JP3578488B2 - 自動操舵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車等の車両の運転支援システム(ADA)に使用されて電子的に自動操舵する自動操舵装置に関し、詳しくは、自動操舵装置のシステム作動中の複数のセンサの信号によるギヤ比可変機構からなるメカ部、操舵制御モータとトルク制御モータとからなるモータ部及び操舵状況を検出するセンサ部の故障診断と、故障時のフェイルセーフを行なう自動操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両の安全性を飛躍的に向上する対策として、エアバック等の衝突被害軽減技術に対して、衝突しないための技術、即ち運転操作系を積極的にアシストして安全側に自動的に制御する総合的な運転支援システム(ADA、Active Drive Assist system)が開発されている。このADAシステムは、車両の前後に装着したカメラを有して道路状況、他の車両、障害物等の外部環境を三次元的に認識する制御ユニットにより、ドライバと同等の自律走行能力を持たせ、この自律走行能力によりブレーキ、スロットル及びステアリングの操作系の各種装置を自動的に適正に操作するように構成される。そしてADAシステムが目指す機能として、衝突防止機能と限定自動走行機能が考えられている。衝突防止機能は、運転操作の誤り等で追突の危険がある場合に自動ブレーキ作動したり、横風の際にハンドル修正したり、障害物を回避したりするものである。限定自動走行機能は、ドライバの代わりに自動操舵し、車線逸脱防止しながら、安全車間距離を保持するものである。
【0003】
上記ADAシステムについて更に具体的に説明すると、例えば本件出願人による特開平4−65347号の出願で示すように、車両に装着した複数のカメラにより前方風景や交通環境をとらえ、その画像を小領域に分割して各々について三角測量法で距離を算出して、画面全体が三次元の距離分布の画像を得る。そして距離画像から車線、前方車、障害物等を分離して検出する。車線からは左右の白線、道路形状等を認識する。前方車や障害物に対しては、物体が何であるか、障害物との相対的な距離や速度等を認識して、種々の画像データを得る。
【0004】
また上述の画像データを利用して自動操舵するシステムとして、特開平4−356273号公報で示すように、ステアリング装置の操舵系に操舵制御モータやトルク制御モータを備えたプラネタリギヤ式のギヤ比可変機構を設ける。またステアリング制御する場合には、例えばハンドル側の操舵角、タイヤ側の転舵角及び操舵制御モータの作動状態を検出する3種類のセンサを設けることが考えられる。そして操舵制御モータとトルク制御モータの一方または両方を制御し、且つギヤ比可変機構を作動して、マニュアル操舵と自動操舵を可能にする。また自動操舵モードでは、2つのモータの制御方法により種々の形態でドライバに運転支援する。
【0005】
従って、ADAシステム全体を大別すると操舵制御とトルク制御の2つのモータのモータ部、ギヤ比可変機構のメカ部及び操舵状況を検出するセンサで構成されるため、システム作動中はこれらの故障の有無を診断する必要がある。この場合に、3種類のセンサを有するので、これらセンサ信号を利用して故障診断することが好ましい。また故障の箇所により異なる不具合を生じるので、モータ部、メカ部またはセンサ部のいずれかの故障であるかを細かく診断する。そして各故障の箇所に応じて適確にフェイルセーフすることが要求される。
【0006】
従来、上記自動操舵装置の制御に関しては、例えば特開平4−300781号公報の先行技術がある。この先行技術において、ステアリング操作系のハンドル側とタイヤ側を分離構成する。そして画像データに基づいて走行系路に対する車両位置のずれ量を算出し、このずれ量とドライバのステアリング操作状態によりタイヤ側の自動操舵アクチュエータを作動して、常に車両を電子的に操舵することが示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記先行技術のものにあっては、ドライバのハンドル操作に対して常に電子的に操舵するものであるから、本発明の対象とする故障診断には適応できない。また先行技術の構成では機械的なマニュアル操舵ができないため、故障時には操舵して車両走行することが全く不能となる等の不具合がある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑み、マニュアル操舵と自動操舵が可能な方式において、モータ部、メカ部及びセンサ部の故障を詳細に診断し、且つ故障の箇所に応じて適確にフェイルセーフすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は、車両のステアリング装置にギヤ比可変機構からなるメカ部を介設し、このギヤ比可変機構に、タイヤ側を自動操舵またはマニュアル操舵可能な操舵側制御モータと、ハンドル側の操舵反力を相殺するトルク制御モータとからなるモータ部を設けて、マニュアル操舵または自動操舵制御する自動操舵装置において、自動操舵装置のシステム作動中にハンドル側の操舵角、タイヤ側の転舵角、操舵制御モータの作動をそれぞれ検出するセンサ部と、このセンサ部からの信号パターンにより、モータ部、メカ部またはセンサ部の故障の有無を診断する故障診断部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
【作用】
上記制御方法による本発明では、操舵角センサ、転舵角センサ等の信号により、例えばドライバがハンドルを握って操舵意志を判断する場合は、操舵制御モータの作動とギヤ比可変機構によりドライバのハンドル操作に基づいてタイヤ側がマニュアル操舵される。またドライバのハンドル手放しを判断する場合は、操舵制御モータ、トルク制御モータ及びギヤ比可変機構の作動でタイヤ側が自動操舵される。
このとき上述の制御が正常な場合は、ハンドル側の操舵角、タイヤ側の転舵角、操舵制御モータの作動をそれぞれ検出する3種類のセンサの、少なくとも2つの信号が変化したパターンになる。そこでこれ以外のパターン、車両走行中の特殊なパターン等を判断することで、モータ部、メカ部またはセンサ部の故障の有無が簡単且つ細かく診断される。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図2において、ADAシステムの概略について説明する。先ず、車両1のエンジン2のスロットル弁3には電気信号で開閉するアクチュエータ11が設けられ、ブレーキペダル4の操作で前輪5と後輪6のホイールシリンダ7にブレーキ圧を発生して制動するブレーキ装置8には電気信号でブレーキ圧を加減圧する自動ブレーキ油圧ユニット12が設けられる。また車両1の例えば左右前方には車両前方の所定の範囲を撮像するCCDカメラ13が配置され、ハンドル9を有するステアリング装置10に電気信号で操舵する自動操舵パワーユニット14が設けられる。
【0012】
制御系として、CCDカメラ13の撮像信号が入力する画像認識制御ユニット15を有し、撮像信号に基づき三角測量法で距離を算出して、画面全体が三次元の距離分布の画像を得る。そして距離画像から車線、前方車、障害物等を分離して検出し、車線からは左右の白線、道路形状等を認識する。前方車や障害物に対しては、物体が何であるか、障害物との相対的な距離や速度等を認識して、種々の画像データを得る。この画像データは車間距離制御ユニット16と自動操舵制御ユニット17に入力する。
【0013】
車間距離制御ユニット16は、画像データと他の種々のセンサ信号により先行車や道路の障害物に対して安全な距離を保つように加減速度を演算し、この加減速度に基づく適正なスロットル開度のスロットル信号をアクチュエータ11に出力してスロットル制御する。また加減速度に基づく適正なブレーキ圧のブレーキ信号を自動ブレーキ油圧ユニット12に出力してブレーキ制御する。そしてドライバのブレーキ操作等が不充分な場合でも、安全車間を保ち、衝突を未然に防止して安全に走行することを可能にする。自動操舵制御ユニット17は、画像データと他の種々のセンサ信号により道路の白線と車両とのずれ等を演算し、このずれに基づく操舵信号を自動操舵パワーユニット14に出力して操舵制御する。そしてドライバのハンドル手放しの場合にも、安全に車線追従走行することを可能に構成される。
【0014】
図3において自動操舵パワーユニット14の構成について説明する。先ず、ステアリング装置10のステアリング軸20が入力軸21と出力軸22に2分割され、入力軸21の端部にハンドル9が設けられ、出力軸22は油圧パワーステアリング機構23を介して前輪5に連結され、両軸21,22の間にギヤ比可変機構25がバイパスして連結される。ギヤ比可変機構25は、入、出力軸21,22とこれらに平行配置されるモータ軸24に、2組のギヤ26,27と1組のプラネタリギヤ30を組合せて構成される。
【0015】
即ち、第1のギヤ26は小径のドライブギヤ26aが入力軸21に一体結合され、大径のドリブンギヤ26bがモータ軸24に回転可能に設けられる。第2のギヤ27は大径のドライブギヤ27aがモータ軸24に回転可能に設けられ、小径のドリブンギヤ27bが出力軸22に一体結合される。プラネタリギヤ30はサンギヤ31がモータ軸24に一体結合され、リングギヤ32が第2のギヤ27のドライブギヤ27aの内側に形成され、サンギヤ31とリングギヤ32に噛合うピニオン33が第1のギヤ26のドリブンギヤ26bと一体的なキャリア34で支持される。そしてモータ軸24の一端に可逆回転可能なウォームギヤ35を介して操舵制御モータ36が連結され、入力軸21に同様なウォームギヤ37を介してトルク制御モータ38が連結される。また入力軸21と出力軸22の間には、タイヤが縁石等に衝突して大きい操舵トルクが入力し、両軸21,22が所定の角度以上回転した場合に直結するストッパ39が設けられる。
【0016】
そこでモータ軸24のサンギヤ31が固定した状態で、ドライバがハンドル9を操舵すると、入力軸21と第1のギヤ26によりプラネタリギヤ30のキャリア34が回転してピニオン33が遊星回転し、リングギヤ32と第2のギヤ27により出力軸22をハンドル9と同一方向に回転して転舵する。この場合に、ギヤの歯数を選択することにより、入、出力軸22の回転が略同一にされる。またトルク制御モータ38により入力軸21を固定して操舵反力を相殺するようにトルクアシストする状態で、操舵制御モータ36によりサンギヤ31を回転すると、ピニオン33の自転でリングギヤ32と第2のギヤ27を介し出力軸22を同一方向に回転して電気的に転舵するように構成される。
【0017】
制御系として、入力軸21にはハンドル操舵角Qhとその角速度ωhを検出する操舵角センサ40、操舵トルクThを検出する操舵トルクセンサ41が設けられ、出力軸22にはタイヤ転舵角Qpとその角速度ωpを検出する転舵角センサ42が設けられる。またギヤ比可変機構25のモータ軸24には位相角Qsを検出する位相角センサ43が設けられる。そして画像認識制御ユニット15の画像データ、車速センサ44の車速V及び上記各センサ40〜43の信号が自動操舵制御ユニット17に入力して電気的に処理することで、操舵制御モータ36とトルク制御モータ38を制御するように構成される。
【0018】
図1において、自動操舵制御ユニット17について説明する。先ず、エンジンスタート直後のシステム起動時に作動する原点出し制御部50と閾値設定部51を有する。原点出し制御部50は、トルク制御モータ38によりハンドル側の入力軸21を回転し、または操舵制御モータ36によりタイヤ側の出力軸22を回転して、ハンドル操舵角Qhとタイヤ転舵角Qpとが一致するように両軸21,22を位置合わせする。閾値設定部51は、安全な極低速時にトルク制御モータ38によりハンドル9を一時的に固定し、このとき操舵トルクセンサ41の信号により個々のドライバの腕力の大きさを調べ、ドライバの腕力に基づいてドライバの操舵意志と手放しとを判断する閾値aを定める。
【0019】
閾値a、操舵トルクTh及び車速Vはモード決定部52に入力し、車両走行中に閾値aとドライバの実際のハンドル操作の際の操舵トルクThを比較して、ドライバの操舵意志を判断するとマニュアル操舵モードに、手放しの場合は自動操舵モードに決定する。またハンドル操舵角Qh、タイヤ転舵角Qp、車速V、画像データ、操舵トルクThの信号はステアリング制御部53に入力し、原点出し終了後に各モードに応じてモータ制御する。
【0020】
即ち、マニュアル操舵モードでは、操舵制御モータ36に所定の電流を供給してギヤ比可変機構25のサンギヤ31を固定する。自動操舵モードでは、トルク制御モータ38によりハンドル9側に作用する操舵反力を相殺するようなアシストトルクをかける。そして画像データによる目標値と実際の車両の舵角から衝突や車線逸脱を回避するための目標舵角を求め、この目標舵角に応じた電流を操舵制御モータ36に供給するように構成される。
【0021】
更に、故障診断と故障時のフェイルセーフ制御系について説明する。故障診断の方法について説明すると、ハンドル側の操舵角Qh、タイヤ側の転舵角Qp及び操舵制御モータ36の作動を検出する3種類のセンサ40,42,43を有するため、これらセンサ信号を故障診断に用いることができる。ここで原点出し、マニュアル操舵、自動操舵では操舵角Qhと転舵角Qpのセンサ信号が異なるので、この2つのセンサ信号だけでは故障診断できないが、位相角センサ43の信号を加えることで故障診断できる。また3種類のセンサ40,42,43の信号パターンにより2つのモータ36,38のモータ部、ギヤ比可変機構25のメカ部またはセンサ部の故障箇所も判断できる。故障時のフェイルセーフとしてモータ部とメカ部が正常であれば、マニュアル操舵モードでの操舵が可能である。
【0022】
そこで3種類のセンサ40,42,43の信号が入力する故障診断部54を有し、システム作動中の信号パターンにより故障の有無、故障箇所を診断する。そして故障時は警報ランプ55を点灯し、故障箇所がセンサ部等の場合はステアリング制御部53にマニュアル操舵を固定指示するように構成される。
【0023】
次に、この実施例の作用を説明する。先ず、エンジンスタート直後にドライバがハンドル9を握っているか否かを判断し、手放しの場合はトルク制御モータ38で入力軸21を回転し、握っている場合は操舵制御モータ36で出力軸22を回転して、タイヤ転舵角Qpとハンドル操舵角Qhが一致するように原点出しを行う。また極低速の安全な走行状態でトルク制御モータ38により入力軸21を固定し、この場合の操舵トルクセンサ41によりドライバのハンドル操作の際の腕力を検出し、この腕力に基づいて閾値aを決定する。
【0024】
その後操舵トルクThを閾値aと比較し、Th≧aでドライバが実際にハンドル9を握っている操舵意志を判断すると、操舵制御モータ36でサンギヤ31を固定すると共にトルク制御モータ38をフリーにしてマニュアル操舵モードに切換える。そこでドライバがハンドル操作すると、入力軸21とギヤ比可変機構25の第1と第2のギヤ26,27、固定したサンギヤ31に対するプラネタリギヤ30の作動で出力軸22が同一方向に回転し、油圧パワーステアリング機構23の作動で前輪5が左右に自由に転舵される。
【0025】
一方、Th<aのドライバの手放しを判断すると、自動操舵モードとなる。そこでギヤ比可変機構25では、操舵制御モータ36の作動によりウォームギヤ35、モータ軸24及びサンギヤ31が回転するが、リングギヤ32にはタイヤ側の大きい負荷がかかっているため、キャリア34等が逆転してこの場合の操舵反力がハンドル9側に作用する。このときトルク制御モータ38とウォームギヤ37が作動して、入力軸21、第1のギヤ26、キャリア34等を固定するようにトルクアシストされるため、操舵制御モータ36によるサンギヤ31の回転で、タイヤ側の負荷に抗してリングギヤ32、第2のギヤ27及び出力軸22が回転して前輪5が自動的に転舵される。このため手放しの場合にも、衝突や車線逸脱等を回避するように安全に操舵制御される。
【0026】
故障診断と故障時のフェイルセーフ制御を、図4のフローチャートを用いて説明する。先ず、エンジンスタート直後にステップS1でシステムの電源をチェックして、OFFする場合はステップS2へ進みステアリング制御を終了する。一方、システムの電源をONして起動すると、ステップS3へ進んで操舵制御モータ36を作動開始し、ステップS4でトルク制御モータ38の作動開始する。その後ステップS5で3種類のセンサ40,42,43の信号パターンをチェックする。
【0027】
ここで3種類のセンサ40,42,43の信号パターンを示すと、以下の表1のa〜hの8通りになる。
【表1】
Figure 0003578488
尚、表1において、1はセンサ信号の変化あり、0はセンサ信号の変化なし、をそれぞれ示す。
【0028】
表1において、aの全てのセンサ信号が変化する場合は、操舵制御モータ36によりタイヤ側が自動操舵され、このときドライバがハンドル9を握っている状態でトルク制御モータ38が操舵反力を相殺するように作動して操舵角Qhも変化する正常な自動操舵モードの操舵を示す。eはドライバのハンドル手放しで同様に自動操舵されて操舵角Qhが変化しない場合であり、この場合も正常な自動操舵モードの操舵を示す。hの全てのセンサ信号が変化しない場合は、正常なステアリング動作停止状態を示す。bの操舵角Qhと転舵角Qpのみが変化する場合は、正常なマニュアル操舵モードの操舵を示す。
【0029】
このように操舵角Qhと転舵角Qpとが変化する場合は、更にそれらの角速度ωh,ωpの変化をチェックし、括弧書きのようにいずれか1つが変化しない場合はセンサ部異常を示す。また正常時には少なくともいずれか2つのセンサ信号が変化するため、d,f,gのいずれか1つのセンサ信号のみが変化する場合は、メカ部の異常を示す。cは車両停車中であれば、操舵制御モータ36のフリーの状態でトルク制御モータ38により正常に原点出しを行って、操舵角Qhと位相角Qsが変化する場合を示す。一方、車両走行中にこの信号パターンになり、この場合に操舵トルクThの信号が出力してドライバがハンドル9を握っている条件では、操舵制御モータ36の暴走を示す。またハンドル手放しの条件では、自動操舵の際にトルク制御モータ38の不良により操舵反力がハンドル側に逃げてしまい、タイヤが切れないことを示す。
【0030】
そこでステップS5では3種類のセンサ40,42,43の信号パターンが、表1のいずれに該当するかをチェックすることで、故障の有無が簡単且つ細かく診断される。そして正常な原点出し、自動操舵またはマニュアル操舵を判断すると、ステップ1に戻る。一方、故障を診断すると、ステップS5からステップS6へ進んで故障箇所をチェックし、d,f,gのメカ部の故障時、または車両走行中のcの操舵制御モータ36の故障時には、ステップS7へ進んで制御停止し、走行不能を警告する。センサ部またはトルク制御モータ38の故障では、ステップS6からステップS8へ進んで操舵制御モータ36によりサンギヤ固定し、ステップS9でマニュアル操舵モードに固定する。従って、この場合はドライバのハンドル操作により操舵して、通常に車両走行することが可能になる。
【0031】
以上、本発明の実施例について説明したが、ギヤ比可変機構の構成の異なる場合にも適応できる。
【0032】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によると、マニュアル操舵と自動操舵が可能な自動操舵装置において、自動操舵装置のシステム作動中にハンドル側の操舵角、タイヤ側の転舵角、操舵制御モータの作動をそれぞれ検出する3種類のセンサの信号パターンにより、操舵制御モータとトルク制御モータとからなるモータ部、ギヤ比可変機構からなるメカ部または操舵状況を検出するセンサ部の故障の有無を診断するので、簡単且つ詳細に故障診断できる。このためADAシステムの安全性が向上し、故障時のフェイルセーフでは、マニュアル操舵モードを最大限活用できる。センサ部またはトルク制御モータの故障時には、マニュアル操舵モードに固定するようにフェイルセーフするので、ドライバのハンドル操作で通常に車両走行することができて、整備工場等へ自ら行くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動操舵装置の故障診断方法に適した自動操舵制御ユニットの実施例を示すブロック図である。
【図2】ADAシステムの全体の概略を示す構成図である。
【図3】自動操舵パワーユニットを示す構成図である。
【図4】故障診断と故障時のフェイルセーフを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両
9 ハンドル
10 ステアリング装置
14 自動操舵パワーユニット
15 画像認識制御ユニット
17 自動操舵制御ユニット
25 ギヤ比可変機構
36 操舵制御モータ
38 トルク制御モータ
40 操舵角センサ
42 転舵角センサ
43 位相角センサ
54 故障診断部

Claims (4)

  1. 車両のステアリング装置にギヤ比可変機構からなるメカ部を介設し、このギヤ比可変機構に、タイヤ側を自動操舵またはマニュアル操舵可能な操舵側制御モータと、ハンドル側の操舵反力を相殺するトルク制御モータとからなるモータ部を設けて、マニュアル操舵または自動操舵制御する自動操舵装置において、
    自動操舵装置のシステム作動中にハンドル側の操舵角、タイヤ側の転舵角、操舵制御モータの作動をそれぞれ検出するセンサ部と、
    このセンサ部からの信号パターンにより、モータ部、メカ部またはセンサ部の故障の有無を診断する故障診断部とを備えたことを特徴とする自動操舵装置。
  2. センサ部からの信号パターンに操舵トルク信号も加えて、操舵制御モータとトルク制御モータのいずれかの故障を診断することを特徴とする請求項1記載の自動操舵装置。
  3. 操舵角と転舵角のセンサ信号が共に変化する際には、操舵角の角速度を検出するセンサと転舵角の角速度を検出するセンサからのセンサ信号をチェックして、操舵角の角速度を検出するセンサからのセンサ信号と転舵角の角速度を検出するセンサからのセンサ信号のいずれかが変化しない場合にセンサ部の故障を診断することを特徴とする請求項1記載の自動操舵装置。
  4. センサ部またはトルク制御モータの故障時には、マニュアル操舵モードに固定することを特徴とする請求項1記載の自動操舵装置。
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