JP2004335395A - ランプ装置及びそれを用いたプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、放電ランプの寿命を長持ちさせかつ小型化が可能なランプ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】放電ランプ10と、放電ランプ10を取付け放電ランプ10から発光される光を反射する楕円リフレクター20と、楕円リフレクター20からの反射光を集光するレンズ25とを備え、楕円リフレクター20はその周端部22から楕円リフレクター20の光軸とほぼ水平に延在する延在部23を有し、レンズ25が延在部23によって一体に固定されている。
【選択図】 図1
【解決手段】放電ランプ10と、放電ランプ10を取付け放電ランプ10から発光される光を反射する楕円リフレクター20と、楕円リフレクター20からの反射光を集光するレンズ25とを備え、楕円リフレクター20はその周端部22から楕円リフレクター20の光軸とほぼ水平に延在する延在部23を有し、レンズ25が延在部23によって一体に固定されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はランプ装置に関し、特にプロジェクタ用の光源に用いられるランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶デバイスやDMD(Digital Mirror Device)を用いて画像を投射させるプロジェクタはその光源にランプ装置を有する。ランプ装置は、放電ランプと放電ランプを組み込んだリフレクターとを有し、放電ランプから発光された光はリフレクターによって反射され、この収束された光線はライトトンネルへ入射される。放電ランプには、キセノンランプ、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプなどが用いられ、それらの光は、ガスや金属によって分光分布、輝度分布、配光分布、電気特性等を異にし、プロジェクタの設計仕様に適したランプが選択される。放電ランプの電極は、AC駆動される場合にはほぼ左右均等であるが、DC駆動される場合には電子が衝突される陽極電極の減りが大きいことから陽極電極が陰極電極よりも大きく形成されている。また放電ランプの電極は、ショートアークランプが望ましく、これは非常に高い放射輝度を発生することによる。
【0003】
図3に、従来の一般的なランプ装置の概略構成を示す。ランプ装置100は、放電ランプ110と、放電ランプ110を取り込み回転楕円面鏡を形成する楕円リフレクター120と、楕円リフレクター120によって反射された光を入射しほぼ均一な光強度の光を出射するライトトンネル130とを有する。
放電ランプ110は楕円リフレクター120の光軸上に配され、その発光部が楕円リフレクター120の焦点とほぼ一致し、ここから発光された光は楕円リフレクター120によって反射され、所定の角度で光軸上に収束される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3に示す従来のランプ装置には次のような課題があった。プロジェクタの小型化に伴い、ケース内に配置されるランプ装置の占有スペースも限られる。このため、楕円リフレクター120の焦点からライトトンネル130の入射面までの距離L2を小さくし、ライトトンネル130をできるだけランプ装置に近づけていた。その一方で、放電ランプ110は、電極部の発熱を抑えるため一方の電極部111を他方の電極部112よりも光軸方向に長くし、これによって熱を外部に逃げ易くする構造を採用している関係で、焦点から放電ランプのシャフト端部113までの距離L1がL2に近づきすぎると、楕円リフレクター120によって反射された一部の光がシャフト端部113に照射されてしまう。そうすると、シャフト端部113の温度が上昇され、シャフトにヒビ割れが生じたり、シャフト端部113から外部に突出する電極線が昇華して破損したり、シャフト端部において電極線と内部電極を接続するモリブデン箔が破損してしまい、放電ランプの寿命を短命化させていた。さらに、電極の黒化により光量減の大きな原因となっていた。このようなランプ装置をプロジェクタの光源に使用すると、映像の明るさや演色性が欠け、メインテナンスも頻繁に行わなければならないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記従来の課題を解決し、放電ランプの寿命を長持ちさせることができ、同時に小型化が可能なランプ装置を提供することを目的とする。
さらに本発明は、上記ランプ装置を用いることで高画像表示が可能であると共に小型化が可能なプロジェクタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るランプ装置は、ランプと、前記ランプを取付け前記ランプから発光される光を反射するリフレクターと、前記リフレクターからの反射光を集光するレンズとを備え、前記ランプは前記リフレクターの光軸上に配され、前記リフレクターからの反射光が前記ランプに当たることなく前記レンズへ入射されるものである。
【0007】
好ましくは、前記ランプは非対称構造であり、前記ランプの1対の電極のうち一方の電極が光軸方向に延びる電極部分を有し、該電極部分が前記リフレクターの反射光にあたらない。さらに、楕円面鏡はその焦点から発せられた光が前記ランプの前記電極部分よりも離れた位置で結像されるような方向に光を反射する
【0008】
本発明の他のランプ装置は、ランプと、前記ランプを取付け前記ランプから発光される光を反射するリフレクターと、前記リフレクターからの反射光を集光するレンズとを備え、前記リフレクターはその端部から光軸とほぼ平行に延在する延在部を有し、延在部は前記レンズを一体に保持する。このように一体構成にすることで、ランプ切れを生じたときに簡単にランプ装置を交換するだけでプロジェクタのメインテナンスが終了するので手間が簡略化される。
【0009】
好ましくは、延在部はほぼ円筒形状を有しその周囲に少なくとも一つの冷却穴が形成され、冷却穴は、例えば前記リフレクターの光軸とほぼ平行なスリットであってもよい。これによって、ランプ装置内を熱を外部に容易に逃がすことができる。さらに、前記延在部は、前記レンズを前記リフレクターの光軸とほぼ垂直に配するための取付け部を含む。
【0010】
好ましくは、前記ランプは一対の電極を有し、一対の電極のほぼ中心が前記リフレクターの焦点近傍に位置し、前記リフレクターの焦点から発せられた光は前記焦点から距離D1の位置で光軸と交差され、距離D1は前記ランプの光軸方向の長さD2に比べて大きい。
【0011】
レンズは、非球面レンズであってもよく、例えば平凸レンズを用いることが望ましい。リフレクターからほぼ水平に入射される光を短い焦点距離に収束させるのに適しており、ランプ装置のより小型化を図ることができる。また、前記ランプ装置は、前記レンズによって収束された光を入射するライトトンネルを含むものであっても良い。
【0012】
本発明に係るプロジェクタは、光源と、前記光源からの光を変調する変調手段と、前記変調手段によって変調された光を投射する投射手段とを備え、上述したランプ装置を光源に適用するものである。このようなランプ装置をプロジェクタの光源に用いることで、ランプの寿命が長くなることで使用者によるランプ装置の取替え頻度が抑制され、また、ランプ光量減を抑制することで一定の明るさの映像を表示することができる。
【0013】
プロジェクタは、DMDを用いたDLP方式のプロジェクタや、液晶素子を光変調に用いた液晶プロジェクタにも適用することができ、プロジェクタは、投射画像を形成することが可能なものであればよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るランプ装置の概略構成を示す図である。
【0015】
本実施の形態に係るランプ装置1は、キセノンランプ、水銀ランプ、あるいはメタルハライドランプ等の放電ランプ10と、放電ランプ10を組み込んだ楕円リフレクター20と、ライトトンネル30とを有する。
【0016】
放電ランプ10は、水銀や金属ハロゲン化物などの発光の主成分となる物質及びアルゴンやキセノン等の希ガスを封入する石英ガラス管11を含み、石英ガラス管11の中央は発光部として球形状に形成される。石英ガラス管11内には、1対のタングステン電極12a、12bがほぼ水平に配され、1対の電極12a、12bのほぼ中心が楕円リフレクター20の焦点に一致される。1対の電極12a、12bは、石英ガラス管11のシャフト13a、13b内を延在し、それぞれモリブデン箔14a、14bに接続される。モリブデン箔14aは放電ランプの口金15に接続され、この口金15が楕円リフレクター20の光軸に形成された凹部21内に嵌合されかつ電力供給端子と電気的に接続される。他方のモリブデン箔14bはシャフト13bから突出した電極線16と結合される。
【0017】
放電ランプ10のシャフト13b側はシャフト13a側よりも光軸方向に長く延びている。これは、放電ランプ10による発熱をシャフト13bから放熱させ易くし、電極12a、12bや電極線16が熱によって破損するのを防止するためである。
【0018】
楕円リフレクター20は、回転楕円面鏡による反射面を有する。放電ランプ20からの赤外線や紫外線を除去するため、反射面にはダイクロックコーテイングすることが望ましい。本実施の形態に係る楕円リフレクター20は、従来の図3に示す楕円リフレクター120よりもその反射面の曲率を大きく設定されている。つまり、リフレクターの焦点からの光は反射面で反射されて光軸に交差するように向かうわけであるが、本実施の形態のリフレクターは、その反射光が光軸と交差する位置が遠くになるように設定されており、言い換えれば、反射光が光軸と交差する角度が小さくなるように設定されている
【0019】
楕円リフレクター20は、さらにその周端部22から楕円リフレクターの光軸とほぼ平行に延在する円筒状の延在部23を有する。延在部23は、例えば、耐熱性樹脂や耐熱性金属から形成され、楕円リフレクターの本体と一体に成型しても良いし、あるいは個別に形成された延在部23を楕円リフレクターに嵌合等によって固定するようにしても良い。
【0020】
延在部23の周囲には、複数の細長い溝からなる冷却スロット24が等間隔でそれぞれ平行に形成されている。延在部23によって放電ランプ10の周囲がほぼ密閉空間となり、内部に熱がこもり易くなるが、冷却スロット24は放電ランプ10によって発生される熱を外部に逃がすための通風孔の役割を果たす。
【0021】
延在部23の開口面には、レンズ25及びレンズ取付け部材26が取付けられる。レンズ25は非球面の平凸レンズであり、その平面側に反射面から反射された光が入射され、凸面側から収束された光が出射され、ライトトンネル30の入射面に入射される。レンズ取付け部26は、レンズ25の入射面が光軸とほぼ垂直になりかつその中心が光軸と一致するようにレンズ25を取付ける。
【0022】
次に図1に示すランプ装置の動作について説明する。放電ランプ10が、図示しないランプ点灯装置によってACまたはDC駆動点灯されるとき、1対の電極12a、12bのほぼ中心から発光された光は、楕円リフレクター20の反射面によって反射され、レンズ25へ入射される。
【0023】
このとき、楕円リフレクター20の焦点から放電ランプ10の電極線16までの距離をL1とすると、楕円リフレクター20からの反射光はL1よりもさらに遠い位置で光軸と交差する方向に進む。従って、反射面で反射された光は、放電ランプ10のシャフト13b、モリブデン箔14b、電極線16を照射することなくレンズ25へ入射される。
【0024】
このままだと、ライトトンネル30を楕円リフレクター20から離間させなければならないが、レンズ25を介在させることで楕円リフレクター20からの反射された光を近距離の焦点に屈折させ、この焦点近傍にライトトンネル30を位置させ、これによって、楕円リフレクター20の結像位置を長くしたにもかかわらず、焦点からリフレクターまでの距離L2を、従来と同等若しくはそれ以下にすることができる。こうして、従来の課題であった楕円リフレクターからの反射光が放電ランプのシャフト13b、モリブデン箔14b、電極線16を照射することを防止し、同時にランプ装置の小型化を図ることができる。
【0025】
このような実施の形態に係るランプ装置は、液晶デバイスやDMDを用いたプロジェクタの光源、あるいはリア投射型TVプロジェクタの光源等に適用することができる。
【0026】
プロジェクタの光源に要求される課題の一つにランプ寿命がある。これは、より鮮明で明るい画像を投射しようとすると、自ずとランプに大きな負荷がかかり、その寿命が短命化されるためである。ランプ寿命が短いということは、ユーザにとってみれば、常に代替用のランプ装置(ランプユニット)を用意しておかなければならず、またランプ装置の取替えを頻繁に行うのであれば必要以上にコストがかかってしまう。
【0027】
本実施の形態に係るランプ装置1をプロジェクタの光源に用いることで、ランプ寿命を改善し、ランニングコストを低減することができる。また、プロジェクタの放電ランプに寿命がきたときには、図1に示すランプ装置1ごと取り替えることによってメインテナンスを容易にすることができる。
【0028】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0029】
例えば、本実施の形態では、回転楕円面鏡を反射面に用いたが、これに限らず回転方物面鏡の反射面であっても良い。延在部23は円筒状に形成したが、必ずしも円筒状でなくても良く、それ以外の矩形断面形状等であってもよい。冷却スロットの形状や個数も設計に応じて適宜変更可能である。さらに、レンズ25は平凸レンズの他の球面もしくは非球面を有するレンズを用いてもよく、レンズ以外にも、反射鏡面からの光を短距離に屈折することができるような光学素子であっても良い。
【0030】
【発明の効果】
このように本発明によれば、ランプ装置のリフレクターに延在部を介してレンズを設けるようにしたので、リフレクターに取付けられた放電ランプのリフレクターからの反射光が当たるのを防止することができ、同時に、反射光からの光をレンズを介して収束させるのでランプ装置の小型化を図ることも可能である。これによって、放電ランプの寿命を長くすることができ、ひいてはプロジェクタの運転コストも低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態に係るランプ装置の概略構成を示す図である。
【図2】図2(a)はランプ装置の側面図、図2(b)は正面図である。
【図3】図3は従来のランプ装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1:ランプ装置、
10:放電ランプ、
20:楕円リフレクター、
22:周端部、
23:延在部、
24:冷却スロット、
25:レンズ、
30:ライトトンネル
【発明の属する技術分野】
本発明はランプ装置に関し、特にプロジェクタ用の光源に用いられるランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶デバイスやDMD(Digital Mirror Device)を用いて画像を投射させるプロジェクタはその光源にランプ装置を有する。ランプ装置は、放電ランプと放電ランプを組み込んだリフレクターとを有し、放電ランプから発光された光はリフレクターによって反射され、この収束された光線はライトトンネルへ入射される。放電ランプには、キセノンランプ、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプなどが用いられ、それらの光は、ガスや金属によって分光分布、輝度分布、配光分布、電気特性等を異にし、プロジェクタの設計仕様に適したランプが選択される。放電ランプの電極は、AC駆動される場合にはほぼ左右均等であるが、DC駆動される場合には電子が衝突される陽極電極の減りが大きいことから陽極電極が陰極電極よりも大きく形成されている。また放電ランプの電極は、ショートアークランプが望ましく、これは非常に高い放射輝度を発生することによる。
【0003】
図3に、従来の一般的なランプ装置の概略構成を示す。ランプ装置100は、放電ランプ110と、放電ランプ110を取り込み回転楕円面鏡を形成する楕円リフレクター120と、楕円リフレクター120によって反射された光を入射しほぼ均一な光強度の光を出射するライトトンネル130とを有する。
放電ランプ110は楕円リフレクター120の光軸上に配され、その発光部が楕円リフレクター120の焦点とほぼ一致し、ここから発光された光は楕円リフレクター120によって反射され、所定の角度で光軸上に収束される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3に示す従来のランプ装置には次のような課題があった。プロジェクタの小型化に伴い、ケース内に配置されるランプ装置の占有スペースも限られる。このため、楕円リフレクター120の焦点からライトトンネル130の入射面までの距離L2を小さくし、ライトトンネル130をできるだけランプ装置に近づけていた。その一方で、放電ランプ110は、電極部の発熱を抑えるため一方の電極部111を他方の電極部112よりも光軸方向に長くし、これによって熱を外部に逃げ易くする構造を採用している関係で、焦点から放電ランプのシャフト端部113までの距離L1がL2に近づきすぎると、楕円リフレクター120によって反射された一部の光がシャフト端部113に照射されてしまう。そうすると、シャフト端部113の温度が上昇され、シャフトにヒビ割れが生じたり、シャフト端部113から外部に突出する電極線が昇華して破損したり、シャフト端部において電極線と内部電極を接続するモリブデン箔が破損してしまい、放電ランプの寿命を短命化させていた。さらに、電極の黒化により光量減の大きな原因となっていた。このようなランプ装置をプロジェクタの光源に使用すると、映像の明るさや演色性が欠け、メインテナンスも頻繁に行わなければならないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記従来の課題を解決し、放電ランプの寿命を長持ちさせることができ、同時に小型化が可能なランプ装置を提供することを目的とする。
さらに本発明は、上記ランプ装置を用いることで高画像表示が可能であると共に小型化が可能なプロジェクタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るランプ装置は、ランプと、前記ランプを取付け前記ランプから発光される光を反射するリフレクターと、前記リフレクターからの反射光を集光するレンズとを備え、前記ランプは前記リフレクターの光軸上に配され、前記リフレクターからの反射光が前記ランプに当たることなく前記レンズへ入射されるものである。
【0007】
好ましくは、前記ランプは非対称構造であり、前記ランプの1対の電極のうち一方の電極が光軸方向に延びる電極部分を有し、該電極部分が前記リフレクターの反射光にあたらない。さらに、楕円面鏡はその焦点から発せられた光が前記ランプの前記電極部分よりも離れた位置で結像されるような方向に光を反射する
【0008】
本発明の他のランプ装置は、ランプと、前記ランプを取付け前記ランプから発光される光を反射するリフレクターと、前記リフレクターからの反射光を集光するレンズとを備え、前記リフレクターはその端部から光軸とほぼ平行に延在する延在部を有し、延在部は前記レンズを一体に保持する。このように一体構成にすることで、ランプ切れを生じたときに簡単にランプ装置を交換するだけでプロジェクタのメインテナンスが終了するので手間が簡略化される。
【0009】
好ましくは、延在部はほぼ円筒形状を有しその周囲に少なくとも一つの冷却穴が形成され、冷却穴は、例えば前記リフレクターの光軸とほぼ平行なスリットであってもよい。これによって、ランプ装置内を熱を外部に容易に逃がすことができる。さらに、前記延在部は、前記レンズを前記リフレクターの光軸とほぼ垂直に配するための取付け部を含む。
【0010】
好ましくは、前記ランプは一対の電極を有し、一対の電極のほぼ中心が前記リフレクターの焦点近傍に位置し、前記リフレクターの焦点から発せられた光は前記焦点から距離D1の位置で光軸と交差され、距離D1は前記ランプの光軸方向の長さD2に比べて大きい。
【0011】
レンズは、非球面レンズであってもよく、例えば平凸レンズを用いることが望ましい。リフレクターからほぼ水平に入射される光を短い焦点距離に収束させるのに適しており、ランプ装置のより小型化を図ることができる。また、前記ランプ装置は、前記レンズによって収束された光を入射するライトトンネルを含むものであっても良い。
【0012】
本発明に係るプロジェクタは、光源と、前記光源からの光を変調する変調手段と、前記変調手段によって変調された光を投射する投射手段とを備え、上述したランプ装置を光源に適用するものである。このようなランプ装置をプロジェクタの光源に用いることで、ランプの寿命が長くなることで使用者によるランプ装置の取替え頻度が抑制され、また、ランプ光量減を抑制することで一定の明るさの映像を表示することができる。
【0013】
プロジェクタは、DMDを用いたDLP方式のプロジェクタや、液晶素子を光変調に用いた液晶プロジェクタにも適用することができ、プロジェクタは、投射画像を形成することが可能なものであればよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るランプ装置の概略構成を示す図である。
【0015】
本実施の形態に係るランプ装置1は、キセノンランプ、水銀ランプ、あるいはメタルハライドランプ等の放電ランプ10と、放電ランプ10を組み込んだ楕円リフレクター20と、ライトトンネル30とを有する。
【0016】
放電ランプ10は、水銀や金属ハロゲン化物などの発光の主成分となる物質及びアルゴンやキセノン等の希ガスを封入する石英ガラス管11を含み、石英ガラス管11の中央は発光部として球形状に形成される。石英ガラス管11内には、1対のタングステン電極12a、12bがほぼ水平に配され、1対の電極12a、12bのほぼ中心が楕円リフレクター20の焦点に一致される。1対の電極12a、12bは、石英ガラス管11のシャフト13a、13b内を延在し、それぞれモリブデン箔14a、14bに接続される。モリブデン箔14aは放電ランプの口金15に接続され、この口金15が楕円リフレクター20の光軸に形成された凹部21内に嵌合されかつ電力供給端子と電気的に接続される。他方のモリブデン箔14bはシャフト13bから突出した電極線16と結合される。
【0017】
放電ランプ10のシャフト13b側はシャフト13a側よりも光軸方向に長く延びている。これは、放電ランプ10による発熱をシャフト13bから放熱させ易くし、電極12a、12bや電極線16が熱によって破損するのを防止するためである。
【0018】
楕円リフレクター20は、回転楕円面鏡による反射面を有する。放電ランプ20からの赤外線や紫外線を除去するため、反射面にはダイクロックコーテイングすることが望ましい。本実施の形態に係る楕円リフレクター20は、従来の図3に示す楕円リフレクター120よりもその反射面の曲率を大きく設定されている。つまり、リフレクターの焦点からの光は反射面で反射されて光軸に交差するように向かうわけであるが、本実施の形態のリフレクターは、その反射光が光軸と交差する位置が遠くになるように設定されており、言い換えれば、反射光が光軸と交差する角度が小さくなるように設定されている
【0019】
楕円リフレクター20は、さらにその周端部22から楕円リフレクターの光軸とほぼ平行に延在する円筒状の延在部23を有する。延在部23は、例えば、耐熱性樹脂や耐熱性金属から形成され、楕円リフレクターの本体と一体に成型しても良いし、あるいは個別に形成された延在部23を楕円リフレクターに嵌合等によって固定するようにしても良い。
【0020】
延在部23の周囲には、複数の細長い溝からなる冷却スロット24が等間隔でそれぞれ平行に形成されている。延在部23によって放電ランプ10の周囲がほぼ密閉空間となり、内部に熱がこもり易くなるが、冷却スロット24は放電ランプ10によって発生される熱を外部に逃がすための通風孔の役割を果たす。
【0021】
延在部23の開口面には、レンズ25及びレンズ取付け部材26が取付けられる。レンズ25は非球面の平凸レンズであり、その平面側に反射面から反射された光が入射され、凸面側から収束された光が出射され、ライトトンネル30の入射面に入射される。レンズ取付け部26は、レンズ25の入射面が光軸とほぼ垂直になりかつその中心が光軸と一致するようにレンズ25を取付ける。
【0022】
次に図1に示すランプ装置の動作について説明する。放電ランプ10が、図示しないランプ点灯装置によってACまたはDC駆動点灯されるとき、1対の電極12a、12bのほぼ中心から発光された光は、楕円リフレクター20の反射面によって反射され、レンズ25へ入射される。
【0023】
このとき、楕円リフレクター20の焦点から放電ランプ10の電極線16までの距離をL1とすると、楕円リフレクター20からの反射光はL1よりもさらに遠い位置で光軸と交差する方向に進む。従って、反射面で反射された光は、放電ランプ10のシャフト13b、モリブデン箔14b、電極線16を照射することなくレンズ25へ入射される。
【0024】
このままだと、ライトトンネル30を楕円リフレクター20から離間させなければならないが、レンズ25を介在させることで楕円リフレクター20からの反射された光を近距離の焦点に屈折させ、この焦点近傍にライトトンネル30を位置させ、これによって、楕円リフレクター20の結像位置を長くしたにもかかわらず、焦点からリフレクターまでの距離L2を、従来と同等若しくはそれ以下にすることができる。こうして、従来の課題であった楕円リフレクターからの反射光が放電ランプのシャフト13b、モリブデン箔14b、電極線16を照射することを防止し、同時にランプ装置の小型化を図ることができる。
【0025】
このような実施の形態に係るランプ装置は、液晶デバイスやDMDを用いたプロジェクタの光源、あるいはリア投射型TVプロジェクタの光源等に適用することができる。
【0026】
プロジェクタの光源に要求される課題の一つにランプ寿命がある。これは、より鮮明で明るい画像を投射しようとすると、自ずとランプに大きな負荷がかかり、その寿命が短命化されるためである。ランプ寿命が短いということは、ユーザにとってみれば、常に代替用のランプ装置(ランプユニット)を用意しておかなければならず、またランプ装置の取替えを頻繁に行うのであれば必要以上にコストがかかってしまう。
【0027】
本実施の形態に係るランプ装置1をプロジェクタの光源に用いることで、ランプ寿命を改善し、ランニングコストを低減することができる。また、プロジェクタの放電ランプに寿命がきたときには、図1に示すランプ装置1ごと取り替えることによってメインテナンスを容易にすることができる。
【0028】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0029】
例えば、本実施の形態では、回転楕円面鏡を反射面に用いたが、これに限らず回転方物面鏡の反射面であっても良い。延在部23は円筒状に形成したが、必ずしも円筒状でなくても良く、それ以外の矩形断面形状等であってもよい。冷却スロットの形状や個数も設計に応じて適宜変更可能である。さらに、レンズ25は平凸レンズの他の球面もしくは非球面を有するレンズを用いてもよく、レンズ以外にも、反射鏡面からの光を短距離に屈折することができるような光学素子であっても良い。
【0030】
【発明の効果】
このように本発明によれば、ランプ装置のリフレクターに延在部を介してレンズを設けるようにしたので、リフレクターに取付けられた放電ランプのリフレクターからの反射光が当たるのを防止することができ、同時に、反射光からの光をレンズを介して収束させるのでランプ装置の小型化を図ることも可能である。これによって、放電ランプの寿命を長くすることができ、ひいてはプロジェクタの運転コストも低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態に係るランプ装置の概略構成を示す図である。
【図2】図2(a)はランプ装置の側面図、図2(b)は正面図である。
【図3】図3は従来のランプ装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1:ランプ装置、
10:放電ランプ、
20:楕円リフレクター、
22:周端部、
23:延在部、
24:冷却スロット、
25:レンズ、
30:ライトトンネル
Claims (10)
- ランプと、前記ランプを取付け前記ランプから発光される光を反射するリフレクターと、前記リフレクターからの反射光を集光するレンズとを備え、前記ランプは前記リフレクターの光軸上に配され、前記リフレクターからの反射光が前記ランプに当たることなく前記レンズへ入射される、ランプ装置。
- 前記ランプは非対称構造であり、前記ランプの1対の電極のうち一方の電極が光軸方向に延びる電極部分を有し、該電極部分が前記リフレクターの反射光にあたらない請求項1に記載のランプ装置。
- 前記リフレクターは楕円面鏡を有し、該楕円面鏡はその焦点から発せられた光が前記ランプの前記電極部分よりも離れた位置で結像されるような方向に光を反射する請求項2に記載のランプ装置。
- ランプと、前記ランプを取付け前記ランプから発光される光を反射するリフレクターと、前記リフレクターからの反射光を集光するレンズとを備え、
前記リフレクターはその端部から光軸とほぼ平行に延在する延在部を有し、前記延在部は前記レンズを一体に保持する、ランプ装置。 - 前記延在部はほぼ円筒形状を有しその周囲に少なくとも一つの冷却穴が形成される請求項4に記載のランプ装置。
- 前記冷却穴は、互いに平行な複数のスリットである請求項5に記載のランプ装置。
- 前記延在部は、前記リフレクターの光軸とほぼ垂直に前記レンズを配するための取付け部を含む請求項4ないし6いずれか記載のランプ装置。
- 前記レンズは非球面レンズである請求項4ないし7いずれか記載のランプ装置。
- 前記ランプ装置は、前記レンズによって収束された光を入射するライトトンネルを含む請求項1ないし8いずれか記載のランプ装置。
- 光源と、前記光源からの光を変調する変調手段と、前記変調手段によって変調された光を投射する投射手段とを備えたプロジェクタであって、前記光源は、前記請求項1ないし9いずれか記載されたランプ装置を含むことを特徴とするプロジェクタ。
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JP2003132878A JP2004335395A (ja) | 2003-05-12 | 2003-05-12 | ランプ装置及びそれを用いたプロジェクタ |
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-
2003
- 2003-05-12 JP JP2003132878A patent/JP2004335395A/ja active Pending
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