JP2001250737A - コンデンサ用複合膜、その製造方法、フィルムコンデンサおよびそのためのベースフィルム - Google Patents

コンデンサ用複合膜、その製造方法、フィルムコンデンサおよびそのためのベースフィルム

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JP2001250737A
JP2001250737A JP2000158030A JP2000158030A JP2001250737A JP 2001250737 A JP2001250737 A JP 2001250737A JP 2000158030 A JP2000158030 A JP 2000158030A JP 2000158030 A JP2000158030 A JP 2000158030A JP 2001250737 A JP2001250737 A JP 2001250737A
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Koji Furuya
幸治 古谷
Hiroshi Kusume
博 楠目
Masaya Watanabe
真哉 渡辺
Akira Kameoka
晃 亀岡
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた物理的特性および電気的特性を有する
高品質のフィルムコンデンサ用複合膜、フィルムコンデ
ンサおよびそれらに使用される加工性および表面特性に
優れた極薄の二軸配向フィルムの提供。 【解決手段】 ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
ルボキシレートを主たるポリマー成分として形成された
二軸配向フィルムの表面に導電性金属薄膜を有するフィ
ルムコンデンサ用複合膜であって、該二軸配向フィルム
は、その表面における平均径が60μm以上のフライス
ペックの個数は20個/m2以下であり、かつ該複合膜
は、絶縁破壊電圧が200V/μmを満足しない個所
(絶縁欠陥)が20個/m2以下であるフィルムコンデ
ンサ用複合膜およびそのための二軸配向フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサ用複合
膜、その製造方法、フィルムコンデンサおよびそれらの
ために使用するベースフィルムに関する。さらに詳しく
は、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレ
ートを主たるポリマー成分として形成された二軸配向フ
ィルムをベースフィルムとし、その表面に導電性金属薄
膜層を形成させたコンデンサ用複合膜、その複合膜の製
造方法、フィルムコンデンサおよび、その複合膜に使用
されるベースフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
ルボキシレートを主たるポリマー成分とする二軸配向フ
ィルムは、その優れた機械的性質、熱的性質および耐熱
性を有することから、コンデンサ用ベースフィルム(誘
電材)として使用され、その生産量も増大しつつある。
【0003】ところで、近年、電気あるいは電子回路の
小型化要求に伴って、コンデンサの小型化および大容量
化が求められている。そのためべースとなる誘電材のフ
ィルムは、厚みを薄くすることが要求されている。フィ
ルムコンデンサにおいて、誘電材であるフィルムの薄膜
化が図られる理由は、コンデンサの静電容量が(a)誘
電材の誘電率および電極面積に比例すること、(b)フ
ィルム厚みに反比例すること、言い換えると誘電材の単
位体積当りの静電容量はフィルム厚さの2乗に反比例
し、かつ誘電率に比例することから、同じ誘電率の誘電
材を使用してコンデンサの小型化または大容量化を図ろ
うとすれば、フィルム厚みを薄くすることが不可欠とな
るからである。
【0004】このように、フィルムを薄くすることの効
果は明らかであるものの、従来の二軸配向フィルムの厚
みを単に薄くするだけでは新たな問題、例えばフィルム
の薄膜化に伴い、フィルムに電極を蒸着する際や、スリ
ット、素子巻き等の工程における作業性が悪くなる、と
いう問題が生じる。
【0005】この作業性は主としてフィルムの滑り性に
係わるものである。この滑り性を改良する方法として
は、フィルム表面に微小な凹凸を与える方法が知られ、
かつ用いられている。この方法として、不活性無機微粒
子をフィルムの原料であるポリエステルの重合時、また
は重合後に添加したり(外部粒子添加方式)、あるいは
ポリエステルの重合時に使用する触媒等の一部または全
部を反応工程でポリマー中に析出させる(内部粒子析出
方式)技術が知られている。
【0006】しかし、極薄フィルムの製造方法におい
て、中厚のフィルムを製造する場合と同じ濃度の不活性
無機粒子を含有するポリマーを用いると、極薄フィルム
の単位面積当りの不活性無機微粒子の数が減少し、フィ
ルム表面における微粒子の間隔が広がり、その結果、フ
ィルム表面が平坦化し、滑り性が低下する。また、極薄
フィルムは剛性が小さく、フィルム同士が容易に密着す
ることも、滑り性を低下させる要因となっている。従っ
て、薄膜化に伴う滑り性の低下を補うためには、フィル
ム厚みを薄くすればするほど、含有させる不活性無機微
粒子の濃度を高めるか、あるいは粒径を大きくする必要
があった。
【0007】また不活性無機微粒子を含有するポリマー
を溶融押出しする際、ドラフト比を高くする場合や、さ
らに延伸の際に、不活性無機微粒子とポリマーとの親和
性が乏しいことに起因して、フィルム中にボイドが該不
活性無機微粒子の周りに発生しやすく、かつこの頻度も
多くなる。このため、得られたフィルムの機械的性質
(例えば破断強度、破断伸度)や電気的性質(例えば絶
縁欠陥)が低下するばかりでなく、フィルムを製造する
際にも破断が発生しやすくなり、生産性の低下、製造条
件の安定性に欠ける、という問題が生じることになる。
【0008】ボイドの発生が抑制されたフィルムとし
て、特開平1−266145(特公平7−47645)
には、フィルムを構成する熱可塑性重合体中に、空隙率
が50〜95%でありかつ平均粒径が0.05〜5μm
である多孔質不活性無機粒子を0.01〜3重量%、お
よび平均粒径がフィルムの厚みより大きくかつ0.2〜
4μmである球状シリカ粒子を0.005〜1重量%含
有せしめて、作業性(ハンドリング性)に優れ、かつ製
膜性(非破断性)を改善した厚みが4μm以下の薄い熱
可塑性フィルムが開示されている。
【0009】しかし、前記フィルムとしてポリエチレン
−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムの場
合、本発明者らの研究によれば、該フィルムは機械的性
質の低下がなく、耐熱性、電気絶縁性に優れ、ボイドが
少ない等の利点を有するものの、未だ製膜時の破断は多
く、フィルム生産性が損われるという問題のあることが
明らかになった。
【0010】ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカル
ボキシレートフィルムは、一般にポリエチレンテレフタ
レートフィルムに比して耐引裂き性に劣る特性を有する
が、この特性が製膜時の破断トラブルを多くする要因に
なっている。このため、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの製造では問題にならなかった要因が、ポリエチ
レン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートフィルム
の製造では破断の原因になることがある。
【0011】一方、平均粒径が異なる2つのタイプの多
孔質シリカ粒子を特定割合配合したポリエチレン−2,
6−ナフタレンジカルボキシレートフィルムが特開平7
−57964号公報に記載されている。しかしこのフィ
ルムも製膜時の破断が多く生産性が低いという問題を含
んでいる。
【0012】また、前記ポリエチレン−2,6−ナフタ
レンジカルボキシレートフィルムはいずれも、表面の突
起によりフィルムを重ねたときに生じる空気層が厚く、
絶縁特性およびスペースファクタが十分と云えないこ
と、このため、優れた作業性とスペースファクタおよび
絶縁特性の両立が依然として解決課題として残っている
ことが明らかになった。
【0013】さらにフィルムコンデンサの製造におい
て、誘電体であるフィルムの薄膜化に伴う生産性と、薄
膜化フィルムのコンデンサへの加工工程での作業性(フ
ィルムへの電極としての金属蒸着、スリット、素子巻
等)の悪化を回避するために、特開平10−29423
7号公報ではポリエチレン−2,6−ナフタレートフィ
ルム中に滑剤として異なった2つのタイプの不活性微粒
子を添加することが提案されている。
【0014】しかしながら、このフィルムにおいてフィ
ルムの薄膜化とコンデンサの加工工程での作業性は改善
されたものの、このフィルムはその中に含まれる添加物
(特に滑剤)に起因した絶縁特性不良が存在するためコ
ンデンサ用フィルムとしては、なお不満足なものであっ
た。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、優れた物理的特性および電気的特性を有する高品質
のフィルムコンデンサの誘導体として使用される極薄の
ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート
よりなる二軸配向フィルムを提供することにある。
【0016】本発明の第2の目的は、極薄の二軸配向フ
ィルムであっても、フィルムコンデンサの加工性および
フィルムコンデンサの電気的特性を発現するに適した、
高度な表面特性を有する二軸配向フィルムを提供するこ
とにある。
【0017】本発明の第3の目的は、フィルムコンデン
サの加工工程、(金属蒸着、素子巻、切断およびメタリ
コンなど)においてその作業性に優れ、かつこれらの工
程において十分な耐熱性および機械的強度を有する二軸
配向フィルムを提供することにある。
【0018】本発明の他の目的は、電気的特性、ことに
絶縁破壊電圧特性に優れたフィルムコンデンサ用複合膜
および絶縁欠陥数が可及的に小さいフィルムコンデンサ
複合膜を提供することにある。本発明のさらに他の目的
は、小型で高容量のフィルムコンデンサを提供すること
にある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者らの研究によれ
ば、前記本発明の目的は、下記(I)〜(IV)の発明
によって達成されることが見出された。
【0020】(I)ポリエチレン−2,6−ナフタレン
ジカルボキシレートを主たるポリマー成分として形成さ
れた二軸配向フィルムの表面に導電性金属薄膜を有する
フィルムコンデンサ用複合膜であって、該二軸配向フィ
ルムは、その表面における平均径が60μm以上のフラ
イスペックの個数は20個/m2以下であり、かつ該複
合膜は、絶縁破壊電圧が200V/μmを満足しない個
所(絶縁欠陥)が20個/m2以下であるフィルムコン
デンサ用複合膜。
【0021】(II)ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートを主たるポリマー成分として形成
された二軸配向フィルムの表面に導電性金属を蒸着さ
せ、得られた導電性金属薄膜層を表面に有する複合膜を
複数枚積層させることによりフィルムコンデンサ部材を
製造する方法において、該二軸配向フィルムとして、下
記要件(1)〜(3) (1)表面における中心線平均表面粗さ(Ra)は40
〜80nm、(2)表面における平均径が60μm以上
のフライスペックの個数は20個/m 2以下および
(3)200℃で10分間熱処理した後の縦方向(M
D)と横方向(TD)の熱収縮率の比(MD/TD)が
0.39〜0.82を満足するフィルムを使用すること
を特徴とするフィルムコンデンサ部材の製造方法。
【0022】(III)ポリエチレン−2,6−ナフタ
レンジカルボキシレートを主たるポリマー成分として形
成された二軸配向フィルムの表面に導電性金属薄膜を有
する複合膜を複数枚積層させた積層複合体を、構成部材
とするフィルムコンデンサであって、該二軸配向フィル
ムは、その表面における平均径が60μm以上のフライ
スペックの個数は20個/m2以下であり、かつフィル
ムコンデンサは、絶縁破壊電圧が200V/μmを満足
しない割合が10%以下であることを特徴とするフィル
ムコンデンサ。
【0023】(IV)ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートを主たるポリマー成分として形成
された二軸配向フィルムであって、該フィルムは下記要
件(1)〜(3) (1)表面における中心線平均表面粗さ(Ra)は40
〜80nm、(2)表面における平均径が60μm以上
のフライスペックの個数は20個/m 2以下および
(3)200℃で10分間熱処理した後の縦方向(M
D)と横方向(TD)の熱収縮率の比(MD/TD)が
0.39〜0.82を満足することを特徴とするコンデ
ンサ用ポリエステルフィルム。
【0024】以下本発明についてさらに詳細に説明す
る。まず、本発明のフィルムコンデンサ用複合膜および
その製造方法において使用される、誘電体としての極薄
の二軸配向フィルムについて説明する。
【0025】この二軸配向フィルムを本発明において
“ベースフィルム”と略称することがある。このベース
フィルムは、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカル
ボキシレートを主たるポリマー成分として形成されたも
のである。
【0026】このポリエチレン−2,6−ナフタレンジ
カルボキシレートは、主たるジカルボン酸成分が2,6
−ナフタレンジカルボン酸であり、主たるグリコール成
分がエチレングリコールであるポリエステルである。こ
こで、「主たる」とは、ポリエステルを構成する全繰返
し単位の90mol%以上、好ましくは95mol%以
上がエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート
単位あることを意味する。
【0027】本発明におけるポリエチレン−2,6−ナ
フタレンジカルボキシレートはコポリエステルであるこ
とができるが、このコポリエステルはポリエチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレート(ホモポリマ
ー)フィルム本来の特性を極端に失うことがなく、絶縁
特性、機械特性および熱寸法安定性を確保すものが好ま
しい。さらに、耐破断性、スリット性に優れるフィルム
を形成することのできるコポリエステルが好ましい。
【0028】コポリエステルである場合、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸成分およびエチレングリコール成分
以外の共重合成分として、分子内に2つのエステル形成
性官能基を有する化合物を用いることができる。かかる
化合物としては例えば、蓚酸、アジピン酸、フタル酸、
セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、
4,4’−ジフェニルジカルボン酸、フェニルインダン
ジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、テトラリンジカルボン
酸、デカリンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカル
ボン酸等のごときジカルボン酸;p−オキシ安息香酸、
p−オキシエトキシ安息香酸等のごときオキシカルボン
酸;あるいはプロピレングリコール、トリメチレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、シクロヘキサンジメチレングリコール、ネオ
ペンチルグリコール、ビスフェノールスルホンのエチレ
ンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキ
サイド付加物、ジエチレングリコール、ポリエチレンオ
キシドグリコール等のごとき2価アルコールを好ましく
挙げることができる。
【0029】これらの共重合成分は1種のみでなく2種
以上を同時に用いることができる。また、これらの中で
さらに好ましいものは、酸成分としてはイソフタル酸、
テレフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、
2,7−ナフタレンジカルボン酸、p−オキシ安息香
酸、グリコール成分としてはトリメチレングリコール、
ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
ビスフェノールスルホンのエチレンオキサイド付加物で
ある。
【0030】また、ポリエチレン−2,6−ナフタレン
ジカルボキシレートは、例えば安息香酸、メトキシポリ
アルキレングリコールなどの一官能性化合物によって末
端の水酸基および/またはカルボキシル基の一部または
全部を封鎖したものであってもよく、あるいは例えば極
く少量のグリセリン、ペンタエリスリトール等のごとき
三官能以上のエステル形成性化合物を実質的に線状のポ
リマーが得られる範囲内で共重合したものであってもよ
い。
【0031】本発明におけるポリエチレン−2,6−ナ
フタレンジカルボキシレートは、また、他の有機高分子
を小割合混合した組成物であってもよい。
【0032】かかる他の有機高分子として、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリ
トリメチレンテレフタレート、ポリエチレン−4,4’
−テトラメチレンジフェニルジカルボキシレート、ポリ
エチレン−2,7−ナフタレンジカルボキシレート、ポ
リトリメチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレー
ト、ポリネオペンチレン−2,6−ナフタレンジカルボ
キシレート、ポリ(ビス(4一エチレンオキシフェニ
ル)スルホン)−2,6−ナフタレンジカルボキシレー
ト等を例示することができる。これらの中で、ポリエチ
レンイソフタレート、ポリトリメチレンテレフタレー
ト、ポリトリメチレン−2,6−ナフタレンジカルボキ
シレート、ポリ(ビス(4−エチレンオキシフェニル)
スルホン)−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが
好ましい。
【0033】これらの有機高分子は1種のみならず2種
以上であってもよい。
【0034】有機高分子を混合する場合、その量は、混
合した組成物当り10重量%以下好ましくは5重量%以
下であるのが好ましい。この組成物はポリエチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレートのホモポリマー
と他の有機高分子からなる組成物であってもよく、また
ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート
のコポリマーと他の有機高分子からなる組成物であって
よい。
【0035】本発明者らの研究によれば、ポリエチレン
−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを溶融して押
出しフィルムを形成させる場合、そのフィルムの交流体
積抵抗率の値が製膜工程のフィルムの破断や生産性に影
響し、またコンデンサの絶縁特性にも影響することが分
かった。
【0036】すなわち、フィルムの300℃の温度にお
ける交流体積抵抗率(Z)が5×107Ωcm以上1×
109Ωcm以下であるフィルムが好ましいことが分か
った。この交流体積抵抗率の値が5×107Ωcm未満
であると、70℃以上の比較的高温域でコンデンサの絶
縁特性が低下し、誘電正接が大きくなり、コンデンサ特
性が悪化する。一方、1×109Ωcmを超えると、製
膜条件によっては、フィルムの製膜時の破断が頻繁に発
生し、安定な生産を維持し得る製膜条件の範囲が狭くな
る。
【0037】この範囲の交流体積抵抗率を有するフィル
ムを得る方法は特に特定されないが、エステル形成性官
能基を有するスルホン酸4級ホスホニウム塩をポリマー
主鎖中に共重合させる方法が好ましい。このものはポリ
マー鎖中に全繰返し単位当り0.1mmol%以上10
mmo1%以下含有させることが好ましい。さらに、エ
ステル形成性官能基を有するスルホン酸4級ホスホニウ
ム塩は下記式で表される化合物であることが好ましい。
【0038】
【化1】
【0039】(ここで、Aは(n+2)価の炭素数2〜
18の脂肪族基または芳香族基であり、X1およびX
2は、同一もしくは異なり、水素原子またはエステル形
成性官能基であり、nは1または2であり、そして、R
1、R2、R3、およびR4は、同一もしくは異なり、炭素
数1〜18のアルキル基、ベンジル基または炭素数6〜
12のアリール基である。ただし、X1およびX2が同時
に水素であることはない。)
【0040】上記スルホン酸4級ホスホニウム塩の好ま
しい具体例としては、3,5−ジカルボキシベンゼンス
ルホン酸テトラブチルホスホニウム塩、3,5−ジカル
ボキシベンゼンスルホン酸エチルトリブチルホスホニウ
ム塩、3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸ベンジ
ルトリブチルホスホニウム塩、3,5−ジカルボキシベ
ンゼンスルホン酸フェニルトリブチルホスホニウム塩、
3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラフェニ
ルホスホニウム塩、3,5−ジカルボキシベンゼンスル
ホン酸エチルトリフェニルホスホニウム塩、3,5−ジ
カルボキシベンゼンスルホン酸ブチルトリフェニルホス
ホニウム塩、3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸
ベンジルトリフェニルホスホニウム塩、3,5−ジカル
ボメトキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウ
ム塩、3,5−ジカルボメトキシベンゼンスルホン酸エ
チルトリブチルホスホニウム塩、3,5−ジカルボメト
キシベンゼンスルホン酸ベンジルトリブチルホスホニウ
ム塩、3,5−ジカルボメトキシベンゼンスルホン酸フ
ェニルトリブチルホスホニウム塩、3,5−ジカルボメ
トキシベンゼンスルホン酸テトラフェニルホスホニウム
塩、3,5−ジカルボメトキシベンゼンスルホン酸エチ
ルトリフェニルホスホニウム塩、3,5−ジカルボメト
キシベンゼンスルホン酸ブチルトリフェニルホスホニウ
ム塩、3,5−ジカルボメトキシベンゼンスルホン酸ベ
ンジルトリフェニルホスホニウム塩、3−カルボキシベ
ンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩、3−カ
ルボキシベンゼンスルホン酸テトラフェニルホスホニウ
ム塩、3−カルボメトキシベンゼンスルホン酸テトラブ
チルホスホニウム塩、3−カルボメトキシベンゼンスル
ホン酸テトラフェニルホスホニウム塩、3,5−ジ(β
−ヒドロキシエトキシカルボニル)ベンゼンスルホン酸
テトラブチルホスホニウム塩、3,5−ジ(β−ヒドロ
キシエトキシカルボニル)ベンゼンスルホン酸テトラフ
ェニルホスホニウム塩、3−(β−ヒドロキシエトキシ
カルボニル)ベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニ
ウム塩、3−(β−ヒドロキシエトキシカルボニル)ベ
ンゼンスルホン酸テトラフェニルホスホニウム塩、4−
ヒドロキシエトキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホ
スホニウム塩、ビスフェノールA−3,3’−ジ(スル
ホン酸テトラブチルホスホニウム塩)、2,6−ジカル
ボキシナフタレン−4−スルホン酸テトラブチルホスホ
ニウム塩、α−テトラブチルホスホニウムスルホコハク
酸等を挙げることができる。上記スルホン酸4級ホスホ
ニウム塩は1種のみを単独で用いても2種以上併用して
もよい。
【0041】このようなスルホン酸4級ホスホニウム塩
は、一般に、対応するスルホン酸とホスフィン類とのそ
れ自体公知の反応、または対応するスルホン酸金属塩と
4級ホスホニウムハライド類とのそれ自体公知の反応に
よって容易に製造することができる。
【0042】本発明における二軸配向フィルムは、ポリ
エステル中に上記のごときスルホン酸4級ホスホニウム
塩を、ポリエステルを構成する全繰返し単位に対し、
0.1mmol%以上10mmol%以下、さらには
0.2mmol%以上10mmol%以下で含有するこ
とが好ましい。0.1mmol%未満では300℃にお
ける交流体積抵抗率の値を109Ωcm以下にできな
い。一方10mmol%を超えると、高温域(70℃以
上)での絶縁特性の低下や誘電正接の増加が生ずること
がある。
【0043】本発明において、フィルムにスルホン酸4
級ホスホニウム塩を含有させる方法としては、任意の方
法をとることができる。例えば、ポリエステル(PE
N)の重合時に該4級ホスホニウム塩化合物を添加し共
重合する方法、フィルム製膜前に該4級ホスホニウム塩
化合物をポリエステルに添加する方法、該4級ホスホニ
ウム塩化合物を高濃度含むポリマー組成物(マスターチ
ップ)を作成し、主原料のポリエステルを溶融する前に
所定量混合する方法などが挙げられる。いずれの方法に
よってもスルホン酸4級ホスホニウム塩を最終的にポリ
エステル(PEN)に所定量含有させれば、効果は発現
する。
【0044】ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカル
ボキシレートの製造法は、それ自体一般に知られたポリ
エステルの製造方法によって実施できる。例えば、ポリ
エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、
2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコール
を反応(エステル化反応)させ、あるいは2,6−ナフ
タレンジカルボン酸の低級アルキルエステルとエチレン
グリコールをエステル交換触媒の存在下反応(エステル
交換反応)させ、続いて反応生成物を重合触媒の存在下
で所望の分子量まで重合させて製造することができる。
前記エステル交換触媒としては、公知のエステル交換触
媒、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カル
シウム、亜鉛、ストロンチウム、チタン、ジルコニウ
ム、マンガン、またはコバルトを含む化合物の1種また
は2種以上を用いることができる。また、重合触媒とし
ては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンのようなア
ンチモン化合物;二酸化ゲルマニウムで代表されるよう
なゲルマニウム化合物;テトラエチルチタネート、テト
ラプロピルチタネート、テトラフェニルチタネートまた
はこれらの部分加水分解物、蓚酸チタニルアンモニウ
ム、蓚酸チタニルカリウム、チタントリスアセチルアセ
トネートのようなチタン化合物を好ましく挙げることが
できる。触媒の使用量は従来から知られている量範囲か
ら選ぶことができる。
【0045】エステル交換反応を経由して重合を行う場
合は、重合反応前にエステル交換触媒を失活させる目的
で、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリ−n−ブチルホスフェート、正リン酸等のリン
化合物を添加するのが好ましい。リン元素としてのポリ
エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート中の
含有量は20〜100ppmであることが、ポリエステ
ルの熱安定性の点から好ましい。
【0046】なお、ポリエチレン−2,6−ナフタレン
ジカルボキシレートは溶融重合後これをチツプ化し、加
熱減圧下または窒素などの不活性気流中において固相重
合することもできる。
【0047】ポリエステルの固有粘度(オルソクロロフ
ェノール、25℃)は0.40dl/g以上であること
が好ましく、0.40dl/g以上0.90dl/g以
下であることがさらに好ましく、0.43dl/g以上
0.80dl/g以下であることが特に好ましい。最も
好ましい固有粘度は0.45dl/g以上0.70dl
/g以下である。固有粘度が0.40dl/g未満で
は、工程中でのフィルム破断が多発することがある。一
方、固有粘度が0.90dl/gより高いと、ポリエス
テルの溶融粘度が高いため溶融押出しが困難になり、重
合時間が長く、生産性が低下し、好ましくない。
【0048】本発明のベースフィルムは、前述したポリ
エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主
たるポリエステル成分として製膜化することにより得ら
れる。この製膜化の条件および手段については後に詳述
する。また製膜化に当ってはポリエステル中に不活性粒
子が配合されるが、その不活性粒子の好ましい性状につ
いても後で詳述する。
【0049】次に本発明のコンデンサ用ベースフィルム
として表面特性および物性について説明する。本発明の
ベースフィルムの表面において、その中心線平均粗さ
(Ra)が40〜80nmであり、より好ましくは45
〜80nm、特に好ましくは50〜77nmである。ベ
ースフィルム表面の中心線平均粗さ(Ra)が40nm
未満であるとフィルムの滑り性やエア抜け性が悪く、フ
ィルムをロールに巻き取ることが非常に困難となる。ま
た、中心線平均粗さ(Ra)が80nmを超えるように
するには粒径の大きな粒子の添加あるいは粒子の添加量
を増やす必要があるが、フィルムの厚みが薄く、そのた
めフィルムの製膜時における破断頻度が増加し、生産性
が著しく低下する。
【0050】さらにベースフィルムの表面における、1
0点平均粗さ(Rz)は、1,000〜1,800n
m、より好ましくは1,100〜1,700nm、特に
好ましくは1,200〜1,700nmであるのが有利
である。
【0051】10点平均粗さ(Rz)が1,000nm
より低いと、フィルムの滑り性やエア抜け性が悪くな
り、フィルムを均質にロールに巻き取ることが困難とな
る。一方10点平均粗さ(Rz)が1,800nmを超
えるようにするには粒径の大きな粒子の添加あるいは粒
子の添加量を増やす必要があるが、フィルムの厚みが薄
く、そのためフィルムの製膜時における破断頻度が増加
し、生産性が著しく低下する。
【0052】本発明のベースフィルムは、その表面にお
ける一定の大きさのフライスペックの数が少ないことが
要求される。
【0053】すなわち、フィルム表面において、平均径
が60μmを超えるフライスペックの個数は20個/m
2以下であり、より好ましくは15個/m2以下、特に好
ましくは10個/m2以下である。ここで、フライスペ
ックとはポリマー中に含まれる添加剤(滑剤等)や異物
を核にして発生し、核とその周辺にできるフィルムを形
成するポリマーの膜厚みが局所的に薄くなった部分(ボ
イド)から構成されるものである。このフライスペック
が大きいと膜厚みの薄い範囲が広がるため、製膜時や適
当な巾へのスリット時、コンデンサの加工工程等で急激
な張力変動や急激な加熱があった場合に応力集中により
膜の破れが発生し、絶縁性能が低下する。また、膜の破
れが起こらなかった場合でも、膜厚みが薄いため、絶縁
性能が低下する傾向にある。また、絶縁性能を著しく低
下させるフライスペックは平均径(長径と短径の平均)
が60μmを超えるものであり、かつその存在する頻度
が20個/m2を超えるとコンデンサの誘電体としての
絶縁性能が不足する。
【0054】サイズの大きなフライスペック数を上記範
囲にするには、ポリマー中の粗大粒子の数を可及的に減
少するのが肝要である。そのため製膜時のフィルターと
して線径15μm以下のステンレス鋼細線よりなる平均
目開き10〜30μm、好ましくは15〜25μmの不
織布型フィルターを用いてポリマーをろ過することが好
ましい。フィルターの目開きが30μmを超えると溶融
ポリマー中の粗大粒子を減少させる効果がなく、一方目
開きが10μm未満ではフィルターの目詰まりが発生し
やすく工業上実用化が困難である。フィルターとしては
他に網状構造物や焼結金属等を用いたものもあるが、不
織布型のフィルターと比べると寿命が短い、ろ過効率が
やや劣る等の問題がある。さらに、より効果的にサイズ
の大きなフライスペック数を上記範囲に制御するには、
滑剤自体をあらかじめ所定の目開きのフィルターでろ過
した後にポリマー内に添加することが好ましい。
【0055】かくして、本発明のベースフィルム中の粗
大粒子の数は、少ないことが望ましい。具体的には、最
大径が35μmを超える粗大粒子は、フィルム1m2
り、10個以下、好ましくは8個以下が有利であり、特
に5個以下であるのが望ましい。
【0056】この最大径が35μmを超える粗大粒子の
数は、後述するようにフィルム面を万能投影機を用いて
観察して測定される。
【0057】本発明のベースフィルムは、200℃で1
0分間処理した後の縦方向(MD)と横方向(TD)の
熱収縮率の比(MD/TD)が一定の範囲を有している
ことが望ましい。
【0058】すなわち、縦方向(MD)と横方向(T
D)の熱収縮率の比(MD/TD)が0.39〜0.8
2であり、より好ましくは0.41〜0.80、特に好
ましくは0.42〜0.78である。200℃で10分
間処理した後の縦方向と横方向の熱収縮率の比が上記範
囲から外れた場合、コンデンサの加工工程において蒸着
時の熱負けの発生や蒸着後のフィルムにシワが入りやす
くなる等の問題が発生するため好ましくない。なお、加
工適性の点から200℃で10分間処理された後の縦方
向(MD)の熱収縮率は0.9〜3%好ましくは1.0
〜2.8%、横方向(TD)の熱収縮率は2.0〜5.
0%好ましくは2.2〜4.8%であることが望まし
い。
【0059】本発明のベースフィルムの厚みは0.5〜
7.0μmであることが好ましく、より好ましくは0.
6〜6.0μm、特に好ましくは0.7〜5.5μmで
ある。フィルムの厚みが0.5μm未満ではフィルムが
極めて薄くなるため、製膜での破断が多発し製膜が困難
である。また、フィルムの厚みが7.0μmを超えると
コンデンサ用フィルムとしては電気特性が不満足なもの
となる。
【0060】ベースフィルムの厚さは、可能な限り均一
であることが望ましい。厚みのバラツキはフィルム厚み
に対して25%以下であれば許容される。厚みのバラツ
キはフィルム厚みに対して20%以下が好ましく、15
%以下が特に好ましい。フィルム厚みに対する厚みのバ
ラツキが25%を超えるとコンデンサの誘電体用ベース
フィルムとして幾重にも積層して使用した場合、厚みの
バラツキによりコンデンサとしての性能のバラツキの原
因となるため好ましくない。
【0061】フィルムの厚さおよび厚みのバラツキは後
述する方法および定義に従って求められる。
【0062】本発明のベースフィルムは密度が1.33
8〜1.361g/cm3であることが好ましい。さら
に好ましくは1.340〜1.358g/cm3、特に
好ましくは1.343〜1.356g/cm3である。
密度が1.338g/cm3未満であるとコンデンサ性
能のバラツキの原因となり、加工歩留りの低下を引き起
こす原因となるため好ましくない。また、1.361g
/cm3を超えると結晶性が高くなり過ぎてフィルムの
靭性が失われるためフィルム搬送時の破断頻度が増加す
るようになる。
【0063】次に本発明のベースフィルムの製膜方法に
ついて説明する。本発明のベースフィルムは、ポリエチ
レン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる
ポリマー成分とする二軸配向フィルムである。この二軸
配向フィルムは通常の方法、例えば、該ポリマーを融点
以上で溶融させダイスリットから冷却されたキャスティ
ングドラム上に押出して密着冷却固化させ、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たるポ
リマー成分とする未延伸フィルムを得る。この未延伸フ
ィルムを縦および横方向に二軸延伸した後、熱固定し、
必要に応じて縦方向および/または横方向に弛緩処理す
ることで製造することができる。フィルムの延伸は公知
のロール式縦延伸機、赤外線加熱縦延伸機、テンターク
リップ式横延伸機、これらの延伸を複数段階にわけて行
う多段式延伸機、チューブラ延伸機、オーブン式縦延伸
機、同時二軸テンター延伸機などを用いて行うことがで
きるが特に限定されるものではない。
【0064】次にさらに詳しく本発明のベースフィルム
の製造方法について述べるが必ずしもこれに限定される
ものではない。前述したようにして得られた未延伸フィ
ルムを120〜180℃、より好ましくは125〜17
0℃、特に好ましくは130〜160℃で縦方向にロー
ル式縦延伸機で3.0〜4.5倍、より好ましくは3.
3〜4.0倍延伸する。赤外線加熱式縦延伸機を用いて
もよいが、特に薄いフィルムを延伸する場合にはフィル
ム全体を均一に加熱するのに有利なためロール式縦延伸
機の方が好ましい。縦延伸で無理なく延伸するためには
延伸を複数回に分けて多段延伸することが好ましい。縦
延伸後さらにステンター内で120〜180℃、より好
ましくは125〜170℃、特に好ましくは130〜1
60℃で横方向に3.0〜4.5倍、より好ましくは
3.5〜4.3倍延伸し、195〜250℃、より好ま
しくは205〜245℃で0.3〜50秒間熱処理を行
い、その後、縦方向および/または横方向に弛緩率0.
5〜15%の範囲で熱弛緩処理を行うことにより所望の
ベースフィルムを得ることができる。なお、横方向の延
伸を複数段階に分割する多段延伸を用いてもよい。
【0065】本発明のベースフィルムは、前記表面特性
を有しかつ物理特性を発現させるために、不活性粒子が
ポリマー中に添加される。そのために添加される不活性
粒子は、2つの異なる形状の粒子を組合せであることが
望ましい。また不活性粒子は、その添加量も表面特性に
影響を与える。
【0066】本発明者らの研究によれば、ポリマー中に
添加される不活性粒子の形状、種類および配合割合は、
下記に説明する、粒子配合態様(P−1)〜(P−4)
のいずれかから選択されることが有利であることが見出
された。
【0067】(1)粒子配合態様(P−1) この態様(P−1)は平均粒径が0.5〜3.0μmで
ある球状シリカ粒子(A)を0.03〜1.5重量%、
および平均粒径が0.01〜1.5μmである球状シリ
カ粒子(B)を0.05〜2重量%を組合せて配合する
組成である。さらに、フィルムを安定して製造するため
に、目的とするフィルム厚みよりも球状シリカ粒子の平
均粒径を小さくすることが必要であり、平均粒径をフィ
ルム厚みの90%以下にすることがより好ましく、平均
粒径をフィルム厚みの80%以下にすることが特に好ま
しい。なお、球状シリカ粒子(A)の平均粒径はより好
ましくは0.7〜2.5μmであり、0.9〜2.0μ
mであることが特に好ましい。また、球状シリカ粒子
(A)の添加量はより好ましくは0.06〜1.2重量
%であり、0.1〜0.8重量%であることが特に好ま
しい。
【0068】また、球状シリカ粒子(B)の平均粒径は
より好ましくは0.05〜1.2μmであり、0.1〜
1.0μmであることが特に好ましい。また、球状シリ
カ粒子(B)の添加量はより好ましくは0.08〜1.
5重量%であり、0.1〜1.0重量%であることが特
に好ましい。
【0069】球状シリカ粒子(A)は、球状シリカ粒子
(B)よりも平均粒径が大きいものが使用され、好まし
くは平均粒径が0.1μm以上大きいものが使用され
る。
【0070】ここでいう球状シリカ粒子としては、粒径
比(長径/短径)が1.0〜1.2の球状シリカ粒子で
あることが好ましく、製膜性、ハンドリング性および絶
縁性の観点から真球状のシリカ粒子であることが特に好
ましい。
【0071】(2)粒子配合態様(P−2) この態様(P−2)は、下記の多孔質シリカ粒子(A)
あるいはこの粒子(A)と下記球状シリカ(B)との組
合せである。
【0072】多孔質シリカ粒子(A)は平均粒径が0.
001〜0.1μmの一次粒子の凝集体から構成される
ことが好ましい。多孔質シリカ粒子(A)はポリエチレ
ン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートに対して高
い親和性を示すが、凝集体からなるために粗大粒子が存
在することが多く、この粗大粒子がフィルム中に含まれ
るとコンデンサ用ポリエステルフィルムの性能低下を引
き起こす原因となる。一次粒子の平均粒径が0.001
μm未満では粒子表面積が大きくなるため粒子同士が凝
集しやすくなり、粗大な凝集体を生成するようになるた
め好ましくない。また、一次粒子の平均粒径が0.1μ
mを超えると粒子の多孔質性が失われるようになり、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートに
対する親和性が失われ、滑剤周辺にボイドが発生しやす
くなり、絶縁特性が悪化するため好ましくない。フィル
ムの滑り性、エア抜け性の点から多孔質シリカ粒子
(A)の平均粒径は0.5〜5μmであることが好まし
く、0.7〜4.0μmであることがより好ましく、
1.0〜3.0μmであることが特に好ましい。また、
多孔質シリカ粒子(A)の添加量は0.05〜2重量%
であることが好ましく、さらに好ましくは0.07〜
1.8重量%、特に好ましくは0.1〜1.5重量%で
ある。
【0073】多孔質シリカ(A)粒子の細孔容積は0.
5〜2.0ml/gであることが好ましく、0.6〜
1.8ml/gであることがさらに好ましい。細孔容積
が0.5ml/g未満では、多孔質性に乏しくポリエチ
レン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートに対する
親和性が失われるため好ましくない。また、細孔容積が
2.0ml/gを超えると凝集が起りやすくなり粒径の
調整が困難になるため好ましくない。
【0074】この態様(P−2)では、前記多孔質シリ
カ粒子(A)が使用されるが、フィルム製造における押
出し工程や回収工程での多孔質シリカ粒子(A)の解砕
による粒径低下に伴うフィルムの滑り性悪化を抑制する
目的で球状シリカ粒子(B)が併用して添加することが
できる。
【0075】添加される球状シリカ粒子(B)は平均粒
径が0.05〜1.5μmであることが好ましく、フィ
ルムを安定して製造するために、フィルム厚みよりも平
均粒径を小さくすることが必要である。さらに、平均粒
径がフィルム厚みの90%以下であることが好ましく、
フィルム厚みの80%以下であることが特に好ましい。
また、球状シリカ粒子(B)の添加量はフィルムの滑り
性、巻取り性、コンデンサの製造工程での取扱い性の点
から0.01〜1重量%であることが好ましく、0.0
3〜0.9重量%であることがより好ましい。さらに、
球状シリカ粒子(B)は粒径比(長径/短径)が1.0
〜1.2であることが好ましい。
【0076】この態様(P−2)は、多孔質シリカ粒子
(A)と、球状シリカ粒子(B)の組合せが特に好まし
い。
【0077】(3)粒子配合態様(P−3) この態様(P−3)は、下記炭酸カルシウム粒子(A)
あるいはこの粒子(A)と下記板状ケイ酸アルミニウム
粒子(B)との組合せである。
【0078】炭酸カルシウム粒子(A)は、フィルムの
滑り性、エア抜け性の点から平均粒径は0.2〜5μm
であることが好ましく、0.3〜4μmであることがよ
り好ましく、0.5〜3μmであることが特に好まし
い。また炭酸カルシウム粒子(A)の添加量は0.03
〜2重量%であることが好ましく、さらに好ましくは
0.05〜1.5重量%、特に好ましくは0.1〜1重
量%である。
【0079】本発明に用いる炭酸カルシウム粒子(A)
としては、特に限定はされないが、天然に産出する石灰
石、チョーク(白亜)、および石灰石から化学的方法に
よって生成される沈降炭酸カルシウム等のカルサイト結
晶、石灰乳に高温で炭酸ガスを反応させて得られるアル
ゴナイト結晶、バテライト結晶およびこれらを組合せた
ものが例示される。石灰石を機械的に粉砕して得られる
重質炭酸カルシウム(カルサイト結晶)も用いることが
できる。
【0080】この態様(P−3)では、前記炭酸カルシ
ウム粒子(A)が使用されるが、板状ケイ酸アルミニウ
ム粒子(B)を組合せて添加することができる。
【0081】このケイ酸アルミニウム粒子(B)は平均
粒径が0.1〜2μmであることが好ましく、0.3〜
1.7μmであることがより好ましく、0.5〜1.5
μmであることが特に好ましい。また、添加量はフィル
ムの滑り性、コンデンサの製造工程での取扱い性の点か
ら0.03〜1重量%であることが好ましく、0.06
〜0.8重量%であることがより好ましく、0.1〜
0.7重量%であることが特に好ましい。
【0082】板状ケイ酸アルミニウム粒子(B)はアル
ミノケイ酸塩のことをいうものであり、特に限定はされ
ないが、天然に産出するカオリン鉱物からなるカオリン
クレー等が例示される。さらにカオリンクレーは水洗等
の精製処理を施されたものであってもよい。
【0083】この態様(P−3)は、炭酸カルシウム粒
子(A)とケイ酸アルミニウム粒子(B)の組合せが特
に好ましい。
【0084】(4)粒子配合態様(P−4) この態様(P−4)は、2つのタイプの多孔質シリカ粒
子(A)および(B)の組合せである。この多孔質シリ
カ粒子(A)および(B)は、いずれも平均粒径が0.
01〜0.1μmの一次粒子の凝集体より構成される粒
子である。
【0085】多孔質シリカ粒子はポリエチレン−2,6
−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)に対して高
い親和性を示すが、凝集体からなるために粗大粒子が存
在することが多く、この粗大粒子がフィルム中に含まれ
るとコンデンサ用ポリエステルフィルムの性能低下を引
き起こす原因となる。一次粒子の平均粒径が0.01μ
m未満では粒子表面積が大きくなるため粒子同士が凝集
しやすくなり、粗大な凝集体を生成するようになるため
好ましくない。また、一次粒子の平均粒径が0.1μm
を超えると粒子の多孔質性が失われるようになり、PE
Nに対する親和性が失われ、滑剤周辺にボイドが発生し
やすくなり、絶縁特性が悪化するため好ましくない。
【0086】この態様(P−4)における多孔質シリカ
粒子(A)は、フィルムの滑り性、エア抜け性の点から
その平均粒径は0.1μm以上1.5μm以下であり、
0.3μm以上0.9μm以下が特に好ましい。この多
孔質シリカ粒子(A)は、多孔質シリカ粒子(B)で形
成される比較的大きい突起の間の地肌を細かく粗面化す
る役割を担う。粒子(A)の平均粒径が0.1μm未満
では地肌を粗面化する効果が弱く、滑り性が確保し難
い。一方、1.5μmを超えるとスペースファクタが過
大になり、容量不足になりやすく好ましくない。
【0087】一方多孔質シリカ粒子(B)の平均粒径
は、0.7μm以上5.0μm以下であり、1.1μm
以上3.0μm以下であることが特に好ましい。0.7
μm未満ではエア抜けが不足して巻き姿が悪く、5μm
を超えると粗大粒子が増えて絶縁欠陥が多くなり、スペ
ースファクタが過大になり好ましくない。多孔質シリカ
粒子(B)は、多孔質シリカ粒子(A)よりも平均粒径
が大きいものが使用され、好ましくは平均粒径が0.1
μm以上大きいものが使用される。
【0088】多孔質シリカ粒子の添加量は(A)および
(B)ともに0.01重量%以上2.0重量%以下であ
り、(A)および(B)の合計量は0.1重量%以上
2.0重量%以下、特に好ましくは0.5重量%以上
1.5重量%以下である。添加量が上記範囲未満では滑
剤作用が発揮されず、作業性が悪く使用できない。一
方、添加量が上記範囲を超えるとスペースファクタが過
大になり、好ましくない。
【0089】多孔質シリカ粒子(A)および(B)の細
孔容積はいずれも0.5ml/g以上2.0ml/g以
下であり、0.6ml/g以上1.8ml/g以下であ
ることが好ましい。細孔容積が0.5ml/g未満で
は、多孔質性に乏しくPENに対する親和性が失われる
ため好ましくない。また、細孔容積が2.0ml/gを
超えると凝集が起りやすくなり、粒径の調整が困難にな
るため好ましくない。
【0090】ここで「平均粒径」とは、測定した全粒子
の50重量%の点にある粒子の「等価球形直径」を意味
する。「等価球形直径」とは粒子と同じ容積を有する想
像上の球(理想球)の直径を意味し、粒子の電子顕微鏡
写真または通常の沈降法による測定から計算することが
できる。
【0091】これら多孔質シリカ粒子(A)および
(B)の添加に際しては、長径が35μmを超える粗大
粒子の個数がフィルム中に10個/m2以下、より好ま
しくは8個/m2以下、特に好ましくは5個/m2以下と
なるようすることが望ましい。10個/m2を超える
と、フィルム生産時の破断頻発による生産性の低下や、
コンデンサの絶縁欠陥の多発を招き、好ましくない。
【0092】粗大粒子の個数を上記範囲にするには、製
膜時にポリマーを濾過して粗大粒子を除去する。その際
フィルターとして線径15μm以下のステンレス鋼細線
よりなる平均目開き10〜35μmの不織布型フィルタ
ーを用いるのが好ましい。
【0093】前述した方法により得られた本発明のベー
スフィルムは、その片面あるいは両面に導電性金属薄膜
を積層させることによって、コンデンサ用複合膜とな
る。ベースフィルムの表面に導電性金属薄膜を積層する
には、蒸着法およびスパッタリング法が望ましく、特に
蒸着法が好適である。
【0094】金属薄膜の厚みは、0.01〜0.1μm
好ましくは0.03〜0.08μmである。金属として
はアルミニウム、亜鉛またはスズが挙げられるが、とり
わけアルミニウムが好ましい。
【0095】本発明のフィルムコンデンサ用複合膜は、
そのベースフィルムの表面特性および物性が優れている
ので、絶縁欠陥が極めて少ない高品質のコンデンサ部材
となる。
【0096】すなわち、本発明の複合膜は絶縁破壊電圧
が200V/μmを満足しない個所(絶縁欠陥)の数が
20個/m2以下、好ましくは15個/m2以下のものと
なる。
【0097】また本発明の複合膜は、フィルムコンデン
サ部材としての特性を示すCR値が優れている。このC
R値は後述するように絶縁抵抗値と静電容量との積で表
される。本発明の複合膜は、CR値が800ΩF以上の
値を有し、好ましくは1,000ΩF以上の値を有して
いる。このCR値が800ΩF未満になると、複合膜の
絶縁抵抗が不足し、フィルムコンデンサ部材として不適
当なものとなる。
【0098】本発明の複合膜は、フィルムコンデンサ部
材として使用される。例えば複合膜は、巻回してコンデ
ンサとして使用してもよく、また積層して使用してもよ
い。さらに積層してチップコンデンサとしても使用する
ことができる。いずれにしても本発明の複合膜は、絶縁
特性に優れしかも極めて薄いので小形のフィルムコンデ
ンサの部材として利用される。
【0099】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明は、以下の実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、本発明における種々の物性値および特
性の測定方法、定義は以下の通りである。
【0100】(1)ポリエチレン−2,6−ナフタレン
ジカルボキシレートの成分量(主成分モル比、共重合成
分モル比)の算出 フィルムサンプルを測定溶媒(CDCl3:CF3COO
D=1:1)に溶解後、1H−NMR測定を行い、得ら
れた各シグナルの積分比をもって算出する。
【0101】(2)密度 硝酸カルシウム水溶液を用いた密度勾配管で、25℃で
の浮沈法により測定する。
【0102】(3)固有粘度 o−クロロフェノールを溶媒として用い、25℃で測定
した値(単位:dl/g)である。
【0103】(4)表面粗さ (4−1)中心線表面粗さ(Ra) 中心線表面粗さ(Ra)はJIS B 0601で定義
される値である。非接触式三次元粗さ計(小坂研究所
製、ET−30HK)を用いて波長780nmの半導体
レーザー、ビーム径1.6μmの光触針で測定長(L
x)1mm、サンプリングピッチ2μm、カットオフ
0.25mm、厚み方向拡大倍率1万倍、横方向拡大倍
率200倍、走査線数100本(従って、Y方向の測定
長Ly=0.2mm)の条件にてフィルム表面の突起プ
ロファイルを測定する。その粗さ曲面をZ=F(x,
y)で表したとき、次の式で得られる値(Ra、単位n
m)をフィルムの表面粗さとして定義する。
【0104】
【数1】
【0105】(4−2)10点平均粗さ(Rz) ピーク(HP)の高い方から5点と谷(Hv)の低い方
から5点をとり、その平均粗さをRzとする。
【0106】
【数2】
【0107】(5)フライスペックおよび粗大粒子の数
と大きさ (5−1)フライスペック フィルム表面を万能投影機を用いて、偏光透過照明にて
50倍に拡大して測定面積1m2に存在するフライスペ
ックを観察、マーキングする。さらに光学顕微鏡で各々
のフライスペックを観察し、フライスペックの核および
その周辺に発生したボイドを含めて平均径((最大径+
最小径)/2)を求め、60μmを超えるものの数を数
えた。 (5−2)粗大粒子 フィルム表面を万能投影機を用いて、透過照明にて50
倍に拡大して測定面積1m2を観察し、フィルム中に存
在する粒子のうち最大径が35μmを超える粒子の数を
数えた。
【0108】(6)フィルム厚みおよび厚みのバラツキ 製膜したフィルムの任意の場所から縦10cm×横10
cmのサンプルを縦、横ともに10cm以上の間隔をお
いて50枚採取する。各々のサンプルについて幅(c
m)、長さ(cm)、重量(g)、密度(g/cm3
から厚みT(μm)を下式で算出し、さらに50サンプ
ルの平均厚みTavを求めてフィルム厚みとする。ま
た、上述の50サンプルの中の最大厚みTmaxと最小
厚みTminの差を求め、平均厚みTavに対する割合
を下式で算出して厚みのバラツキとする。
【0109】
【数3】
【0110】(7)熱収縮率およびその比 200℃に温度設定されたオーブンの中に無緊張状態で
10分間フィルムを保持し、縦方向(MD)、横方向
(TD)各々につき加熱処理前後での寸法変化を熱収縮
率として下式により算出し、これらの値をもって熱収縮
率の比を求める。
【0111】
【数4】
【0112】(8)一次粒子の平均粒径および不活性微
粒子の粒径比 (8−1)一次粒子の平均粒径 サンプルとなる粉体の個々の粒子を散在させ、金スパッ
ター装置によりこの表面に金属蒸着膜を厚み200〜3
00オングストロームで形成させ、走査型電子顕微鏡に
て1〜3万倍で観察し、日本レギュレター(株)製ルー
ゼックス500にて画像処理し、100個の面積相当粒
径(Di)を求めた。下式で表される面積相当径(D
i)の数平均値を平均粒径(D)とした。
【0113】
【数5】
【0114】(8−2)不活性微粒子の粒径比 上記の粒径と同様な方法により、サンプルとなる粒子1
00個の長径(Dli)、短径(Dsi)から長径(D
l)、短径(Ds)を各々求め、長径(Dl)と短径
(Ds)との比(Dl/Ds)から粒径比を算出した。
【0115】
【数6】
【0116】(9)微粒子の平均粒径 (9−1)粉体の平均粒径 島津製作所製CP50型セントリフュグル パーティク
ル サイズ アナライザー(Centrifugal
Particle Size Analyser)を用い
て測定した。得られた遠心沈降曲線を基に算出した各粒
径の粒子とその存在量との累積曲線から、50マスパー
セント(mass percent)に相当する粒径を
読み取り、この値を平均粒径とする。(「粒度測定技
術」、日刊工業新聞社発行、1975年、p.242−
247参照) (9−2)フィルム中の微粒子の粒径および粒径比 試料フィルム小片を走査型電子顕微鏡用試料台に固定
し、日本電子(株)製スパッタリング装置(JIS−1
100型イオンスパッタリング装置)を用いてフィルム
表面に、0.13Paの真空下で0.25kV、1.2
5mAの条件でイオンエッチング処理を10分間施す。
さらに、同じ装置で金スパッターを施し、走査型電子顕
微鏡を用いて1万〜3万倍で観測し、日本レギュレータ
ー(株)製ルーゼックス500にて、少なくとも100
個の粒子の長径(Dli)、短径(Dsi)および面積
相当粒径(Di)を求める。下式で表される面積相当粒
径(Di)の数平均値を平均粒径(D)とする。
【0117】
【数7】
【0118】上記長径の平均値をDl、短径の平均値を
Dsとし、粒径比はDl/Dsとして算出する。
【0119】(10)細孔容積 窒素吸脱着法で測定し、BET式で算出した。
【0120】(11)絶縁破壊電圧(BDV) JIS C 2318に示す方法に従って測定し、n=
100の最小値を絶縁破壊電圧(BDV)とした。本発
明において、絶縁破壊電圧は220V/μm以上である
ことが好ましく240V/μm以上であることが特に好
ましい。
【0121】(12)フィルムの製膜性 二軸延伸フィルムを24時間連続で製膜したときのフィ
ルムの製膜状態を観察し、下記の基準で評価した。 ◎:破断回数は0回/24時間であり、ピニングワイヤ
ーの電圧を半減しても破断回数は増加せず、広範な製膜
条件で極めて安定な製膜が可能。 ○:破断回数は0回/24時間であり、ピニングワイヤ
ーの電圧を半減すると破断回数が1〜3回/24時間増
えるが、極めて安定な製膜が可能。 △:破断回数は1〜3回/24時間であり、安定な製膜
が可能。 ×:破断回数は4回以上/24時間であり、製膜が不安
定。
【0122】(13)フィルムロールの巻姿 製膜・スリット時およびコンデンサ加工における蒸着後
の各段階において、幅550mm×長さ10,000m
のフィルムをそれぞれロールに巻き取り、その状態の巻
姿を肉眼にて観察し、下記の基準で評価した。 ◎:製膜・スリット時および蒸着後ともに表面のシワや
巻ズレ等がない極めて良好な巻姿。 ○:製膜・スリット時または蒸着後のいずれかで、軽度
の表面のシワや巻ズレ等が確認されるが実用上は問題と
ならない良好な巻姿。 ×:製膜・スリット時または蒸着後のいずれかで、実用
上問題となる程度の表面のシワや巻ズレ等が確認される
不十分な巻姿。
【0123】(14)交流体積抵抗率 図1に示す装置を用いて測定する。測定サンプルは厚さ
が約150μmになるようにフィルムを重ねる。直径2
0cmの円柱状下部電極2の上面に、150μmの平行
な間隙が保持できる直径5.6cm、厚さ0.2cmの
上部電極3を配し、この間に測定サンプル1が電極と密
着するようにして挿入する。下部電極2は加熱装置4と
温度検出端5を内蔵し、下部電極2の表面温度の測定面
におけるバラツキが1℃以内、検出端部分との温度差が
昇温速度8℃/分において2℃以内となるように構成す
る。なお、検出温度は読取温度計7で測定する。電極の
全体は保温箱11中に配置する。電源8はその発生電圧
を標準抵抗9を介して両電極間に印加するが、該電源は
100v、50Hzを発生する電源である。この回路に
流れる電流は標準抵抗9の両端に発生する電圧を、内部
インピーダンスが100MΩ以上のエレクトロンメータ
ー10で読取る。フィルムの溶融時の交流体積抵抗率の
測定は上記装置により、下部電極の昇温速度が8℃/
分、測定温度300℃にて行い、交流体積抵抗率Zは、
印加電圧E、電流I、電極面積S、電極間隔dより、次
式で求められる。
【0124】
【数8】
【0125】(15)CR値 JIS C 2318に示す方法に準じて、12mm幅
にスリットしたフィルムサンプルと厚み7μm、幅14
mmのアルミニウム箔を片側のマージン幅として2.5
mmを維持しながら重ね合わせた状態のものを2組用意
し、各々のマージンが試料の両端になるように配置して
有効面積が10,000mm2となるように巻取り試料
を作成する。試料を120℃の温度下で5分間2MPa
の圧力でプレスする。この試料を(株)カトー製 サー
モキーパー(THK−21−1)で100℃に保ち、試
料の両端を安藤電気(株)製 LCRメーター(AG−
4301)と接続し、印加電圧100Vで絶縁抵抗値
(Ω)を測定し、その後1kHzにおける静電容量(n
F)を測定する。得られた絶縁抵抗値および静電容量か
らCR値を下記式により算出する。
【0126】
【数9】
【0127】(16)フィルムコンデンサ用複合膜の絶
縁欠陥の評価 金属薄膜を有するフィルムコンデンサ用複合フィルムを
用いてJIS C 2151に示す方法に準じて試験を
行う。ただし、試験電圧は複合フィルムのベースフィル
ムの厚み1μmに対して200Vとする。試験片100
個について試験を行い、試験面積1m2における欠陥数
を数える。欠陥数が20個以下を合格とした。
【0128】(17)フィルムコンデンサの絶縁不良率 幅12mm×長さ1,000mmのフィルムの片面に金
属薄膜を幅方向に片側のみ2.5mmのマージンが形成
されるように貼り合わせた複合フィルムを2枚準備し
た。そして、これらのフィルムを、それぞれの幅方向と
長さ方向とが同じで、それぞれの金属薄膜が直接接触せ
ず、しかも、それぞれのマージンが異なる辺に位置する
ように重ね合せた状態で巻取った後、120℃の温度下
で5分間2MPaの圧力でプレスして1個の測定試料を
作成する。この試料をJIS C2318に示す方法に
準じて破壊電圧(V)を測定し、試料を構成するベース
フィルムの厚みで破壊電圧を除した値(V/μm)を絶
縁破壊電圧とした。絶縁破壊電圧が200V/μmを満
たさない試料の発生率が測定全数に対して10%以下が
合格である。
【0129】[実施例1]2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸ジメチル100部およびエチレングリコール60部
をエステル交換触媒として酢酸マンガン四水塩0.03
部を使用し、常法に従ってエステル交換反応をさせた
後、トリメチルフォスフェート0.023部を添加して
実質的にエステル交換反応を終了させた。ついで、三酸
化アンチモン0.024部を添加し、引き続き高温、高
真空化で常法にて重合反応を行い、固有粘度0.62d
l/gおよびガラス転移点温度121℃のポリエチレン
−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)を
得た。なお、エステル交換触媒を添加する際に、該PE
Nポリマーは、滑剤として平均粒径1.0μmの炭酸カ
ルシウム粒子と平均粒径0.7μmのカオリンクレー粒
子とを、それぞれPENポリマー中に占める割合が0.
45重量%と0.30重量%とになるように添加されて
いる。
【0130】このPENポリマーを、170℃で5時間
乾燥してから押出し機に供給し、溶融温度295℃で溶
融状態にした。そして、この溶融状態のPENポリマー
を、線径14μmのステンレス鋼細線からなる平均目開
き30μmの不織布型フィルターでろ過した後、開度1
mmのスリット状ダイを通して押出し、表面仕上げ0.
3Sの回転ドラム上にピンニングワイヤー(SUS線
(0.1mmφ)、印加電圧:直流3kV)により密着
固化させて未延伸フィルムを作製した。
【0131】この未延伸フィルムを、該フィルムの縦方
向(機械軸方向)および横方向(幅方向)に逐次2軸延
伸(135℃で縦方向に1.7倍に延伸し、引続き14
5℃で縦方向に2倍に延伸(総縦延伸倍率3.4倍)し
た後、横方向に140℃で3.6倍に延伸)した後、2
32℃で3秒間熱固定して、厚みが2.0μmの二軸配
向フィルムとして、ロールに巻き取った。二軸配向フィ
ルムの物性および評価結果を表1および表2に示す。
【0132】[実施例2]実施例1において不織布型フ
ィルターの平均目開きを35μmとした以外は同様にし
て製膜を行った。二軸配向フィルムの物性および評価結
果を表1および表2に示す。
【0133】[実施例3]実施例1においてポリマーの
重合段階で滑剤をあらかじめ平均目開きが40μのフィ
ルターでろ過した後に添加してポリマーを重合した以外
は同様にして製膜を行った。二軸配向フィルムの物性お
よび評価結果を表1および表2に示す。
【0134】[実施例4〜7]実施例1において添加す
る滑剤種類、粒径、添加濃度を表1および表2に示した
ように変更した以外は同様にして製膜を行った。二軸配
向フィルムの物性および評価結果を表1および表2に示
す。
【0135】[実施例8]実施例1において、縦方向
(機械軸方向)の延伸を145℃で一度に3.2倍と
し、その後の横方向の延伸倍率を4倍とし、熱固定温度
を225℃とした以外は同様にして製膜を行った。二軸
配向フィルムの物性および評価結果を表1および表2に
示す。
【0136】[実施例9]実施例1において、縦方向
(機械軸方向)の延伸を135℃で2倍、引続き135
℃で1.9倍(総縦延伸倍率3.8倍)とし、その後の
横方向の延伸倍率を4.1倍とした以外は同様にして製
膜を行った。二軸配向フィルムの物性および評価結果を
表1および表2に示す。
【0137】[実施例10]2,6−ナフタレンジカル
ボン酸ジメチル94部、テレフタル酸(TAと省略する
ことがある)6部、エチレングリコール60部をエステ
ル交換触媒として酢酸マンガン四水塩0.03部を使用
し、滑剤として平均粒径1.0μmの炭酸カルシウム粒
子0.45重量%および平均粒径0.7μmのカオリン
クレー粒子を0.30重量%含有するように添加して、
実施例1と同様にエステル交換反応、重合反応を行い、
固有粘度0.60dl/gおよびTg116℃のポリエ
チレン−2,6−ナフタレート共重合体(TA共重合P
EN)を得た。
【0138】このTA共重合PENポリマーを150℃
で5時間乾燥させた後、押出し機に供給し、溶融温度2
85℃で溶融して実施例1と同様にして未延伸フィルム
を作製した。そして、該未延伸フィルムを、逐次2軸延
伸(130℃で縦方向に2倍に延伸し、引続き縦方向に
135℃で1.8倍(総縦延伸倍率3.6倍)に延伸し
た後、135℃で横方向に4倍に延伸)した後、225
℃で3秒間熱固定し、厚みが2.0μmの二軸配向フィ
ルムとしてロールに巻き取った。二軸配向フィルムの物
性および評価結果を表1および表2に示す。
【0139】
【表1】
【0140】
【表2】
【0141】[比較例1〜3]実施例2において、添加
する滑剤の種類、粒径および添加濃度を表5および表6
に示したように変更した以外は同様にして製膜を行っ
た。二軸配向フィルムの物性および評価結果を表3およ
び表4に示す。
【0142】[比較例4]実施例1において、不織布型
フィルターの平均目開きを45μとした以外は同様にし
て製膜を行った。二軸配向フィルムの物性および評価結
果を表3および表4に示す。
【0143】[比較例5]実施例1において、縦方向の
延伸を130℃で2倍に延伸し、引続き135℃で1.
3倍(縦延伸倍率2.6倍)に延伸とし、その後の横方
向の延伸倍率を2.8倍に変更した以外は同様にして製
膜を行った。二軸配向フィルムの物性および評価結果を
表3および表4に示す。
【0144】[比較例6]実施例1において、縦延伸温
度および横延伸温度を共に115℃とし、熱固定温度を
200℃とした以外は同様にして製膜を行った。二軸配
向フィルムの物性および評価結果を表3および表4に示
す。
【0145】[比較例7]2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸ジメチル89部、テレフタル酸(TAと省略するこ
とがある)11部、エチレングリコール60部をエステ
ル交換触媒として酢酸マンガン四水塩0.03部を使用
し、滑剤として平均粒径1.0μmの炭酸カルシウム粒
子0.45重量%および平均粒径0.7μmのカオリン
クレー粒子を0.30重量%含有するように添加して、
実施例1と同様にしてエステル交換反応および重合反応
を行い、固有粘度0.58dl/gおよびTg113℃
のポリエチレン−2,6−ナフタレート共重合体(TA
共重合PEN)を得た。このTA共重合PENポリマー
を140℃で5時間乾燥させた後、押出し機に供給し、
溶融温度285で溶融して実施例1と同様にして未延伸
フィルムを作製した。そして、該未延伸フィルムを逐次
2軸延伸(120℃で縦方向(機械軸方向)に1.8倍
に延伸し、引続き縦方向に130℃で2倍(縦延伸倍率
3.6倍)に延伸し、130℃で横方向(幅方向)に
3.8倍に延伸)し、その後220℃で3秒間熱固定
し、厚みが2.0μmの二軸配向フィルムとしてロール
に巻き取った。二軸配向フィルムの物性および評価結果
を表3および表4に示す。
【0146】
【表3】
【0147】
【表4】
【0148】[実施例11〜13]2,6−ナフタレン
ジカルボン酸ジメチル100部およびエチレングリコー
ル60部を、エステル交換触媒として酢酸マンガン・4
水塩0.03部を添加し、150℃から240℃に徐々
に昇温しながらエステル交換反応を行った。途中反応温
度が170℃に達した時点で三酸化アンチモン0.02
4部を添加し、さらに滑剤として平均粒径1.0μmの
炭酸カルシウムを表5および表6記載の量添加した。次
いで反応温度が220℃に達した時点で3,5−ジカル
ボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩
0.042部(2mmol%に相当)を添加し、引き続
いてエステル交換反応を行い、エステル交換反応終了後
に燐酸トリメチル0.023部を添加した。その後反応
生成物を重合反応器に移し、290℃まで昇温し、30
Pa以下の高真空下にて重縮合反応を行い、25℃のo
−クロロフェノール溶液で測定した固有粘度が0.61
dl/gおよびガラス転移点温度が121℃のポリエチ
レン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PE
N)を得た。
【0149】このポリマーを170℃において6時間乾
燥させた後、押出機に供給し、溶融温度310℃で溶融
した。そして、この溶融状態のPENポリマーを、線径
14μmのステンレス鋼細線からなる平均目開き30μ
mの不織布型フィルターでろ過した後、スリット状のダ
イを通して、表面仕上げ0.3Sの回転ドラム上にピン
ニングワイヤー(SUS線(0.1mmφ)、印加電
圧:直流3kV)により密着固化させ未延伸フィルムを
得た。
【0150】この未延伸フィルムを、該フィルムの縦方
向と横方向に逐次2軸延伸(140℃で縦方向に3.6
倍に延伸し、次いで140℃で横方向に3.9倍延伸)
し、さらに232℃で5秒間熱固定処理し、厚みが2μ
mの二軸配向PENフィルムとしてロールに巻き取っ
た。二軸配向フィルムの物性および評価結果を表5およ
び表6に示す。なお、これらのフィルムのスペースファ
クタは4〜15%で問題はなかった。
【0151】[実施例14]実施例11において、炭酸
カルシウムを、平均粒径0.8μmにし、その添加濃度
を0.75重量%に変更し、かつ、3,5−ジカルボキ
シベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩を
3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラフェニ
ルホスホニウム塩にし、その添加量を2mmol%とし
た以外は同様にして製膜を行った。二軸配向フィルムの
物性および評価結果を表5および表6に示す。
【0152】[実施例15]実施例11において、炭酸
カルシウムを、平均粒径1.2μmにし、その添加濃度
を0.5重量%に変更し、かつ、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルを2,6−ナフタレンジカルボン酸
ジメチルとイソフタル酸(IA)とがモル比95:5の
混合物に変更した以外は同様にして製膜を行った。二軸
配向フィルムの物性および評価結果を表5および表6に
示す。
【0153】
【表5】
【0154】
【表6】
【0155】[実施例16]実施例1において、添加す
る滑剤を平均粒径1.3μmの球状シリカ粒子および平
均粒径0.2μmの球状シリカ粒子に変更し、それぞれ
の添加量を0.35重量%および0.25重量%に変更
し、かつ、不織布型フィルターの平均目開きを25μm
に変更した以外は同様にして、未延伸フィルムを作製し
た。そして、この未延伸フィルムを、逐次2軸延伸(縦
方向に130℃で1.4倍に延伸し、引続き135℃で
縦方向に2.5倍に延伸(総縦延伸倍率3.5倍)した
後、135℃で横方向に4.0倍に延伸)し、その後2
30℃で3秒間熱固定し、厚みが2.5μmの二軸配向
フィルムとしてロールに巻き取った。二軸配向フィルム
の物性および評価結果を表7に示す。
【0156】[実施例17]実施例16において、平均
目開きが20μの焼結金属型フィルターを使用した以外
は同様にして製膜を行った。二軸配向フィルムの物性お
よび評価結果を表7に示す。
【0157】[実施例18および比較例8]実施例16
において、添加する滑剤の平均粒径および添加濃度を表
7記載のように変更した以外は同様にして製膜を行っ
た。二軸配向フィルムの物性および評価結果を表7に示
す。
【0158】[実施例19]実施例11において、添加
する滑剤を平均粒径1.3μmの球状シリカ粒子および
平均粒径0.2μmの球状シリカ粒子に変更し、それぞ
れの添加量を0.35重量%および0.25重量%に変
更し、かつ、不織布型フィルターの平均目開きを25μ
mに変更した以外は同様にして、未延伸フィルムを作製
した。そして、この未延伸フィルムを、逐次2軸延伸
(縦方向に130℃で1.4倍に延伸し、引続き135
℃で縦方向に2.5倍に延伸(総縦延伸倍率3.5倍)
した後、135℃で横方向に4.0倍に延伸)し、その
後230℃で3秒間熱固定し、厚みが2.2μmの二軸
配向フィルムとしてロールに巻き取った。二軸配向フィ
ルムの物性および評価結果を表7に示す。
【0159】[実施例20]実施例19において、添加
する滑剤を平均粒径0.6μmの球状シリカ粒子および
平均粒径0.3μmの球状シリカ粒子に変更し、それぞ
れの添加量を0.6重量%および0.5重量%に変更
し、かつ、3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸テ
トラブチルホスホニウム塩の添加量を9mmol%とし
た以外は同様にして製膜を行った。二軸配向フィルムの
物性および評価結果を表7に示す。
【0160】[実施例21]実施例19において、3,
5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホス
ホニウム塩を3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸
テトラフェニルホスホニウム塩に変更した以外は同様に
して製膜を行った。二軸配向フィルムの物性および評価
結果を表7に示す。
【0161】
【表7】
【0162】[実施例22]実施例1において、添加す
る滑剤を平均粒径2.0μmの多孔質シリカ粒子および
平均粒径0.6μmの球状シリカ粒子に変更し、それぞ
れの添加量を0.35重量%および0.25重量%に変
更し、かつ、不織布型フィルターの平均目開きを28μ
mに変更した以外は同様にして、未延伸フィルムを作製
した。そして、この未延伸フィルムを、逐次2軸延伸
(縦方向に135℃で1.75倍に延伸し、引続き14
5℃で縦方向に2倍に延伸(総縦延伸倍率3.5倍)し
た後、150℃で横方向に3.8倍に延伸)し、その後
235℃で3秒間熱固定し、厚みが2.0μmの二軸配
向フィルムとしてロールに巻き取った。二軸配向フィル
ムの物性および評価結果を表8および表9に示す。
【0163】[実施例23]実施例22においてポリマ
ーの重合段階で滑剤をあらかじめ平均目開きが30μの
フィルターでろ過した後に添加してポリマーを重合した
以外は同様にして製膜を行った。二軸配向フィルムの物
性および評価結果を表8および表9に示す。
【0164】[実施例24]実施例22において、添加
する滑剤を平均粒径1.7μmの多孔質シリカ粒子およ
び平均粒径0.4μmの球状シリカ粒子に変更し、それ
ぞれの添加量を共に0.4重量%に変更した以外は同様
にして製膜を行った。二軸配向フィルムの物性および評
価結果を表8および表9に示す。
【0165】[実施例25]実施例22において、逐次
2軸延伸における縦方向の延伸を、145℃で3.5倍
に一度での延伸に変更した以外は同様にして製膜を行っ
た。二軸配向フィルムの物性および評価結果を表8およ
び表9に示す。
【0166】[比較例9]実施例22において、添加す
る滑剤を平均粒径3.5μmの多孔質シリカ粒子および
平均粒径0.6μmの球状シリカ粒子に変更し、それぞ
れの添加量を0.2重量%および0.1重量%に変更し
た以外は同様にして製膜を行った。二軸配向フィルムの
物性および評価結果を表8および表9に示す。
【0167】[実施例26]実施例11において、添加
する滑剤を平均粒径2μmの多孔質シリカ粒子および平
均粒径0.6μmの球状シリカ粒子に変更し、それぞれ
の添加量を0.35重量%および0.25重量%に変更
し、かつ、不織布型フィルターの平均目開きを28μm
に変更した以外は同様にして、未延伸フィルムを作製し
た。そして、この未延伸フィルムを、逐次2軸延伸(縦
方向に140℃で3.6倍に延伸した後、140℃で横
方向に3.9倍に延伸)し、その後232℃で5秒間熱
固定し、厚みが2.2μmの二軸配向フィルムとしてロ
ールに巻き取った。二軸配向フィルムの物性および評価
結果を表8および表9に示す。
【0168】[実施例27]実施例26において、多孔
質シリカ粒子と球状シリカ粒子との添加量を、それぞれ
0.4重量%と0.2重量%に変更し、かつ、3,5−
ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニ
ウム塩を3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸テト
ラフェニルホスホニウム塩に変更した以外は同様にして
製膜を行った。二軸配向フィルムの物性および評価結果
を表8および表9に示す。
【0169】
【表8】
【0170】
【表9】
【0171】[実施例28]実施例1において、添加す
る滑剤を細孔容積1.2ml/g、一次粒子径0.05
μmおよび平均粒径1.7μmの多孔質シリカ粒子に変
更し、その添加量を0.5重量%に変更した以外は同様
にして、未延伸フィルムを作製した。そして、この未延
伸フィルムを、逐次2軸延伸(縦方向に140℃で3.
6倍に延伸した後、140℃で横方向に3.9倍に延
伸)し、その後232℃で5秒間熱固定し、厚みが2.
0μmの二軸配向フィルムとしてロールに巻き取った。
二軸配向フィルムの物性および評価結果を表10および
表11に示す。
【0172】[実施例29]実施例28において、添加
する滑剤を細孔容積1.2ml/g、一次粒子径0.0
2μmおよび平均粒径2.7μmの多孔質シリカ粒子に
変更し、その添加量を0.35重量%に変更した以外は
同様にして製膜を行った。二軸配向フィルムの物性およ
び評価結果を表10および表11に示す。
【0173】[実施例30]実施例28において、多孔
質シリカ粒子の平均粒径を2.0μmに変更し、その添
加量を0.45重量%に変更した以外は同様にして製膜
を行った。二軸配向フィルムの物性および評価結果を表
10および表11に示す。
【0174】[実施例31]実施例11において、添加
する滑剤を細孔容積1.2ml/g、一次粒子径0.0
5μmおよび平均粒径1.7μmの多孔質シリカ粒子に
変更し、その添加量を0.5重量%に変更した以外は同
様にして、未延伸フィルムを作製した。そして、この未
延伸フィルムを、逐次2軸延伸(縦方向に140℃で
3.6倍に延伸した後、140℃で横方向に3.9倍に
延伸)し、その後232℃で5秒間熱固定し、厚みが
2.0μmの二軸配向フィルムとしてロールに巻き取っ
た。二軸配向フィルムの物性および評価結果を表10お
よび表11に示す。
【0175】[実施例32]実施例31において、添加
する滑剤を細孔容積1.2ml/g、一次粒子径0.0
2μmおよび平均粒径2.7μmの多孔質シリカ粒子に
変更し、その添加量を0.35重量%に変更し、かつ、
3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチル
ホスホニウム塩の添加量を9mmol%に変更した以外
は同様にして製膜を行った。二軸配向フィルムの物性お
よび評価結果を表10および表11に示す。
【0176】[実施例33]実施例31において、多孔
質シリカ粒子の平均粒径を2.0μmに変更し、その添
加量を0.45重量%に変更し、かつ、3,5−ジカル
ボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩
の添加量を9mmol%に変更した以外は同様にして製
膜を行った。二軸配向フィルムの物性および評価結果を
表10および表11に示す。
【0177】
【表10】
【0178】
【表11】
【0179】[実施例34]実施例1において、添加す
る滑剤を細孔容積1.2ml/g、一次粒子径0.05
μmおよび平均粒径0.6μmの多孔質シリカ粒子と細
孔容積1.2ml/g、一次粒子径0.05μmおよび
平均粒径2.0μmの多孔質シリカ粒子とに変更し、そ
れぞれの添加量を0.25重量%と0.35重量%にし
た以外は同様にして、未延伸フィルムを作製した。そし
て、この未延伸フィルムを、逐次2軸延伸(縦方向に1
40℃で3.6倍に延伸した後、140℃で横方向に
3.9倍に延伸)し、その後235℃で5秒間熱固定
し、厚みが2.0μmの二軸配向フィルムとしてロール
に巻き取った。二軸配向フィルムの物性および評価結果
を表12および表13に示す。
【0180】[実施例35]実施例34において、添加
する滑剤を細孔容積1.1ml/g、一次粒子径0.0
6μmおよび平均粒径0.3μmの多孔質シリカ粒子と
細孔容積1.8ml/g、一次粒子径0.02μmおよ
び平均粒径2.7μmの多孔質シリカ粒子に変更し、そ
れぞれの添加量を0.30重量%と0.30重量%にし
た以外は同様にして製膜を行った。二軸配向フィルムの
物性および評価結果を表12および表13に示す。
【0181】[実施例36]実施例34において、添加
する滑剤を細孔容積1.2ml/g、一次粒子径0.0
5μmおよび平均粒径0.4μmの多孔質シリカ粒子と
細孔容積0.9ml/g、一次粒子径0.05μmおよ
び平均粒径1.7μmの多孔質シリカ粒子に変更し、そ
れぞれの添加量を0.40重量%と0.40重量%にし
た以外は同様にして製膜を行った。二軸配向フィルムの
物性および評価結果を表12および表13に示す。
【0182】[実施例37]実施例11において、添加
する滑剤を細孔容積1.2ml/g、一次粒子径0.0
5μmおよび平均粒径0.6μmの多孔質シリカ粒子と
細孔容積1.2ml/g、一次粒子径0.05μmおよ
び平均粒径2.0μmの多孔質シリカ粒子とに変更し、
それぞれの添加量を0.25重量%と0.35重量%に
した以外は同様にして未延伸フィルムを作製した。そし
て、この未延伸フィルムを、逐次2軸延伸(縦方向に1
40℃で3.6倍に延伸した後、140℃で横方向に
3.9倍に延伸)し、その後232℃で5秒間熱固定
し、厚みが2.0μmの二軸配向フィルムとしてロール
に巻き取った。二軸配向フィルムの物性および評価結果
を表12および表13に示す。
【0183】[実施例38]実施例37において、添加
する滑剤を細孔容積1.1ml/g、一次粒子径0.0
6μmおよび平均粒径0.3μmの多孔質シリカ粒子と
細孔容積1.8ml/g、一次粒子径0.02μmおよ
び平均粒径2.7μmの多孔質シリカ粒子に変更し、そ
れぞれの添加量を0.30重量%と0.30重量%に
し、かつ、3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸テ
トラブチルホスホニウム塩の添加量を9mmol%に変
更した以外は同様にして製膜を行った。二軸配向フィル
ムの物性および評価結果を表12および表13に示す。
【0184】[実施例39]実施例37において、添加
する滑剤を細孔容積1.2ml/g、一次粒子径0.0
5μmおよび平均粒径0.4μmの多孔質シリカ粒子と
細孔容積0.9ml/g、一次粒子径0.05μmおよ
び平均粒径1.7μmの多孔質シリカ粒子に変更し、そ
れぞれの添加量を0.40重量%と0.40重量%に
し、かつ、3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸テ
トラブチルホスホニウム塩の添加量を9mmol%に変
更した以外は同様にして製膜を行った。二軸配向フィル
ムの物性および評価結果を表12および表13に示す。
【0185】
【表12】
【0186】
【表13】
【図面の簡単な説明】
【図1】交流体積抵抗率を測定する装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 測定サンプル 2 下部電極 3 上部電極 4 加熱装置 5 温度検出端 6 電源 7 読取温度計 8 電源 9 標準抵抗 10 エレクトロンメーター 11 保湿箱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/26 C08K 3/34 3/34 C08L 67/02 C08L 67/02 B32B 15/08 104Z H01G 4/015 H01G 4/24 321C // B32B 15/08 104 301Z 321B 331Z (72)発明者 渡辺 真哉 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人株式会社相模原研究センター内 (72)発明者 亀岡 晃 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山事業所内 Fターム(参考) 4F006 AA35 AB73 BA07 CA08 DA01 4F071 AA45 AA82 AA88 AB21 AB26 AE17 AF61Y AH15 BA01 BB06 BB08 BC01 BC11 BC12 BC16 4F100 AA03A AA08A AA20A AB01B AB10B AC10 AK41 AK41A AK41J AL01 BA02 BA04 BA05 BA08 CA19 DD07 DD07A DE01A DJ10A EH17 EH662 EJ38 EJ38A GB41 JA03A JA06A JA20A JA20B JG01B JG04 JM02B YY00 YY00A YY00B 4J002 CF081 DE236 DJ006 DJ016 FD016 GQ00 5E082 AB03 BC23 BC31 BC35 BC38 EE07 EE24 EE37 FG22 FG27 FG36 FG48 FG54 LL02 MM23 MM24 PP01 PP04 PP08 PP09 PP10

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
    ルボキシレートを主たるポリマー成分として形成された
    二軸配向フィルムの表面に導電性金属薄膜を有するフィ
    ルムコンデンサ用複合膜であって、該二軸配向フィルム
    は、その表面における平均径が60μm以上のフライス
    ペックの個数は20個/m2以下であり、かつ該複合膜
    は、絶縁破壊電圧が200V/μmを満足しない個所
    (絶縁欠陥)が20個/m2以下であることを特徴とす
    るフィルムコンデンサ用複合膜。
  2. 【請求項2】 CR値が800ΩF以上である請求項1
    記載の複合膜。
  3. 【請求項3】 該導電性金属薄膜がアルミニウム金属薄
    膜である請求項1記載の複合膜。
  4. 【請求項4】 該導電性金属薄膜が0.01〜0.1μ
    mの厚みを有する請求項1記載の複合膜。
  5. 【請求項5】 ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
    ルボキシレートを主たるポリマー成分として形成された
    二軸配向フィルムの表面に導電性金属を蒸着させ、得ら
    れた導電性金属薄膜層を表面に有する複合膜を複数枚積
    層させることによりフィルムコンデンサ部材を製造する
    方法において、該二軸配向フィルムとして、下記要件
    (1)〜(3) (1)表面における中心線平均表面粗さ(Ra)は40
    〜80nm、(2)表面における平均径が60μm以上
    のフライスペックの個数は20個/m 2以下および
    (3)200℃で10分間熱処理した後の縦方向(M
    D)と横方向(TD)の熱収縮率の比(MD/TD)が
    0.39〜0.82を満足するフィルムを使用すること
    を特徴とするフィルムコンデンサ部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
    ルボキシレートを主たるポリマー成分として形成された
    二軸配向フィルムの表面に導電性金属薄膜を有する複合
    膜を複数枚積層させた積層複合体を構成部材とするフィ
    ルムコンデンサであって、該二軸配向フィルムは、その
    表面における平均径が60μm以上のフライスペックの
    個数は20個/m2以下であり、かつフィルムコンデン
    サは、絶縁破壊電圧が200V/μmを満足しない割合
    が10%以下であることを特徴とするフィルムコンデン
    サ。
  7. 【請求項7】 ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
    ルボキシレートを主たるポリマー成分として形成された
    二軸配向フィルムであって、該フィルムは下記要件
    (1)〜(3) (1)表面における中心線平均表面粗さ(Ra)は40
    〜80nm、(2)表面における平均径が60μm以上
    のフライスペックの個数は20個/m 2以下および
    (3)200℃で10分間熱処理した後の縦方向(M
    D)と横方向(TD)の熱収縮率の比(MD/TD)が
    0.39〜0.82を満足することを特徴とするコンデ
    ンサ用ポリエステルフィルム。
  8. 【請求項8】 該フィルムは、厚みのバラツキが25%
    以下である請求項7記載のポリエステルフィルム。
  9. 【請求項9】 該フィルムは、厚みが0.5〜7μmで
    ある請求項7記載のポリエステルフィルム。
  10. 【請求項10】 該フィルムは、粒径が35μmを超え
    る粗大粒子の個数が10個/m2以下である請求項7記
    載のポリエステルフィルム。
  11. 【請求項11】 該フィルムは、密度が1.338〜
    1.361g/cm3である請求項7記載のポリエステ
    ルフィルム。
  12. 【請求項12】 該フィルムは、固有粘度が0.40〜
    0.90dl/gのポリエステルから形成されている請
    求項7記載のポリエステルフィルム。
  13. 【請求項13】 該フィルムは、平均粒径が0.5〜
    3.0μmの球状シリカ粒子(A)を0.03〜1.5
    重量%および平均粒径が0.01〜1.5μmである球
    状シリカ粒子(B)を0.05〜2重量%含有するポリ
    エステルから形成されている請求項7記載のポリエステ
    ルフィルム。
  14. 【請求項14】 該フィルムは、平均粒径が0.5〜5
    μmの多孔質シリカ粒子(A)を0.05〜2重量%お
    よび平均粒径が0.05〜1.5μmの球状シリカ粒子
    (B)を0.01〜1重量%含有するポリエステルから
    形成されている請求項7記載のポリエステルフィルム。
  15. 【請求項15】 該フィルムは、平均粒径が0.2〜5
    μmの炭酸カルシウム粒子(A)を0.03〜2重量%
    および平均粒径が0.01〜2μmのケイ酸アルミニウ
    ム粒子(B)を0.03〜1重量%含有するポリエステ
    ルより形成されている請求項7記載のポリエステルフィ
    ルム。
  16. 【請求項16】 該フィルムは、平均粒径が0.1〜
    1.5μmの多孔質シリカ粒子(A)を0.01〜2.
    0重量%および平均粒径が0.7〜5.0μmの多孔質
    シリカ粒子(B)を0.01〜2.0重量%含有し、粒
    子(B)は粒子(A)よりも平均粒径が0.1μm以上
    大きく、かつ粒子(A)と粒子(B)は合計で0.1〜
    2.0重量%含有するポリエステルより形成されている
    請求項7記載のポリエステルフィルム。
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