JP3570110B2 - 耐黒変性に優れた樹脂クロメート処理Al−Zn系合金めっき鋼板 - Google Patents
耐黒変性に優れた樹脂クロメート処理Al−Zn系合金めっき鋼板 Download PDFInfo
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、めっき皮膜の表面に樹脂クロメート皮膜を有するAl−Zn 系合金めっき鋼板、特に所謂55%Al−Zn系合金めっき鋼板に代表される高Al−Zn 系合金めっき鋼板に、高耐食性を維持しつつ、耐黒変性を付与するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
クロメート処理は、Znめっき鋼板、Zn系合金めっき鋼板、55% Al−Zn系合金めっき鋼板、Alめっき鋼板などのめっき鋼板の一次防錆処理や塗装下地処理として広く使用されている技術である。
【0003】
クロメート処理の基本は処理液中のCr6+をめっき皮膜と反応させることにより、めっき皮膜の上層にCr3+を主体とする化成処理層を形成することにある。この処理の際、処理液に添加剤を適量加えるとこれらは化成処理層に取り込まれる。このようにして取り込まれたある種の添加剤は特性改善、あるいは新機能の付与の点で効果的であることが知られており、工業的に活用されている。
【0004】
例えば、シリカゾルなどの無機コロイドやリン酸などをある条件で単独あるいは複合的に添加すると無添加の場合に比べて耐食性が著しく向上したり、外観の白色性が改善されたりする。
【0005】
また、樹脂を添加して、いわゆる、樹脂クロメート化すると樹脂の種類により潤滑性や絶縁性、耐指紋性などの種々の機能を付与することが可能である。例えば、この方法で潤滑性を付与すると建材・家電用途などに必要なロールフォーミング加工やプレス加工に耐えるクロメート処理鋼板を製造できる。
【0006】
建材・家電などの用途に無塗装で使用される樹脂クロメート処理 Al−Zn系合金めっき鋼板には、耐食性はもちろんのこと、良好な外観が要求される。しかしながら、クロメート処理 Al−Zn系合金めっき鋼板が無塗装状態で保管される場合、特に高温湿潤環境下で保管される場合には、表面が部分的にあるいは全体に亘って経時的に黒っぽく変色する、いわゆる黒変現象が発生することがあり、外観的に商品価値を著しく損なうという問題が生じる。例えば、野積み状態で保管されることの多い建材用の樹脂クロメート処理 Al−Zn系合金めっき鋼板では夏場の高温湿潤環境下でしばしば黒変する。特に、単層の樹脂クロメート皮膜を化成処理層とする樹脂クロメート処理 Al−Zn系合金めっき鋼板は黒変を起こしやすい。
【0007】
黒変したクロメート処理鋼板が黒く見える原因は、保管中に水分や酸素が化成処理層を通過し、めっき皮膜の表層に酸化物、水酸化物あるいは水和酸化物等を生成して、可視光を吸収ないし散乱しやすい形態になっているためだと考えられている。
【0008】
黒変抑制の観点から提案されているAl−Zn 系合金めっき鋼板に対する単層の樹脂クロメート処理に関する技術は以下の通りである。
(1) 特開平5−287548号公報(以下、先行技術1 と記す)
この公報には、還元クロム酸、リン酸、水溶性高分子ポリオール、アニオン系乳化剤で重合した水性樹脂を主成分とするクロメート処理液を金属材料表面に塗布・加熱乾燥して高耐食性、塗料密着性、耐黒変性に優れた難溶性のクロメート皮膜を形成するとともに、シリカゾル系のクロメート処理液と混合してもゲル化を防止できることが開示されている。
【0009】
(2) 特開平6−192850号公報(以下、先行技術2 と記す)
この公報には、還元クロム酸、水分散性ウレタン樹脂、非イオン系乳化剤、シリコーン変性ポリエーテル系消泡剤、高分子樹脂粉末、を含有する処理液安定性、高分子樹脂粉末や顔料の分散性およびプレス加工時の耐黒変性に優れためっき鋼板用樹脂クロメート処理液の組成に関する技術が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの先行技術には以下のような問題がある。
【0011】
すなわち、先行技術1 に開示の技術は、シリカゾル系のクロメート処理液との処理液交換が必要な状況下で、処理液の混合によるゲル化の抑制には効果があるものの、高温・湿潤の厳しい環境下では黒変を十分抑制することが出来ない。
【0012】
また、先行技術2 で問題にしている黒変は、プレス加工時に金型温度が上昇する際のクロメート皮膜の黒変色であり、既述の、特に高温・湿潤環境下で保管される場合に問題となる黒変に関しては全く検討されていない。
【0013】
このように、単層の樹脂クロメート皮膜を有するAl−Zn 系合金めっき鋼板の経時黒変を抑制する技術に関しては殆ど明らかにされていない状況にある。
【0014】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、単層であっても、良好な耐食性を維持しつつ、耐黒変性にも優れた樹脂クロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、樹脂クロメート皮膜中の水分散性樹脂1gあたりに含有される非イオン系乳化剤(ノニオン系乳化剤)の量を限定することにより、耐黒変性に優れた樹脂クロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板を提供するするものであり、その要旨は、水分散性樹脂、非イオン系乳化剤、Cr化合物を含み、Alを25〜75wt% 含むAl−Zn 系合金めっき皮膜の表面に直接形成されたクロメート皮膜を有するクロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板において、前記非イオン系乳化剤の含有量が前記水分散性樹脂1gあたり10−50mg である耐黒変性に優れた樹脂クロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板である。
【0016】
本発明の樹脂クロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板のベースとなるめっき鋼板は、めっき皮膜中にAlが25〜75wt% 含まれるAl−Zn 系合金めっき鋼板であり、所謂55%Al−Zn系合金めっき鋼板が最も代表的なものとして知られている。通常、この種のAl−Zn 系合金めっき鋼板のめっき皮膜中には、SiがAl量の0.5%以上含まれている。
【0017】
また、所謂55%Al−Zn系合金めっき鋼板とは、通常、めっき皮膜中にAl量が50〜60wt% 程度含まれるAl−Zn 系合金めっき鋼板( 以下の説明において、55%Al−Zn系合金めっき鋼板という場合、上記Al含有量のAl−Zn 系合金めっき鋼板を指すものとする)を指し、そのめっき皮膜中には通常Siが1 〜3wt%前後含まれている。以下に述べるように、本発明による特性改善効果は、めっき皮膜中のAl量が25〜75wt% のAl−Zn 系合金めっき鋼板において顕著に現れるものであるが、その中でも上記55%Al−Zn系合金めっき鋼板において特に顕著な特性改善効果が得られる。
【0018】
本発明者らは、55%Al−Zn系合金めっき鋼板をベースとする樹脂クロメート処理鋼板の上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、樹脂クロメート皮膜中にほぼ不可避的に存在する乳化剤の種類と存在量が経時黒変と密接に関係していることを見いだした。
【0019】
水分散性樹脂(エマルジョン型の水分散性樹脂を含む)の多くはその乳化重合の過程で用いられる陰イオン系、非イオン系の乳化剤を含んでいるため、これらの樹脂を含有する樹脂クロメート処理液中にはこれらの乳化剤が不可避的に存在する。また、先行技術2 や特開平5−279867号公報にも開示されているように、樹脂クロメート処理液中での樹脂のゲル化を抑制し、連続塗布性や貯蔵安定性を向上させるために、樹脂クロメート処理液の調合の際に、乳化剤を処理液に添加する場合もある。
【0020】
一般に、陰イオン系乳化剤はゲル化を抑制する作用に欠ける。したがって、樹脂クロメート処理液中でのその含有量は水分散性樹脂の乳化重合時に必要な最少量が残存する程度に制御し、主として非イオン系乳化剤によって処理液中での樹脂のゲル化を抑制する必要がある。
【0021】
処理液中の非イオン系乳化剤の濃度にはゲル化防止のために必要な下限濃度がある。この下限濃度を超えてさらに濃度を上げていくと、まず耐黒変性が劣化するようになり、さらに濃度を上げていくとクロメート皮膜の硬化が妨げられるようになる。耐黒変性が劣化するのは、樹脂のゲル化抑制に必要な量に比べて過剰なフリーの非イオン系乳化剤が、クロメート皮膜の形成に必要なめっき皮膜表面でのCr6+とめっき皮膜のクロメート反応を阻害する作用を有しているためだと考えられる。
【0022】
このような耐黒変性の劣化と、水分散性樹脂に対する非イオン系乳化剤の含有量の関係を詳細に検討した結果、樹脂クロメート皮膜中の非イオン系乳化剤の含有量の適正な範囲は、水分散性樹脂1gあたり10〜50mgであり、樹脂1gあたり13〜26mgの範囲にすることがより好ましいことを見い出した。
【0023】
非イオン系乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタルアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルヒタルアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー等の非イオン系界面活性剤を使用することができる。
【0024】
陰イオン系乳化剤の含有量は少ないほど良い。しかし、陰イオン系乳化剤の含有量が少量であれば黒変を防止するという本発明の効果は阻害されない。例えば、非イオン系乳化剤の含有量が樹脂1gあたり25mgの場合には、水分散性樹脂の乳化重合時に必要な陰イオン系乳化剤が水分散性樹脂1gあたり5mg 程度までなら含有されていても黒変は起こらない。
【0025】
陰イオン系乳化剤を併用する必要がある場合は、石けんなどのカルボン酸塩、アルキル硫酸ナトリウムやアルキルアリルエーテル硫酸ナトリウムなどの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩、もしくはリン酸エステル塩、等の陰イオン系界面活性剤を使用することができる。
【0026】
水分散性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂などを使用することができる。
【0027】
クロメート皮膜中の水分散性樹脂の付着量は、1 〜5g/m2 の範囲が好ましい。これは、1g/m2 未満では鋼板加工時に重要な耐傷付き性が確保出来ず、また、5g/m2 を超えると厳しい加工を受けた際に皮膜剥離を招きやすいためである。
【0028】
Cr化合物の供給源としては、クロム酸、クロム酸アンモニウム、クロム酸塩( 例えば、クロム酸亜鉛、クロム酸ナトリウム、クロム酸バリウムなど) 、重クロム酸塩( 例えば、重クロム酸アンモニウムなど) を使用することができる。
【0029】
クロメート皮膜中のCr化合物の付着量は、鋼板片面当たり、金属Cr換算で、10〜100mg/m2の範囲が好ましい。これは、付着量が10mg/m2 未満では耐食性が不十分であり、また、100mg/m2を超えると、その量に見合った耐食性向上効果を得ることができないのみならず、色調や色むらなどの外観上の異常、鋼板加工時のクロメート皮膜の凝集破壊等による耐食性の劣化が発生しやすいためである。
【0030】
本発明のクロメート皮膜には、本発明の効果を損なわない範囲で、りん酸や例えば硫酸化合物たフッ素化合物等のCr6+とめっき皮膜との反応を促進する化合物などを含んでもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂クロメート処理 Al−Zn系合金めっき鋼板は、Alを25〜75wt% 含むAl− Zn系めっき皮膜の表面に、水分散性樹脂、Cr化合物および水分散性樹脂1gに対して10〜50mgの非イオン系乳化剤を含むクロメート処理液を塗布した後乾燥してクロメート皮膜を形成して得られた鋼板である。クロメート処理液の塗布法は、ロールコータを用いた塗布型処理が望ましい。
【0032】
【実施例】
以下、比較例と対比しつつ、本発明例について説明する。
【0033】
片面あたりのめっき付着量が80g/m2の55%Al−Zn系合金めっき鋼板の表面に、以下の実施例1 、実施例2 に記載する方法で樹脂クロメート皮膜を形成した樹脂クロメート処理鋼板を作成し、作成した鋼板のCr化合物、樹脂ならびに乳化剤の付着量を以下に示す(1) 、(2) の方法で測定した後、その耐黒変性を以下に示す(3) の試験方法で評価した。
【0034】
(1)成膜後のCr化合物の付着量の測定
成膜後のCr化合物の付着量(金属Cr換算量)を蛍光X 線分析法の検量線法により測定した。
【0035】
(2)樹脂ならびに乳化剤の付着量の測定
樹脂の付着量を蛍光X 線分析法の検量線法により測定した。また、樹脂クロメート皮膜中の乳化剤の量は、樹脂溶液を調整する段階での樹脂の添加量に対する乳化剤の添加量と測定した樹脂の付着量から求めた。
【0036】
(3)耐黒変性試験
温度50℃、湿度95% 以上の条件で湿潤試験機中にスタック状態で4 週間放置し、試験後のL 値(JIS Z8730(1980) 6.3.2 のハンターの色差式における明度指数)の変化から耐黒変性を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:L 値変化が1 未満
○:L 値変化が1 〜3
△:L 値変化が3 〜5
×:L 値変化が5 超え
【0037】
なお、以下の実施例1 、実施例2 で検討した水分散性樹脂、非イオン系乳化剤の種類は以下の通りである。
(1) 水分散性樹脂の種類
アクリル樹脂エマルジョン
ウレタン樹脂エマルジョン
ポリエステル樹脂エマルジョン
ポリオレフィン樹脂エマルジョン
エポキシ樹脂エマルジョン
【0038】
(2) 非イオン系の乳化剤の種類
ポリオキシエチレンアルキルエーテル
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
ポリオキシエチレンアルキルエステル
ソルビタルアルキルエステル
ポリオキシエチレンソルヒタルアルキルエステル
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー
【0039】
(実施例1 )
片面あたりのめっき付着量が80g/m2の55%Al−Zn系合金めっき鋼板の表面に、CrO3を金属Cr換算で3g/l、アクリル樹脂エマルジョン( 水分散性樹脂) を225g/l、ポリオキシエチレンアルキルエーテル( 非イオン系乳化剤) を表1 に記載の割合で含むCrの還元率が30% の処理液をロールコータ法によって塗布し、熱風乾燥炉によって鋼板温度が80℃に到達するまで加熱して処理液を乾燥させ、樹脂クロメート皮膜を形成した。その際、Cr化合物と水分散性樹脂の付着量を塗布ロールによってそれぞれ20mg/m2 、1.5g/m2 になるように調整した。非イオン系乳化剤の濃度が10mg/m2 未満のものは、処理液中で樹脂がゲル化したため均一な化成処理皮膜を有する鋼板を作成できなかった。
【0040】
作成した鋼板について、非イオン系乳化剤の含有量の耐黒変性への影響を評価した。評価結果を表1 に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
表1 から明らかなように、水分散性樹脂に対する非イオン系乳化剤の含有量が本発明の範囲内にある発明例は、この含有量が本発明の範囲を外れる比較例に比べて、いずれも良好な耐黒変性を示している。
【0043】
(実施例2 )
実施例1 と同様の条件で、水分散性樹脂と非イオン系乳化剤の種類を変えた鋼板を作成した。水分散性樹脂として、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂を、非イオン系乳化剤として、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタルアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルヒタルアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーを新たに検討した。
【0044】
作成した鋼板について、耐黒変性を評価した。評価に供した鋼板と評価結果を表2 に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
表2 からわかるように、水分散性樹脂や乳化剤の種類によらず、水分散性樹脂に対する非イオン系乳化剤の含有量が本発明の範囲内にある発明例は、この含有量が本発明の範囲を外れる比較例に比べて、いずれも良好な耐黒変性を示している。
【0047】
また、上記によって得られた発明例の鋼板は耐食性にも優れている。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、良好な耐食性を維持しつつ、耐黒変性にも優れた樹脂クロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板を得ることができる。本発明の鋼板は、特に、黒変しやすい夏場の高温湿潤環境下で使用される建材用途などの優れた耐黒変性が必要な用途に使用すると効果的である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、めっき皮膜の表面に樹脂クロメート皮膜を有するAl−Zn 系合金めっき鋼板、特に所謂55%Al−Zn系合金めっき鋼板に代表される高Al−Zn 系合金めっき鋼板に、高耐食性を維持しつつ、耐黒変性を付与するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
クロメート処理は、Znめっき鋼板、Zn系合金めっき鋼板、55% Al−Zn系合金めっき鋼板、Alめっき鋼板などのめっき鋼板の一次防錆処理や塗装下地処理として広く使用されている技術である。
【0003】
クロメート処理の基本は処理液中のCr6+をめっき皮膜と反応させることにより、めっき皮膜の上層にCr3+を主体とする化成処理層を形成することにある。この処理の際、処理液に添加剤を適量加えるとこれらは化成処理層に取り込まれる。このようにして取り込まれたある種の添加剤は特性改善、あるいは新機能の付与の点で効果的であることが知られており、工業的に活用されている。
【0004】
例えば、シリカゾルなどの無機コロイドやリン酸などをある条件で単独あるいは複合的に添加すると無添加の場合に比べて耐食性が著しく向上したり、外観の白色性が改善されたりする。
【0005】
また、樹脂を添加して、いわゆる、樹脂クロメート化すると樹脂の種類により潤滑性や絶縁性、耐指紋性などの種々の機能を付与することが可能である。例えば、この方法で潤滑性を付与すると建材・家電用途などに必要なロールフォーミング加工やプレス加工に耐えるクロメート処理鋼板を製造できる。
【0006】
建材・家電などの用途に無塗装で使用される樹脂クロメート処理 Al−Zn系合金めっき鋼板には、耐食性はもちろんのこと、良好な外観が要求される。しかしながら、クロメート処理 Al−Zn系合金めっき鋼板が無塗装状態で保管される場合、特に高温湿潤環境下で保管される場合には、表面が部分的にあるいは全体に亘って経時的に黒っぽく変色する、いわゆる黒変現象が発生することがあり、外観的に商品価値を著しく損なうという問題が生じる。例えば、野積み状態で保管されることの多い建材用の樹脂クロメート処理 Al−Zn系合金めっき鋼板では夏場の高温湿潤環境下でしばしば黒変する。特に、単層の樹脂クロメート皮膜を化成処理層とする樹脂クロメート処理 Al−Zn系合金めっき鋼板は黒変を起こしやすい。
【0007】
黒変したクロメート処理鋼板が黒く見える原因は、保管中に水分や酸素が化成処理層を通過し、めっき皮膜の表層に酸化物、水酸化物あるいは水和酸化物等を生成して、可視光を吸収ないし散乱しやすい形態になっているためだと考えられている。
【0008】
黒変抑制の観点から提案されているAl−Zn 系合金めっき鋼板に対する単層の樹脂クロメート処理に関する技術は以下の通りである。
(1) 特開平5−287548号公報(以下、先行技術1 と記す)
この公報には、還元クロム酸、リン酸、水溶性高分子ポリオール、アニオン系乳化剤で重合した水性樹脂を主成分とするクロメート処理液を金属材料表面に塗布・加熱乾燥して高耐食性、塗料密着性、耐黒変性に優れた難溶性のクロメート皮膜を形成するとともに、シリカゾル系のクロメート処理液と混合してもゲル化を防止できることが開示されている。
【0009】
(2) 特開平6−192850号公報(以下、先行技術2 と記す)
この公報には、還元クロム酸、水分散性ウレタン樹脂、非イオン系乳化剤、シリコーン変性ポリエーテル系消泡剤、高分子樹脂粉末、を含有する処理液安定性、高分子樹脂粉末や顔料の分散性およびプレス加工時の耐黒変性に優れためっき鋼板用樹脂クロメート処理液の組成に関する技術が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの先行技術には以下のような問題がある。
【0011】
すなわち、先行技術1 に開示の技術は、シリカゾル系のクロメート処理液との処理液交換が必要な状況下で、処理液の混合によるゲル化の抑制には効果があるものの、高温・湿潤の厳しい環境下では黒変を十分抑制することが出来ない。
【0012】
また、先行技術2 で問題にしている黒変は、プレス加工時に金型温度が上昇する際のクロメート皮膜の黒変色であり、既述の、特に高温・湿潤環境下で保管される場合に問題となる黒変に関しては全く検討されていない。
【0013】
このように、単層の樹脂クロメート皮膜を有するAl−Zn 系合金めっき鋼板の経時黒変を抑制する技術に関しては殆ど明らかにされていない状況にある。
【0014】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、単層であっても、良好な耐食性を維持しつつ、耐黒変性にも優れた樹脂クロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、樹脂クロメート皮膜中の水分散性樹脂1gあたりに含有される非イオン系乳化剤(ノニオン系乳化剤)の量を限定することにより、耐黒変性に優れた樹脂クロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板を提供するするものであり、その要旨は、水分散性樹脂、非イオン系乳化剤、Cr化合物を含み、Alを25〜75wt% 含むAl−Zn 系合金めっき皮膜の表面に直接形成されたクロメート皮膜を有するクロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板において、前記非イオン系乳化剤の含有量が前記水分散性樹脂1gあたり10−50mg である耐黒変性に優れた樹脂クロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板である。
【0016】
本発明の樹脂クロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板のベースとなるめっき鋼板は、めっき皮膜中にAlが25〜75wt% 含まれるAl−Zn 系合金めっき鋼板であり、所謂55%Al−Zn系合金めっき鋼板が最も代表的なものとして知られている。通常、この種のAl−Zn 系合金めっき鋼板のめっき皮膜中には、SiがAl量の0.5%以上含まれている。
【0017】
また、所謂55%Al−Zn系合金めっき鋼板とは、通常、めっき皮膜中にAl量が50〜60wt% 程度含まれるAl−Zn 系合金めっき鋼板( 以下の説明において、55%Al−Zn系合金めっき鋼板という場合、上記Al含有量のAl−Zn 系合金めっき鋼板を指すものとする)を指し、そのめっき皮膜中には通常Siが1 〜3wt%前後含まれている。以下に述べるように、本発明による特性改善効果は、めっき皮膜中のAl量が25〜75wt% のAl−Zn 系合金めっき鋼板において顕著に現れるものであるが、その中でも上記55%Al−Zn系合金めっき鋼板において特に顕著な特性改善効果が得られる。
【0018】
本発明者らは、55%Al−Zn系合金めっき鋼板をベースとする樹脂クロメート処理鋼板の上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、樹脂クロメート皮膜中にほぼ不可避的に存在する乳化剤の種類と存在量が経時黒変と密接に関係していることを見いだした。
【0019】
水分散性樹脂(エマルジョン型の水分散性樹脂を含む)の多くはその乳化重合の過程で用いられる陰イオン系、非イオン系の乳化剤を含んでいるため、これらの樹脂を含有する樹脂クロメート処理液中にはこれらの乳化剤が不可避的に存在する。また、先行技術2 や特開平5−279867号公報にも開示されているように、樹脂クロメート処理液中での樹脂のゲル化を抑制し、連続塗布性や貯蔵安定性を向上させるために、樹脂クロメート処理液の調合の際に、乳化剤を処理液に添加する場合もある。
【0020】
一般に、陰イオン系乳化剤はゲル化を抑制する作用に欠ける。したがって、樹脂クロメート処理液中でのその含有量は水分散性樹脂の乳化重合時に必要な最少量が残存する程度に制御し、主として非イオン系乳化剤によって処理液中での樹脂のゲル化を抑制する必要がある。
【0021】
処理液中の非イオン系乳化剤の濃度にはゲル化防止のために必要な下限濃度がある。この下限濃度を超えてさらに濃度を上げていくと、まず耐黒変性が劣化するようになり、さらに濃度を上げていくとクロメート皮膜の硬化が妨げられるようになる。耐黒変性が劣化するのは、樹脂のゲル化抑制に必要な量に比べて過剰なフリーの非イオン系乳化剤が、クロメート皮膜の形成に必要なめっき皮膜表面でのCr6+とめっき皮膜のクロメート反応を阻害する作用を有しているためだと考えられる。
【0022】
このような耐黒変性の劣化と、水分散性樹脂に対する非イオン系乳化剤の含有量の関係を詳細に検討した結果、樹脂クロメート皮膜中の非イオン系乳化剤の含有量の適正な範囲は、水分散性樹脂1gあたり10〜50mgであり、樹脂1gあたり13〜26mgの範囲にすることがより好ましいことを見い出した。
【0023】
非イオン系乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタルアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルヒタルアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー等の非イオン系界面活性剤を使用することができる。
【0024】
陰イオン系乳化剤の含有量は少ないほど良い。しかし、陰イオン系乳化剤の含有量が少量であれば黒変を防止するという本発明の効果は阻害されない。例えば、非イオン系乳化剤の含有量が樹脂1gあたり25mgの場合には、水分散性樹脂の乳化重合時に必要な陰イオン系乳化剤が水分散性樹脂1gあたり5mg 程度までなら含有されていても黒変は起こらない。
【0025】
陰イオン系乳化剤を併用する必要がある場合は、石けんなどのカルボン酸塩、アルキル硫酸ナトリウムやアルキルアリルエーテル硫酸ナトリウムなどの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩、もしくはリン酸エステル塩、等の陰イオン系界面活性剤を使用することができる。
【0026】
水分散性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂などを使用することができる。
【0027】
クロメート皮膜中の水分散性樹脂の付着量は、1 〜5g/m2 の範囲が好ましい。これは、1g/m2 未満では鋼板加工時に重要な耐傷付き性が確保出来ず、また、5g/m2 を超えると厳しい加工を受けた際に皮膜剥離を招きやすいためである。
【0028】
Cr化合物の供給源としては、クロム酸、クロム酸アンモニウム、クロム酸塩( 例えば、クロム酸亜鉛、クロム酸ナトリウム、クロム酸バリウムなど) 、重クロム酸塩( 例えば、重クロム酸アンモニウムなど) を使用することができる。
【0029】
クロメート皮膜中のCr化合物の付着量は、鋼板片面当たり、金属Cr換算で、10〜100mg/m2の範囲が好ましい。これは、付着量が10mg/m2 未満では耐食性が不十分であり、また、100mg/m2を超えると、その量に見合った耐食性向上効果を得ることができないのみならず、色調や色むらなどの外観上の異常、鋼板加工時のクロメート皮膜の凝集破壊等による耐食性の劣化が発生しやすいためである。
【0030】
本発明のクロメート皮膜には、本発明の効果を損なわない範囲で、りん酸や例えば硫酸化合物たフッ素化合物等のCr6+とめっき皮膜との反応を促進する化合物などを含んでもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂クロメート処理 Al−Zn系合金めっき鋼板は、Alを25〜75wt% 含むAl− Zn系めっき皮膜の表面に、水分散性樹脂、Cr化合物および水分散性樹脂1gに対して10〜50mgの非イオン系乳化剤を含むクロメート処理液を塗布した後乾燥してクロメート皮膜を形成して得られた鋼板である。クロメート処理液の塗布法は、ロールコータを用いた塗布型処理が望ましい。
【0032】
【実施例】
以下、比較例と対比しつつ、本発明例について説明する。
【0033】
片面あたりのめっき付着量が80g/m2の55%Al−Zn系合金めっき鋼板の表面に、以下の実施例1 、実施例2 に記載する方法で樹脂クロメート皮膜を形成した樹脂クロメート処理鋼板を作成し、作成した鋼板のCr化合物、樹脂ならびに乳化剤の付着量を以下に示す(1) 、(2) の方法で測定した後、その耐黒変性を以下に示す(3) の試験方法で評価した。
【0034】
(1)成膜後のCr化合物の付着量の測定
成膜後のCr化合物の付着量(金属Cr換算量)を蛍光X 線分析法の検量線法により測定した。
【0035】
(2)樹脂ならびに乳化剤の付着量の測定
樹脂の付着量を蛍光X 線分析法の検量線法により測定した。また、樹脂クロメート皮膜中の乳化剤の量は、樹脂溶液を調整する段階での樹脂の添加量に対する乳化剤の添加量と測定した樹脂の付着量から求めた。
【0036】
(3)耐黒変性試験
温度50℃、湿度95% 以上の条件で湿潤試験機中にスタック状態で4 週間放置し、試験後のL 値(JIS Z8730(1980) 6.3.2 のハンターの色差式における明度指数)の変化から耐黒変性を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:L 値変化が1 未満
○:L 値変化が1 〜3
△:L 値変化が3 〜5
×:L 値変化が5 超え
【0037】
なお、以下の実施例1 、実施例2 で検討した水分散性樹脂、非イオン系乳化剤の種類は以下の通りである。
(1) 水分散性樹脂の種類
アクリル樹脂エマルジョン
ウレタン樹脂エマルジョン
ポリエステル樹脂エマルジョン
ポリオレフィン樹脂エマルジョン
エポキシ樹脂エマルジョン
【0038】
(2) 非イオン系の乳化剤の種類
ポリオキシエチレンアルキルエーテル
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
ポリオキシエチレンアルキルエステル
ソルビタルアルキルエステル
ポリオキシエチレンソルヒタルアルキルエステル
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー
【0039】
(実施例1 )
片面あたりのめっき付着量が80g/m2の55%Al−Zn系合金めっき鋼板の表面に、CrO3を金属Cr換算で3g/l、アクリル樹脂エマルジョン( 水分散性樹脂) を225g/l、ポリオキシエチレンアルキルエーテル( 非イオン系乳化剤) を表1 に記載の割合で含むCrの還元率が30% の処理液をロールコータ法によって塗布し、熱風乾燥炉によって鋼板温度が80℃に到達するまで加熱して処理液を乾燥させ、樹脂クロメート皮膜を形成した。その際、Cr化合物と水分散性樹脂の付着量を塗布ロールによってそれぞれ20mg/m2 、1.5g/m2 になるように調整した。非イオン系乳化剤の濃度が10mg/m2 未満のものは、処理液中で樹脂がゲル化したため均一な化成処理皮膜を有する鋼板を作成できなかった。
【0040】
作成した鋼板について、非イオン系乳化剤の含有量の耐黒変性への影響を評価した。評価結果を表1 に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
表1 から明らかなように、水分散性樹脂に対する非イオン系乳化剤の含有量が本発明の範囲内にある発明例は、この含有量が本発明の範囲を外れる比較例に比べて、いずれも良好な耐黒変性を示している。
【0043】
(実施例2 )
実施例1 と同様の条件で、水分散性樹脂と非イオン系乳化剤の種類を変えた鋼板を作成した。水分散性樹脂として、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂を、非イオン系乳化剤として、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタルアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルヒタルアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーを新たに検討した。
【0044】
作成した鋼板について、耐黒変性を評価した。評価に供した鋼板と評価結果を表2 に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
表2 からわかるように、水分散性樹脂や乳化剤の種類によらず、水分散性樹脂に対する非イオン系乳化剤の含有量が本発明の範囲内にある発明例は、この含有量が本発明の範囲を外れる比較例に比べて、いずれも良好な耐黒変性を示している。
【0047】
また、上記によって得られた発明例の鋼板は耐食性にも優れている。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、良好な耐食性を維持しつつ、耐黒変性にも優れた樹脂クロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板を得ることができる。本発明の鋼板は、特に、黒変しやすい夏場の高温湿潤環境下で使用される建材用途などの優れた耐黒変性が必要な用途に使用すると効果的である。
Claims (1)
- 水分散性樹脂、非イオン系乳化剤、Cr化合物を含み、Alを25〜75wt% 含むAl−Zn 系合金めっき皮膜の表面に直接形成されたクロメート皮膜を有するクロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板において、前記非イオン系乳化剤の含有量が前記水分散性樹脂1gあたり10〜50mgであることを特徴とする耐黒変性に優れた樹脂クロメート処理Al−Zn 系合金めっき鋼板。
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