JP3575714B2 - 電解水生成装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気分解により生成される酸性イオン水を食品、器具などの殺菌に利用し、またこれに付随して生成されるアルカリ性イオン水を廃棄するようにした電解水生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電解水生成装置は、電解槽にて酸性イオン水を生成して酸性イオン水タンク内に蓄えておくとともに、同酸性イオン水の生成に付随して生成されるアルカリ性イオン水をアルカリ性イオン水タンク内に蓄えておくようにしている。アルカリ性イオン水タンクには同タンク内の水位を検出する水位センサが収容されるとともに、選択的に同タンク内のイオン水を排出する排出手段(例えば、電動ポンプ、電磁バルブなど)を介装した排出管が組み付けられており、アルカリ性イオン水が蓄えられ続けて同タンク内の水位が所定の上限水位まで上昇したことを水位センサが検出したとき、排出制御手段が排出手段を制御して同タンク内のアルカリ性イオン水の排出管を介した排出を開始し、同排出により同タンク内の水位が所定の下限水位まで低下したことを水位センサが検出したとき又は同排出が開始されてから所定時間が経過したとき、同排出制御手段が同排出を停止させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の装置においては、アルカリ性イオン水の流路である排出管及び排出手段にはカルシウム、マグネシウムなどのスケールが付着し、同付着したスケールが蓄積して同排出管及び排出手段に排出不良が生じると、排出手段が作動してもアルカリ性イオン水タンク内のアルカリ性イオン水は排出されなくなるので、電解槽にて電解水を生成できなくなり、酸性イオン水をその必要性に応じて取り出せなくなることがあった。また、前記スケールが蓄積して排出不良を生じた排出管及び排出手段を洗浄するためには装置を解体する必要があり、使用者に手間が掛かるという問題があった。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、排出管及び排出手段のスケールの蓄積による排出能力の低下を検出することで同排出管及び排出手段の排出不良に対して事前に対処できるようにし、常に安定して酸性イオン水を供給できるようにするとともに、簡単な操作で同排出管及び排出手段のスケールの蓄積による排出不良を未然に防止できるようにした電解水生成装置を提供することを目的とする。
【0005】
前記目的を達成するために、本発明の第1の構成上の特徴は、連続的に供給される水を電気分解して酸性及びアルカリ性の各イオン水をそれぞれ連続的に生成する電解槽(30)と、電解槽にて生成された酸性イオン水を蓄える酸性イオン水タンク(40)と、電解槽にて生成されたアルカリ性イオン水を蓄えるアルカリ性イオン水タンク(50)と、アルカリ性イオン水タンク内の水位を検出する水位センサ(53)と、アルカリ性イオン水タンク内のイオン水を排出するための排出管(51)と、排出管に介装されて前記アルカリ性イオン水タンク内のイオン水を同排出管を介して選択的に排出する排出手段(52)と、アルカリ性イオン水タンク内の水位が所定の上限水位まで上昇したことを水位センサが検出したとき排出手段による同タンク内のイオン水の排出を開始するとともに、アルカリ性イオン水タンク内の水位が所定の下限水位まで低下したことを水位センサが検出したとき排出手段による同タンク内のイオン水の排出を停止させる排出制御手段(208,210,218,220)とを備えた電解水生成装置において、排出制御手段により排出制御が開始されてから同排出制御が停止されるまでの時間を計測して同計測時間が所定の第1所定時間より長いとき排出管及び排出手段の排出能力の低下を検出する検出手段(212,216,226)を設けたことにある。これによれば、排出管及び排出手段にスケールが付着して同排出管及び排出手段の排出能力が低下し、アルカリ性イオン水タンク内の水位が上限水位から下限水位まで低下するのに要する排出時間が第1所定時間より長くなると、検出手段が同排出管及び排出手段の排出能力の低下を検出する。したがって、使用者が同排出管及び排出手段の排出不良に対して事前に対処でき、常に安定して酸性イオン水が供給されるようになる。
【0006】
また、本発明の第2の構成上の特徴は、前記第1の構成上の特徴に加えて、排出管及び排出手段の洗浄を指示するためのスイッチ(81)と、電解槽と酸性イオン水タンク及びアルカリ性イオン水タンクとの間に介装されて同電解槽から出力される酸性イオン水及びアルカリ性イオン水の経路を選択的に切り換える切り換えバルブ(71)と、スイッチの操作に応答して同切り換えバルブを制御し、電解槽にて生成された酸性イオン水をアルカリ性イオン水タンクに供給する切り換えバルブ制御手段(110,126)とを設けたことにある。これによれば、スイッチが操作されると、電解槽にて生成された酸性イオン水がアルカリ性イオン水タンクに供給されて同タンク内に蓄積され始める。そして同蓄積により、アルカリ性イオン水タンク内の水位が上昇して所定の上限水位に達すると、排出制御手段が排出手段による同タンク内の酸性イオン水の排出を開始する。このとき同排出される酸性イオン水は排出管及び排出手段を通過し、同排出管及び排出手段に付着したスケールを溶かして除去するので、使用者は簡単な操作で排出管及び排出手段を洗浄することができる。
【0007】
また、本発明の第3の構成上の特徴は、前記第2の構成上の特徴に加えて、切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給中に、排出制御手段により排出制御が開始されてから同排出制御手段により同排出制御が停止されるまでの時間を計測して同計測時間が第1所定時間より短い第2所定時間より短いとき、酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給を終了させる終了制御手段(106,130,212,216,232,234,236)を設けたことにある。これによれば、前記切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリイオン水タンクへの供給により排出管及び排出手段に付着していたスケールが除去されて同排出管及び排出手段の排出能力が回復し、アルカリ性イオン水タンク内の水位が上限水位から下限水位まで低下するのに要する排出時間が第2所定時間より短くなると、終了制御手段が酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給を自動的に終了するので、電解水生成装置の使い勝手がさらに良好となる。
【0008】
また、本発明の第4の構成上の特徴は、前記第3の構成上の特徴に加えて、前記切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給の開始後の経過時間を計測して同計測時間が第3所定時間に達するまでは前記終了制御手段による前記酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給の終了を禁止する終了制御禁止手段(204,230)を設けたことにある。これによれば、切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給が開始されてから少なくとも第3所定時間の間は同供給を終了しない。したがって、前記排出管及び排出手段の洗浄が少なくとも第3所定時間の間はいかなる要因によっても停止されることなく確保されるので、前記排出管及び排出手段に付着したスケールは確実に除去される。
【0009】
また、本発明の第5の構成上の特徴は、前記した電解槽(30)、酸性イオン水タンク(40)、アルカリ性イオン水タンク(50)、水位センサ(53)、排出管(51)及び排出手段(52)に加えて、アルカリ性イオン水タンク内の水位が所定の上限水位まで上昇したことを水位センサが検出したとき排出手段を第4所定時間作動させて同タンク内のイオン水を排出させる排出制御手段(308〜312,322〜326)とを備えた電解水生成装置において、排出制御手段により排出制御が停止されてから再び同排出制御手段により同排出制御が開始されるまでの時間を計測して同計測時間が所定の第4所定時間より短いとき排出管及び排出手段の排出能力の低下を検出する検出手段(314,320,332)を備えたことにある。これによれば、排出管及び排出手段にスケールが付着し、同排出管及び排出手段の排出能力が低下して第4所定時間の間に排出できるアルカリ性イオン水タンク内のイオン水の量が減少し、同タンク内の水位が上限水位に達して排出手段が第4所定時間の間作動してから次に再び同タンク内の水位が上限水位に達するまでの時間間隔が第5所定時間より短くなると、検出手段が同排出管及び排出手段の排出能力の低下を検出する。したがって、使用者が同排出管及び排出手段の排出不良に対して事前に対処でき、常に安定して酸性イオン水が供給されるようになる。
【0010】
また、本発明の第6の構成上の特徴は、前記第5の構成上の特徴に加えて、前記第2の構成上の特徴と同様なスイッチ(81)、切り換えバルブ(71)及び切り換えバルブ制御手段(110,126)を設けたことにある。これによっても、使用者は簡単な操作で排出管及び排出制御手段を洗浄することができる。
【0011】
また、本発明の第7の構成上の特徴は、前記第6の構成上の特徴に加えて、切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給中に、排出制御手段により排出制御が停止されてから再び同排出制御手段により同排出制御が開始されるまでの時間を計測して同計測時間が第5所定時間より長い第6所定時間より長いとき、前記酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給を終了させる終了制御手段(106,130,314,320,338,340,342)を設けたことにある。これによれば、前記切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリイオン水タンクへの供給により排出管及び排出手段に付着していたスケールが除去されて同排出管及び排出手段の排出能力が回復し、排出手段が所定時間の間に排出できるアルカリ性イオン水タンク内のイオン水の量が増加し、同タンク内の水位が上限水位に達して排出手段が同所定時間の間作動してから次に再び同タンク内の水位が上限水位に達するまでの時間間隔が第5所定時間より長くなると、終了制御手段が酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給を自動的に終了するので、電解水生成装置の使い勝手がさらに良好となる。
【0012】
また、本発明の第8の構成上の特徴は、前記第7の構成上の特徴に加えて、前記第4の構成上の特徴と同様な終了制御禁止手段(304,336)を設けたことにある。これによっても、前記排出管及び排出手段に付着したスケールは確実に除去される。
【0013】
【発明の実施の形態】
a.第1の実施形態
以下、本発明の第1の実施形態を図面を用いて説明すると、図1は同実施形態に係る電解水生成装置の全体を概略的に示している。
【0014】
この電解水生成装置は、濃塩水を蓄える濃塩水タンク10と、同タンク10の下方に設けられて希塩水を蓄える希塩水タンク20と、希塩水タンク20から供給される希塩水を電気分解する電解槽30と、電解槽30にて生成された酸性イオン水を蓄える酸性イオン水タンク40と、酸性イオン水の生成に付随して生成されるアルカリ性イオン水を蓄えるアルカリ性イオン水タンク50とを備えている。
【0015】
濃塩水タンク10には塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの塩が多量に補給されるとともに、図示しない外部給水源(例えば、水道)から給水管11を介して水が圧送されるようになっている。この給水管11には電磁バルブ12が介装されており、同バルブ12はオン状態にて外部から給水管11を介して水を濃塩水タンク10に供給する。濃塩水タンク10は補給された塩を水によりほぼ飽和状態に溶解させてなる濃塩水で常に満たされており、溶解し得ない残りの塩Sは同タンク10の底部に常に沈澱している。また、濃塩水タンク10内には、水位センサ13が収容されている。水位センサ13は、濃塩水の水位が所定の上限水位以上になったことを検出するとともに、同濃塩水の水位が同上限水位より低い下限水位以下になったことも検出する。
【0016】
濃塩水タンク10には、希塩水タンク20に濃塩水を供給するための供給管14が同タンク10の底部にて上方向に侵入し、同供給管14の上端面は、沈澱している塩Sが混入しないように前記下限水位より若干だけ低い位置にて開口している。供給管14には電磁バルブ15が介装されており、同バルブ15はオン状態にて濃塩水タンク10内の濃塩水を供給管14を介して希塩水タンク20に供給する。
【0017】
希塩水タンク20の上方には供給管14の下端出口及び給水管21の出口が配置されており、同タンク20には、前記濃塩水が供給管14を介して供給されるとともに、外部給水源からの水も給水管21を介して供給されるようになっている。この給水管21には電磁バルブ22が介装されていて、同バルブ22はオン状態にて外部からの水を給水管21を介して希塩水タンク20に供給する。希塩水タンク20内には、濃度センサ23及び水位センサ24が収容されている。濃度センサ23は希塩水タンク20内の希塩水の濃度を検出する。水位センサ24は希塩水の水位が所定の上限水位以上になったことを検出するとともに、同希塩水の水位が同上限水位より低い下限水位以下になったことも検出する。
【0018】
また、希塩水タンク20の底部には、攪拌用の導管25及び電解槽30に希塩水を供給するための供給管26の入口が接続されている。導管25の他端は希塩水タンク20の側壁に接続されるとともに導管25の中間部には電動ポンプ27が介装されており、同ポンプ27は作動状態にて希塩水タンク20内の希塩水を攪拌する。供給管26にも電動ポンプ28が介装されていて、同ポンプ28は作動状態にて希塩水タンク20内の希塩水を供給管26を介して電解槽30に供給する。
【0019】
なお、濃塩水タンク10及び希塩水タンク20の各側壁にはオーバーフローパイプ16が接続されており、同パイプ16は前記水位センサ13,24によりそれぞれ検出される上限水位より若干高い位置にて各タンク10,20内に開口している。これにより、各タンク10,20の水位がオーバーフロー管16の各開口位置より高くなると、各タンク10,20内の塩水が外部に排出されるようになっている。
【0020】
電解槽30は内部が隔膜31によって陽極室32及び陰極室33に区画されており、各電極室32,33には電動ポンプ28の作動により希塩水タンク20内の希塩水がそれぞれ供給管26を介して供給されるようになっている。各電極室32,33には直流電源装置60から正負の直流電圧が印加される正電極34及び負電極35が対向して配設されており、同直流電圧の印加により前記希塩水が電気分解されて、陽極室32及び陰極室33それぞれにおいて酸性イオン水及びアルカリ性イオン水が電解水として生成される。同生成された酸性イオン水及びアルカリ性イオン水はそれぞれ第1及び第2導出管36,37を介して出力されるようになっている。
【0021】
第1及び第2導出管36,37の各出力端は切り換えバルブ71に接続されている。同バルブ71には第3及び第4導出管72,73の各入力端も接続されるとともに、同導出管72,73の各出力端はそれぞれ酸性イオン水タンク40及びアルカリ性イオン水タンク50に侵入している。切り換えバルブ71は、図示しない電動モータにより第1又は第2状態に切り換えられるようになっており、第1状態(図示状態)にて、電解槽30にて生成された酸性イオン水を第1及び第3導出管36,72を介して酸性イオン水タンク40に供給し、アルカリ性イオン水を第2及び第4導出管37,73を介してアルカリ性イオン水タンク50に供給する。また、切り換えバルブ71は第2状態(図の仮想線の状態)にて、前記酸性イオン水を第1及び第4導出管36,73を介してアルカリ性イオン水タンク50に供給し、アルカリ性イオン水を第2及び第3導出管37,72を介して酸性イオン水タンク40に供給する。
【0022】
酸性イオン水タンク40の底部には取り出し管41の一端が接続されるとともに、同管41にはコック42が介装され、同コック42の操作により適宜取り出し管41の他端から酸性イオン水が取り出されるようになっている。また、この取り出し管41からは排出管43が分岐しており、同排出管43に介装した電磁バルブ44をオン状態に切り換えることにより酸性イオン水タンク40内の水を外部に排出できるようになっている。酸性イオン水タンク40には水位センサ45が収容され、同センサ45は酸性イオン水の水位が同タンク40の満杯に近い上限水位以上になったことを検出するとともに、同酸性イオン水の水位が同上限水位より低い下限水位以下になったことも検出する。また、酸性イオン水タンク40にはオーバーフローパイプ46が設けられ、同パイプ46の上端は同タンク40の前記上限水位より高い位置まで延出されるとともに、同パイプ46の下端は導出管73の中間部に接続されている。なお、このオーバーフローパイプ46は余剰の酸性イオン水をアルカリ性イオン水タンク50に排出する機能を果たすとともに、電気分解により発生した塩素ガスをアルカリ性イオン水にとけ込ませる機能も果たしている。
【0023】
アルカリ性イオン水タンク50には排出管51も侵入しており、同管51に介装させた電動ポンプ52の作動により同タンク50内のアルカリ性イオン水を外部に排出するようにしている。また、アルカリ性イオン水タンク50にも、水位センサ53が収容され、同センサ53はアルカリ性イオン水の水位が所定の上限水位以上になったことを検出するとともに、同アルカリ性イオン水の水位が同上限水位より低い下限水位以下になったことも検出する。
【0024】
この電解水生成装置は、前記各種センサ13,23,24,45,53、電磁バルブ12,15,22,44、電動ポンプ27,28,52、直流電源装置60及び切り換えバルブ71に接続された電気制御回路80を備えている。この電気制御回路80はマイクロコンピュータにより構成されており、図2〜4に示すフローチャートに対応したプログラムを実行して、電磁バルブ12,15,22,44の開閉、電動ポンプ27,28,52及び直流電源装置60の作動並びに切り換えバルブ71の状態を制御する。電気制御回路80はタイマ80aを内蔵しており、同タイマ80aは時間を計測してタイマインタラプト信号を所定の短時間毎に発生し、同短時間毎に電気制御回路80に図3,4のタイマインタラプトプログラムを実行させる。また、この電気制御回路80には、手動操作によりオン状態又はオフ状態に切り換えられて排出管51及び電動ポンプ52の洗浄を指示するための洗浄スイッチ81、排出管51及び電動ポンプ52がスケールの蓄積により洗浄されるべき時期にあること又は当該電解水生成装置が洗浄動作中であることを表す洗浄ランプ82、並びに同洗浄動作の終了を表す洗浄終了ランプ83も接続されている。
【0025】
次に、上記のように構成した第1の実施形態の動作を説明すると、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの塩Sを濃塩水タンク10内に多量に投入し、同タンク10内の濃塩水をほぼ飽和状態にするとともに、残留の塩Sが同タンク10の底に常に沈澱している状態にしておく。なお、塩Sが不足している場合には随時補充する。その後、電源スイッチ(図示しない)の投入により、電気制御回路80は図2のステップ100にてメインプログラムの実行を開始し、ステップ102にて初期処理を実行する。
【0026】
この初期処理では、水位センサ13の検出に基づき電磁バルブ12の開閉を制御し、外部給水源から濃塩水タンク10に水を供給して同タンク10内に前記所定の上限水位まで濃塩水を蓄える。また、水位センサ24の検出に基づき電磁バルブ22の開閉を制御して外部給水源から希塩水タンク20に水を供給するとともに、濃度センサ23の検出に基づき電磁バルブ15の開閉を制御して濃塩水タンク10から希塩水タンク20に濃塩水を供給し、同水及び濃塩水の供給にともない電動ポンプ27を作動させて希塩水タンク20内の希塩水を撹拌して、同タンク20内に前記所定の上限水位まで所定濃度の希塩水を蓄える。さらに、切り換えバルブ71を第1状態に設定するとともに、電磁バルブ44を所定時間オン状態にして酸性イオン水タンク40内に残留している酸性イオン水をすべて排出した後、同バルブ44をオフ状態に設定する。これと同時に、電動ポンプ52を所定時間作動させることによりアルカリ性イオン水タンク50内に残留しているアルカリ性イオン水を全て排出する。これらの処理の実行後、電気制御回路80はプログラムをステップ104へ進め、以後ステップ104〜124からなる循環処理を繰り返し実行する。
【0027】
ステップ104においては、濃塩水タンク10及び希塩水タンク20内の塩水の調整処理を実行する。この処理では、水位センサ13による検出に基づき、濃塩水タンク10内の濃塩水の水位が下限水位以下になった時点で電磁バルブ12をオン状態に切り換え、同切り換えによる給水により、同タンク10内の濃塩水の水位が上限水位以上になった時点で電磁バルブ12をオフ状態に切り換える。また、水位センサ24による検出に基づき、希塩水タンク20内の希塩水の水位が下限水位以下になった時点で電動ポンプ27を作動させるとともに電磁バルブ22をオン状態に切り換え、同切り換えによる給水により、同タンク20内の希塩水の水位が上限水位以上になった時点で電磁バルブ22をオフ状態に切り換え、その所定時間後に電動ポンプ27を停止させる。さらに、濃度センサ23による検出に基づき、希塩水タンク20内の希塩水の濃度が所定の下限値より低くなった時点で電動ポンプ27を作動させるとともに電磁バルブ15をオン状態に切り換え、同切り換えによる濃塩水の供給により、同タンク20内の希塩水の濃度が所定の上限値以上になった時点で電磁バルブ15をオフ状態に切り換え、その所定時間後に電動ポンプ27を停止させる。なお、このステップ104の処理は給水又は濃塩水の補給中にプログラムの進行を止めてしまうものではなく、上記各制御をステップ104〜124からなる循環処理中に繰り返し行うものであり、同処理により常に濃塩水タンク10内及び希塩水タンク20内の水位がそれぞれ所定の上限水位と下限水位の間に保たれるとともに、希塩水タンク20内の希塩水の濃度が所定の上限値と下限値の間に保たれる。
【0028】
次に、電気制御回路80はステップ106,108にてそれぞれフラグFLG4,FLG3が“1”であるか否かを判定する。フラグFLG4は値“1”にて当該電解水生成装置が洗浄動作を終了したことを表し、フラグFLG3は値“1”にて同装置が洗浄動作中であることを表す。両フラグFLG4,FLG3は共に図示しない初期設定により最初“0”に設定されているので、電気制御回路80はステップ106,108にて共に「NO」と判定してプログラムをステップ110へ進める。ステップ110においては洗浄スイッチ81がオン状態にあるか否かを判定し、同スイッチ81がオフ状態に保たれていれば「NO」と判定してプログラムをステップ112へ進める。
【0029】
ステップ112〜124は電解水の生成の開始及び停止を制御する処理である。まず、電気制御回路80はステップ112にてフラグFLG1が“1”であるか否かを判定する。フラグFLG1は値“1”により当該電解水生成装置が電解水の生成中であることを表し、図示しない初期設定により最初“0”に設定されているので、電気制御回路80はステップ112における「NO」との判定の基にプログラムをステップ114へ進める。ステップ114においては水位センサ45により検出される酸性イオン水タンク40内の水位が下限水位以下であるか否かを判定するが、この場合同タンク40内の酸性イオン水はステップ102の処理により全て排出されているので、電気制御回路80は「YES」と判定してプログラムをステップ116以降に進める。ステップ116においては電動ポンプ28及び直流電源装置60を作動させて電解水の生成を開始し、酸性イオン水タンク40内に酸性イオン水を蓄え始める。ステップ118においてはフラグFLG1を“1”に設定する。
【0030】
このフラグFLG1の設定により、次にステップ112の判定処理が実行されたときには電気制御回路80は「YES」と判定してプログラムをステップ120へ進め、以後ステップ104〜112,120の循環処理を繰り返す。同循環処理中、電解槽30においては電解水が生成され続け、酸性イオン水タンク40内に同生成された酸性イオン水が蓄積され続ける。そして同蓄積により酸性イオン水タンク40内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ45により検出されると、ステップ120における「YES」の判定の基に、ステップ122にて電動ポンプ28及び直流電源装置60の作動を停止させて電解水の生成を停止するとともに、ステップ124にてフラグFLG1を“0”に設定する。
【0031】
このフラグFLG1の設定により、次にステップ112の判定処理が実行されたときには電気制御回路80は「NO」と判定してプログラムをステップ114へ進め、以後ステップ104〜114の循環処理を繰り返す。同循環処理中、酸性水タンク40内の酸性イオン水は、コック42を操作することにより、取り出し管41を介して外部に取り出されて利用される。そしてこの酸性イオン水の取り出しにより、酸性イオン水タンク40内の水位が低下して下限水位に達したことが水位センサ46により検出されると、ステップ114における「YES」の判定の基に、前記と同様にステップ116にて電動ポンプ28及び直流電源60を作動させて再び電解水の生成を開始し、酸性イオン水タンク40内に酸性イオン水を蓄え始めるとともに、ステップ118にてフラグFLG1を“1”に設定する。
【0032】
上記ステップ112〜124の処理により、前記ステップ104〜124の循環処理中、酸性イオン水タンク40内の水位は前記電解水の生成による上昇と、酸性イオン水の取り出しによる下降とを繰り返しながら、所定の上限水位と下限水位との間に保たれる。
【0033】
一方、上記ステップ104〜124の循環処理中、タイマ80aが所定の短時間の経過を計測する毎に、電気制御回路80は図3,4のステップ200〜238からなるタイマインタラプトプログラムを割り込み実行する。
【0034】
電気制御回路80は図3のステップ200にて同タイマインタラプトプログラムの実行を開始した後、プログラムをステップ202へ進める。ステップ202,204は後述する洗浄動作の継続時間を計測するための処理であり、前記値“0”に初期設定されたフラグFLG3に基づき、電気制御回路80はステップ202にて「NO」と判定してプログラムをステップ206へ進める。同ステップ206においては、フラグFLG2が“1”であるか否かを判定する。フラグFLG2は値“1”にて電動ポンプ52が作動中であってアルカリ性イオン水タンク50内のイオン水の排出中であることを表し、図示しない初期設定により最初“0”に設定されているので、電気制御回路80はステップ206における「NO」との判定の基にプログラムをステップ208へ進める。同ステップ208においてはアルカリ性イオン水タンク50内の水位が上限水位以上であるか否かを判定するが、この場合同タンク50内のアルカリ性イオン水はステップ102の処理により全て排出されているので、電気制御回路80は「NO」と判定してステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0035】
一方、メインプログラムでは図2のステップ112〜124の処理により電解槽30にて酸性イオン水の生成を間欠的に継続しており、アルカリ性イオン水タンク50には同酸性イオン水の生成に付随して生成されるアルカリ性イオン水が蓄積され続けている。同蓄積により、アルカリ性イオン水タンク50内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、タイマインタラプトプログラムでは前記ステップ208にて「YES」と判定してプログラムをステップ210以降へ進め、ステップ210にて電動ポンプ52を作動させてアルカリ性イオン水タンク50内のアルカリ性イオン水を排出管51を介して外部に排出し始めるとともに、ステップ212にて電動ポンプ52の作動時間を計測するタイマカウント値CNT1を“0”にリセットする。そしてステップ214にてフラグFLG2を“1”に設定し、ステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0036】
上記ステップ214におけるフラグFLG2の設定により、以後このタイマインタラプトプログラムが実行されたときに電気制御回路80はステップ206にて「YES」と判定し、プログラムを図4のステップ216以降に進める。ステップ216においてはタイマカウント値CNT1に“1”が加算され、これにより電動ポンプ52が作動を開始してからの経過時間が計測される。ステップ218においてはアルカリ性イオン水タンク内の水位が下限水位以下であるか否かを判定し、同タンク50内の水位が下限水位以下でなければステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0037】
上記ステップ200,202,206,216,218,238の処理の繰り返し実行中、電動ポンプ52の作動によりアルカリ性イオン水タンク50内のアルカリ性イオン水が外部に排出され、同タンク50内の水位が下限水位まで低下したことが水位センサ53により検出されると、タイマインタラプトプログラムではステップ218にて「YES」と判定し、ステップ220にて電動ポンプ52の作動を停止させて同排出を停止させるとともに、ステップ222にてフラグFLG2を“0”に設定して、プログラムをステップ224へ進める。同ステップ224においてはフラグFLG3が“1”であるか否かを判定するが、前記初期設定により同フラグFLG3は“0”に設定されているので、電気制御回路80は「NO」と判定してプログラムをステップ226へ進める。ステップ226においては、このときタイマカウント値CNT1が表す電動ポンプ52の作動が開始されてから停止されるまでの時間が後述する所定時間T1以上であるか否かを判定する。タイマカウント値CNT1が同所定時間T1に達していなければ、電解水生成装置80はステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0038】
上記ステップ222におけるフラグFLG2の設定により、次にこのタイマインタラプトプログラムが実行されたときにはステップ206にて「NO」と判定し、再びプログラムをステップ208へ進める。以後、前記所定の短時間毎にこのタイマインタラプトプログラムを実行することにより、前述と同様にステップ200,202,206〜226,238からなる処理が繰り返し実行され、間欠的に電動ポンプ52が作動されてアルカリ性イオン水タンク50内の水位が所定の上限水位と下限水位の間に保たれるとともに、タイマカウント値CNT1により同ポンプ52の作動の開始から停止までの時間がその都度計測される(図5参照)。
【0039】
ところで、当該電解水生成装置の使用に伴い、アルカリ性イオン水の流路である排出管51及び電動ポンプ52にはカルシウム、マグネシウムなどのスケールが付着し、同付着したスケールの蓄積により同管51及びポンプ52の排出能力は低下していく傾向にある。そしてこのように排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が低下すると、上述のようにアルカリ性イオン水タンク50内の水位を上限水位から下限水位まで下降させるのに要する電動ポンプ52の作動時間は長くなる。したがって、排出管51及び電動ポンプ52の排出能力の低下は電動ポンプ52の作動時間により監視することができ、この排出能力低下を表す同ポンプ52の長い作動時間が、同管51及びポンプ52に洗浄が必要であるか否かを判定するために、前述した所定時間T1として予め設定されている。
【0040】
上記ステップ200,202,206〜226,238からなる処理の繰り返し実行中、前述したようにスケールの蓄積により排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が低下し、ステップ212,216により計測される電動ポンプ52の作動の開始から停止までの時間が長くなって所定時間T1に達した場合、電解水生成装置80はステップ226にて「YES」と判定し、ステップ228にて洗浄ランプ82を点灯する。以後、このタイマインタラプトプログラムが実行されたときにはステップ200,202,206〜228,238からなる処理が実行される。
【0041】
一方、使用者は前記洗浄ランプ82の点灯の視覚確認により排出管51及び電動ポンプ52が洗浄すべき時期にあることを認識し、洗浄スイッチ81を手動操作してオン状態に切り換える。同切り換えにより、メインプログラムでは図2のステップ110にて「YES」と判定し、プログラムをステップ126へ進めて洗浄動作開始処理を実行する。この洗浄動作開始処理では、切り換えバルブ71を第2状態に設定し、電磁バルブ44をオン状態に設定するとともに、電動ポンプ28及び直流電源装置60を作動させる。既に電動ポンプ28及び直流電源装置60が作動状態にあるときはそのまま作動状態に保つ。これにより、電解槽30にて生成された酸性イオン水及びアルカリ性イオン水は、アルカリ性イオン水タンク50及び酸性イオン水タンク40にそれぞれ供給される。なお、この酸性イオン水タンク40に供給されたアルカリ性イオン水はそのまま排出管43を介して外部に排出される。そしてステップ128にてフラグFLG3を“1”に設定し、これにより以後メインルーチンではステップ108にて「YES」と判定して、ステップ104〜108からなる循環処理を実行し続ける。
【0042】
一方、同循環処理中、タイマインタラプトプログラムが実行されたときには、前記メインルーチンのステップ128にて“1”に設定されたフラグFLG3により、図3のステップ202における「YES」の判定の基に、ステップ204にて洗浄動作の継続時間を計測するためのタイマカウント値CNT2に“1”を繰り返し加算し続ける。なお、このタイマカウント値CNT2は図示しない初期設定により最初“0”に設定されている。
【0043】
ステップ206〜222,238の処理は前述と同様に実行される。すなわち、電動ポンプ52が停止中であるとき、電解槽30にて生成された酸性イオン水の蓄積によりアルカリ性イオン水タンク50内の水位が上昇して上限水位に達すると、同ポンプ52を作動させて同タンク50内の酸性イオン水の排出を開始するとともに、タイマカウント値CNT1を“0”にリセットして同ポンプ52の作動の開始後の経過時間を計測し始める。同ポンプ52の作動中は同経過時間を計測し続けて、前記酸性イオン水の排出によりアルカリ性イオン水タンク50内の水位が低下して下限水位に達すると、同ポンプ52の作動を停止させて同排出を停止する。これにより、アルカリ性イオン水タンク50内の水位が所定の上限水位と下限水位の間に保たれるとともに、電動ポンプ52の作動の開始から停止までの時間がその都度計測される。このとき、前記酸性イオン水の排出時には同排出される酸性イオン水が排出管51及び電動ポンプ52を通過して同管51及びポンプ52に付着したスケールを溶かして除去するので、同管51及びポンプ52が洗浄される。
【0044】
上記ステップ206〜222,238の処理の繰り返し実行中において、ステップ220,222における電動ポンプ52の停止制御後にはステップ224にてフラグFLG3が“1”であるか否かを判定する。この場合、上記図2のステップ128にてフラグFLG3は“1”に設定されているので、電気制御回路80は同ステップ224にて「YES」と判定し、プログラムをステップ230以降へ進める。ステップ230においては、タイマカウント値CNT2が所定時間T3以上であるか否かを判定する。この所定時間T3は、当該電解水生成装置の洗浄動作を継続させる最低限の時間(例えば、1時間)に予め設定されている。洗浄動作が開始されてから同所定時間T3が経過するまで、電気制御回路80はステップ230を実行したとき「NO」と判定し、ステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0045】
当該電解水生成装置が洗浄動作を開始してから所定時間T3が経過し、タイマカウント値CNT2が同所定時間T3に達すると、電気制御回路80は次にステップ230を実行したとき「YES」と判定し、ステップ232にて、このときタイマカウント値CNT1が表す電動ポンプ52の作動の開始から停止までの時間が所定時間T2以下であるか否かを判定する。この所定時間T2は、排出管51及び電動ポンプ52のスケールが前記洗浄により除去されたことを表す同ポンプ52の作動時間に予め設定されている。タイマカウント値CNT1が同所定時間T2以下でなければ、ステップ232における「NO」との判定の基に電気制御回路80はステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0046】
そして、上記排出管51及び電動ポンプ52の酸性イオン水による洗浄により、同管51及びポンプ52の排出能力が回復し、ステップ212,216にて計測される電動ポンプ52の作動の開始から停止までの時間が短くなって所定時間T2に達すると、電気制御回路80はステップ232を実行したとき「YES」と判定し、ステップ234にて洗浄ランプ82を消灯するとともに洗浄終了ランプ83を点灯し、ステップ236にてフラグFLG4を“1”に設定して、ステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。この“1”に設定されたフラグFLG4に基づいて、メインプログラムでは図2のステップ106にて「YES」と判定し、ステップ130にて電動ポンプ27,28及び直流電源装置60の作動を停止させるとともに、電磁バルブ12,15,22をオフ状態に設定し、当該電解水生成装置の電気制御回路80を除く全ての作動を停止制御する。同停止制御後、ステップ132にてプログラムの実行を終了する。
【0047】
上述のように、上記第1の実施形態の電解水生成装置においては、電動ポンプ28及び直流電源装置60を作動させて電解槽30にて酸性イオン水を生成し、同生成した酸性イオン水を酸性イオン水タンク40内に蓄えるとともに、同酸性イオン水の生成に付随して生成されるアルカリ性イオン水をアルカリ性イオン水タンク50内に蓄える。そして同タンク50内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、電動ポンプ52を作動させて同タンク50内のアルカリ性イオン水を排出管51を介して外部に排出し、同排出により同タンク50内の水位が低下して下限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、電動ポンプ52を停止させて同排出を停止させる。このとき、スケールの蓄積により排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が低下し、電動ポンプ52が作動を開始してから停止するまでの時間が長くなって所定時間T1に達すると、洗浄ランプ82を点灯させる。これにより、使用者が排出管51及び電動ポンプ52のスケールの蓄積による排出不良に対して事前に対処でき、酸性イオン水が常に安定して供給されるようになる。
【0048】
また、洗浄スイッチ81がオン操作されると、切り換えバルブ71を第2状態に切り換えて洗浄動作を開始し、アルカリ性イオン水タンク50内に電解槽30にて生成した酸性イオン水を蓄え始める。そして同タンク50内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、電動ポンプ52を作動させて同タンク50内の酸性イオン水を排出管51を介して外部に排出し、同排出により同タンク50内の水位が低下して下限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、電動ポンプ52を停止させて同排出を停止させる。このとき、前記酸性イオン水の排出時に同酸性イオン水が排出管51及び電動ポンプ52に付着したスケールを溶かして除去する。したがって、使用者は簡単な操作で排出管51及び電動ポンプ52を洗浄することができる。
【0049】
また、上記洗浄動作の開始後所定時間T3が経過し、かつ、上記スケールの除去により排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が回復し、電動ポンプ52が作動を開始してから停止するまでの時間が短くなって所定時間T2に達すると、洗浄ランプ81を消灯させ、洗浄終了ランプ82を点灯させるとともに電動ポンプ28及び直流電源装置60の作動を停止させ、上記酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンク50への供給を終了させる。これにより、上記洗浄動作が少なくとも所定時間T3の間はいかなる要因によっても停止されることなく継続され、同所定時間T3継続後は排出管51及び電動ポンプ52の排出能力の回復に伴い自動的に終了されるので、排出管51及び電動ポンプ52に付着したスケールが確実に除去されるとともに、電解水生成装置の使い勝手がさらによくなる。
【0050】
b.第2の実施形態
次に、アルカリ性イオン水タンク50内の水位が上限水位以上になったとき電動ポンプ52を所定時間T4だけ作動させて同タンク50内のイオン水を排出するようにし、同ポンプ52が作動を停止してから次に再び作動を開始するまでの時間により排出管51及び同ポンプ52の排出能力の低下を監視するようにした本発明の第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態も図1のように構成されて電気制御回路80は図2のメインプログラムを実行するが、タイマ70aが所定の短時間を計測する毎に図3,4のタイマインタラプトプログラムに代えて図6,7のタイマインタラプトプログラムを実行する。
【0051】
電気制御回路80は図6のステップ300にて同タイマインタラプトプログラムの実行を開始した後、当該電解水生成装置の洗浄中を表すフラグFLG3は図示しない初期設定により“0”に設定されているので、ステップ302にて「NO」と判定してプログラムをステップ306に進める。ステップ306においては、フラグFLG2が”1”であるか否かを判定する。このフラグFLG2は”1”により電動ポンプ52の作動中を表しており、同フラグFLG2も図示しない初期設定により同ポンプ52の停止中を表す”0”に設定されているので、同ステップ306にて「NO」と判定してプログラムを図7のステップ318,320に進める。ステップ318,320においては、フラグFLG1が”1”であることを条件に、電動ポンプ52の停止時間を計測するためのタイマカウント値CNT3に「1」を加算する。なお、フラグFLG1が”1”であることを条件に加えた理由は、同フラグFLG1は電解水生成中を表しており、同電解水の生成中のみ電動ポンプ52の停止時間を計測するためである。
【0052】
次に、ステップ322にて、アルカリ性イオン水タンク50内の水位が上限水位以上であるか否かを判定する。同タンク50内の水位が上限水位以上でなければ、同ステップ322にて「NO」と判定し、ステップ344にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。これにより、このタイマインタラプトプログラムにおいては、アルカリ性イオン水タンク50内の水位が上限水位以上になるまで、ステップ300,302,306,318〜322,344の処理が実行される。
【0053】
上記処理の繰り返し実行中、電解槽30にて生成されたアルカリ性イオン水がアルカリ性イオン水タンク50内に蓄積され、同タンク50内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、ステップ322における「YES」との判定の基に、電気制御回路80はステップ324にて電動ポンプ52を作動させて同タンク50内のアルカリ性イオン水を排出管51を介して外部に排出し始める。これと同時に、ステップ326にて電動ポンプ52の作動時間を計測するためのタイマカウント値CNT1を“0”にリセットし、ステップ328にて同ポンプ52の作動中であることを表すフラグFLG2を“1”に設定する。
【0054】
次に、ステップ330にてフラグFLG3が“1”であるか否かを判定する。この場合、前記初期設定によりフラグFLG3は“0”に設定されているので、電気制御回路80は「NO」と判定してプログラムをステップ332へ進める。同ステップ332においては電動ポンプ52の停止時間を計測するためのタイマカウント値CNT3が所定時間T5以下であるか否かを判定する。
【0055】
この所定時間T5について説明しておく。上述したようにスケールの蓄積により排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が低下すると、電動ポンプ52が所定時間T4だけ作動することによって排出されるアルカリ性イオン水タンク50内のアルカリ性イオン水の量は減少する。このとき、連続して電解槽30にて電解水が生成されている条件下においては、電動ポンプ52が作動を停止してから、次にアルカリ性イオン水タンク50内の水位が上限水位まで上昇して再び同ポンプ52が作動を開始するまでの時間は短くなる(図8参照)。したがって、排出管51及び電動ポンプ52の排出能力の低下は電動ポンプ52の停止時間により監視することができ、同管51及びポンプ52に洗浄が必要であることを検出する同ポンプ52の停止時間が所定時間T5として予め設定されている。
【0056】
いま、排出管51及び電動ポンプ52にスケールが蓄積していなければ、電動ポンプ52の停止時間を表すタイマカウント値CNT3は所定時間T5より大きいので、電気制御回路80は前記ステップ332にて「NO」と判定して、ステップ344にてこのタイマインタラプトプログラムの実行を終了する。そして、次にタイマインタラプトプログラムが実行されたときには、前記ステップ328の処理によりフラグFLG2が”1”に設定されているので、ステップ306にて「YES」と判定し、プログラムをステップ308,310へ進める。ステップ308においては電動ポンプ52の作動時間を計測するためのタイマカウント値CNT1に“1”を加算し、ステップ310にて同カウント値CNT1が所定時間T4以上を表しているか否かを判定する。この所定時間T4は、排出管51及び電動ポンプ52に排出能力の低下が生じていない状態で、アルカリ性イオン水タンク50内の水位を上限水位から下限水位まで下降させるのに要する同ポンプ52の作動時間に予め設定されている。したがって、電動ポンプ52の作動時間が所定時間T4に達するまでは、ステップ310にて「NO」と判定し続ける。
【0057】
そして、電動ポンプ52の作動時間が所定時間T4に達すると、電気制御回路80はステップ310にて「YES」と判定し、ステップ312〜316の処理を実行して、ステップ344にてこのタイマインタラプトプログラムの実行を終了する。ステップ312においては、電動ポンプ52の作動を停止させて、前記アルカリ性イオン水タンク内のイオン水の排出を停止させる。ステップ314においては電動ポンプ52の作動停止時間を計測するためのタイマカウント値CNT3を“0”にリセットし、ステップ316においては電動ポンプ52が停止中であることを表すフラグFLG2を“0”に設定する。このようなステップ322〜328及びステップ306〜316の処理により電動ポンプ52が間欠運転されて、アルカリ性イオン水タンク50内のアルカリ性イオン水が排出される。
【0058】
次に、排出管51及び電動ポンプ52がスケールの付着により排出不良になった場合について説明する。この場合、前述のように、電動ポンプ52の停止時間は短くなる。したがって、前述したステップ306〜320の処理により計測される電動ポンプ52の停止時間は前記所定時間T5以下になり、電動ポンプ52の作動開始時のステップ332にて「YES」と判定し、ステップ334にて洗浄ランプ82を点灯する。同点灯後、電気制御回路80はステップ344にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0059】
使用者が前記洗浄ランプ82の点灯を視覚確認して洗浄スイッチ81を手動操作すると、メインプログラムでは上記第1の実施形態と同様の処理が実行され、図2のステップ126にて洗浄動作を開始するとともに、ステップ128にて当該電解水生成装置の洗浄中を表すためのフラグFLG3を“1”に設定し、以後前述したステップ104〜108からなる循環処理を繰り返す。一方、タイマインタラプトプログラムにおいては、ステップ302にて「YES」と判定されるようになって、ステップ304の処理により、洗浄時間を表すタイマカウント値CNT2に同インタラプトプログラムの実行毎に「1」が加算されるようになる。また、ステップ330にて「YES」と判定されるようになるので、ステップ336,338の比較判定処理が実行されるようになる。
【0060】
ステップ336の比較判定処理は、上記第1の実施形態と同様な洗浄動作を少なくとも所定時間T3だけは行わせるための処理であり、タイマカウント値CNT2が所定時間T3に達するまでは、ステップ340,342の洗浄終了処理の実行を禁止する。ステップ338の比較判定処理は、洗浄の終了を判定するための処理である。前記のように当該電解水生成装置の洗浄動作が開始され、ステップ322〜328及びステップ306〜316の処理による電動ポンプ52の間欠運転により、排出管51及び電動ポンプ52に付着したスケールが酸性イオン水により除去されると、前述した場合とは逆に電動ポンプ52の停止時間が長くなる。したがって、この場合には、ステップ314,316,306,318,320の処理により計測した電動ポンプ52の停止時間を表すタイマカウント値CNT3は大きくなる。
【0061】
そして、前記タイマカウント値CNT3が所定時間T6以上になると、電気制御回路80はステップ338にて「YES」と判定し、プログラムをステップ340,342に進める。ステップ340,342においては、上記第1の実施形態と同様に、洗浄ランプ82を消灯するとともに洗浄終了ランプ83を点灯し、フラグFLG4を“1”に設定する。その結果、メインプログラムでは、上記第1の実施形態と同様に、図2のステップ130にて当該電解水生成装置の電気制御回路80を除く全ての作動を停止制御し、ステップ132にてプログラムの実行を終了する。
【0062】
上述のように、上記第2の実施形態の電解水生成装置においては、電動ポンプ28及び直流電源装置60を作動させて電解槽30にて酸性イオン水を生成し、同生成した酸性イオン水を酸性イオン水タンク40内に蓄えるとともに、同酸性イオン水の生成に付随して生成されるアルカリ性イオン水をアルカリ性イオン水タンク50内に蓄える。そして同タンク50内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、電動ポンプ52を所定時間T4だけ作動させて同タンク50内のアルカリ性イオン水を排出管51を介して外部に排出させる。このとき、スケールの蓄積により排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が低下し、電動ポンプ52が作動を停止してから次に再び作動を開始するまでの時間が短くなって所定時間T5に達すると、洗浄ランプ82を点灯させる。これにより、上記第1の実施形態の場合と同様に、使用者が排出管51及び電動ポンプ52のスケールの蓄積による排出不良に対して事前に対処でき、酸性イオン水が常に安定して供給されるようになる。
【0063】
また、洗浄スイッチ81がオン操作されると、切り換えバルブ71を第2状態に切り換えて洗浄動作を開始し、アルカリ性イオン水タンク50内に電解槽30にて生成した酸性イオン水を蓄え始める。そして同タンク50内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、電動ポンプ52を所定時間T4の間作動させて同タンク50内の酸性イオン水を排出管51を介して外部に排出させる。このとき、上記第1の実施形態と同様に、前記酸性イオン水の排出時に同酸性イオン水が排出管51及び電動ポンプ52に付着したスケールを溶かして除去する。したがって、この場合も、使用者は簡単な操作で排出管51及び電動ポンプ52を洗浄することができる。
【0064】
また、上記洗浄動作の開始後、所定時間T3が経過し、かつ上記スケールの除去により排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が回復し、電動ポンプ52が作動を停止してから次に再び作動を開始するまでの時間が長くなって所定時間T6に達すると、洗浄ランプ82を消灯させ、洗浄終了ランプ83を点灯させるとともに電動ポンプ28及び直流電源装置60の作動を停止させ、上記酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンク50への供給を終了させる。これにより、前記第1の実施形態の場合と同様に、上記洗浄動作が、少なくとも所定時間T3の間はいかなる要因によっても停止されることなく継続され、同所定時間T3継続後は排出管51及び電動ポンプ52の排出能力の回復に伴い自動的に終了されるので、排出管51及び電動ポンプ52に付着したスケールが確実に除去されるとともに、電解水生成装置の使い勝手がさらによくなる。
【0065】
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、電動ポンプ52によりアルカリ性イオン水タンク50内のイオン水を外部に排出するようにしたが、同ポンプ52に代えて電磁バルブにより同排出を実行するようにしてもよい。
【0066】
また、上記第1及び第2の実施形態においては、酸性イオン水タンク40に電磁バルブ44を介装した排出管43を設け、当該電解水生成装置が洗浄動作を開始するときに同バルブ44をオン状態に切り換えて電解槽30から同タンク40に供給されるアルカリ性イオン水を外部に排出するようにしたが、排出管43及び電磁バルブ44を設けず、コック42の操作により取り出し管41を介して同アルカリ性イオン水を外部に排出するようにしてもよい。
【0067】
また、上記第1及び第2の実施形態においては、洗浄ランプ82及び洗浄終了ランプ83により、排出管51及び電動ポンプ52が洗浄の時期にあることや当該電解水生成装置が洗浄動作を終了したことなどを表すようにしたが、同各ランプ82,83に代えて文字を表示する表示器や警報音を発生する警報器を用いるようにしてもよい。
【0068】
また、上記第1及び第2の実施形態においては、塩化ナトリウム水溶液を電気分解して電解水を生成するようにしたが、電解水の用途により、塩化カリウム等他の塩の水溶液や、外部給水源からの水を直接電気分解し、電解水を生成するようにしてもよい。他の塩の水溶液を電気分解する場合、上記第1及び第2の実施形態の濃塩水タンク10内に同塩を補給するようにする。また、外部給水源からの水を直接電気分解する場合、上記第1及び第2の実施形態における濃塩水タンク10、希塩水タンク20の濃度調整などは不要となり、外部給水源から供給され希塩水タンク20に蓄えられる水量のみを制御して、同蓄えられている水を選択的に電解槽30に供給するようにすればよい。
【0069】
さらに、上記第1及び第2の実施形態においては、電磁バルブ15を用いて濃塩水タンク10内の濃塩水を希塩水タンク20に補給するようにしたが、同バルブ15に代えて電動ポンプを用いるようにしてもよい。この場合、濃塩水タンク10を希塩水タンク20の上方に位置させる必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施形態に係る電解水生成装置の全体概略図である。
【図2】本発明の第1及び第2の実施形態に係り、図1の電気制御回路(マイクロコンピュータ)により実行されるメインプログラムを示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施形態に係り、図1の電気制御回路(マイクロコンピュータ)により実行されるタイマインタラプトプログラムの前半部分を示すフローチャートである。
【図4】同プログラムの後半部分を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係り、図1のアルカリ性イオン水タンク内の水位と電動ポンプの作動状態を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係り、図1の電気制御回路(マイクロコンピュータ)により実行されるタイマインタラプトプログラムの前半部分を示すフローチャートである。
【図7】同プログラムの後半部分を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態に係り、図1のアルカリ性イオン水タンク内の水位と電動ポンプの作動状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10…濃塩水タンク、20…希塩水タンク、30…電解槽、31…隔膜、32…陽極室、33…陰極室、34…正電極、35…負電極、40…酸性イオン水タンク、50…アルカリ性イオン水タンク、51…排出管、52…電動ポンプ、53…水位センサ、60…直流電源装置、71…切り換えバルブ、80…電気制御回路(マイクロコンピュータ)、80a…タイマ、81…洗浄スイッチ、82…洗浄ランプ、83…洗浄終了ランプ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気分解により生成される酸性イオン水を食品、器具などの殺菌に利用し、またこれに付随して生成されるアルカリ性イオン水を廃棄するようにした電解水生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電解水生成装置は、電解槽にて酸性イオン水を生成して酸性イオン水タンク内に蓄えておくとともに、同酸性イオン水の生成に付随して生成されるアルカリ性イオン水をアルカリ性イオン水タンク内に蓄えておくようにしている。アルカリ性イオン水タンクには同タンク内の水位を検出する水位センサが収容されるとともに、選択的に同タンク内のイオン水を排出する排出手段(例えば、電動ポンプ、電磁バルブなど)を介装した排出管が組み付けられており、アルカリ性イオン水が蓄えられ続けて同タンク内の水位が所定の上限水位まで上昇したことを水位センサが検出したとき、排出制御手段が排出手段を制御して同タンク内のアルカリ性イオン水の排出管を介した排出を開始し、同排出により同タンク内の水位が所定の下限水位まで低下したことを水位センサが検出したとき又は同排出が開始されてから所定時間が経過したとき、同排出制御手段が同排出を停止させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の装置においては、アルカリ性イオン水の流路である排出管及び排出手段にはカルシウム、マグネシウムなどのスケールが付着し、同付着したスケールが蓄積して同排出管及び排出手段に排出不良が生じると、排出手段が作動してもアルカリ性イオン水タンク内のアルカリ性イオン水は排出されなくなるので、電解槽にて電解水を生成できなくなり、酸性イオン水をその必要性に応じて取り出せなくなることがあった。また、前記スケールが蓄積して排出不良を生じた排出管及び排出手段を洗浄するためには装置を解体する必要があり、使用者に手間が掛かるという問題があった。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、排出管及び排出手段のスケールの蓄積による排出能力の低下を検出することで同排出管及び排出手段の排出不良に対して事前に対処できるようにし、常に安定して酸性イオン水を供給できるようにするとともに、簡単な操作で同排出管及び排出手段のスケールの蓄積による排出不良を未然に防止できるようにした電解水生成装置を提供することを目的とする。
【0005】
前記目的を達成するために、本発明の第1の構成上の特徴は、連続的に供給される水を電気分解して酸性及びアルカリ性の各イオン水をそれぞれ連続的に生成する電解槽(30)と、電解槽にて生成された酸性イオン水を蓄える酸性イオン水タンク(40)と、電解槽にて生成されたアルカリ性イオン水を蓄えるアルカリ性イオン水タンク(50)と、アルカリ性イオン水タンク内の水位を検出する水位センサ(53)と、アルカリ性イオン水タンク内のイオン水を排出するための排出管(51)と、排出管に介装されて前記アルカリ性イオン水タンク内のイオン水を同排出管を介して選択的に排出する排出手段(52)と、アルカリ性イオン水タンク内の水位が所定の上限水位まで上昇したことを水位センサが検出したとき排出手段による同タンク内のイオン水の排出を開始するとともに、アルカリ性イオン水タンク内の水位が所定の下限水位まで低下したことを水位センサが検出したとき排出手段による同タンク内のイオン水の排出を停止させる排出制御手段(208,210,218,220)とを備えた電解水生成装置において、排出制御手段により排出制御が開始されてから同排出制御が停止されるまでの時間を計測して同計測時間が所定の第1所定時間より長いとき排出管及び排出手段の排出能力の低下を検出する検出手段(212,216,226)を設けたことにある。これによれば、排出管及び排出手段にスケールが付着して同排出管及び排出手段の排出能力が低下し、アルカリ性イオン水タンク内の水位が上限水位から下限水位まで低下するのに要する排出時間が第1所定時間より長くなると、検出手段が同排出管及び排出手段の排出能力の低下を検出する。したがって、使用者が同排出管及び排出手段の排出不良に対して事前に対処でき、常に安定して酸性イオン水が供給されるようになる。
【0006】
また、本発明の第2の構成上の特徴は、前記第1の構成上の特徴に加えて、排出管及び排出手段の洗浄を指示するためのスイッチ(81)と、電解槽と酸性イオン水タンク及びアルカリ性イオン水タンクとの間に介装されて同電解槽から出力される酸性イオン水及びアルカリ性イオン水の経路を選択的に切り換える切り換えバルブ(71)と、スイッチの操作に応答して同切り換えバルブを制御し、電解槽にて生成された酸性イオン水をアルカリ性イオン水タンクに供給する切り換えバルブ制御手段(110,126)とを設けたことにある。これによれば、スイッチが操作されると、電解槽にて生成された酸性イオン水がアルカリ性イオン水タンクに供給されて同タンク内に蓄積され始める。そして同蓄積により、アルカリ性イオン水タンク内の水位が上昇して所定の上限水位に達すると、排出制御手段が排出手段による同タンク内の酸性イオン水の排出を開始する。このとき同排出される酸性イオン水は排出管及び排出手段を通過し、同排出管及び排出手段に付着したスケールを溶かして除去するので、使用者は簡単な操作で排出管及び排出手段を洗浄することができる。
【0007】
また、本発明の第3の構成上の特徴は、前記第2の構成上の特徴に加えて、切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給中に、排出制御手段により排出制御が開始されてから同排出制御手段により同排出制御が停止されるまでの時間を計測して同計測時間が第1所定時間より短い第2所定時間より短いとき、酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給を終了させる終了制御手段(106,130,212,216,232,234,236)を設けたことにある。これによれば、前記切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリイオン水タンクへの供給により排出管及び排出手段に付着していたスケールが除去されて同排出管及び排出手段の排出能力が回復し、アルカリ性イオン水タンク内の水位が上限水位から下限水位まで低下するのに要する排出時間が第2所定時間より短くなると、終了制御手段が酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給を自動的に終了するので、電解水生成装置の使い勝手がさらに良好となる。
【0008】
また、本発明の第4の構成上の特徴は、前記第3の構成上の特徴に加えて、前記切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給の開始後の経過時間を計測して同計測時間が第3所定時間に達するまでは前記終了制御手段による前記酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給の終了を禁止する終了制御禁止手段(204,230)を設けたことにある。これによれば、切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給が開始されてから少なくとも第3所定時間の間は同供給を終了しない。したがって、前記排出管及び排出手段の洗浄が少なくとも第3所定時間の間はいかなる要因によっても停止されることなく確保されるので、前記排出管及び排出手段に付着したスケールは確実に除去される。
【0009】
また、本発明の第5の構成上の特徴は、前記した電解槽(30)、酸性イオン水タンク(40)、アルカリ性イオン水タンク(50)、水位センサ(53)、排出管(51)及び排出手段(52)に加えて、アルカリ性イオン水タンク内の水位が所定の上限水位まで上昇したことを水位センサが検出したとき排出手段を第4所定時間作動させて同タンク内のイオン水を排出させる排出制御手段(308〜312,322〜326)とを備えた電解水生成装置において、排出制御手段により排出制御が停止されてから再び同排出制御手段により同排出制御が開始されるまでの時間を計測して同計測時間が所定の第4所定時間より短いとき排出管及び排出手段の排出能力の低下を検出する検出手段(314,320,332)を備えたことにある。これによれば、排出管及び排出手段にスケールが付着し、同排出管及び排出手段の排出能力が低下して第4所定時間の間に排出できるアルカリ性イオン水タンク内のイオン水の量が減少し、同タンク内の水位が上限水位に達して排出手段が第4所定時間の間作動してから次に再び同タンク内の水位が上限水位に達するまでの時間間隔が第5所定時間より短くなると、検出手段が同排出管及び排出手段の排出能力の低下を検出する。したがって、使用者が同排出管及び排出手段の排出不良に対して事前に対処でき、常に安定して酸性イオン水が供給されるようになる。
【0010】
また、本発明の第6の構成上の特徴は、前記第5の構成上の特徴に加えて、前記第2の構成上の特徴と同様なスイッチ(81)、切り換えバルブ(71)及び切り換えバルブ制御手段(110,126)を設けたことにある。これによっても、使用者は簡単な操作で排出管及び排出制御手段を洗浄することができる。
【0011】
また、本発明の第7の構成上の特徴は、前記第6の構成上の特徴に加えて、切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給中に、排出制御手段により排出制御が停止されてから再び同排出制御手段により同排出制御が開始されるまでの時間を計測して同計測時間が第5所定時間より長い第6所定時間より長いとき、前記酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給を終了させる終了制御手段(106,130,314,320,338,340,342)を設けたことにある。これによれば、前記切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリイオン水タンクへの供給により排出管及び排出手段に付着していたスケールが除去されて同排出管及び排出手段の排出能力が回復し、排出手段が所定時間の間に排出できるアルカリ性イオン水タンク内のイオン水の量が増加し、同タンク内の水位が上限水位に達して排出手段が同所定時間の間作動してから次に再び同タンク内の水位が上限水位に達するまでの時間間隔が第5所定時間より長くなると、終了制御手段が酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給を自動的に終了するので、電解水生成装置の使い勝手がさらに良好となる。
【0012】
また、本発明の第8の構成上の特徴は、前記第7の構成上の特徴に加えて、前記第4の構成上の特徴と同様な終了制御禁止手段(304,336)を設けたことにある。これによっても、前記排出管及び排出手段に付着したスケールは確実に除去される。
【0013】
【発明の実施の形態】
a.第1の実施形態
以下、本発明の第1の実施形態を図面を用いて説明すると、図1は同実施形態に係る電解水生成装置の全体を概略的に示している。
【0014】
この電解水生成装置は、濃塩水を蓄える濃塩水タンク10と、同タンク10の下方に設けられて希塩水を蓄える希塩水タンク20と、希塩水タンク20から供給される希塩水を電気分解する電解槽30と、電解槽30にて生成された酸性イオン水を蓄える酸性イオン水タンク40と、酸性イオン水の生成に付随して生成されるアルカリ性イオン水を蓄えるアルカリ性イオン水タンク50とを備えている。
【0015】
濃塩水タンク10には塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの塩が多量に補給されるとともに、図示しない外部給水源(例えば、水道)から給水管11を介して水が圧送されるようになっている。この給水管11には電磁バルブ12が介装されており、同バルブ12はオン状態にて外部から給水管11を介して水を濃塩水タンク10に供給する。濃塩水タンク10は補給された塩を水によりほぼ飽和状態に溶解させてなる濃塩水で常に満たされており、溶解し得ない残りの塩Sは同タンク10の底部に常に沈澱している。また、濃塩水タンク10内には、水位センサ13が収容されている。水位センサ13は、濃塩水の水位が所定の上限水位以上になったことを検出するとともに、同濃塩水の水位が同上限水位より低い下限水位以下になったことも検出する。
【0016】
濃塩水タンク10には、希塩水タンク20に濃塩水を供給するための供給管14が同タンク10の底部にて上方向に侵入し、同供給管14の上端面は、沈澱している塩Sが混入しないように前記下限水位より若干だけ低い位置にて開口している。供給管14には電磁バルブ15が介装されており、同バルブ15はオン状態にて濃塩水タンク10内の濃塩水を供給管14を介して希塩水タンク20に供給する。
【0017】
希塩水タンク20の上方には供給管14の下端出口及び給水管21の出口が配置されており、同タンク20には、前記濃塩水が供給管14を介して供給されるとともに、外部給水源からの水も給水管21を介して供給されるようになっている。この給水管21には電磁バルブ22が介装されていて、同バルブ22はオン状態にて外部からの水を給水管21を介して希塩水タンク20に供給する。希塩水タンク20内には、濃度センサ23及び水位センサ24が収容されている。濃度センサ23は希塩水タンク20内の希塩水の濃度を検出する。水位センサ24は希塩水の水位が所定の上限水位以上になったことを検出するとともに、同希塩水の水位が同上限水位より低い下限水位以下になったことも検出する。
【0018】
また、希塩水タンク20の底部には、攪拌用の導管25及び電解槽30に希塩水を供給するための供給管26の入口が接続されている。導管25の他端は希塩水タンク20の側壁に接続されるとともに導管25の中間部には電動ポンプ27が介装されており、同ポンプ27は作動状態にて希塩水タンク20内の希塩水を攪拌する。供給管26にも電動ポンプ28が介装されていて、同ポンプ28は作動状態にて希塩水タンク20内の希塩水を供給管26を介して電解槽30に供給する。
【0019】
なお、濃塩水タンク10及び希塩水タンク20の各側壁にはオーバーフローパイプ16が接続されており、同パイプ16は前記水位センサ13,24によりそれぞれ検出される上限水位より若干高い位置にて各タンク10,20内に開口している。これにより、各タンク10,20の水位がオーバーフロー管16の各開口位置より高くなると、各タンク10,20内の塩水が外部に排出されるようになっている。
【0020】
電解槽30は内部が隔膜31によって陽極室32及び陰極室33に区画されており、各電極室32,33には電動ポンプ28の作動により希塩水タンク20内の希塩水がそれぞれ供給管26を介して供給されるようになっている。各電極室32,33には直流電源装置60から正負の直流電圧が印加される正電極34及び負電極35が対向して配設されており、同直流電圧の印加により前記希塩水が電気分解されて、陽極室32及び陰極室33それぞれにおいて酸性イオン水及びアルカリ性イオン水が電解水として生成される。同生成された酸性イオン水及びアルカリ性イオン水はそれぞれ第1及び第2導出管36,37を介して出力されるようになっている。
【0021】
第1及び第2導出管36,37の各出力端は切り換えバルブ71に接続されている。同バルブ71には第3及び第4導出管72,73の各入力端も接続されるとともに、同導出管72,73の各出力端はそれぞれ酸性イオン水タンク40及びアルカリ性イオン水タンク50に侵入している。切り換えバルブ71は、図示しない電動モータにより第1又は第2状態に切り換えられるようになっており、第1状態(図示状態)にて、電解槽30にて生成された酸性イオン水を第1及び第3導出管36,72を介して酸性イオン水タンク40に供給し、アルカリ性イオン水を第2及び第4導出管37,73を介してアルカリ性イオン水タンク50に供給する。また、切り換えバルブ71は第2状態(図の仮想線の状態)にて、前記酸性イオン水を第1及び第4導出管36,73を介してアルカリ性イオン水タンク50に供給し、アルカリ性イオン水を第2及び第3導出管37,72を介して酸性イオン水タンク40に供給する。
【0022】
酸性イオン水タンク40の底部には取り出し管41の一端が接続されるとともに、同管41にはコック42が介装され、同コック42の操作により適宜取り出し管41の他端から酸性イオン水が取り出されるようになっている。また、この取り出し管41からは排出管43が分岐しており、同排出管43に介装した電磁バルブ44をオン状態に切り換えることにより酸性イオン水タンク40内の水を外部に排出できるようになっている。酸性イオン水タンク40には水位センサ45が収容され、同センサ45は酸性イオン水の水位が同タンク40の満杯に近い上限水位以上になったことを検出するとともに、同酸性イオン水の水位が同上限水位より低い下限水位以下になったことも検出する。また、酸性イオン水タンク40にはオーバーフローパイプ46が設けられ、同パイプ46の上端は同タンク40の前記上限水位より高い位置まで延出されるとともに、同パイプ46の下端は導出管73の中間部に接続されている。なお、このオーバーフローパイプ46は余剰の酸性イオン水をアルカリ性イオン水タンク50に排出する機能を果たすとともに、電気分解により発生した塩素ガスをアルカリ性イオン水にとけ込ませる機能も果たしている。
【0023】
アルカリ性イオン水タンク50には排出管51も侵入しており、同管51に介装させた電動ポンプ52の作動により同タンク50内のアルカリ性イオン水を外部に排出するようにしている。また、アルカリ性イオン水タンク50にも、水位センサ53が収容され、同センサ53はアルカリ性イオン水の水位が所定の上限水位以上になったことを検出するとともに、同アルカリ性イオン水の水位が同上限水位より低い下限水位以下になったことも検出する。
【0024】
この電解水生成装置は、前記各種センサ13,23,24,45,53、電磁バルブ12,15,22,44、電動ポンプ27,28,52、直流電源装置60及び切り換えバルブ71に接続された電気制御回路80を備えている。この電気制御回路80はマイクロコンピュータにより構成されており、図2〜4に示すフローチャートに対応したプログラムを実行して、電磁バルブ12,15,22,44の開閉、電動ポンプ27,28,52及び直流電源装置60の作動並びに切り換えバルブ71の状態を制御する。電気制御回路80はタイマ80aを内蔵しており、同タイマ80aは時間を計測してタイマインタラプト信号を所定の短時間毎に発生し、同短時間毎に電気制御回路80に図3,4のタイマインタラプトプログラムを実行させる。また、この電気制御回路80には、手動操作によりオン状態又はオフ状態に切り換えられて排出管51及び電動ポンプ52の洗浄を指示するための洗浄スイッチ81、排出管51及び電動ポンプ52がスケールの蓄積により洗浄されるべき時期にあること又は当該電解水生成装置が洗浄動作中であることを表す洗浄ランプ82、並びに同洗浄動作の終了を表す洗浄終了ランプ83も接続されている。
【0025】
次に、上記のように構成した第1の実施形態の動作を説明すると、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの塩Sを濃塩水タンク10内に多量に投入し、同タンク10内の濃塩水をほぼ飽和状態にするとともに、残留の塩Sが同タンク10の底に常に沈澱している状態にしておく。なお、塩Sが不足している場合には随時補充する。その後、電源スイッチ(図示しない)の投入により、電気制御回路80は図2のステップ100にてメインプログラムの実行を開始し、ステップ102にて初期処理を実行する。
【0026】
この初期処理では、水位センサ13の検出に基づき電磁バルブ12の開閉を制御し、外部給水源から濃塩水タンク10に水を供給して同タンク10内に前記所定の上限水位まで濃塩水を蓄える。また、水位センサ24の検出に基づき電磁バルブ22の開閉を制御して外部給水源から希塩水タンク20に水を供給するとともに、濃度センサ23の検出に基づき電磁バルブ15の開閉を制御して濃塩水タンク10から希塩水タンク20に濃塩水を供給し、同水及び濃塩水の供給にともない電動ポンプ27を作動させて希塩水タンク20内の希塩水を撹拌して、同タンク20内に前記所定の上限水位まで所定濃度の希塩水を蓄える。さらに、切り換えバルブ71を第1状態に設定するとともに、電磁バルブ44を所定時間オン状態にして酸性イオン水タンク40内に残留している酸性イオン水をすべて排出した後、同バルブ44をオフ状態に設定する。これと同時に、電動ポンプ52を所定時間作動させることによりアルカリ性イオン水タンク50内に残留しているアルカリ性イオン水を全て排出する。これらの処理の実行後、電気制御回路80はプログラムをステップ104へ進め、以後ステップ104〜124からなる循環処理を繰り返し実行する。
【0027】
ステップ104においては、濃塩水タンク10及び希塩水タンク20内の塩水の調整処理を実行する。この処理では、水位センサ13による検出に基づき、濃塩水タンク10内の濃塩水の水位が下限水位以下になった時点で電磁バルブ12をオン状態に切り換え、同切り換えによる給水により、同タンク10内の濃塩水の水位が上限水位以上になった時点で電磁バルブ12をオフ状態に切り換える。また、水位センサ24による検出に基づき、希塩水タンク20内の希塩水の水位が下限水位以下になった時点で電動ポンプ27を作動させるとともに電磁バルブ22をオン状態に切り換え、同切り換えによる給水により、同タンク20内の希塩水の水位が上限水位以上になった時点で電磁バルブ22をオフ状態に切り換え、その所定時間後に電動ポンプ27を停止させる。さらに、濃度センサ23による検出に基づき、希塩水タンク20内の希塩水の濃度が所定の下限値より低くなった時点で電動ポンプ27を作動させるとともに電磁バルブ15をオン状態に切り換え、同切り換えによる濃塩水の供給により、同タンク20内の希塩水の濃度が所定の上限値以上になった時点で電磁バルブ15をオフ状態に切り換え、その所定時間後に電動ポンプ27を停止させる。なお、このステップ104の処理は給水又は濃塩水の補給中にプログラムの進行を止めてしまうものではなく、上記各制御をステップ104〜124からなる循環処理中に繰り返し行うものであり、同処理により常に濃塩水タンク10内及び希塩水タンク20内の水位がそれぞれ所定の上限水位と下限水位の間に保たれるとともに、希塩水タンク20内の希塩水の濃度が所定の上限値と下限値の間に保たれる。
【0028】
次に、電気制御回路80はステップ106,108にてそれぞれフラグFLG4,FLG3が“1”であるか否かを判定する。フラグFLG4は値“1”にて当該電解水生成装置が洗浄動作を終了したことを表し、フラグFLG3は値“1”にて同装置が洗浄動作中であることを表す。両フラグFLG4,FLG3は共に図示しない初期設定により最初“0”に設定されているので、電気制御回路80はステップ106,108にて共に「NO」と判定してプログラムをステップ110へ進める。ステップ110においては洗浄スイッチ81がオン状態にあるか否かを判定し、同スイッチ81がオフ状態に保たれていれば「NO」と判定してプログラムをステップ112へ進める。
【0029】
ステップ112〜124は電解水の生成の開始及び停止を制御する処理である。まず、電気制御回路80はステップ112にてフラグFLG1が“1”であるか否かを判定する。フラグFLG1は値“1”により当該電解水生成装置が電解水の生成中であることを表し、図示しない初期設定により最初“0”に設定されているので、電気制御回路80はステップ112における「NO」との判定の基にプログラムをステップ114へ進める。ステップ114においては水位センサ45により検出される酸性イオン水タンク40内の水位が下限水位以下であるか否かを判定するが、この場合同タンク40内の酸性イオン水はステップ102の処理により全て排出されているので、電気制御回路80は「YES」と判定してプログラムをステップ116以降に進める。ステップ116においては電動ポンプ28及び直流電源装置60を作動させて電解水の生成を開始し、酸性イオン水タンク40内に酸性イオン水を蓄え始める。ステップ118においてはフラグFLG1を“1”に設定する。
【0030】
このフラグFLG1の設定により、次にステップ112の判定処理が実行されたときには電気制御回路80は「YES」と判定してプログラムをステップ120へ進め、以後ステップ104〜112,120の循環処理を繰り返す。同循環処理中、電解槽30においては電解水が生成され続け、酸性イオン水タンク40内に同生成された酸性イオン水が蓄積され続ける。そして同蓄積により酸性イオン水タンク40内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ45により検出されると、ステップ120における「YES」の判定の基に、ステップ122にて電動ポンプ28及び直流電源装置60の作動を停止させて電解水の生成を停止するとともに、ステップ124にてフラグFLG1を“0”に設定する。
【0031】
このフラグFLG1の設定により、次にステップ112の判定処理が実行されたときには電気制御回路80は「NO」と判定してプログラムをステップ114へ進め、以後ステップ104〜114の循環処理を繰り返す。同循環処理中、酸性水タンク40内の酸性イオン水は、コック42を操作することにより、取り出し管41を介して外部に取り出されて利用される。そしてこの酸性イオン水の取り出しにより、酸性イオン水タンク40内の水位が低下して下限水位に達したことが水位センサ46により検出されると、ステップ114における「YES」の判定の基に、前記と同様にステップ116にて電動ポンプ28及び直流電源60を作動させて再び電解水の生成を開始し、酸性イオン水タンク40内に酸性イオン水を蓄え始めるとともに、ステップ118にてフラグFLG1を“1”に設定する。
【0032】
上記ステップ112〜124の処理により、前記ステップ104〜124の循環処理中、酸性イオン水タンク40内の水位は前記電解水の生成による上昇と、酸性イオン水の取り出しによる下降とを繰り返しながら、所定の上限水位と下限水位との間に保たれる。
【0033】
一方、上記ステップ104〜124の循環処理中、タイマ80aが所定の短時間の経過を計測する毎に、電気制御回路80は図3,4のステップ200〜238からなるタイマインタラプトプログラムを割り込み実行する。
【0034】
電気制御回路80は図3のステップ200にて同タイマインタラプトプログラムの実行を開始した後、プログラムをステップ202へ進める。ステップ202,204は後述する洗浄動作の継続時間を計測するための処理であり、前記値“0”に初期設定されたフラグFLG3に基づき、電気制御回路80はステップ202にて「NO」と判定してプログラムをステップ206へ進める。同ステップ206においては、フラグFLG2が“1”であるか否かを判定する。フラグFLG2は値“1”にて電動ポンプ52が作動中であってアルカリ性イオン水タンク50内のイオン水の排出中であることを表し、図示しない初期設定により最初“0”に設定されているので、電気制御回路80はステップ206における「NO」との判定の基にプログラムをステップ208へ進める。同ステップ208においてはアルカリ性イオン水タンク50内の水位が上限水位以上であるか否かを判定するが、この場合同タンク50内のアルカリ性イオン水はステップ102の処理により全て排出されているので、電気制御回路80は「NO」と判定してステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0035】
一方、メインプログラムでは図2のステップ112〜124の処理により電解槽30にて酸性イオン水の生成を間欠的に継続しており、アルカリ性イオン水タンク50には同酸性イオン水の生成に付随して生成されるアルカリ性イオン水が蓄積され続けている。同蓄積により、アルカリ性イオン水タンク50内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、タイマインタラプトプログラムでは前記ステップ208にて「YES」と判定してプログラムをステップ210以降へ進め、ステップ210にて電動ポンプ52を作動させてアルカリ性イオン水タンク50内のアルカリ性イオン水を排出管51を介して外部に排出し始めるとともに、ステップ212にて電動ポンプ52の作動時間を計測するタイマカウント値CNT1を“0”にリセットする。そしてステップ214にてフラグFLG2を“1”に設定し、ステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0036】
上記ステップ214におけるフラグFLG2の設定により、以後このタイマインタラプトプログラムが実行されたときに電気制御回路80はステップ206にて「YES」と判定し、プログラムを図4のステップ216以降に進める。ステップ216においてはタイマカウント値CNT1に“1”が加算され、これにより電動ポンプ52が作動を開始してからの経過時間が計測される。ステップ218においてはアルカリ性イオン水タンク内の水位が下限水位以下であるか否かを判定し、同タンク50内の水位が下限水位以下でなければステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0037】
上記ステップ200,202,206,216,218,238の処理の繰り返し実行中、電動ポンプ52の作動によりアルカリ性イオン水タンク50内のアルカリ性イオン水が外部に排出され、同タンク50内の水位が下限水位まで低下したことが水位センサ53により検出されると、タイマインタラプトプログラムではステップ218にて「YES」と判定し、ステップ220にて電動ポンプ52の作動を停止させて同排出を停止させるとともに、ステップ222にてフラグFLG2を“0”に設定して、プログラムをステップ224へ進める。同ステップ224においてはフラグFLG3が“1”であるか否かを判定するが、前記初期設定により同フラグFLG3は“0”に設定されているので、電気制御回路80は「NO」と判定してプログラムをステップ226へ進める。ステップ226においては、このときタイマカウント値CNT1が表す電動ポンプ52の作動が開始されてから停止されるまでの時間が後述する所定時間T1以上であるか否かを判定する。タイマカウント値CNT1が同所定時間T1に達していなければ、電解水生成装置80はステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0038】
上記ステップ222におけるフラグFLG2の設定により、次にこのタイマインタラプトプログラムが実行されたときにはステップ206にて「NO」と判定し、再びプログラムをステップ208へ進める。以後、前記所定の短時間毎にこのタイマインタラプトプログラムを実行することにより、前述と同様にステップ200,202,206〜226,238からなる処理が繰り返し実行され、間欠的に電動ポンプ52が作動されてアルカリ性イオン水タンク50内の水位が所定の上限水位と下限水位の間に保たれるとともに、タイマカウント値CNT1により同ポンプ52の作動の開始から停止までの時間がその都度計測される(図5参照)。
【0039】
ところで、当該電解水生成装置の使用に伴い、アルカリ性イオン水の流路である排出管51及び電動ポンプ52にはカルシウム、マグネシウムなどのスケールが付着し、同付着したスケールの蓄積により同管51及びポンプ52の排出能力は低下していく傾向にある。そしてこのように排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が低下すると、上述のようにアルカリ性イオン水タンク50内の水位を上限水位から下限水位まで下降させるのに要する電動ポンプ52の作動時間は長くなる。したがって、排出管51及び電動ポンプ52の排出能力の低下は電動ポンプ52の作動時間により監視することができ、この排出能力低下を表す同ポンプ52の長い作動時間が、同管51及びポンプ52に洗浄が必要であるか否かを判定するために、前述した所定時間T1として予め設定されている。
【0040】
上記ステップ200,202,206〜226,238からなる処理の繰り返し実行中、前述したようにスケールの蓄積により排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が低下し、ステップ212,216により計測される電動ポンプ52の作動の開始から停止までの時間が長くなって所定時間T1に達した場合、電解水生成装置80はステップ226にて「YES」と判定し、ステップ228にて洗浄ランプ82を点灯する。以後、このタイマインタラプトプログラムが実行されたときにはステップ200,202,206〜228,238からなる処理が実行される。
【0041】
一方、使用者は前記洗浄ランプ82の点灯の視覚確認により排出管51及び電動ポンプ52が洗浄すべき時期にあることを認識し、洗浄スイッチ81を手動操作してオン状態に切り換える。同切り換えにより、メインプログラムでは図2のステップ110にて「YES」と判定し、プログラムをステップ126へ進めて洗浄動作開始処理を実行する。この洗浄動作開始処理では、切り換えバルブ71を第2状態に設定し、電磁バルブ44をオン状態に設定するとともに、電動ポンプ28及び直流電源装置60を作動させる。既に電動ポンプ28及び直流電源装置60が作動状態にあるときはそのまま作動状態に保つ。これにより、電解槽30にて生成された酸性イオン水及びアルカリ性イオン水は、アルカリ性イオン水タンク50及び酸性イオン水タンク40にそれぞれ供給される。なお、この酸性イオン水タンク40に供給されたアルカリ性イオン水はそのまま排出管43を介して外部に排出される。そしてステップ128にてフラグFLG3を“1”に設定し、これにより以後メインルーチンではステップ108にて「YES」と判定して、ステップ104〜108からなる循環処理を実行し続ける。
【0042】
一方、同循環処理中、タイマインタラプトプログラムが実行されたときには、前記メインルーチンのステップ128にて“1”に設定されたフラグFLG3により、図3のステップ202における「YES」の判定の基に、ステップ204にて洗浄動作の継続時間を計測するためのタイマカウント値CNT2に“1”を繰り返し加算し続ける。なお、このタイマカウント値CNT2は図示しない初期設定により最初“0”に設定されている。
【0043】
ステップ206〜222,238の処理は前述と同様に実行される。すなわち、電動ポンプ52が停止中であるとき、電解槽30にて生成された酸性イオン水の蓄積によりアルカリ性イオン水タンク50内の水位が上昇して上限水位に達すると、同ポンプ52を作動させて同タンク50内の酸性イオン水の排出を開始するとともに、タイマカウント値CNT1を“0”にリセットして同ポンプ52の作動の開始後の経過時間を計測し始める。同ポンプ52の作動中は同経過時間を計測し続けて、前記酸性イオン水の排出によりアルカリ性イオン水タンク50内の水位が低下して下限水位に達すると、同ポンプ52の作動を停止させて同排出を停止する。これにより、アルカリ性イオン水タンク50内の水位が所定の上限水位と下限水位の間に保たれるとともに、電動ポンプ52の作動の開始から停止までの時間がその都度計測される。このとき、前記酸性イオン水の排出時には同排出される酸性イオン水が排出管51及び電動ポンプ52を通過して同管51及びポンプ52に付着したスケールを溶かして除去するので、同管51及びポンプ52が洗浄される。
【0044】
上記ステップ206〜222,238の処理の繰り返し実行中において、ステップ220,222における電動ポンプ52の停止制御後にはステップ224にてフラグFLG3が“1”であるか否かを判定する。この場合、上記図2のステップ128にてフラグFLG3は“1”に設定されているので、電気制御回路80は同ステップ224にて「YES」と判定し、プログラムをステップ230以降へ進める。ステップ230においては、タイマカウント値CNT2が所定時間T3以上であるか否かを判定する。この所定時間T3は、当該電解水生成装置の洗浄動作を継続させる最低限の時間(例えば、1時間)に予め設定されている。洗浄動作が開始されてから同所定時間T3が経過するまで、電気制御回路80はステップ230を実行したとき「NO」と判定し、ステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0045】
当該電解水生成装置が洗浄動作を開始してから所定時間T3が経過し、タイマカウント値CNT2が同所定時間T3に達すると、電気制御回路80は次にステップ230を実行したとき「YES」と判定し、ステップ232にて、このときタイマカウント値CNT1が表す電動ポンプ52の作動の開始から停止までの時間が所定時間T2以下であるか否かを判定する。この所定時間T2は、排出管51及び電動ポンプ52のスケールが前記洗浄により除去されたことを表す同ポンプ52の作動時間に予め設定されている。タイマカウント値CNT1が同所定時間T2以下でなければ、ステップ232における「NO」との判定の基に電気制御回路80はステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0046】
そして、上記排出管51及び電動ポンプ52の酸性イオン水による洗浄により、同管51及びポンプ52の排出能力が回復し、ステップ212,216にて計測される電動ポンプ52の作動の開始から停止までの時間が短くなって所定時間T2に達すると、電気制御回路80はステップ232を実行したとき「YES」と判定し、ステップ234にて洗浄ランプ82を消灯するとともに洗浄終了ランプ83を点灯し、ステップ236にてフラグFLG4を“1”に設定して、ステップ238にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。この“1”に設定されたフラグFLG4に基づいて、メインプログラムでは図2のステップ106にて「YES」と判定し、ステップ130にて電動ポンプ27,28及び直流電源装置60の作動を停止させるとともに、電磁バルブ12,15,22をオフ状態に設定し、当該電解水生成装置の電気制御回路80を除く全ての作動を停止制御する。同停止制御後、ステップ132にてプログラムの実行を終了する。
【0047】
上述のように、上記第1の実施形態の電解水生成装置においては、電動ポンプ28及び直流電源装置60を作動させて電解槽30にて酸性イオン水を生成し、同生成した酸性イオン水を酸性イオン水タンク40内に蓄えるとともに、同酸性イオン水の生成に付随して生成されるアルカリ性イオン水をアルカリ性イオン水タンク50内に蓄える。そして同タンク50内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、電動ポンプ52を作動させて同タンク50内のアルカリ性イオン水を排出管51を介して外部に排出し、同排出により同タンク50内の水位が低下して下限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、電動ポンプ52を停止させて同排出を停止させる。このとき、スケールの蓄積により排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が低下し、電動ポンプ52が作動を開始してから停止するまでの時間が長くなって所定時間T1に達すると、洗浄ランプ82を点灯させる。これにより、使用者が排出管51及び電動ポンプ52のスケールの蓄積による排出不良に対して事前に対処でき、酸性イオン水が常に安定して供給されるようになる。
【0048】
また、洗浄スイッチ81がオン操作されると、切り換えバルブ71を第2状態に切り換えて洗浄動作を開始し、アルカリ性イオン水タンク50内に電解槽30にて生成した酸性イオン水を蓄え始める。そして同タンク50内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、電動ポンプ52を作動させて同タンク50内の酸性イオン水を排出管51を介して外部に排出し、同排出により同タンク50内の水位が低下して下限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、電動ポンプ52を停止させて同排出を停止させる。このとき、前記酸性イオン水の排出時に同酸性イオン水が排出管51及び電動ポンプ52に付着したスケールを溶かして除去する。したがって、使用者は簡単な操作で排出管51及び電動ポンプ52を洗浄することができる。
【0049】
また、上記洗浄動作の開始後所定時間T3が経過し、かつ、上記スケールの除去により排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が回復し、電動ポンプ52が作動を開始してから停止するまでの時間が短くなって所定時間T2に達すると、洗浄ランプ81を消灯させ、洗浄終了ランプ82を点灯させるとともに電動ポンプ28及び直流電源装置60の作動を停止させ、上記酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンク50への供給を終了させる。これにより、上記洗浄動作が少なくとも所定時間T3の間はいかなる要因によっても停止されることなく継続され、同所定時間T3継続後は排出管51及び電動ポンプ52の排出能力の回復に伴い自動的に終了されるので、排出管51及び電動ポンプ52に付着したスケールが確実に除去されるとともに、電解水生成装置の使い勝手がさらによくなる。
【0050】
b.第2の実施形態
次に、アルカリ性イオン水タンク50内の水位が上限水位以上になったとき電動ポンプ52を所定時間T4だけ作動させて同タンク50内のイオン水を排出するようにし、同ポンプ52が作動を停止してから次に再び作動を開始するまでの時間により排出管51及び同ポンプ52の排出能力の低下を監視するようにした本発明の第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態も図1のように構成されて電気制御回路80は図2のメインプログラムを実行するが、タイマ70aが所定の短時間を計測する毎に図3,4のタイマインタラプトプログラムに代えて図6,7のタイマインタラプトプログラムを実行する。
【0051】
電気制御回路80は図6のステップ300にて同タイマインタラプトプログラムの実行を開始した後、当該電解水生成装置の洗浄中を表すフラグFLG3は図示しない初期設定により“0”に設定されているので、ステップ302にて「NO」と判定してプログラムをステップ306に進める。ステップ306においては、フラグFLG2が”1”であるか否かを判定する。このフラグFLG2は”1”により電動ポンプ52の作動中を表しており、同フラグFLG2も図示しない初期設定により同ポンプ52の停止中を表す”0”に設定されているので、同ステップ306にて「NO」と判定してプログラムを図7のステップ318,320に進める。ステップ318,320においては、フラグFLG1が”1”であることを条件に、電動ポンプ52の停止時間を計測するためのタイマカウント値CNT3に「1」を加算する。なお、フラグFLG1が”1”であることを条件に加えた理由は、同フラグFLG1は電解水生成中を表しており、同電解水の生成中のみ電動ポンプ52の停止時間を計測するためである。
【0052】
次に、ステップ322にて、アルカリ性イオン水タンク50内の水位が上限水位以上であるか否かを判定する。同タンク50内の水位が上限水位以上でなければ、同ステップ322にて「NO」と判定し、ステップ344にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。これにより、このタイマインタラプトプログラムにおいては、アルカリ性イオン水タンク50内の水位が上限水位以上になるまで、ステップ300,302,306,318〜322,344の処理が実行される。
【0053】
上記処理の繰り返し実行中、電解槽30にて生成されたアルカリ性イオン水がアルカリ性イオン水タンク50内に蓄積され、同タンク50内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、ステップ322における「YES」との判定の基に、電気制御回路80はステップ324にて電動ポンプ52を作動させて同タンク50内のアルカリ性イオン水を排出管51を介して外部に排出し始める。これと同時に、ステップ326にて電動ポンプ52の作動時間を計測するためのタイマカウント値CNT1を“0”にリセットし、ステップ328にて同ポンプ52の作動中であることを表すフラグFLG2を“1”に設定する。
【0054】
次に、ステップ330にてフラグFLG3が“1”であるか否かを判定する。この場合、前記初期設定によりフラグFLG3は“0”に設定されているので、電気制御回路80は「NO」と判定してプログラムをステップ332へ進める。同ステップ332においては電動ポンプ52の停止時間を計測するためのタイマカウント値CNT3が所定時間T5以下であるか否かを判定する。
【0055】
この所定時間T5について説明しておく。上述したようにスケールの蓄積により排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が低下すると、電動ポンプ52が所定時間T4だけ作動することによって排出されるアルカリ性イオン水タンク50内のアルカリ性イオン水の量は減少する。このとき、連続して電解槽30にて電解水が生成されている条件下においては、電動ポンプ52が作動を停止してから、次にアルカリ性イオン水タンク50内の水位が上限水位まで上昇して再び同ポンプ52が作動を開始するまでの時間は短くなる(図8参照)。したがって、排出管51及び電動ポンプ52の排出能力の低下は電動ポンプ52の停止時間により監視することができ、同管51及びポンプ52に洗浄が必要であることを検出する同ポンプ52の停止時間が所定時間T5として予め設定されている。
【0056】
いま、排出管51及び電動ポンプ52にスケールが蓄積していなければ、電動ポンプ52の停止時間を表すタイマカウント値CNT3は所定時間T5より大きいので、電気制御回路80は前記ステップ332にて「NO」と判定して、ステップ344にてこのタイマインタラプトプログラムの実行を終了する。そして、次にタイマインタラプトプログラムが実行されたときには、前記ステップ328の処理によりフラグFLG2が”1”に設定されているので、ステップ306にて「YES」と判定し、プログラムをステップ308,310へ進める。ステップ308においては電動ポンプ52の作動時間を計測するためのタイマカウント値CNT1に“1”を加算し、ステップ310にて同カウント値CNT1が所定時間T4以上を表しているか否かを判定する。この所定時間T4は、排出管51及び電動ポンプ52に排出能力の低下が生じていない状態で、アルカリ性イオン水タンク50内の水位を上限水位から下限水位まで下降させるのに要する同ポンプ52の作動時間に予め設定されている。したがって、電動ポンプ52の作動時間が所定時間T4に達するまでは、ステップ310にて「NO」と判定し続ける。
【0057】
そして、電動ポンプ52の作動時間が所定時間T4に達すると、電気制御回路80はステップ310にて「YES」と判定し、ステップ312〜316の処理を実行して、ステップ344にてこのタイマインタラプトプログラムの実行を終了する。ステップ312においては、電動ポンプ52の作動を停止させて、前記アルカリ性イオン水タンク内のイオン水の排出を停止させる。ステップ314においては電動ポンプ52の作動停止時間を計測するためのタイマカウント値CNT3を“0”にリセットし、ステップ316においては電動ポンプ52が停止中であることを表すフラグFLG2を“0”に設定する。このようなステップ322〜328及びステップ306〜316の処理により電動ポンプ52が間欠運転されて、アルカリ性イオン水タンク50内のアルカリ性イオン水が排出される。
【0058】
次に、排出管51及び電動ポンプ52がスケールの付着により排出不良になった場合について説明する。この場合、前述のように、電動ポンプ52の停止時間は短くなる。したがって、前述したステップ306〜320の処理により計測される電動ポンプ52の停止時間は前記所定時間T5以下になり、電動ポンプ52の作動開始時のステップ332にて「YES」と判定し、ステップ334にて洗浄ランプ82を点灯する。同点灯後、電気制御回路80はステップ344にてこのタイマインタラプトプログラムを終了する。
【0059】
使用者が前記洗浄ランプ82の点灯を視覚確認して洗浄スイッチ81を手動操作すると、メインプログラムでは上記第1の実施形態と同様の処理が実行され、図2のステップ126にて洗浄動作を開始するとともに、ステップ128にて当該電解水生成装置の洗浄中を表すためのフラグFLG3を“1”に設定し、以後前述したステップ104〜108からなる循環処理を繰り返す。一方、タイマインタラプトプログラムにおいては、ステップ302にて「YES」と判定されるようになって、ステップ304の処理により、洗浄時間を表すタイマカウント値CNT2に同インタラプトプログラムの実行毎に「1」が加算されるようになる。また、ステップ330にて「YES」と判定されるようになるので、ステップ336,338の比較判定処理が実行されるようになる。
【0060】
ステップ336の比較判定処理は、上記第1の実施形態と同様な洗浄動作を少なくとも所定時間T3だけは行わせるための処理であり、タイマカウント値CNT2が所定時間T3に達するまでは、ステップ340,342の洗浄終了処理の実行を禁止する。ステップ338の比較判定処理は、洗浄の終了を判定するための処理である。前記のように当該電解水生成装置の洗浄動作が開始され、ステップ322〜328及びステップ306〜316の処理による電動ポンプ52の間欠運転により、排出管51及び電動ポンプ52に付着したスケールが酸性イオン水により除去されると、前述した場合とは逆に電動ポンプ52の停止時間が長くなる。したがって、この場合には、ステップ314,316,306,318,320の処理により計測した電動ポンプ52の停止時間を表すタイマカウント値CNT3は大きくなる。
【0061】
そして、前記タイマカウント値CNT3が所定時間T6以上になると、電気制御回路80はステップ338にて「YES」と判定し、プログラムをステップ340,342に進める。ステップ340,342においては、上記第1の実施形態と同様に、洗浄ランプ82を消灯するとともに洗浄終了ランプ83を点灯し、フラグFLG4を“1”に設定する。その結果、メインプログラムでは、上記第1の実施形態と同様に、図2のステップ130にて当該電解水生成装置の電気制御回路80を除く全ての作動を停止制御し、ステップ132にてプログラムの実行を終了する。
【0062】
上述のように、上記第2の実施形態の電解水生成装置においては、電動ポンプ28及び直流電源装置60を作動させて電解槽30にて酸性イオン水を生成し、同生成した酸性イオン水を酸性イオン水タンク40内に蓄えるとともに、同酸性イオン水の生成に付随して生成されるアルカリ性イオン水をアルカリ性イオン水タンク50内に蓄える。そして同タンク50内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、電動ポンプ52を所定時間T4だけ作動させて同タンク50内のアルカリ性イオン水を排出管51を介して外部に排出させる。このとき、スケールの蓄積により排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が低下し、電動ポンプ52が作動を停止してから次に再び作動を開始するまでの時間が短くなって所定時間T5に達すると、洗浄ランプ82を点灯させる。これにより、上記第1の実施形態の場合と同様に、使用者が排出管51及び電動ポンプ52のスケールの蓄積による排出不良に対して事前に対処でき、酸性イオン水が常に安定して供給されるようになる。
【0063】
また、洗浄スイッチ81がオン操作されると、切り換えバルブ71を第2状態に切り換えて洗浄動作を開始し、アルカリ性イオン水タンク50内に電解槽30にて生成した酸性イオン水を蓄え始める。そして同タンク50内の水位が上昇して上限水位に達したことが水位センサ53により検出されると、電動ポンプ52を所定時間T4の間作動させて同タンク50内の酸性イオン水を排出管51を介して外部に排出させる。このとき、上記第1の実施形態と同様に、前記酸性イオン水の排出時に同酸性イオン水が排出管51及び電動ポンプ52に付着したスケールを溶かして除去する。したがって、この場合も、使用者は簡単な操作で排出管51及び電動ポンプ52を洗浄することができる。
【0064】
また、上記洗浄動作の開始後、所定時間T3が経過し、かつ上記スケールの除去により排出管51及び電動ポンプ52の排出能力が回復し、電動ポンプ52が作動を停止してから次に再び作動を開始するまでの時間が長くなって所定時間T6に達すると、洗浄ランプ82を消灯させ、洗浄終了ランプ83を点灯させるとともに電動ポンプ28及び直流電源装置60の作動を停止させ、上記酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンク50への供給を終了させる。これにより、前記第1の実施形態の場合と同様に、上記洗浄動作が、少なくとも所定時間T3の間はいかなる要因によっても停止されることなく継続され、同所定時間T3継続後は排出管51及び電動ポンプ52の排出能力の回復に伴い自動的に終了されるので、排出管51及び電動ポンプ52に付着したスケールが確実に除去されるとともに、電解水生成装置の使い勝手がさらによくなる。
【0065】
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、電動ポンプ52によりアルカリ性イオン水タンク50内のイオン水を外部に排出するようにしたが、同ポンプ52に代えて電磁バルブにより同排出を実行するようにしてもよい。
【0066】
また、上記第1及び第2の実施形態においては、酸性イオン水タンク40に電磁バルブ44を介装した排出管43を設け、当該電解水生成装置が洗浄動作を開始するときに同バルブ44をオン状態に切り換えて電解槽30から同タンク40に供給されるアルカリ性イオン水を外部に排出するようにしたが、排出管43及び電磁バルブ44を設けず、コック42の操作により取り出し管41を介して同アルカリ性イオン水を外部に排出するようにしてもよい。
【0067】
また、上記第1及び第2の実施形態においては、洗浄ランプ82及び洗浄終了ランプ83により、排出管51及び電動ポンプ52が洗浄の時期にあることや当該電解水生成装置が洗浄動作を終了したことなどを表すようにしたが、同各ランプ82,83に代えて文字を表示する表示器や警報音を発生する警報器を用いるようにしてもよい。
【0068】
また、上記第1及び第2の実施形態においては、塩化ナトリウム水溶液を電気分解して電解水を生成するようにしたが、電解水の用途により、塩化カリウム等他の塩の水溶液や、外部給水源からの水を直接電気分解し、電解水を生成するようにしてもよい。他の塩の水溶液を電気分解する場合、上記第1及び第2の実施形態の濃塩水タンク10内に同塩を補給するようにする。また、外部給水源からの水を直接電気分解する場合、上記第1及び第2の実施形態における濃塩水タンク10、希塩水タンク20の濃度調整などは不要となり、外部給水源から供給され希塩水タンク20に蓄えられる水量のみを制御して、同蓄えられている水を選択的に電解槽30に供給するようにすればよい。
【0069】
さらに、上記第1及び第2の実施形態においては、電磁バルブ15を用いて濃塩水タンク10内の濃塩水を希塩水タンク20に補給するようにしたが、同バルブ15に代えて電動ポンプを用いるようにしてもよい。この場合、濃塩水タンク10を希塩水タンク20の上方に位置させる必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施形態に係る電解水生成装置の全体概略図である。
【図2】本発明の第1及び第2の実施形態に係り、図1の電気制御回路(マイクロコンピュータ)により実行されるメインプログラムを示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施形態に係り、図1の電気制御回路(マイクロコンピュータ)により実行されるタイマインタラプトプログラムの前半部分を示すフローチャートである。
【図4】同プログラムの後半部分を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係り、図1のアルカリ性イオン水タンク内の水位と電動ポンプの作動状態を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係り、図1の電気制御回路(マイクロコンピュータ)により実行されるタイマインタラプトプログラムの前半部分を示すフローチャートである。
【図7】同プログラムの後半部分を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態に係り、図1のアルカリ性イオン水タンク内の水位と電動ポンプの作動状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10…濃塩水タンク、20…希塩水タンク、30…電解槽、31…隔膜、32…陽極室、33…陰極室、34…正電極、35…負電極、40…酸性イオン水タンク、50…アルカリ性イオン水タンク、51…排出管、52…電動ポンプ、53…水位センサ、60…直流電源装置、71…切り換えバルブ、80…電気制御回路(マイクロコンピュータ)、80a…タイマ、81…洗浄スイッチ、82…洗浄ランプ、83…洗浄終了ランプ。
Claims (8)
- 隔膜により区画された一対の電極室内にそれぞれ電極を収容してなり連続的に供給される水を電気分解して酸性及びアルカリ性の各イオン水をそれぞれ連続的に生成する電解槽と、
前記電解槽にて生成された酸性イオン水が供給されるとともに同酸性イオン水を蓄える酸性イオン水タンクと、
前記電解槽にて生成されたアルカリ性イオン水が供給されるとともに同アルカリ性イオン水を蓄えるアルカリ性イオン水タンクと、
前記アルカリ性イオン水タンク内に収容されて同タンク内の水位を検出する水位センサと、
前記アルカリ性イオン水タンク内のイオン水を排出するための排出管と、
前記排出管に介装されて前記アルカリ性イオン水タンク内のイオン水を同排出管を介して選択的に排出する排出手段と、
前記アルカリ性イオン水タンク内の水位が所定の上限水位まで上昇したことを前記水位センサが検出したとき前記排出手段による同タンク内のイオン水の排出を開始するとともに、前記アルカリ性イオン水タンク内の水位が所定の下限水位まで低下したことを前記水位センサが検出したとき前記排出手段による同タンク内のイオン水の排出を停止させる排出制御手段とを備えた電解水生成装置において、
前記排出制御手段により排出制御が開始されてから同排出制御が停止されるまでの時間を計測して同計測時間が第1所定時間より長いとき前記排出管及び排出手段の排出能力の低下を検出する検出手段を設けたことを特徴とする電解水生成装置。 - 前記請求項1に記載の電解水生成装置において、
前記排出管及び排出手段の洗浄を指示するためのスイッチと、
前記電解槽と前記酸性イオン水タンク及びアルカリ性イオン水タンクとの間に介装されて前記電解槽から出力される酸性イオン水及びアルカリ性イオン水の経路を選択的に切り換える切り換えバルブと、
前記スイッチの操作に応答して前記切り換えバルブを制御し、前記電解槽にて生成された酸性イオン水を前記アルカリ性イオン水タンクに供給する切り換えバルブ制御手段とを設けたことを特徴とする電解水生成装置。 - 前記請求項2に記載の電解水生成装置において、
前記切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給中に、前記排出制御手段により排出制御が開始されてから同排出制御が停止されるまでの時間を計測して同計測時間が前記第1所定時間より短い第2所定時間より短いとき、同酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給を終了させる終了制御手段を設けたことを特徴とする電解水生成装置。 - 前記請求項3に記載の電解水生成装置において、
前記切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給の開始後の経過時間を計測して同計測時間が第3所定時間に達するまでは前記終了制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給の終了を禁止する終了制御禁止手段を設けたことを特徴とする電解水生成装置。 - 隔膜により区画された一対の電極室内にそれぞれ電極を収容してなり連続的に供給される水を電気分解して酸性及びアルカリ性の各イオン水をそれぞれ連続的に生成する電解槽と、
前記電解槽にて生成された酸性イオン水が供給されるとともに同酸性イオン水を蓄える酸性イオン水タンクと、
前記電解槽にて生成されたアルカリ性イオン水が供給されるとともに同アルカリ性イオン水を蓄えるアルカリ性イオン水タンクと、
前記アルカリ性イオン水タンク内に収容されて同タンク内の水位を検出する水位センサと、
前記アルカリ性イオン水タンク内のイオン水を排出するための排出管と、
前記排出管に介装されて前記アルカリ性イオン水タンク内のイオン水を同排出管を介して選択的に排出する排出手段と、
前記アルカリ性イオン水タンク内の水位が所定の上限水位まで上昇したことを前記水位センサが検出したとき前記排出手段を第4所定時間作動させて同タンク内のイオン水を排出させる排出制御手段とを備えた電解水生成装置において、
前記排出制御手段により排出制御が停止されてから再び同排出制御手段により同排出制御が開始されるまでの時間を計測して同計測時間が第5所定時間より短いとき前記排出管及び排出手段の排出能力の低下を検出する検出手段を設けたことを特徴とする電解水生成装置。 - 前記請求項5に記載の電解水生成装置において、
前記排出管及び排出手段の洗浄を指示するためのスイッチと、
前記電解槽と前記酸性イオン水タンク及びアルカリ性イオン水タンクとの間に介装されて前記電解槽から出力される酸性イオン水及びアルカリ性イオン水の経路を選択的に切り換える切り換えバルブと、
前記スイッチの操作に応答して前記切り換えバルブを制御し、前記電解槽にて生成された酸性イオン水を前記アルカリ性イオン水タンクに供給する切り換えバルブ制御手段とを設けたことを特徴とする電解水生成装置。 - 前記請求項6に記載の電解水生成装置において、
前記切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給中に、前記排出制御手段により排出制御が停止されてから再び同排出制御手段により同排出制御が開始されるまでの時間を計測して同計測時間が前記第5所定時間より長い第6所定時間より長いとき、同酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給を終了させる終了制御手段を設けたことを特徴とする電解水生成装置。 - 前記請求項7に記載の電解水生成装置において、
前記切り換えバルブ制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給の開始後の経過時間を計測して同計測時間が第3所定時間に達するまでは前記終了制御手段による酸性イオン水のアルカリ性イオン水タンクへの供給の終了を禁止する終了制御禁止手段を設けたことを特徴とする電解水生成装置。
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