JP5410291B2 - 咬合具、咬合具付き包装袋および咬合具付き包装袋の製造方法 - Google Patents

咬合具、咬合具付き包装袋および咬合具付き包装袋の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、開封及び再封が可能な咬合具咬合具を備えた咬合具付き包装袋および咬合具付き包装袋の製造方法に関する。
食品や医療品等の各種物品を包装するための包装袋において、袋の開口部に雄部材及び雌部材により形成されて雌雄咬合する一対の帯状の咬合具を備え、この咬合状態を開閉自在とした咬合具付き包装袋が知られている。
この咬合具付き包装袋を製造する際には、一般的に、あらかじめ製造された咬合具を包装袋本体の基材フィルムに熱融着、いわゆるヒートシールする。この際、咬合具を構成する樹脂は、基材フィルムと簡便にヒートシールを行うため、基材フィルムの最内層、すなわちシーラント層と同じ樹脂が使用されていた。このため、シーラント層の種類によって咬合具を使い分ける必要があった。
これに対して、近年では、基材フィルムのシーラント層の種類に関係なく、シーラント層とチャックテープとを簡便にヒートシールすることができる咬合具付き包装袋としてのチャックテープ付き包装袋が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のチャックテープ付き包装袋は、帯状の雄部材と、この雄部材と咬合する雌部材とを備える。雄部材は、袋本体に対して融着されるシール部を介して設けられる基体部と、基体部に設けられる連結部と、連結部により基体部に連結される頭部とにより形成される。雌部材も同様に、袋本体に対して融着されるシール部を介して設けられる基体部と、基体部に連結される第1のフック部および第2のフック部とにより形成される。
そして、雄部材の基体部、頭部、および連結部は、基体部を構成する樹脂により一体的に形成されている。同様に、雌部材の基体部、第1のフック部、および第2のフック部も基体部を構成する樹脂により一体的に形成されている。
特開2005−329150号公報
特許文献1のチャックテープ付き包装袋において、咬合部と基体部とでは同じ樹脂が使用されているので、例えば、袋本体にチャックテープとしての咬合具をヒートシールする際、基体部が引張弾性率の低い樹脂、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(Linear Low Density PolyEthylene、以下、「LLDPE」と略記する)である場合には、熱収縮率が大きくなるため咬合具にシールシワが発生するおそれがある。また、咬合部も同様に引張弾性率の低い樹脂が用いられるため、引張弾性率の低い樹脂は一般的に融点が低くなり、例えば、ヒートシールする際、咬合部が熱変形して係合度合が低下するおそれがある。
そして、咬合部が引張弾性率の高い樹脂である場合に、例えば、袋本体に咬合具の端部を融着、いわゆるポイントシールする際、包装袋にアルミニウム箔が含まれていると、アルミニウム箔に割れが起こるおそれがある。また、基体部が耐熱樹脂である場合には、例えば、ポイントシールする際、雄部材の基体部と雌部材の基体部が袋本体に完全に融着しにくいため、ピンホールが発生するおそれがある。
アルミニウム割れを低減させる方法として、熱でポイントシールする前に、超音波を用いてポイントシールすることが一般的に知られている。しかし、超音波でシールする場合、超音波の出力を上げ過ぎると雄部材及び雌部材の基体部と袋本体との融着面が発熱する前に、咬合部(雄部材の頭部や雌部材の第1のフック部、第2のフック部)の表面が削れ、粉状に飛び散ることがある。そのため、アルミニウム割れを起こさず、粉が飛び散らないようにするためには、製袋速度を下げなければならなかった。
本発明の主な目的は、ヒートシールする際、シールシワの発生および咬合部の熱変形が抑制されるとともに、ポイントシールする際、ピンホールの発生が抑制され、さらに、アルミニウム箔を含む包装袋本体と咬合具をポイントシールする際には、アルミニウム割れが防止された美麗な咬合具咬合具付き包装袋および咬合具付き包装袋の製造方法を提供することである。
本発明の咬合具は、アルミニウム箔を含む包装袋本体の開口縁に略沿って設けられ、係脱可能な一対の雄部材および雌部材を備え、前記雄部材および前記雌部材が係合した際に前記包装袋本体とともに収納空間を形成する咬合具であって、前記雄部材は、前記包装袋本体の前記収納空間側に設けられた帯状雄基体部と、この帯状雄基体部の前記収納空間側に突設された雄型咬合部と、を有し、前記雌部材は、前記帯状雄基体部に対向する位置に設けられた帯状雌基体部と、この帯状雌基体部に突設され、前記雄型咬合部に係脱可能に係合して咬合部を構成する雌型咬合部と、を有し、前記帯状雄基体部および前記帯状雌基体部は、引張弾性率が700MPa以上1600MPa以下の樹脂であり、前記咬合部は、引張弾性率が110MPa以上560MPa以下の樹脂であることを特徴とする。
このような構成によれば、咬合部を構成する樹脂が特定の引張弾性率を有するとともに、帯状雄基体部および帯状雌基体部を構成する樹脂が特定の引張弾性率を有するので、例えば、包装袋本体に咬合具をヒートシールする際、シールシワの発生および咬合部の熱変形を抑制することができるとともに、例えば、包装袋本体に咬合具をポイントシールする際、ピンホールの発生を抑制でき、さらに、例えば、アルミニウム箔を含む包装袋本体に咬合具をポイントシールする際には、アルミニウム割れを防止して美麗な咬合具が得られる。
ここで、咬合部を構成する樹脂の引張弾性率が110MPaよりも低い場合に、例えばヒートシールを行うと、係合強度が低下し、咬合が困難になり、一方、引張弾性率が560MPaよりも高いと、例えば、アルミニウム箔を含んだ包装袋本体に咬合具をポイントシールする際に、アルミニウム割れが多数発生する。また、帯状雄基体部および帯状雌基体部を構成する樹脂の引張弾性率が700MPaよりも低いと、例えば、ヒートシールする際、熱収縮によりシールシワが発生し、一方、引張弾性率が1600MPaよりも高いと、例えば、帯状雄基体部および帯状雌基体部が包装袋本体に融着しにくいため、ピンホールが発生する。
このため、帯状雄基体部および帯状雌基体部の樹脂は、引張弾性率が700MPa以上1600MPa以下であり、好ましくは、800MPa以上1200MPa以下である。また、咬合部の樹脂は、引張弾性率が110MPa以上560MPa以下であり、好ましくは、200MPa以上450MPa以下である。
なお、引張弾性率は、JIS(Japanese Industrial Standard) K7127に準じて測定すればよい。
また、本発明の咬合具において、前記包装袋本体は、内部にアルミニウム箔を有する基材フィルムを有し、前記基材フィルムに、当該咬合具の長手方向の両端部がポイントシールされた後、三方を融着して形成されることが好ましい。
また、前記帯状雄基体部および前記帯状雌基体部は、前記包装袋本体に融着されるシール部を有し、前記シール部は、密度が850kg/m以上920kg/m以下、メルトフローレートが1.0g/10分以上5.0g/10分以下のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを50質量%以上99質量%以下含有する樹脂であることが好ましい。
このような構成によれば、シール部は、特定の密度およびメルトフローレート(以下、「MFR」と略記する)を有するメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを特定の割合で含有するので、咬合具が取り付けられる包装袋本体のシーラント層がポリエチレンである場合の他に、ポリプロピレンである場合であっても良好に取り付けることができ、包装袋本体の最内層の種類に関係なく、包装袋本体との融着性が良好な咬合具が得られる。
ここで、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンの密度が850kg/m未満であると、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンの滑り性が悪く、製袋時にジッパーの走行不良となり製袋できないおそれがある。一方、密度が920kg/mを超えると、シール部は、帯状雄基体部および帯状雌基体部との接着強度が低下するおそれがありポリプロピレンのシーラント層との融着性が悪くなるおそれがある。
また、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンのMFRが1.0g/10分未満であると、高速成形に適さないおそれがある。一方、MFRが5.0g/10分を超えると、シール部は、帯状雄基体部および帯状雌基体部との接着強度が低下するおそれがあり、ポリプロピレンのシーラント層との融着性が悪くなるおそれがある。
そして、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンは含有量が50質量%未満であると、シール部は、シーラント層との融着性が悪く、シーラント層と融着しても手で簡単に剥離できる程度の接着強度となるおそれがある。一方、含有量が99質量%を超えると、押出時の成形性が悪くなるおそれがある。
このため、シール部を構成するメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンの含有量が50質量%以上99質量%以下であり、好ましくは、含有量が70質量%以上99質量%以下である。
また、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンの密度が850kg/m以上920kg/m以下であり、好ましくは、密度が860kg/m以上905kg/m以下である。
さらに、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンのMFRが1.0g/10分以上5.0g/10分以下であり、好ましくは、MFRが1.5g/10分以上4.5g/10分以下である。
そして、前記咬合部は、融点が115℃以上160℃以下の樹脂であることが好ましい。
このような構成によれば、咬合部を構成する樹脂が特定の融点を有するため、この特定の融点よりも低い温度条件で包装袋本体に咬合具を取り付けることができ、しかも咬合部の熱変形を抑制できる。この際、雄型咬合部および雌型咬合部に用いることができる樹脂としては、例えば、ランダムポリプロピレン、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、メタロセン触媒で製造されたメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状のエチレン−α・オレフィン共重合体、エチレン−極性ビニルモノマー共重合体、エチレンープロピレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体(Propylene―Butene―1copolymer、以下、「PrBt1」と称する)などが挙げられる。
ここで、咬合部の融点が115℃よりも低いと、例えば、咬合具を包装袋本体にヒートシールする際、咬合部が熱変形する場合がある。
また、咬合部の融点が160℃よりも高いと、咬合部同士が熱融着しにくくなり接着強度が低下するおそれがある。
このため、咬合部の樹脂の融点は115℃以上160℃以下であり、好ましくは、120℃以上155℃以下である。
さらに、前記咬合部は、改質材を含有した樹脂であることが好ましい。
ここで、改質材とは低密度ポリエチレン(Low Density PolyEthylene、以下、「LDPE」と略記する)、LLDPE、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(Thermo Plastic Olefin、以下「TPO」と略記する。)などであり、雄型咬合部および雌型咬合部の引張弾性率を低下させる。
TPOとは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、直鎖状及び分岐状の1−オレフィン等からなる郡の中から選択される2種以上のオレフィンからなる共重合体であり、軟質化効果の高い非結晶性のものが望ましいが、軟質化効果が得られれば結晶性のものでもかまわない。TPOとしては(株)プライムポリマー製プライムTPO、住友化学(株)製タフセレンなどが挙げられる。
このような構成によれば、咬合部に改質材を添加し、引張弾性率を110MPa以上560MPa以下の範囲に調整することにより、アルミニウム箔の割れを防止できる。
そして、前記改質材は、TPOであることが好ましく、特に、融点が130〜145℃のTPOであることが好ましい。
このように改質材がTPOであれば、例えば、アルミニウム箔を有する包装袋本体に咬合具をヒートシールする際、咬合部の熱変形を防止できるとともに、TPOは引張弾性率が低いため、さらにアルミニウム割れを防止してポイントシールを行うことができる。
また、TPOを改質剤として用いて、ポリプロピレンの成分を増やすことで、超音波による加熱の際に、咬合部の表面が削れ、粉状に飛び散ることを防止することができる。
さらに、前記帯状雄基体部および前記帯状雌基体部は、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、およびホモポリプロピレンのうち少なくともいずれかを含有する樹脂であることを特徴とする。
このような構成によれば、帯状雄基体部および帯状雌基体部を構成する樹脂がLLDPEである場合と比較して、ヒートシールした際に発生するシールシワがさらに抑制される。
そして、帯状雄基体部および帯状雌基体部がランダムポリプロピレンにより構成される樹脂であり、咬合部を構成する樹脂よりも引張弾性率が270MPa以上高く設定された際には、例えば、アルミニウム箔を有する包装袋本体に咬合具をポイントシールする際、アルミニウム割れをさらに防止できる。また、帯状雄基体部および帯状雌基体部が、ランダムポリプロピレンにホモポリプロピレンやブロックポリプロピレンなどが混合された樹脂である場合においても同様に、咬合部を構成する樹脂よりも引張弾性率が270MPa以上高く設定された際には、アルミニウム割れを防止できる。帯状雄基体部および帯状雌基体部は、ホモポリプロピレンやブロックポリプロピレンを含有すると引張弾性率が上昇する。
また、前記咬合部は、直鎖状低密度ポリエチレン又は低密度ポリエチレンの樹脂であり、前記帯状雄基体部および前記帯状雌基体部は、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、およびホモポリプロピレンの少なくともいずれかを含有する樹脂であることが好ましい。
このような構成によれば、咬合部を構成する樹脂がTPOなどの改質材を混合しない場合においても、例えば、包装袋本体に咬合具をヒートシールする際、シールシワを抑制することができるとともに、例えば、包装袋本体に咬合具をポイントシールする際、ピンホールの発生を抑制でき、さらに例えば、アルミニウム箔を含む包装袋本体に咬合具をポイントシールする際には、アルミニウム割れを防止して美麗な咬合具付き包装袋が得られる。
さらに、前記帯状雄基体部および前記帯状雌基体部を構成する樹脂の引張弾性率は、前記咬合部を構成する樹脂の引張弾性率よりも270MPa以上高いことが好ましい。
本発明の咬合具付き包装袋は、包装袋本体と、上述した咬合具とを備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、咬合具付き包装袋は、上述した咬合具が包装袋本体に取り付けられた構成からなるので、例えば、アルミニウム箔を有する包装袋本体に咬合具をポイントシールする際に、アルミニウム割れやピンホールの発生が防止され、また、例えば、ヒートシールする際に、咬合部の熱変形やシールシワが抑制された美麗な咬合具付き包装袋が得られる。
そして、前記包装袋本体を構成する基材フィルムは、基材層と、前記咬合具が取り付けられるシーラント層と、前記基材層と前記シーラント層との間に設けられた中間層と、を積層した積層フィルムであり、前記中間層に、アルミニウム箔が設けられ、前記シーラント層は、ポリエチレンまたはポリプロピレンであることが好ましい。
一方、前記咬合具付き包装袋の製造方法は、前記包装袋本体を構成する基材フィルムに、前記咬合具の長手方向の両端部をポイントシールした後、三方を融着して、包装体本体を形成することを特徴とする。
本発明の実施形態における包装袋を示す正面図である。 図1のII−II断面図であって、包装袋本体に設けられた咬合具を示す断面図である。
符号の説明
1…咬合具
10…咬合部
11…雄部材
12…雌部材
131…帯状雄基部
132…帯状雌基部
20…包装袋本体
30…包装袋
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態では、本発明における咬合具付き包装袋(以下「包装袋」と略記する)として、例えば、食品、薬品、医療品、雑貨等の各種物品を包装するための包装袋など、包装袋本体と、包装袋本体に設けられた咬合具とを備えた包装袋を例示する。
図1は、本実施形態における包装袋を示す正面図である。図2は、図1のII−II断面図であって、本実施形態の咬合具を、包装袋を構成する包装袋本体に融着した状態を示す断面図である。
[包装袋の構成]
包装袋30は、図1に示すように、内部にアルミニウム箔を有する基材フィルムが重ね合わされて、正面視で略矩形状に形成された包装袋本体20と、包装袋本体20の長手方向の側縁部に設けられたサイドシール部21と、包装袋本体20の開口縁に沿って設けられ、互いに係脱可能な一対の雄部材11および雌部材12を有する帯状の咬合具1と、雄部材11および雌部材12が係合する際に、咬合具1と包装袋本体20とにより形成される収容空間とを備える。
雄部材11は、図2に示すように、包装袋本体20に設けられる帯状雄基部131と、帯状雄基部131に突設された雄型咬合部とを有する。一方、雌部材12は、帯状雄基部131に略対向する位置に設けられる帯状雌基部132と、帯状雌基部132に突設され、雄型咬合部に係脱可能な雌型咬合部とを有する。
そして、帯状雄基部131は包装袋本体20のシーラント層に融着される雄シール部141と、雄シール部141と雄型咬合部との間に設けられた帯状雄基体部151とを有する。また、雄型咬合部は、断面が略逆三角形状の頭部16と、帯状雄基体部151と頭部16とを連結する連結部材17とを有する。
一方、帯状雌基部132も同様に、包装袋本体20のシーラント層に融着される雌シール部142と、雌シール部142と雌型咬合部との間に設けられた帯状雌基体部152とを有する。また、雌型咬合部は、第1のフック部18と、第1のフック部18に対向する第2のフック部19とを有する。
そして、雄型咬合部の頭部16および連結部材17と、雌型咬合部の第1のフック部18および第2のフック部19とが係合する際に咬合部10が形成される。
咬合部10は、引張弾性率が110MPa以上560MPa以下、融点が115℃以上160℃以下であり、改質材としてのTPOを含有するランダムポリプロピレンである。改質材としては、TPO以外に、LDPE、LLDPE、EPR、EPDM、PtBt1などの樹脂でも良い。
咬合部10を構成する樹脂の引張弾性率が110MPaよりも低いと頭部16および連結部材17と、雌型咬合部の第1のフック部18および第2のフック部19との係合強度が小さくなる。一方、咬合部10の樹脂の引張弾性率が560MPaよりも高いと、包装袋本体20に咬合具1をポイントシールする際、アルミニウム割れが多数発生する。
ここで、咬合部10の融点が115℃よりも低いと、咬合具1を包装袋本体20にヒートシールする際、咬合部10が熱変形する場合がある。また、咬合部10の融点が160℃よりも高いと、ポイントシールする際、咬合部同士が熱融着しにくくなり接着強度が低下するおそれがある。
帯状雄基体部151および帯状雌基体部152は、引張弾性率が700MPa以上1600MPa以下であって、ランダムポリプロピレン、又は、改質材を含有するランダムポリプロピレンである。改質材は、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレンなどの樹脂である。
ここで、帯状雄基体部151および帯状雌基体部152を構成する樹脂の引張弾性率が700MPaよりも低い場合、ヒートシールする際に、熱収縮によりシールシワが発生する場合がある。一方、帯状雄基体部151および帯状雌基体部152を構成する樹脂の引張弾性率が1600MPaよりも高い場合、ポイントシールする際、帯状雄基部131および帯状雌基部132が熱融着しにくくなりピンホールが発生する場合がある。
雄シール部141および雌シール部142は、密度が850kg/m以上920kg/m以下、MFRが1.0g/10分以上5.0g/10分以下のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを50質量%以上99質量%以下含有する樹脂である。
ここで、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンの密度が850kg/m未満であると、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンの滑り性が悪く、製袋時にジッパーの走行不良となり製袋できないおそれがある。一方、密度が920kg/mを超えると、雄シール部141および雌シール部142は帯状雄基体部151および帯状雌基体部152との接着強度が低下するおそれがありポリプロピレンのシーラント層との融着性が悪くなるおそれがある。
また、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンのMFRが1.0g/10分未満であると、高速成形に適さないおそれがある。一方、5.0g/10分を超えると、雄シール部141および雌シール部142は帯状雄基体部151および帯状雌基体部152との接着強度が低下するおそれがありポリプロピレンのシーラント層との融着性が悪くなるおそれがある。
そして、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンの含有量が50質量%未満であると、雄シール部141および雌シール部142は、シーラント層との融着性が悪く、手で簡単に剥離できる程度の接着強度となるおそれがある。一方、含有量が99質量%を超えると、押出時の成形性が悪くなるおそれがある。
包装袋本体20を構成する包材である基材フィルムとしては、基材層にシーラント層を積層した構成の積層フィルムが使用され、基材層とシーラント層との間には、中間層としてアルミニウム箔が設けられている。
基材層には、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP(biaxial Oriented PolyPropylene)フィルム)のほか、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET(PolyEthylene Teleftalate)フィルム)、ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN(PolyEthylene Naftalate)フィルム)などの二軸延伸ポリエステルフィルムや、ナイロン6、ナイロン66、ポリメタキシリレンアジパミド6(MXD6)などの二軸延伸ポリアミドフィルムなどが好適であるが、必要に応じて各種エンジニアリングプラスチックフィルムを使用することもできる。また、これらは単独で使用してもよく、また、複数組み合わせて積層して組み合わせて積層して使用することもできる。
また、中間層としては、アルミニウム箔の他に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、「EVOH」と略記する)、ポリ塩化ビニリデン(Poly VinyliDene Chloride、以下「PVDC」と略記する)、ポリアクリロニトリル(PolyAcryloNitrile、以下「PAN」と略記する)などのフィルムのほか、シリカ、アルミナ、アルミニウムなどの蒸着層やPVDCの塗装膜を使用することができる。
また、このようなチャックテープ付き包装袋30は、例えば、市販の咬合具付け三方シール製袋機等を用いて簡便に製造することができる。
なお、この場合の融着条件(温度、圧力等)は、咬合具1、及び包装袋本体20を形成するフィルム基材を構成する樹脂の種類等に応じて適宜決定することができる。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、咬合部10を構成する樹脂が特定の引張弾性率を有するとともに、帯状雄基体部151および帯状雌基体部152を構成する樹脂が特定の引張弾性率を有するので、アルミニウム箔を含む包装袋本体20に咬合具1をポイントシールする際、アルミニウム割れおよびピンホールの発生が防止され、また、包装袋本体20に咬合具1をヒートシールする際には、帯状雄基体部151および帯状雌基体部152のシールシワの発生および咬合部10の熱変形が抑制され、係合強度が良好な咬合具1を有する包装袋30が得られる。
そして、雄シール部141および雌シール部142は、特定の密度およびメルトフローレートを有するメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを特定の割合で含有するので、咬合具1とヒートシールされる包装袋本体20のシーラント層がポリエチレンである場合の他に、ポリプロピレンである場合であってもヒートシールを良好に行うことができる。
また、咬合部10を構成する樹脂は、特定の融点を有するため、この特定の融点よりも低い温度で包装袋本体20に咬合具1を取り付けることができる。
さらに、改質材として、融点が高い(130〜145℃)TPOを用いれば、咬合具1を包装袋本体20にヒートシールする際、咬合部10の熱変形や粉の発生を防止できるとともに、TPOは引張弾性率が低いため、ポイントシールする際、アルミニウム割れを良好に防止できる。
そして、帯状雄基体部151および帯状雌基体部152は、ランダムポリプロピレン、又は、改質材としてのホモポリプロピレンやブロックポリプロピレンなどの樹脂が混合されたランダムポリプロピレンであるので、咬合部10を構成する樹脂よりも引張弾性率が600MPa以上高く設定された際には、さらにアルミニウム割れを防止できる。
また、包装袋30は、咬合具1が包装袋本体20に取り付けられた構成からなるので、ポイントシールの際に、アルミニウム割れやピンホールの発生が防止され、また、ヒートシールの際に咬合部10の熱変形やシールシワの発生が抑制された美麗な包装袋30となる。
[実施形態の変形例]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、帯状雄基体部151には包装袋本体20のシーラント層に融着される雄シール部141が設けられ、帯状雌基体部152にも、包装袋本体20のシーラント層に融着される雌シール部142が設けられる構成を示したが、帯状雄基体部151は包装袋本体20のシーラント層に直接設けられていてもよく、帯状雌基体部152も、包装袋本体20のシーラント層に直接設けられていてもよい。また、帯状雄基体部151と包装袋本体20のシーラント層との間に雄シール部141と異なるシール部が設けられていてもよく、帯状雌基体部152と包装袋本体20のシーラント層との間に雌シール部142と異なるシール部が設けられていてもよい。そして、雄シール部141とシーラント層との間にさらに別のシール部が設けられていてもよく、雌シール部142とシーラント層との間にもさらに別のシール部が設けられていてもよい。
また、例えば、雄シール部141および雌シール部142は、密度が850kg/m以上920kg/m以下、メルトフローレートが1.0g/10分以上5.0g/10分以下のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを50質量%以上99質量%以下含有するとしたが、雄シール部141および雌シール部142のうちいずれか一方が、上述した特定の密度およびメルトフローレートを有し、上述したメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを特定の割合で含有しても良い。
さらに、前記実施形態では、雄シール部141および雌シール部142を構成する樹脂の密度が920kg/m以下としていたが、本発明では密度が920kg/mよりも大きくても良い。
また、前記実施形態では、雄シール部141および雌シール部142を構成する樹脂のメルトフローレートが5.0g/10分以下としていたが、本発明ではメルトフローレートが5.0g/10分よりも大きくても良い。
さらに、前記実施形態では、雄シール部141および雌シール部142はメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを50質量%以上含有するとしていたが、本発明では含有量が50質量%よりも少なくても良い。
そして、前記実施形態では、咬合部10の樹脂の融点が115℃以上160℃以下であるとしたが、本発明では咬合部10の融点が115℃よりも小さくても良く、また、融点が160℃よりも大きくてもよい。
そして、前記実施形態では、咬合部10は、改質材を含有するランダムポリプロピレンとしたが、本発明では、LLDPEでもよい。
この場合においても、アルミニウム割れおよびピンホールの発生を良好に防止できるとともに、シールシワがなく、咬合部10の熱変形の少ない包装袋30を得ることができる。
また、包装袋本体20は、内部にアルミニウム箔を有するとしたが、これに限られず、内部にアルミニウム箔を有していなくてもよい。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例等の内容に何ら限定されるものではない。
図2に示した形状のチャックテープについて、咬合部、帯状雄基体部、帯状雌基体部、雄シール部、および雌シール部を構成する樹脂を下記のようにして、また、これら樹脂を押出成形機を用いて共押出成形することにより、咬合具を得た。
なお、樹脂の物性に関しては、引張弾性率はJIS K7121に準じて測定した。融点はDSC(Differential Scanning Calorimetry)で測定して、最高融解ピークを融点とした。さらに、メルトフローレート(MFR)は、JIS K7210に準拠して試験温度が190℃,公称荷重が21.18Nの条件にてそれぞれ測定した。
[咬合具の作製]
[実施例1]
咬合部には、引張弾性率が800MPa,融点が133℃,エチレン量が4%のランダムポリプロピレンと、引張弾性率が260MPa,融点が141℃,エチレン量が1%の改質材としてのTPOとを50:50の比率で混合した混合物を用いた。混合物は、引張弾性率が530MPa,融点が141℃であった。
帯状雄基体部および帯状雌基体部には、引張弾性率が800MPa,融点が133℃,エチレン量が4%のランダムポリプロピレン樹脂を用いた。
雄シール部および雌シール部には、融点が95℃,MFRが3g/10分のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を用いた。
[実施例2]
実施例1の構成に対して、咬合部には、ランダムポリプロピレンと改質材としてのTPOとを30:70の比率で混合した混合物を用いた。混合物は、引張弾性率が420MPa,融点が141℃であった。
[実施例3]
実施例1の構成に対して、咬合部には、引張弾性率が260MPa,融点が141℃,エチレン量が1%のTPOを用いた。
帯状雄基体部および帯状雌基体部には、引張弾性率が1100MPa,融点が141℃,エチレン量が2.7%のランダムポリプロピレン樹脂を用いた。
[実施例4]
実施例1の構成に対して、咬合部には、引張弾性率が800MPa,融点が133℃,エチレン量が4%のランダムポリプロピレンと、引張弾性率が50MPa,融点が135℃の改質材としてのTPO(住友化学(株)製タフセレン:T5722)とを65:35の比率で混合した混合物を用いた。混合物は、引張弾性率が290MPa,融点が134℃であった。
[実施例5]
実施例1の構成に対して、咬合部には、引張弾性率が120MPa,融点が122℃のLLDPE樹脂を用いた。
また、帯状雄基体部および帯状雌基体部には、引張弾性率が1100MPa,融点が141℃,エチレン量が2.7%のランダムポリプロピレン樹脂を用いた。
[比較例1]
実施例1の構成に対して、咬合部には、引張弾性率が800MPa、融点が133℃,エチレン量が4%のランダムポリプロピレン樹脂を用いた。
これは、特開2005−329150号公報に記載のジッパーテープである。
[比較例2]
実施例1の構成に対して、咬合部には、引張弾性率が120MPa,融点が122℃のLLDPEを用いた。
帯状雄基体部および帯状雌基体部には、引張弾性率が120MPa,融点が122℃のLLDPE樹脂を用いた。
[比較例3]
実施例1の構成に対して、咬合部には、引張弾性率が70MPa,融点が100℃のLLDPE樹脂を用いた。
[比較例4]
実施例1の構成に対して、咬合部には、ランダムポリプロピレンと改質材としてのTPOとを30:70の比率で混合した混合物を用いた。混合物は、引張弾性率が420MPa,融点が141℃であった。
帯状雄基体部および帯状雌基体部には、引張弾性率が1800MPa、融点が164℃のホモポリプロピレン樹脂を用いた。
[比較例5]
実施例1の構成に対して、咬合部には、ランダムポリプロピレンと改質材としてのTPOとを60:40の比率で混合した混合物を用いた。混合物は、引張弾性率が580MPa,融点が141℃であった。
[包装袋本体を構成する基材フィルムの構成]
厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)と、厚さ9μmのアルミニウム箔と、厚さ40μmのポリエチレンシーラントを厚さ20μのポリエチレンで押出ラミネーションし、基材フィルムを作製した。
[基材フィルムに対する咬合具のポイントシール]
上述の基材フィルムをカットして、咬合具を基材フィルムの間に挟込みヒートシール試験機で咬合具をポイントシールしてアルミニウムが割れる率を測定した。
シール条件として160℃、3kgf/cm、0.5sec.でシールし、30回中に発生したアルミニウム割れ数からアルミニウム割れ率を調査した。
<アルミニウム割れの評価基準>
下記のアルミニウム割れの発生率に応じて評価した。
(アルミニウム割れの発生率)
A:0〜25%
B:26〜50%
C:51%〜
[包装袋の作製]
実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた咬合具を、三方シール製袋機を用いて、後述するフィルム基材に融着するとともに、フィルム基材の三方を融着して、咬合具付き包装袋を製造した。なお、三方を融着する際には、ポイントシールを含んでいる。
そして、下記の評価基準に基づいてシールシワ、咬合具の熱変形、ピンホールの発生、および超音波シール適性(粉の発生の有無)を評価した。
<シールシワの評価基準>
A:シールシワ発生しない。
C:シールシワが発生し、見た目が悪い。
<咬合部の熱変形の評価基準>
A:熱変形なし。
B:若干変形するが、係合度合に変化なし。
C:熱変形して、係合度合が低下する。
<ピンホールの評価基準>
A:ピンホールなし。
C:ピンホール発生。
[超音波シール適性]
前記製袋評価とは別に、出力400W、周波数28kMz、発振中の振動子とアンビルの間隔を0.4mmとし、シール圧力3kgf/cmで1秒間シールした場合に、溶融扁平化した箇所の周辺に、粉が発生しているかを目視で確認した。
<粉発生の評価基準>
A:粉なし。
C:粉あり。
<総合評価基準>
AA:アルミニウム割れの評価、シールシワの評価、咬合部の熱変形、ピンホールの評価、および粉発生の評価において全てAである。
BB:アルミニウム割れの評価、シールシワの評価、咬合部の熱変形、ピンホールの評価、および粉発生の評価のうち少なくともいずれかがBで、それ以外はAである。
CC:アルミニウム割れの評価、シールシワの評価、咬合部の熱変形、ピンホールの評価、および粉発生の評価のうち少なくともいずれかがCで、それ以外はAかBである。
Figure 0005410291
<評価結果>
表1の結果から分かるように、実施例1〜5では、アルミニウム割れやピンホールの発生が防止されるとともに、シールシワの発生や咬合部の熱変形が抑制された包装袋が得られることが分かった。特に、実施例1〜4では、熱変形や粉発生のない美麗な包装袋が得られることが分かった。
一方、比較例1では、咬合部、帯状雄基体部、および帯状雌基体部がランダムポリプロピレン樹脂であり、アルミニウム割れが発生した。比較例2では、帯状雄基体部および帯状雌基体部がLLDPE樹脂であり、アルミニウム割れおよびシールシワが発生し、粉が発生した。比較例3では、引張弾性率が70MPaの咬合部が用いられ、咬合部が熱変形するとともに、粉が発生した。比較例4では、引張弾性率が1800MPaの帯状雄基体部および帯状雌基体部が用いられ、ピンホールが発生した。比較例5では、咬合部はランダムポリプロピレンのTPOによる充分な軟質化効果が得られずアルミニウム割れが発生した。
本実施例によれば、咬合部を構成する樹脂が特定の引張弾性率を有するとともに、帯状雄基体部および帯状雌基体部に含有される樹脂が特定の引張弾性率を有するので、アルミニウム割れおよびピンホールの発生を防止することができるとともに、咬合具のシールシワの発生および咬合部の熱変形が抑えられ、係合強度が良好な咬合部を有する包装袋が得られることが分かった。
また、帯状雄基体部および帯状雌基体部が、ランダムポリプロピレンホモポリプロピレンを用いた樹脂である際には、シールシワが発生しないことが分かった。
さらに、咬合部を構成する樹脂として、ランダムポリプロピレンにTPOを含有して、ポリプロピレンの成分を増やしたものを用いることで、超音波による加熱の際に、粉が発生しないことが分かった。
本発明は、食品、薬品、医療品、雑貨等の各種物品を包装するための包装袋など、包装袋本体と、包装袋本体の内面に設けられた咬合具とを備えた包装袋に利用できる。

Claims (13)

  1. アルミニウム箔を含む包装袋本体の開口縁に略沿って設けられ、係脱可能な一対の雄部材および雌部材を備え、前記雄部材および前記雌部材が係合した際に前記包装袋本体とともに収納空間を形成する咬合具であって、
    前記雄部材は、前記包装袋本体の前記収納空間側に設けられた帯状雄基体部と、この帯状雄基体部の前記収納空間側に突設された雄型咬合部と、を有し、
    前記雌部材は、前記帯状雄基体部に対向する位置に設けられた帯状雌基体部と、この帯状雌基体部に突設され、前記雄型咬合部に係脱可能に係合して咬合部を構成する雌型咬合部と、を有し、
    前記帯状雄基体部および前記帯状雌基体部は、引張弾性率が700MPa以上1600MPa以下の樹脂であり、
    前記咬合部は、引張弾性率が110MPa以上560MPa以下の樹脂である
    ことを特徴とした咬合具。
  2. 請求項1に記載の咬合具であって、
    前記包装袋本体は、内部にアルミニウム箔を有する基材フィルムを有し、前記基材フィルムに、当該咬合具の長手方向の両端部がポイントシールされた後、三方を融着して形成される
    ことを特徴とした咬合具。
  3. 請求項1または請求項2に記載の咬合具であって、
    前記帯状雄基体部および前記帯状雌基体部は、前記包装袋本体に融着されるシール部を有し、
    前記シール部は、密度が850kg/m以上920kg/m以下、メルトフローレートが1.0g/10分以上5.0g/10分以下のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを50質量%以上99質量%以下含有する樹脂である
    ことを特徴とした咬合具。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の咬合具であって、
    前記咬合部は、融点が115℃以上160℃以下の樹脂である
    ことを特徴とする咬合具。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の咬合具であって、
    前記咬合部は、改質材を含有した樹脂である
    ことを特徴とする咬合具。
  6. 請求項に記載の咬合具であって、
    前記改質材は、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーである
    ことを特徴とする咬合具。
  7. 請求項に記載の咬合具であって、
    前記ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、融点が130〜145℃であることを特徴とする咬合具。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の咬合具であって、
    前記帯状雄基体部および前記帯状雌基体部は、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、およびホモポリプロピレンのうち少なくともいずれかを含有する樹脂である
    ことを特徴とした咬合具。
  9. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の咬合具であって、
    前記咬合部は、直鎖状低密度ポリエチレン又は低密度ポリエチレンの樹脂であり、
    前記帯状雄基体部および前記帯状雌基体部は、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、およびホモポリプロピレンの少なくともいずれかを含有する樹脂である
    ことを特徴とした咬合具。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の咬合具であって、
    前記帯状雄基体部および前記帯状雌基体部を構成する樹脂の引張弾性率は、前記咬合部を構成する樹脂の引張弾性率よりも270MPa以上高い
    ことを特徴とした咬合具。
  11. 包装袋本体と、
    請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の咬合具と、
    を備えたことを特徴とした咬合具付き包装袋。
  12. 請求項11に記載の咬合具付き包装袋であって、
    前記包装袋本体を構成する基材フィルムは、基材層と、前記咬合具が取り付けられるシーラント層と、前記基材層と前記シーラント層との間に設けられた中間層と、を積層した積層フィルムであり、
    前記中間層に、アルミニウム箔が設けられ、
    前記シーラント層は、ポリエチレンまたはポリプロピレンである
    ことを特徴とした咬合具付き包装袋。
  13. 請求項11または請求項12に記載の咬合具付き包装袋の製造方法であって、
    前記包装袋本体を構成する基材フィルムに、前記咬合具の長手方向の両端部をポイントシールした後、三方を融着して、包装袋本体を形成する
    ことを特徴とした咬合具付き包装袋の製造方法。
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