JP3557988B2 - 光源装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば液晶プロジェクターの光源あるいは光ファイバー用の光源として好適に用いられる、ショートアーク型放電ランプを凹面反射鏡に組み込んでなる光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の光源装置においては、通常、凹面反射鏡として回転楕円面反射鏡または回転放物面反射鏡よりなる集光性回転二次面反射鏡が用いられ、光源ランプとしては、ショートアーク型などの放電ランプが用いられる。そして、凹面反射鏡の後端頂部に形成されたランプ挿入用貫通孔に放電ランプが挿通されて、凹面反射鏡が放電ランプのアークの方向と光軸が一致する状態で当該放電ランプを取り囲み、放電ランプのアークの位置に凹面反射鏡の焦点(第1焦点)が一致する状態とされる。
【0003】
而して、例えば液晶プロジェクターの光源装置においては、スクリーン面を均一の照度で照明することができ、また十分な演色性をもって画像を再現することのできる光投射性能を有することが必要である。そのため、上記のような光源装置における光源ランプとしては、例えばキセノンを封入した水銀ランプや金属ハロゲン化物を封入してなるメタルハライドランプなどの放電ランプが主に用いられている。
【0004】
このような背景において、メタルハライドランプにおいては、近来における装置の一層の小型化の要請に対応するために発光源の点状化が進められており、その結果、現在では、一対の放電電極間の距離が相当に短いものも実用に供されるに至っている。
また、放電ランプとして、点灯時の内部圧力が2×10Pa以上の高圧となる水銀蒸気圧を有するものが提案されている。これは、発光空間における水銀蒸気圧を高くすることによって、アークの広がりを抑えると共に、光出力の向上と演色性の改善を図るものである。
【0005】
一方、凹面反射鏡としては、従来、種々のものが提案されて使用されている。そして、特性の異なる複数の反射鏡部分を組合せてなる凹面反射鏡も知られており、例えば、球面反射鏡の前方に回転放物面反射鏡を設けてなる凹面反射鏡により構成された光源装置が実開昭63−162320号公報に開示されている。
このような凹面反射鏡を具えてなる光源装置によれば、放射される光の利用率を高めることができ、受光部あるいは受光面において中心照度を高くすることが可能である。
【0006】
しかしながら、最近においては、市場からの要請によってこの種の光源装置の小型化が進められており、その結果、放電ランプと凹面反射鏡との間の離間距離が小さくなってきている。そのため、放電ランプの発光管部を形成するガラス壁の肉厚の差や、その内表面および外表面の曲率によって、当該ガラス壁を通過する光が屈折してその光路が大きく屈曲したものとなる。上記の実開昭63−162320号公報に開示されているような球面反射鏡を有する光源装置では、アークから放射された光が該球面反射鏡によってアークの位置に相当に正確に戻ることが可能であった。しかし、上記のように小型化が進んだ光源装置では、アークから放射された光が屈折により大きく光路が屈曲されたものとなるため、球面反射鏡によって反射された光が正確にアークの位置に戻らず、その一部が放電電極などによって遮られることとなり、その結果、光の利用率が低いものとなり、結局、当該光源装置によっては十分に高い照度を得ることができない、という問題がある。
【0007】
具体的に説明すると、図4は、回転楕円面反射鏡と球面鏡が組合せられてなる凹面反射鏡を具えた光源装置の説明図、図5は、この光源装置よりの光の投射状態を示す説明図である。
図4において、10はショートアーク型の放電ランプを示し、この放電ランプ10は、陽極12および陰極14よりなる一対の放電電極が放電容器16の発光管部17内において対向するよう配置されて構成されている。
50は凹面反射鏡であり、この凹面反射鏡50は、回転楕円面反射鏡よりなる前方楕円鏡部分51と、この前方楕円鏡部分51の後方に位置された球面鏡よりなる後方球面鏡部分52とより構成されている。
【0008】
そして、後方球面鏡部分52の後端頂部(すなわち中央領域)にはランプ挿入用貫通孔54が形成されており、この貫通孔54に後方から放電ランプ10が挿通されてその発光管部17が凹面反射鏡50の前方に位置され、陽極12および陰極14の対向する方向(すなわちアークの方向)と凹面反射鏡50の光軸Lとが一致した状態とされている。更に、前方楕円鏡部分51は、その第1焦点が陽極12と陰極14との間の位置に一致し、かつ後方球面鏡部分52は、その中心が陽極12と陰極14との間の位置に一致する位置関係とされている。
【0009】
この光源装置においては、陽極12と陰極14との間に形成されるアークから放射される光のうち、前方楕円鏡部分51に入射される光はそのまま反射されて当該前方楕円鏡部分51の前縁の光投射口Mから前方に投射されて第2焦点Fの位置で集光し、更に例えばスクリーンSに投射されることにより、照明スポットが形成される。
【0010】
一方、アークから放射される光のうち、前方楕円鏡部分51より後方に進んだ光は、貫通孔54を通過するものを除き、後方球面鏡部分52から反射されて再びアークに戻り、その後、前方楕円鏡部分51を介して前方に投射されることとなる。
【0011】
しかしながら、このような構成の光源装置においては、後方球面鏡部分52に向かう光のうち、当該後方球面鏡部分52の後縁部領域52Aに入射した光は反射されてアークの方向に戻るが、その際、放電ランプ10の発光管部17のガラス壁によって屈折するために殆どの光は正確にアークの位置に戻らず、例えば発光管部17内で前方に配置された陰極14によって遮光されてしまい、前方楕円鏡部分51に入射することができず、従って有効に利用されないものとなることが判明した。図4において、間隔の小さい平行斜線を付した部分Xが、この利用されない光の領域であり、後方球面鏡部分52の後縁部領域52Aに至る空間領域である。
【0012】
このように、後方球面鏡部分52には、有効に利用されない後縁部領域52Aがあるため、上記の構成による凹面反射鏡50を具えた光源装置では、十分に高い光の利用率を得ることができない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、ショートアーク型放電ランプと、この放電ランプを取り囲むよう配設された凹面反射鏡とを有してなり、当該放電ランプより放射される光の利用率が高く、従って高い照度で照明することのできる光源装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の光源装置は、放電容器内に一対の放電電極が対向するよう設けられたショートアーク型放電ランプと、この放電ランプのアークの方向と光軸が一致する状態で当該放電ランプを取り囲むよう配設され、前方に光投射口を有する全体が凹面状の凹面反射鏡とよりなり、
当該凹面反射鏡は、光投射口を形成する前方反射鏡部分と、この前方反射鏡部分の後方に位置された中央反射鏡部分と、この中央反射鏡部分の後方に位置された後方反射鏡部分とを有してなり、
当該凹面反射鏡の前方反射鏡部分および後方反射鏡部分は、前記放電ランプの放電電極間に焦点を有する集光性回転二次面反射鏡により形成され、中央反射鏡部分は、前記放電ランプの放電電極間に中心を有する球面反射鏡により形成されていることを特徴とする。
【0015】
以上において、凹面反射鏡における前方反射鏡部分および後方反射鏡部分はいずれも回転楕円面反射鏡により構成され、前方反射鏡部分の第1焦点および後方反射鏡部分の第1焦点が前記放電ランプの放電電極間に位置されている構成とすることが好ましく、更に、凹面反射鏡における前方反射鏡部分を形成する回転楕円面反射鏡の第2焦点の位置が、後方反射鏡部分を形成する回転楕円面反射鏡の第2焦点の位置と一致している構成とされることが好ましい。
【0016】
また、凹面反射鏡における前方反射鏡部分および後方反射鏡部分はいずれも回転放物面反射鏡により構成され、前方反射鏡部分の第1焦点および後方反射鏡部分の第1焦点が前記放電ランプの放電電極間に位置されている構成とすることができる。
【0017】
また、凹面反射鏡においては、中央反射鏡部分の前方開口の径が前方反射鏡部分の後方開口の径より大きい構成とすることもできる。
【0018】
更に、ショートアーク型放電ランプは、放電電極間の距離が4mm以下のものであることが好ましい。
【0019】
【作用】
以上の構成の光源装置においては、凹面反射鏡を構成する3つの反射鏡部分が前後に配置され、そのうちの中央に配置される中央反射鏡部分が球面鏡によって形成されてその中心がアークと一致しているため、この中央反射鏡部分によって反射される光が確実に発光光源であるアークに戻ること、並びに、この中央反射鏡部分の前方位置および後方位置の両方に集光性反射鏡部分が配置されているため、これらによって反射される光が高い効率で前方に投射されることから、放電ランプが小型の発光管部を有する放電電極間距離の小さいものであっても、また後方反射鏡部分の中央領域に形成されたランプ挿入用貫通孔が比較的大径のものであっても、前方に投射されずに無効となる光の割合を小さくすることができ、結果として、十分に高い光の利用率を実現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の光源装置の一例における構成を示す説明用断面図、図2は、この光源装置よりの光の投射状態を示す説明図である。
図1において、10はショートアーク型の放電ランプを示し、この放電ランプ10は、陽極12および陰極14よりなる一対の放電電極が放電容器16の発光管部17内において対向するよう配置されて構成されている。そして、この放電ランプ10を取り囲むよう凹面反射鏡20が配設され、更に、放電ランプ10のアークの方向、すなわち陽極12と陰極14が対向する方向と、凹面反射鏡20の光軸Lが一致する状態とされて光源装置が構成されている。
【0021】
この凹面反射鏡20は全体が凹面状であって前方に光投射口Mを有し、3つの反射鏡部分、すなわち前方反射鏡部分22と、中央反射鏡部分24と、後方反射鏡部分26とにより構成されている。
前方反射鏡部分22は、前端縁に光投射口Mが形成された回転楕円面反射鏡よりなり、この前方反射鏡部分22の後方に連続した状態で、球面鏡よりなる中央反射鏡部分24が配置されており、この中央反射鏡部分24の後方に連続した状態で、回転楕円面反射鏡よりなる後方反射鏡部分26が配置されている。
【0022】
この凹面反射鏡20においては、後方反射鏡部分26の後端縁によって形成された開口によりランプ挿入用貫通孔28が構成されており、放電ランプ10は、その一端側の封止部10Aが先頭としてこの貫通孔28に挿通されており、従って当該封止部10Aの先端部は、凹面反射鏡20の前方に伸び出して位置されている。一方、放電ランプ10の他端側の封止部10Bは、凹面反射鏡20の後方に位置されており、これには口金18が設けられている。
【0023】
そして、前方反射鏡部分22に係る回転楕円面反射鏡の第1焦点の位置、中央反射鏡部分24に係る球面鏡の中心の位置、並びに、後方反射鏡部分26に係る回転楕円面反射鏡の第1焦点の位置は、いずれも、放電ランプ10における陽極12と陰極14の間に形成されるアークのほぼ中央に一致している。
また、前方反射鏡部分22に係る回転楕円面反射鏡の第2焦点Fの位置と、後方反射鏡部分26に係る回転楕円面反射鏡の第2焦点Fの位置が、一致した状態とされている。
【0024】
以上において、前方反射鏡部分22は、光投射口Mを形成する前端縁が放電ランプ10の発光管部17より大きく前方に伸び出た位置とされていると共に、その後端縁は、放電ランプ10のアークのほぼ中央より僅かに後方の位置において、中央反射鏡部分24の前端縁と連続した状態とされている。従って、中央反射鏡部分24の前端縁の開口径は、前方反射鏡部分22の後端縁の開口径は同一である。
【0025】
また、中央反射鏡部分24の後端縁は、後方反射鏡部分26の前端縁と連続した状態とされており、従って中央反射鏡部分24の後端縁の開口径は後方反射鏡部分26の前端縁の開口径と同一とされている。この中央反射鏡部分24の後端縁の光軸L方向における位置は、特に限定されるものではなく、光の利用率が最大となるよう設定される。
【0026】
以上において、前方反射鏡部分22と中央反射鏡部分24との間、並びに中央反射鏡部分24と後方反射鏡部分26との間は、実質上、連続していて非反射面が境界に存在しないことが好ましいが、これは、反射面が一体のものとして連続していることを意味するものではない。
【0027】
前方反射鏡部分22、中央反射鏡部分24および後方反射鏡部分26の3つの反射鏡部分は、全体が一体のものとして形成されていてもよいが、各反射鏡部分が独立して形成され、それが他の反射鏡部分と組合せられた構成とすることもできる。また、前方反射鏡部分22と中央反射鏡部分24あるいは中央反射鏡部分24と後方反射鏡部分26を一体のものとして形成することも可能である。このように、凹面反射鏡20が複数の独立した部分から構成される場合には、適宜の連結機構によって一体的に連結すればよい。
【0028】
凹面反射鏡20を構成する各反射鏡部分(22,24,26)の材質は特に限定されるものではないが、耐熱性が大きいものであることが好ましい。具体的には、例えばニッケル鋳造品、鍛造アルミニウム、ホウケイ酸ガラスあるいは焼結石英などよりなる基材に、例えばアルミニウム、ロジウムなどの金属蒸着膜または酸化シリコン層と酸化チタン層を適宜積層してなる多層膜を形成することにより反射膜を設けてなるものを用いることができる。
【0029】
以上の構成の光源装置においては、放電ランプ10の陽極12と陰極14との間に形成されるアークから光が放射されるが、図2に示すように、その光のうち、前方反射鏡部分22に入射される光はそのまま反射されて当該前方反射鏡部分22の前端縁の光投射口Mから前方に投射されて第2焦点Fの位置で集光する。
【0030】
一方、アークから放射される光のうち、前方反射鏡部分22より後方の中央反射鏡部分24に入射した光は、それが球面鏡であってその中心が放電電極間の位置に一致するため、アークに向かって戻され、更にアークを通過して前方反射鏡部分22により前方に投射される。
【0031】
更に、中央反射鏡部分24より後方に進んだ光は、貫通孔28を通過するものを除き、後方反射鏡部分26に入射されて反射されるが、後方反射鏡部分26が回転楕円面反射鏡であるため、この反射光は投射口Mから前方に投射されて第2焦点Fに集光する。
【0032】
而して、図4の従来例で説明したように、この後方反射鏡部分26に相当する部分が中央反射鏡部分24と連続する球面鏡である場合には、この領域に入射した光は、発光管部17のガラス壁による屈折が理由となって少なくともその一部が放電ランプ10の主として陰極14によって遮光されることとなるが、図1の構成の光源装置では、当該領域に係る反射鏡部分が回転楕円面反射鏡よりなる後方反射鏡部分26であって、その第1焦点がアークの位置と一致した状態であるため、この光が有効に前方に投射されることとなり、その結果、光源装置全体としての光の利用率を十分に高くすることができ、例えばスクリーンSにおける照度を大きくすることができる。
【0033】
このように、上記の光源装置においては、従来は有効に利用されなかったアークより後方に向かう光の一部を、後方反射鏡部分26によって直接的に前方に投射することによって有効に利用することができ、従って光源装置全体としての光の利用率を高いものとすることができる。
【0034】
以上の効果は、特に放電ランプ10が小型のものである場合、具体的には、陽極12と陰極14との間の距離が4mm以下のものである場合に顕著である。
【0035】
図3は、本発明の光源装置の他の例における構成を示す説明用断面図である。この光源装置においては、中央反射鏡部分24の前端縁の開口径が、前方反射鏡部分22の後端縁の開口径よりも大きく形成されており、中央反射鏡部分24の前端開口縁が前方反射鏡部分22の後端開口縁より径方向外方に位置された状態とされ、従って、前方反射鏡部分22と中央反射鏡部分24の反射面は、非連続の状態とされている。
【0036】
このような構成によれば、中央反射鏡部分24は、図1の構成の場合に比して全体が大径となるため、後方反射鏡部分26の前端縁の開口径を大きいものとすることができる。すなわち、後方反射鏡部分26の前端縁の開口径の大きさを、前方反射鏡部分22の後端縁の開口径と同等、またはこれに近い大きさとすることができる。
その結果、前方反射鏡部分22の後端縁の開口径と、後方反射鏡部分26の前端縁の開口径との差によって生ずる環状の暗部分の低照度状態を大きく改善することができる。
【0037】
以上のことは、図1の光源装置と、図3の光源装置における光の投射状態を比較するとき、容易に理解される。すなわち、図1の構成においては、前方反射鏡部分22より前方に投射される光束22Aは筒状であり、後方反射鏡部分26より前方に投射される光束26Aも筒状であるが、光束22Aの内周と光束26Aの外周との間には筒状のギャップGが形成されてしまい、このギャップGにおいては、凹面反射鏡20より直接的に光が投射されないため、光の強度が小さくなってしまい、その結果、スクリーンSにおいては環状の低照度の暗部分が生ずることとなる。
【0038】
これに対し、図3の構成においては、後方反射鏡部分26の前端縁の開口径が大きいものとなるため、上記のギャップGの幅を小さいものとすることができ、あるいは消失させることもできる。その結果、実際上、スクリーンSにおいて環状暗部分が生ずることが防止され、あるいはその低照度状態を大幅に改善することができる。
【0039】
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明においては、種々の変更を加えることができる。
例えば、前方反射鏡部分および後方反射鏡部分は、その両方を回転放物面反射鏡により構成することができ、いずれか一方を回転楕円面反射鏡により構成し、他方を回転放物面反射鏡により構成することもでき、この場合には、光投射口Mからは平行光が光軸Lに沿って投射される。このような構成の光源装置においても、凹面反射鏡の中央に球面鏡よりなる中央反射鏡部分が存在し、その後方位置に集光性の後方反射鏡部分が配置されることにより、光の利用率を十分に高いものとすることができる。
また、光源ランプは、ショートアーク型の放電ランプであれば特に制限されるものではなく、例えばメタルハライドランプを用いることもできる。更に、図示の実施例では、放電ランプは、陰極が前方に位置し陽極が後方に位置する状態で配置されているが、逆に陽極が前方に位置し陰極が後方に位置する状態であってもよい。
なお、本発明の光源装置は、必要に応じて、冷却風供給機構を設けて放電ランプおよび凹面反射鏡を冷却することができる。
【0040】
以下、本発明の光源装置の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
下記の各例において用いられた放電ランプは、外径11.3mm、内径6mmの発光管部(17)を有する管軸方向長さが80mmの放電容器を具え、その発光管部内に、直径1.8mmの陽極(12)と直径0.7mmの陰極(14)を電極間距離が1.5mmで対向するよう配設してなる定格消費電力が150Wのショートアーク型超高圧水銀放電ランプである。
【0041】
〔実施例1〕
各々が下記の条件に従う3つの反射鏡部分よりなり、光軸方向における全長が29mmの凹面反射鏡(20)を用い、これに放電ランプ(10)を配設することにより、図1に示された構成を有する光源装置を作製した。
前方反射鏡部分(22):長軸が105mm、短軸が5mmの回転楕円面を有し、光軸方向長さが23.8mm、前端縁における光投射口(M)の開口径が40mmの回転楕円面反射鏡
中央反射鏡部分(24):半径9mmの球面を有する、光軸方向長さが4.1mmの球面鏡
後方反射鏡部分(26):長軸が107mm、短軸が7mmの回転楕円面を有し、光軸方向長さが1.1mm、後端縁における貫通孔(28)の開口径が22mmの回転楕円面反射鏡
【0042】
〔比較例1〕
凹面反射鏡として、長軸が105mm、短軸が5mmの回転楕円面を有し、光軸方向における全長が27mmの回転楕円面反射鏡を用いたほかは、実施例1と同様にして、比較用の光源装置を作製した。
【0043】
〔比較例2〕
凹面反射鏡として、図4に示す構成に従い、長軸が105mm、短軸が5mmの回転楕円面を有する前方楕円鏡部分(51)と、半径9mmの球面を有する後方球面鏡部分(52)とよりなる、光軸方向における全長が30mmのものを用いたほかは、実施例1と同様にして、比較用の光源装置を作製した。
【0044】
以上の光源装置の各々を用いて放電ランプを点灯させて光をスクリーンに投射し、スクリーン上における照射面積が特定の大きさとなるよう光源装置からスクリーンまでの距離を種々に変化させた各場合におけるスクリーン上の照度を測定し、その放電ランプから放射される全光束に対するスクリーン到達率を求めた。結果は表1に示すとおりである。
【0045】
【表1】
Figure 0003557988
【0046】
表1の結果から、本発明の実施例に係る光源装置によれば、比較例1および比較例2の凹面反射鏡に対してもスクリーン上の照度が大きく、従って、光の利用率が高いことが明らかである。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明の光源装置によれば、凹面反射鏡を構成する3つの反射鏡部分が連続的に配置され、そのうちの中央に配置される中央反射鏡部分が球面鏡によって形成されてその中心がアークと一致しているため、この中央反射鏡部分によって反射される光が確実にアークに戻ること、並びに、この中央反射鏡部分の前方位置および後方位置の両方に集光性反射鏡部分が配置されており、これらによって反射される光が高い効率で前方に投射される結果、放電ランプが小型の発光管部を有する放電電極間距離の小さいものであっても、後方反射鏡部分の中央領域に形成されたランプ挿入用貫通孔を大径にすることなく、かつ、前方に投射されずに無効となる光の割合を小さくすることができ、結果として、高い光の利用率を実現することができる。
【0048】
また、中央反射鏡部分の前端縁の開口径が前方反射鏡部分の後端縁の開口径より大きい構成の光源装置によれば、受光部において環状の暗部分が生ずることが防止され、あるいはその低照度状態を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光源装置の一例における構成を示す説明用断面図である。
【図2】図1の光源装置よりの光の投射状態を示す説明図である。
【図3】本発明の光源装置の他の例における構成を示す説明用断面図である。
【図4】回転楕円面反射鏡と球面鏡が組合せられてなる凹面反射鏡を具えた光源装置の説明図である。
【図5】図4の光源装置よりの光の投射状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 放電ランプ
10A,10B 封止部
12 陽極
14 陰極
16 放電容器
17 発光管部
18 口金
20 凹面反射鏡
22 前方反射鏡部分
22A,26A 光束
24 中央反射鏡部分
26 後方反射鏡部分
28 ランプ挿入用貫通孔
50 凹面反射鏡
51 前方楕円鏡部分
52 後方球面鏡部分
52A 後方球面鏡部分の後縁部領域
54 ランプ挿入用貫通孔
L 光軸
M 光投射口
F 第2焦点
S スクリーン
G ギャップ
X 空間

Claims (7)

  1. 放電容器内に一対の放電電極が対向するよう設けられたショートアーク型放電ランプと、この放電ランプのアークの方向と光軸が一致する状態で当該放電ランプを取り囲むよう配設され、前方に光投射口を有する全体が凹面状の凹面反射鏡とよりなり、
    当該凹面反射鏡は、光投射口を形成する前方反射鏡部分と、この前方反射鏡部分の後方に位置された中央反射鏡部分と、この中央反射鏡部分の後方に位置された後方反射鏡部分とを有してなり、
    当該凹面反射鏡の前方反射鏡部分および後方反射鏡部分は、前記放電ランプの放電電極間に焦点を有する集光性回転二次面反射鏡により形成され、中央反射鏡部分は、前記放電ランプの放電電極間に中心を有する球面反射鏡により形成されていることを特徴とする光源装置。
  2. 凹面反射鏡における前方反射鏡部分および後方反射鏡部分がいずれも回転楕円面反射鏡により構成され、前方反射鏡部分の第1焦点および後方反射鏡部分の第1焦点が前記放電ランプの放電電極間に位置されていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 凹面反射鏡における前方反射鏡部分を形成する回転楕円面反射鏡の第2焦点の位置が、後方反射鏡部分を形成する回転楕円面反射鏡の第2焦点の位置と一致していることを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
  4. 凹面反射鏡における前方反射鏡部分および後方反射鏡部分がいずれも回転放物面反射鏡により構成され、前方反射鏡部分の第1焦点および後方反射鏡部分の第1焦点が前記放電ランプの放電電極間に位置されていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  5. 凹面反射鏡において、中央反射鏡部分の前端縁の開口径が前方反射鏡部分の後端縁の開口径より大きいことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光源装置。
  6. ショートアーク型放電ランプは、放電電極間の距離が4mm以下のものであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の光源装置。
  7. 前記凹面反射鏡は、焼結石英からなることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の光源装置。
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