JP3576880B2 - 自動変調方式識別装置及び自動変調方式識別方法 - Google Patents

自動変調方式識別装置及び自動変調方式識別方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変調方式識別装置に関し、特に未知通信諸元の受信信号の変調方式を自動識別する自動変調方式識別装置及び識別方法並びにそれを記録した磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の受信信号の変調方式を識別する装置には、例えば、特開平8−163187号公報に開示された受信信号識別回路がある。この受信信号識別回路は、同一周波数帯域を離島間連絡通信と非常時に緊急通信に使う無線通信システムにおいて、緊急通信信号を正確にかつ高速に識別するために用いられている。
【0003】
本受信信号識別回路は、図17に示す通りであり、復調された受信データからデータクロックを抽出するクロック抽出回路111と、クロック抽出回路111にて抽出されたデータクロックと受信データとの位相差を測定する位相差測定回路112と、位相差測定回路112にて測定された位相差と変調方式に基づいてあらかじめ定められた偏差用基準値との偏差を演算する偏差演算回路113と、偏差演算回路113にて演算された偏差を2乗する2乗演算回路114と、2乗演算回路114にて演算された2乗出力の連続する予め定められた複数個の平均値を演算する平均値演算回路115と、平均値演算回路115にて演算された平均値と予め定められた判定用基準値との大小を比較し、比較結果に基づいて識別信号を出力する比較回路116からなる。
【0004】
次に、本受信信号識別回路の動作について説明する。本受信信号識別回路は、希望の変調方式による受信データが入力しているか否かの識別処理を目的としている。また、本受信信号識別回路では、識別対象とする変調方式の復調器を受信データの入力部の前段に置き、復調された受信データの1ビットデータ区間に含まれる位相差測定用のクロック数から識別を実施する。これは受信データが希望の変調方式の受信データである場合は、クロック数は一定となるが、他の変調方式の受信データの場合は、その値が不安定値となるという特徴を利用している。
【0005】
従って、本受信信号識別回路では第一に、希望の変調方式以外の受信データが受信された場合、その変調方式の特定は不可能である。また、識別に際し、復調された受信データを用いて識別を行うことを前提としているため、受信信号の復調に必要な通信諸元が、あらかじめ既知である必要がある。
【0006】
具体的には、受信信号はまず、復調するに必要な通信諸元が設定された復調器により復調される。その後、復調された受信データは、図17の回路に入力され、クロック抽出回路111にてデータクロックが抽出される。次に、受信データと抽出されたデータクロックは位相差測定回路112に入力される。位相差測定回路112では、内部に固定の所定周波数の位相差測定用クロックを有しており、受信データの変化点から次のデータクロックの立ち上がりエッジまでの間の位相差測定用のクロック数を計算する。
【0007】
ここで、図18に、希望の変調方式の受信データが入力した場合の波形図を示し、図19には希望以外の変調方式の受信データが入力した場合の波形図を示す。図18、図19において、(a)は復調された受信データの波形、(b)はデータクロックの波形、(c)は測定された位相差測定用クロックのクロック数をそれぞれ示している。
【0008】
図18から明らかなように、受信信号として希望の変調方式の受信データが入力された場合には、測定されるクロック数は一定値となる。しかし、希望変調方式で変調されていない受信データが入力された場合には、図19に示す通り、受信データの変化点はランダムになり、測定される位相差測定用クロックの数もランダムとなる。以上のような結果から、受信データが希望の変調方式か否かの判定を可能としている。
【0009】
尚、偏差演算回路113、2乗演算回路114、平均値演算回路115は、前述の特徴を利用し、識別処理を実施する際の精度向上を目的として使用される演算回路である。比較回路116は、入力される演算結果から受信データが希望の変調方式による信号か否かの判定を行う。
【0010】
上述の通り、従来の技術では希望の変調方式の受信データが受信されているか否かを識別することを目的としている。また、識別処理には、復調された受信データを使用し、この復調された受信データを得るために、先に復調に必要な通信諸元と、そのための復調器を必要としている。
【0011】
他に、受信信号が希望の変調方式か否かを識別する回路には、特開平8−163187号公報に開示されている識別回路があり、これを図20に示す。図20において、本識別回路は、復調された受信データからPLL(Phased Lock Loop)回路119にてデータクロックを抽出し、このデータクロックにより復号化回路117で受信データを復号化後、データクロック及び復号化データから同期コード検出回路118にて同期コードを検出する。この検出した同期コードを用いて受信データが希望の変調方式か否かの識別を行う。
【0012】
すなわち、本識別回路では、復号化後の同期コードに注目し、識別を実施している。また、識別は希望の変調方式か否かの判定のみであり、識別に際しては、同期コードを得るための、通信諸元(同期コードを含む)があらかじめ既知であると共に、復調のための復調器を必要としている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
第1の問題点は、上記の従来の識別回路では、受信データが希望の変調方式の信号か否かの識別しかできないことにある。これは、受信された他の変調方式の受信データは、変調識別の対象とならないことを意味し、複数種類の変調方式を対象とする場合には装置が大型化し、装置の柔軟性の面からも問題となる。
【0014】
第2の問題点は、従来の識別回路では、識別のために事前に通信諸元が既知でなければならないということである。
【0015】
その理由は、識別に使用するデータは、復調後の受信データや復号化後の同期コードであり、これらのデータやコードを得るために、先に識別対象の変調方式の通信諸元や、これが設定された復調器が必要であるためである。ここで、もしこれらが事前に既知でない場合、識別に使用する正確なデータが得られず、識別処理を実施することは困難である。
【0016】
第3の問題点は、識別対象の信号の通信諸元が変化した場合、これに対応できないということである。
【0017】
その理由は、従来の識別回路では、既知の通信諸元を用いて復調した後の受信データにより、変調方式の識別をすることを前提としており、通信諸元の変化に対応しうる通信波諸元抽出回路、及びその変化を分析するための手段を有していないためである。
【0018】
第4の問題点は、従来の識別回路術では、復号化及び同期コードの検出に時間がかかり、高速で識別をすることができないということである。
【0019】
その理由は、図20の例においては、同期データ、すなわち通常はプリアンブルデータなどが受信データの最初にもあるにもかかわらず、その後にある同期コードの検出を経なければならないためである。
【0020】
第5の問題点は、従来の識別回路を複数種類組み合わせて複数種類の変調方式を識別の対象とする場合、回路規模が大規模かつ複雑になり、所要演算量が大幅に増加するということである。
【0021】
その理由は、複数種類の変調方式の信号識別を対象とするには、図17に示すような構成を複数並列化した構成とする必要があるためである。
【0022】
本発明の第1の課題は、未知通信波諸元の受信信号の変調方式を自動的に分析するための変調方式識別装置及び識別方法を提供することにある。
【0023】
本発明の第2の課題は、受信信号の変調方式識別にあたり、事前に変調方式の識別処理を実施するための通信諸元や復調器などのハードウェアを不必要とする、変調方式識別装置及び識別方法を提供することにある。
【0024】
本発明の第3の課題は、変調方式識別のためのパラメータ(変調方式識別に使用する、受信信号から抽出した特徴)を複数使用すると共に、識別のためのパラメータに重み付け処理を行うことで、変調方式の識別精度の向上及び装置の性能を向上させることにある。
【0025】
本発明の第4の課題は、変調方式の識別処理の結果、unknown(不明)と判断された受信信号に対し、その時点までの識別処理より得られた情報とバックトラック手法を用い、他の識別処理に切り替え処理された変調方式の識別結果を記憶回路に記憶しておくことで、再度同じunknownな受信信号が入力された場合に、上記の記憶情報と比較、照合し、最適な処理手法の提供を可能とすることにある。
【0026】
本発明の第5の課題は、上記の記憶回路の情報をデータベース化することで対応可能な信号の種類を増加させることにある。
【0027】
本発明の第6の課題は、受信信号の変調方式識別処理過程にて得られる通信諸元を記憶、利用することで、変調方式識別処理の他に、受信信号の復調処理を行うための装置及び方法を提供することにある。
【0028】
本発明の第7の課題は、変調方式識別処理において、変調データの検出や、同期コードの検出を待つことなく、識別処理を可能とする識別装置及び方法を提供することにある。
【0029】
本発明の第8の課題は、変調方式識別装置の信頼性を向上させるための構成を提供することにある。本構成では、複数種類の変調方式の識別処理を高精度で実現可能なハードウェア構成、及びディジタル信号処理による処理手法を提供する。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、未知通信諸元の受信信号を受けて、前記受信信号の変調方式を識別する自動変調方式識別装置であって、前記受信信号からあらかじめ定められた特徴を抽出及び分析して前記受信信号の変調方式がアナログ変調方式、ディジタル変調方式のいずれであるかを識別するアナログ/ディジタル変調方式識別手段を含むことを特徴とする自動変調方式識別装置が提供される。
【0031】
前記アナログ/ディジタル変調方式識別手段は更に、前記受信信号の変調方式がディジタル変調方式であると識別した場合に、該受信信号が前記ディジタル変調方式のうちの線形変調方式、非線形変調方式のいずれであるかを識別する手段を有する。
【0032】
本発明による自動変調方式識別装置は、受信信号が通信変調方式に応じてそれに対応した特徴を持つことに注目し、これらの特徴を抽出・分析することにより変調方式を識別するようにしている。
【0033】
具体的に言えば、自動変調方式識別装置は、受信信号が、アナログ変調方式、ディジタル変調方式による線形変調方式、ディジタル変調方式による非線形変調方式のいずれであるかを識別するアナログ/ディジタル変調方式識別回路(図1の1)を備えている。
【0034】
自動変調方式識別装置はまた、受信信号がアナログ変調方式であると識別された場合に、その受信信号を受けて、受信信号がアナログ変調方式のうちのAMとFMのいずれであるかを識別するアナログ変調方式識別回路(図1の2)を備えている。
【0035】
自動変調方式識別装置は更に、受信信号がディジタル変調方式による線形変調方式であると識別された場合に、その受信信号を受けて、受信信号がディジタル変調方式による線形変調方式のうちのBPSK、QPSK、π/4−shit QPSK、8−PSK、8値を超える多値のM−ary PSK、16QAM、16値を超える多値のM−ary QAMのいずれであるかを識別する線形変調方式識別回路(図1の3)を備えている。
【0036】
自動変調方式識別装置は更に、受信信号がディジタル変調方式による非線形変調方式であると識別された場合に、その受信信号を受けて、受信信号がディジタル変調方式による非線形変調方式のうちの2値を超える多値のM−ary FSK、2−FSK、MSK、GMSKのいずれであるかを識別する非線形変調方式識別回路(図1の4)をも備えている。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1を参照して、本発明の第1の実施の形態による自動変調方式識別装置は、アナログ/ディジタル変調方式識別回路1と、アナログ変調方式識別回路2と、線形変調方式識別回路3と、非線形変調方式識別回路4とからなる。
【0038】
アナログ/ディジタル変調方式識別回路1は、未知通信諸元の受信信号が入力された時、アナログ変調方式、ディジタル変調方式のいずれであるかを識別する回路である。アナログ変調方式識別回路2は、アナログ/ディジタル変調方式識別回路1での識別の結果、アナログ変調方式であると識別された受信信号が入力され、AM (Amplitude Modulation)、FM (Frequency Modulation)のいずれであるかを識別する回路である。
【0039】
線形変調方式識別回路3は、アナログ/ディジタル変調方式識別回路1においてディジタル変調方式の線形変調方式であると識別された受信信号が、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、π/4−shift QPSK、8−PSK、8値を越える多値のM−ary PSK(M−ary Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、16値を越える多値のM−ary QAM(M−ary Quadrature Amplitude Modulation)のいずれであるかを識別する回路である。一方、非線形変調方式識別回路4は、アナログ/ディジタル変調方式識別回路1においてディジタル変調方式の非線形変調方式であると識別された受信信号が、2値を越える多値のM−ary FSK(M−ary Frequency Shift Keying)、2−FSK(Frequency Shift Keying)、MSK(Minimum Shift Keying)、GMSK(Gaussian filtered Minimum Shift Keying)のいずれであるかを識別する回路である。
【0040】
アナログ/ディジタル変調方式識別回路1は、受信信号より包絡線を検出する包絡線検出回路(第1の包絡線検出部)11と、抽出された包絡線を特定時間積分後、その平均値を算出し、包絡線変動特性を抽出する包絡線変動判定回路(第1の包絡偏差判定部)12とを含む。アナログ/ディジタル変調方式識別回路1はまた、受信信号からシンボルクロックを抽出するシンボルクロック抽出回路(第1のシンボルクロック抽出部)14と、シンボルクロック抽出回路14の出力よりシンボルクロックの有無を判定するシンボルクロック判定回路15と、受信信号のスペクトラム波形を抽出し、その特徴(例えばスペクトラム形状)を分析するスペクトラム分析回路(第1のスペクトラム分析部)16とを含む。アナログ/ディジタル変調方式識別回路1は更に、包絡線変動判定回路12及びシンボルクロック判定回路15による受信信号の特徴抽出結果と、スペクトラム分析回路16による受信信号の分析結果とにより、受信信号が、アナログ変調方式、ディジタル変調方式の線形変調方式、ディジタル変調方式の非線形変調方式のいずれであるかを識別すると共に、それらの振り分けを行う変調方式判定回路(第1の変調方式判定部)13を有している。
【0041】
なお、シンボルクロック抽出回路14は、ディジタル変調方式による線形変調方式のシンボルクロックを抽出する機能と、ディジタル変調方式による非線形変調方式のシンボルクロックを抽出する機能とを有する。
【0042】
アナログ変調方式識別回路2は、アナログ/ディジタル変調方式識別回路1にて、アナログ変調方式と識別された受信信号が入力される。アナログ変調方式識別回路2は、入力された受信信号の搬送波を抽出する搬送波抽出回路21と、入力された受信信号のスペクトラムのサイドバンドスペクトルの対称性を検出するサイドバンドスペクトラム検出回路22と、入力された受信信号の信号帯域を検出し、受信信号のスペクトラム形状を分析する信号帯域検出回路23とを含む。アナログ変調方式識別回路2はまた、入力された受信信号の包絡線変動が定包絡か否かを判定する包絡線検出回路(第2の包絡線検出部)26、及び包絡線変動判定回路(第2の包絡線変動判定部)27とを含む。アナログ変調方式識別回路2は更に、搬送波抽出回路21、サイドバンドスペクトラム検出回路22、信号帯域検出回路23、及び包絡偏差判定回路27からの受信信号の特徴抽出、分析結果から、受信信号がAM変調方式、FM変調方式、それらのいずれとも判定できないunknown(不明)信号のいずれであるかを識別する変調方式判定回路(第2の変調方式判定部)24を含む。アナログ変調方式識別回路2は更に、上記の各部における各判定制御処理の分岐の点(枝)を記憶し、unknown信号が入力された場合に、その分岐点に戻って再度異なる変調方式識別のための処理が実施されるようにunknown信号を切り替えるバックトラック回路(第1のバックトラック部)25を有する。
【0043】
ここで、バックトラック回路25は、unknown信号を判定処理の分岐点に戻した時、複数の候補があった場合には、その時点までの変調方式識別処理により得られた結果から最も可能性の高い候補を計算し、unknown信号に対する処理回路(枝)の切り替えを行う。
【0044】
線形変調方式識別回路3には、アナログ/ディジタル変調方式識別回路1にて識別されたディジタル変調方式のうちの線形変調方式による受信信号が入力される。線形変調方式識別回路3は、入力された受信信号からシンボルクロックを再生、抽出するシンボルクロック抽出回路(第2のシンボルクロック抽出部)31と、抽出されたシンボルクロックに基づき受信信号をリサンプリングし、情報が重畳された信号シンボルを抽出するリサンプリング回路(第1のリサンプリング部)32と、シンボルベクトル半径を算出し、その振幅分布を抽出する振幅分布抽出回路(第1の振幅分布抽出部)33と、振幅分布抽出回路33の出力結果に基づいて16QAM及び16値を超える多値のM−ary QAMの信号と、それ以外の信号とを識別すると共に、識別結果を振り分ける変調方式判定回路(第3の変調方式判定部)34とを含む。線形変調方式識別回路3はまた、16QAM及びM−ary 16QAM以外の信号であると識別された信号が入力されて、その変調方式を仮定して搬送波同期処理を実現する仮定搬送波同期処理回路35と、奇数番目の信号シンボルと偶数番目の信号シンボルの振幅分布を抽出する振幅分布抽出回路(第2の振幅分布抽出部)36と、仮定搬送波同期処理後の信号シンボルの収束位置と収束点の数と1シンボル毎の振幅分布から、変調方式がBPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、8−PSK、8値を超える多値のM−ary PSK、あるいはこれらに該当しないunknown信号のいずれであるかを識別する変調方式判定回路(第4の変調方式判定部)37とバックトラック回路(第2のバックトラック部)38とを含む。バックトラック回路38は、変調方式判定回路37における各判定処理の分岐の点(枝)を記憶し、unknown信号が入力された場合に、その分岐点に戻って再度異なる変調方式識別のための処理が実施されるように信号を切り替える。
【0045】
非線形変調方式識別回路4には、アナログ/ディジタル変調方式識別回路1からディジタル変調方式の非線形変調方式であると識別された信号が入力される。非線形変調方式識別回路4は、入力された信号に対してFM検波処理を行うFM検波回路41と、その出力からシンボルクロックを再生、抽出するシンボルクロック抽出回路(第3のシンボルクロック抽出部)45と、抽出されたシンボルクロックに基づいて入力された信号のリサンプリング処理を実施するリサンプリング回路(第2のリサンプリング部)42と、リサンプリングされた信号から非線形変調方式における多値数判定のための振幅分布を抽出する振幅分布抽出回路(第4の振幅分布抽出部)43と、振幅分布抽出回路43の抽出結果に基づいて多値数判定を実施し、M−ary FSK(但し、M≧3)とそれ以外の信号とを識別すると共にこれらを振り分ける変調方式判定回路(第5の変調方式判定部)44とを含む。非線形変調方式識別回路4はまた、M−ary FSK以外の信号であると識別された信号に対し、シンボルクロック抽出回路45にて抽出されたシンボルクロックに基づいて入力された信号の変調指数を検出する変調指数検出回路46と、検出された変調指数より2−FSKとそれ以外の信号とを識別すると共に、これらを振り分ける変調方式判定回路(第6の変調方式判定部)47とを含む。非線形変調方式識別回路は更に、M−ary FSK以外の変調方式の信号であると識別された信号の時間軸での符号間干渉を分析する符号間干渉分析回路48と、上記の信号のスペクトラム分析を行い、周波数軸での符号間干渉を分析するスペクトラム分析回路(第2のスペクトラム分析部)49と、符号間干渉分析回路48及びスペクトラム分析回路49からの特徴抽出、分析結果に基づいて、MSK及びGMSKと、そのいずれであるとも判断できないunknown(不明)信号とを識別すると共に、これらをれ振り分ける変調方式判定回路(第7の変調方式判定部)50と、バックトラック回路(第3のバックトラック部)51とを有する。バックトラック回路51は、変調方式判定回路50における各判定処理の分岐の点(枝)を記憶し、unknown信号が入力された場合に、その分岐点に戻って再度異なる変調方式識別のための処理が実施されるようにunknown信号を切り替える。
【0046】
尚、前に述べたように、バックトラック回路51は、unknown信号を判定処理の点に戻した時、複数の候補があった場合には、その時点まで変調方式識別処理により得られた結果から最も可能性の高い候補を計算し、unknown信号に対する処理回路(枝)の切り替えを行う。
【0047】
次に、図1と図2〜図10を参照して、本実施の形態の動作について詳細に説明する。受信信号は、包絡線検出回路11にて受信信号の包絡線(振幅値)Xjが算出される。これは、同相チャネルをI、直交チャネルをQとすると、以下の式(1)のように表される。ここでjは時間の変数であり、Xjはある時間jでの受信信号の包絡線(振幅値)を示す。
【0048】
Xj=(I+Q1/2 (1)
包絡線変動判定回路12は、Xj特定時間観測して包絡線の平均μ及び標準偏差σを求める。これは以下の数1(式2)、数2(式3)のように表せる。
【0049】
【数1】
Figure 0003576880
【数2】
Figure 0003576880
受信信号の包絡線変動特性は、μとσの比であるσ/μにより抽出可能であり、受信信号が線形変調方式系の信号の場合、σ/μは0に等しくなく、包絡線変動有りとなる。一方、受信信号が非線形変調方式系の信号の場合、σ/μは0に略等しくなり、包絡線変動無しとなる。
【0050】
ここで、受信信号は電波伝搬時、フェージングの影響を受けている可能性があるが、本発明ではその影響も検討し、対応している。具体的には、通信装置が移動しているものとし、搬送波周波数1.5GHz、通信装置の移動速度を50kmと仮定すると、受信装置のフェージングピッチは69Hzとなり、1秒間に約70回の受信強度の変動、すなわち包絡線の変動が生ずる。しかし、PHS(Personal Handy Phone System)を例にとると、その変調方式は線形変調方式(包絡変調有)によるπ/4−shift DQPSK、変調速度は192ksymbol/sであり、フェージングピッチの約3000倍の速度で包絡線変動を繰り返す。本発明では、図2に示すように、変調方式識別に使用するデータの時間tを短くすることでフェージングによる影響を軽減している。この時間tはフェージングピッチに比べて無視できる程度の値である。また、非線形変調方式(定包絡変調方式)の場合も同様に、フェージングの影響を軽減できる。すなわち、短時間のデータを使用することで、包絡線変動の有無を判定する際の影響を削除している。
【0051】
シンボルクロック抽出回路14では、受信信号に対し、ディジタル変調方式の線形変調方式(BPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、8−PSK、M−ary PSK、16QAM、M−ary QAM)、及び非線形変調方式(M−ary FSK、2−FSK、MSK、GMSK)の両変調方式に対するシンボルクロック抽出処理が実施される。シンボルクロック抽出結果は、シンボルクロック判定回路15にてシンボルクロックの有無が判定される。
【0052】
ここで、ディジタル変調方式の場合、シンボルクロックが必ず存在し、シンボルクロック抽出処理により、シンボル速度に応じた値(一定値)が得られる。一方、アナログ変調方式の場合、シンボルクロックが存在せず、シンボルクロック抽出回路14の出力は時間とともに大きく値が変動する。これはシンボルクロックとして出力される信号が、源信号である音声などのアナログ信号そのものの影響を受けるためである。シンボルクロック判定回路15は、シンボルクロックの分布特性よりシンボルクロックの有無を判定する。
【0053】
スペクトラム分析回路16では、復調される前の変調信号のスペクトラム形状の分析を実施する。スペクトラム形状は変調方式毎に固有の特徴を有しており、スペクトラム形状から変調方式識別の分析が可能である。変調方式判定回路13では、包絡線変動抽出回路12とシンボルクロック判定回路15と、スペクトラム分析回路16の複数の特徴抽出結果を基に、アナログ変調方式とディジタル変調方式による線形変調方式及び非線形変調方式を識別する。変調方式判定回路13は、アナログ変調方式の信号はアナログ変調方式識別回路2に、ディジタル変調方式による線形変調方式の信号は線形変調方式識別回路3に、ディジタル変調方式による非線形変調方式の信号は非線形変調方式識別回路4にそれぞれ出力する。
【0054】
具体的には、変調方式判定回路13は、抽出された受信信号の特徴と、図3に示す変調信号の有する特徴とを照合することで識別を実施する。第一に、アナログ変調方式とディジタル変調方式(線形変調方式、非線形変調方式を含む)の識別は、シンボルクロックの有無により識別可能である。すなわち、シンボルクロック無しの場合にはアナログ変調方式、シンボルクロック有りの場合にはディジタル変調方式となる。これは前述の通り、ディジタル変調方式では特定のシンボルクロックタイミングに同調して、情報信号の変調が実施されるためである。
【0055】
第二に、受信信号の包絡線変動を観測することで、線形変調方式と非線形変調方式の識別が可能である。線形変調方式は、その包絡線が変動する特徴を有し、AM、BPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、M−ary PSK、16QAM、M−ary QAM はこれに該当する。一方、非線形変調方式は、その包絡線変動が一定である特徴を有し、M−ary FSK、2−FSK、MSK、GMSKがこれに該当する。従って、包絡線変動を分析することで、線形変調方式、非線形変調方式の識別が可能である。
【0056】
第三に、受信信号のスペクトラム形状により、AM変調方式、線形変調方式、非線形変調方式の識別が可能である。例えば、図4(a)に示すように、AM変調方式は、搬送波スペクトラムと搬送波スペクトラムに対し対象な2つのサイドバンドスペクトラムを有するという特徴を有する。一方、図4(b)に示すように、線形変調方式は信号帯域が制限された帯域制限型スペクトラムを有し、急激にスペクトラムが減衰するという特徴を有する。他方、図4(c)に示すように、非線形変調方式では、線形変調方式の特徴とは異なり、スペクトラムが周波数の離調にともない、だらだらと減衰するという特徴を有する。
【0057】
変調方式判定回路13では、前述のような特徴を基に、受信信号がアナログ変調方式、ディジタル変調方式の線形変調方式、ディジタル変調方式の非線形変調方式のいずれであるかを識別し、識別結果に対応する次段の識別回路へ受信信号を出力する。上記のように、変調方式判定回路13は、受信信号から得られる複数の特徴の抽出結果を使用し、高精度で変調方式の判定を実施することを特徴の一つとしている。また、変調方式判定回路13は、複数の特徴の抽出結果に対し、あらかじめ試験信号を用いた試験を実施し、この試験結果より、変調方式の識別精度を向上させるための重み(Weight)を複数の特徴抽出結果に付加しておくようにして、変調方式の識別を実施するようにしている。
【0058】
次に、変調方式識別回路13により識別された受信信号は、アナログ変調方式識別回路2、線形変調方式識別回路3、非線形変調方式識別回路4のいずれかに入力される。
【0059】
受信信号がアナログ変調方式であると識別された場合、受信信号はアナログ変調方式識別回路2に入力され、AMとFMとの識別が実施される。識別処理は、図5に示すAM及びFMの有する特徴を抽出することにより実施される。具体的には、AMとFMの短時間スペクトラム波形を比較した場合、AMでは搬送波成分を有すると共に、対称な2つのサイドバンドスペクトラムを有する。一方、FMは非対称なスペクトラムを有する。また、信号帯域幅は一般的にAMの方がFMより狭帯域である。これは、AMは情報信号により直接変調を行う変調方式であるため、情報信号の帯域幅が直接、信号帯域幅となるためであり、情報信号をVCO(Voltage Control Oscillator)の入力信号として周波数変調を行うFMとは異なる。
【0060】
参考のために、FMのスペクトラム波形の算出式を以下の式(4)に示すが、n次の第一種ベッセル関数により、一般的にはFMは無限の周波数を含んでいる。
【0061】
Figure 0003576880
但し、J(m)はn次の第1種ベッセル関数、mは変調指数、ωは情報信号の角周波数、ωは搬送波周波数である。
【0062】
他に、包絡線変動特性は、AMでは、情報信号に依存して包絡線が変動するのに対し、FMでは包絡線変動を有しない定包絡である。
【0063】
これらの特徴を抽出するために、第一に、搬送波抽出回路21により入力信号の搬送波成分の有無が検出される。第二に、入力信号は、サイドバンドスペクトラム検出回路22により搬送波周波数を中心として正、負、両方向のスペクトラム対称性が検出される。第三に、信号帯域検出回路23により、入力信号の信号帯域幅が検出されると共に、信号スペクトラムの拡散度が検出される。ここで、図5に示したように、AMではスペクトラムが搬送波の近傍に集中するのに対し、FMでは広帯域の占有帯域を有する拡散スペクトラムとなる。このような観点から、信号帯域検出回路23は、信号スペクトラムが拡散スペクトラムか否かの判定を実施する。第四に、包絡線検出回路26及び包絡線変動判定回路27は、アナログ/ディジタル変調方式識別回路1における包絡線検出回路11及び包絡線変動判定回路12と同一であり、入力信号の包絡線を検出後、その包絡線変動を求めることで包絡線変動の有無の検出を行う。
【0064】
変調方式判定回路24は、入力信号から得られた複数の特徴抽出結果と図5に示すアルゴリズムを比較し、入力信号がAM、FM、これらの変調方式のいずれとも識別できないunknown(不明)信号のいずれであるかの識別を行う。ここで、変調方式判定回路24は、アナログ/ディジタル変調方式識別回路1における変調方式判定回路13と同様に複数の判定パラメータを用いることで識別精度を向上させていると共に、変調方式判定回路24に入力される複数の特徴抽出結果に対し、重み付け処理を実施することで更なる識別精度の向上を図るようにしている。なお、重み付け係数は、あらかじめ試験信号を用いた試験で最適に動作するように調整した結果より求める。AM変調方式あるいはFM変調方式と識別された受信信号は、その識別結果が出力される。
【0065】
一方、unknownと識別された信号は、バックトラック回路25に入力される。バックトラック回路25は、上記の各判定処理の分岐の点(枝)を記憶しており、unknown信号が入力された場合に、その分岐点に戻って再度異なる変調方式識別のための処理が実施されるように信号を切り替える。ここで、unknown信号がバックトラック回路25により判定処理の点に戻された時、複数の候補があった場合には、その時点まで変調方式識別処理により得られた結果から最も可能性の高い候補を計算し、unknown信号を切り替える。具体的には、アナログ変調識別処理で識別できなかった受信信号に対し、線形変調方式識別回路3、又は非線形変調方式識別回路4に受信信号を切り替えるか、または再度、アナログ/ディジタル変調方式識別回路1でアナログ/ディジタル変調識別処理を実施する。
【0066】
アナログ/ディジタル変調方式識別回路1にて、ディジタル変調方式の線形変調方式と識別された受信信号は、線形変調方式識別回路3に入力される。ここでは、第一に、シンボルクロック抽出回路31にて受信信号のシンボルクロックが抽出される。リサンプリング回路32は、シンボルクロック抽出回路31により抽出されたシンボルクロックに基づき、受信信号のリサンプリング処理が行われ、信号(情報)シンボルが抽出される。信号シンボルは、キャリア同期処理が行われていないため信号のシンボル回転が生じるものの、抽出された信号シンボルは図6に示すような変調方式固有の収束特性を有する。
【0067】
すなわち、図6(a)〜図6(d)に示すように、BPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、8−PSKはそれぞれ、単一の円周上に信号シンボルが収束する。ここで、M−ary PSKは8値を超える多値のPSKを示すが、そのシンボルは単一の円周上に収束するのは同じである。これに対し、図6(e)に示すように、16QAMは異なる三つの円周上に信号シンボルが収束する。また、16QAMのシンボルベクトル半径振幅分布確率P(x)は、シンボルベクトル半径を短い方からγ1、γ2、γ3とすると、図7(a)に示すように、1:2:1となる。従って、振幅分布抽出回路33によりリサンプリング回路32の出力を用いて、信号原点からシンボルベクトル半径を測定し、更に変調方式判定回路34にて信号シンボルベクトル半径の数と、その振幅分布確率を分析することにより、16QAMとそれ以外の信号との識別が可能である。ここで、16値を超えるM−ary QAMに対しM=64を例に考えると、リサンプリング波のシンボルベクトル半径の振幅分布確率P(x)は、図7の(b)となる。
【0068】
ここで、図7(a)と図7(b)からも明らかなように、QAMではその多値数によりシンボルベクトル半径の数と振幅比、及び振幅分布確率は異なる。具体的には、前述の通り、16QAMではシンボルベクトル半径の数は3で、シンボルベクトル半径を短い方からγ、γ、γとすると、その半径の比はγ:γ:γ=√2:√10:3√2、振幅分布確率は小さい方よりP1(X)、P2(X)、P3(X)=1:2:1となる。一方、64QAMではその半径の比はγ:γ:γ:γ:γ:γ:γ:γ=√2:√10:3√2:√26:√34:5√2:√58:√74:7√2、振幅分布確率は小さい方からP1(x):P2(x):P3(x):P4(x):P5(x):P6(x):P7(x):P8(x):P9(x)=1:2:1:2:2:3:2:2:1となる。すなわち、QAMでは多値数により特徴が異なりその識別が可能である。
【0069】
変調方式判定回路34にて、16QAM及びM−ary QAMと識別された受信信号は、識別結果が出力される。一方、16QAM及びM−ary QAM以外の変調方式と識別された信号は、仮定搬送波同期処理回路35に入力される。前述の通り、入力された受信信号は搬送波同期処理が実施されていないため、信号シンボルに回転が加わっている。ここで、図6に示すように、線形変調方式では搬送波同期処理後の信号シンボルの収束位置及び収束点の数は変調方式に応じて異なる。従って、受信信号の信号回転を搬送波同期処理により停止できれば、16QAM及びM−ary QAM以外の残された変調方式(BPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、8−PSK、M−ary PSK)の識別処理が可能となる。このような搬送波同期処理を実施するのが仮定搬送波同期処理回路35である。具体的には、仮定搬送波同期処理回路35は、変調方式が不明な受信信号に対して、その受信信号を特定の変調方式であると仮定し、搬送波同期処理を実施する。
【0070】
ここで、本形態の搬送波同期処理は、最も多値数の高い信号を仮定することで、その他の変調方式の信号に対してもキャリア同期の確立を可能とすることを特徴としている。例として、最大多数値が8であるとした場合、変調方式が不明である受信信号に対し8−PSKの信号が受信されたと仮定し、搬送波同期処理を実施することで搬送波同期が確立される。
【0071】
図6を参照し、その原理をより詳細に説明する。
【0072】
図6より明らかなように、8−PSKの信号シンボルの収束点は、その他の変調方式(BPSK、QPSK、π/4−shift QPSK)の信号シンボルの収束点を含んでいる。これは、BPSK、QPSK、π/4−shift QPSKが8−PSKの一部と考えられることを意味する。本形態では、この特徴に注目し、搬送波同期処理を可能とする。すなわち、他の変調方式のシンボル収束点を含む多値のM−ary PSKにより同期処理が可能である。
【0073】
上記の特徴により、仮定同期処理回路35によりキャリア同期処理が確立された信号は、信号シンボル収束位置及びその数からBPSKとQPSKの識別が可能となる。一方、π/4−shift QPSKと8−PSKの信号シンボルの収束位置及び収束点の数は同一である。しかし、ある時間の信号シンボル位置を奇数番目、次に遷移した先の信号シンボルの位置を偶数番目とすると、図8(a)に示すように、π/4−shift QPSKの、信号シンボルの1シンボル毎の遷移が可能な信号シンボル収束点の数は4であり、かつ、そのシンボル収束位置は、奇数番目と偶数番目で異なるという特徴を有する。一方、8−PSKでは、図8(b)に示すように、信号シンボルの1シンボル毎の遷移が可能な信号シンボル収束点の数は8であり、かつ、そのシンボル収束位置は、奇数/偶数番目で異なるような特徴を有しない。従って、キャリア同期処理後の信号を、奇数番目と偶数番目とに分け、その振幅分布特性を抽出すると、図9のようになる。ここで、横軸は信号のラジアン角度(Angle)、縦軸は信号の発生確率を示す。
【0074】
前述の通り、π/4−shift QPSKでは、奇数番目、偶数番目のシンボル毎の信号シンボル収束点の数は4であり、かつ、収束位置は異なるが、8−PSKでは、奇数、偶数シンボル毎のシンボル収束点は常に8であり、シンボル収束位置は同じであることが分かる。このような特徴を利用することで、π/4−shift QPSKと8−PSKとの識別が可能となる。このような識別処理を実施するのが、振幅分布抽出回路36である。振幅分布抽出回路36は、入力された受信信号の信号シンボルを奇数番目と偶数番目に分け、1信号シンボル毎の振幅分布特徴抽出処理を実施する。
【0075】
以上のようなアルゴリズムに基づく仮定同期処理回路35及び振幅分布抽出回路36の特徴抽出、分析結果より、変調方式判定回路37は、受信信号がBPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、8−PSK、及びこれを超える多値のM−ary PSKと、これらの変調方式に該当しないunknown(不明)信号のいずれであるかの識別を行う。尚、この際、変調方式判定回路37では、前に述べた変調方式判定回路13及び変調方式判定回路24と同様に、複数の判定パラメータを用いることで識別精度を向上させていると共に、変調方式判定回路37に入力される複数の特徴抽出結果に対し、重み付け処理を実施することで更なる識別精度の向上を図っている。なお、重み付け係数についても、前に述べたように、あらかじめ試験信号を用いた試験で最適に動作するように調整した結果より求める。
【0076】
ここで、前述の変調方式が不明な場合に、変調方式識別対象の信号シンボル収束点を全て含むような変調方式により変調方式を仮定し、キャリア同期処理を実施し、入力信号の信号回転を停止後、そのシンボル収束位置及びシンボル収束点の数から変調方式を特定する仮定同期処理は本形態の特徴の一つである。更には、1シンボル毎に、振幅分布特性を抽出し、シンボル収束位置及びシンボル収束点の数から変調方式を識別することも特徴である。
【0077】
変調方式判定回路37にて、BPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、8−PSK、M−ary PSKのいずれかに識別された受信信号は、識別結果が出力される。一方、 unknown信号と識別された信号は、バックトラック回路38に入力される。バックトラック回路38は、バックトラック回路25と同様に、各判定処理の分岐の点(枝)を記憶しており、unknown信号が入力した場合に、その分岐点に戻って再度異なる処理が実施されるように入力信号を切り替える。ここで、バックトラック回路38は、unknown信号を判定処理の点に戻した時、複数の候補があった場合には、その時点まで変調方式識別処理により得られた結果から最も可能性の高い候補を計算し、unknown信号を切り替える。
【0078】
アナログ/ディジタル変調方式識別回路1により、ディジタル変調方式の非線形変調方式と識別された受信信号は、非線形変調方式識別回路4に入力される。入力された受信信号は、第一に、FM検波回路41によりFM検波処理が実施される。ここで、FM検波処理後の出力は、変調(情報)信号そのものであり、非線形変調方式では情報信号を入力信号とし、一般的にはVCOを使用して周波数情報に変換するため、M−ary FSK信号(但し、M≧3)では、M個の周波数を変調に使用し、2−FSK、MSK、GMSKは2周波数を変調に使用する。
【0079】
図10(a)に、M−ary FSKの矩形信号を情報信号とする変調信号のFM検波例を示し、図10(b)には2−FSK、MSKの矩形信号を情報信号とする変調信号のFM検波例を示す。明らかに、使用される周波数の数が異なっていることが分かる。従って、前述の通り、FM検波出力の振幅分布を求めることにより、M−ary FSK信号(M≧3)と、それ以外の信号の識別が可能である。
【0080】
具体的には、シンボルクロック抽出回路45によりFM検波出力信号からシンボルクロック信号を抽出する。リサンプリング回路42は、シンボルクロック抽出回路45からのシンボルクロックを用いて入力信号から信号シンボルを抽出する。振幅分布抽出回路43は、抽出された信号シンボルからシンボル毎の位相偏移量より周波数を求め、その周波数信号の振幅分布を抽出する。変調方式判定回路44では、振幅分布抽出回路43にて抽出された分布特性より多値数を判定し、M−ary FSK(M≧3)とそれ以外の信号とを識別する。M−ary FSK信号と識別された受信信号は、その識別結果が出力される。
【0081】
一方、M−ary FSK以外の変調方式の信号であると識別された受信信号は、変調指数検出回路46に入力される。変調指数検出回路46は、シンボルクロック抽出回路45で抽出されたシンボルクロック(例えばT[symbol/s])と、振幅分布抽出回路43において周波数分布分析により得られたたマーク信号周波数fMと、スペース信号の周波数fSとから、以下の数3(式(5))により最大変調指数hを算出する。
【0082】
【数3】
Figure 0003576880
ここで、一般にFSKの変調指数は任意であるが、MSK、GMSKは信号の直交条件の限界であるh=0.5まで変調指数を小さくした変調方式である。従って、変調方式判定回路47では、変調指数検出回路46により抽出された変調指数の値がh=0.5か否かを判定することで、FSKとそれ以外の信号とを識別可能である。この結果、FSKと識別された受信信号は識別結果が出力される。
【0083】
他方、FSK以外の変調方式の信号と識別された受信信号は、符号間干渉分析回路48及びスペクトラム分析回路49に入力される。符号間干渉分析回路48は、時間軸での、受信信号の符号間干渉の有無を検出することにより、受信信号がGMSK信号か否かを判定する。具体的には、GMSKではガウスフィルタを用い、情報信号であるNRZ符号のスペクトラムをガウス分布形関数のスペクトラムに整形するため、ある時点の信号シンボルは、ある時点の過去及びその時点より先の信号シンボルによる符号間干渉を受ける。
【0084】
ここで、ガウスフィルタのインパルス応答h(t)は、以下の数4(式(6))により求まる。
【0085】
【数4】
Figure 0003576880
符号間干渉の影響は、前述の通りその時点より過去の時点及び、その時点より先のシンボルの影響を受ける。例として、ある時点(a)の符号間干渉の影響g(t)は、過去の1シンボル(ak−1)と次の1シンボル(ak+1)による影響を受けると仮定し、符号の反転による影響を無視すれば
Figure 0003576880
の▲1▼〜▲3▼3つの組み合わせとなる。但し、▲1▼情報シンボルとして「1」を連送、▲2▼情報シンボルとして「−1」−「1」−「1」を連送、▲3▼情報シンボルとして「−1」−「1」−「−1」を連送、である。
【0086】
この場合の符号間干渉の影響は、以下の数5(式(7)のように計算可能である。
【0087】
【数5】
Figure 0003576880
従って、符号間干渉分析回路48において、受信信号に対し、前述の通りの手法により算出した符号間干渉量を照合することにより、時間軸での、受信信号の符号間干渉の有無を判定可能である。
【0088】
一方、スペクトラム分析回路49は、入力された受信信号に対して、スペクトラム分析を実施し、そのスペクトラム形状よりBbTを算出する。ここで、Bbは信号の3dB帯域幅、Tはシンボルクロック時間である。一般に、MSKのBbTは無限大であるが、GMSKはガウスフィルタによる帯域制限を受けるため定数値となる。従って、スペクトラム分析回路49は、BbTをスペクトラム形状より算出し、照合することで符号間干渉の有無を判定する。
【0089】
変調方式判定回路50は、符号間干渉分析回路48及びスペクトラム分析回路49の特徴抽出、分析結果に基づき、符号間干渉がガウスフィルタの特性によると認められる場合は、受信信号に対し、GMSKであるとの識別を行い、一方符号間干渉が認められない場合にはMSKであるとの識別結果を出力する。また、変調方式判定回路50は、符号間干渉がガウスフィルタの特性によらないなどのMSKとGMSKのどちらにも識別できない場合は、unknown信号(不明)と識別する。尚、この際、変調方式判定回路50では、変調方式判定回路13、変調方式判定回路24、変調方式判定回路37と同様に、複数の判定パラメータを用いることで識別精度を向上させていると共に、変調方式判定回路50に入力される複数の特徴抽出結果に対し、重み付け処理を実施することで更なる識別精度の向上を図っている。勿論、重み付け係数は、前に述べたように、試験信号を用いた試験で最適に動作するように調整した結果より求める。
【0090】
ここで、MSK、GMSKと識別された信号はその識別結果が出力され、unknown信号と識別された信号は、バックトラック回路51に入力される。バックトラック回路51は、前述のバックトラック回路と同様に、各判定処理の分岐の点(枝)を記憶しており、unknown信号が入力した場合に、その分岐点に戻って再度異なる変調識別のための処理が実施されるように信号を切り替える。そして、unknown信号がバックトラックにより判定処理の点に戻された時、複数の候補があった場合には、その時点まで変調方式識別処理により得られた結果から最も可能性の高い候補が計算され、unknown信号が切り替えられる。
【0091】
尚、前述までの変調方式識別処理と特徴抽出処理と分析処理において、AI手法(ニューラルネットワーク手法、エキスパートシステム、ファジー手法、GA手法等)を単独又は複数組み合わせて判定処理を実施することで、高精度の識別処理を実現することもできる。
【0092】
以上、前述の通りの動作により、全く未知の通信諸元の通信波が受信された場合であっても、その変調方式を自動的に識別可能となる。
【0093】
【発明の他の実施の形態】
次に、本発明の第二の実施の形態について説明する。図11を参照して、本発明の第二の実施の形態では、同調誤差補正回路6が図1に示された第一の実施の形態の構成に追加されている。同調誤差補正回路6を除く他の構成要素は、第一の実施の形態とまったく同じであるので詳しい説明は省略する。
【0094】
第一の実施の形態では、未知の通信諸元の通信波を受信した場合に、その変調方式の識別に際し、受信信号の周波数が完全に同調されている必要がある。仮に、同調が不十分な場合には、その識別精度に影響が生じることが考えられる。この問題を解決するために同調誤差補正回路6が設けられている。同調誤差補正回路6は、スペクトラム分析回路(第3のスペクトラム分析部)61と周波数補正回路62とからなる。
【0095】
具体的には、スペクトラム分析回路61により、受信信号のスペクトラム抽出、及び分析を行い、受信信号の中心周波数、または搬送波周波数を検出する。その後、検出された中心周波数より周波数補正回路62が同調誤差を検出し、誤差補正を実施する。ここで、スペクトラム分析にはFFTなどの手法を採用し、複数回のFFT演算結果より、受信信号の中心周波数を算出する。このように、複数回の演算結果を利用し、検出精度の向上を図ることは本形態の特徴の一つである。尚、周波数補正には、NCO(Numerical Control Oscillator)などの使用が考えられる。
【0096】
以上のように、同調誤差補正回路61を追加することにより、自動的に受信信号の同調誤差を検出、補正することが可能となり、識別精度の向上を実現することができる。
【0097】
また、本第二の実施の形態では、受信信号が他の信号に切り替わり、周波数が変化した場合であっても、周波数の変化に柔軟に追従できるという効果も有する。
【0098】
次に、本発明の第三の実施の形態について説明する。図12を参照して、本発明の第三の実施の形態は、記憶回路7が図1に示された第一の実施の形態の構成に追加されている。すなわち、バックトラック回路25、38、51にそれぞれ、記憶回路7(第1〜第3の記憶部)が接続されている。
【0099】
本形態における各バックトラック回路は、unknownと識別された信号が入力されると、対象とする変調方式以外の信号であることを認識し、各種分析により得られた受信信号の特徴抽出、分析結果(通信諸元を含む)を記憶回路7に記憶し、自己再生型のデータベースを構築する。本形態はまた、バックトラック回路により、他の判定処理に切り替えられた受信信号の識別処理結果を記憶回路7に記憶することにより、データベースに追加するという特徴を有する。これにより、バックトラック回路に再度unknownな信号が入力された場合、記憶回路7の情報と照合することで最適な識別処理を提供し、unknown(不明)でありながら、あたかも既に対象とされている信号と同等の識別処理を実施することができる。他に、対応可能な信号種類を増加させると共に、処理の効率化(演算量の軽減)を可能とするという効果を奏する。
【0100】
なお、本第三の実施の形態は、第二の実施の形態と組み合わせて使用することが可能であることは言うまでもない。
【0101】
次に、本発明の第四の実施の形態について説明する。図13を参照して、本発明の第四の実施の形態は、諸元記憶回路8が図1に示された第一の実施の形態の構成に追加されている。すなわち、非線形変調方式識別回路4におけるシンボルクロック抽出回路45、変調指数検出回路46にそれぞれ、諸元記憶回路8が接続されると共に、符号間干渉分析回路48、スペクトラム分析回路49に共通に諸元記憶回路8が接続される。
【0102】
諸元記憶回路8は、受信信号の各種特徴抽出回路の内、受信信号を復調するのに必要な諸元、例えばディジタル変調方式では、シンボルクロックレート、変調指数、フィルタパラメータ等を記憶する回路であり、変調方式判定結果と合わせ、その結果を受信機に対し出力することで受信信号の復調処理を可能とする。その結果、本形態では、変調方式の識別だけでなく、受信信号の復調処理を可能にするという新しい効果を有する。また、諸元記憶回路8に、通信サービスの諸元(例えばPHSなら変調方式π/4−sfift DQPSK、変調速度192ksymbol/s、フィルタ ロールオフフィルタ、フィルタ係数0.5など)をあらかじめ記憶させておくことで、変調識別処理結果のみならず、通信サービスの特定も可能となるという新しい効果を有する。なお、この際に、すべての通信諸元が合致しなくてもその可能性を算出し、しきい値以上の場合に、当該サービスと特定するという機能を持たせることができる。
【0103】
ここで、復調処理は、ソフトウェア受信装置を用いることで同一の装置にて実現することが可能である。
【0104】
勿論、本第四の実施の形態は、第二、第三の実施の形態と組み合わせて使用することが可能である。
【0105】
次に、本発明の第五の実施の形態について説明する。図14を参照して、本発明の第五の実施の形態は、バックトラック回路(第4のバックトラック部)17と記憶回路(第4の記憶部)18が、図1に示された第一の実施の形態の構成に追加されている。すなわち、変調方式判定回路13にバックトラック回路17と記憶回路18とが接続されている。
【0106】
第一の実施の形態は、アナログ/ディジタル変調波のどちらかに受信信号を識別可能であるとの前提から構成されており、そのどちらにも識別されない場合、処理がハングアップするという可能性がある。バックトラック回路17は、アナログ/ディジタルのいずれとも識別できない場合に、受信信号が入力される。記憶回路18には、バックトラック回路17によりアナログ/ディジタル変調方式識別回路1にて抽出、分析された信号諸元が記憶され、次に同じ信号が入力した際の照合のためのデータとなる。一方、バックトラック回路17は、アナログ変調方式識別回路2、線形変調方式識別回路3、非線形変調方式識別回路4に受信信号を入力し、受信信号の特徴抽出、分析処理を実施し、その結果を記憶回路18に記憶する。
【0107】
記憶回路18に記憶されているデータと、受信信号の抽出、分析された信号諸元データとの照合が行われ、三つの変調方式、アナログ変調方式識別回路2、線形変調方式識別回路3、非線形変調方式識別回路4のいずれか、または複数の識別回路に受信信号が入力される。
【0108】
これにより、変調方式判定回路13にて、識別ができない信号が再度入力した場合でも処理がバングアップすることなく、受信信号の抽出、分析された信号諸元データとの照合を行うことで、unknown信号への対応を可能とすると共に、あたかもあらかじめ登録された対応可能な信号としての処理を提供可能であるという効果を奏する。
【0109】
また、本処理により、対応可能な信号の種類も増やすことが可能であるという効果を奏する。
【0110】
なお、本第五の実施の形態は、第二、第三、第四の実施の形態と組み合わせて使用することが可能である。
【0111】
次に、上記の自動変調方式識別装置を用いた自動変調方式識別システムの実施例を、図15を参照して説明する。図15を参照すると、本システムは中間周波数(IF)のアナログ信号をディジタル信号へ量子化するADC(Analog Digital Converter)101と、量子化された中間周波数の信号をベースバンド帯域の複素信号に変換する直交変換処理と、LPF(Low Pass Filter)処理、及び二の間引き処理をするHBF(Half Band Filter)102と、同調周波数の誤差を補正するNCO型オシレータモジュール103と、データを一時的に記憶しDSP(Digital Signal Processor)/CPU(Central Processing Unit)105へスムーズに信号を流すためのバッファ104と、実際に前述した変調方式識別処理を実施するDSP/CPU105と、クロック信号発生器107と、そのクロック信号を内部分周し、各要素に供給するPLD(Programmable Logic Device)106とからなる。
【0112】
次に、本システムの動作について、詳細に説明する。図15において、前述の各実施の形態を機能を実現するのはDSP/CPU105であり、ディジタル信号処理手法により全ての処理が実現される。DSP/CPU105は、実時間での処理を考慮した場合、複数の素子を用いたパラレルプロセッシングとなる。ADC101は、ディジタル信号処理手法により、本実施例を実現するためにアンテナにより受信されたアナログ信号をディジタル信号に量子化する機能を持つ。
【0113】
但し、本実施例では、クロック信号発生器107の信号をPLD106により分周した信号を用い、量子化の際にアンダーサンプリング(バンドパスサンプリング)をすることで、量子化と合わせ入力信号のベースバンド付近の周波数への変換処理を実現している。
【0114】
HBF102は、DSP/CPU105での演算量の軽減、及び本実施例において、信号の位相、周波数等の通信諸元を抽出する際に必要となる複素信号の抽出を目的に使用されている。HBF102は、サンプリング周波数の1/4の周波数ダウンコンバート処理、LPF処理、及び前述に伴い可能となる量子化信号の二つの間引き処理を実現する。
【0115】
NCO型オシレータモジュール103は、DSP/CPU105と合わせ動作することで、本発明の第二の実施の形態に示した同調誤差補正回路6の機能を実現する。具体的には、受信信号のスペクトラム分析(スペクトラム分析回路61の役割)をDSP/CPU105により実施し、スペクトラム分析により得られた同調誤差の補正を、NCO型オシレータモジュール103によりディジタル的に実現する。これにより、受信信号はベースバンド帯域の信号同調処理が実施された複素信号となる。バッファ104は、NCO型オシレータモジュール103からの出力信号を一時的に記憶し、DSP/CPU105に対し、スムーズに信号を入力するための同期処理を行う。PLD106は、各素子に適したクロックを、クロック信号発生器107のクロックを内部分周することで供給する。以上の構成とすることで、本実施例を実現可能である。
【0116】
特に、ディジタル信号処理手法を使用し、変調方式識別処理を一元的に実現すると共に、これを効率的に実施するためのハードウェア構成、及び信号処理手法が特徴となる。
【0117】
尚、DSP/CPU105に対して後述する識別処理動作を実行させるために、識別処理プログラムを記録した記録媒体108が備えられている。この記録媒体108は、磁気ディスク、半導体メモリその他の記録媒体で実現される。
【0118】
図16は、記録媒体108に記録された識別処理プログラムによる自動変調方式識別処理動作の流れを示したフローチャート図である。識別処理プログラムは記録媒体108からDSP/CPU105に読み込まれ、DSP/CPU105の動作を制御する。
【0119】
図16を参照して、ステップS1では、アナログ/ディジタル変調方式識別回路1における包絡線検出回路11、包絡偏差判定回路12、シンボルクロック抽出回路14、シンボルクロック判定回路15、スペクトラム分析回路16により受信信号に対する複数の特徴抽出及び分析処理が行われる。ステップS2では、抽出された複数の特徴及び分析結果に基づいて変調方式判定回路13により、受信信号がアナログ変調方式、ディジタル変調方式による線形変調方式、ディジタル変調方式による非線形変調方式のいずれであるかの判定が行われる。
【0120】
ステップS2において受信信号がアナログ変調方式によるものであると判定された場合にはステップS3に移行する。ステップS3では、アナログ変調方式識別回路2における搬送波抽出回路21、サイドバンドスペクトラム検出回路22、信号帯域検出回路23、包絡線検出回路26、及び包絡線変動判定回路27により、受信信号に対する複数の特徴抽出及び分析処理が行われる。ステップS4では、抽出された複数の特徴及び分析結果に基づいて変調方式判定回路24により、受信信号がAM変調方式、FM変調方式のいずれであるかの判定が行われる。ステップS4において受信信号がAM変調方式、FM変調方式のいずれでもないunknown信号であると判定された場合には、ステップS5に移行してバックトラック回路25によるバックトラック処理が行われる。
【0121】
ステップS2において受信信号がディジタル変調方式による線形変調方式であると判定された場合にはステップS6に移行する。ステップS6では、線形変調方式識別回路3におけるシンボルクロック抽出回路31、リサンプリング回路32によりシンボルクロックの抽出や信号シンボルの抽出を含むリサンプリング処理が行われる。続いて、ステップS7では振幅分布抽出回路33により、シンボルベクトル半径を算出し、更にその振幅分布の特徴を抽出する処理が行われる。ステップS8では、抽出された振幅分布の特徴に基づいて変調方式判定回路34が、受信信号は16QAM、及びM−ary QAM、あるいはそれ以外の信号のいずれであるかの判定を行う。ステップS8において受信信号が16QAM、及びM−ary QAM以外の線形変調信号であると判定された場合にはステップS9に移行する。ステップS9では、仮定搬送波同期処理回路35により変調方式を仮定して搬送波同期処理が行われる。続いて、ステップS10では、振幅分布抽出回路36により奇数番目の信号シンボルと偶数番目の信号シンボルの振幅分布を抽出する処理が行われる。ステップS11では、抽出された振幅分布に基づいて変調方式判定回路37が、受信信号はBPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、8−PSKのいずれであるかの判定処理を行う。ステップS11において受信信号がBPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、8−PSK、M−ary PSKのいずれでもないunknown信号であると判定された場合には、ステップS12に移行する。ステップS12では、バックトラック回路38によるバックトラック処理が行われる。
【0122】
ステップS2において受信信号がディジタル変調方式による非線形変調方式であると判定された場合にはステップS13に移行する。ステップS13では、最初に、非線形変調方式識別回路4におけるFM検波回路41、シンボルクロック抽出回路45、リサンプリング回路42によりFM検波、シンボルクロック抽出及びリサンプリング処理が行われる。続いて、ステップS14では、振幅分布抽出回路43により、リサンプリングされた信号から非線形変調方式における多値数判定のための振幅分布抽出処理が行われる。ステップS15では、抽出された振幅分布に基づいて変調方式判定回路44が多値数判定を行うことにより、受信信号がM−ary FSKであるかあるいはそれ以外の信号であるかの判定が行われる。ステップS15において受信信号がM−ary FSK以外の信号であると判定された場合にはステップS16に移行する。ステップS16では、シンボルクロック抽出回路45において抽出されたシンボルクロックに基づいて変調指数検出回路46により受信信号の変調指数が検出される。ステップS17では、変調方式判定回路47が、検出された変調指数に基づいて受信信号は2−FSKであるかあるいはそれ以外の信号であるかの判定を行う。受信信号が2−FSK以外の信号であると判定された場合には、ステップS18に移行して符号間干渉分析回路48、スペクトラム分析回路49により、時間軸での符号間干渉、周波数軸での符号間干渉が分析される。ステップS19では、ステップS18での分析結果により、変調方式判定回路50が、受信信号はMSK、GMSK、あるいはunknown信号のいずれであるかの判定を行う。ステップS19において受信信号がunknown信号であると判定された場合には、ステップS20に移行する。ステップS20では、バックトラック回路51によるバックトラック処理が行われる。
【0123】
次に、図21を参照して、第六の実施の形態について説明する。本形態は、図1の第一の実施の形態の変形ともいえる。すなわち、本形態ではアナログ/ディジタル変調方式識別回路1における変調方式判定回路13では、受信信号の包絡線、シンボルクロック、スペクトラム特性を用いることで、アナログ変調方式のFM変調信号、AM変調信号をも識別可能であることに基づいている。この場合、FM変調信号、AM変調信号の識別精度は、図1のアナログ変調方式識別回路2に比べれば低いが、識別可能であることに変わりはない。勿論、本形態は前に述べた第二〜第五の実施の形態と組み合わせて使用することが可能であり、図15に示された識別システムにも適用され得る。この場合、記録媒体108に記録される識別処理プログラムは、図16に示されたステップS1〜S20のうちのステップS2において受信信号がアナログ変調方式のFM変調信号、アナログ変調方式のAM変調信号、ディジタル変調方式による線形変調方式、ディジタル変調方式の非線形変調方式のいずれであるかの判定が行われる。そして、図16のステップS3〜S5は省略され、図16のステップS6〜S20が本形態ではそれぞれステップS3〜S17として実行される。
【0124】
図22は、請求項10、23、50に記載された本発明の第七の実施の形態を示す。図22において、本形態では、線形変調方式識別回路3の構成が図1に示された第一の実施の形態の構成と異なる。具体的には、線形変調方式識別回路3は、受信信号からシンボルクロックを再生、抽出するシンボルクロック抽出回路31と、抽出されたシンボルクロックに基づいて受信信号をリサンプリングし、情報が重畳された信号シンボルを抽出するリサンプリング回路32と、リサンプリング回路32の抽出結果からシンボルベクトル半径を算出し、その振幅分布を抽出する振幅分布抽出回路33と、受信信号の振幅分布を分析する振幅分布抽出回路(第3の振幅分布抽出部)39と、振幅分布抽出回路33の抽出結果と振幅分布抽出回路39の分析結果とに基づいて、16QAM、16値を超える多値のM−ary QAMの信号、BPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、8−PSK、8値を超える多値のM−ary PSKあるいはこれらに該当しないunknown信号のいずれであるかを識別する変調方式判定回路(第8の変調方式判定部、ただし後述の図25の実施の形態に組み合わされる場合には、第4の変調方式判定部)34’と、変調方式判定回路34’における各判定処理の分岐の点(枝)を記憶し、unknown信号であると識別された場合に、その分岐点に戻って再度異なる変調方式識別のための処理が実施されるように受信信号を切り替えるバックトラック回路38(請求項10、23では第2のバックトラック部、請求項50では第1のバックトラック部)とから構成されている。
【0125】
本形態における振幅分布抽出回路39は、リサンプリングが実施される前の受信信号の振幅分布特性を分析する。リサンプリング前のシンボルベクトル半径の振幅分布特性は、図23、図24に示す通り、変調方式毎及び同じ変調方式でもその多値数により、固有の振幅分布特性を有している。すなわち、振幅分布特性より、ディジタル変調方式による線形変調方式の識別が可能である。より具体的な識別方法としては、あらかじめ変調方式判定回路34’に対象とする変調方式毎に正規化された振幅分布波形を用意しておき、これを振幅分布抽出回路39の出力と相関関係を照合することで識別が可能である。なお、図23、図24の横軸は正規化後のシンボルベクトル半径、縦軸は確率密度関数を示している。また、測定はフィルタタイプがルートナイキストフィルタ、ロールオフ率(α)=0.5で行われている。本形態では特に、リサンプリング回路32と振幅分布抽出回路34とを備えていることにより、リサンプリング後の振幅分布特性と合わせて照合を行うようにしているので、識別精度の向上を図ることができる。逆に言えば、場合によっては、リサンプリング回路32と振幅分布抽出回路34も省略されても良い。
【0126】
勿論、本形態は前に述べた第二〜第六の実施の形態と組み合わせて使用することが可能であり、図15に示された識別システムにも適用され得る。この場合、記録媒体108に記録される識別処理プログラムは、図16に示されたステップS1〜S20のうちのステップS9〜S12は省略され、ステップS7の後に振幅分布抽出回路39による分析ステップが実行される。そして、このステップの後に、変調方式判定部34’による上記の判定動作が実行される。
【0127】
次に、図25、図26を参照して、請求項45に記載された本発明の第八の実施の形態について説明する。本形態においては、図1の第一の実施の形態におけるアナログ/ディジタル変調方式識別回路1に代えて、包絡線変動特性による識別回路70を備えている。識別回路70は、包絡線検出回路71と、包絡線変動判定回路72と、FM検波回路73と、シンボルクロック抽出回路74と、変調方式判定回路(第1の変調方式判定部)75とから成る。
【0128】
包絡線検出回路71により受信信号に対して包絡線の検出処理が実行され(図26のステップS31)(第1のステップ)、包絡線変動判定回路72により包絡線変動の有無が判定される(ステップS32)(第2のステップ)。包絡線変動無しと判定された信号は、FM検波回路73によりFM検波処理が実施され(ステップS33)(第3のステップ)、シンボルクロック抽出回路74によりシンボルクロックが抽出される(ステップS34)(第4のステップ)。包絡線変動有りと判定された信号も、シンボルクロック抽出回路74によりシンボルクロックが抽出される(ステップS36)(第5のステップ)。変調方式判定回路75では、ステップS35、S37において振幅変動特性、シンボルクロックの有無から受信信号が、AM変調信号、FM変調信号、ディジタル変調方式による線形変調信号、ディジタル変調方式による非線形変調信号のいずれであるかを識別し、識別結果を出力する(第6のステップ)。なお、ステップS37においてディジタル変調方式の線形変調信号であると識別された場合には、図16におけるステップS6に移行してステップS6〜S12が第7から第13のステップとして実行される。一方、ステップS35においてディジタル変調方式の非線形変調信号であると識別された場合には、図16におけるステップS13に移行してステップS13〜S20が第14から第21のステップとして実行される。
【0129】
言うまでもなく、本第八の形態は前に述べた第二〜第六の実施の形態と組み合わせて使用することが可能であり、図15に示された識別システムにも適用され得る。この場合、記録媒体108に記録される識別処理プログラムは、図16に示されたステップS1〜S5のに代えてステップS31〜S37が実行され、ステップS35、S37の後に図16のステップS6〜S20が実行される。例えば、本形態を、図12に示された第三の実施の形態に組み合わせる場合、アナログ変調方式識別回路2は省略されるので、変調方式判定回路13は第1の変調方式判定部、変調方式判定回路34は第2の変調方式判定部、変調方式判定回路37は第3の変調方式判定部となる。また、本形態を、図22に示された第七の実施の形態に組み合わせる場合、変調方式判定回路34’は、第8ではなく、第4の変調方式判定部(請求項50)となる。一方、図12、図22のいずれにおいても変調方式判定回路44、47、50はそれぞれ、第5、第6、第7の変調方式判定部となる。
【0130】
図1に示された第一の実施の形態では、包絡線変動特性、スペクトラム特性及びシンボルクロック特性の3つのパラメータを用いて、アナログ/ディジタル変調方式の識別を実施していたが、本第八の形態では、受信信号の包絡線変動特性にまず着目し、包絡線が定包絡線変動であるアナログ変調方式のFM変調信号と非線形ディジタル変調方式、非定包絡線変動であるアナログ変調方式のAM変調信号と線形ディジタル変調方式との識別を行う。その後、アナログ変調方式とディジタル変調方式の識別をシンボルクロックの有無により実施している。ただし、定包絡線と判定された受信信号に対しては、FM検波処理を先に実施した後に、シンボルクロック抽出処理を実施する。これは、定包絡線の信号は、FM変調系の信号であるためである。
【0131】
本形態によれば、第一の実施の形態に比べ、アナログ変調方式識別回路2は不要であり、変調方式判定回路75には、図1に示された線形変調方式識別回路3、非線形変調方式識別回路4が接続されることは明らかである。また、識別回路70の構成は、図1のアナログ/ディジタル変調方式識別回路1の構成に比べて簡略化可能であり、処理演算量の軽減化と合わせて装置の小型化を実現できる。
【0132】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0133】
第1の効果は、通信諸元が未知である複数の変調方式の受信信号を自動的に識別し、その変調方式を特定できるということである。これにより、単一装置にて、複数の変調方式の識別が可能となり、装置の小型化、及び高性能化を実現できる。
【0134】
その理由は、変調方式識別処理に際し、各変調方式の有する特徴に注目し、その特徴を抽出、分析する手段と、これらの特徴を用い、変調方式を識別するための処理手段(回路構成を含む)を設けたためである。
【0135】
第2の効果は、変調方式識別処理のために、あらかじめ復調データを得るための通信諸元などの事前情報を必要としないことである。
【0136】
その理由は、従来は復調データや同期コードなどを用いて変調方式識別処理を実施していたが、本発明では復調前の各変調方式の信号が有する特徴を用いて、変調方式の識別処理を行うためである。
【0137】
第3の効果は、変調方式識別処理を単一の処理回路だけでなく、複数の変調方式識別回路にて処理可能であるということである。これにより、ある変調方式識別回路で識別処理を失敗しても、他の変調方式識別回路にてこれをカバーすることができ、識別精度を向上させることができる。
【0138】
その理由は、各変調方式識別処理の結果、識別ができなかったunknown(不明)な信号に対し、これを最も識別の確率の高い他の変調方式識別回路に切り替え処理をするバックトラック回路を設けたためである。
【0139】
第4の効果は、変調方式識別処理等の受信信号の諸元の変化に柔軟に追従できることである。これにより、識別対象とする受信信号が、他の変調方式の信号に変化したり、同一変調方式であっても、その他の通信諸元を変えた場合であっても、これに対応できる。
【0140】
その理由は、変調方式識別処理において、受信信号の通信諸元を抽出、分析することを前提とした手段であり、そのための手段(回路)を有しているからである。また、抽出された結果から、これに追従するための手段(回路)、例えば、シンボルクロック抽出回路やリサンプリング回路や同調誤差補正回路を設けたためである。
【0141】
第5の効果は、識別対象外の変調方式の信号を受信した場合でも、その信号の特徴抽出、分析が可能であり、新しい変調方式として対応することができることである。これにより、再度識別対象外の変調方式の信号が入力した場合でも、識別可能な信号として処理することが可能であり、装置に柔軟性と発展性を与えることができる。
【0142】
その理由は、バックトラック回路にunknown(不明)信号として識別された受信信号の特徴抽出結果を、新しい信号として記憶するための手段と、バックトラック回路によりunknown信号として他の識別処理回路に切り替え処理された結果を追跡し記憶するための手段を設けたためである。
【0143】
第6の効果は、変調方式の識別処理において、複数の特徴抽出結果を用い識別を実施し、なおかつ、その際、その特徴抽出に対し重み付け処理を行うことで高精度での変調方式の識別ができるということである。
【0144】
その理由は、本発明の変調方式の識別方法では、各種変調方式が有する複数の特徴に注目し、それを抽出、分析するための手段を有すると共に、識別に際しては、あらかじめ試験信号を用いた試験を実施することで、複数の特徴抽出結果に対する重み(確かさ)を決定し、重み付けするための機能を有するためである。
【0145】
第7の効果は、受信信号の変調方式識別以外に、受信信号の復調のための通信諸元を記憶、出力可能であることである。これにより、変調方式識別装置と受信装置(復調器)との一体化が可能となり、装置の高性能化、及び小型、統合化をすることができる。
【0146】
その理由は、本変調方式識別装置では、受信信号の有する特徴を抽出、分析することで変調方式の識別を行っており、その処理過程で得られる通信諸元を記憶、抽出するための諸元記憶回路を設けたためである。
【0147】
第8の効果は、変調方式識別装置の高信頼性化を実現できるということにある。
【0148】
その理由は、本発明の実施例で説明した通り、変調方式識別処理はディジタル信号処理手法により実現可能であり、アナログ方式の場合のように外部環境の影響を受けにくいためである。また、保守、メンテナンスも必要としないためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動変調方式識別装置の第一の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る自動変調方式識別装置のフェージング特性に対する影響を考慮した設定を説明するための波形図である。
【図3】本発明に係る自動変調方式識別装置におけるアナログ/ディジタル変調方式識別のためのアルゴリズムを示した図である。
【図4】本発明に係る自動変調方式識別装置のスペクトラム形状によるアナログ/ディジタル変調方式識別のためのアルゴリズムを説明するための図である。
【図5】本発明に係る自動変調方式識別装置のアナログ変調方式識別のためのアルゴリズムを示した図である。
【図6】本発明に係る自動変調方式識別装置に入力される受信信号のうち線形変調方式の信号シンボルを示した図である。
【図7】本発明に係る自動変調方式識別装置に入力される受信信号のうち16QAMと64QAMのシンボルベクトル半径に対する信号発生の確率分布を示した図である。
【図8】本発明に係る自動変調方式識別装置に入力される受信信号のうちπ/4−shift QPSKと8−PSKの1シンボル時間毎のシンボル収束位置特性を示した図である。
【図9】本発明に係る自動変調方式識別装置に入力される受信信号のうちπ/4−shift QPSKと8−PSK の1シンボル時間毎の振幅分布確率を示した図である。
【図10】本発明に係る自動変調方式識別装置に入力される受信信号のうち非線形変調方式の信号に対するFM検波出力例を示した図である。
【図11】本発明に係る自動変調方式識別装置の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明に係る自動変調方式識別装置の第3の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明に係る自動変調方式識別装置の第4の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明に係る自動変調方式識別装置の第5の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施例の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明に係る自動変調方式識別処理動作の流れを説明するためのフローチャート図である。
【図17】従来の受信信号変調方式識別回路の一例を示したブロック図である。
【図18】図17の受信信号変調方式識別回路の作用の説明に供する波形図であって、希望変調方式の信号受信の場合を示す波形図である。
【図19】図17の受信信号変調方式識別回路の作用の説明に供する波形図であって、希望変調方式と異なる信号受信の場合を示す波形図である。
【図20】従来の受信信号変調方式識別回路の他の例の構成を示すブロック図である。
【図21】本発明に係る自動変調方式識別装置の第六の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図22】本発明に係る自動変調方式識別装置の第七の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図23】図22の線形変調方式識別回路における変調方式判定回路の動作を説明するために、リサンプリング前の受信信号のシンボルベクトル半径の振幅分布特性を示した図である。
【図24】図22の線形変調方式識別回路における変調方式判定回路の動作を説明するために、リサンプリング前の受信信号のシンボルベクトル半径の振幅分布特性を示した図である。
【図25】本発明に係る自動変調方式識別装置の第八の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図26】図25の実施の形態による自動変調方式識別処理動作の流れを説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
1 アナログ/ディジタル変調方式識別回路
2 アナログ変調方式識別回路
3 線形変調方式識別回路
4 非線形変調方式識別回路
6 同調誤差補正回路
7 記憶回路
8 諸元記憶回路
11、26、71 包絡線検出回路
12、27、72 包絡線変動判定回路
13、24、34、34’、37、44、47、50、75 変調方式判定回路
14、31、45、74 シンボルクロック抽出回路
15 シンボルクロック判定回路
16、49、61 スペクトラム分析回路
21 搬送波抽出回路
22 サイドバンドスペクトラム検出回路
23 信号帯域検出回路
17、25、38、51 バックトラック回路
32、42 リサンプリング回路
33、36、39、43 振幅分布抽出回路
35 仮定搬送波同期処理回路
41、73 FM検波回路
46 変調指数検出回路
48 符号間干渉分析回路
62 周波数補正回路
70 包絡線変動特性による識別回路
101 ADC(Analog Digital Converter)
102 HBF(Half Band Filter)
103 NCO(Numerical Control Oscillator)型オシレータモジュール
104 バッファ
105 DSP(Digital Signal Processor)/CPU(Central Processing Unit)
106 PLD(Programmable Logic Device)
107 クロック信号発生器
108 記録媒体
111 クロック抽出回路
112 位相差測定回路
113 偏差演算回路
114 2乗演算回路
115 平均値演算回路
116 比較回路
117 複号化回路
118 同期コード検出回路
119 PLL(Phased Lock Loop)回路

Claims (59)

  1. 未知通信諸元の受信信号を受けて、前記受信信号の変調方式を識別する自動変調方式識別装置であって、前記受信信号から少なくとも包絡線の変動特性とシンボルクロックとを抽出するとともに、前記受信信号のスペクトラム形状を分析して前記受信信号の変調方式がアナログ変調方式、ディジタル変調方式のいずれであるかを識別するアナログ/ディジタル変調方式識別手段と
    前記受信信号がアナログ変調信号であると識別された場合に、該識別された受信信号を受けて該受信信号がAM変調信号、FM変調信号のいずれであるかを識別するアナログ変調方式識別手段とを含み、
    前記アナログ変調方式識別手段は、
    前記受信信号の搬送波を抽出する搬送波抽出部と、
    前記受信信号のスペクトラムのサイドバンドスペクトルの対称性を検出するサイドバンドスペクトラム検出部と、
    前記受信信号の信号帯域を検出し、該受信信号のスペクトラム形状を分析する信号帯域検出部と、
    前記受信信号の包絡線を検出する第2の包絡線検出部と、
    検出された包絡線から包絡線変動を抽出する第2の包絡線変動判定部と、
    前記搬送波抽出部、前記サイドバンドスペクトラム検出部、前記信号帯域検出部、及び前記第2の包絡線変動判定部からの前記受信信号の特徴抽出分析結果から、前記受信信号が AM 変調方式、 FM 変調方式、それらのいずれとも判定できない unknown (不明)信号のいずれであるかを識別する第2の変調方式判定部とを含み、
    前記第2の変調方式判定部は、前記特徴抽出分析結果に対し、重み付け処理を実施することで識別能力を向上させていることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  2. 請求項1記載の自動変調方式識別装置において、前記アナログ変調方式識別手段は更に、
    該アナログ変調方式識別手段の各部で実行される判定処理における当該判定処理の次の処理を選択する分岐点を記憶し、前記 unknown 信号であると識別された場合に、少なくとも1つ手前の前記分岐点に戻って異なる変調方式識別のための処理が実施されるように前記 unknown 信号を切り替える第1のバックトラック部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  3. 請求項1あるいは2記載の自動変調方式識別装置において、前記アナログ/ディジタル変調方式識別手段は更に、前記受信信号の変調方式がディジタル変調方式であると識別した場合に、該受信信号が前記ディジタル変調方式のうちの線形変調方式、非線形変調方式のいずれであるかを識別する手段を有することを特徴とする自動変調方式識別装置。
  4. 請求項記載の自動変調方式識別装置において、更に、前記受信信号がディジタル変調方式による線形変調信号であると識別された場合に、該識別された受信信号を受けて該受信信号が16QAM、BPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、8−PSK、8値を越える多値のM-ary PSK 、16値を越える多値のM-ary QAM のいずれであるかの識別を行う線形変調方式識別手段を含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  5. 請求項記載の自動変調方式識別装置において、更に、前記受信信号がディジタル変調方式による非線形変調信号であると識別された場合に、該識別された受信信号を受けて該受信信号が2値を越える多値のM−ary FSK、2−FSK、MSK、GMSKのいずれであるかを識別する非線形変調方式識別手段を含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  6. 請求項記載の自動変調方式識別装置において、前記アナログ/ディジタル変調方式識別手段は、
    前記受信信号より包絡線を検出する第1の包絡線検出部と、
    検出された包絡線を特定時間積分後、その平均値を算出し、振幅分布特性の標準偏差を算出することで包絡線変動特性を抽出する第1の包絡線変動判定部と、
    前記受信信号からシンボルクロックを抽出する第1のシンボルクロック抽出部と、
    該シンボルクロック抽出部の出力よりシンボルクロックの有無を判定するシンボルクロック判定部と、
    前記受信信号のスペクトラム波形を抽出し、その特徴を分析する第1のスペクトラム分析部と、
    前記第1の包絡線変動判定部及び前記シンボルクロック判定部による前記受信信号の特徴抽出結果と、前記第1のスペクトラム分析部による前記受信信号の分析結果とにより、前記受信信号が、アナログ変調方式、ディジタル変調方式による線形変調方式、ディジタル変調方式による非線形変調方式のいずれであるかを識別する第1の変調方式判定部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  7. 請求項6記載の自動変調方式識別装置において、前記第1の変調方式判定部は、前記特徴抽出結果に対し、重み付け処理を実施することで識別能力を向上させていることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  8. 請求項記載の自動変調方式識別装置において、前記線形変調方式識別手段は、
    前記受信信号からシンボルクロックを再生、抽出する第2のシンボルクロック抽出部と、
    抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号をリサンプリングし、情報が重畳された信号シンボルを抽出する第1のリサンプリング部と、
    第1のリサンプリング部の抽出結果からシンボルベクトル半径を算出し、その振幅分布を抽出する第1の振幅分布抽出部と、
    該第1の振幅分布抽出部の出力結果に基づいて16QAM 及び16値を超える多値のM-ary QAM の信号と、それ以外の信号とを識別する第3の変調方式判定部と、
    前記16QAM 及びM-ary QAM 以外の信号であると識別された受信信号が入力されて、その変調方式を仮定して搬送波同期処理を行う仮定搬送波同期処理部と、
    該仮定搬送波同期処理部の出力を受けて奇数番目の信号シンボルと偶数番目の信号シンボルの振幅分布の特徴を抽出する第2の振幅分布抽出部と、
    前記仮定搬送波同期処理後の信号シンボルの収束位置と収束点の数と1シンボル毎の振幅分布の特徴抽出結果から、変調方式がBPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、8値を超える多値のM-ary PSK あるいはこれらに該当しないunknown 信号のいずれであるかを識別する第4の変調方式判定部と、
    前記第4の変調方式判定部の各部で実行される判定処理における当該判定処理の次の処理を選択する分岐点を記憶し、前記unknown 信号であると識別された場合に、少なくとも1つ手前の前記分岐点に戻って異なる変調方式識別のための処理が実施されるように受信信号を切り替える第2のバックトラック部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  9. 請求項8記載の自動変調方式識別装置において、前記第4の変調方式判定部は、前記特徴抽出結果に対し、重み付け処理を実施することで識別能力を向上させていることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  10. 請求項記載の自動変調方式識別装置において、前記線形変調方式識別手段は、
    前記受信信号からシンボルクロックを再生、抽出する第2のシンボルクロック抽出部と、
    抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号をリサンプリングし、情報が重畳された信号シンボルを抽出する第1のリサンプリング部と、
    前記第1のリサンプリング部の抽出結果からシンボルベクトル半径を算出し、その振幅分布を抽出する第1の振幅分布抽出部と、
    前記受信信号の振幅分布特性を分析する第3の振幅分布抽出部と、
    前記第1の振幅分布抽出部の抽出結果と前記第3の振幅分布抽出部の分析結果とに基づいて、16QAM 、16値を超える多値のM-ary QAM の信号、BPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、8値を超える多値のM-ary PSK あるいはこれらに該当しないunknown 信号のいずれであるかを識別する第8の変調方式判定部と、
    前記第8の変調方式判定部の各部で実行される判定処理における当該判定処理の次の処理を選択する分岐点を記憶し、前記unknown 信号であると識別された場合に、少なくとも1つ手前の前記分岐点に戻って異なる変調方式識別のための処理が実施されるように受信信号を切り替える第2のバックトラック部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  11. 請求項8あるいは10記載の自動変調方式識別装置において、前記非線形変調方式識別手段は、
    前記受信信号に対してFM検波処理を行うFM検波部と、
    該FM検波部の出力からシンボルクロックを再生、抽出する第3のシンボルクロック抽出部と、
    抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号のリサンプリング処理を行う第2のリサンプリング部と、
    リサンプリングされた信号から非線形変調方式における多値数判定のための振幅分布を抽出する第4の振幅分布抽出部と、
    該第4の振幅分布抽出部の抽出結果に基づいて多値数判定を実施し、2値を超える多値のM-ary FSK と2−FSK の信号とを識別する第5の変調方式判定部と、
    前記M-ary FSK 以外の信号であると識別された受信信号に対し、前記第3のシンボルクロック抽出部にて抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号の変調指数を検出する変調指数検出部と、
    検出された変調指数より2-FSK とそれ以外の信号とを識別する第6の変調方式判定部と、
    前記2-FSK 以外の変調方式の信号であると識別された受信信号の時間軸での符号間干渉を分析する符号間干渉分析部と、
    前記受信信号のスペクトラム分析を行い、周波数軸での符号間干渉を分析する第2のスペクトラム分析部と、
    前記符号間干渉分析部及び前記第2のスペクトラム分析部からの特徴抽出、分析結果に基づいて、MSK 及びGMSKと、そのいずれであるとも判断できないunknown 信号とを識別する第7の変調方式判定部と、
    該第7の変調方式判定部の各部で実行される判定処理における当該判定処理の次の処理を選択する分岐点を記憶し、前記unknown 信号であると識別された場合に、少なくとも1つ手前の前記分岐点に戻って異なる変調方式識別のための処理が実施されるように前記unknown 信号を切り替える第3のバックトラック部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  12. 請求項11記載の自動変調方式識別装置において、前記第 7 変調方式判定部は、前記特徴抽出結果に対し、重み付け処理を実施することで識別能力を向上させていることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  13. 請求項12記載の自動変調方式識別装置において、前記アナログ/ディジタル変調方式識別手段の前段に、同調誤差補正手段を備え、
    該同調誤差補正手段は、前記受信信号のスペクトラム抽出及び分析を行い、受信信号の中心周波数あるいは搬送波周波数を検出する第3のスペクトラム分析部と、
    検出された中心周波数あるいは搬送波周波数より同調誤差を検出して誤差補正を行う周波数補正部とから成ることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  14. 請求項13記載の自動変調方式識別装置において、前記第1〜前記第3のバックトラック部にそれぞれ、第1〜第3の記憶部を接続し、
    前記第1〜第3の各バックトラック部は、前記unknown 信号であると識別された受信信号が入力されると、対象とする変調方式以外の信号であることを認識し、識別過程において得られた前記受信信号の特徴抽出、分析結果を対応する前記第1〜第3の記憶部に記憶することを特徴とする自動変調方式識別装置。
  15. 請求項14記載の自動変調方式識別装置において、前記非線形変調方式識別手段における前記第3のシンボルクロック抽出部、前記変調指数検出部にそれぞれ諸元記憶部を接続すると共に、前記符号間干渉分析部と前記第2のスペクトラム分析部に共通に諸元記憶部を接続し、各諸元記憶部にはそれぞれシンボルクロックレート、変調指数、フィルタパラメータ等の、前記受信信号を復調するのに必要な諸元を記憶させることが可能なことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  16. 請求項15記載の自動変調方式識別装置において、前記アナログ/ディジタル変調方式識別手段における前記第1の変調方式判定部に、第4のバックトラック部と第4の記憶部を接続し、前記第4のバックトラック部には、前記第1の変調方式判定部においてアナログ変調信号、ディジタル変調信号のいずれとも識別できない場合に、前記受信信号が入力され、前記第4のバックトラック部は、当該アナログ/ディジタル変調方式識別手段において抽出、分析された信号諸元を前記第4の記憶部に記憶させることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  17. 請求項1あるいは2記載の自動変調方式識別装置において、前記アナログ/ディジタル変調方式識別手段は更に、前記受信信号がアナログ変調信号であると識別された場合に、該受信信号がアナログ変調方式のFM変調信号あるいはFM変調信号以外のアナログ変調方式のいずれであるかを識別する手段を有することを特徴とする自動変調方式識別装置。
  18. 請求項17記載の自動変調方式識別装置において、更に、前記受信信号がディジタル変調方式による線形変調信号であると識別された場合に、該識別された受信信号を受けて該受信信号が16QAM、BPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、8−PSK、8値を越える多値のM-ary PSK 、16値を越える多値のM-ary QAM のいずれであるかの識別を行う線形変調方式識別手段を含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  19. 請求項18記載の自動変調方式識別装置において、更に、前記受信信号がディジタル変調方式による非線形変調信号であると識別された場合に、該識別された受信信号を受けて該受信信号が2値を越える多値のM−ary FSK、2−FSK、MSK、GMSKのいずれであるかを識別する非線形変調方式識別手段を含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  20. 請求項19記載の自動変調方式識別装置において、前記アナログ/ディジタル変調方式識別手段は、
    前記受信信号より包絡線を検出する第1の包絡線検出部と、
    検出された包絡線を特定時間積分後、その平均値を算出し、振幅分布特性の標準偏差を算出することで包絡線変動特性を抽出する第1の包絡線変動判定部と、
    前記受信信号からシンボルクロックを抽出する第1のシンボルクロック抽出部と、
    該シンボルクロック抽出部の出力よりシンボルクロックの有無を判定するシンボルクロック判定部と、
    前記受信信号のスペクトラム波形を抽出し、その特徴を分析する第1のスペクトラム分析部と、
    前記第1の包絡線変動判定部及び前記シンボルクロック判定部による前記受信信号の特徴抽出結果と、前記第1のスペクトラム分析部による前記受信信号の分析結果とにより、前記受信信号が、アナログ変調方式のFM変調信号、アナログ変調方式のAM変調信号、ディジタル変調方式による線形変調方式、ディジタル変調方式による非線形変調方式のいずれであるかを識別する第1の変調方式判定部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  21. 請求項20記載の自動変調方式識別装置において、前記第1の変調方式判定部は、前記特徴抽出結果に対し、重み付け処理を実施することで識別能力を向上させていることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  22. 請求項21記載の自動変調方式識別装置において、前記線形変調方式識別手段は、
    前記受信信号からシンボルクロックを再生、抽出する第2のシンボルクロック抽出部と、
    抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号をリサンプリングし、情報が重畳された信号シンボルを抽出する第1のリサンプリング部と、
    第1のリサンプリング部の抽出結果からシンボルベクトル半径を算出し、その振幅分布を抽出する第1の振幅分布抽出部と、
    該第1の振幅分布抽出部の出力結果に基づいて16QAM 及び16値を超える多値のM-ary QAM の信号と、それ以外の信号とを識別する第3の変調方式判定部と、
    前記16QAM 及びM-ary QAM 以外の信号であると識別された受信信号が入力されて、その変調方式を仮定して搬送波同期処理を行う仮定搬送波同期処理部と、
    該仮定搬送波同期処理部の出力を受けて奇数番目の信号シンボルと偶数番目の信号シンボルの振幅分布の特徴を抽出する第2の振幅分布抽出部と、
    前記仮定搬送波同期処理後の信号シンボルの収束位置と収束点の数と1シンボル毎の振幅分布の特徴抽出結果から、変調方式がBPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、8値を超える多値のM-ary PSK あるいはこれらに該当しないunknown 信号のいずれであるかを識別する第4の変調方式判定部と、
    前記第4の変調方式判定部の各部で実行される判定処理における当該判定処理の次の処理を選択する分岐点を記憶し、前記unknown 信号であると識別された場合に、少なくとも1つ手前の前記分岐点に戻って異なる変調方式識別のための処理が実施されるように受信信号を切り替える第2のバックトラック部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  23. 請求項22記載の自動変調方式識別装置において、前記第4の変調方式判定部は、前記特徴抽出結果に対し、重み付け処理を実施することで識別能力を向上させていることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  24. 請求項21記載の自動変調方式識別装置において、前記線形変調方式識別手段は、
    前記受信信号からシンボルクロックを再生、抽出する第2のシンボルクロック抽出部と、
    抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号をリサンプリングし、情報が重畳された信号シンボルを抽出する第1のリサンプリング部と、
    前記第1のリサンプリング部の抽出結果からシンボルベクトル半径を算出し、その振幅分布を抽出する第1の振幅分布抽出部と、
    前記受信信号の振幅分布特性を分析する第3の振幅分布抽出部と、
    前記第1の振幅分布抽出部の抽出結果と前記第3の振幅分布抽出部の分析結果とに基づいて、16QAM 、16値を超える多値のM-ary QAM の信号、BPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、8値を超える多値のM-ary PSK あるいはこれらに該当しないunknown 信号のいずれであるかを識別する第8の変調方式判定部と、
    前記第8の変調方式判定部の各部で実行される判定処理における当該判定処理の次の処理を選択する分岐点を記憶し、前記unknown 信号であると識別された場合に、少なくとも1つ手前の前記分岐点に戻って異なる変調方式識別のための処理が実施されるように受信信号を切り替える第2のバックトラック部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  25. 請求項22あるいは24に記載の自動変調方式識別装置において、前記非線形変調方式識別手段は、
    前記受信信号に対してFM検波処理を行うFM検波部と、
    該FM検波部の出力からシンボルクロックを再生、抽出する第3のシンボルクロック抽出部と、
    抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号のリサンプリング処理を行う第2のリサンプリング部と、
    リサンプリングされた信号から非線形変調方式における多値数判定のための振幅分布を抽出する第4の振幅分布抽出部と、
    該第4の振幅分布抽出部の抽出結果に基づいて多値数判定を実施し、2値を超える多値のM-ary FSK と2−FSK の信号とを識別する第5の変調方式判定部と、
    前記M-ary FSK 以外の信号であると識別された受信信号に対し、前記第3のシンボルクロック抽出部にて抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号の変調指数を検出する変調指数検出部と、
    検出された変調指数より2-FSK とそれ以外の信号とを識別する第6の変調方式判定部と、
    前記2-FSK以外の変調方式の信号であると識別された受信信号の時間軸での符号間干渉を分析する符号間干渉分析部と、
    前記受信信号のスペクトラム分析を行い、周波数軸での符号間干渉を分析する第2のスペクトラム分析部と、
    前記符号間干渉分析部及び前記第2のスペクトラム分析部からの特徴抽出、分析結果に基づいて、MSK 及びGMSKと、そのいずれであるとも判断できないunknown 信号とを識別する第7の変調方式判定部と、
    該第7の変調方式判定部の各部で実行される判定処理における当該判定処理の次の処理を選択する分岐点を記憶し、前記unknown 信号であると識別された場合に、少なくとも1つ手前の前記分岐点に戻って異なる変調方式識別のための処理が実施されるように前記unknown 信号を切り替える第3のバックトラック部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  26. 請求項25記載の自動変調方式識別装置において、前記第7の変調方式判定部は、前記特徴抽出結果に対し、重み付け処理を実施することで識別能力を向上させていることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  27. 請求項26記載の自動変調方式識別装置において、前記アナログ/ディジタル変調方式識別手段の前段に、同調誤差補正手段を備え、
    該同調誤差補正手段は、前記受信信号のスペクトラム抽出及び分析を行い、受信信号の中心周波数あるいは搬送波周波数を検出する第3のスペクトラム分析部と、
    検出された中心周波数あるいは搬送波周波数より同調誤差を検出して誤差補正を行う周波数補正部とから成ることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  28. 請求項27記載の自動変調方式識別装置において、前記第2、前記第3のバックトラック部にそれぞれ、第2、第3の記憶部を接続し、
    前記第2、第3の各バックトラック部は、前記unknown 信号であると識別された受信信号が入力されると、対象とする変調方式以外の信号であることを認識し、識別過程において得られた前記受信信号の特徴抽出、分析結果を対応する前記第2、第3の記憶部に記憶することを特徴とする自動変調方式識別装置。
  29. 請求項28記載の自動変調方式識別装置において、前記非線形変調方式識別手段における前記第3のシンボルクロック抽出部、前記変調指数検出部にそれぞれ諸元記憶部を接続すると共に、前記符号間干渉分析部と前記第2のスペクトラム分析部に共通に諸元記憶部を接続し、各諸元記憶部にはそれぞれシンボルクロックレート、変調指数、フィルタパラメータ等の、前記受信信号を復調するのに必要な諸元を記憶させることが可能なことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  30. 請求項29記載の自動変調方式識別装置において、前記アナログ/ディジタル変調方式識別手段における前記第1の変調方式判定部に、第4のバックトラック部と第4の記憶部を接続し、前記第4のバックトラック部には、前記第1の変調方式判定部においてアナログ変調信号、ディジタル変調信号のいずれとも識別できない場合に、前記受信信号が入力され、前記第4のバックトラック部は、当該アナログ/ディジタル変調方式識別手段において抽出、分析された信号諸元を前記第4の記憶部に記憶させることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  31. 請求項16記載の自動変調方式識別装置を有し、該自動変調方式識別装置は、あらかじめ記録されているプログラムにしたがって動作するDSP(Digital Signal Processor)/CPU(Central Processing Unit)で実現され、
    中間周波数のアナログ受信信号をディジタル信号へ量子化するADC (Analog Digital Converter)と、
    量子化された中間周波数の信号をベースバンド帯域の複素信号に変換する直交変換処理と、LPF (Low Pass Filter )処理、及び二の間引き処理をするHBF (Half Band Filter)と、
    同調周波数の誤差を補正するNCO 型オシレータモジュールと、
    受信データを一時的に記憶し前記DSP /CPUへスムーズに受信データを与えるためのバッファと、
    クロック信号発生器と、
    そのクロック信号を内部分周し、各要素に供給するPLD (Programmable Logic Device )とから成ることを特徴とする自動変調方式識別システム。
  32. 未知通信諸元の受信信号を受けて、前記受信信号の変調方式を識別する自動変調方式識別方法であって、前記受信信号から少なくとも包絡線の変動特性とシンボルクロックとを抽出するとともに、前記受信信号のスペクトラム形状を分析して前記受信信号の変調方式がアナログ変調方式、ディジタル変調方式のいずれであるかを識別し、前記受信信号がアナログ変調方式であると判定された場合に、前記受信信号に対して搬送波信号の有無と、サイドバンドスペクトラムの対称性の有無と、受信信号のスペクトラム集中性と、包絡線変動の有無とについて特徴抽出及び分析を行うと共に、特徴抽出分析結果に対して第2の判定を行うことにより、前記受信信号がAM変調信号、FM変調信号のいずれであるかを識別し、かつ前記第2の判定時において前記特徴抽出分析結果に対し、重み付け処理を実施することで識別能力を向上させていることを特徴とする自動変調方式識別方法。
  33. 請求項32記載の自動変調方式識別方法において、前記受信信号がディジタル変調方式であると判定された場合には、前記受信信号がディジタル変調方式による線形変調信号、ディジタル変調方式による非線形変調信号のいずれであるかという第1の判定を行うことを特徴とする自動変調方式識別方法。
  34. 請求項33記載の自動変調方式識別方法において、前記受信信号がディジタル変調方式による線形変調方式であると識別された場合に、前記受信信号に対して、搬送波同期処理前の信号シンボル収束特性によるシンボルベクトル半径の分布と、その距離の数とキャリア同期処理後の信号の収束位置と収束点の数と1シンボル毎の収束特性のシンボル収束位置特性とに関する抽出及び分析を行うと共に、分析結果に対して第3の判定を行うことにより、前記受信信号が、16QAM、16値を越える多値のM-ary QAM 、BPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、8値を越える多値のM-ary PSK のいずれであるかを識別することを特徴とする自動変調方式識別方法。
  35. 請求項34記載の自動変調方式識別方法において、前記受信信号がディジタル変調方式による非線形変調識別方式であると識別された場合に、前記受信信号に対して、FM検波後の振幅分布特性と、変調指数と、符号間干渉の影響と、符号間干渉の種類とに関する抽出及び分析を行うと共に、分析結果に対して第4の判定を行うことにより、前記受信信号が、M-aryFSK(但し、M ≧3 )、FSK、MSK、GMSKのいずれであるかを識別することを特徴とする自動変調方式識別方法。
  36. 請求項35記載の自動変調方式識別方法において、前記第1〜第4の判定においてはそれぞれ、判定の結果、前記受信信号がいずれの変調方式であるか識別できないunknown (不明)信号と識別された時に、バックトラック手法により、他の判定にて識別処理が実現されるよう、処理の切り替えが可能にされていることを特徴とする自動変調方式識別方法。
  37. 請求項36記載の自動変調方式識別方法において、前記バックトラック手法では識別処理過程の判定点(枝)を記憶していると共に、その時点までの特徴抽出結果を用いることで、複数の識別処理候補があった場合に、最も確率の高い処理の枝を選ぶことが可能であることを特徴とする自動変調方式識別方法。
  38. 請求項37記載の自動変調方式識別方法において、前記受信信号が前記unknown (不明)信号と識別された場合、その受信信号の、その時点までの通信諸元の記憶を行い、新しい対象信号とし、自己再生型のデータベースを構築可能であることを特徴とする自動変調方式識別方法。
  39. 請求項38記載の自動変調方式識別方法において、前記バックトラック手法により他の識別処理に切り替えられた識別処理結果及び各種特徴抽出、分析結果を追跡し、記憶することが可能であることを特徴とする自動変調方式識別方法。
  40. 未知通信諸元の受信信号を受けて、前記受信信号の変調方式を識別する自動変調方式識別方法であって、
    前記受信信号からその包絡線の変動特性とシンボルクロックとを抽出する第1のステップと、
    抽出された特徴及び分析結果に基づいて、前記受信信号がアナログ変調方式、ディジタル変調方式による線形変調方式、ディジタル変調方式による非線形変調方式のいずれであるかの判定を行う第2のステップと、
    該第2のステップにおいて前記受信信号がアナログ変調方式によるものであると判定された場合に、前記受信信号からそのスペクトラム形状を分析する第3のステップと、
    前記第3のステップにおいて分析された結果に基づいて、前記受信信号がAM変調方式、FM変調方式のいずれであるかの判定を行う第4のステップと、
    該第4のステップにおいて前記受信信号がAM変調方式、FM変調方式のいずれでもないunknown (不明)信号であると判定された場合に、バックトラック処理を行う第5のステップと、
    前記第2のステップにおいて前記受信信号がディジタル変調方式による線形変調方式であると判定された場合に、前記受信信号に対してシンボルクロックの抽出や信号シンボルの抽出を含むリサンプリング処理を行う第6のステップと、
    前記リサンプリング処理結果を基にシンボルベクトル半径を算出し、更にその振幅分布の特徴を抽出する第7のステップと、
    抽出された振幅分布の特徴に基づいて、前記受信信号が16QAM及び16値を越える多値のM-ary QAM 、あるいはそれ以外の信号のいずれであるかの判定を行う第8のステップと、
    該第8のステップにおいて前記受信信号が16QAM及びM-ary QAM 以外の線形変調信号であると判定された場合に、変調方式を仮定して仮定搬送波同期処理を行う第9のステップと、
    該第9のステップにより得られた処理結果から、奇数番目の信号シンボルと偶数番目の信号シンボルの振幅分布を抽出する第10のステップと、
    該第10のステップにおいて抽出された振幅分布に基づいて、前記受信信号がBPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、8値を越える多値のM-ary PSK のいずれであるかの判定を行う第11のステップと、
    該第11のステップにおいて前記受信信号がBPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、M-ary PSK のいずれでもないunknown 信号であると判定された場合に、バックトラック処理を行う第12のステップと、
    前記第2のステップにおいて前記受信信号がディジタル変調方式による非線形変調方式であると判定された場合に、FM検波、シンボルクロック抽出及びリサンプリング処理を行う第13のステップと、
    該第13のステップにおいてリサンプリングされた信号から非線形変調方式における多値数判定のための振幅分布抽出処理を行う第14のステップと、
    該第14のステップにおいて抽出された振幅分布に基づいて多値数判定を行うことにより、前記受信信号が2値を越える多値のM-ary FSK であるかあるいはそれ以外の信号であるかの判定を行う第15のステップと、
    該第15のステップにおいて前記受信信号がM-ary FSK 以外の信号であると判定された場合に、前記第13のステップにおいて抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号の変調指数を検出する第16のステップと、
    該第16のステップにおいて検出された変調指数に基づいて前記受信信号が2-FSK であるかあるいはそれ以外の信号であるかの判定を行う第17のステップと、
    該第17のステップにおいて前記受信信号が2-FSK 以外の信号であると判定された場合に、時間軸での符号間干渉、周波数軸での符号間干渉を分析する第18のステップと、
    該第18のステップでの分析結果により、前記受信信号がMSK 、GMSK、あるいはunknown 信号のいずれであるかの判定を行う第19のステップと、
    該第19のステップにおいて前記受信信号がunknown 信号であると判定された場合にバックトラック処理を行う第20のステップとを含むことを特徴とする自動変調方式識別方法。
  41. コンピュータに請求項40記載の第1〜第20のステップを実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
  42. 請求項30記載の自動変調方式識別装置を有し、該自動変調方式識別装置は、あらかじめ記録されているプログラムにしたがって動作するDSP(Digital Signal Processor)/CPU(Central Processing Unit)で実現され、
    中間周波数のアナログ受信信号をディジタル信号へ量子化するADC (Analog Digital Converter)と、
    量子化された中間周波数の信号をベースバンド帯域の複素信号に変換する直交変換処理と、LPF (Low Pass Filter )処理、及び二の間引き処理をするHBF (Half Band Filter)と、
    同調周波数の誤差を補正するNCO 型オシレータモジュールと、
    受信データを一時的に記憶し前記DSP /CPUへスムーズに受信データを与えるためのバッファと、
    クロック信号発生器と、
    そのクロック信号を内部分周し、各要素に供給するPLD (Programmable Logic Device )とから成ることを特徴とする自動変調方式識別システム。
  43. 未知通信諸元の受信信号を受けて、前記受信信号の変調方式を識別する自動変調方式識別方法であって、
    前記受信信号から少なくとも包絡線の変動特性とシンボルクロックとを抽出するとともに、前記受信信号のスペクトラム形状を分析する第1のステップと、
    抽出された特徴及び分析結果に基づいて、前記受信信号がアナログ変調方式のFM変調信号、アナログ変調方式のAM変調信号、ディジタル変調方式による線形変調方式、ディジタル変調方式による非線形変調方式のいずれであるかの判定を行う第2のステップと、
    前記第2のステップにおいて前記受信信号がディジタル変調方式による線形変調方式であると判定された場合に、前記受信信号に対してシンボルクロックの抽出や信号シンボルの抽出を含むリサンプリング処理を行う第3のステップと、
    前記リサンプリング処理結果を基にシンボルベクトル半径を算出し、更にその振幅分布の特徴を抽出する第4のステップと、
    抽出された振幅分布の特徴に基づいて、前記受信信号が16QAM及び16値を越える多値のM-ary QAM 、あるいはそれ以外の信号のいずれであるかの判定を行う第5のステップと、
    該第5のステップにおいて前記受信信号が16QAM及びM-ary QAM 以外の線形変調信号であると判定された場合に、変調方式を仮定して仮定搬送波同期処理を行う第6のステップと、
    該第6のステップにより得られた処理結果から、奇数番目の信号シンボルと偶数番目の信号シンボルの振幅分布を抽出する第7のステップと、
    該第7のステップにおいて抽出された振幅分布に基づいて、前記受信信号がBPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、8値を越える多値のM-ary PSK のいずれであるかの判定を行う第8のステップと、
    該第8のステップにおいて前記受信信号がBPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、M-ary PSK のいずれでもないunknown 信号であると判定された場合に、バックトラック処理を行う第9のステップと、
    前記第2のステップにおいて前記受信信号がディジタル変調方式による非線形変調方式であると判定された場合に、FM検波、シンボルクロック抽出及びリサンプリング処理を行う第10のステップと、
    該第10のステップにおいてリサンプリングされた信号から非線形変調方式における多値数判定のための振幅分布抽出処理を行う第11のステップと、
    該第11のステップにおいて抽出された振幅分布に基づいて多値数判定を行うことにより、前記受信信号が2値を越える多値のM-ary FSK であるかあるいはそれ以外の信号であるかの判定を行う第12のステップと、
    該第12のステップにおいて前記受信信号がM-ary FSK 以外の信号であると判定された場合に、前記第10のステップにおいて抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号の変調指数を検出する第13のステップと、
    該第13のステップにおいて検出された変調指数に基づいて前記受信信号が2-FSK であるかあるいはそれ以外の信号であるかの判定を行う第14のステップと、
    該第14のステップにおいて前記受信信号が2-FSK 以外の信号であると判定された場合に、時間軸での符号間干渉、周波数軸での符号間干渉を分析する第15のステップと、
    該第15のステップでの分析結果により、前記受信信号がMSK 、GMSK、あるいはunknown 信号のいずれであるかの判定を行う第16のステップと、
    該第16のステップにおいて前記受信信号がunknown 信号であると判定された場合にバックトラック処理を行う第17のステップとを含むことを特徴とする自動変調方式識別方法。
  44. コンピュータに請求項43記載の第1〜第17のステップを実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
  45. 未知通信諸元の受信信号を受けて、前記受信信号の変調方式を識別する自動変調方式識別装置であって、
    前記受信信号から包絡線及びシンボルクロックを抽出して前記受信信号がアナログ変調方式のFM変調信号、アナログ変調方式のAM変調信号、ディジタル変調方式の線形変調信号、ディジタル変調方式の非線形変調信号のいずれであるかを識別するアナログ/ディジタル変調方式識別手段と、
    前記受信信号がディジタル変調方式による非線形変調信号であると識別された場合に、該識別された受信信号を受けて該受信信号が2値を越える多値のM−ary FSK、2−FSK、MSK、GMSKのいずれであるかを識別する非線形変調方式識別手段を含み、
    前記非線形変調方式識別手段は、
    前記受信信号に対して FM 検波処理を行う FM 検波部と、
    該FM検波部の出力からシンボルクロックを再生、抽出する第3のシンボルクロック抽出部と、
    抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号のリサンプリング処理を行う第2のリサンプリング部と、
    リサンプリングされた信号から非線形変調方式における多値数判定のための振幅分布を抽出する第 4 の振幅分布抽出部と、
    該第 4 の振幅分布抽出部の抽出結果に基づいて多値数判定を実施し、2値を超える多値の M-ary FSK と2− FSK の信号とを識別する第5の変調方式判定部と、
    前記 M-ary FSK 以外の信号であると識別された受信信号に対し、前記第3のシンボルクロック抽出部にて抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号の変調指数を検出する変調指数検出部と、
    検出された変調指数より 2-FSK とそれ以外の信号とを識別する第6の変調方式判定部と、
    前記2− FSK 以外の変調方式の信号であると識別された受信信号の時間軸での符号間干渉を分析する符号間干渉分析部と、
    前記受信信号のスペクトラム分析を行い、周波数軸での符号間干渉を分析する第1のスペクトラム分析部と、
    前記符号間干渉分析部及び前記第1のスペクトラム分析部からの特徴抽出、分析結果に基づいて、 MSK 及び GMSK と、そのいずれであるとも判断できない unknown 信号とを識別する第7の変調方式判定部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  46. 請求項45記載の自動変調方式識別装置において、前記第7の変調方式判定部は、前記特徴抽出結果に対し、重み付け処理を実施することで識別能力を向上させていることを特徴とする自動変調方式識別装置
  47. 請求項46記載の自動変調方式識別装置において、前記非線形変調方式識別手段は更に、該第7の変調方式判定部の各部で実行される判定処理における当該判定処理の次の分岐点を記憶し、前記 unknown 信号であると識別された場合に、少なくとも1つ手前の前記分岐点に戻って異なる変調方式識別のための処理が実施されるように前記 unknown 信号を切り替える第2のバックトラック部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  48. 請求項47記載の自動変調方式識別装置において、更に、前記受信信号がディジタル変調方式による線形変調信号であると識別された場合に、該識別された受信信号を受けて該受信信号が16QAM、BPSK、QPSK、π/4−shift QPSK、8−PSK、8値を越える多値のM-ary PSK 、16値を越える多値のM-ary QAM のいずれであるかの識別を行う線形変調方式識別手段を含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  49. 請求項48記載の自動変調方式識別装置において、前記アナログ/ディジタル変調方式識別手段は、
    前記受信信号より包絡線を検出する第1の包絡線検出部と、
    検出された包絡線が定包絡線、非定包絡線のいずれであるかを判定する包絡線変動判定部と、
    定包絡線と判定された信号に対し、FM検波処理を行う第1のFM検波部と、
    前記FM検波処理された信号及び非定包絡線と判定された信号からシンボルクロックを抽出する第1のシンボルクロック抽出部と、
    振幅変動特性及びシンボルクロックの有無から前記受信信号が、アナログ変調方式のFM変調信号、アナログ変調方式のAM変調信号、ディジタル変調方式による線形変調方式、ディジタル変調方式による非線形変調方式のいずれであるかを識別する第1の変調方式判定部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  50. 請求項49記載の自動変調方式識別装置において、前記線形変調方式識別手段は、
    前記受信信号からシンボルクロックを再生、抽出する第2のシンボルクロック抽出部と、
    抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号をリサンプリングし、情報が重畳された信号シンボルを抽出する第1のリサンプリング部と、
    第1のリサンプリング部の抽出結果からシンボルベクトル半径を算出し、その振幅分布を抽出する第1の振幅分布抽出部と、
    該第1の振幅分布抽出部の出力結果に基づいて16QAM 及び16値を超える多値のM-ary QAM の信号と、それ以外の信号とを識別する第2の変調方式判定部と、
    前記16QAM 及びM-ary QAM 以外の信号であると識別された受信信号が入力されて、その変調方式を仮定して搬送波同期処理を行う仮定搬送波同期処理部と、
    該仮定搬送波同期処理部の出力を受けて奇数番目の信号シンボルと偶数番目の信号シンボルの振幅分布の特徴を抽出する第2の振幅分布抽出部と、
    前記仮定搬送波同期処理後の信号シンボルの収束位置と収束点の数と1シンボル毎の振幅分布の特徴抽出結果から、変調方式がBPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、8値を超える多値のM-ary PSK あるいはこれらに該当しないunknown 信号のいずれであるかを識別する第3の変調方式判定部と、
    前記第3の変調方式判定部の各部で実行される判定処理における当該判定処理の次の分岐点を記憶し、前記unknown 信号であると識別された場合に、少なくとも1つ手前の前記分岐点に戻って異なる変調方式識別のための処理が実施されるように受信信号を切り替える第1のバックトラック部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  51. 請求項50記載の自動変調方式識別装置において、前記第3の変調方式判定部は、前記特徴抽出結果に対し、重み付け処理を実施することで識別能力を向上させていることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  52. 請求項49記載の自動変調方式識別装置において、前記線形変調方式識別手段は、
    前記受信信号からシンボルクロックを再生、抽出する第2のシンボルクロック抽出部と、
    抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号をリサンプリングし、情報が重畳された信号シンボルを抽出する第1のリサンプリング部と、
    前記第1のリサンプリング部の抽出結果からシンボルベクトル半径を算出し、その振幅分布を抽出する第1の振幅分布抽出部と、
    前記受信信号の振幅分布特性を分析する第3の振幅分布抽出部と、
    前記第1の振幅分布抽出部の抽出結果と前記第3の振幅分布抽出部の分析結果とに基づいて、16QAM 、16値を超える多値のM-ary QAM の信号、BPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、8値を超える多値のM-ary PSK あるいはこれらに該当しないunknown 信号のいずれであるかを識別する第4の変調方式判定部と、
    前記第4の変調方式判定部の各部で実行される判定処理における当該判定処理の次の分岐点を記憶し、前記unknown 信号であると識別された場合に、少なくとも1つ手前の前記分岐点に戻って異なる変調方式識別のための処理が実施されるように受信信号を切り替える第1のバックトラック部とを含むことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  53. 請求項50から52のいずれかに記載の自動変調方式識別装置において、前記アナログ/ディジタル変調方式識別手段の前段に、同調誤差補正手段を備え、
    該同調誤差補正手段は、前記受信信号のスペクトラム抽出及び分析を行い、受信信号の中心周波数あるいは搬送波周波数を検出する第2のスペクトラム分析部と、
    検出された中心周波数あるいは搬送波周波数より同調誤差を検出して誤差補正を行う周波数補正部とから成ることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  54. 請求項50あるいは52のいずれかに記載の自動変調方式識別装置において、前記第1、前記第2のバックトラック部にそれぞれ、第1、第2の記憶部を接続し、
    前記第1、第2の各バックトラック部は、前記unknown 信号であると識別された受信信号が入力されると、対象とする変調方式以外の信号であることを認識し、識別過程において得られた前記受信信号の特徴抽出、分析結果を対応する前記第1、第2の記憶部に記憶することを特徴とする自動変調方式識別装置。
  55. 請求項54記載の自動変調方式識別装置において、前記非線形変調方式識別手段における前記第3のシンボルクロック抽出部、前記変調指数検出部にそれぞれ諸元記憶部を接続すると共に、前記符号間干渉分析部と前記第1のスペクトラム分析部に共通に諸元記憶部を接続し、各諸元記憶部にはそれぞれシンボルクロックレート、変調指数、フィルタパラメータ等の、前記受信信号を復調するのに必要な諸元を記憶させることが可能なことを特徴とする自動変調方式識別装置。
  56. 請求項55記載の自動変調方式識別装置において、前記アナログ/ディジタル変調方式識別手段における前記第1の変調方式判定部に、第3のバックトラック部と第3の記憶部を接続し、前記第3のバックトラック部には、前記第1の変調方式判定部においてアナログ変調信号、ディジタル変調信号のいずれとも識別できない場合に、前記受信信号が入力され、前記第3のバックトラック部は、当該アナログ/ディジタル変調方式識別手段において抽出、分析された信号諸元を前記第3の記憶部に記憶させることを特徴とする自動変調方式識別装置。
  57. 請求項56記載の自動変調方式識別装置を有し、該自動変調方式識別装置は、あらかじめ記録されているプログラムにしたがって動作するDSP(Digital Signal Processor)/CPU(Central Processing Unit)で実現され、
    中間周波数のアナログ受信信号をディジタル信号へ量子化するADC (Analog Digital Converter)と、
    量子化された中間周波数の信号をベースバンド帯域の複素信号に変換する直交変換処理と、LPF (Low Pass Filter )処理、及び二の間引き処理をするHBF (Half Band Filter)と、
    同調周波数の誤差を補正するNCO 型オシレータモジュールと、
    受信データを一時的に記憶し前記DSP /CPUへスムーズに受信データを与えるためのバッファと、
    クロック信号発生器と、
    そのクロック信号を内部分周し、各要素に供給するPLD (Programmable Logic Device )とから成ることを特徴とする自動変調方式識別システム。
  58. 未知通信諸元の受信信号を受けて、前記受信信号の変調方式を識別する自動変調方式識別方法であって、
    前記受信信号に対して包絡線を検出する第1のステップと、
    検出された包絡線について包絡線変動の有無を判定する第2のステップと、
    包絡線変動無しと判定された信号に対して、FM検波処理を行う第3のステップと、
    前記FM検波処理された信号からシンボルクロックを抽出する第4のステップと、
    包絡線変動有りと判定された信号からシンボルクロックを抽出する第5のステップと、
    振幅変動特性、シンボルクロックの有無から前記受信信号が、AM変調信号、FM変調信号、ディジタル変調方式による線形変調信号、ディジタル変調方式による非線形変調信号のいずれであるかを識別する第6のステップと、
    前記第6のステップにおいて前記受信信号がディジタル変調方式による線形変調方式であると判定された場合に、前記受信信号に対してシンボルクロックの抽出や信号シンボルの抽出を含むリサンプリング処理を行う第7のステップと、
    前記リサンプリング処理結果を基にシンボルベクトル半径を算出し、更にその振幅分布の特徴を抽出する第8のステップと、
    抽出された振幅分布の特徴に基づいて、前記受信信号が16QAM及び16値を越える多値のM-ary QAM 、あるいはそれ以外の信号のいずれであるかの判定を行う第9のステップと、
    該第9のステップにおいて前記受信信号が16QAM及びM-ary QAM 以外の線形変調信号であると判定された場合に、変調方式を仮定して仮定搬送波同期処理を行う第10のステップと、
    該第10のステップにより得られた処理結果から、奇数番目の信号シンボルと偶数番目の信号シンボルの振幅分布を抽出する第11のステップと、
    該第11のステップにおいて抽出された振幅分布に基づいて、前記受信信号がBPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、8値を越える多値のM-ary PSK のいずれであるかの判定を行う第12のステップと、
    該第12のステップにおいて前記受信信号がBPSK、QPSK、π/4-shift QPSK、8-PSK 、M-ary PSK のいずれでもないunknown 信号であると判定された場合に、バックトラック処理を行う第13のステップと、
    前記第6のステップにおいて前記受信信号がディジタル変調方式による非線形変調方式であると判定された場合に、FM検波、シンボルクロック抽出及びリサンプリング処理を行う第14のステップと、
    該第14のステップにおいてリサンプリングされた信号から非線形変調方式における多値数判定のための振幅分布抽出処理を行う第15のステップと、
    該第15のステップにおいて抽出された振幅分布に基づいて多値数判定を行うことにより、前記受信信号が2値を越える多値のM-ary FSK であるかあるいはそれ以外の信号であるかの判定を行う第16のステップと、
    該第16のステップにおいて前記受信信号がM-ary FSK 以外の信号であると判定された場合に、前記第14のステップにおいて抽出されたシンボルクロックに基づいて前記受信信号の変調指数を検出する第17のステップと、
    該第17のステップにおいて検出された変調指数に基づいて前記受信信号が2-FSK であるかあるいはそれ以外の信号であるかの判定を行う第18のステップと、
    該第18のステップにおいて前記受信信号が2-FSK 以外の信号であると判定された場合に、時間軸での符号間干渉、周波数軸での符号間干渉を分析する第19のステップと、
    該第19のステップでの分析結果により、前記受信信号がMSK 、GMSK、あるいはunknown 信号のいずれであるかの判定を行う第20のステップと、
    該第20のステップにおいて前記受信信号がunknown 信号であると判定された場合にバックトラック処理を行う第21のステップとを含むことを特徴とする自動変調方式識別方法。
  59. コンピュータに請求項58記載の第1〜第21のステップを実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
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