JP3559533B2 - 絡合不織布とこれを用いた清拭シートおよび湿潤性シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一定の繰り返しパターンを有する意匠性および不織布の強度バランス、機能性に優れた絡合不織布であって、例えば、衛生材料、包装材、フィルター、キッチンペーパー、あるいは、眼鏡、OA機器、家具、自動車などの製品、セラミック製品、プラスチック製品、金属製品など対物、あるいは皮脂、化粧品、その他の汚れの付着した肌など対人に用いられる乾式または湿潤清拭シート、肌に保湿成分や制汗成分などの機能剤を付与することが可能な湿潤性シートなどに好適な絡合不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、衛生材料の表面材には、繊維ウェブを開孔部形成用支持体に載置し、水流絡合処理により開孔部を形成させた不織布、ウェットティッシュや使い捨ておしぼりなどには、レーヨン等の親水性繊維または親水性繊維と熱接着性複合繊維の混綿からなる繊維ウェブに高圧水流処理を施した不織布、あるいは前記不織布を機能的な改善を施した様々な不織布が提案されている。例えば、特開平7−126975号公報には、長繊維不織布と木材パルプからなる紙シートとが積層され、平織り、綾織り、杉綾織りなどの織り構造からなる搬送用支持網のワイヤーの縦線の直径と、高圧水柱流を施す噴射ノズルの孔径との比が2.5〜6.5となるように調整して、高圧水柱流を噴射することにより、パルプ繊維と長繊維とを均一にムラなく交絡させ、均一に開孔させた拭き布に有用なパルプ複合シートが提案されている。また、特公平1−18181号公報では、繊維シートの走行方向に対して横切る方向に高圧流体噴射ノズルを振動往復させて、不織布の表面均一性、外観ムラを抑制することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記不織布には、以下の問題点が挙げられる。通常、平織りネット上に繊維ウェブを載置し、水流絡合処理を施すと、ノズルから噴射された柱状流が繊維ウェブを貫通した部分が低繊維密度領域となり、MD方向に対して平行に高繊維密度領域と低繊維密度領域とが交互に形成される。そのため、繊維がMD方向に配列されてMD方向の強力には優れるものの、CD方向の強力に劣り、強度バランスが悪いだけでなく、清拭シートとして使用した場合、CD方向における使用時の伸びてしまい、寸法安定性が問題となっている。さらに、高繊維密度領域と低繊維密度領域とがMD方向に対して平行に配列しており、方向性があるため、汚れを拭き取る際に、方向性に注意したり、拭き取り回数を多くしないとムラなく拭き取ることができない。また、特開平7−126975号公報では、平織り以外の織り構造も例示されているが、具体例では平織りのみを使用しており、拭き布として上記問題点の解決がなされていないのが実情である。特公平1−18181号公報では、不織布MD方向に延びるギザギザ状の打撃跡が形成されるため、繊維がMD方向に配列されてMD方向の強力には優れるものの、CD方向の強力に劣り、強度バランスが悪いという問題を解消するに至っていない。
本発明はかかる実情を鑑みてなされたものであり、一定の繰り返しパターンを有する意匠性や不織布の強度バランス、機能性に優れた絡合不織布、手持ち感があり、拭き取り回数が少なくてもムラなく拭き取ることができる拭き取り性に優れた清拭シート、および液体含浸性に優れるとともにべたつき感が少なく、かつ触感、手持ち感に優れた湿潤性シートを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、高繊維密度領域と低繊維密度領域とから構成され、杉綾織りまたはスパイラル織りの支持体上で繊維材料が水流絡合処理された不織布であり、不織布表面において低繊維密度領域が不織布の機械方向(以下、MD方向という)に対して5〜60゜の角度で存在したMD方向に延びるパターン(A)列と、前記パターン(A)列を反転させたMD方向に延びるパターン(B)列とをMD方向に直交する方向(以下、CD方向という)に交互に繰り返して存在させることにより、一定の繰り返しパターンを有する意匠性や不織布の強度バランス、機能性に優れた絡合不織布を得ることが判り、本発明に至った。
【0005】
本発明の1つの好ましい形態としては、杉綾織りの支持体上で繊維材料が水流絡合処理された不織布であり、不織布表面において高繊維密度領域と低繊維密度領域とが不織布のMD方向に対して5〜60゜の角度で交互に繰り返して存在したMD方向に延びるパターン(A)列と、前記パターン(A)列を反転させたMD方向に延びるパターン(B)列とをCD方向に交互に繰り返して存在させることにより、一定の繰り返しパターンを有する意匠性や不織布の強度バランス、機能性に優れた絡合不織布を得ることができる。前記パターン(A)列と前記パターン(B)列との境界部において、パターン(A)列の高繊維密度領域とパターン(B)列の高繊維密度領域とがV字型領域を形成していることが好ましい。パターン(A)列とパターン(B)列との境界部において、パターン(A)列の低繊維密度領域とパターン(B)列の低繊維密度領域とがV字型領域を形成していることが好ましい。かかる形態を採ることにより、不織布のMD方向において高繊維密度領域で形成されたキザギザ状の連続行と低繊維密度領域で形成されたキザギザ状の連続行とが交互に存在することとなり、MD/CDの強度バランスに優れた不織布を得ることができ、ひいては取り扱い性、拭き取り能力に優れた清拭シートや湿潤シートが得られる。
【0006】
また、前記絡合不織布におけるパターン(A)列の列幅およびパターン(B)列の列幅が10〜50mmであることが好ましい。さらに、高繊維密度領域および低繊維密度領域のうち少なくとも1つの列幅は、0.2〜3mmであることが好ましい。さらに、高繊維密度領域の列幅と低繊維密度領域の列幅との比は、0.2〜1.2であることが好ましい。また、本発明の絡合不織布における低繊維密度領域には、開孔部が形成されていることが好ましい。
【0007】
本発明の別の好ましい形態としては、スパイラル織りの支持体上で繊維材料が水流絡合処理された不織布であり、不織布表面において低繊維密度領域が不織布のMD方向に対して5〜60゜の角度で存在したMD方向に延びるパターン(A)列と、前記パターン(A)列を反転させたMD方向に延びるパターン(B)列とをCD方向に交互に繰り返して存在しており、前記パターン(A)列と前記パターン(B)列との境界部において、パターン(A)列の低繊維密度領域とパターン(B)列の低繊維密度領域とがMD方向に対して上下にずれて形成させることより、一定の繰り返しパターンを有する意匠性や不織布の強度バランス、機能性に優れた絡合不織布を得ることができる。パターン(A)列とパターン(B)列とがパターン(A)列の列幅およびパターン(B)列の列幅のうちいずれか小さい列幅に対して70%以下の幅でオーバーラップしていることが好ましい。かかる形態を採ることにより、低繊維密度領域がMD方向において交互にクロスすることなく整然と配列することとなり、MD/CDの強度バランスに優れた不織布を得ることができ、MD/CDの強度バランスに優れた不織布を得ることができ、ひいては取り扱い性、拭き取り能力に優れた清拭シートや湿潤シートが得られる。
【0008】
また、前記絡合不織布において、パターン(A)列の列幅およびパターン(B)列の列幅は、2〜10mmであることが好ましい。また、前記低繊維密度領域の列幅は、0.2〜3mmであることが好ましい。
【0009】
本発明の絡合不織布における繊維材料は、親水性繊維を10mass%以上含有することが好ましい。また、繊維材料は、分割型複合繊維を20mass%以上含有することが好ましい。
【0010】
前記絡合不織布からなる清拭シートは、かかる構成を採ることにより、手持ち感があり、拭き取り回数が少なくてもムラなく拭き取ることができる拭き取り性に優れたものとなる。
【0011】
前記絡合不織布からなる湿潤性シートは、かかる構成を採ることにより、液体含浸性に優れるとともにべたつき感が少なく、かつ触感、手持ち感に優れたものとなる。
以下、本発明の内容を具体的に説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の絡合不織布の構造を図1〜図3により説明する。ただし、本発明の絡合不織布は図1〜図3に限定されるものではない。繊維材料が絡合され、高繊維密度領域(2)と低繊維密度領域(3)とから構成された絡合不織布(1)であり、不織布表面において低繊維密度領域(3)が不織布の機械方向(以下、MD方向という)に対して5〜60゜の角度(8)で存在したMD方向に延びるパターン(A)列(4)と、前記パターン(A)列を反転させたMD方向に延びるパターン(B)列(5)とがMD方向に直交する方向(以下、CD方向という)に交互に繰り返して存在した構造からなる。ここでいう高繊維密度領域とは、繊維の集積量の多い部分(列)のことをいい、低繊維密度領域とは、高繊維密度領域と対比して繊維の集積量の少ない部分(列)のことをいい、2つの領域の相対的な関係によって規定されるものである。また、MD方向とは、不織布製造ラインの機械の配置方向(不織布の進行方向)のことをいう。また、ここでいう反転とは、パターン(A)列を隣に反転転写させたもの、MD方向で上下にずらして反転転写させたもの、隣り合う列同士の境界部がオーバーラップしたものを含む概念である。
【0013】
本発明の不織布表面において低繊維密度領域(3)は、不織布のMD方向に対して5〜60゜の角度(8)で存在することが重要である。より好ましくは、10〜45゜の角度である。角度が5゜未満であると、MD方向に対して平行に近くなり、強度バランスが悪く、清拭シートあるいは湿潤性シートとして使用した場合、CD方向における使用時の伸びが大きく、寸法安定性に劣るだけでなく、不織布全体に方向性があるため、拭き取り回数を多くしないとムラなく拭き取ることができないからである。また、角度が60゜を超えても角度が80゜以下であれば、上記問題点を解決することは可能であるが、生産性、あるいは後述する不織布製造に使用する支持体の強度面から角度を60゜以下とする。
【0014】
そして、低繊維密度領域(3)がMD方向に対して5〜60゜の角度(8)で存在したMD方向に延びるパターン(A)列(4)と、前記パターン(A)列を反転させたMD方向に延びるパターン(B)列(5)とがCD方向に交互に繰り返して存在することが重要である。例えば、不織布表面において低繊維密度領域(3)がMD方向に対して5〜60゜の角度で存在したMD方向に延びるパターンのみからなる構造、すなわちパターン(A)列のみの構造では、MD方向に対してはある程度の角度を有しているものの、不織布全体に方向性があるため、強度バランス、拭き取り性の面で劣るので好ましくない。ここでいうパターン列(4)(5)とは、MD方向に対してある角度を有して並んでいる低繊維密度領域(3)について、MD方向で隣り合う両端をMD方向に対して略平行に結んだとき(結んだ線が境界部(6)となる)に列状となした形態のことをいう。
【0015】
本発明の絡合不織布の好ましい形態としては、不織布表面において高繊維密度領域(2)と低繊維密度領域(3)とが不織布のMD方向に対して5〜60゜の角度(8)で交互に繰り返して存在したMD方向に延びるパターン(A)列(4)と、前記パターン(A)列を反転させたMD方向に延びるパターン(B)列(5)とがMD方向に直交する方向(以下、CD方向という)に交互に繰り返して存在した構造である。高繊維密度領域(2)と低繊維密度領域(3)とをほぼ同じ角度で交互に繰り返して存在させると、整然と配列されて美観的に優れ、高繊維密度領域(2)と低繊維密度領域(3)による凹凸パターンが、例えば清拭シートに使用したときの拭き取り性向上に寄与する。
【0016】
図1および図2に示すように、前記パターン(A)列(4)とパターン(B)列(5)との境界部(6)において、パターン(A)列(4)の高繊維密度領域(2)とパターン(B)列(5)の高繊維密度領域(2)とは、V字型領域(7)を形成していることが好ましい。また、パターン(A)列(4)とパターン(B)列(5)との境界部(6)においても、パターン(A)列(4)の低繊維密度領域(3)とパターン(B)列(5)の低繊維密度領域(3)とがV字型領域(7)を形成していると、清拭シートとして用いた場合、汚れをムラなく拭き取ることができ、好ましい。しかも、CD方向において、高繊維密度領域(2)および/または低繊維密度領域(3)により形成されるV字型と逆V字型が交互に出現し、連続的な列をなすとさらに拭き取り性が向上し、効果的である。そして、高繊維密度領域同士で形成されたV字型領域(7)と低繊維密度領域同士で形成されたV字型領域(7)とは境界部(6)の不織布MD方向において、交互に存在させると、不織布MD方向から見るとギザギザ状の連続行とすることができ、不織布CD方向から見るとギザギザ状の連続列が形成され、V字型領域が隣の列に見かけ上入り込むような形態となるので、平織りネット上で水流絡合処理したような高繊維密度領域と低繊維密度領域とが平行に配列した形態のような不織布MD方向/CD方向の強度バランスが悪かったり、拭きムラが生じたりすることがない。
【0017】
前記パターン(A)列(4)および前記パターン(B)列(5)において、その列幅は同じであっても、相違していてもいずれであってもよいが、同じ列幅である方が強度バランス、拭き取り性の観点で好ましい。そして、列幅は、10〜50mmであることが好ましい。より好ましくは、20〜40mmである。列幅が10mm未満であると、パターン(A)列(4)の高繊維密度領域(2)とパターン(B)列(5)の高繊維密度領域(2)および/またはパターン(A)列(4)の低繊維密度領域(3)とパターン(B)列(5)の低繊維密度領域(3)とで形成されるV字型領域の連続行が直線に近くなるため、拭きムラが生じる恐れがあり、列幅が50mmを超えると、強度バランスが悪くなり、清拭シートあるいは湿潤性シートとして用いた場合、手持ち感に劣るからである。
【0018】
前記高繊維密度領域(2)の列幅および低繊維密度領域(3)の列幅は、0.2〜3mmであることが好ましい。より好ましくは、0.3〜2mmである。列幅が0.2〜3mmの範囲を超えると、一方の領域に偏重してしまい、十分な機能が発揮されず、例えば、清拭シートであれば、高繊維密度領域(2)でかき集めた汚れを低繊維密度領域(3)に保持するという機能が発揮できず、湿潤性シートであれば、対象物に接触する部分が極端に多かったり、あるいは少なかったりして、必要以上に濡れすぎたり、濡れ性が劣ったりするからである。したがって、本発明の絡合不織布の機能を十分に発揮するため、高繊維密度領域(2)の列幅と低繊維密度領域(3)の列幅との比は、0.2〜1.2であることが好ましい。より好ましくは、0.4〜1である。
【0019】
また、前記低繊維密度領域(3)には、図2に示すような開孔部(11)を形成させてもよい。ここでいう開孔部(11)とは、その領域において実質的に繊維が存在しない部分のことをいう。開孔部(11)における開孔形状は特に限定されず、円状、楕円状、菱形、長方形等いずれであってもよい。開孔パターンは、低繊維密度領域(3)の延びる方向に沿って均等に配列することが好ましい。また開孔部(11)の大きさとしては、孔径0.2〜2mmが好ましい。孔径が0.2mm未満であると、例えば、衛生材料の表面材として使用した場合、液体透過性に劣り、孔径が2mmを超えると、清拭シートとして使用した場合、拭き取った汚れが手や清掃具などに付着してしまうからである。
【0020】
また、本発明の絡合不織布の好ましい別の形態としては、不織布表面において低繊維密度領域(3)が不織布のMD方向に対して5〜60゜の角度(8)で存在したMD方向に延びるパターン(A)列(4)と、前記パターン(A)列を反転させたMD方向に延びるパターン(B)列(5)とがMD方向に直交する方向(以下、CD方向という)に交互に繰り返して存在し、パターン(A)列(4)とパターン(B)列(5)との境界部(6)において、パターン(A)列(4)の低繊維密度領域(3)とパターン(B)列(5)の低繊維密度領域(3)とがMD方向に対して上下でずれて形成した構造(9)である。低繊維密度領域(3)を上下でずらして存在させると、整然とした凹凸パターンを有し美観的に優れるだけでなく、低繊維密度領域(3)が前記V字型領域(7)のように連続して存在するのではなくそれぞれが独立して存在するため、方向性が生じず、強度バランスにおいても優れている。
【0021】
図3に示すように、パターン(A)列(4)とパターン(B)列(5)のうちいずれか小さい列幅に対して70%以下の幅で境界部(6A)(6B)がオーバーラップ(10)していることが好ましい。より好ましいオーバーラップ率は50%以下である。オーバーラップ率が70%を超えると、後述する絡合不織布製造用支持体の製造が困難であったり、支持体自身の耐久性に劣る恐れがあったり、不織布の製造工程性に劣る恐れがあるからである。
【0022】
そして、前記低繊維密度領域(3)が上下にずれて存在する形態(9)においては、前記パターン(A)列(4)および前記パターン(B)列(5)の列幅は、2〜10mmであることが好ましい。より好ましくは、2〜5mmである。列幅が2mm未満であると、絡合不織布を得るために用いる後述する支持体のパターンに制限があり、列幅が10mmを超えると、繊維同士の絡合が不十分となる恐れがある。
【0023】
また、前記低繊維密度領域(3)が上下にずれて存在する形態(9)において、低繊維密度領域(3)の列幅は、0.2〜5mmであることが好ましい。より好ましくは、0.4〜2mmである。列幅が0.2〜5mmの範囲から外れると、一方の領域に偏重してしまい、十分な機能が発揮されず、例えば、清拭シートであれば、高繊維密度領域(2)でかき集めた汚れを低繊維密度領域(3)に保持するという機能が発揮できず、湿潤性シートであれば、対象物に接触する部分が極端に多かったり、あるいは少なかったりして、必要以上に濡れすぎたり、濡れ性が劣ったりするからである。
【0024】
次に、本発明に用いられる繊維材料について説明する。繊維材料は特に限定されず、繊維形態を有するものであればよく、例えば、パルプ、コットン、シルク、ウールなどの天然繊維、レーヨン、キュプラ、テンセルなどの再生繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系繊維、ナイロン6,ナイロン66などのポリアミド系繊維、アクリル系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレンなどからなるポリオレフィン系繊維など、あるいはそれらの樹脂を2成分以上組み合わせた鞘芯型、偏心鞘芯型、並列型、分割型、海島型断面を有する複合繊維などの繊維を1種類、または2種類以上用いることができる。その繊維断面の形態も特に限定されず、円形、異形、中空などいずれであってもよい。
【0025】
前記繊維材料として、パルプ、コットン、レーヨンなどの親水性繊維を10mass%以上含有させた絡合不織布は、吸水性に優れ、例えば、乾式清拭シートととして使用する場合、対象面に付いた汚れのうち固体成分のみならず液体成分をも拭き取ることができ、湿潤性清拭シートあるいは湿潤性シートととして使用する場合、その湿潤性に優れ、好ましい。より好ましくは、30〜80mass%である。上記範囲内であれば、他の繊維が含有してもよく、例えば、嵩高性を得るのであれば、ポリエステル系繊維を含有させるとよく、清拭シートや湿潤性シートにおけるべたつき感や使用後の過剰な液体残存量を抑制するのであれば、疎水性合成繊維を含有させるとよく、強力を得るのであれば、熱接着性繊維を含有させるとよい。他の繊維の含有率は、70〜20mass%であることが好ましい。そして、前記親水性繊維のうち、レーヨン繊維が取り扱い性、汎用性の観点から好ましく用いられる。親水性繊維の繊度は、0.9〜3.5dtexが好ましい。より好ましくは、1.5〜2.5dtexである。繊度が0.9dtex未満であると、カード通過性が悪く、3.5dtexを超えると、不織布の柔軟性が損なわれるからである。
【0026】
また、前記繊維材料として、分割型複合繊維を20mass%以上含有させた絡合不織布は、細かい塵や汚れなどの拭き取り性に優れ、かつ柔軟性、保液性に優れ、好ましい。より好ましくは、分割型複合繊維が30mass%以上、さらに好ましくは、30〜80mass%である。上記範囲内であれば、他の繊維が含有してもよく、例えば、吸水性を得るのであれば、親水性繊維を含有させるとよく、強力を得るのであれば、熱接着性繊維を含有させるとよい。他の繊維の含有率は、70〜20mass%であることが好ましい。分割型複合繊維は、後述する水流絡合処理時に各々の成分に分割されて、繊度が1dtex未満、好ましくは0.5dtex未満の極細繊維が発現する。前記分割型複合繊維に用いられる樹脂の構成としては、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/エチレン−プロピレン共重合体、ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート/ナイロンなどが好ましく用いられる。
【0027】
前記繊維材料の繊維ウェブ形態も特に限定はされず、例えば、ステープル繊維からなるパラレルウェブ、クロスウェブ、セミランダムウェブ、ランダムウェブ、短繊維からなるエアレイウェブ、湿式抄紙ウェブ、長繊維からなるスパンボンドウェブ、あるいはメルトブローウェブ等を任意に使用することができる。また、上記繊維ウェブを二層以上積層した積層ウェブであってもよい。なかでも、後述する水流による絡合性や鮮明な一定の繰り返しパターンを得るには、繊維長25〜100mmのステープル繊維からなる繊維ウェブを用いるのが好ましい。繊維長が25mm未満であると、絡合性に劣るだけでなく、強力面で劣り、繊維長が100mmを超えると、触感が硬くなるだけでなく、絡合性に劣るからである。本発明においては、ステープル繊維からなる繊維ウェブ単層あるいはステープル繊維の構成を変えて積層した積層ウェブであってもよいし、ステープル繊維からなる繊維ウェブ/湿式抄紙ウェブ、ステープル繊維からなる繊維ウェブ/スパンボンドウェブ、ステープル繊維からなる繊維ウェブ/メルトブローウェブ、あるいはステープル繊維からなる繊維ウェブの間に湿式抄紙ウェブ、スパンボンドウェブ、メルトブローウェブを挟み込んだものなど異種の繊維ウェブとの組み合わせたものが好ましい。積層ウェブの具体的な構成としては、パルプ繊維からなるティッシュ層の両面に、ステープル繊維からなるパラレルウェブ、クロスウェブ、セミランダムウェブおよびランダムウェブから選ばれた少なくとも1種類の繊維ウェブを積層したものが挙げられる。
【0028】
そして、前記繊維材料は、構成繊維同士が絡合されて不織布形態をなす。ここでいう絡合とは通常の繊維ウェブによる絡合やニードルパンチや水流絡合などの三次元的絡合処理により得られた絡合など繊維が絡み合っている状態のことをいう。なかでも、三次元的に絡合したものが、不織布の触感、柔軟性、清拭シートあるいは湿潤性シートとしたときの機能性に優れ、好ましい。
【0029】
本発明の絡合不織布の目付は、20g/m2以上であることが好ましい。より好ましくは30〜100g/m2である。目付が20g/m2未満であると、不織布自体が薄くなり過ぎ、強力にも劣るので、取り扱い性が悪いだけでなく、構成繊維量自体が少ないので、所望のパターンが形成されにくい。また、あまり目付が大きすぎると、開孔部の形成に困難となる。
【0030】
次に、本発明の絡合不織布の製造方法の一例について説明する。まず、前記繊維材料からなる繊維ウェブを準備する。そして、繊維ウェブを図4〜図6に示す織り構造の支持体に載置し、水流絡合装置により構成繊維同士を三次元的に絡合させるとともに再配列させて、所望のパターンを形成させる。図4は、図1に示す絡合不織布を製造するのに用いられる支持体の表面図である。図5は、図4の支持体の裏面図であり、図2に示す絡合不織布を製造するのに用いられる支持体である。図6は、図3に示す絡合不織布を製造するのに用いられる支持体の表面図である。前記織り構造からなる支持体としては、図4、図5に示すように、経糸(21)の線径が0.1〜2mm、経糸密度が5〜250本/inch、緯糸(22)の線径が0.1〜2mm、緯糸密度が5〜250本/inchからなる杉綾織りの支持体、あるいはスパイラル線(23)の線径が0.5〜4mm、スパイラルピッチ(25)が2〜20mm、ロット線(24)の線径が1〜4mm、ロットピッチ(26)が2〜7mmからなるスパイラル織りの支持体が好ましい。特に図6に示すスパイラル線がロット線を3本以上巻き込んで織られたヘリンボン支持体であれば、スパイラル線(23)の線径が0.7〜2.5mm、スパイラルピッチ(25)が3〜14mm、ロット線(24)の線径が1〜2.5mm、ロットピッチ(26)が2〜5mmであることが好ましい。上記経糸密度、緯糸密度、あるいはスパイラルピッチ、ロットピッチが下限未満であると、鮮明なパターンが得難くなり、上限を超えると、パターン自体が大きくなりすぎて、不織布自体も繊維同士の交絡も不十分となり、例えば、清拭シートとして用いた場合、毛羽立ったり、捕捉効率が悪くなる恐れがある。
【0031】
また、糸の断面形状は円形、非円形のいずれであってもよい。経糸あるいはスパイラル線の本数は、1本、あるいは複数本であってもよい。複数本の場合、低繊維密度領域内において糸間あるいは線間で部分的に周囲よりも高繊維密度な領域が形成されるが、それらが集合して低繊維密度領域を形成していればよい。緯糸あるいはロット線においても直線状のもの以外にも捲縮状のもの、撚りのかかったものであってもよい。そして、低繊維密度領域において、図4に示す面を繊維ウェブ側とすると、非開孔の低繊維密度領域をなし、図5に示す面を繊維ウェブ側とすると、経糸の隆起した部分に対応した開孔部が形成された低繊維密度領域が得られる。
【0032】
水流絡合処理の条件は、最終的に得ようとする不織布の目付や柔軟性、機能性、あるいは開孔部を形成させるのであれば開孔形成性などに応じて設定すればよく、例えば、通常の繊維を絡合させるのであれば、孔径0.05〜0.5mmのオリフィスが0.5〜1.5mmの間隔で設けられたノズルから、水圧1〜10MPaの柱状水流を不織布の片面または両面にそれぞれ1〜4回ずつ噴射するとよい。このとき、予備絡合処理として、平織りの織り構造からなる支持体を用いて水流絡合処理をした後、上記絡合処理を施すと、絡合性が向上し、好ましい。また、前記分割型複合繊維を使用するのであれば、分割性を考慮し、水圧を3〜15MPaとするとよい。水流絡合処理後は、水分を除去するために乾燥させる。このとき、繊維材料として熱接着性繊維を用いた場合、乾燥後または乾燥と同時に熱接着性繊維が溶融する温度で熱処理を行うとよい。
【0033】
このようにして得られた絡合不織布は、衛生材料、包装材、フィルター、キッチンペーパー、あるいは、眼鏡、OA機器、家具、自動車などの製品、セラミック製品、プラスチック製品、金属製品など対物、あるいは皮脂、化粧品、その他の汚れの付着した肌など対人に用いられる乾式または湿潤清拭シート、肌に保湿成分や制汗成分などの機能剤を付与することが可能な湿潤性シートなどに用いることができる。本発明の絡合不織布を湿潤清拭シートあるいは湿潤性シートとして用いる場合、目的に応じて、水、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの湿潤剤、アルコール類、抗菌剤、防かび剤、香料など薬剤等の所望の液体を公知の方法によって付与させるとよい。液体の保液率としても、その目的に応じて適宜設定すればよいが、不織布質量に対して通常100〜300mass%で湿潤させるとよい。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の内容を実施例を挙げて説明する。なお、得られた不織布の厚み、引張強さ、伸び率は、以下の方法で測定した。
【0035】
[厚み]
厚み測定機(商品名:THICKNESS GAUGE モデル CR−60A (株)大栄科学精器製作所製)を用い、試料1cm2あたり20gの荷重を加えた状態で測定した。
【0036】
[引張強さ、伸び率]
JIS−L−1913の6.3.2(湿潤時)に準じ、幅5cm、長さ15cmの試料片をつかみ間隔10cmで把持し、定速伸長型引張試験機を用いて引張速度30cm/分で伸長し、切断時の荷重値および伸び率をそれぞれ引張強さ、伸び率とした。
【0037】
[実施例1]
親水性繊維として、繊度1.7dtex、繊維長40mmのレーヨン繊維(ダイワボウレーヨン(株)製)を60mass%、疎水性合成繊維として、繊度1.7dtex、繊維長44mmのポリエステル繊維(東洋紡績(株)製)を20mass%、および熱接着性繊維として、鞘成分を高密度ポリエチレンとし、芯成分をポリプロピレンとした繊度2.2dtex、繊維長51mmの鞘芯型複合繊維(大和紡績(株)製、NBF(H))を混綿し、繊維材料とした。次いで、繊維材料をセミランダムカード機を用いて繊維ウェブとし、予備絡合処理として繊維ウェブを経糸の線径0.132mm、緯糸の線径0.132mm、メッシュ数が90メッシュの平織りネット上に載置して、孔径0.1mmのオリフィスが0.6mm間隔で設けられているノズルから繊維ウェブの表面側に水圧3MPaの柱状水流を1回噴射した。そして、繊維ウェブを裏返し、図4に示すような経糸の線径0.4mm、緯糸の線径0.8mm、織り密度68/18(本/inch)の3/1杉綾織りネット上に載置し、繊維ウェブに水圧3MPaの柱状水流を3回噴射し、構成繊維を絡合させるとともに再配列させた後、不織布中に含まれる水分を一旦自然乾燥し、熱風貫通型乾燥機を用いて140℃で熱処理を施し、熱接着性繊維の鞘成分を熱接着させて、目付約40g/m2の絡合不織布を得た。得られた絡合不織布は、境界部においてV字型領域を有していた。また、オーバーラップ率は0%であった。
【0038】
[実施例2]
実施例1の杉綾織りネットの代わりに図4に示すような杉綾織りネットとした以外は、実施例1と同様の方法で目付約40g/m2で、MD方向に約1mm、CD方向に約0.3mmの楕円形形状の開孔部を有する絡合不織布を得た。得られた絡合不織布は、境界部においてV字型領域を有していた。また、オーバーラップ率は0%であった。
【0039】
[実施例3]
経糸の線径0.6mm、緯糸の線径0.9mm、織り密度40/16(本/inch)の3/1杉綾織りネットを用いた以外は、実施例1と同様の方法で目付約40g/m2の絡合不織布を得た。得られた絡合不織布は、境界部においてV字型領域を有していた。また、オーバーラップ率は0%であった。
【0040】
[実施例4]
図6に示すようなスパイラル線の線径が1.5mm、スパイラルピッチが7mm、ロット線の線径が1.5mm、ロットピッチが3mmからなり、スパイラル線がロット線を4本巻き込んだヘリンボンネットを用いた以外は、実施例1と同様の方法で目付約40g/m2の絡合不織布を得た。得られた絡合不織布は、境界部において低繊維密度領域が上下にずれて存在していた。また、オーバーラップ率は約40%であった。
【0041】
[比較例1]
実施例1の繊維材料を用い、セミランダムカード機を用いて繊維ウェブとし、繊維ウェブを経糸の線径0.132mm、緯糸の線径0.132mm、メッシュ数が90メッシュの平織りネット上に載置して、孔径0.1mmのオリフィスが0.6mm間隔で設けられているノズルから繊維ウェブの表面側に水圧3MPaの柱状水流を2回、裏面側に水圧3MPaの柱状水流を1回噴射し、構成繊維を絡合させた後、不織布中に含まれる水分を一旦自然乾燥し、熱風貫通型乾燥機を用いて140℃で熱処理を施し、熱接着性繊維の鞘成分を熱接着させて、目付約40g/m2の絡合不織布を得た。
【0042】
[比較例2]
実施例1の繊維材料を用い、セミランダムカード機を用いて繊維ウェブとし、繊維ウェブを経糸の線径0.132mm、緯糸の線径0.132mm、メッシュ数が90メッシュの平織りネット上に載置して、孔径0.1mmのオリフィスが0.6mm間隔で設けられているノズルから繊維ウェブの表面側に水圧3MPaの柱状水流を2回噴射した。そして、繊維ウェブを裏返し、経糸の線径0.6mm、緯糸の線径0.75mm、メッシュ数が25メッシュの平織りネット上に載置し、繊維ウェブに水圧3MPaの柱状水流を3回噴射し、構成繊維を絡合させるとともに再配列させた後、不織布中に含まれる水分を一旦自然乾燥し、熱風貫通型乾燥機を用いて140℃で熱処理を施し、熱接着性繊維の鞘成分を熱接着させて、目付約40g/m2で、MD方向に約1mm、CD方向に約0.5mmの楕円形形状の開孔部を有する絡合不織布を得た。
【0043】
そして、実施例1〜4および比較例1〜2の不織布を清拭シートとして用い、下記の項目により評価した。
[拭き取り性]
ガラス面上にJISダスト7種2gを均一にばらまき、花王(株)製フローリング用清掃具(拭き取り面積たて100mm×よこ200mm、柄の長さ340mm、重量235g)にMD方向250mm、CD方向210mmの大きさに裁断し、不織布質量に対して水を200mass%含浸させ、予め質量を測定した不織布をCD方向が清掃具のよこ方向となるように取り付け、拭き取り面上に500gの荷重を載置した状態で、清掃具のよこ方向に対して垂直方向(たて方向)に60cmの距離を移動させ、3往復させた後の不織布質量を測定し、質量の増加分を拭き取り量とし、拭き取り性を評価した。
【0044】
また、実施例1〜4および比較例1〜2の不織布に不織布質量に対して水を200mass%含浸させた湿潤性シートを下記の項目により評価した。
【0045】
[触感性]
湿潤性シートを手で握り、そのときの触感をモニター10名によって評価した。
○:手持ち感があり、柔らかい。
△:手持ち感があるが、若干硬い。
×:手持ち感もなく、硬い。
【0046】
[べたつき性]
湿潤性シートをMD方向30cm×CD方向30cmに切断し、シートを4つ折りにして、肌を1拭きしたときの肌への液残りの量を観察した。
○:適度な液体残存量である。
△:液体残存量が少ない。
×:液体残存量が多過ぎる。
上記実施例1〜4および比較例1〜2の物性を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
実施例1〜4の不織布は清拭シートとして使用したときの拭き取り性に優れ、また湿潤性シートとしたときも手持ち感があるにもかかわらず柔軟であり、べたつき性も高繊維密度領域と低繊維密度領域との列幅の比が1.2以下なので、肌への接触面積が少なく、べたつき感がなく良好であった。一方、比較例1〜2では、高繊維密度領域および低繊維密度領域の傾きがMD方向に対して角度を有していない(0゜である)ため、CD方向を拭き取り方向にしたときの拭き取り性に劣っていた。また、MD方向への方向性があるため、風合いが硬く、特に比較例1は高繊維密度領域の比率が大きいため、肌への接触面積が多く、べたつき感があった。
【0049】
【発明の効果】
本発明の絡合不織布は、不織布表面において低繊維密度領域が不織布のMD方向に対して所望の角度で存在したMD方向に延びるパターン(A)列と、それを反転させたMD方向に延びるパターン(B)列とがCD方向に交互に繰り返して存在させることにより、一定の繰り返しパターンを有する意匠性や不織布の強度バランス、機能性に優れている。高繊維密度領域と低繊維密度領域とが不織布のMD方向に対して5〜60゜の角度で交互に繰り返して存在していると、整然とした凹凸パターンが形成され、美観に優れるとともに、様々な機能に優れている。また、不織布表面において低繊維密度領域が不織布のMD方向に対して5〜60゜の角度で交互に存在し、パターン(A)列の高繊維密度領域とパターン(B)列の高繊維密度領域とがMD方向に対して上下にずれて形成していると、整然とした凹凸パターンが形成され、美観に優れるとともに、様々な機能に優れている。
【0050】
例えば、衛生材料であれば、表面材として使用する場合、肌への接触面積が少なくドライ感があり、液拡散性に優れ、かつ低繊維密度領域の列に開孔部が形成されていると液透過性にも優れる。衛生材料のバックシートなどに使用する場合であれば、意匠性があり、寸法安定性にも優れる。包装材として使用する場合であれば、意匠性、寸法安定性に優れ、包装がしやすい。
【0051】
本発明の絡合不織布は、清拭シートとしても好適であり、少なくとも低繊維密度領域がMD方向に対して角度を有しているため、効率的にムラなく高繊維密度領域で汚れをかき集め、低繊維密度領域に保持することができる。また、パターン(A)列とそれを反転させたパターン(B)列とがCD方向に交互に存在しているため、不織布全体において高繊維密度領域と低繊維密度領域に一方向性がなく、寸法安定性に優れ、拭き取り方向を気にせず、拭き取り回数が少なくても十分に拭き取ることができる。また、2つのパターン列の高繊維密度領域および/または2つのパターン列の低繊維密度領域がV字型領域を形成していると、さらに汚れをムラなく拭き取ることができる。
【0052】
本発明の絡合不織布は、湿潤性シートとしても好適であり、少なくとも低繊維密度領域がMD方向に対して角度を有し、パターン(A)列とそれを反転させたパターン(B)列とがCD方向に交互に存在しているため、不織布全体に一方向性がなく、効率的にムラなく、かつ適度な液体量を肌などの対象物に付着させることができ、寸法安定性があり、液体含浸性に優れるとともにべたつき感が少なく、かつ触感、手持ち感に優れた湿潤性シートを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絡合不織布における表面構造の一例を示す。
【図2】本発明の絡合不織布における表面構造の別の一例を示す。
【図3】本発明の絡合不織布における表面構造の別の一例を示す。
【図4】図1の絡合不織布の製造に用いられる支持体の表面図を示す。
【図5】図2のの絡合不織布の製造に用いられる支持体の表面図(図4の支持体の裏面図)を示す。
【図6】図3の絡合不織布の製造に用いられる支持体の表面図を示す。
【符号の説明】
1.絡合不織布
2.高繊維密度領域
3.低繊維密度領域
4.パターン(A)列
5.パターン(B)列
6.境界部
6(A).パターン(A)列の境界部
6(B).パターン(B)列の境界部
7.V字型領域
8.角度
9.低繊維密度領域のずれ
10.オーバーラップ
11.開孔部
21.経糸
22.緯糸
23.スパイラル線
24.ロット線
25.スパイラルピッチ
26.ロットピッチ
Claims (16)
- 高繊維密度領域と低繊維密度領域とから構成され、杉綾織りまたはスパイラル織りの支持体上で繊維材料が水流絡合処理された不織布であり、不織布表面において低繊維密度領域が不織布の機械方向(以下、MD方向という)に対して5〜60゜の角度で存在したMD方向に延びるパターン(A)列と、前記パターン(A)列を反転させたMD方向に延びるパターン(B)列とがMD方向に直交する方向(以下、CD方向という)に交互に繰り返して存在している絡合不織布。
- 杉綾織りの支持体上で繊維材料が水流絡合処理された不織布であり、前記不織布の表面において高繊維密度領域と低繊維密度領域とが不織布のMD方向に対して5〜60゜の角度で交互に繰り返して存在している請求項1記載の絡合不織布。
- 杉綾織りの支持体上で繊維材料が水流絡合処理された不織布であり、前記不織布のパターン(A)列とパターン(B)列との境界部において、パターン(A)列の高繊維密度領域とパターン(B)列の高繊維密度領域とがV字型領域を形成している請求項1または2に記載の絡合不織布。
- 杉綾織りの支持体上で繊維材料が水流絡合処理された不織布であり、前記不織布のパターン(A)列とパターン(B)列との境界部において、パターン(A)列の低繊維密度領域とパターン(B)列の低繊維密度領域とがV字型領域を形成している請求項1または2に記載の絡合不織布。
- スパイラル織りの支持体上で繊維材料が水流絡合処理された不織布であり、前記不織布のパターン(A)列とパターン(B)列との境界部において、パターン(A)列の低繊維密度領域とパターン(B)列の低繊維密度領域とがMD方向に対して上下でずれて形成している請求項1記載の絡合不織布。
- 前記不織布のパターン(A)列の列幅およびパターン(B)列の列幅が、それぞれ10〜50mmである請求項1〜4のいずれかに記載の絡合不織布。
- 前記不織布の高繊維密度領域および低繊維密度領域のうち少なくとも1つの列幅が0.2〜3mmである請求項1〜4のいずれかに記載の絡合不織布。
- 前記不織布の高繊維密度領域の列幅と低繊維密度領域の列幅との比が0.2〜1.2である請求項7記載の絡合不織布。
- 前記不織布の低繊維密度領域に開孔部が形成されている請求項1〜8のいずれかに記載の絡合不織布。
- スパイラル織りの支持体上で繊維材料が水流絡合処理された不織布であり、前記不織布のパターン(A)列とパターン(B)列との境界部において、パターン(A)列とパターン(B)列とがパターン(A)列の列幅およびパターン(B)列の列幅のうちいずれか小さい列幅に対して70%以下の幅でオーバーラップしている請求項5記載の絡合不織布。
- スパイラル織りの支持体上で繊維材料が水流絡合処理された不織布であり、前記不織布のパターン(A)列の列幅およびパターン(B)列の列幅が2〜10mmである請求項10記載の絡合不織布。
- スパイラル織りの支持体上で繊維材料が水流絡合処理された不織布であり、前記不織布の低繊維密度領域の列幅が0.2〜3mmである請求項10記載の絡合不織布。
- 前記繊維材料が親水性繊維を10mass%以上含有する請求項1〜12のいずれかに記載の絡合不織布。
- 前記繊維材料が分割型複合繊維を20mass%以上含有する請求項1〜12のいずれかに記載の絡合不織布。
- 請求項1〜14のいずれかに記載の絡合不織布からなる清拭シート。
- 請求項1〜14のいずれかに記載の絡合不織布からなる湿潤性シート。
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