JP4508936B2 - 光源装置及び該光源装置を用いた投影型表示装置 - Google Patents

光源装置及び該光源装置を用いた投影型表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、放電管を用いた光源装置ならびに該光源装置を用いた投影型表示装置に関する。
投影型表示装置は発光強度の高い光源装置を必要とし、光源装置として、メタルハライドランプ、キセノンショートアークランプ、あるいは高圧型の水銀ランプのように、アーク放電を発生させて照明を行う放電管が主に用いられている。特に高圧水銀ランプは発光効率が高く、アーク長を短く構成することができ、また発光輝度分布の波長依存性が小さいなどの理由により広く用いられている。放電管より出射した光は、楕円面や双極面から成る反射鏡により所望の方向へと出射され、光学系を通してスクリーン等の所望領域に投射される。
図7は、一般的な直流点灯方式の放電管の概略構成を示す図である。放電管80は石英ガラス81により構成され、中央部には楕円状または球状体の放電空間82が設けられる。また一対の電極として陽極83及び陰極84が放電空間82の中心に位置するように設けられている。電極のサイズは陽極83と陰極84とで異なり、一般的に熱量の高い陽極83の方が大きく設計されている。また、一対の電極間距離はアーク長85である。陽極83及び陰極84は、各々がモリブデン等からなる金属箔86,87に溶接され、これら金属箔86,87の逆端にはリード線88,89が溶接されている。
図8は、光軸に対して放電管80を平行に配置した一般的な光源装置の概略構成を示す図である。光源装置は、石英ガラス管に一対の電極92,93を水平に配置した放電管80と、放電管80の一端を取り込んだ回転楕円面によって構成される楕円反射鏡91等を有する。放電管80内の一対の電極92,93は、楕円反射鏡91の光軸94上に配置される。そして電極92,93間の放電によって発せられた光は楕円反射鏡91によって反射し、所望の領域へと出射される。放電管80の発光点は、楕円反射鏡91の焦点95にほぼ一致するように配置されている。
図9は、光軸に対し放電管を垂直に配置した光源装置の概略構成を示す図である。垂直配置型光源装置では、反射鏡101の光軸102と、電極103,104を結ぶ直線である電極軸106とが直交し、電極103と電極104のほぼ中心が反射鏡101の焦点105に一致するように配置される。反射鏡101は、楕円面や双曲面、または2種以上の球面や楕円面、双曲面等の非球面が連続もしくは不連続に変化する複合面形状によって構成される。また放電管80の電極103,104間の放電によって発せられた光は反射鏡101によって反射し、所望の領域へと出射される。また、所望の領域に照射するための図示しない集光装置を反射鏡101と共に備えたものもある。このような垂直配置型の光源装置に関する提案として、例えば特許文献1がある。
上記のような光源装置を用いた表示装置として、ここではDigital Micromirror Device(以下、DMDとする)を用いた投影型表示装置を説明する。DMD投影型表示装置は、基本的に放電管80を用いた光源装置、カラーホイール、光インテグレータ、コンデンサーレンズ、反射鏡、DMD、及び投射光学系等から構成される。上記のカラーホイールは、赤、緑、青の波長を選択的に透過反射するカラーフィルタ(ダイクロイックミラー)を備えて一定速度で回転する円盤であり、光源装置によって出射された光線がほぼ集光する位置に配置される。
光源装置から出射した白色光がカラーホールに入射し、カラーホイールからは一定時間間隔で赤、緑、青の光が順次出射する。カラーホイールを出射した光は、光インテグレータに入射し、均一な面強度の光線束となって出射する。そして光インテグレータを出射した光はコンデンサーレンズに入射し、平行な光線束となって出射する。この平行な光線束は、反射鏡によって反射した後DMDを用いた光学変調装置に入射し、DMDのマイクロミラー素子群によって光学変調され、その後、投射光学系により拡大投影されてスクリーン上に画像表示を行う。
このような投影型画像表示装置では、初期状態に比べてある一定量明るさが減衰すると光源装置を交換する必要があり、初期状態から光源装置の交換が必要になるまでの時間を光源装置の寿命としている。時間経過に伴う明るさの変化が大きい場合、光源装置の寿命はより短くなる。投影型表示装置では、明るさの持続性が高く、光源装置寿命の長いものが望まれている。
特開2003−347071号公報
しかし、従来の光源装置及び投影型表示装置には次のような課題がある。使用する放電管は一対の電極の中心がほぼ反射鏡の焦点に位置するように配置され、光源装置より出射した光束の利用効率が最も高くなるようにするが、光源装置の使用が長期にわたると放電管の電極が磨耗し、これによりアーク長が長くなり、アークの輝度分布が変化する。アークの輝度分布が変化して輝点がずれると、光源装置の集光部におけるスポット径が大きくなるため、光インテグレータを含めた光学系での光の取り込みが悪くなり、光源装置から出射した光線の利用効率が低下するという問題があった。光利用効率の低下は、スクリーン輝度を減少させ、光源装置の寿命を短くする。特に、光源装置の小型化において、反射鏡が小型化するにつれて発光点の移動によるスポット径の変化、またはそれに伴う光の利用効率の低下は顕著になり、光源装置の寿命特性は悪くなる。
本発明は、上記従来の課題を解決し、電極の経時変化に伴う光束の集光特性の劣化の少ない光源装置を提供することを目的とする。さらに本発明は、上記光源装置を用い、使用期間による輝点移動に伴う明るさの変化を抑制し、光源の寿命特性を改善することのできる投影型表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る光源装置は、一対の電極を備えた放電空間を有する放電管と、前記放電管からの出射光を希望する方向へ反射する反射鏡とを備えた光源装置であって、放電管の電極軸と反射鏡の光軸が水平または垂直のどちらに配置された場合においても、反射鏡に対し放電管を電極軸と平行な方向に電極の磨耗量の多い方へオフセットして配置させたものである。これにより、電極の磨耗によるアーク長の経時変化に伴う集光点のスポット径の変化量を軽減することができ、長期間の使用による光の急激な利用効率低下を改善できる。
また本発明の投影型表示装置は、上記の光源装置と、照明光学系と、照明光学系からの光を変調する光変調装置と、光変調装置によって変調された光をスクリーン等に投射する投射装置とを備えるものである。
以下に上記課題を解決する本発明の技術手段を個々に示す。
第1の技術手段は、一対の電極を有する放電管と、放電管からの出射光を反射させる反射鏡を備えた光源装置であって、反射鏡は焦点を有し、反射鏡の焦点位置は、一対の電極間の中心位置から、一対の電極を結ぶ直線となる電極軸と平行な方向に、一対の電極のうち時間当たりの磨耗量が大きい電極側へオフセットして配置されていることを特徴としたものである。
の技術手段は、第1の技術手段において、放電管のアーク長をAL、期間tにおける一対の電極のうち一方の電極の磨耗した長さをLa、他方の電極の磨耗した長さをLc(<La)、電極間の中心位置と反射鏡の焦点位置との距離をd、設定寿命期間をTとし、放電管の中心位置と反射鏡の焦点位置が一致した状態からdが(La−Lc)T/2tとなるようオフセットさせたことを特徴としたものである。
の技術手段は、第1または第2の技術手段において、上記一対の電極が、陽極と陰極からなり、放電管は、直流点灯の放電管であることを特徴としたものである。
の技術手段は、第1ないし第のいずれか1の技術手段において、反射鏡の光軸と電極軸とが互いに一致していることを特徴としたものである。
の技術手段は、第の技術手段において、反射鏡が、放電管の一端を取り込んだ回転二次曲面によって構成されていることを特徴としたものである。
の技術手段は、第1ないし第のいずれか1の技術手段において、反射鏡の光軸と電極軸とが互いに直交していることを特徴としたものである。
の技術手段は、第の技術手段において、電極軸が、反射鏡の焦点を通ることを特徴としたものである。
の技術手段は、第または第の技術手段において、反射鏡が、一つまたは二つ以上の非球面により構成されていることを特徴としたものである。
の技術手段は、第ないし第のいずれか1の技術手段において、放電管より反射鏡開口側に集光装置を備えたことを特徴としたものである。
第1の技術手段は、第1ないし第のいずれか1の技術手段における光源装置と、光源装置からの出射光を変調する光変調装置と、光変調装置により変調された光を投影する投影装置とを備えることを特徴とする投影型表示装置である。
第1の技術手段は、第1の技術手段において、変調装置が、DMD(Digital Micromirror Device)もしくは液晶デバイスを備えることを特徴としたものである。
本発明の光源装置によれば、放電管を電極の磨耗量の多い側へ電極軸と平行な方向にオフセットさせて配置させることにより、電極磨耗によって生じるアーク長変化に伴う光利用効率の減衰量は少なくなり、かつ長時間の使用後には従来の光源装置より明るくすることができる。また、放電管のオフセット値を最適値に設定することで、黒化や失透などによる他の放電管の明るさの劣化量を補えることが可能であり、長時間にわたって明るさを一定に保つことができ、光源装置の寿命を飛躍的に長くすることが可能である。
さらに、このような光源装置を投影型表示装置に適用することで長期使用による投影画像の明るさの減衰を抑制することができ、光源装置の交換期間を飛躍的に延ばすことが可能となるという優れた効果がある。
以下に本発明の実施の形態における放電管を用いた光源装置、及び投影型表示装置について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る光源装置の概略構成を示す図で、反射鏡の光軸に対して放電管を平行に配した光源装置を示すものである。本実施の形態に用いられる放電管10は直流点灯型の高圧水銀ランプを用いた。放電管10は、1000度以上の耐熱性を有する石英ガラス11により構成され、その中央部には楕円状または球状の放電空間12が設けられている。この放電空間12には、蒸気圧を調節する水銀と、始動ガスとしてアルゴンガス、キセノンガス等とが封入されている。
また、放電空間12の中心部に位置するように直流駆動電圧による放電を行うための一対の電極である陽極13と陰極14が設けられている。陽極13及び陰極14の電極軸15と放電管10の中心軸とは一致している。放電管10の発光時には陽極13と陰極14とで熱量が異なるため、熱量の高い陽極13の方が陰極14より大きく設計されている。また陽極13と陰極14との電極間距離であるアーク長16は、1.0mmから1.4mm程度である。
陽極13及び陰極14は、各々放電空間12内の気密を保つためのモリブデン等からなる金属箔17,18に溶接され、さらに各々金属箔17,18の逆端にはリード線19,20が溶接されて構成されている。また楕円反射鏡21は放電管10の一端を取り囲むように構成され、放電管10から出射した光を所望の方向へ反射する。
楕円反射鏡21は焦点を二つ有し、第一の焦点(反射鏡焦点22)から楕円反射鏡21に入射した光線を第二の焦点(反射鏡による集光点23)へと反射する特性を持ち、これら二つの焦点(反射鏡焦点22,集光点23)を通る直線が楕円反射鏡21の光軸24となる。放電管10は、その中心軸と光軸24とが一致し、一対の電極(陽極13,陰極14)の中心点25と反射鏡焦点22との距離がdとなるように、光軸24と平行な方向へオフセットさせて配置されている。
放電管10をオフセットさせる向きは放電管10の2つの電極(陽極13,陰極14)の磨耗の速さによって異なり、時間当たりの磨耗の大きい電極側にオフセットさせる。入射光を均一化する光インテグレータ26は、その軸方向の中心が楕円反射鏡21の光軸24に一致し、その入射面26pが楕円反射鏡21による集光点23付近に一致するように配置されている。光インテグレータ26に入射した光は、その内壁で全反射を含む多重反射し、その出射面26qからほぼ均一な強度の光線束となって出射する。
以下に上記の光源装置の動作について説明する。陽極13と陰極14間の放電により発生した光は放電管10を透過し、楕円反射鏡21に入射する。放電管10は反射鏡焦点22付近に設置されているため、楕円反射鏡21に入射した光は楕円反射鏡21の第二の焦点である集光点23に向かって出射する。光インテグレータ26の入射面26pは集光点23付近に設置されており、楕円反射鏡21より反射された光は光インテグレータ26へと入射する。
アーク放電によって陽極13と陰極14間で発光した光は点光源ではなく、強度分布を有した幅を持つため、楕円反射鏡21の集光点23上で一点に集光するのではなく、ある集光スポット径をもつ。このスポット径はアーク長16と結像倍率により定まる。放電管10の電極(陽極13,陰極14)は点灯時間と共に磨耗し、アーク長16が長くなる。そしてアーク長16の変化に伴い輝点の位置がずれるため、スポット径が変化し、光インテグレータ26への入射光束は変化する。放電管10は、このアーク長16の変化とスポット径の変化とを考慮してオフセットして配置されているため、アーク長16の経時変化による光インテグレータ26への入射光束の減衰量が少なくなる。また、光利用効率の減衰が少ないため、経時変化後の光利用効率はオフセットする前と比較して高くなる。
図1の構成を基にして、光インテグレータの入射面における入射光束の試算を行う。図2は、放電管10からの出射光束に対する光インテグレータの光利用効率の変化の一例を示す図で、初期状態から1万時間後までの光利用効率の変化を、オフセットさせない光源装置の初期状態に対する相対値として示すものである。図2において、Iは放電管10をオフセットさせない従来の光源装置を用いたときの光利用効率の変化を示し、IIは本発明に係る光源装置を用いたときの
の光利用効率の変化を示すものである。
放電管10は略楕円形状で、放電管10の径はφ9.6mm、最大肉厚は2.4mmである。またアーク長16は初期状態で1.05mm、1万時間後で1.45mmとしている。電極磨耗は陽極13側で発生し、放電管10のオフセットは磨耗量の多い陽極13側へ設けた。楕円反射鏡21の反射面は楕円面であり、その焦点間距離は50.5mm、開口部は38×38mmである。また光インテグレータ26の入射面26pは4×3mmの矩形形状を有している。図2に示すように、放電管10をオフセットして配置して初期の光利用効率を落とすことにより、電極磨耗による光利用効率の減衰量は少なくなり、かつ長時間の点灯後には、オフセットした構成(II)の方が従来の構成(I)より明るさも大きくなることがわかる。
図3は、電極磨耗後の光インテグレータの光利用効率とオフセット量との関係を示す図で、オフセット距離dのときの光利用効率をオフセット量0(従来の構成)に対する相対値として示すものである。ここでは電極磨耗を0.4mmとしている。
一対の電極(陽極13,陰極14)のうち一方の電極が期間tにおいて磨耗した長さをLa、他方の電極の磨耗した長さをLc(<La)、設定寿命期間をTとした場合、オフセットしない場合に比べて磨耗後の入射効率はd=(La−Lc)T/2t=0.2mm付近で最も向上し、約3%の改善が見られた。ただし、ここでは、La=0.4mm、Lc=0mm、T=t=10000時間としている。
以上のように、陽極13,陰極14の中心点25と楕円反射鏡21の焦点22とを電極の電極軸15と平行な方向にオフセットして配置した光源装置により、電極の経時変化後の光利用効率を向上させることができた。
また上記実施の形態においては陽極13が経時変化するものとしたが、陰極14の磨耗の方が大きい場合もあり、そのときは放電管10を陰極14側へオフセットさせた配置となる。両電極の磨耗が起こる場合においても磨耗の大きい方へオフセットさせた配置となる。電極の磨耗はその電極にかかる熱量と電極の持つ熱容量によって変化し、そのため、電極の単位時間当たりの磨耗量は一対の電極それぞれの材質・大きさによって異なる。これらの要因によって電極の磨耗長の大きいほうで、放電管10をオフセットさせる。これは下記の第2の実施の形態においても同様である。
図4は、光インテグレータの光利用効率の経時変化を示す図、経時変化後の光束を初期状態に対する相対値として示すものである。ここでは、オフセット量として、0〜0.5mmまでの複数点について経時変化時の光利用効率を確認した。図4に示すように、オフセット値dが大きくなるほど、経時変化後の光利用効率がそれぞれの初期値より大きくなっていることがわかる。放電管10では、アーク長16の変化による劣化の他にも、磨耗した電極(陽極13,陰極14)の成分が放電管10の内壁に付着することによって起こる黒化や、石英ガラス11が高温に晒されることで生じる結晶化現象により白濁する失透などによって明るさの劣化が起こる。放電管10の明るさが十分ある場合、アーク長16以外の要因で起こる明るさの劣化量に合わせるようにオフセット距離dを最適値に設定することで、長時間にわたって明るさを一定にすることが可能である。これにより長寿命な光源装置を構成することができる。
なお上記実施の形態では放電管10に高圧水銀ランプを用いているが、メタルハライドランプやキセノンショートアークランプでもよい。また楕円反射鏡21においても、楕円面のかわりに双曲面を含めた非球面形状を適用してもよい。また、放電管10の設置方向においても、陽極13、陰極14のどちら側を楕円開口面側に向けて設置してもよい。
(第2の実施の形態)
図5は本発明の第2の実施の形態に係る光源装置の概略構成を示す図で、反射鏡の光軸に対して放電管50を垂直に配した光源装置を示すものである。本実施の形態に用いられる放電管50としては図1と同様に直流点灯式の高圧水銀ランプを用いた。放電管50は、1000度以上の耐熱性のある石英ガラス51により構成され、その中央部には楕円体または球状体の放電空間52が設けられている。そしてその放電空間52には蒸気圧を調節する水銀と、始動ガスとしてアルゴンガス、キセノンガス等とが封入されている。
また放電空間52の中心部に位置するように直流駆動電圧による放電を行うための一対の電極である陽極53と陰極54とが設けられている。陽極53及び陰極54の電極軸55と放電管50の中心軸とは一致する。放電管50の発光時には陽極53と陰極54とで熱量が異なるため、熱量の高い陽極54の方が陰極54より大きく設計されている。また陽極53と陰極54との電極間距離であるアーク長56は、1.0mmから1.4mm程度である。
陽極53及び陰極54は、各々放電空間52内の気密を保つためのモリブデン等からなる金属箔57,58に溶接され、さらに各々金属箔57,58の逆端にはリード線59,60が溶接されて構成されている。楕円反射鏡61は放電管50の両端を突出させるように構成され、放電管50から出射した光を所望の方向へ反射する。楕円反射鏡61は焦点を二つ有し、一方の焦点(反射鏡焦点62)から楕円反射鏡61に入射した光線は他方の焦点(反射鏡による集光点63)へと反射する特性を持つ。
なお、反射面が楕円形状の楕円反射鏡61のかわりに、一つの非球面形状または二種以上の非球面が連続的もしくは非連続的である形状の反射鏡を用いてもよい。また発光部からの出射光のうち、楕円反射鏡61を照射しない成分を所望の方向、領域へ照射するためのレンズ等の集光装置を楕円反射鏡61と共に配置してもよい。放電管50は、その中心軸が楕円反射鏡61の反射鏡焦点62を通るように配置され、かつ楕円反射鏡61の二つの焦点を通る光軸64と、放電管50の中心軸とが垂直になるように配置されている。
陽極53及び陰極54の中心点65は、楕円反射鏡61の焦点62に対して、電極軸55と平行な方向へ距離dだけオフセットされて配置されている。オフセットさせる向きは放電管50の2つの電極(陽極53,陰極54)の磨耗の速さによって異なり、時間当たりの磨耗の大きい電極側にオフセットさせる。入射した光を均一化する光インテグレータ66の軸方向の中心は、反射鏡の光軸64と一致し、その入射面66pが楕円反射鏡61による集光点63付近に一致するように配置される。光インテグレータ66に入射した光は、その内壁で全反射を含む多重反射することで、その出射面66qからほぼ均一な強度の光線束となって出射する。なお上記実施の形態では放電管50に高圧水銀ランプを用いているが、メタルハライドランプやキセノンショートアークランプでもよい。
以下に上記の光源装置の動作について説明する。陽極53と陰極54間の放電により発生した光は放電管50を透過し、楕円反射鏡61に入射する。放電管50は反射鏡焦点62付近に設置されているため、楕円反射鏡61に入射した光は、楕円反射鏡61の片方の焦点である集光点63に向かって出射する。光インテグレータ66の入射面66pは集光点63付近に設置されており、楕円反射鏡61で反射した光は、光インテグレータ66へと入射する。
アーク放電によって陽極53と陰極54間で発光した光は点光源ではなく、強度分布を有した幅を持つため、楕円反射鏡61の集光点63上で一点に集光するのではなく、ある集光スポット径をもつ。このスポット径はアーク長56によって大きく変化する。放電管50の電極(陽極53,陰極54)は使用期間と共に磨耗し、アーク長56は長くなる。アーク長56の変化に伴い輝点の位置がずれるため、スポット径が変化し、光インテグレータ66への入射光束は変化する。放電管50は、このアーク長56の変化とスポット径の変化を考慮してオフセットして配置されているため、アーク長56の経時変化による光インテグレータ66への入射光束の減衰量が少なくなる。これにより上記第1の実施の形態と同様な結果が得られ、光利用効率の減衰が少なく、経時変化後の光利用効率はオフセットする前と比較して高くなる。そのため、長寿命な光源装置を構成できる。
上記説明した本発明の第1及び第2の実施の形態において、放電管を反射鏡の光軸に対して平行または垂直に配置した場合について説明したが、放電管の配置方向は光軸に対してどのような角度で配置してもよい。
(第3の実施の形態)
図6は、本発明の光源装置を適用した投影型表示装置の実施の形態を示す図である。光源装置70は、放電管71、及び楕円反射鏡72より構成される。投影型表示装置は、光源装置70、カラーホイール73、光インテグレータ74、コンデンサーレンズ75、反射鏡76、DMD(Digital Micromirror Device)77、及び投射レンズ78を有して構成されている。
以下に上記投影型表示装置の動作について説明する。光源装置70の放電管71から出射した光線は楕円反射鏡72に入射し、光インテグレータ74の入射面74p付近に集光する。この光インテグレータ74は、その入射面74pと出射面74qが矩形の柱状ガラスまたは中空状で、内壁がミラーで構成された柱状体であり、光インテグレータ74に入射した光は全反射等の多重反射を繰り返し出射面74qまで伝播され、入射面74pでは不均一な光束が出射面74qでは均一な光束となる。
また光インテグレータ74の入射面74pの前方には、円盤形状で、周方向に配列した赤、緑、青のフィルタを備えたカラーホイール73が設けられている。そして光源装置から出射した光は各フィルタを透過し、カラーホイール73が回転することで各フィルタの色に応じた光が時系列的に光インテグレータ74に入射する。光インテグレータ74によって均一化された光は、コンデンサーレンズ75、及び反射鏡76によって各画素に相当するマイクロミラー素子を備えた表示デバイスであるDMD77へと入射する。DMD77へ入射した光は、DMD77のマイクロミラー素子によって光学変調され、変調された光は投射レンズ78によって拡大されてスクリーン上へ投射される。DMD77のマイクロミラーは、投影レンズに対して入射光を反射または非反射させて、赤、緑、青の各フィルタにより形成された各色光の光像を形成する。
光源装置70において、放電管71は、電極軸方向に磨耗度の高い電極側へオフセットさせている。投影型表示装置の使用時間の経過に伴って電極は磨耗し、アーク長は長くなる。アーク長の変化によって光源装置より出射した光が光インテグレータに入射する効率は大きく変化するが、放電管71を前記のようにオフセットさせて配置しているため、入射効率は大きく減衰しない。そのため、電極の経時変化に伴って生じる投射形成された光像の明るさの劣化を改善することができる。
以上のように、磨耗量の大きい電極側へ放電管を電極軸方向にオフセットして配置した光源装置を用いることにより、長寿命な投影型表示装置を構成することができる。
上記実施の形態では、本発明に関わる光源装置を適用する表示デバイスとして、DMDを用いた投影型表示装置について説明したが、液晶デバイス等を用いた表示デバイスであってもよい。また、カラーホイール73と光インテグレータ74の配置の順序は逆であってもよい。また、上記光学装置は、フロント投射型のみではなくリア投射型表示装置などに幅広く適用することができる。
以上、本発明の最良の実施形態について詳述したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において種々の変形、変更が可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る光源装置の概略構成を示す図である。 放電管からの出射光束に対する光インテグレータの光利用効率の変化の一例を示す図である。 電極磨耗後の光インテグレータの光利用効率とオフセット量との関係を示す図である。 光インテグレータの光利用効率の経時変化を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る光源装置の概略構成を示す図である。 本発明の光源装置を適用した投影型表示装置の実施の形態を示す図である。 一般的な直流点灯方式の放電管の概略構成を示す図である。 光軸に対して放電管を平行に配置した一般的な光源装置の概略構成を示す図である。 光軸に対し放電管を垂直に配置した光源装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
10…放電管、11…石英ガラス、12…放電空間、13…陽極、14…陰極、15…電極軸、16…アーク長、17,18…金属箔、19,20…リード線、21…楕円反射鏡、22…反射鏡焦点、23…集光点、24…光軸、25…中心点、26…光インテグレータ、26p…入射面、26q…出射面、50…放電管、51…石英ガラス、52…放電空間、53…陽極、54…陰極、55…電極軸、56…アーク長、57,58…金属箔、59,60…リード線、61…楕円反射鏡、62…反射鏡焦点、63…集光点、64…光軸、65…中心点、66…光インテグレータ、66p…入射面、66q…出射面、70…光源装置、71…放電管、72…楕円反射鏡、73…カラーホイール、74…光インテグレータ、74p…入射面、74q…出射面、75…コンデンサーレンズ、76…反射鏡、77…DMD、78…投射レンズ、80…放電管、81…石英ガラス、82…放電空間、83…陽極、84…陰極、85…アーク長、86,87…金属箔、88,89…リード線、91…楕円反射鏡、92,93…電極、94…光軸、95…焦点、101…反射鏡、102…光軸、103…電極、104…電極、105…焦点、106…電極軸。

Claims (11)

  1. 一対の電極を有する放電管と、該放電管からの出射光を反射させる反射鏡を備えた光源装置であって、前記反射鏡は焦点を有し、
    前記反射鏡の焦点位置は、前記一対の電極間の中心位置から、前記一対の電極を結ぶ直線となる電極軸と平行な方向に、前記一対の電極のうち時間当たりの磨耗量が大きい電極側へオフセットして配置されていることを特徴とする光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置において、前記放電管のアーク長をAL、期間tにおける前記一対の電極のうち一方の電極の磨耗した長さをLa、他方の電極の磨耗した長さをLc(<La)、前記電極間の中心位置と前記反射鏡の焦点位置との距離をd、設定寿命期間をTとし、前記放電管の中心位置と前記反射鏡の焦点位置が一致した状態から前記dが(La−Lc)T/2tとなるようオフセットさせたことを特徴とする光源装置。
  3. 請求項1または2に記載の光源装置において、前記一対の電極は、陽極と陰極からなり、前記放電管は、直流点灯の放電管であることを特徴とする光源装置。
  4. 請求項1ないしのいずれか1に記載の光源装置において、前記反射鏡の光軸と前記電極軸とが互いに一致していることを特徴とする光源装置。
  5. 請求項記載の光源装置において、前記反射鏡は、前記放電管の一端を取り込んだ回転二次曲面によって構成されていることを特徴とする光源装置。
  6. 請求項1ないしのいずれか1に記載の光源装置において、前記反射鏡の光軸と前記電極軸とが互いに直交していることを特徴とする光源装置。
  7. 請求項に記載の光源装置において、前記電極軸は、前記反射鏡の焦点を通ることを特徴とする光源装置。
  8. 請求項またはに記載の光源装置において、前記反射鏡は、一つまたは二つ以上の非球面により構成されていることを特徴とする光源装置。
  9. 請求項ないしのいずれか1に記載の光源装置において、前記放電管より前記反射鏡開口側に集光装置を備えたことを特徴とする光源装置。
  10. 請求項1ないしのいずれか1に記載の光源装置と、該光源装置からの出射光を変調する光変調装置と、該光変調装置により変調された光を投影する投影装置とを備えることを特徴とする投影型表示装置。
  11. 請求項1記載の投影型表示装置において、前記変調装置は、DMD(Digital Micromirror Device)もしくは液晶デバイスを備えることを特徴とする投影型表示装置。
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