JPH09286866A - 二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法 - Google Patents

二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法

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JPH09286866A
JPH09286866A JP10109796A JP10109796A JPH09286866A JP H09286866 A JPH09286866 A JP H09286866A JP 10109796 A JP10109796 A JP 10109796A JP 10109796 A JP10109796 A JP 10109796A JP H09286866 A JPH09286866 A JP H09286866A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気特性、滑り特性に優れたコンデンサ用二
軸延伸ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 平均粒径が0.01〜0.1μmの一次
粒子の凝集体であって、細孔容積0.5〜2.0ml/
gである平均粒径0.1〜5μmの多孔質シリカ粒子を
0.05〜3重量%含有した溶融物を、線径15μm以
下のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜30μ
mの不織布型フィルターで濾過して、二軸延伸後のフイ
ルム中に大きさ50μm以上の粗大凝集粒子個数が10
個/m2 以下にすることにより電気特性、滑り特性に優
れたコンデンサ用二軸延伸ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二軸延伸ポリエス
テルフィルム及びその製造方法に関し、更に詳しくは電
気特性、滑り特性に優れたコンデンサに用いる二軸延伸
ポリエステルフィルム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルムは優れた物理的、
化学的性質を有するため産業上広く用いられている。特
に弾性率、平面性、電気特性及び耐薬品性等の点で優れ
ているため、コンデンサ用フィルムとして多く用いられ
ている。
【0003】コンデンサは、誘電体であるフィルムをス
リット後アルミ箔と巻回する方法やフィルムにアルミニ
ウムまたは亜鉛をマージンをつけて蒸着する方法、蒸着
後にレーザーで金属膜を蒸散させてマージンを形成させ
た後にスリットして素子に巻く方法、積層後素子に断裁
する方法等により製造されている。
【0004】上記のいずれの方法においてもフィルムの
取り扱い作業性の良いことが重要である。特に、電気機
器あるいは電子機器の小型化に伴い、コンデンサ素子も
その小型化が強く要求され、誘電体であるフィルムにも
薄膜化が要求されている。一方、このフィルムの薄膜化
に伴い、蒸着工程、スリット工程、素子巻き工程、或い
は積層化工程等の各工程においてフィルムの取扱作業性
がますます悪くなる方向である。
【0005】この作業性は主にフィルムのスリップ性に
関わるものであり、フィルムのスリップ性を向上する目
的で、通常フィルム中に不活性な無機或いは有機の微粒
子を存在させ、フィルム表面に適度な凹凸を付与せしめ
ている。しかしながら、これら不活性固体微粒子は二軸
延伸時、粒子の周辺にボイド、即ち延伸応力による粒子
とポリマー間の剥離による空間を発生し、これがコンデ
ンサとしての電気特性を低下させる原因となる。この対
策として、延伸条件によりボイドの生成を抑える方法
(特開平61−107610号公報)、不活性固体微粒
子としてポリマーとの親和性がよくボイドが生成しにく
い多孔質無機微粒子を用いる方法(特開昭52−864
71号公報)等がある。
【0006】しかし、前者はフィルム強度の低下により
ハンドリング性が悪くなる問題があり、一方後者の場合
は、多孔質粒子が凝集しやすい為に凝集粗大粒子が発生
しやすい問題があった。かかる粗大粒子を除去する手段
として、一般にフィルム製造時、溶融押出し工程で用い
るフィルターの目開きを小さく方法がとられるが、凝集
粒子による目詰まりが発生しやすく、実用的ではなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の欠点を解消し、フィルム中の凝集による粗大粒子を少
なくすることにより、ボイドが少なく、コンデンサとし
た時の電気特性、且つ滑り特性に優れた二軸延伸ポリエ
ステルフィルム及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明によれば、前記本発
明の目的の一つは、平均粒径が0.01〜0.1μmの
一次粒子の凝集体であって、細孔容積が0.5〜2.0
ml/g、平均粒径が0.1〜5μmの多孔質シリカ粒
子を0.05〜3重量%含有するポリエステルからなる
二軸延伸ポリエステルフィルムであって、該二軸延伸フ
ィルム中に存在する50μm以上の大きさの粗大凝集粒
子の個数が10個/m2 以下であることを特徴とするコ
ンデンサに用いる二軸延伸ポリエステルフィルムによっ
て達成される。
【0009】また、本発明によれば、他の目的は、平均
粒径が0.01〜0.1μmの一次粒子の凝集体であっ
て、細孔容積が0.5〜2.0ml/g、平均粒径が
0.1〜5μmの多孔質シリカ粒子を0.05〜3重量
%含有するポリエステルを押出機に供給し、溶融ポリマ
ーをシート状に押出し、回転冷却ドラムにて冷却して未
延伸シートとした後、縦方向および横方向に二軸延伸す
ることによる二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法
であって、該溶融ポリマーを線径15μm以下のステン
レス鋼細線よりなる平均目開き10〜30μmの不織布
型フィルターで濾過することを特徴とする、該二軸延伸
フィルム中に存在する50μm以上の大きさの粗大凝集
粒子の個数が10個/m2 以下であるコンデンサに用い
る二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法によって達
成される。以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0010】[ポリエステル]本発明におけるポリエス
テルとは芳香族ジカルボン酸を主たる成分とし、脂肪族
グリコールを主たるグリコール成分とする熱可塑性ポリ
エステルである。かかるポリエステルは実質的に線状で
あり、そしてフィルム形成性、特に溶融成形によるフィ
ルム形成性を有する。芳香族ジカルボン酸成分として
は、例えばテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イ
ソフタル酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、ジフェニ
ルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジ
フェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカ
ルボン酸、アンスラセンジカルボン酸等を挙げることが
できる。脂肪族グリコールとしては、例えばエチレング
リコール、トリメチレングリコール、テトラメチレング
リコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレン
グリコール、デカメチレングリコール等の如き炭素数2
〜10のポリメチレングリコールあるいはシクロヘキサ
ンジメタノールの如き脂肪族ジオール等を挙げることが
できる。
【0011】本発明において、ポリエステルとして例え
ばアルキレンテレフタレートおよび/またはアルキレン
ナフタレートを主たる構成成分とするものが好ましく用
いられる。
【0012】かかるポリエステルのうちでも、例えばポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレートは勿論のこと、例えば全ジカルボン酸成分の
80モル%以上がテレフタル酸あよび/または2,6−
ナフタレンジカルボン酸であり、全グリコール成分の8
0モル%以上がエチレングリコールである共重合体も好
ましい。その際全酸成分の20モル%以下はテレフタル
酸および/または2,6−ナフタレンジカルボン酸成分
以外の上記芳香族ジカルボン酸成分であることができ、
また例えばアジピン酸、セバチン酸などの如き脂肪族ジ
カルボン酸;シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸の
如き脂環族カルボン酸等であることができる。また、全
グリコール成分の20モル%以下はエチレングリコール
以外の上記グリコールであることができ、また、例えば
ハイドロキノン、レゾルシン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシジフェニル)プロパン等の如き芳香族ジオール;
1,4−ジヒドロキシメチルベンゼンの如き芳香環を有
する脂肪族ジオール;ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等
の如きポリアルキレングリコール(ポリオキシアルキレ
ングリコール)等であることもできる。
【0013】また、本発明におけるポリエステルには、
例えばヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸;ω−
ヒドロキシカプロン酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシ
カルボン酸に由来する成分を、ジカルボン酸成分および
オキシカルボン酸成分の総量に対し20モル%以下で共
重合あるいは結合するものも包含される。
【0014】更に本発明におけるポリエステルは実質的
に線状である範囲の量、例えば全酸成分に対し2モル%
以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸又はポリヒド
ロキシ化合物、例えばトリメリット酸、ペンタエリスリ
トール等を共重合したものをも包含される。
【0015】上記ポリエステルは、それ自体公知であ
り、且つそれ自体公知の方法で製造することができる。
【0016】上記ポリエステルとしては、o−クロロフ
ェノール中の溶液として35℃で測定して求めた固有粘
度が約0.4〜0.9のものが好ましい。
【0017】[多孔質シリカ粒子]本発明において、多
孔質シリカ粒子を構成する一次粒子の平均粒径は0.0
1〜0.1μmの範囲にある必要がある。一次粒子の平
均粒径が0.01μm未満ではスラリー段階で解砕によ
り極微細粒子が生成し、これが凝集体を生成して好まし
くない。また、一次粒子の平均粒径が0.1μmを超え
ると、粒子の多孔質性が失われ、その結果、ポリエステ
ルとの親和性が失われ、ボイドが生成しやすくなる為好
ましくない。
【0018】本発明で用いる多孔質シリカ粒子の細孔容
積は0.5〜2.0ml/g、好ましくは0.6〜1.
8ml/gの範囲にある必要がある。細孔容積が0.5
ml/g未満では粒子の多孔質性が失われ好ましくな
い。一方、細孔容積が2.0ml/gより大きいと解
砕、凝集が起こりやすく、粒径の調整を行うことが困難
である。
【0019】本発明で用いる多孔質シリカ粒子の平均粒
径は0.1〜5μm、好ましくは0.3〜3μmの範囲
にある必要がある。平均粒径が0.1μm未満ではフィ
ルムの滑り性が不十分である。また、平均粒径が5μm
を越えるとフィルムの表面が粗くなりすぎ、コンデンサ
としたときの電気特性が低下する為好ましくない。
【0020】多孔質シリカ粒子の添加量は0.05〜3
重量%、好ましくは0.1〜1重量%である。添加量が
0.05重量%未満ではフィルムの滑り性が不十分であ
る。また、添加量が3重量%を越えるとフィルムの表面
が粗くなりすぎ、コンデンサとしたときの電気特性が低
下する為好ましくない。
【0021】[二軸延伸ポリエステルフィルム]本発明
において、二軸延伸後のフイルム中に大きさ50μm以
上の粗大凝集粒子個数が10個/m2 以下、好ましくは
5個/m2 以下、更に好ましく3個/m2 以下である必
要がある。粗大凝集粒子個数が10個/m2 より多いと
電気特性が低下する為好ましくない。実質的には100
μm以上の粗大凝集粒子の個数は2個/m2 以下である
ことが好ましい。
【0022】粗大凝集粒子個数を10個/m2 以下にす
る為には、製膜時のフィルターとして線径15μm以下
のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜30μ
m、好ましくは15〜25μmの不織布型フィルターで
濾過する必要がある。フィルターの目開きが30μmを
越えると溶融ポリマー中の粗大粒子を減少させる効果が
なく、また目開きが10μm未満の場合は濾過時の圧力
及び圧力上昇が大となり、フィルターとして工業上実用
化することは困難である。また線径が15μmを越える
と平均目開き10〜30μmでは粗大粒子を捕集できな
い。
【0023】フィルターとして他の網状構造物や焼結金
属物等は、たとえその平均目開きが上記平均目開きと同
じか小さくても、多孔質シリカ粒子の粗大凝集粒子を補
集することはできない。これは不織布型フィルターを構
成するステンレス鋼細線が多孔質シリカの粗大粒子を捕
集するだけでなく、粗大凝集粒子を分散させる効果を持
つ為と考えられる。
【0024】多孔質シリカ粒子は、通常ポリエステルを
形成する為の反応時、例えばエステル交換法による場合
のエステル交換反応中ないし重縮合反応中の任意の時
期、又は直接重合法による場合の任意の時期に、反応系
中に添加(好ましくはグリコール中のスラリーとして)
することにより製造することができる。好ましくは、重
縮合反応の初期例えば固有粘度が約0.3に至るまでの
間に多孔質シリカ粒子を反応系中に添加するのが好まし
い。
【0025】本発明の熱可塑性ポリエステルフィルム
は、基本的には、前記ポリエステルを溶融製膜し、二軸
延伸し、更に熱処理することによって製膜されるが、こ
れら各工程の方法、条件自体は各々に公知の方法、条件
のうちから採用することができる。更に詳細に説明すれ
ば、まず、ポリエステルを溶融し、スリット状のダイか
らシート状に押出し、キャスティングドラムで冷却固化
して未延伸シートを形成し、この未延伸シートを延伸温
度70〜120℃、延伸倍率3〜5倍で縦及び横方向に
各々延伸し、しかる後200〜250℃で熱処理する。
【0026】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。なお、例中の特性は、次の方法で求めた。
【0027】1.粒子の粒径 一次粒子の平均粒径は、シリカ粉体を個々の粒子ができ
るだけ重ならないように散在せしめ、金スパッター装置
によりこの表面に金属蒸着膜を厚み200〜300オン
グストロームで形成せしめ、走査型電子顕微鏡にて10
000〜30000倍で観察し、日本レギュレーター
(株)製ルーゼックス500にて画像処理し、100個の
粒子から平均粒径を求めた。一次粒子の凝集体である粒
子の平均粒径は、遠心沈降式粒度分布測定装置で測定し
た等価球形分布における積算体積分率50%の直径を平
均粒径とした。
【0028】2.細孔容積 窒素吸脱着法で測定し、BET式で計算した。
【0029】3.フィルム中の粗大粒子の大きさ、個数 万能投影機を用い、透過照明にて20倍に拡大し、50
μm以上の最大長をもつ粒子数をカウントした。測定面
積は1m2 とした。
【0030】4.絶縁破壊電圧 真空蒸着機でフィルム表面に幅10mmのアルミニウム
蒸着膜を多数形成させた後巻き取り、スリット後未蒸着
端が左右異なる長さ2mのスリットテープを2本重ね巻
きし、メタリコンで端面を封止し、リード線取り付けを
行いコンデンサ素子を作った。このコンデンサ素子電極
端をクリップで直流耐電圧試験機の電圧印加電極及びア
ース電極に接続し、試験機電圧を100V/秒の速度で
昇圧し、コンデンサが破壊して短絡した時の電圧を読み
とった。
【0031】5.滑り特性 製膜時のスリットを含めた巻き取り工程、上記コンデン
サ素子を作成する段階での蒸着、スリット、素子巻き取
りの工程を通して、滑り特性を以下の3段階で評価し
た。
【0032】 ○:フィルムにしわの発生もなく、問題なかった。 △:フィルムに時々しわが入った。 ×:常にフィルムの一部、又は全面にしわが入った
(尚、電気特性の測定にはしわのない部分を選んで供し
た。)。
【0033】[実施例1]ジメチルテレフタレートとエ
チレングリコールをエステル交換触媒として酢酸マンガ
ンを、重合触媒として三酸化アンチモンを、安定剤とし
て亜燐酸を、更に一次粒子の平均粒径が0.02μmの
粒子の凝集体である細孔容積1.6ml/g、平均粒径
1.5μmの多孔質シリカ粒子を0.2重量%分散させ
た後、エステル交換及び重縮合を行い、固有粘度0.6
5dl/gのポリエチレンテレフタレート(PET)を
得た。
【0034】次に得られたPETのペレットを170℃
において3時間乾燥後、押出機のホッパーに供給し、溶
融温度290℃で溶融し、線径13μmのステンレス細
線よりなる平均目開き24μmの不織布型フィルターで
濾過し、スリット状ダイを通して回転ドラム上にキャス
ティングして、未延伸フィルムを得た。このようにして
得られた未延伸フィルムを90℃で縦方向に3.6倍に
延伸し、次いで105℃で横方向に4.0倍延伸し、更
に230℃で5秒間熱処理し、フィルム厚み5.0μm
の二軸延伸フィルムを得た。
【0035】このようにして得られた二軸延伸フィルム
を用いて、先に記述した方法でコンデンサ素子を作成
し、その特性を評価した。その評価結果を表2に示す。
【0036】[実施例2]一次粒子の平均粒径が0.0
6μmのシリカ粒子の凝集体である細孔容積1.2ml
/g、平均粒径1.5μmの多孔質シリカ粒子を用いる
以外は実施例1と同様にしてPETフィルムを得、その
特性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0037】[比較例1]一次粒子の平均粒径が0.2
μmのシリカ粒子の凝集体である細孔容積0.4ml/
g、平均粒径6.0μmの多孔質シリカ粒子を用いる以
外は実施例1と同様にしてPETフィルムを得、その特
性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0038】[比較例2]一次粒子の平均粒径が0.1
2μmのシリカ粒子の凝集体である細孔容積0.4ml
/g、平均粒径2.3μmの多孔質シリカ粒子を用いる
以外は実施例1と同様にしてPETフィルムを得、その
特性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0039】[比較例3]一次粒子の平均粒径が0.0
2μmのシリカ粒子の凝集体である細孔容積2.1ml
/g、平均粒径1.5μmの多孔質シリカ粒子を用いる
以外は実施例1と同様にしてPETフィルムを得、その
特性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0040】[実施例3、4および比較例4、5]実施
例1の多孔質シリカ粒子の添加量を0.8重量%、2.
0重量%、0.04重量%、及び4.0重量%とする以
外は実施例1と同様にしてPETフィルムを得、その特
性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0041】[実施例5および比較例6、7]実施例1
の多孔質シリカ粒子を含むPETポリマーを溶融濾過す
るに際し、実施例5は線径10μmのステンレス細線よ
りなる平均目開き18μmの不織布型フィルターで濾過
し、比較例6は線径17μmのステンレス細線よりなる
平均目開き30μmの不織布型フィルターで濾過、比較
例7は線径2μmのステンレス細線よりなる平均目開き
9μmの不織布型フィルターで濾過する以外は実施例1
と同様にしてPETフィルムを得、その特性を評価し
た。但し、比較例7はフィルター圧力、及びフィルター
圧力上昇が大きく、約8時間でフィルター閉塞により製
膜不可能となった。表2は製膜初期段階のフィルムを評
価したものである。
【0042】[比較例8]実施例1の多孔質シリカ粒子
を含むPETポリマーを溶融濾過するに際し、平均目開
き25μmの焼結型フィルターを用いる以外は実施例1
と同様にしてPETフィルムを得、その特性を評価し
た。評価結果を表2に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】表2に示した結果から明らかなように、本
発明の二軸延伸ポリエステルフィルムは粗大粒子個数が
少なく、滑り性および絶縁破壊電圧特性に優れるもので
あった。
【0046】
【発明の効果】本発明においては、特定の多孔質シリカ
粒子を用いている為、ボイドが少なく、且つ凝集に起因
する粗大粒子をカットしている為、電気特性と滑り特性
に優れたコンデンサ用二軸延伸フィルムを提供すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00 C08L 67:02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が0.01〜0.1μmの一次
    粒子の凝集体であって、細孔容積が0.5〜2.0ml
    /g、平均粒径が0.1〜5μmの多孔質シリカ粒子を
    0.05〜3重量%含有するポリエステルからなる二軸
    延伸ポリエステルフィルムであって、該二軸延伸フィル
    ム中に存在する50μm以上の大きさの粗大凝集粒子の
    個数が10個/m2 以下であることを特徴とするコンデ
    ンサに用いる二軸延伸ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 平均粒径が0.01〜0.1μmの一次
    粒子の凝集体であって、細孔容積が0.5〜2.0ml
    /g、平均粒径が0.1〜5μmの多孔質シリカ粒子を
    0.05〜3重量%含有するポリエステルを押出機に供
    給し、溶融ポリマーをシート状に押出し、回転冷却ドラ
    ムにて冷却して未延伸シートとした後、縦方向および横
    方向に二軸延伸することによる二軸延伸ポリエステルフ
    ィルムの製造方法であって、該溶融ポリマーを線径15
    μm以下のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜
    30μmの不織布型フィルターで濾過することを特徴と
    する、該二軸延伸フィルム中に存在する50μm以上の
    大きさの粗大凝集粒子の個数が10個/m2 以下である
    コンデンサに用いる二軸延伸ポリエステルフィルムの製
    造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000294447A (ja) * 1999-04-09 2000-10-20 Unitika Ltd フィルムコンデンサ用高誘電率フィルムおよびその製造方法
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EP1113467A4 (en) * 1999-06-08 2005-06-22 Teijin Ltd COMPOSITE FILM FOR CONDENSER, MANUFACTURING METHOD AND SUPPORT FILM THEREFOR
JP2008214399A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 薄膜ポリエステルフィルム

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