溶液の安定性及び得られた塗工液
の物性安定性の点で不安が残る以上、最近の技術の高度
化に伴った要求性能を満足させるためにはさらなる改良
が不可欠である。
情に鑑みて鋭意検討した結果、アセト酢酸エステル基含
有ポリビニルアルコール系樹脂に対してアルカリ金属の
酢酸塩が2重量%以下、酢酸が5重量%以下、かつアル
カリ金属の酢酸塩/酢酸が5重量以下、かつ、アルカリ
金属の酢酸塩/酢酸の重量比が0.01〜100となる
割合でアルカリ金属の酢酸塩、酢酸を含むAA化PVA
系樹脂組成物、好ましくは、アルカリ金属の酢酸塩が
0.5重量%以下、酢酸が2重量%以下、かつ、アルカ
リ金属の酢酸塩/酢酸の重量比が0.1〜10となる割
合でアルカリ金属の酢酸塩、酢酸を含むAA化PVA系
樹脂組成物を主成分とする紙加工剤が、上記目的、即
ち、紙の剛度及び塗工液の長期安定性の改善を達成でき
ることを見出し、本発明を完成した。本発明において
は、更に架橋剤を併用することが紙の剛性を高める点で
好ましい。
用いられるAA化PVA系樹脂は、PVAとジケテンを
反応させる方法、PVAをアセト酢酸エステルと反応さ
せエステル交換する方法や酢酸ビニルとアセト酢酸ビニ
ルを共重合させる方法等いずれの方法で製造しても良い
が、製造工程が簡略で、品質の良いAA化PVA系樹脂
が得られる点から、PVAとジケテンを反応させる方法
としては、PVAとガス状あるいは液状のジケテンを直
接反応させても良いし、有機酸をPVAに予め吸着吸蔵
せしめた後、不活性ガス雰囲気下で液状又はガス状のジ
ケテンを噴霧、反応するか、またはPVAに有機酸と液
状ジケテンの混合物を噴霧する等の方法が用いられる。
てはポリ酢酸ビニルの低級アルコール溶液をアルカリ等
のケン化触媒によってケン化して得られたPVAやその
誘導体、さらに酢酸ビニルと共重合性を有する単量体と
酢酸ビニルとの共重合体のケン化物が挙げられる。
ピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、
α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、
イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ
又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタア
クリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタ
クリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリ
ルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンス
ルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、
N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジ
メチルジアリルアンモニウムクロリド、ジメチルアリル
ビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエー
テル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等
のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリ
オキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロ
ピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン
(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)ア
クリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリル
アミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミ
ド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド
ー1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエ
チレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシ
プロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルア
ミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等との共重合
ケン化物が挙げられる。
際の反応装置としては、加温可能で撹拌機の付いた装置
であれば十分である。例えば、ニーダー、ヘンシェルミ
キサー、リボンブレンダー、その他各種ブレンダー、撹
拌乾燥装置が挙げられる。
ては、酢酸、アルカリ金属の酢酸塩(酢酸ナトリウムや
酢酸カリウム等)を、本発明に規定した量に調整するこ
とが、最大の特徴である。即ち、AA化PVA系樹脂に
対してアルカリ金属の酢酸塩は2重量%以下含まれるこ
とが必要であり、好ましくは0.5重量%以下、更に好
ましくは、0.1重量%以下である。アルカリ金属の酢
酸塩が2重量%を超えると、塗工液の粘度が上昇し塗工
性が低下して好ましくない。
量法としては、PVAを灰化した後、灰分を塩酸水溶液
に加温下に溶解した溶液について原子吸光法により行わ
れる。酢酸は5重量%以下含まれることが必要であり、
好ましくは2重量%以下、更に好ましくは、0.5重量
%以下である。酢酸が5重量%を越えると、充分な剛度
の塗工紙が得られず好ましくない。本発明で用いる酢酸
の定量法としては、ガスクロマトグラフィー/質量分析
法(GC/MS法)によって求める。
ントロールとして要は、最終製品が本発明の範囲内に入
る様にすれば良く、そのコントロールの時期は任意であ
る。例えば、原末のPVAを製造する時のケン化で用い
る時のアルカリ触媒の量を調節したり、PVA製造後ア
ルカリ金属の酢酸塩を追加したり、除去したりいずれも
任意である。酢酸量もPVA製造後に酢酸を添加した
り、又、多量に酢酸が含まれるPVAを洗浄、乾燥した
りしても良い。又、原末処理にとどまらず、AA化PV
A系樹脂の製造中又は製造後で、アルカリ金属の酢酸塩
を添加したり除去したり、酢酸を除去したり添加して、
コントロールを行っても良い。工業的にはAA化PVA
系樹脂製造後、共存するアルカリ金属の酢酸塩及び酢酸
の除去を行う方法が実用的である。
ルコール洗浄等の方法で上記のAA化PVA系樹脂を処
理する。処理法として好ましくは、アルコール洗浄を用
いる。アルコールとしてはメタノール、エタノール、n
−プロパノール、イソプロパノール等が用いられるが、
好ましくはメタノールを用いる。この場合、メタノール
洗浄は、PVAの1〜15倍重量を使用し、5〜60
℃、0.5〜2時間で1〜3回程度洗浄すれば良い。
ール洗浄、乾燥処理、濾過、遠心分離等の方法で上記の
AA化PVA系樹脂を処理する。これらの処理は同時又
は別々のいずれでも良い。処理法として好ましくは、乾
燥処理を用いる。乾燥処理条件は装置により異なるが、
30〜80℃、10時間程度行えば良く、好ましくは、
40〜70℃、3〜6時間程度行う。
0.01〜100であることが必要で、好ましくは、
0.1〜10である。該重量比が0.01より小さいと
きは充分な剛度を有する紙が得られ難く、100を越え
るときは塗工液の粘度が上昇し塗工性が低下して好まし
くない。
溶液のpHを3〜6.5、好ましくは4〜5に調節する
と更に塗工紙物性の安定性や塗工液の粘度安定性が良好
であることも見いだされた。pHが3より小さかった
り、6.5を越えると充分な剛度が得られなかったり、
塗工液の増粘が起こることになる。
の4重量%水溶液のpHが本発明の範囲内に入る様にす
れば良く、そのコントロールの時期は任意である。例え
ば、原末のPVAを製造する時のケン化時のアルカリ触
媒の量を調節したり、PVA製造後酢酸を追加したり、
除去したりいずれも任意である。また必要に応じ塩酸、
硫酸、リン酸等の鉱酸又は、プロピオン酸、マレイン酸
等の有機酸又は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化カルシウム、第一アミン、第二アミン、第三アミ
ン、第四級アンモニウム塩等の添加によりpHの調整を
行っても良い。又、原末処理にとどまらず、AA化PV
A系樹脂の製造中又は製造後で、上記のようなpH調整
を行っても良い。
系樹脂組成物は紙加工剤として用いられるわけである
が、AA化PVA系樹脂を得る際に用いられるPVA
は、特に限定されないが、紙加工剤としての作用効果の
点から、平均重合度50〜6000、好ましくは100
〜4000、更に好ましくは300〜2000、ケン化
度70〜100モル%、好ましくは80〜100モル
%、更に好ましくは85〜100モル%であることが望
まれる。AA化PVA系樹脂のAA化度は0.01〜3
0モル%、好ましくは0.05〜20モル%、更に好ま
しくは0.1〜15モル%であることが望まれ、AA化
度が0.01モル%未満のAA化PVA系樹脂では充分
な剛度が得られず、一方AA化度が30モル%を超える
AA化PVA系樹脂では逆に紙の剛度が低下し、又塗工
液の安定性の点でも好ましくない。
紙加工材として用いるときには、架橋剤として、例えば
グリオキザール、メチロールメラミン、過硫酸カリ、過
硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダや、塩化第二鉄、塩化
マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫
酸マグネシウム等の金属塩、塩化アンモニウム、ホルマ
リン、グリシン、グリシジルエステル、グリシジルエー
テル、ジメチロール尿素、ケイテンダイマー、硼酸、硼
砂、ジルコニウムアルコキシド、炭酸ジルコニウムアン
モニウム、塩化ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、硝酸
ジルコニウム、硫酸ジルコニウム等のジルコニウム塩、
ジアルデヒド、澱粉、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリアミド−エピフロルヒドリン樹脂、ケトン−アルデ
ヒド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂等を併用することが
好ましい。
系樹脂組成物あるいは該水溶液に、AA化PVA系樹脂
組成物100重量部に対して0.01〜100重量部、
好ましくは0.05〜50重量部、更に好ましくは0.
1〜30重量部配合したり、又は該AA化PVA系樹脂
組成物の塗工前後に被覆する等、任意の補助的操作が可
能である。該架橋剤の配合量が0.01重量部未満では
充分な剛度が得られ難く、100重量部を超えると逆に
剛度が低下するため好ましくない。
又濃度についても目的に応じて適宜調節すればよいが、
特に好ましい濃度は、塗工性等を考慮すると0.1〜2
0重量%、より好ましくは0.5〜10重量%がよく、
着量は0.1〜5g/m2、好ましくは0.3〜3g/
m2gが適当である。
消泡剤、離型剤、界面活性剤、防腐剤、防虫剤、防錆
剤、増粘剤、顔料等の公知の添加剤を添加することもで
き、又本発明の特徴を損なわない範囲で他の樹脂、例え
ば従来のPVA、澱粉、カルボキシメチルセルロース、
アクリル系ラテックス、SBRラテックス等も混合する
ことができる。
に制限はないが、例えばマニラボール、白ボール、ライ
ナー等の板紙、一般上質紙、グラビア用紙等の印刷紙、
インクジェット紙等各種記録紙等が好適に用いられる。
かかる紙に前記紙加工剤を塗工するに当たっては、サイ
ズプレスコート、ロールコーター法、エアードクター
法、ブレードコーター法、ゲートロール法等公知の任意
の方法が採用される。勿論これらの方法に限らず、パル
プ分散液中に本発明を構成する成分を溶解して抄紙す
る、いわゆる内部サイズ法、あるいは更に粉末状、繊維
状の本発明構成成分を紙中に混入させる等、任意の方法
によって紙加工剤を紙に適用することができる。
樹脂組成物を用いているため、特に架橋剤を併用した場
合には、塗工液の経時安定性及び紙の剛度が著しく向上
した紙を供することができる。
しく説明する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるの
は、断りのない限り重量基準を意味する。 (AA化PVA系樹脂組成物の製造) 下記の方法によりAA化PVA(I)〜(VIII)を製造
した。 [AA化PVA(I)] 酢酸ナトリウムを0.3%含有するPVA粉末(ケン化
度99.4モル%、重合度1200、平均粒径100メ
ッシュ)をニーダーに100部仕込み、これに酢酸60
部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで攪拌しなが
ら、60℃に昇温後、ジケテン25部と酢酸2部の混合
液を4時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反
応終了後メタノール500部で洗浄した後70℃で、6
時間乾燥し、酢酸ナトリウム0.05%、酢酸0.1%
を含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=0.5)、A
A化度6.0モル%のAA化PVA系樹脂組成物を得
た。このAA化PVA樹脂組成物の4%水溶液のpHは
4.5であった。
度88モル%、重合度1300、平均粒径200メッシ
ュ)をニーダーに100部仕込み、回転数60rpmで
攪拌しながら、液状ジケテン15部を室温で30分間に
わたって噴霧添加した後、60℃に昇温して3時間反応
させた。反応後、50部のメタノールで3回洗浄してか
ら、酢酸ナトリウムを0.05部添加した後、60℃
で、8時間乾燥し、酢酸ナトリウムを0.05%、酢酸
0.01%を含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=
5)、AA化度3.3モル%のAA化PVA系樹脂組成
物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の4%水溶液
のpHは4.8であった。
度88モル%、重合度1300、平均粒径100メッシ
ュ)をニーダーに100部仕込み、回転数20rpmで
攪拌下に、1時間にわたって90℃に昇温しながら、蒸
発器で発生させたジケテンガス8部を反応器内に流入さ
せた。90℃に昇温後、更に30分間攪拌後、水5部と
酢酸10部を噴霧して混合し、減圧下(100mmH
g)60℃で8時間乾燥させ、酢酸ナトリウムを0.1
%、酢酸を2%含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=
0.05)、AA化度3.1モル%のAA化PVA系樹
脂組成物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の4%
水溶液のpHは3.5であった。
500部での洗浄を更に1回追加し、乾燥条件を減圧下
(10mmHg)70℃で6時間に変更した他は同様に
製造し、酢酸ナトリウムを0.0075%、酢酸を0.
001%含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=7.
5)、AA化度3.1モル%のAA化PVA系樹脂組成
物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の4%水溶液
のpHは5.8であった。
量を100部に変更し、乾燥条件を40℃で6時間に変
更した以外は同様に行って、酢酸ナトリウム0.2%、
酢酸5.3%を含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=
0.04)、AA化度6.0モル%のAA化PVA系樹
脂組成物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の4%
水溶液のpHは2.8であった。
減圧下(100mmHg)70℃で6時間に変更した以
外は同様に行って、酢酸ナトリウム0.2%、酢酸0.
001%を含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重量比=20
0)、AA化度6.0モル%のAA化PVA系樹脂組成
物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の4%水溶液
のpHは5.8であった。
終了後、酢酸ナトリウムを3.0部加え攪拌して、乾燥
工程を減圧下(100mmHg)60℃、3時間に変更
した以外は同様の操作で製造し、酢酸ナトリウム2.2
%、酢酸0.25%を含む(酢酸ナトリウム/酢酸の重
量比=8.8)、AA化度6.0モル%のAA化PVA
系樹脂組成物を得た。このAA化PVA系樹脂組成物の
4%水溶液のpHは4.0であった。
度99.5モル%、重合度1200、平均粒径200メ
ッシュ)をニーダーに100部仕込み、これに酢酸30
部、アセト酢酸メチル30部及び硫酸2部を加え80℃
にて攪拌しながら8時間反応し、反応終了後メタノール
50部で洗浄し、60℃、4時間乾燥し、酢酸ナトリウ
ム0.02%、酢酸4%を含む(酢酸ナトリウム/酢酸
の重量比=0.005)、AA化度6.0モル%のAA
化PVA系樹脂組成物を得た。このAA化PVA系樹脂
組成物の4%水溶液のpHは2.5であった。
化ジルコニウム系:第一稀元素化学工業(株)社製)5
部とを含む6%水溶液を秤量60g/m2の上質紙に、
塗工量2g/m2(固形分換算)となるように、塗工速
度90m/min、塗工圧11kg/cm2の条件下に
サイズプレスコートを行った。その後、110℃で2分
間乾燥し、スーパーキャレンダー処理(40kg/cm
2、2回、80℃)を行った。得られた紙の剛度及び塗
工液の経時安定性を下記の如く評価した。
測定(TAPPI標準法T−451に準ずる)を行っ
た。 (塗工液の経時安定性)塗工液を30℃の恒温槽に入
れ、72時間静置後の粘度(b)を測定し、初期粘度
(a)に対する倍率(b/a)を算出した。
て、実施例1の方法に準じて実験を行った。得られた紙
の剛度及び塗工液の経時安定性については実施例1と同
様に評価した。実施例、比較例のそれぞれの評価結果を
表1に示す。
A系樹脂組成物を用いているため、特に架橋剤を併用し
た場合には、塗工液の経時安定性及び紙の剛度が著しく
向上した紙を供することができるので、産業上極めて有
用である。
Claims (3)
- 【請求項1】アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアル
コール系樹脂に対してアルカリ金属の酢酸塩が2重量%
以下、酢酸が5重量%以下、かつ、アルカリ金属の酢酸
塩/酢酸の重量比が0.01〜100となる割合でアル
カリ金属の酢酸塩、酢酸を含むアセト酢酸エステル基含
有ポリビニルアルコール系樹脂組成物を主成分とするこ
とを特徴とする紙加工剤。 - 【請求項2】アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアル
コール系樹脂に対してアルカリ金属の酢酸塩が0.5重
量%以下、酢酸が2重量%以下、かつ、アルカリ金属の
酢酸塩/酢酸の重量比が0.1〜10となる割合でアル
カリ金属の酢酸塩、酢酸を含むアセト酢酸エステル基含
有ポリビニルアルコール系樹脂組成物を主成分とするこ
とを特徴とする紙加工剤。 - 【請求項3】更に、架橋剤を併用することを特徴とする
請求項1又は2記載の紙加工剤。
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