JP2579487B2 - 表面特性の優れた白色クロメ−ト処理方法 - Google Patents

表面特性の優れた白色クロメ−ト処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は外観が均一で耐食性、塗装性等の表面特性の
優れた亜鉛もしくは亜鉛合金メッキ鋼板又はアルミメッ
キ鋼板のクロメート処理方法に関するものである。
(従来技術) クロメート処理は亜鉛メッキ鋼板、アルミメッキ鋼板
の腐食防止および塗装下地処理として広く使われてい
る。特に近年は材料価格の値上がり分を製品コスト内で
抑える必要から従来塗装部品として使われている部品を
耐食性の表面処理鋼板に替え、無塗装化する動きが活発
である。従って、従来のクロメートの使命であったメー
カーからユーザーまでの一次防錆的なものから、ユーザ
ー後の高耐食性までも要求されている。
鉄鋼メーカーはこの要求に対して種々の工夫したクロ
メートを開発しクロメートの付着量を上げ提供して来
た。しかしながら塗装省略用途に最も重要な事は外観に
ある。従来のクロメートでは必ずしも高耐食性を確保し
ながら均一な色調、むらのない外観を得ることが出来
ず、家電等のユーザーからより高級感のある高耐食性ク
ロメートが要求されている。
均一外観は白色系統のものに得られやすくこの種のク
ロメート製品としてはユニクロムメッキと呼ばれるクロ
メート処理電気亜鉛メッキがある。この方法は光沢のあ
る電気亜鉛メッキを無水クロム酸溶液を用いるもの(特
公昭42−14050号)、シリカ粉末と部分還元した水溶液
とを金属表面に塗布し乾燥するもの(特開昭52−17340
号および特開昭52−17341号)、シリカの粒径を規定し
たもの(特公昭61−1508号)、ホワイトカーボンを用い
るもの(特開昭53−92339号)などがある。
又、塗装下地としてはエッチングクロメートをベース
とするもの(特公昭60−33192号)や亜鉛合金メッキ鋼
板に開発された塗布型クロメートと有機複合シリケート
とを被覆したもの(特開昭60−50180号、特開昭60−501
81号)がある。
又、エッチングクロメートの塗料密着性の観点からD.
B Frremanの研究(Trans.Inst.Metal Finishing,37,56
〜('60))でCrO3/Cr2(SO4のCr6+とCr3+の共存が
良いとしている例がある。
これらの公知技術はメッキ鋼板の一次防錆や限定され
た用途に対しては良い性能を示すが、近年の高度の要求
に対しては必ずしも満足できるものではない。
又、特公昭60−18751号公報には、無水クロム酸,ケ
イ酸コロイドおよびピロリン酸を用いるクロメート処理
が開示されている。この方法は、浴中のクロム化合物は
すべて六価の無水クロム酸で構成されており、ピロリン
酸の如きキレート力のあるリン酸化合物にのみ適用でき
る技術である。この方法ではリン酸を用いると十分な性
能が得られない。ピロリン酸はリン酸に比べ酸性での安
定性に不安があり、コストも高いマイナス要素がある。
(発明が解決しようとする問題点) 近年、要求される塗装省略用処理鋼板は、前述した如
く、均一な外観を有し指紋がつき難く、加工密着性,耐
食性に優れたものでなくてはならない。又、これらの鋼
板はシルク印刷等部分的に塗装されるケースがあり、上
塗々装性能も亦良好でなければならない。
この点、従前の技術はクロメートの種類によって特徴
があるが、外観,指紋,耐食性,塗装性の全てを満足す
ることは難しい。
例えば塗布クロメートの場合、クロメート被膜中に可
溶性の六価クロム(以下Cr6+)を多く含むため、耐食性
には優れているが、色が着きやすく且つ付着量によって
むらになり易い。又塗装下地に用いた場合、高温焼付し
ないと高温度雰囲気化でブリスターが発生したり剥離の
原因になる。
エッチングクロメートの場合、水洗するため難溶性の
クロメートが形成され適度の耐食性,塗装性を示すが、
塗布クロメートのようにクロメート被膜にシリカゾルや
高分子等の品質向上成分を含ませることが難しく、いわ
ゆる純粋なクロメート被膜(Cr(OH)3CrO3・nH2O)に
限定され品質に限界がある。
又、メッキ金属がエッチングされ金属イオンが溶出す
るため浴の成分コントロールが難しく、本発明が対象と
しているメッキ鋼帯のような大量生産に用いるクロメー
トには不向きである。電解クロメートは水に不溶性の三
価クロム(以下Cr3+)を主体とするクロメート被膜が形
成されるため塗料下地としては塗装後の一次、二次密着
性に優れているが、無塗装板の耐食性が悪い。又、塗装
後の耐食性についても高級な塗料を使用しないと塗布型
クロメートに及ばない場合がある。
本発明は従来の方法では得られなかった表面特性の優
れた高生産性クロメート処理方法を提供するものであ
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明のクロメート処理は次の通りに要約することが
出来る。
すなわち 還元率10〜70%の予じめ部分還元したクロム酸を5〜
50g/、 シリカゾルを、SiO2/CrO3比で1/1〜4/1、 リン酸を、H3PO4/CrO3比で0.5/1〜2.0/1、及び 水溶性ヒドロキシル化合物を、対CrO3比で0.01〜0.2 で夫々含むクロメート処理液を、 亜鉛もしくは亜鉛合金メッキ鋼板又はアルミメッキ鋼
板の表面に塗布したのち、 加熱乾燥すること を特徴とする、表面特性の優れた白色クロメート処理方
法。
なお、ここで、クロメート処理液に含まれる水溶性ヒ
ドロキシル化合物の好ましいものとしては、フェノール
化合物,オキシ酸化合物がある。
以下本発明のクロメート液組成について述べる。
本発明に用いるクロメート液の第一成分は部分還元し
たクロム酸である。還元率(%)はCr3+/(Cr3++C
r6+)×100で示され、還元剤としては有機化合物、例え
ばでん粉,庶糖等の多価アルコール化合物,オキシカル
ボン酸,修酸等、無機化合物としては次亜リン酸,過酸
化水素等が使用される。又、後述する第三成分であるア
ニオンとのCr3+化合物の形で加えても良い。濃度は、塗
布の方法によって異るが、全クロムを無水クロム酸(Cr
O3)換算で5g/〜50g/が好まい。5g/未満では付着
量の確保が難しく、50g/超では浴の安定性(沈澱,ゲ
ル化)が悪い。還元率は、10〜70%が使用範囲で、耐食
性用途には10〜40%、塗装下地用途には30〜70%が好ま
しい。還元率が大きい程、色のうすいクロメート被膜が
得られる。
第二成分はシリカゾルである。なお、本発明ではシリ
カゾルに加えて他のコロイド化合物、例えば、アルミナ
ゾル,ジルコニヤゾル,チタン化合物ゾルを添加するこ
ともある。シリカゾルは市販のゾル液もしくはフューム
ドシリカを用いることが出来る。二種以上のコロイド化
合物を組合せて使用することも耐食性の向上に効果があ
る。シリカゾルの濃度はシリカと全クロム(CrO3換算)
との比が1.0〜4.0である。
シリカゾルの濃度が低すぎると目的とする耐食性や塗
装性が得られない。又高すぎるとシリカの凝集破壊によ
り加工性が悪くなる。
第三成分は無機のリン酸化合物である。本発明にはリ
ン酸イオン,縮合リン酸イオン、を適用できる。
クロメート液へのアニオンの供給は、これらのアニオ
ンの酸かもしくは2価以上の金属塩の化合物として供給
する。アニオンの濃度は0.02〜2.0でアニオンの種類に
よって好ましい濃度がある。リン酸イオンおよび縮合リ
ン酸イオン(以下リン酸系イオンと略す。)は、全クロ
ムをクロム酸(CrO3)とした場合CrO3に対してH3PO4
算で0.5〜2.0が好ましい。
アニオンの濃度が低すぎると有色で水に溶解し易いク
ロメート被膜が形成し目的とする品質が得られない。
又、高すぎるとメッキ表面が激しくエッチングされクロ
メート被膜中に耐食性に寄与するCr6+含有率が低下し耐
食および上塗々料の密着性が劣化する。
本発明のクロメート液に2価以上の金属イオン(Men+
と略)、例えば、Ca2+,Mg2+,Sr2+,Ba2+,Zn2+,Fe2+,C
o2+,Ni2+,Sn2+の一種以上を加える場合がある。供給は
アニオンとの化合物もしくは炭酸塩,酸化物,水酸化
物,金属粉体で供給する。添加量は〔Men+/アニオン〕
のモル比で1以下が望ましい。アルカリ金属はクロメー
トの不溶解化を妨げるため好ましくない。
第4成分は水溶性のヒドロキシル化合物である。本発
明において重要なことは予めクロム酸を還元した前記の
成分に更に、ヒドロキシル化合物を加えることであり、
これにより浴中ではCr3+との錯化合物を形成し、浴の安
定化,無色化および官能基を被膜中に残存させることで
上塗々料との密着性を確保する。
還元前の無水クロム酸にこれらのヒドロキシル化合物
を加えると官能基は分解し、水もしくは低分子の有機酸
を生成する。有機酸は被膜を水に可溶化する作用があり
好ましくない。
本発明に用いるヒドロキシル化合物は環状化合物であ
るフェノール類の化合物、およびオキシ酸化合物が最も
好ましい。フェノール化合物には一価,二価および三価
フェノール,ニトロ基,カルボキシル基,スルホン酸
基,アミノ基を有するフェノール化合物、および天然の
タンニン酸等の化合物、高分子のフェノールポリマーが
含まれる。又、オキシ酸化合物は、脂肪族のオキシ酸お
よび芳香族のオキシ酸である。
これらのヒドロキシル化合物は活性なヒドロキシル基
を有しているためCr3+と結合し錯化合の形成や塗料密着
性の向上に対して貢献する。
添加量は前述のクロム酸(CrO3換算)に対して0.01〜
0.2、好ましくは0.1±0.05が外観,耐食性,塗料密着性
の観点でバランスのとれた品質が得られ易く、浴の寿命
も長い。
以下本発明の処理方法について述べる。
本発明の対象となるメッキ鋼板は亜鉛メッキ鋼板およ
び亜鉛アルミニウムメッキ鋼板,亜鉛ニッケル合金メッ
キ鋼板,亜鉛鉄合金メッキ鋼板等の亜鉛合金メッキ鋼
板,アルミニウムメッキ鋼板,アルミニウムシリコン合
金メッキ鋼板等のメッキ鋼板である。
これらのメッキ鋼板は電気メッキ,溶融メッキ,真空
メッキ法によって得られるものが含まれる。本発明では
公知の方法でメッキされた直後の活性なメッキを有する
鋼板上に前述したクロメート液を乾燥後の全Cr付着量と
して10〜1000mg/m2になるように、ロールコート,浸
潰,スプレー後絞りロール等公知の方法で塗布する。そ
の後、ただちに熱風、その他の方法で加熱乾燥する。加
熱条件は板温として50〜200℃理想的には60℃以上が好
ましい。
(作 用) 本発明は塗布型クロメートのメッキ金属との化学反応
を促進し、水難溶性のクロメート化合物と添加したコロ
イドおよびリン酸化合物およびヒドロキシル化合物と結
合したクロメート被膜を形成させる方法である。本発明
はメッキ表面に塗布された少量のクロメート液とメッキ
界面を温度を与えて反応させるためメッキおよびクロメ
ート液界面の反応は均一に反応し、界面のpH上昇に伴い
水に難溶性の被膜が効率よく形成しかも被膜成分に機能
を与えることが出来る。
クロム酸の還元率は難溶性の被膜形成に対して重要な
意味を持っている。即ち、予め浴組成として難溶性のク
ロメート被膜を形成する組成を持っているためクロメー
トとメッキ界面のpH上昇により効率よく水に難溶化す
る。
一方、シリカゾルはクロメート液の状態では安定な水
配位のゾルを形成しているがメッキ表面での反応および
pH上昇,水分の蒸発,クロメートの吸着により安定した
電荷バランスが崩れシリカ同志の凝集やクロムイオン,
亜鉛イオン,アニオン等が吸着した形で被膜を形成す
る。
リン酸は上述した如く、クロメート液とメッキ界面の
エッチング成分であり、反応速度を決める重要な役割を
果す。リン酸、縮合リン酸の場合は、クロメート被膜形
成時に水に不溶性にクロムおよびベース金属とのリン酸
化合物を形成しやすく、メッキのピンホールの封孔作用
や,密着性向上,クロメートの白色化,塗料密着性,塗
装後耐食性の向上に大きく寄与する。
又、水溶性のヒドロキシル化合物を添加すると、クロ
メート被膜の白色化が一層向上する。
以下、これらの点をさらに具体的に示す。
第1図は、第4成分である水溶性ヒドロキシル化合物
として天然のフェノール化合物であるタンニン酸を添加
したクロメート処理液により処理した場合の鋼板の色調
の優越性を示す図であり、処理液A(Cr3+/(Cr3++Cr
6+)=4/10であるCrO350g/,粒径20ミクロンのシリカ
ゾル(SiO2として100g/)で構成)、処理液B(処理
液Aにリン酸(H3PO4/CrO3=1.5/1)75g/を添加)、
処理液C(処理液Bにタンニン酸5g/(クロム酸に対
し0.1)を添加・本発明)を、夫々清浄な電気亜鉛メッ
キ鋼板(目付量20g/m2)の表面にナチュラルコーターで
塗布したのち、熱風(200℃)で到達板温80℃に乾燥
し、クロメート処理電気亜鉛メッキ鋼板を作成し、その
際の、クロムの付着量(T・Cr)と鋼板表面の黄色度
(YI)との関係を表化したものである。
黄色度は、色差計を用い、白色から黄色への度合を次
式により数量化した(JIS K7103)。
YI=100(1.28X−1.06Z)/Y ここでX,Y,Zは、JIS Z8720で規定された標準光eに照
射された試料の三刺激値である。
図から判るように、リン酸を含まない処理液Aによる
被膜〔A〕は、クロムの付着量に比例して黄色度が高
く、ゴールド色となり、処理液Bによる被膜〔B〕は、
黄色度がかなり低減するが、いまだ白色とはいえないの
に、処理液Cによる被膜〔C〕は、無色化が顕著であ
り、殆ど白色化していることが判る。
耐食性については、JIS規定による塩水噴霧試験(JIS
Z2371連続法)によって評価した結果、T・Cr付着量30
mg/m2とした場合、処理液Aでは168時間で白錆が10%発
生したのに対し、処理液BおよびCでは白錆の発生を認
めなかった。又、塗料密着性を評価するため、市販のメ
ラミンアルキッド樹脂(関西ペイント(株)製アミラッ
ク1000〔商品名〕)を用いて、25μ塗装し評価した結
果、後述する実施例に示されるように、処理液B,A,Cの
順で改良され、タンニン酸添加の効果が明らかである。
これらの外観色調,耐食性,塗料密着性に対してクロ
メート被膜はそれぞれ機能しており、4成分複合効果に
おいて本発明は従来技術に優るものである。即ち、Cr3+
およびCr6+による難溶性被膜化および耐食性の向上、リ
ン酸による無色化および耐食性の向上、そしてヒドロキ
シル化合物による無色化および塗料密着性の向上という
作用効果が達成されるのである。
(実施例) 実施例1 冷延鋼板を公知の方法にて電気亜鉛メッキ(Zn20g/
m2)を行ったのち第1表に示すクロメート液をロールコ
ートにて塗布し200℃の熱風にて板温80℃に加熱乾燥し
た。
その後、80℃温水で約5秒間水洗し、絞りロールで水
を切り温風で乾燥した。
得られたクロメート処理亜鉛メッキ鋼板について次の
様に評価した。
1. 黄色度(YI)…色差計にて測定(JIS K7103) YI=100(1.28X−1.06Z)/Y〔前掲〕 2. クロメート付着量…螢光X線法にてメッキ表面の全
Crをmg/m2で測定。
3. 耐食性…塩水噴霧試験(JIS Z2371連続法) 168時間後の白錆発生%(面積率) 4. 塗装性…メラニンアルキッド樹脂エナメル (白)塗料を乾燥膜厚25μ狙いで塗布し120℃20分焼付
けたのち、次の様に試験 4−1塗料密着性:エリクセン8mm押し出し加工後セロ
テープ(登録商標)を貼りつけ、それを引剥した後に形
成された剥離面積を%で表示 4−2塩水噴霧:素地に達するクロス傷を入れ塩水噴霧
168時間後とり出し、水洗乾燥後傷からの劣化(ふく
れ、錆)巾をmmで表示した。
試料No.1〜3は還元率40%のクロム酸とシリカからな
る被膜で黄色外観で耐食性に優れている。塗料の密着性
はCr付着量が20mg/m2付近ですぐれている。しかし、有
色であること、又高いCr付着量では塗料密着性が不充分
である。
No.4〜6はリン酸を含む液から処理された試料で、黄
色度はNo.1〜3に比べ低いが、Cr付着量55mg/m2のもの
は若干黄色外観を呈する。耐食性は非常に優れているが
塗料密着性に難点が見られる。
No.7〜10はタンニン酸をクロム酸に対して0.1加えた
本発明例で、非常に均一性に優れた無色の被膜が得られ
ている。又、耐食性,塗料密着性にもNo.1〜6に比し、
バランスがとれている結果を得た。
第1図における直線〔A〕,〔B〕,〔C〕は夫々N
o.1〜3、No.4〜6、そしてNo.7〜10に相当する。
実施例2 還元率30%の部分還元クロム酸50g/、シリカゾル10
0g/(CrO3比2.0)、リン酸50g/(CrO3比1.0)の水
溶液に、第2表に示すフェノール化合物を加え、実施例
1と同様にクロメート処理および評価を行った。
No.11〜13はタンニン酸を対CrO3比で0.02〜0.20加え
たもので添加量に比例して黄色度が下がり、CrO3比0.2
ではやや耐食性が劣化し、CrO3比0.02では塗料密着性が
やや不足気味である。
No.14〜20はフェノール化合物として、オキシカルボ
ン酸(No.14,19),ニトロフェノール(No.20)、ナフ
トール(No.17),2価フェノール(No.15,16),三価フ
ェノール(No.18)を加えた本発明例である。何れも黄
色度が下がり、耐食性,塗料密着性に優れたクロメート
処理電気亜鉛メッキ鋼板が得られた。
実施例3 還元率35%の無水クロム酸50g/の水溶液にシリカゾ
ル150g/(CrO2比3.0)、縮合リン酸75g/(CrO3比1.
5)を加え、更に第3表に示す、オキシ酸化合物を加え
て実施例1の如く、試料を作成し、評価した。
No.21はグリコール酸、以下オキシ酸化合物を加えた
ものは、フェノール化合物に比べやや耐食性に劣るもの
の、全般に良好な品質を示した。
実施例4 実施例1の本発明浴を用いて溶融亜鉛メッキ(目付量
90g/m2)および亜鉛アルミ合金メッキ鋼板(Al4.8%,
目付量60g/m2)および電気Ni−Zn合金メッキ鋼板(Ni12
%目付量20g/m2)にT・Cr付着量30mg/m2狙いで処理し
同様に評価した。
白錆は168時間で全く発生せず、塗料密着性は剥離面
積率がいずれも5%以下であった。
実施例5 実施例1の本発明浴を用いて、溶融アルミメッキ鋼板
(目付量40g/m2)にT・Cr付着量30mg/m2狙いで処理し
評価した。外観は殆ど無処理のアルミメッキ鋼板と変ら
ず、耐白錆性は500時間で白錆を認めず、塗料密着性は
剥離面積が5%以下であった。
(発明の効果) 本発明の方法により耐食性に優れた均一な白色外観を
有するクロメート処理亜鉛メッキ又はアルミメッキ鋼板
から得られ塗装品の一部分を塗装省略する用途に適用出
来ることになり、製品のコスト低減に貢献できる。設備
的にも既存のプロセスで可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、二成分系クロメート処理液A(部分還元クロ
ム酸+シリカゾル)、三成分系クロメート処理液B(第
3成分としてリン酸添加)及び本発明における四成分系
クロメート処理液の一例C(第4成分としてタンニン酸
添加)を使用して得られた亜鉛メッキ鋼板におけるT・
Cr付着量と黄色度(YI)との関係を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 登山 正 君津市君津1 新日本製鐵株式会社君津 製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭62−1882(JP,A) 特開 昭62−270781(JP,A) 特開 昭63−137180(JP,A) 特公 昭60−33192(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】還元率10〜70%の予じめ部分還元したクロ
    ム酸を5〜50g/、 シリカゾルを、SiO2/CrO3比で1/1〜4/1、 リン酸を、H3PO4/CrO3比で0.5/1〜2.0/1、及び 水溶性ヒドロキシル化合物を、対CrO3比で0.01〜0.2 で夫々含むクロメート処理液を、 亜鉛もしくは亜鉛合金メッキ鋼板又はアルミメッキ鋼板
    の表面に塗布したのち、 加熱乾燥すること を特徴とする、表面特性の優れた白色クロメート処理方
    法。
  2. 【請求項2】該水溶性ヒロドキシル化合物がフェノール
    化合物であるクロメート処理液を用いる前記第(1)項
    記載の方法。
  3. 【請求項3】該水溶性ヒロドキシル化合物がオキシ酸化
    合物であるクロメート処理液を用いる前記第(1)項記
    載の方法。
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JPS63310975A (ja) 1988-12-19

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