JP4311826B2 - ライトガイド照明装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡用のライトガイド照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特に内視鏡は、例えば狭部の観察等を目的としており、そのため可能な限り小型化、細径化が望ましい。そのため、内視鏡にて用いられるライトガイドも細径化が好ましい。したがって特に細径のライトガイドを備えた内視鏡照明装置は、ライトガイドへの入射光量を増やすためにライトガイドの入射端面上に光束を小さく集光させるようにしている。
【0003】
このような内視鏡照明装置は、光源としてキセノンランプやメタルハライドランプや高圧水銀ランプのような放電型のランプや、フィラメント型のハロゲンランプ等が用いられる。これらのランプは、耐熱硝材等の透明の密封容器に少なくともガスと電極が封入されており、また上記電極からの放射光を集光させるためにランプの密封容器を囲むように反射鏡を配置するか、密封容器と一体化した反射鏡を有する構成になっている。
【0004】
光源として放電型ランプを用いた照明装置は、密封容器に設けた前記反射鏡の光軸方向と電極の軸方向とがほぼ一致している場合、図19に示すように中心光量が低くなる現象、いわゆる中抜け配光が生ずる。この中抜け配光の原因は、主として電極自身が影になることと反射鏡にランプ挿入部の開口があるためである。
【0005】
同様に、密封容器を一体化した反射鏡の場合も電極挿入の開口があるためにやはり中抜け配光が生ずる。
【0006】
また、ハロゲンランプは、ランプ長手方向と鏡の光軸方向がほぼ一致している場合は、反射鏡にランプ挿入部の開口があるためやはり中抜け配光が生ずる。
【0007】
図20において(A)はランプと反射鏡が別の場合、(B)は密封容器と一体化した反射鏡を有する場合、(C)はハロゲンランプを用いた場合の照明装置を示す図である。
【0008】
このような中抜け配光のある照明装置は、中抜け配光がない照明光学系に比べてライトガイドの伝送効率が落ちる。一般に高NA成分の光束つまりライトガイドの中心線に対して比較的角度を有する光線成分の光束は、ライトガイドにより伝送中での反射回数が多くなるため低NA成分の光束つまりライトガイドの中心線に対して比較的平行に近い光線成分の光束に比べてライトガイドの伝送効率が低くなる。そのため、同じ光量の光が入射しても中抜け配光のある照明装置は、低NAの成分が少ないために伝送効率が落ちる。また照明レンズがない場合には、中抜け配光があると視野中心が周辺に比べて暗くなるような不具合が生じ観察上好ましくない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ライトガイドに入射する光が中抜け配光になるのを軽減するための手段を備えたライトガイド照明装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のライトガイド照明装置は、少なくとも放電型の光源とその後方に放物面反射鏡を配置したランプと、上記ランプからの放射光をライトガイドに集光するために設けられた少なくとも1枚のレンズからなる集光レンズ群とよりなり、下記の条件(1)、(3)を満足することを特徴とする。
(1) 0.5≦4fp/(φa×φn)1/2≦1.5
(3) 0.8≦sin{tan-1(D/fS×0.5)}/NA≦1.2
ただし、fpは放物面反射鏡の焦点距離、φaは放物面出射面開口径、φnは陽極挿入部開口径、fSは集光レンズ群の最終レンズの焦点距離、Dは最終レンズの軸上光束径、NAはライトガイドの開口数である。尚集光レンズ群が1枚のレンズよりなるときは、このレンズを最終レンズ群とする。
【0011】
照明装置における中抜け配光は、特に細径のライトガイドに対し顕著である。この中抜け配光の現象を後に示す本発明の第2の実施の形態の照明装置である、図2[図2aは照明装置の構成を示し、図2bは放物面鏡のみを拡大して示した]に示すような反射鏡が放物面でありこの出射方向に非球面レンズを有する集光レンズ群とよりなる照明装置について説明する。
【0012】
図2aの(A)は図2bの(A)のように放物面反射鏡1の焦点位置Fに光源LSを配置した構成の照明装置を示すもので、この照明装置は放物面反射鏡1の焦点位置Fより発せられた光束2が、放物面反射鏡1にて反射された後に光軸AXに平行な光束として出射され、集光レンズ群3により集光レンズ群3の後側焦点位置FCにほぼ一点に集光される。この光束の配光は、光軸AXに対して平行な光束はほとんどなく、光軸に対しある程度の角度を有する光束のみである。この装置における集光レンズ群3に入射する光線の光線高hと出射角度θとの関係を次に示す。
【0013】
表1
(h/fS) θ
1.2 50.2
1.1 47.7
1 45.0
0.9 42.0
0.8 38.7
0.7 35.0
0.6 31.0
0.5 26.6
0.4 21.8
0.3 16.7
0.2 11.3
0.1 5.7
0 0.0
【0014】
尚、上記表において集光レンズ群に入射する光線高は、集光レンズ群の焦点距離fSで規格化してある。
【0015】
この表からわかるように、仮にφN/2(開口の半径)の大きさが0.2fSの場合、放物面焦点位置Fより発する光束は計算上は11.3°以内の部分が中抜けになる。
【0016】
図2aの(B)、(C)は、図2bの(B)、(C)のように放物面の焦点位置Fよりも放物面出射開口側にずれた位置LSから出射される光束の光線図である。このように放物面出射開口側にずれた位置LSより放射する光束は、やや光軸AXに向かう方向に反射される。これら図2bの(B)、(C)において光源LS放物面の焦点位置Fからのずれ量ΔZ1、ΔZ2は夫々0.01fS、0.02fSである。
【0017】
これら図2aの(B)、(C)に示す光束の配光と図2aの(A)に示す配光とを比較すると、(B)、(C)は、光軸に平行に近い光線成分つまり低NA成分が多いことがわかる。
【0018】
このように、放物面出射開口側にずれた位置(図2bにおけるΔZ1とΔZ2)より放射された光束は、中抜け配光を軽減する作用がある。
【0019】
一般的な放電型の光源は、電極間に図17に示すような輝度分布を有している。この図における斜線部分のような最も高い輝度の場所(以後ホットスポットと呼ぶ)が、電極先端、特に直流点灯タイプの光源では陰極先端(11a)にこのホットスポットが位置する。前記のような中抜け配光を軽減するためには、放物面反射鏡の焦点位置Fと光源の放電出射開口側の電極先端11aとの距離をkとすると、kの値が大きい方が中抜け配光を軽減させる効果が大である。
【0020】
図2aの(B)、(C)に示すようなやや光軸に向かう光束は、集光レンズ群3により集光レンズ群3の後群焦点位置FCより集光レンズ群3の側に集光するために、焦点位置FCではあるスポット径を有する。ライトガイドの径以上に二つのスポット径が大きいとライトガイドに入射しないため、中抜けの軽減にはならない。そのため、ライトガイドの径が小さいほど中抜け配光が顕著になる。
【0021】
図2aの(D)は、放物面焦点位置Fよりも放物面面頂側にずれた位置つまり図2bの(D)のようにΔZ3だけ放物面面頂側にずれた位置LSより出射される光束の光線図を示す。この図のように、放物面面頂側にずれた位置(ΔZ3=0.02fS)より放射される光束は、発散光束として反射され高NAの光線成分となり、中抜け配光を軽減することには寄与しない。
【0022】
また図1は、後に示す本発明の第1の実施の形態の光学装置の焦点距離の異なる放物面毎の光路図を示す。
【0023】
この第1の実施の形態を示す図1と、前述の第2の実施の形態を示す図2のうち、図1は、放物面反射鏡、図2は短焦点(fSが約0.1)つまり深底型の放物面を有し、図2は長焦点(fSが約0.25)の深底型の放物面形状を有するものである。
【0024】
二つの放物面反射鏡を比べるとΔZ1およびΔZ2より放射される光束は、やや光軸AXに向かう方向に反射されるが、その集光作用は図1の短焦点型の方が大きい。その結果、集光レンズ群3を透過後の配光は、短焦点型の方が中抜けを軽減する作用が強い。
【0025】
図15は放物面焦点位置に配置した光源よりの光で単位立体角δθあたりの光量を示し、図16は集光レンズにおける入射光線高とNAとの関係を示す。
【0026】
今、放物面焦点位置に配置した単位立体角あたりの光量が等しい点光源を仮定すると、δxあたりに含まれる光量の比は、角δθの値に比例する。
【0027】
δxあたりのδθの値を放物面の焦点距離が異なる四つの例について示したのが次の表2である。
【0028】
上の表において、(1)は焦点距離fPが0.1fS、(2)は焦点距離fPが0.15fS、(3)は焦点距離fPが0.2fS、(4)は焦点距離fPが0.25fSに対するもので、夫々光線高hに対応するδθの値を示してある。
【0029】
表1に示すように集光レンズ群に入射する光線高が低い光線程集光レンズを透過後は低NA光線になる。したがって、放物面から出射される光線高が低い光線成分程中抜けが小さい。つまり表2において光線高の低い時のδθの値が大きい放物面が中抜け配光を最も小さく抑え得る形状である。つまり表2においてfPの値の小さい深底タイプの放物面例えば図1に示す放物面がそれに相当する。
【0030】
又、照明装置において、特に細い径のライトガイドに効率よく集光させるためには、ホットスポットの像をライトガイドの入射端面に小さく投影させる必要がある。ライトガイドの入射端面上での集光スポット径を小さく抑えるためには、照明系の球面収差やコマ収差等の諸収差を良好に補正する必要がある。しかしコストやスペースを考慮すると、集光レンズ群は、なるべく少ない枚数のレンズにて構成する必要があるが、レンズ枚数を少なくすると収差補正が困難になる。そのため反射鏡の収差を抑えることが望ましい。
【0031】
放物面鏡は、物点が焦点位置に位置すれば収差がなく、又焦点距離fPが大である程球面に近い形状になり収差量が小さくなる。そのため、近軸計算上で同じ位置に光源が置かれた場合、焦点距離fPが小であれば倍率が小になるため集光スポット径は小さくなるが、実際には集光レンズ群が少ないレンズ枚数にて構成されていて収差の発生量が大である場合、この収差のために逆にスポット径が大になる。そのため、コストやメカ的制限が多いために集光レンズ群の構成枚数を増やすことができない場合、ある程度細いライトガイドに効率よく集光させるためには、放物面反射鏡は、焦点距離fPが長い長焦点型の放物面例えば図2に示すような放物面が適している。
【0032】
また放物面反射鏡の焦点距離fPが大きい程焦点深度が深くなるため光源の発光部の移動例えば点灯時の揺らぎや経時変化による電極消耗のための経時的なホットスポットの移動があってもその影響が少なく本発明の効果が得られる。
【0033】
一般にランプは、特に反射鏡において照明装置のサイズや電極のサイズ等の条件により、出射開口径φaや電極挿入部開口径φn等の制限が加わる。そのため、必要以上に放物面の焦点距離を小にしすぎたり、必要以上に放物面の焦点距離を大にしすぎたりすると次のような理由からライトガイドに集光する光量が低下する。
【0034】
放物面の焦点距離が短いと、光源からの放射光を効率よく集光させることができず、ライトガイドの入射光量を満足なものにするためには放物面反射鏡が深底型になり、全長が長くなる。また放物面の焦点距離が長いと十分な光量を満足させるためには、放物面反射鏡の開口を大きくせざるを得ず、大型化しまた集光レンズも大型化する。
【0035】
ここで、メカ制限等により放物面反射鏡の出射面開口および電極挿入部開口径が決まってしまう場合、光源からの光を効率よく出射させるための放物面の形状を考える。
【0036】
放物面は、次の式にて定義される。
Y=X2/4fP
ただし、fPは放物面の焦点距離である。
【0037】
光源からの光を効率良く出射させるためには、放物面の焦点位置と、出射面開口径φaと電極挿入部開口径φnとの張る立体角(より詳細には反射膜のコート範囲)がほぼ最大になるような放物面焦点距離fPmに設定することが望ましい。
【0038】
この条件は、計算により下記の式を満足することと同等である。
fPm=(φa×φn)1/2/4
【0039】
そのため、φa、φnの値が決まっている場合、必要以上に放物面の焦点距離を小にしたり、必要以上に大にしたりするとライトガイドに集光する光量が低下する。そのため、次の条件を満足することが望ましい。
0.5≦4fp/(φa×φn)1/2≦1.5
【0040】
これが上記条件(1)である。
【0041】
この条件(1)の上限の1.5を超えると、中抜け配光は軽減されるが特に細いライトガイドの光量をロスするか、あるいは、集光レンズ群の構成枚数が多くなる。また下限の0.5を超えると光量のロスに加えて中抜け配光が大になり、発明の目的を達成し得なくなる。
【0042】
次に、本発明の光学装置における集光レンズ群による集光作用について述べる。
【0043】
図17は、集光レンズ群による集光作用を示す図である。図17の(A)に示すように、反射鏡出射開口面41を瞳とすると、電極等の影のために陰影部42ができる。ここで集光レンズ群3の焦点距離が長すぎると、軸上陰影部配光43が比較的低NAになるので、細いライトガイドに対しては中抜け配光を軽減させる効果が高くなるが、しかし、軸上陰影部配光43aと軸外陰影部配光44aとの角度差Δ1が小さいために、比較的太いライトガイドでは、中抜け配光を軽減させる効果が減少する。これに加えて、集光レンズ群3による集光密度が低く、特に細径ライトガイドに対しての入射光量が満足できない。
【0044】
図17の(B)に示すように、集光レンズ群の焦点距離が短すぎると軸上陰影部配光43bと軸外陰影部配光44bの角度の差Δ2が大きいため、比較的太いライトガイドでは中抜け配光を軽減させる効果は高いが、軸上陰影部43bが比較的高いNAになるため細いライトガイドに対しては、中抜け配光を軽減させる効果が減少する。その上集光密度が高いため細径ライトガイドに対しては入射光量が増加するが、ライトガイドの開口数以上の光束がライトガイド端面上の発熱の原因になり、ライトガイド焼け等の欠点が生ずる。
【0045】
このような理由から、下記条件を満足することが望ましい。
0.7≦sin{tan-1(D/fS×0.5)}/NA≦1.2
【0046】
この条件が上記の条件(3)である。
【0047】
条件(3)において、下限の0.7を超えると、比較的太いライトガイドでは中抜け配光を軽減させる効果が減少し、細径ライトガイドに対しては入射光量が満足できない。上限の1.2を超えると、細径ライトガイドに対しては中抜け配光を軽減させる効果が減少し、又ライトガイドの開口数以上の光束がライトガイド端面上の発熱の原因になりライトガイド焼け等の欠点が生じる。
【0048】
次に光源の輝点位置について述べる。
【0049】
図18に示すように、放物面反射鏡の焦点位置Fと、光源の放物面出射開口側の電極先端11との距離をkとすると、前述のように、kの値が大きい方が中抜け配光を軽減する効果が大きい。しかし、kの値が必要以上に大きいとホットスポットと放物面焦点位置とが離れ、放物面の収差によりこのホットスポットの像の結像性能が低下し、細いライトガイドでは光量のロスが生ずる。この欠点を解消するために消費電力の大きい高輝度な光源を用いると電源装置の大型化やランニングコストが増大する等の問題が生ずる。
【0050】
前述の図2のa、図2のbに示す照明装置において、(A)ホットスポットを放物面反射鏡の焦点位置Fに配置した場合つまりkの値が小さい場合を示す図である。この場合、図2aの(A)に示すように光軸と平行な光線成分が多くなり、ホットスポットも効率良く投影されるため光量は増大する。しかし図2aの(B)、(C)に示すように、集光気味の光束は減少し、中抜け配光が顕著になる。
【0051】
また、逆にホットスポットを放物面反射鏡の焦点位置より放物面出射開口側にずれた位置に配置した場合、集光光束が増え中抜け配光は小さくなるが、細光ライトガイドの場合光量をロスする。
【0052】
次に輝点位置、放物面反射鏡および集光レンズ群の配置関係について述べる。
【0053】
前記第1の実施の形態の照明装置において、図1(C)に示すように、放物面反射鏡による集光光束が光軸と交わった後に集光レンズ群3を透過することにより透過光が光軸とほぼ平行な光束になり中抜け配光が減少する。つまり集光レンズ群3を透過した後の光束が光軸とほぼ平行になる光束を増加させるためには、少なくとも集光光束の近軸光線の光軸との交点が集光レンズ群3の第1レンズ(入射側の最も放物面反射鏡側のレンズ)L1の前側焦点距離より離れていればよい。これにより中抜け配光を軽減させる効果が一層増大する。そのため集光レンズの第1レンズの前側焦点位置と放物面の面頂との距離をLとすると輝点位置、放物面反射鏡および集光レンズ群とが下記条件(2)を満足することが望ましい。
(2) L≧fp(fp+k)/k
ただし、kは放物面反射鏡の焦点位置と光源の放物面出射開口側の電極先端との距離である。
【0054】
上記条件(2)を満足しないと、中抜け配光を軽減させる効果が十分に得られない。
【0055】
以上述べた本発明の照明装置は、前述のように内視鏡ライトガイドに接続して用いられるが、本発明の照明装置をライトガイドの先端に照明レンズを備えた内視鏡と組み合わせた内視鏡システムとして用いることも可能である。
【0056】
また、本発明の照明装置を各種硬性鏡と交換可能に接続するようにし、硬性鏡側出射端にコニカルファイバーを配置したライトガイドと本発明照明装置とよりなる内視鏡観察システムを構成することができる。
【0057】
また、本発明のライトガイド照明装置において、後に詳細に述べる図8に示す実施の形態のように照明系中に楔形分割プリズムを配置することが望ましい。
【0058】
即ち、本発明のライトガイド照明装置の他の構成は、光源と光源からの光をライトガイドに集光させるための集光光学系とを含む照明系を有し、この照明系の光路中に楔形分割プリズムを配置したことを特徴とする。
【0059】
このように照明系中に楔形分割プリズムを配置することによって、中抜け配光を軽減し得る。また、この楔形分割プリズムを像位置近傍に設ければ、結像関係を損なうことなしに中抜け配光を軽減できる。
【0060】
更に本発明の照明装置において、図7に示すように集光光学系を構成する凹面鏡の出射開口方向に反射部を設け、この反射部により反射される光を凹面鏡の光軸にほぼ直角な方向に向け、更に凹面鏡の光軸上に反射部により反射された光を光軸方向に向ける円錐鏡もしくは多角錐鏡を配置して中抜け配光を防止することができる。
【0061】
即ち、本発明の更に他の構成は、光源と、光源からの光をライトガイドに集光させるための集光光学系とを含んでおり、この集光光学系には少なくとも一つの凹面鏡を含み、この凹面鏡の出射開口方向に光源からの光を凹面鏡の光軸に対しほぼ直角な方向に反射する反射部材が、また凹面鏡の光軸上には反射部材にて反射されて凹面鏡の光軸に対しほぼ直角に向けられた光を反射して光軸方向に向けるための円錐鏡または多角錐鏡を配置したものである。
【0062】
この本発明のライトガイド照明装置は、光源からの光を反射部材にて反射して凹面鏡の光軸に対してほぼ直角な方向に向け、更に円錐鏡または多角錐鏡によって凹面鏡の光軸方向に向けたライトガイドに入射させることにより、中抜け配光を防止するようにした。
【0063】
【発明の実施の形態】
本発明の照明装置の第1〜第3の実施の形態は、夫々図1〜図3に、また第4、5の実施の形態は図4に示す通りである。つまり放物面反射鏡1の焦点位置F近傍におかれた光源ランプLSと、一つのレンズよりなる集光レンズ群3とよりなり、この集光レンズ群3によりライトガイド入射端面4に集光されるように構成されている。
【0064】
これら実施の形態において、放物面反射鏡の焦点距離fp、放物面出射面開口径φa、光源ランプの電極挿入部開口径φn、集光レンズ群3の第1レンズL1の前側焦点位置と放物面面頂からの距離L、放物面反射鏡の焦点位置と光源の放物面出射開口側の電極先端10aとの距離k、集光レンズ群3の最終レンズの焦点距離fS、集光レンズ群の最終レンズの軸上光束径D、ライトガイドの開口数NAは、下記のとおりである。
実施例1
fP=0.092, φa=1.150, φn=0.276
L=3.910, k=0.018, fS=1.000
D=1.150, NA=0.660
実施例2
fP=0.138, φa=1.150, φn=0.276
L=3.910, k=0.009, fS=1.000
D=1.150, NA=0.660
実施例3
fP=0.184, φa=1.150, φn=0.276
L=3.910, k=0.009, fS=1.000
D=1.150, NA=0.660
実施例4
fP=0.256, φa=2.136, φn=0.513
L=5.553, k=0.017, fS=1.000
D=1.282, NA=0.660
実施例5
fP=0.256, φa=2.136, φn=0.513
L=5.553, k=0.013, fS=1.000
D=1.282, NA=0.660
尚上記データ中NA以外は夫々の集光レンズ群の最終レンズの焦点距離fsにて規格化してある。
【0065】
これら実施の形態のうち、第1〜第3の実施の形態は、集光レンズ群3が1面が非球面の単レンズよりなるが、放物面反射鏡の焦点距離fpは夫々異なっている。また第1の実施の形態は、電極位置が他の実施の形態よりも放物面反射鏡の焦点位置から離れた位置に置かれている。
【0066】
また図4に示す第4、5の実施の形態は同じ構成の放物面反射鏡で、また集光レンズ群3がレンズL1、レンズL2、レンズL3よりなる3群3枚構成であり、各レンズとも1面が非球面である。また、第4の実施の形態と第5の実施の形態は、電極位置が(kの値が)異なった構成である。
【0067】
この第4、5の実施の形態は、内視鏡面順次光源の構成であり、ダイクロイックフィルターを小型にするために集光レンズ群3の前玉2枚(レンズL1、L2)の瞳倍率を変換し得る構成で、これにより瞳径を縮小して最終レンズによりライトガイド端面4に集光させるようにしている。
【0068】
更に集光レンズ群3の瞳倍率変換光学系(前玉の2枚のレンズ)は完全なアフォーカル系ではなく、光源出射NAを大きくする構成になっている。
【0069】
これら第1〜第5の実施の形態の照明装置は、条件(1)、(2)、(3)を満足する。
【0070】
これら第1〜第5の実施の形態の照明装置におけるライトガイド入射配光を夫々図5a、図5bの(A)〜(E)に示す。
【0071】
第1の実施の形態の装置は、条件(1)、(2)にて規定する値が小であり、したがって図5aの(A)〜(C)に示すように第2、3の実施の形態に比べて中抜け配光を軽減させる効果が大である。また、第2の実施の形態は、条件(1)に対応する値が条件の範囲の中央値に近い値であり、光量が最も大である。
【0072】
また、第4、5の実施の形態は、条件(3)に対応する値が第1〜第3の実施の形態に比べて大であり、集光作用が強くそのため光量が大である。
【0073】
このうち第5の実施の形態の照明装置は、電極先端を放物面焦点距離に近づけることによりつまりkの値を小にすることにより更に光量が大になるようにしたものであるが、条件(2)の上限に近い値になるために、図5(E)に示すように中抜け配光になる。
【0074】
また第5の実施の形態は、多少でも中抜け配光が生じているライトガイド照明装置に変換接続する内視鏡で図21に示すように内視鏡先端部つまりライトガイドLGの出射端側に照明レンズLを配置して中抜け配光が目立たないようにすることが望ましい。
【0075】
また、硬性鏡等のように、照明レンズ配置されていない内視鏡は、中抜け配光が視野照明の配光になるため、図22に示すように硬性鏡に接続交換するライトガイドLG1の硬性鏡側出射端側にコニカルファイバーCFを配して、配光を変化させかつ中抜け配光を軽減し、視野照明むらのないような構成にするのが望ましい。
【0076】
以上の点から、内視鏡観察システムとしては、次に述べるような構成のものが望ましい。それは、内視鏡のライトガイド出射側先端に照明レンズを有する内視鏡と、本発明のライトガイド照明装置例えば前記実施の形態のライトガイド照明装置とからなる内視鏡観察システムである。
【0077】
また、硬性鏡に交換接続するライトガイドの場合、この硬性鏡側の出射端にコニカルファイバーを配置したライトガイドと、本発明のライトガイド照明装置とよりなる内視鏡観察システムである。
【0078】
次に図6は、本発明のライトガイド照明装置の第6の実施の形態概要を示す図である。
【0079】
この第6の実施の形態の照明装置は、内視鏡と接続する際に、内視鏡のライトガイドを、本発明の照明装置の集光レンズ群3の光軸AXとライトガイドLG1の中心軸AX(LG1)とが偏芯するようにして接続するようにしたものである。また、その偏芯量を調整し得るようにしたものである。
【0080】
この図において、放物面反射鏡の出射開口面1aを瞳とすると、電極等の影のために瞳に陰影部5aができる。そのためライトガイドLG1を図示する位置に配置すると、つまり集光光学系の光軸AXとライトガイドLG1の中心AX(LG1)とがほぼ一致するようにライトガイドを配置すると、陰影部配光6aにより中抜け配光となり特に細いライトガイドの場合顕著である。
【0081】
前述のように、中抜け配光があるライトガイド照明装置は、図21に示すような内視鏡野ライトガイド出射側先端に照明レンズLを有する内視鏡を接続して、照明レンズLにより配光を変化させることにより中抜け配光を軽減させることが可能であり、視野中心が周辺に比べて暗くなるという問題を解消することが可能である。したがってライトガイド出射側先端に照明レンズLを有する内視鏡を接続し、集光レンズ群3の光軸AXとライトガイドの中心軸AX(LG1)とがほぼ一致するように内視鏡と本発明の照明装置とを接続して、ライトガイドへの入射光量を有効に入射させて入射光量の増大をはかると共に、そのために生ずる中抜け配光をライトガイド先端の照明レンズの作用により減少させることによって入射光量が大で中抜け配光の少ない照明が可能になる。
【0082】
しかし、ライトガイドの先端に照明レンズが配置されていない内視鏡を本発明の照明装置に接続する場合、中抜け配光が生ずるため、視野中心が周辺に比べて暗くなり好ましくない。
【0083】
この欠点を解消するためには、ライトガイドLG2を図6に示すように配置した場合、つまり集光レンズ群の光軸AXとライトガイドの中心軸AX(LG2)とが光軸にほぼ垂直な方向に偏芯させて配置した場合、陰影部配光6aがライトガイドの中心軸AX(LG2)に平行ではなくなり、視野中心と周辺との強度比は小さくなる。集光レンズ3の光軸AXとライトガイドの中心軸AX(LG1)とがほぼ一致するように配置した場合に比べて中抜け配光を軽減させ得る。
【0084】
また、比較的径の大きなライトガイドの場合、中抜け配光がそれ程顕著でないため、この偏芯量は少なくて良く、したがって偏芯量の調整が可能な構成にし、ライトガイドの径に応じて適切な偏芯量にすることが望ましい。
【0085】
従来のライトガイド光学装置は、図23に示すように、反射鏡および集光レンズ群の光軸とライトガイドの中心軸をティルトさせることにより中抜け配光を軽減させるものが知られているが、この第6の実施の形態の光学装置は、ライトガイドの中心軸を集光レンズ群の光軸にほぼ垂直な方向に偏芯させるもので、ライトガイドの入射部の固定部材等の調整が容易であり、またティルトさせる時のティルト方向のスペースを確保することも容易であり、そのため製造コストも低下させ得る。
【0086】
この第6の実施の形態の照明装置は、細いライトガイドにおいては比較的集光スポットが大きく、つまり集光レンズ群の倍率が大きい方が集光スポットが大きいため、偏芯させることによる光量の低下は少なくてすむ。したがって、条件(1)、(3)の下限値に近い値になるように照明装置を構成することが望ましい。
【0087】
図7は本発明のライトガイド照明装置の第7の実施の形態の構成の概念を示す図である。
【0088】
この第7の実施の形態の照明装置は、図7に示すように放物面反射鏡1の周辺部分1cに反射鏡7を例えば周辺部分1cに対しほぼ直角をなすように設け、また光軸AX上に円錐体状または角錐体状の反射体8を設けた構成である。
【0089】
このように構成にすることにより、陰極11より放物面反射鏡1の周辺部分1cにて反射される光線を反射鏡7にて再度反射させて光軸方向に向け更に反射体8により光軸AXにほぼ平行な光束にし集光レンズ群3により集光されるような構成になっている。
【0090】
この図7に示す光源は、直流点灯の放電タイプのもので、陽極10と陰極11とにて構成される。
【0091】
この照明装置において、光源より放たれる光線つまり放物面の焦点位置より放たれる光線は、放物面反射鏡1の反射面にて反射され、その出射開口1aより反射されて集光レンズ群3によりほぼ1点に集光される。この放物面反射鏡1で反射される光のうち、反射面1cにて反射される光線は、放物面反射鏡の反射面1cと接していてかつ光軸AXに対しほぼ45°になるように配置された反射部7により光軸AXに対しほぼ直角な方向に反射され、光軸AXと頂点Pとがほぼ交わり且つ頂角がほぼ90°の円錐反射体もしくは多角錐反射体8により光軸AXとほぼ平行に前面に反射され、集光レンズ群3により集光される。また円錐(角錐)反射体8の底辺の径は、電極挿入部1dの開口径dにほぼ一致するようにしてあり、反射部7の長さは円錐(多角錐)反射体の稜辺の長さにほぼ一致するようにしてある。
【0092】
放物面反射鏡1のみにて構成される光学系は、本発明の照明装置の光学系を採用することにより中抜け配光を極力軽減させることは可能であるが、逆に光量や発光部の移動により多少最適な装置からはずれる。
【0093】
また、極細内視鏡は、外径の制限や硬質部短縮等により、照明レンズ等の仕様が一層厳しくなり、照明レンズのない内視鏡が要求されることになる。そのために、照明装置は、出射光配光むらを少なくする必要がある。
【0094】
前述の第1の実施の形態の照明装置は、中抜け配光を軽減する効果が比較的大であるが、この照明装置を用いてもライトガイドの径が0.05fz 程度になると図5(F)に示すように中抜け配光が存在する。しかし、この実施の形態のライトガイド照明装置によれば、放物面鏡1とほぼ接していて、放物面鏡1の光軸AXとほぼ45°の角をなす反射部7により反射され、頂角がほぼ90°の円錐反射体8にて光軸とほぼ平行に前面に反射された光束により図5(F)に示すような中抜け配光は改善される。
【0095】
この第7の実施の形態の照明装置は、放物面形状や集光レンズ群等によらず中抜け配光をなくすことが可能であるが、次のような構成にすれば一層好ましい。
【0096】
即ち、放物面反射鏡を条件(1)にて規定する4fP/(φa×φn)の値が1.5(4fP/(φa×φn)=1.5)になる焦点距離を有するものにし、そのための発光部移動に対して光量の変化が極めて小さく前記の表2から明らかなように、集光レンズ群3に入射する光線高の成分が近くなるために、角度毎の強度の差が小さくなるために、均一な配光になる。
【0097】
またkの値を非常に小さくすると細いライトガイドに対して光量が高くなる。
【0098】
この構成の場合、第4の実施の形態の照明装置の説明において述べたように、中抜け配光になりやすいが、放物面反射鏡1と反射部7および円錐反射体8を配置したことによって、反射鏡の電極挿入部の開口や陰極などによる光線のけられによって生ずる影の部分を補う作用があり、これによって中抜け配光でなくなるようにしている。
【0099】
このように、この第7の実施の形態のような構成にすることにより、特に細いライトガイドにおいて、明るくかつ経時変化による光量の変化が少なく、配光むらが極めて少ないライトガイド照明装置になし得る。
【0100】
また、放物面反射鏡1と反射部7とがほぼ接するように配置すればランプの全長を短く抑えることができ、照明装置を小型化でき、また放物面反射鏡と反射部とを一体成形により一体化させて形成することが可能であり、製造コストを削減することが可能である。
【0101】
また図示していないが、円錐反射体8の底辺の径を陰極管の径とほぼ一致させることにより一層ランプの外径や円錐反射体をコンパクトにすることができる。
【0102】
図8は、本発明の第8の実施の態様を示すもので、(A)は照明装置全体、(B)は集光レンズ群の構成の概要を示す図である。光源光学系は、第5の実施の形態の光学系の構成とほぼ同じ構成であり、光源の像位置にあたる集光レンズ群光源側よりの第1レンズ群L1の後側焦点位置に楔形分割プリズム15を配置したものである。一般に、楔形分割プリズムを瞳上に配置して瞳を分割することにより像を分割してぼかしモアレを除去し得る。
【0103】
光源装置の出射配光は、瞳面上の強度分布と相関があり、中抜け配光は、瞳の中心近傍の光の強度が低いことにより生ずると考えられる。そのため瞳面中心近傍の低い強度の部分を分割することにより中抜け配光を軽減することができる。したがって、図8(B)のように像近傍に楔形分割プリズム15を配置すれば、結像関係を損なうことなしに中抜け配光を軽減することができる。
【0104】
この第8の実施の形態は、図8の(B)に示すように、ほぼ光源の像位置に(C)に示すような構成の2方向に光束を分割する楔形分割プリズムを配置したもので、楔形分割プリズムにより分割された光束は、(B)に示すようになる。この光束のうち、斜線にて示す陰影部分16がこの楔形分割プリズムを配置しない時に中抜け配光の原因になる部分である。
【0105】
この陰影部分16は、楔形分割プリズム15を図8の(B)に示す集光位置に配置することにより、この楔形分割プリズム15を透過後は、陰影部分16の中心線16aは、光軸AXと角度を持ち、ライトガイドLGに入射する。図8(B)は便宜上楔形分割プリズム15aにより分割された光束のみ図示する。
【0106】
この実施の形態の照明装置は、楔形分割プリズム15の二つのプリズム部分15a、15bによって2方向に別れるため、一方の楔形分割プリズム15aによって分割された陰影部は、他の楔形分割プリズム15bによって分割された光束によってライトガイドの入射面上でキャンセルされる。したがって中抜け配光を軽減でき配光むらを抑えている。
【0107】
またこの第8の実施の形態は、光束を2方向に分割する楔形分割プリズムを配置したものであるが、図8(D)に示すような4分割の楔形分割プリズムを用いれば一層効果的である。
【0108】
この実施の形態の照明装置は、光源像位置近傍に楔形分割プリズムを配置したが、ランプが高輝度で明るさに余裕がある場合、特に像位置近傍に楔形分割プリズムを配置する必要はない。光源の像位置からはずれた位置に楔形分割プリズムを配置した場合、ライトガイド入射端面上での光学像がぼけるために特に細い径のライトガイドへの入射光量は多少減少するが代わりに中抜け配光を軽減できる。また、楔形分割プリズム入射面上での集光密度が下がるため基板への負荷を抑えることができる。
【0109】
また、この実施の形態の照明装置で用いる楔形分割プリズムの形状は図8の(C)、(D)に示すもののほか、図9や、より好ましくは図10に示すようなタイプの楔形分割プリズムでもよい。そのうち図9(A)に示すタイプの楔形分割プリズムは、図12に示すように集光レンズ群3の後ろに配置することにより図9(B)や図11(B)に示すように光束の一部のみを分割する作用があり、楔形分割プリズムを透過した部分の光束52と透過しない光束51との配光が異なるために中抜け配光を軽減することができる。また光軸に近いほど肉厚を薄くすることにより陰影部をより低NA化して中抜け配光を軽減させる効果を高めることができる。その上光束はライトガイド入射端面上に良好に集光させるためには全光束を分割する楔形分割プリズムを配置した場合に比べてライトガイド入射光量のロスを少なくすることができる。
【0110】
また、光源ランプとしてキセノンランプやハロゲンランプを使用する場合、赤外線(IR)や紫外線(UV)が放射されるためにこの光線をカットする必要がある。これら光線をカットするために楔形分割プリズムを赤外線や紫外線をカットするフィルターにすれば、新たにカットフィルターを配置する必要がなく、コストの低減や装置の小型化にとって好ましい。
【0111】
本発明の第8の実施の形態のライトガイド照明装置において、楔形分割プリズムは、光源の結像位置またはその近傍に配置することが望ましい。
【0112】
また本発明の第8の実施の形態の照明装置において、楔形分割プリズムが光束の一部に配置するつまり前記プリズムが照明系の有効光束径の一部を占めるように光束中に配置されていてもよい。
【0113】
更に前記の第8の実施の形態の照明装置において用いられる楔形分割プリズムに赤外線カットフィルターまたは紫外線カットフィルターの機能を持たせるようにしてもよい。
【0114】
図13は、本発明の第9の実施の形態の構成を示す図である。この実施の形態は、ライトガイド32の前面に屈折率分布媒質よりなる均質媒質のロットレンズ31を配置したものである。
【0115】
ライトガイドの前面に均質媒質のロッドレンズを配置した内視鏡は従来知られている。このような構成にすることによって、図24(A)に示すような光源光学系からの出射光の位置の強度分布むらをロッドレンズを透過させることにより図24(B)のように平均化させることができる。尚図24においてd(RL)はロッドレンズの径である。そのため夫々のライトガイドへ入射する光量がほぼ均等になるために、内視鏡の照明レンズを用いて配光むらを抑えることができる。しかしこの均質媒質のロッドレンズは、位置の強度分布を平均化させ得るが、配光に変化を与えることは殆どない。
【0116】
この第9の実施の形態は、屈折率分布型のロッドレンズを配置したもので、このロッドレンズがパワーを有するため配光を変化させることが可能になり中抜け配光を軽減することができる。
【0117】
また、ライトガイドに入射する前に中抜け配光を消しているので、ライトガイドによる光伝送効率もよくなる。更に位置の強度分布を平均化する作用も有しており、特に照明レンズを用いていない内視鏡先端からの出射光の配光むらを大幅に抑えることが可能になる。
【0118】
図25において、(A)は従来の照明装置においてロッドレンズを使用したもので、照明レンズを用いていない場合のライトガイド出射配光を示し、(B)は本発明の第9の実施の形態で照明レンズを用いていない場合のライトガイド出射配光を示す。尚図25(A)においてNA(RL)はロッドレンズのNAである。
【0119】
この図よりこの実施の形態において得られる効果がわかる。
【0120】
以上述べたライトガイド照明装置において、特許請求の範囲に記載するものの他に下記の各項に記載する照明装置も本発明の目的を達成し得る。
【0121】
(1) 光源と、光源からの光をライトガイドに集光させるための集光光学系とを少なくとも含んでいる照明装置で、前記照明装置に内視鏡を接続する際に、前記内視鏡がライトガイドの出射側の先端に照明レンズを有する内視鏡の場合、集光光学系の光軸とライトガイドの中心点とを照明レンズの光軸とほぼ一致するように接続させ、ライトガイドの出射側の先端に照明レンズを備えていない内視鏡の場合、集光光学系の光軸とライトガイドの中心点とを光軸に対して垂直方向に偏芯させ、接続させたことを特徴とするライトガイド照明装置。
【0122】
(2) 特許請求の範囲の請求項1に記載する照明装置で、前記照明装置に内視鏡を接続する際に、前記内視鏡がライトガイドの出射側の先端に照明レンズを有する内視鏡の場合、集光光学系の光軸とライトガイドの中心点とを照明レンズの光軸とほぼ一致するように接続させ、ライトガイドの出射側の先端に照明レンズを備えていない内視鏡の場合、集光光学系の光軸とライトガイドの中心点とを光軸に対して垂直方向に偏芯させ、接続させたことを特徴とするライトガイド照明装置。
【0123】
(3) 特許請求の範囲の請求項2に記載する照明装置で、楔形分割プリズムを光源の結像位置またはその近傍に配置したことを特徴とするライトガイド照明装置。
【0124】
(4) 特許請求の範囲の請求項2に記載する照明装置で、楔形分割プリズムが光束の一部に配置されていることを特徴とするライトガイド照明装置。
【0125】
(5) 特許請求の範囲の請求項2あるいは前記の(3)または(4)に記載する照明装置で、楔形分割プリズムが赤外カットフィルターの機能を有することを特徴とするライトガイド照明装置。
【0126】
(6) 特許請求の範囲の請求項1に記載する照明装置で、照明系の光路中に楔形分割プリズムを配置したことを特徴とするライトガイド照明装置。
【0127】
(7) 光源と、光源からの光をライトガイドに集光させる集光光学系とを少なくとも含み、ライトガイドの前面に屈折率分布型のロッドレンズを配置したことを特徴とするライトガイド照明装置。
【0128】
(8) 特許請求の範囲の請求項1に記載する装置で、下記条件(2)を満足することを特徴とするライトガイド照明装置。
(2) L≧fp(fp+k)/k
ただし、Lは集光レンズの第1レンズの前側焦点位置と放物面の面頂との距離、kは放物面反射鏡の焦点位置と光源の放物面出射開口側の電極先端との距離である。
【0129】
(9) 特許請求の範囲の請求項3に記載するライトガイド照明装置で、前記凹面鏡と前記反射部とを一体に構成したことを特徴とするライトガイド照明装置。
【0130】
【発明の効果】
本発明のライトガイド照明装置によれば、ライトガイドに入射する光が中抜け配光を軽減した良好な配光が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の構成を示す図
【図2a】 本発明の第2の実施の形態の構成を示す図
【図2b】 図2aにおける放物面反射鏡を拡大して示した図
【図3】 本発明の第3の実施の形態の構成を示す図
【図4】 本発明の第4、第5の実施の形態の構成を示す図
【図5】 本発明の第1乃至第5の実施の形態の照明装置および従来の照明装置の配光特性を示す図
【図6】 本発明の第6の実施の形態の構成を示す図
【図7】 本発明の第7の実施の形態の構成を示す図
【図8】 本発明の第8の実施の形態の構成を示す図
【図9】 前記第8の実施の形態で用いる楔形分割プリズムの形状を示す図
【図10】 前記第8の実施の形態で用いる他の楔形分割プリズムの形状を示す図
【図11】 前記第8の実施の形態で用いる更に他の楔形分割プリズムの形状を示す図
【図12】 楔形分割プリズムを透過する光線の進行状況を示す図
【図13】 ライトガイドの入射側にロッドレンズを配置した状態を示す図
【図14】 長焦点の放物面反射鏡を用いた照明装置の構成を示す図
【図15】 放物面反射鏡の立体角と光線高の関係を示す概念図
【図16】 光線高と集光レンズ群よりの出射配光との関係を示す図
【図17】 集光レンズ系の配光を示す図
【図18】 放電型光源の電極間の輝度分布を示す図
【図19】 従来の中抜け配光を示す図
【図20】 光源部分の構成を示す図
【図21】 内視鏡照明光学系の構成を示す図
【図22】 硬性鏡照明光学系の構成を示す図
【図23】 従来のライトガイド照明装置の構成を示す図
【図24】 従来のロッドレンズを用いたライトガイドと本発明の第9の実施の形態の出射配光を示す図
【図25】 従来のロッドレンズを用いたライトガイドと本発明の第9の実施の形態の出射光の強度分布を示す図
【符号の説明】
1 放物面反射鏡
2 光束
3 集光レンズ群
F 放物面反射鏡の焦点位置
FC 集光レンズ群の焦点位置
Claims (1)
- 放電型の光源と、前記光源の後方に配置された放物面反射鏡と、前記光源からの放射光をライトガイドに集光させるための少なくとも1枚のレンズを有する集光レンズ群とを少なくとも含み、下記条件(1)、(2)、(3)を満足することを特徴とするライトガイド照明装置。
(1) 0.5≦4fp/(φa×φn)1/2≦1.5
(2) L≧f p (f p +k)/k
(3) 0.8≦sin{tan-1(D/fS×0.5)}/NA≦1.2
ただし、fpは放物面反射鏡の焦点距離、φaは放物面出射面開口径、φnは電極挿入部開口径、kは放物面反射鏡の焦点位置と光源の放物面出射開口側の電極先端との距離、fSは集光レンズ群の最終レンズの焦点距離、Dは最終レンズの軸上光束径、NAはライトガイドの開口数で、集光レンズ群が1枚のレンズよりなる時は、このレンズがここでいう最終レンズ群である。
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