JP3566450B2 - 二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法に関し、更に詳しくは電気特性、滑り特性に優れたコンデンサに用いる二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステルフィルムは優れた物理的、化学的性質を有するため産業上広く用いられている。特に弾性率、平面性、電気特性及び耐薬品性等の点で優れているため、コンデンサ用フィルムとして多く用いられている。
【0003】
コンデンサは、誘電体であるフィルムをスリット後アルミ箔と巻回する方法やフィルムにアルミニウムまたは亜鉛をマージンをつけて蒸着する方法、蒸着後にレーザーで金属膜を蒸散させてマージンを形成させた後にスリットして素子に巻く方法、積層後素子に断裁する方法等により製造されている。
【0004】
上記のいずれの方法においてもフィルムの取り扱い作業性の良いことが重要である。特に、電気機器あるいは電子機器の小型化に伴い、コンデンサ素子もその小型化が強く要求され、誘電体であるフィルムにも薄膜化が要求されている。一方、このフィルムの薄膜化に伴い、蒸着工程、スリット工程、素子巻き工程、或いは積層化工程等の各工程においてフィルムの取扱作業性がますます悪くなる方向である。
【0005】
この作業性は主にフィルムのスリップ性に関わるものであり、フィルムのスリップ性を向上する目的で、通常フィルム中に不活性な無機或いは有機の微粒子を存在させ、フィルム表面に適度な凹凸を付与せしめている。しかしながら、これら不活性固体微粒子は二軸延伸時、粒子の周辺にボイド、即ち延伸応力による粒子とポリマー間の剥離による空間を発生し、これがコンデンサとしての電気特性を低下させる原因となる。この対策として、延伸条件によりボイドの生成を抑える方法(特開平61−107610号公報)、不活性固体微粒子としてポリマーとの親和性がよくボイドが生成しにくい多孔質無機微粒子を用いる方法(特開昭52−86471号公報)等がある。
【0006】
しかし、前者はフィルム強度の低下によりハンドリング性が悪くなる問題があり、一方後者の場合は、多孔質粒子が凝集しやすい為に凝集粗大粒子が発生しやすい問題があった。かかる粗大粒子を除去する手段として、一般にフィルム製造時、溶融押出し工程で用いるフィルターの目開きを小さく方法がとられるが、凝集粒子による目詰まりが発生しやすく、実用的ではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の欠点を解消し、フィルム中の凝集による粗大粒子を少なくすることにより、ボイドが少なく、コンデンサとした時の電気特性、且つ滑り特性に優れた二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
本発明によれば、前記本発明の目的の一つは、平均粒径が0.01〜0.1μmの一次粒子の凝集体であって、細孔容積が0.6〜1.8ml/g、平均粒径が0.1〜5μmの多孔質シリカ粒子を0.05〜3重量%含有するポリエステルからなる二軸延伸ポリエステルフィルムであって、該二軸延伸フィルム中に存在する50μm以上の大きさの粗大凝集粒子の個数が10個/m2以下であることを特徴とするコンデンサに用いる二軸延伸ポリエステルフィルムによって達成される。
【0009】
また、本発明によれば、他の目的は、平均粒径が0.01〜0.1μmの一次粒子の凝集体であって、細孔容積が0.6〜1.8ml/g、平均粒径が0.1〜5μmの多孔質シリカ粒子を0.05〜3重量%含有するポリエステルを押出機に供給し、溶融ポリマーをシート状に押出し、回転冷却ドラムにて冷却して未延伸シートとした後、縦方向および横方向に二軸延伸することによる二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法であって、該溶融ポリマーを線径15μm以下のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜30μmの不織布型フィルターで濾過することを特徴とする、該二軸延伸フィルム中に存在する50μm以上の大きさの粗大凝集粒子の個数が10個/m2以下であるコンデンサに用いる二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法によって達成される。 以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0010】
[ポリエステル]
本発明におけるポリエステルとは芳香族ジカルボン酸を主たる成分とし、脂肪族グリコールを主たるグリコール成分とする熱可塑性ポリエステルである。かかるポリエステルは実質的に線状であり、そしてフィルム形成性、特に溶融成形によるフィルム形成性を有する。芳香族ジカルボン酸成分としては、例えばテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、アンスラセンジカルボン酸等を挙げることができる。脂肪族グリコールとしては、例えばエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール等の如き炭素数2〜10のポリメチレングリコールあるいはシクロヘキサンジメタノールの如き脂肪族ジオール等を挙げることができる。
【0011】
本発明において、ポリエステルとして例えばアルキレンテレフタレートおよび/またはアルキレンナフタレートを主たる構成成分とするものが好ましく用いられる。
【0012】
かかるポリエステルのうちでも、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートは勿論のこと、例えば全ジカルボン酸成分の80モル%以上がテレフタル酸あよび/または2,6−ナフタレンジカルボン酸であり、全グリコール成分の80モル%以上がエチレングリコールである共重合体も好ましい。その際全酸成分の20モル%以下はテレフタル酸および/または2,6−ナフタレンジカルボン酸成分以外の上記芳香族ジカルボン酸成分であることができ、また例えばアジピン酸、セバチン酸などの如き脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸の如き脂環族カルボン酸等であることができる。また、全グリコール成分の20モル%以下はエチレングリコール以外の上記グリコールであることができ、
また、例えばハイドロキノン、レゾルシン、2,2−ビス(4−ヒドロキシジフェニル)プロパン等の如き芳香族ジオール;1,4−ジヒドロキシメチルベンゼンの如き芳香環を有する脂肪族ジオール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の如きポリアルキレングリコール(ポリオキシアルキレングリコール)等であることもできる。
【0013】
また、本発明におけるポリエステルには、例えばヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸;ω−ヒドロキシカプロン酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシカルボン酸に由来する成分を、ジカルボン酸成分およびオキシカルボン酸成分の総量に対し20モル%以下で共重合あるいは結合するものも包含される。
【0014】
更に本発明におけるポリエステルは実質的に線状である範囲の量、例えば全酸成分に対し2モル%以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸又はポリヒドロキシ化合物、例えばトリメリット酸、ペンタエリスリトール等を共重合したものをも包含される。
【0015】
上記ポリエステルは、それ自体公知であり、且つそれ自体公知の方法で製造することができる。
【0016】
上記ポリエステルとしては、o−クロロフェノール中の溶液として35℃で測定して求めた固有粘度が約0.4〜0.9のものが好ましい。
【0017】
[多孔質シリカ粒子]
本発明において、多孔質シリカ粒子を構成する一次粒子の平均粒径は0.01〜0.1μmの範囲にある必要がある。一次粒子の平均粒径が0.01μm未満ではスラリー段階で解砕により極微細粒子が生成し、これが凝集体を生成して好ましくない。また、一次粒子の平均粒径が0.1μmを超えると、粒子の多孔質性が失われ、その結果、ポリエステルとの親和性が失われ、ボイドが生成しやすくなる為好ましくない。
【0018】
本発明で用いる多孔質シリカ粒子の細孔容積は0.5〜2.0ml/g、好ましくは0.6〜1.8ml/gの範囲にある必要がある。細孔容積が0.5ml/g未満では粒子の多孔質性が失われ好ましくない。一方、細孔容積が2.0ml/gより大きいと解砕、凝集が起こりやすく、粒径の調整を行うことが困難である。
【0019】
本発明で用いる多孔質シリカ粒子の平均粒径は0.1〜5μm、好ましくは0.3〜3μmの範囲にある必要がある。平均粒径が0.1μm未満ではフィルムの滑り性が不十分である。また、平均粒径が5μmを越えるとフィルムの表面が粗くなりすぎ、コンデンサとしたときの電気特性が低下する為好ましくない。
【0020】
多孔質シリカ粒子の添加量は0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜1重量%である。添加量が0.05重量%未満ではフィルムの滑り性が不十分である。また、添加量が3重量%を越えるとフィルムの表面が粗くなりすぎ、コンデンサとしたときの電気特性が低下する為好ましくない。
【0021】
[二軸延伸ポリエステルフィルム]
本発明において、二軸延伸後のフイルム中に大きさ50μm以上の粗大凝集粒子個数が10個/m2 以下、好ましくは5個/m2 以下、更に好ましく3個/m2 以下である必要がある。粗大凝集粒子個数が10個/m2 より多いと電気特性が低下する為好ましくない。実質的には100μm以上の粗大凝集粒子の個数は2個/m2 以下であることが好ましい。
【0022】
粗大凝集粒子個数を10個/m2 以下にする為には、製膜時のフィルターとして線径15μm以下のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜30μm、好ましくは15〜25μmの不織布型フィルターで濾過する必要がある。フィルターの目開きが30μmを越えると溶融ポリマー中の粗大粒子を減少させる効果がなく、また目開きが10μm未満の場合は濾過時の圧力及び圧力上昇が大となり、フィルターとして工業上実用化することは困難である。また線径が15μmを越えると平均目開き10〜30μmでは粗大粒子を捕集できない。
【0023】
フィルターとして他の網状構造物や焼結金属物等は、たとえその平均目開きが上記平均目開きと同じか小さくても、多孔質シリカ粒子の粗大凝集粒子を補集することはできない。これは不織布型フィルターを構成するステンレス鋼細線が多孔質シリカの粗大粒子を捕集するだけでなく、粗大凝集粒子を分散させる効果を持つ為と考えられる。
【0024】
多孔質シリカ粒子は、通常ポリエステルを形成する為の反応時、例えばエステル交換法による場合のエステル交換反応中ないし重縮合反応中の任意の時期、又は直接重合法による場合の任意の時期に、反応系中に添加(好ましくはグリコール中のスラリーとして)することにより製造することができる。好ましくは、重縮合反応の初期例えば固有粘度が約0.3に至るまでの間に多孔質シリカ粒子を反応系中に添加するのが好ましい。
【0025】
本発明の熱可塑性ポリエステルフィルムは、基本的には、前記ポリエステルを溶融製膜し、二軸延伸し、更に熱処理することによって製膜されるが、これら各工程の方法、条件自体は各々に公知の方法、条件のうちから採用することができる。更に詳細に説明すれば、まず、ポリエステルを溶融し、スリット状のダイからシート状に押出し、キャスティングドラムで冷却固化して未延伸シートを形成し、この未延伸シートを延伸温度70〜120℃、延伸倍率3〜5倍で縦及び横方向に各々延伸し、しかる後200〜250℃で熱処理する。
【0026】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明をさらに説明する。なお、例中の特性は、次の方法で求めた。
【0027】
1.粒子の粒径
一次粒子の平均粒径は、シリカ粉体を個々の粒子ができるだけ重ならないように散在せしめ、金スパッター装置によりこの表面に金属蒸着膜を厚み200〜300オングストロームで形成せしめ、走査型電子顕微鏡にて10000〜30000倍で観察し、日本レギュレーター(株)製ルーゼックス500にて画像処理し、100個の粒子から平均粒径を求めた。一次粒子の凝集体である粒子の平均粒径は、遠心沈降式粒度分布測定装置で測定した等価球形分布における積算体積分率50%の直径を平均粒径とした。
【0028】
2.細孔容積
窒素吸脱着法で測定し、BET式で計算した。
【0029】
3.フィルム中の粗大粒子の大きさ、個数
万能投影機を用い、透過照明にて20倍に拡大し、50μm以上の最大長をもつ粒子数をカウントした。測定面積は1m2 とした。
【0030】
4.絶縁破壊電圧
真空蒸着機でフィルム表面に幅10mmのアルミニウム蒸着膜を多数形成させた後巻き取り、スリット後未蒸着端が左右異なる長さ2mのスリットテープを2本重ね巻きし、メタリコンで端面を封止し、リード線取り付けを行いコンデンサ素子を作った。このコンデンサ素子電極端をクリップで直流耐電圧試験機の電圧印加電極及びアース電極に接続し、試験機電圧を100V/秒の速度で昇圧し、コンデンサが破壊して短絡した時の電圧を読みとった。
【0031】
5.滑り特性
製膜時のスリットを含めた巻き取り工程、上記コンデンサ素子を作成する段階での蒸着、スリット、素子巻き取りの工程を通して、滑り特性を以下の3段階で評価した。
【0032】
○:フィルムにしわの発生もなく、問題なかった。
△:フィルムに時々しわが入った。
×:常にフィルムの一部、又は全面にしわが入った(尚、電気特性の測定にはしわのない部分を選んで供した。)。
【0033】
[実施例1]
ジメチルテレフタレートとエチレングリコールをエステル交換触媒として酢酸マンガンを、重合触媒として三酸化アンチモンを、安定剤として亜燐酸を、更に一次粒子の平均粒径が0.02μmの粒子の凝集体である細孔容積1.6ml/g、平均粒径1.5μmの多孔質シリカ粒子を0.2重量%分散させた後、エステル交換及び重縮合を行い、固有粘度0.65dl/gのポリエチレンテレフタレート(PET)を得た。
【0034】
次に得られたPETのペレットを170℃において3時間乾燥後、押出機のホッパーに供給し、溶融温度290℃で溶融し、線径13μmのステンレス細線よりなる平均目開き24μmの不織布型フィルターで濾過し、スリット状ダイを通して回転ドラム上にキャスティングして、未延伸フィルムを得た。このようにして得られた未延伸フィルムを90℃で縦方向に3.6倍に延伸し、次いで105℃で横方向に4.0倍延伸し、更に230℃で5秒間熱処理し、フィルム厚み5.0μmの二軸延伸フィルムを得た。
【0035】
このようにして得られた二軸延伸フィルムを用いて、先に記述した方法でコンデンサ素子を作成し、その特性を評価した。その評価結果を表2に示す。
【0036】
[実施例2]
一次粒子の平均粒径が0.06μmのシリカ粒子の凝集体である細孔容積1.2ml/g、平均粒径1.5μmの多孔質シリカ粒子を用いる以外は実施例1と同様にしてPETフィルムを得、その特性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0037】
[比較例1]
一次粒子の平均粒径が0.2μmのシリカ粒子の凝集体である細孔容積0.4ml/g、平均粒径6.0μmの多孔質シリカ粒子を用いる以外は実施例1と同様にしてPETフィルムを得、その特性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0038】
[比較例2]
一次粒子の平均粒径が0.12μmのシリカ粒子の凝集体である細孔容積0.4ml/g、平均粒径2.3μmの多孔質シリカ粒子を用いる以外は実施例1と同様にしてPETフィルムを得、その特性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0039】
[比較例3]
一次粒子の平均粒径が0.02μmのシリカ粒子の凝集体である細孔容積2.1ml/g、平均粒径1.5μmの多孔質シリカ粒子を用いる以外は実施例1と同様にしてPETフィルムを得、その特性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0040】
[実施例3、4および比較例4、5]
実施例1の多孔質シリカ粒子の添加量を0.8重量%、2.0重量%、0.04重量%、及び4.0重量%とする以外は実施例1と同様にしてPETフィルムを得、その特性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0041】
[実施例5および比較例6、7]
実施例1の多孔質シリカ粒子を含むPETポリマーを溶融濾過するに際し、実施例5は線径10μmのステンレス細線よりなる平均目開き18μmの不織布型フィルターで濾過し、比較例6は線径17μmのステンレス細線よりなる平均目開き30μmの不織布型フィルターで濾過、比較例7は線径2μmのステンレス細線よりなる平均目開き9μmの不織布型フィルターで濾過する以外は実施例1と同様にしてPETフィルムを得、その特性を評価した。但し、比較例7はフィルター圧力、及びフィルター圧力上昇が大きく、約8時間でフィルター閉塞により製膜不可能となった。表2は製膜初期段階のフィルムを評価したものである。
【0042】
[比較例8]
実施例1の多孔質シリカ粒子を含むPETポリマーを溶融濾過するに際し、平均目開き25μmの焼結型フィルターを用いる以外は実施例1と同様にしてPETフィルムを得、その特性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
表2に示した結果から明らかなように、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムは粗大粒子個数が少なく、滑り性および絶縁破壊電圧特性に優れるものであった。
【0046】
【発明の効果】
本発明においては、特定の多孔質シリカ粒子を用いている為、ボイドが少なく、且つ凝集に起因する粗大粒子をカットしている為、電気特性と滑り特性に優れたコンデンサ用二軸延伸フィルムを提供することができる。
Claims (2)
- 平均粒径が0.01〜0.1μmの一次粒子の凝集体であって、細孔容積が0.6〜1.8ml/g、平均粒径が0.1〜5μmの多孔質シリカ粒子を0.05〜3重量%含有するポリエステルからなる二軸延伸ポリエステルフィルムであって、該二軸延伸フィルム中に存在する50μm以上の大きさの粗大凝集粒子の個数が10個/m2以下であることを特徴とするコンデンサに用いる二軸延伸ポリエステルフィルム。
- 平均粒径が0.01〜0.1μmの一次粒子の凝集体であって、細孔容積が0.6〜1.8ml/g、平均粒径が0.1〜5μmの多孔質シリカ粒子を0.05〜3重量%含有するポリエステルを押出機に供給し、溶融ポリマーをシート状に押出し、回転冷却ドラムにて冷却して未延伸シートとした後、縦方向および横方向に二軸延伸することによる二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法であって、該溶融ポリマーを線径15μm以下のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜30μmの不織布型フィルターで濾過することを特徴とする、該二軸延伸フィルム中に存在する50μm以上の大きさの粗大凝集粒子の個数が10個/m2以下であるコンデンサに用いる二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法。
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