JP3562566B2 - データ転送システム及びバスプロトコル変換器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、バスプロトコル変換器に関し、異なるバスプロトコル間において、転送先のバス幅及びデータ転送単位の仕様に合わせて変換するバスプロトコル変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータシステムでは、様々なバスプロトコルが用いられており、多くのコンピュータシステムでは、システム内部で基準となるシステムバス・プロトコルと、周辺装置その他を接続する他のバスプロトコルで構成されることが多く、システム内部のバスプロトコルと、周辺装置その他を接続する他のバスプロトコルの間では、バス幅や、データの転送単位は当然異なり、バスプロトコル間の差違をハードウエア的又はソフトウエア的に整合する必要があった。
【0003】
そこで、バス幅、及びデータの転送単位に作用されるプロトコルでの転送においては、バス幅が小なるプロトコルからバス幅が大なるプロトコルへの転送や、データの転送単位が小なるプロトコルからデータの転送単位が大なるプロトコルへの転送などの、プロトコル間でデータの不足が生じる場合には、不足分のデータを補うためにバッファメモリに格納されている余剰データにパディングデータを付加することにより、バス幅の整合又は転送単位の整合を行い転送する形をとっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のバスプロトコル変換では、バス幅及びデータの転送単位の小なるプロトコルからバス幅及びデータの転送単位の大なるプロトコルにデータを転送することは可能だが、データの転送を一時中断し、後に再開した場合には、中断した最後に転送したデータと再開した最初に転送したデータとの間にパディングデータが入ってしまうことがあり、連続したデータを転送することができなかった。
【0005】
本発明は、上述した従来の欠点を解決し、データの転送を中断した後もデータとデータの間にパディングデータの入らない連続したデータを転送できるバスプロトコル変換器を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願第1の発明に係るデータ転送システムは、データ受信装置と接続しているバスのプロトコルに応じてデータをプロトコル変換してから転送するとともに、前記データの転送中に中断が発生することによって余剰データが生じた場合に当該余剰データにパディングデータを付加してデータを転送するバスプロトコル変換器を備え、そのバスプロトコル変換器は、中断から復旧したときに、余剰データとともに転送される予定であった未転送データをその余剰データとともにデータ受信装置に転送し、データ受信装置は、既に転送されている余剰データ及びパディングデータを、転送された未転送データ及び余剰データで上書きすることを特徴とする。
上記構成を有することにより、バス幅及びデータの転送単位に依存するデータの送受信を連続的に行うことができる。
【0007】
また、本願第2の発明に係るデータ転送システムは、本願第1の発明に係るデータ転送システムであって、複数のデータを記憶するバッファメモリを前記バスプロトコル変換器に備え、バッファメモリで余剰データを記憶することを特徴とする。
余剰データおよびパディングデータは、一時的にバッファメモリに保持され、次回のデータに過不足分を補い連続するデータにすることができるので、データの送受信を連続的に行うことができる。
【0008】
また、本願第3の発明に係るデータ転送システムは、本願第1又は第2の発明に係るデータ転送システムであって、バスプロトコル変換器は、余剰データ及びパディングデータの転送先のアドレスと同一のアドレスに対して、未転送データ及び余剰データを転送することを特徴とする。
上記構成を有することにより、転送データと転送データとの間に余剰データが発生しないため、データの送受信を連続的に行うことができる。また、データ転送先のアドレスを指示することで転送先に対するデータの余剰分を一時的に送出することで、効率の良いバスプロトコル変換ができる。
【0009】
上記課題を解決するために、本願第4の発明に係るバスプロトコル変換器は、データ受信装置と接続しているバスのプロトコルに応じてデータをプロトコル変換してから転送するとともに、データの転送中に中断が発生することによって余剰データが生じた場合にその余剰データにパディングデータを付加してデータを転送し、中断から復旧したときに、既にデータ受信装置に転送されている余剰データ及びパディングデータを上書きできるように、余剰データとともに転送される予定であった未転送データをその余剰データとともにデータ受信装置に転送することを特徴とする。
上記構成を有することにより、バス幅及びデータの転送単位に依存するデータの送受信を連続的に行うことができる。
【0010】
また、本願第5の発明に係るデータ転送システムは、本願第4の発明に係るデータ転送システムであって、複数のデータを記憶するバッファメモリを備え、バッファメモリで余剰データを記憶することを特徴とする。
余剰データおよびパディングデータは、一時的にバッファメモリに保持され、次回のデータに過不足分を補い連続するデータにすることができるので、データの送受信を連続的に行うことができる。
【0011】
また、本願第6の発明に係るデータ転送システムは、本願第4又は第5の発明に係るデータ転送システムであって、バスプロトコル変換器は、余剰データ及びパディングデータの転送先のアドレスと同一のアドレスに対して、未転送データ及び余剰データを転送することを特徴とする。
上記構成を有することにより、転送データと転送データとの間に余剰データが発生しないため、データの送受信を連続的に行うことができる。また、データ転送先のアドレスを指示することで転送先に対するデータの余剰分を一時的に送出することで、効率の良いバスプロトコル変換ができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、バスプロトコル変換器10は、バス幅の小さいバスB30からの転送データを受信するバスプロトコルB制御器13と、バス幅の大きいバスA20を用いて送信先に転送データを送信するバスプロトコルA制御器12と、バスB30からの転送データをバスA20を用いて転送することが出来るように制御するバスプロトコル変換制御器11と、通常の転送されたデータ及び余剰データを格納するバッファメモリ14と、バスBからバスAにデータを引き渡す内部バス15から構成される。
【0013】
バスB30からの転送データは、バスA20とバスプロトコルが異なるためにバスA20対応のバスプロトコルに変換する必要がある。そのため、転送されたデータは、バッファメモリ14に格納されバスA20に対応したバスプロトコルに従いデータは整合される。そして、整合されたデータをバスプロトコルA制御器12に従い、送信先のアドレスポインタ及び転送カウンタの指示により転送を行う。
【0014】
図2は、本発明に基づくデータ転送を示した図である。バスプロトコルBは1バイトのデータ幅での転送、バスプロトコルAは4バイトのデータ幅での転送である。バスプロトコルBを用いた転送で、データ41からデータ46までが転送された時点で、一旦データ転送が中断された場合、バスプロトコルAを用いた転送では、データ41からデータ44までは、アドレス51に対して通常のデータ転送が行われる。
【0015】
次に、データ45及びデータ46は、バスプロトコルAの転送を起動するにはデータ数が不足している。このように、バスプロトコルでの転送に必要なデータ数が足りないデータを余剰データと呼び、データ45及びデータ46は余剰データである。余剰データの転送に対しては、不足分のデータとしてパディングデータを付加することにより、バスプロトコルAの転送が可能になりアドレス52に対してデータ転送を行う。
【0016】
図3は、図2のデータ転送が再開された場合のデータ転送の図であり、データ45及びデータ46は、余剰データとして、図1のバッファ14に保存されているものとする。
【0017】
バスプロトコルBにより、データ47、データ48が送出されてくるので、データ45、データ46、データ47、データ48をまとめてバスプロトコルAに対するデータを生成する。この時、バスプロトコルAに対する送出アドレス53は、余剰データにパディングデータを付加したデータの送出52と同一であり、バスプロトコルAの送出データの受け取り先では、データの上書きが行われる。なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、その技術思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0018】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明のバスプロトコル変換器によれば、バス幅及びデータの転送単位の異なるバスプロトコル変換において、データの不足が生じる場合にデータの不足分を補う余剰データを付加することによりバッファメモリ内にデータを残さずに転送することができる。また、最後に転送されたデータを記憶することにより、処理の中断に対しても、転送データと転送データの間にパディングデータが挟まる事態を避けることができ、データの連続性を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明のバス幅あるいはデータ転送単位の小なるバスプロトコルのデータ転送が中断した場合を示す図である。
【図3】本発明のバス幅あるいはデータ転送単位の小なるバスプロトコルのデータ転送が再開された場合を示す図である。
【符号の説明】
10 バスプロトコル変換器
11 バスプロトコル変換制御器
12 バスプロトコルA制御器
13 バスプロトコルB制御器
14 バッファメモリ
15 内部バス
20 バスA
30 バスB
41〜48 データ
51〜53 アドレス
Claims (6)
- データ受信装置と接続しているバスのプロトコルに応じてデータをプロトコル変換してから転送するとともに、前記データの転送中に中断が発生することによって余剰データが生じた場合に当該余剰データにパディングデータを付加してデータを転送するバスプロトコル変換器を備えたデータ転送システムにおいて、
前記バスプロトコル変換器は、前記中断から復旧したときに、前記余剰データとともに転送される予定であった未転送データを当該余剰データとともに前記データ受信装置に転送し、
前記データ受信装置は、既に転送されている前記余剰データ及び前記パディングデータを、転送された前記未転送データ及び前記余剰データで上書きすることを特徴とするデータ転送システム。 - 複数の前記データを記憶するバッファメモリを前記バスプロトコル変換器に備え、前記バッファメモリで前記余剰データを記憶することを特徴とする請求項1記載のデータ転送システム。
- 前記バスプロトコル変換器は、前記余剰データ及び前記パディングデータの転送先のアドレスと同一のアドレスに対して、前記未転送データ及び前記余剰データを転送することを特徴とする請求項1又は2記載のデータ転送システム。
- データ受信装置と接続しているバスのプロトコルに応じてデータをプロトコル変換してから転送するとともに、前記データの転送中に中断が発生することによって余剰データが生じた場合に当該余剰データにパディングデータを付加してデータを転送するバスプロトコル変換器において、
前記中断から復旧したときに、既に前記データ受信装置に転送されている前記余剰データ及び前記パディングデータを上書きできるように、前記余剰データとともに転送される予定であった未転送データを当該余剰データとともに前記データ受信装置に転送することを特徴とするバスプロトコル変換器。 - 複数の前記データを記憶するバッファメモリを備え、前記バッファメモリで前記余剰データを記憶することを特徴とする請求項4記載のバスプロトコル変換器。
- 前記余剰データ及び前記パディングデータの転送先のアドレスと同一のアドレスに対して、前記未転送データ及び前記余剰データを転送可能とされたことを特徴とする請求項4又は5記載のバスプロトコル変換器。
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