JP3556362B2 - 吸収性物品の個別包装体用包装材料 - Google Patents

吸収性物品の個別包装体用包装材料 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸収性物品の個別包装体用包装材料に関し、更に詳しくは吸収性物品の個別包装体の開封性に優れた包装材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ズレ止め剤としての粘着剤層が裏面側(非肌当接面側)に設けられた生理用ナプキン等の吸収性物品を個別に包装する場合には、予め、上記粘着剤層に剥離処理した剥離フィルム等を貼付していることがほとんどである。そのため、吸収性物品の使用に際しては、不用となる剥離フィルム等を捨てる手間がかかり、また個別包装体の製造においても上記剥離フィルムを貼付する等の繁雑な工程を要する。
【0003】
そこで、上記剥離フィルムを個別包装体の包装材料として利用し、個別包装体を製造することが提案されている。この個別包装体は、上記包装材料(剥離フィルム)が貼付された吸収性物品を長手方向とは直角の方向に3つ折りし、且つ上記包装材料の長手方向両側方部をヒートシールすることによって得られるものである。
【0004】
しかしながら、上記個別包装体においては、ヒートシールの条件によってシール部分が強固に融着してしまう場合がある。そのような場合、個別包装体20の開封時に図7に示すようにシール部の境目で上記包装材料が破れてしまったり、また図8に示すようにシール部以外の部分で上記包装材料が破れたり、或いは伸びてしまったりすることがある。このような破れや伸びが生じると、吸収性物品の取出性が煩雑になったり、吸収性物品の廃棄時に上記包装材料が使えなくなるので極めて不都合である。
【0005】
従って、本発明の目的は、生理用ナプキン等の吸収性物品の使用に際して剥離フィルムを捨てる手間や、製造工程における繁雑な工程を要しない吸収性物品の個別包装体用包装材料を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、ヒートシール性が良好であり、吸収性物品の個別包装体を開封する際の取出性が容易であり、包装材料の破れや伸びが生じない吸収性物品の個別包装体用包装材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、吸収性物品の個別包装体用包装材料として多層構造フィルムを用いると共に、該多層構造フィルム中の各層を構成する材料として特定の材料を用いることにより、上記目的が達成され得ることを知見した。
【0007】
本発明は上記知見に基づきなされたものであり、熱可塑性樹脂からなる第1層と該第1層よりも耐熱性の高い樹脂からなる第2層とを含むラミネートフィルムにおける該第1層の表面に剥離処理層を設けてなり、吸収性物品を個別包装する際に該剥離処理層同士又は該剥離処理層と該ラミネートフィルムにおける該剥離処理層と反対側の表面とが対向、接触した状態でヒートシールされて用いられることを特徴とする吸収性物品の個別包装体用包装材料を提供することにより上記目的を達成したものである。
【0008】
また、本発明は、上記吸収性物品の個別包装体用包装材料において、上記第1層が低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン又はエチレン酢酸ビニル共重合体からなり、上記第2層が該第1層よりも融点の高い樹脂からなる包装材料を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、上記吸収性物品の個別包装体用包装材料において、上記第1層が低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレンからなり、上記第2層が該第1層よりも融点の高い直鎖状低密度ポリエチレン又は高密度ポリエチレンからなる包装材料を提供するものである。
【0010】
更に、本発明は、上記ラミネートフィルムにおける上記第2層の表面に、上記第1層よりも耐熱性の高い樹脂からなる第3層を更に具備する包装材料を提供するものである。
更に、本発明は、包装材料に吸収性物品が包装されてなる個別包装体であって、
上記包装材料は、上記剥離処理層同士又は該剥離処理層と上記ラミネートフィルムにおける該剥離処理層と反対側の表面とが対向、接触した状態でヒートシールされており、
ヒートシールされた部分において第2層がヒートシール前の元の層構造を保っていることを特徴とする吸収性物品の個別包装体を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の吸収性物品の個別包装体用包装材料の好ましい一実施形態を図面を参照して説明する。ここで、図1は、本発明の吸収性物品の個別包装体用包装材料の好ましい一実施形態の構成を示す模式図であり、図2は、図1に示す吸収性物品の個別包装体用包装材料をヒートシールする前の状態を示す模式図であり、図3は、図1に示す吸収性物品の個別包装体用包装材料をヒートシールしたときの状態を示す模式図である。
【0012】
図1に示す吸収性物品の個別包装体用包装材料(以下、「包装材料」ともいう)10は、熱可塑性樹脂からなる第1層1と該第1層1よりも耐熱性の高い樹脂からなる第2層2とを含むラミネートフィルム3を具備する。また、上記包装材料10は、該ラミネートフィルム3における該第1層1の表面に設けられた剥離処理層4を具備する。
【0013】
上記包装材料10は、生理用ナプキン等の吸収性物品を個別包装する際に、図2に示すように、上記剥離処理層4,4同士が対向、接触した状態でヒートシールされて用いられるか、又は該剥離処理層4と上記ラミネートフィルム3における該剥離処理層4と反対側の表面とが対向、接触した状態でヒートシールされて用いられる。上記構成を有する本発明の包装材料によれば、例えば、上記剥離処理層4,4同士が対向、接触した状態でヒートシールされるときには、図3に示すように、上記第2層2,2側からシールブロック5,5により上記包装材料に熱及び圧力がかかる。この際、上記シールブロック5,5により上記第1層1同士は熱融着して一体化するが、上記第2層2,2は、上記第1層よりも耐熱性の高い樹脂から構成されているので、図3に示すように、熱融着せずにヒートシール前の層構造を保っている。その結果、上記包装材料を用いて得られた吸収性物品の個別包装体においては、上記第1層同士の熱融着により十分なシール強度が得られると共に、上記第2層により上記個別包装体の開封時における包装材料のフィルム強度が保たれる。従って、個別包装体の開封時に上記包装材料の破れや伸びが防止される。
【0014】
以下、図1に示す本実施形態の包装材料における各層を構成する材料について、それぞれ説明する。
まず、上記第1層1について説明すると、該第1層1は熱可塑性樹脂からなる。該熱可塑性樹脂として本発明において用いられるものとしては、ヒートシールにより熱融着し得るものであれば特に制限無く用いることができ、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタアクリル酸共重合体、ポリプロピレン等を挙げることができる。これらの熱可塑性樹脂のうち、本発明において好ましく用いられるものとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等を挙げることができ、特に好ましく用いられるものとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等を挙げることができる。
【0015】
上記熱可塑性樹脂の坪量には特に制限はないが、加工適性、使用上の操作性及び風合いの点から5〜30g/mであることが好ましく、10〜20g/mであることが更に好ましい。
【0016】
また、上記第1層1の厚さにも特に制限はないが、加工適性、使用上の操作性、風合い及び個別包装材料としての機能性の点から2〜25μmであることが好ましく、5〜15μmであることが更に好ましい。
【0017】
次に、上記第2層2について説明すると、該第2層2は上記第1層1を構成する熱可塑性樹脂よりも耐熱性の高い樹脂からなる。本発明において、「第1層を構成する熱可塑性樹脂よりも耐熱性の高い樹脂」とは、本発明の包装材料をヒートシールして上記第1層同士を熱融着させた場合に、上記第2層がヒートシール後においても元の層構造を保ち得るような樹脂をいう。
【0018】
上記第2層2を構成する樹脂は、上記第1層1に用いられる熱可塑性樹脂との組み合わせにおいて該熱可塑性樹脂よりも耐熱性の高い樹脂から選択され、熱可塑性樹脂でもよく又は熱硬化性樹脂でもよい。本発明において好ましくは、上記第2層2を構成する樹脂として、上記第1層1に用いられる熱可塑性樹脂よりも融点の高いものを用いる。更に好ましくは、上記第1層1が低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレンからなる場合には、上記第2層2は該第1層1より融点の高い直鎖状低密度ポリエチレン又は高密度ポリエチレンからなる。
【0019】
上記第2層2を構成する樹脂として、上記第1層1を構成する熱可塑性樹脂よりも融点の高い樹脂を用いる場合には、両者間の融点の差は、加工時の生産安定性の点から10℃以上であることが好ましく、20〜50℃であることが更に好ましい。
【0020】
上記第2層2を構成する樹脂の坪量には特に制限はないが、加工適性、使用上の操作性及び風合いの点から5〜50g/mであることが好ましく、10〜40g/mであることが更に好ましい。
【0021】
また、上記第2層2の厚さにも特に制限はないが、加工適性、使用上の操作性、風合い及び個別包装材料としての機能性の点から5〜50μmであることが好ましく、10〜30μmであることが更に好ましい。
【0022】
上記第1層1と上記第2層2とは、一体化したラミネートフィルムを構成する。該ラミネートフィルムの厚さ(即ち、上記第1層1と上記第2層2との合計の厚さ)は、加工適性、使用上の操作性、風合い及び個別包装材料としての機能性の点から7〜75μmであることが好ましく、15〜45μmであることが更に好ましい。なお、上記ラミネートフィルムの製造方法については後述する。
【0023】
次に、上記剥離処理層4について説明すると、該剥離処理層4は、上記ラミネートフィルムにおける上記第1層の表面に剥離処理剤を塗布することによって形成される層である。該剥離処理剤として本発明において用いられるものとしては、例えば、シリコーン樹脂系、フッソ樹脂系及びオクタデシルイソシアネート系の剥離処理剤等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの剥離処理剤のうち、本発明において好ましく用いられるものとしては、シリコーン樹脂系及びフッソ樹脂系の剥離処理剤等を挙げることができ、特に好ましく用いられるものとしては、EB硬化型やUV硬化型のシリコーン樹脂系の剥離処理剤等を挙げることができる。
【0024】
上記剥離処理剤の塗布量には特に制限はないが、剥離性能の安定性と加工性とのバランスの点から0.2〜2.0g/mであることが好ましく、0.1〜1.0g/mであることが更に好ましい。
【0025】
また、上記剥離処理層4の厚さにも特に制限はないが、剥離性能の安定性の点から0.5〜5μmであることが好ましく、1〜2μmであることが更に好ましい。
【0026】
次に、本発明の包装材料の別の好ましい実施形態を図4(図1相当図)を参照して説明する。なお、本実施形態において上記実施形態と同じ点については特に詳述しないが、上記実施形態において詳述した説明が本実施形態にも適宜適用される。また、図4において図1と同じ部材については同じ符号を付した。
【0027】
図4に示す実施形態の包装材料は、図1に示す実施形態の包装材料とほぼ同様に構成されており、異なる点は、上記ラミネートフィルム3が、上記第2層2の表面に設けられた第3層6を更に具備している点である。該第3層6を構成する樹脂としては、上記第1層1を構成する熱可塑性樹脂よりも耐熱性が高く、且つ上記第2層2を構成する樹脂よりも耐熱性が高い樹脂を用いることが好ましい。即ち、上記ラミネートフィルム3が上記第2層2の表面に設けられた第3層以降を有するときは、該第3層以降は該第2層2よりも順次耐熱性の高い樹脂から構成されていることが好ましい。そのような樹脂として本発明において好ましく用いられるものとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。本実施形態の包装材料によれば、該包装材料を用いて吸収性物品を個別包装する際のヒートシール性が一層向上すると共に、フィルム強度も一層向上するので個別包装体を開封する際の開封性も一層向上する。また、包装材料の厚みをコントロールする幅も広がる。また、個別包装体を製造する際の加工性(搬送性)も一層向上する。更には、各層に必要な機能(ヒートシール機能、強度保持機能)を別個に付与することが一層容易となり、各層の材料の選択の幅が一層広くなるので単価の安い材料を用いることが可能となり、製造コストが低減する。
【0028】
次に、本発明の包装材料を製造するための好ましい方法について説明する。
本発明の包装材料は、好ましくは共押出により製造することができる。即ち、上記第1層を構成する樹脂を、第1の押出機を用いて溶融混練し、Tダイからフィルム状に押し出す。これと共に、上記第2層を構成する樹脂を、第2の押出機を用いて溶融混練し、Tダイからフィルム状に押し出す。次いで、押し出されたこれらのフィルムを溶融状態で重ね合わせる共押出法により上記第1層と上記第2層とのラミネートフィルムを得る。次いで、該ラミネートフィルムを必要に応じて一軸又は二軸延伸し、更に上記第1層の表面に剥離処理剤を所定厚になるように塗布して上記剥離処理層を形成する。このようにして、本発明の包装材料を製造することができる。
【0029】
なお、上記ラミネートフィルムが3層以上の構造、例えば、3層構造からなる場合には、上記共押出法を第1層〜第3層の3つの層に関して行えばよい。
【0030】
次に、本発明の包装材料を用いた吸収性物品の個別包装体について図面を参照して説明する。ここで、図5は、本発明の包装材料を用いた吸収性物品の個別包装体を示す斜視図であり、図6は、図5に示す個別包装体の開封状態を示す図である。
【0031】
図5に示すように、本発明の包装材料を用いた吸収性物品の個別包装体20は、非肌当接面にズレ止め剤としての粘着剤層が設けられた吸収性物品(図示せず)における該粘着剤層に本発明の包装材料10を貼設し、該包装材料10が貼設された吸収性物品20を長手方向に対して直角な方向に且つ肌当接面側に3つ折りした構造を有している。そして、該包装材料10の長手方向両側方部は、その剥離処理層同士が対向、接触した状態でヒートシールされていると共に、該剥離処理層と上記ラミネートフィルムにおける該剥離処理層と反対の表面とが対向、接触した状態でヒートシールされている。
【0032】
そして、図5に示す本発明の包装材料を用いた吸収性物品の個別包装体を開封する際には、図6に示すようにヒートシール部7,7がきれいに剥離し、包装材料の破れや伸びは生じない。
【0033】
なお、本発明の包装材料をヒートシールする条件として好ましい条件は下記の通りである。
即ち、ヒートシール温度は100〜120℃であり、ヒートシール圧力は1〜20kg/cmであり、ヒートシール時間は、0.01〜1秒である。
【0034】
【実施例】
以下、実施例により本発明の包装材料を更に詳しく説明するが、本発明の範囲はかかる実施例に限定されないことはいうまでもない。
【0035】
〔実施例1〕
図1に示す構成の包装材料を製造した。
即ち、まず、第1層として融点103℃の直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)を用い、第2層として融点134℃の高密度ポリエチレン(HDPE)を用いて、これらを共押出し、次いで二軸延伸することにより、各層の坪量がそれぞれ10g/mのラミネートフィルム(全坪量20g/m)を得た。このラミネートフィルムにおける上記第1層上に、剥離処理剤としてのシリコーンを0.4g/mの塗布量となるように塗布して剥離処理層を形成して、図1に示す包装材料が得られた。
得られた包装材料を2枚用い、上記剥離処理層同士が対向するように重ね合わせ、上記第2層側から120℃、1kg/cmで1秒間ヒートシールした。その結果形成されたヒートシール部のシール性を下記の基準により評価した。その結果を表1に示す。
【0036】
<シール性評価>
5;シール性良、開封スムーズ
4;シール性良、シール部で開封可
3;シール性良、シール部で開封不可あるいは包装材料のやぶれ
2;シール性不可、シール部の跡がわずかに見られる。
1;全くシールしない。
【0037】
〔実施例2〜6及び比較例1〜5〕
表1に示す条件にて実施例1と同様の操作により包装材料を製造した。得られた包装材料について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
なお、実施例2〜6及び比較例1〜5のうち、実施例4は、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる第3層を更に用いた包装材料の例(図4に示す包装材料)であり、実施例5及び6は、PETからなる第3層を更に用い、且つ第2層を構成する樹脂の融点よりも高い温度でヒートシールして該第2層もヒートシールに寄与させた場合の例であり、比較例1〜3は、第1層のみを用い、第2層を用いなかった包装材料の例であり、比較例4及び5は、第1層を構成する樹脂の融点よりも第2層を構成する樹脂の融点の方が低い包装材料の例である。
【0038】
【表1】
Figure 0003556362
【0039】
表1に示す結果から明らかなように、吸収性物品の個別包装体用包装材料として多層構造フィルムを用い、第1層を構成する樹脂の融点よりも第2層以降の層を構成する樹脂の融点を高くした本発明の包装材料(実施例1〜6)は、第1層のみを用い、第2層を用いなかった包装材料(比較例1〜3)や、第1層を構成する樹脂の融点よりも第2層を構成する樹脂の融点の方が低い包装材料(比較例4及び5)に比して、ヒートシール性が良好であり、且つシール部の開封性も良好なものである。
【0040】
【発明の効果】
以上、詳述した通り、本発明の包装材料によれば、該包装材料が剥離フィルム等を兼ねるので、包装材料とは別個に剥離フィルム等を用いる必要がなく、吸収性物品の使用に際して剥離フィルム等を捨てる手間が不要となり、また個別包装体の製造においても上記剥離フィルム等を貼付する等の繁雑な工程が不要となる。
【0041】
また、包装材料を多層構造とし、第1層に熱可塑性樹脂層を用い、第2層以降に該熱可塑性樹脂よりも耐熱性の高い樹脂を用いることにより、ヒートシール性が良好となり、吸収性物品の個別包装体を開封する際の取出性が容易となり、更に包装材料の破れや伸びが生じなくなる。
【0042】
更に、ヒートシール時に上記第1層は熱溶融するが上記第2層以降は熱溶融しないので、溶融樹脂がシールブロックに付着することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性物品の個別包装体用包装材料の好ましい一実施形態の構成を示す模式図である。
【図2】図1に示す吸収性物品の個別包装体用包装材料をヒートシールする前の状態を示す模式図である。
【図3】図1に示す吸収性物品の個別包装体用包装材料をヒートシールしたときの状態を示す模式図である。
【図4】本発明の吸収性物品の個別包装体用包装材料の別の好ましい実施形態の構成を示す模式図(図1相当図)である。
【図5】本発明の包装材料を用いた吸収性物品の個別包装体を示す斜視図である。
【図6】図5に示す個別包装体の開封状態を示す図である。
【図7】従来の包装材料を用いた吸収性物品の個別包装体の開封状態を示す図である。
【図8】従来の包装材料を用いた吸収性物品の個別包装体の別の開封状態を示す図である。
【符号の説明】
1 第1層
2 第2層
3 ラミネートフィルム
4 剥離処理層
5 シールブロック
6 第3層
7 ヒートシール部
10 吸収性物品の個別包装体用包装材料
20 吸収性物品の個別包装体

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂からなる第1層と該第1層よりも耐熱性の高い樹脂からなる第2層とを含むラミネートフィルムにおける該第1層の表面に剥離処理層を設けてなり、吸収性物品を個別包装する際に該剥離処理層同士又は該剥離処理層と該ラミネートフィルムにおける該剥離処理層と反対側の表面とが対向、接触した状態でヒートシールされて用いられることを特徴とする吸収性物品の個別包装体用包装材料。
  2. 上記第1層が低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン又はエチレン酢酸ビニル共重合体からなり、上記第2層が該第1層よりも融点の高い樹脂からなる、請求項1記載の吸収性物品の個別包装体用包装材料。
  3. 上記第1層が低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレンからなり、上記第2層が該第1層よりも融点の高い直鎖状低密度ポリエチレン又は高密度ポリエチレンからなる、請求項2記載の吸収性物品の個別包装体用包装材料。
  4. 上記ラミネートフィルムにおける上記第2層の表面に、上記第1層よりも耐熱性の高い樹脂からなる第3層を更に具備する、請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品の個別包装体用包装材料。
  5. 請求項1記載の包装材料に吸収性物品が包装されてなる個別包装体であって、
    上記包装材料は、上記剥離処理層同士又は該剥離処理層と上記ラミネートフィルムにおける該剥離処理層と反対側の表面とが対向、接触した状態でヒートシールされており、
    ヒートシールされた部分において第2層がヒートシール前の元の層構造を保っていることを特徴とする吸収性物品の個別包装体。
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