JP3563943B2 - 現像剤収納容器及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電式複写機、プリンタ等の画像形成装置の現像装置に現像剤を供給するために用いられる現像剤収納容器及び画像形成装置本体に対して着脱されるプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真記録装置がプリンタや複写機等に使用されている。この電子写真記録装置の現像装置には現像剤(以下、トナーと称す)が使用されており、トナーは画像形成プロセスの進行に伴って消費されるため、適時にトナー補給を行う必要がある。
【0003】
而して、トナー補給には現像剤収納容器(以下、トナー容器と称す)が用いられているが、このトナー容器は、複写機等にトナーを一度に補給するトナー容器の他、コンピュータ、ファクシミリ、CAD等の情報機器の端末装置のプリンタに使用されるプロセスカートリッジのトナー容器としても用いられている。
【0004】
このようなトナー容器は材質としては、耐衝撃性ポリスチレン(以下、HIPSと記す)やアクリロニトリル=ブタジエン=スチレン共重合体(以下、ABSと記す)等が用いられているが、開口部をシールするシール部材としては、イージーピールフィルムやカバーフィルムとテアテープから成る引き裂きシール部材等が用いられている。尚、シール部材のシール方法としては、トナー容器の開口フランジ面にヒートシールやインパルスシール等が知られている。
【0005】
ところで、前記シール部材の折り返された自由端(ユーザーの開封作業時の把持部分)とトナー容器との固定方法としては、シール部材の折り返された自由端の基材面とトナー容器と一体成型若しくは別体で設けられた把手部材表面とを両面テープ若しくはホットメルト等の接着剤にて接着固定する方法が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のトナー容器を用いた場合、次のような問題であった。
(1)シール部材と把手部材の固定に用いられる両面テープ若しくはホットメルト等の接着剤では、接着剤の接着強度や両面テープの接着時の加圧力の安定性及びホットメルト塗布量の安定性に不安があり、安定した接着強度が得られないという懸念があった。
(2)両面テープ若しくはホットメルト等の接着作用及び塗布作業に要する時間がトナー容器の組立作業時の律速となることが多く、加工コスト低減の点で作業時間の短縮化が要望されていた。
(3)近年の複写機やレーザービームプリンタ等の画像形成装置本体のコンパクト化によるトナー容器及びプロセスカートリッジのコンパクト化に伴い、トナー容器の把手部材もスペース的に大きくできなくなり、従って、シール部材と把手部材の固定(接着)部分の面積も小さくなり、全体としての接着強度が低下する懸念があった。
(4)従来はシール部材と把手部材の接着強度が多少不安定でもユーザーが直接シール部材と把手部材を把持できれば確実に開封可能であったが、プロセスカートリッジの中にはユーザーが直接シール部材と把持部材を把持できない構成のものもあり、この場合、第2の把手部材と前記把手部材を嵌合等により固定して第2の把手部材をユーザーが把持してシール部材の開封作業を行うために安定したシール部材と把手部材の固定が要望されていた。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、シール部材と把手部材との固定(溶着)強度の安定した向上と固定作業の短縮化及び固定面積の縮小化にも対応が可能であり、接着剤を使用しないことによる材料削減によるコストダウンを図ることができる現像剤収納容器及びプロセスカートリッジを提供することにある。
【0008】
又、本発明の目的とする処は、ユーザーが直接シール部材と把手部材を把持できない構成を有するプロセスカートリッジにおいて安定した開封作業が可能である現像剤収納容器及びプロセスカートリッジを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、内部に現像剤を保有し、開口部をシールするシール部材と把手部材を有する現像剤収納容器において、前記シール部材を基材とシーラント層を含む多層構造とするとともに、前記シーラント層が前記開口部にシールされ、前記シール部材の折り返された自由端の前記基材面と前記把手部材表面とを同材質で構成して両者を溶着によって固定したことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記シール部材の基材と前記把手部材の表層の材質をポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン又はナイロンとしたことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記シール部材の基材と前記把手部材の表層の材質中にポリスチレン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンエーテル又はポリエチレンテレフタレートを含むことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記シール部材を超音波溶着又は振動溶着によって固定することを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記把手部材の溶着面にドットパターンにて溶着リブを形成したことを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記把手部材の表面を2色成型又はインサート成型にて成型することを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明において、溶着ホーン表面にシリコン処理を施すことを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の発明は、少なくとも像担持体を含んで構成され、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、内部に現像剤を保有し、開口部をシールするシール部材と把手部材を有し、前記シール部材を基材とシーラント層を含む多層構造とするとともに、前記シーラント層が前記開口部にシールされ、前記シール部材の折り返された自由端の前記基材面と前記把手部材表面とを同材質で構成して両者を溶着によって固定して成る現像剤収納容器を有することを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明において、前記把手部材が内部に収納され、第2の把手部材を外から前記把手部材に固定するようにしたことを特徴とする。
【0018】
従って、本発明によれば、シール部材と把手部材の安定した固定強度が得られ、固定作業時間が従来よりも大幅に短縮され、溶着リブの高さと面積を調整することによって溶着強度を任意に調整して固定面積を縮小することができ、接着剤を用いないために材料削減によるコストダウンを図ることができる。
【0019】
又、本発明によれば、ユーザーが直接シール部材と把手部材を把持できない構成を有するプロセスカートリッジにおいても安定した開封作業が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0021】
<実施の形態1>
図1は本発明に係るトナー容器Yの傾斜図である。
【0022】
図1に示すトナー容器Yにおいては、シール部材Xがトナー容器本体Y1にヒートシールされ、その折り返された自由端がトナー容器本体Y1の把手部材Tに溶着部Pにて超音波溶着によって溶着固定されている。
【0023】
上記トナー容器本体Y1は肉厚2mmのHIPS(耐衝撃ポリスチレン)にて構成され、これには開封時にシール部材Xを把持しながら折り取って使用される折りタブ式の把手部材Tが形成されており、把手部材Tの表面は厚さ0.5mmのポリエチレンテレフタートになるようインサート成型されている。
【0024】
図2に示すように、把手部材Tの溶着部Pにおいては溶着リブE1がドットパターンEに均一に形成されており、シール部材Xと把手部材Tの溶着強度は図3に示す溶着リブE1の幅L1と高さL2を調整することによって任意に調整される。尚、溶着部P全体の溶着強度を高めるには、図2に示す溶着リブE1のドットパターンEを細密化すれば良い。
【0025】
本実施の形態においては、溶着部Pのサイズは15mm×20mmとし、ドットパターンEは溶着部Pの面積全体に対して70%とし、溶着リブE1の幅L1を1mm、高さL2を0.7mmとした。
【0026】
又、シール部材Xは図4に示すようなイージーピールフィルムとされ、これは第1基材A、第2基材B、クッション層C及びシーラント層Dの4層で構成される多層構造を有している。
【0027】
上記第1基材Aとしては厚さ16μmの2軸延伸ポリエステルフィルム、第2基材Bとしては厚さ25μmの延伸ナイロン層を用いた。又、クッション層Cとしては厚さ30μmで分子量1万の低分子量のポリエチレン層を用い、シーラント層Dとしてはポリエチレンに対してエチレン=酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと記す)を8重量%の割合で混合したものをベースとした。
【0028】
以上のように構成されたトナー容器Yのシール部材Xの表層である第1基材Aは、図5に示すように、溶着受け台Uにて確実に把手部材Tを保持しながらトナー容器本体Y1の把手部材Tの溶着部Pに1回の超音波溶着にて溶着される。
【0029】
図5に示す超音波溶着ホーンHの表面にはシリコン処理が施されており、該超音波溶着ホーンHの超音波溶着時におけるシール部材Xのシーラント層Dとの疑似溶着を防ぐようにしている。
【0030】
本実施の形態では、超音波溶着条件を溶着時間0.5秒、冷却時間0.5秒、超音波溶着ホーンHの先端振幅45μ、溶着深度0.8mm、溶着圧力100kPaとしたが、追加確認としてシール部材Xのシーラント層Dと溶着ホーンHとの疑似溶着を生ずることなく安定して100回溶着を繰り返してシール部材Xの把手部材Tの溶着部Pへの溶着が可能であった。又、溶着後に溶着ホーンHの表面にシーラントの付着がなく、しかも、シール部材Xに何ら溶着による表面傷等のフィルムダメージ及び外観不良がないことを確認した。
【0031】
その後、シール部材Xの溶着部Pへの固定(溶着)強度を測定した。
【0032】
測定方法としては、シール部材Xを溶着部Pに合わせて30mm幅にカットし、180°方向に500mm/分のスピードでピーリング(引き剥し)を行う方法を採用した。
【0033】
測定結果としてはシール部材Xが17kgf/30mmと非常に強固に固定されており、他の弊害がないことからこの溶着による固定は非常に有効であることが確認できた。
【0034】
更に、溶着部Pのサイズを10mm×20mmと縮小し、ドットパターンEは溶着部Pの面積全体に対して80%とし、更に溶着リブE1の幅L1を1.5mm、高さL2を0.7mmとした。そして、この溶着部Pに同様にシール部材Xを同条件にて溶着し、溶着強度及び弊害確認を行ったところ、溶着強度は15kgf/20mmと溶着部Pの面積を縮小しない場合より大幅な強度低下はなく、十分に使用可能であった。
【0035】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
【0036】
本実施の形態は実施の形態1と同様であるが、シール部材Xの第1基材Aを1軸延伸ポリプロピレンフィルムとし、把手部材Tの表面を厚さ0.5mmのポリプロピレンになるようにインサート成型した。
【0037】
本実施の形態において、実施の形態1と同様にシール部材Xと把手部材Tの溶着強度を測定したところ、16kgf/30mmと強固な溶着強度が得られ、弊害がないことが確認できた。更に、実施の形態1と同様に溶着部Pのサイズを縮小して強度測定を行った結果、14kgf/20mmと溶着部Pの面積を縮小しない場合より大幅な強度低下はなく、十分に使用可能であった。
【0038】
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
【0039】
本実施の形態は実施の形態1と同様であるが、シール部材Xの第1基材Aを2軸延伸ナイロンフィルムとし、把手部材Tの表面を厚さ0.5mmのナイロンになるようにインサート成型した。
【0040】
実施の形態1と同様にシール部材Xと把手部材Tの溶着強度を測定したところ、18kgf/30mmと強固な溶着強度が得られ、弊害がないことが確認できた。更に、実施の形態1と同様に溶着部Pのサイズを縮小して強度測定を行った結果、16kgf/20mmと溶着部Pの面積を縮小しない場合より大幅な強度低下はなく、十分に使用可能であった。
【0041】
<実施の形態4>
次に、本発明の実施の形態4について説明する。
【0042】
本実施の形態は実施の形態1と同様であるが、シール部材Xの第1基材Aをポリスチレンを含有したポリエチレンテレフタレートフィルムとし、トナー容器本体Y1及び把手部材TをHIPSにて成型した。
【0043】
本実施の形態において実施の形態1と同様にシール部材Xと把手部材Tの溶着強度を測定したところ、17kgf/30mmと強固な溶着強度が得られ、弊害がないことが確認できた。更に、実施の形態1と同様に溶着部Pのサイズを縮小して強度測定を行った結果、15kgf/20mmと溶着部Pの面積を縮小しない場合より大幅な強度低下はなく、十分に使用可能であった。
【0044】
<実施の形態5>
次に、本発明の実施の形態5について説明する。
【0045】
本実施の形態は実施の形態1と同様であるが、シール部材Xの第1基材Aをポリスチレンを含有したポリエチレンテレフタレートフィルムとし、トナー容器本体Y1及び把手部材TをABSにて成型した。
【0046】
実施の形態1と同様にシール部材Xと把手部材Tの溶着強度を測定したところ、16.5kgf/30mmと強固な溶着強度が得られ、弊害がないことが確認できた。更に、実施の形態1と同様に溶着部Pのサイズを縮小して強度測定を行った結果、15kgf/20mmと溶着部Pの面積を縮小しない場合より大幅な強度低下はなく、十分に使用可能であった。
【0047】
<実施の形態6>
次に、本発明の実施の形態6について説明する。
【0048】
本実施の形態は実施の形態1と同様であるが、シール部材Xの第1基材Aをポリフェニレンオキサイドを含有したポリプロピレンフィルムとし、トナー容器本体Y1及び把手部材Tをポリフェニレンオキサイドにて成型した。
【0049】
実施の形態1と同様にシール部材Xと把手部材Tの溶着強度を測定したところ、19kgf/30mmと強固な溶着強度が得られ、弊害がないことが確認できた。更に、実施の形態1と同様に溶着部Pのサイズを縮小して強度測定を行った結果、18kgf/20mmと溶着部Pの面積を縮小しない場合より大幅な強度低下はなく、十分に使用可能であった。
【0050】
<実施の形態7>
次に、本発明の実施の形態7について説明する。
【0051】
本実施の形態は実施の形態1と同様であるが、シール部材Xの第1基材Aをポリフェニレンエーテルを含有したポリプロピレンフィルムとし、トナー容器本体Y1及び把手部材Tをポリフェニレンエーテルにて成型した。
【0052】
実施の形態1と同様にシール部材Xと把手部材Tの溶着強度を測定したところ、19.5kgf/30mmと強固な溶着強度が得られ、弊害がないことが確認できた。更に、実施の形態1と同様に溶着部Pのサイズを縮小して強度測定を行った結果、18kgf/20mmと溶着部Pの面積を縮小しない場合より大幅な強度低下はなく、十分に使用可能であった。
【0053】
<実施の形態8>
次に、本発明の実施の形態8について説明する。
【0054】
本実施の形態は実施の形態1と同様であるが、トナー容器本体Y1及び把手部材Tをシール部材Xの第1基材であるポリエステルフィルムと同じポリエステル系樹脂であるポリブチレンテレフタレート(PBT)にて成型した。
【0055】
実施の形態1と同様にシール部材Xと把手部材Tの溶着強度を測定したところ、17kgf/30mmと強固な溶着強度が得られ、弊害がないことが確認できた。更に、実施の形態1と同様に溶着部Pのサイズを縮小して強度測定を行った結果、15kgf/20mmと溶着部Pの面積を縮小しない場合より大幅な強度低下はなく、十分に使用可能であった。
【0056】
<実施の形態9>
次に、本発明の実施の形態9について説明する。
【0057】
本実施の形態では、実施の形態1〜8で作製したトナー容器Yを少なくとも像担持体を含んで構成される図6に示すプロセスカートリッジJに組み付けた。
【0058】
そして、図7に示すように、プロセスカートリッジJの完成後に嵌合爪T3と嵌合孔T4とを嵌合固定することによって該プロセスカートリッジJの外から第2の把手部材T2と把手部材T1とを嵌合固定することによりシール部材Xを開封できる構成とした。尚、図6に示すように、プロセスカートリッジJはカバー部材G3を備え、側面カバーG1に形成された孔G2より第2の把手部材T2を挿入してこれを把手部材T1に嵌合固定することができる。
【0059】
而して、実施の形態1〜8において作製したトナー容器Yを備えたプロセスカートリッジJとして室温、−20℃、40℃、湿度90%の環境下で3日間放置したものを各10台用意し、それぞれに対して開封作業を行った結果、全てにおいて開封作業をスムーズに安定して行うことができた。
【0060】
[比較例1]
図1に示すような実施の形態1の溶着部Pと同様な面積を有する厚さ0.1mmの不図示の両面テープにてシール部材Xと把手部材Tを接着固定した。
【0061】
この接着作業に要した時間は、シール部材Xを接着後に押す時間も含めて3秒であった。
【0062】
この接着強度を実施の形態1と同様に測定した結果、5kgf/30mmと明らかに実施の形態1よりも大幅に劣り、しかも、実使用できないことが確認できた。
【0063】
更に接着面積を2倍に大型化したものでも接着強度は7kgf/30mmであり、実施の形態1よりも劣り、しかも、実施の形態9の構成のプロセスカートリッジJに組み込んだ場合、実施の形態9と同様の放置環境品30台中で40℃・90%の環境下で3日間放置した前記プロセスカートリッジ中、2/10台でシール部材Xが開封できず、原因を確認した結果、接着部の剥れによるものであった。
【0064】
[比較例2]
図1に示すような、実施の形態1の溶着部Pと同様な面積を有する厚さ0.5mmの不図示のEVA系ホットメルト剤にてシール部材Xと把手部材Tを接着固定した。
【0065】
この接着作業に要した時間は、ホットメルト剤の乾燥時間も含めて4秒であった。
【0066】
この接着強度を実施の形態1と同様に測定した結果、8kgf/30mmと明らかに実施の形態1よりも大幅に劣り、しかも、実使用できないことが確認できた。
【0067】
更に接着面積を2倍に大型化したものでも接着強度は12kgf/30mmであり、実施の形態1よりも劣り、しかも、実施の形態9の構成を有するプロセスカートリッジJに組み込んだ場合、実施の形態9と同様の放置環境品30台中で40℃・90%の環境下で3日間放置したプロセスカートリッジ中、3/10台でシール部材Xが開封できず、原因を確認した結果、接着部の剥れによるものであった。
【0068】
<その他の実施の形態>
前述した実施の形態では、溶着リブE1を図3に示すようなものとしたが、溶着リブとしては図8に示すように台座を設けた溶着リブE2としても良く、この場合、溶着リブE2が溶着時に溶けて広がる面積が幅L1と高さL2を図3に示す溶着リブE1のそれらと等しくした場合よりも台座分だけ大きいため、その溶着強度が溶着リブE1のそれよりも大きくなる。但し、溶着時間を0.1秒程度延長する必要がある。
【0069】
又、以上の実施の形態1〜9では溶着方法を超音波溶着方法としたが、図示しない公知の振動溶着等を用いても良い。
【0070】
更に、シール部材Xを図4に示すイージーピールフィルムとしたが、図9に示すようなテアテープX2とカバーフィルムX1から成る引き裂きシール部材としても良く、更には、開口部分のみをハーフカット等にて裂け易くした1枚から成る引き裂きシール部材(図示せず)としても良い。
【0071】
その他、把手部材Tのインサート成型を2色成型としても良く、更には、把手部材Tとトナー容器本体Y1とを一体成型ではなく、別体として構成しても何ら問題がない。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、シール部材と把手部材の安定した固定強度が得られ、固定作業時間が従来よりも大幅に短縮され、溶着リブの高さと面積を調整することによって溶着強度を任意に調整して固定面積を縮小することができ、接着剤を用いないために材料削減によるコストダウンを図ることができるという効果が得られる。
【0073】
又、本発明によれば、ユーザーが直接シール部材と把手部材を把持できない構成を有するプロセスカートリッジにおいても安定した開封作業を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトナー容器(現像剤収納容器)の斜視図である。
【図2】本発明に係るトナー容器(現像剤収納容器)の把手部材溶着部の斜視図である。
【図3】溶着リブの拡大断面図である。
【図4】シール部材(イージーピール)の層構成を示す断面図である。
【図5】把手部材とシール部材との溶着方法を説明する側面図である。
【図6】本発明に係るプロセスカートリッジの斜視図である。
【図7】把手部材と第2の把手部材の嵌合固定を説明するための斜視図である。
【図8】溶着リブの拡大断面図である。
【図9】カバーフィルムとテアテープから成るシール部材の部分斜視図である。
【符号の説明】
A 第1基材
B 第2基材
C クッション材
D シーラント層
E ドットパターン
E1,E2 溶着リブ
H 溶着ホーン
J プロセスカートリッジ
P 溶着部
T,T1 把手部材
T2 第2の把手部材
X シール部材
X1 カバーフィルム
X2 テアテープ
Y トナー容器(現像材収納容器)
Y1 トナー容器本体

Claims (9)

  1. 内部に現像剤を保有し、開口部をシールするシール部材と把手部材を有する現像剤収納容器において、
    前記シール部材を基材とシーラント層を含む多層構造とするとともに、前記シーラント層が前記開口部にシールされ、前記シール部材の折り返された自由端の前記基材面と前記把手部材表面とを同材質で構成して両者を溶着によって固定したことを特徴とする現像剤収納容器。
  2. 前記シール部材の基材と前記把手部材の表層の材質をポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン又はナイロンとしたことを特徴とする請求項1記載の現像剤収納容器。
  3. 前記シール部材の基材と前記把手部材の表層の材質中にポリスチレン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンエーテル又はポリエチレンテレフタレートを含むことを特徴とする請求項1記載の現像剤収納容器。
  4. 前記シール部材を超音波溶着又は振動溶着によって固定することを特徴とする請求項1記載の現像剤収納容器。
  5. 前記把手部材の溶着面にドットパターンにて溶着リブを形成したことを特徴とする請求項1記載の現像剤収納容器。
  6. 前記把手部材の表面を2色成型又はインサート成型にて成型することを特徴とする請求項1記載の現像剤収納容器。
  7. 溶着ホーン表面にシリコン処理を施すことを特徴とする請求項1記載の現像剤収納容器。
  8. 少なくとも像担持体を含んで構成され、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
    内部に現像剤を保有し、開口部をシールするシール部材と把手部材を有し、前記シール部材を基材とシーラント層を含む多層構造とするとともに、前記シーラント層が前記開口部にシールされ、前記シール部材の折り返された自由端の前記基材面と前記把手部材表面とを同材質で構成して両者を溶着によって固定して成る現像剤収納容器を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 前記把手部材が内部に収納され、第2の把手部材を外から前記把手部材に固定するようにしたことを特徴とする請求項8記載のプロセスカートリッジ。
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