JP3554437B2 - 薄肉発泡成形体の製造方法及び金型 - Google Patents

薄肉発泡成形体の製造方法及び金型 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薄肉発泡成形成体の製造方法及び金型に関し、更に詳しくは、成形体の薄肉部を形成する狭小な成形空間内に予備発泡粒子を容易に充填でき、良好な品質の薄肉発泡成形体を製造する方法及び金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂等の型内発泡成形体は軽量性、緩衝性、断熱性等に優れていることから、精密機器の緩衝容器、機器部品の緩衝通い函等に広く使用されている。これらの緩衝容器にあっては、容器内は精密機器や部品を収納するために隔壁により複数個に仕切られているのが普通であり、この隔壁が厚いと収納効率が低下するばかりでなく、樹脂量も増加して不経済であるため、できるだけ薄いことが望ましい。
【0003】
しかし乍ら、このような薄肉部を形成するための金型の狭小な成形空間内に予備発泡粒子を均一に充填することは容易なことではない。
例えば、特公平7−4826号公報には、ポリオレフィン系樹脂型内薄肉成形体が記載されているが、その方法は、予備発泡粒子を型窩(成形空間)内で滞留詰まりしないように複数の粒子が並んだ寸法の型窩の間隙寸法より小さくなる状態に圧縮して隅々まで充填しておき、加熱成形時には型窩全体の内部粒子にまで水蒸気が行き亘るまで予備発泡粒子の膨張を抑制するという極めて複雑なものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は上記の如き複雑な方法ではなく、極めて簡易な方法により成形空間の狭小部に予備発泡粒子を均一に充填する方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を解決するべく鋭意研究の結果、特定の金型を用い、予備発泡粒子を成形空間内に充填するためのフィーダーからの充填エアーの流れを該粒子の充填方向にのみ整流することにより、上記課題が容易に解決されることを見出し、本発明に到達した。
【0006】
即ち、本発明の第1は、コア金型とキャビティ金型とにより画成される成形空間内に合成樹脂予備発泡粒子を充填し、加熱融着して発泡成形体を製造するに際し、型開方向に対して実質的に垂直な面にのみ蒸気孔を設けた金型を用い、前記予備発泡粒子を成形空間内に充填するためのフィーダーからの充填エアーの流れを実質的に予備発泡粒子の充填方向にのみ整流しながら充填することを特徴とする薄肉発泡成形体の製造方法を内容とする。
【0007】
本発明の第2は、1対のコア金型とキャビティ金型とからなる合成樹脂予備発泡粒子の発泡成形金型において、型開方向に対して実質的に垂直な面にのみ蒸気孔を設けたことを特徴とする薄肉発泡成形体を製造するための型内発泡成形用金型を内容とする。
【0008】
本発明に使用される合成樹脂としては、型内発泡成形に用いられる合成樹脂であれば使用でき、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂等が好適であるが、特に強靱性、耐衝撃性等の機械的特性や外観性の点からポリオレフィン系樹脂が好適である。
【0009】
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低、中、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等で代表されるエチレン系樹脂、ポリプロピレン、エチレン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・プロピレンブロック共重合体等で代表されるプロピレン系樹脂が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。中でも低、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、これらの2種以上の混合樹脂が発泡・成形性に優れる点で望ましい。これらは架橋又は未架橋のいずれでもよい。
ポリスチレン系樹脂としては、例えば、スチレン又はα−メチルエチルスチレンを50%以上含有してなるポリスチレン系樹脂、ハイインパクトポリスチレン系樹脂、スチレンとブタジエン、メチルメタクリレート、無水マレイン酸等との共重合樹脂等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0010】
図1は本発明に用いられる型内発泡成形用金型の1例を示す概略断面図で、コア金型1及びキャビティ金型2とからなり、両金型の内面により成形空間3が画成されている。4は蒸気孔、5はフィーダー、6はコア金型側蒸気弁、7はキャビティ金型側蒸気弁、8はコア金型側ドレン弁、9はキャビティ金型側ドレン弁である。図中、押出ピン、冷却水配管等は省略されている。
【0011】
図1から明らかな如く、本発明に用いる金型の特徴は、型開方向Aに対して実質的に垂直な面にのみ蒸気孔4aが穿設されている。かかる構造とすることにより、フィーダー5からの充填エアーの流れを予備発泡粒子の充填方向(aからbの方向)に整流しながら充填することができ、その結果、成形空間の狭小部3a内に予備発泡粒子を均一に充填することができる。
【0012】
この予備発泡粒子の充填の際、フィーダーが取り付けられた金型側のドレン弁(図1の場合はキャビティ金型側ドレン弁9)を閉とした状態で充填することにより、上記整流が一層効果的になされ、成形空間の狭小部に予備発泡粒子を均一に且つ効率的に充填することが可能である。
【0013】
上記成形空間の狭小部を形成する、蒸気孔を有しない相対向する2面で構成される成形空間の厚さtは特に制限されないが、tが予備発泡粒子1粒以上2粒未満の極めて薄い場合に本発明は特に好適に適用される。このような薄肉発泡成形体は従来技術では殆ど不可能か極めて困難であったものであり、本発明の如く極めて簡易な方法、金型により容易に達成されることは驚異的なことである。
尚、図1中、成形空間の狭小部は離型のためテーパーを誇張して示したが、実際の金型では殆ど無視しても差し支えのない程度のテーパーである。
【0014】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されないことは言うまでもない。
【0015】
実施例1
図2に示した成形空間(但し、薄肉部の厚さt=4mm)を有する、図1に示した型内発泡成形用金型(フィーダーは6個)を用いて、ポリプロピレン予備発泡粒子〔鐘淵化学工業株式会社製エペランPP(登録商標)、発泡倍率15倍)をフィーダー取付側金型のドレン弁を閉とした状態で充填エアー圧4Kg/cmGで充填した後、3.3Kg/cmGの水蒸気により加熱して発泡融着させ、然る後に冷却して図2と略同一の形状の薄肉発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の薄肉部tには粒子1個が均一に充填されており、融着性も充分で且つ外観も良好であった。
【0016】
実施例2
薄肉部の厚さt=6mmの金型を用い、ポリプロピレン予備発泡粒子〔鐘淵化学工業株式会社製エペランPP(登録商標)、発泡倍率30倍〕を用い、2.8Kg/cmGの水蒸気を用いた他は実施例1と同様にして薄肉発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の薄肉部tには粒子1個が均一に充填されており、融着性も充分で且つ外観も良好であった。
【0017】
比較例1
図3に示すように、型開方向に対して実質的に水平な面にも蒸気孔を穿設した通常の型内発泡成形用金型を用いた他は実施例1と同様にして薄肉発泡成形体を得た。
薄肉部には粒子が均一に充填されておらず、外観は不良で商品価値の全くないものであった。この場合は、図3に示す如く、フィーダーからの充填エアーの大半はaからcに流れ、予備発泡粒子の充填方向bには僅かしか流れないことに因るものと考えられる。
【0018】
比較例2
充填エアー圧を4Kg/cmGから6Kg/cmGに変えた以外は比較例1と同様にして薄肉発泡成形体を得たが、結果は比較例1と略同様であった。
【0019】
比較例3
図3に示すように、型開方向に対して実質的に水平な面にも蒸気孔を穿設した通常の金型を用いた他は実施例2と同様にして薄肉発泡成形体を得た。
薄肉部には粒子が均一に充填されておらず、外観は不良で商品価値の全くないものであった。
【0020】
【発明の効果】
叙上のとおり、本発明によれば薄肉発泡成形体を容易に製造することができ、従来殆ど不可能か又は極めて困難であった2粒未満の薄肉発泡成形体も容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の型内発泡成形用金型の一例を示す概略断面図である。
【図2】実施例及び比較例で用いた金型の成形空間を示す概略図である。
【図3】比較例で用いた従来の型内発泡成形用金型を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 コア金型
2 キャビティ金型
3 成形空間
4 蒸気孔
5 フィーダー
6 コア金型側蒸気弁
7 キャビティ金型側蒸気弁
8 コア金型側ドレン弁
9 キャビティ金型側ドレン弁

Claims (4)

  1. コア金型とキャビティ金型とにより画成される成形空間内に合成樹脂予備発泡粒子を充填し、加熱融着して発泡成形体を製造するに際し、型開方向に対して実質的に垂直な面にのみ蒸気孔を設けた金型を用い、前記予備発泡粒子を成形空間内に充填するためのフィーダーからの充填エアーの流れを実質的に予備発泡粒子の充填方向にのみ整流しながら充填することを特徴とする薄肉発泡成形体の製造方法。
  2. フィーダーが取り付けられた金型側のドレン弁を締めた状態で成形空間内に予備発泡粒子を充填する請求項1記載の製造方法。
  3. 1対のコア金型とキャビティ金型とからなる合成樹脂予備発泡粒子の発泡成形金型において、型開方向に対して実質的に垂直な面にのみ蒸気孔を設けたことを特徴とする薄肉発泡成形体を製造するための型内発泡成形用金型。
  4. 蒸気孔を有しない、相対向する2面で構成される成形空間の厚さが予備発泡粒子1粒以上2粒未満である請求項3記載の薄肉発泡成形体を製造するための型内発泡成形用金型。
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