JP3552890B2 - 抜止管継手 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水道管などに用いる、スリップオンタイプで、かつ、抜け止め機能を有する管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
挿し込むだけで連結が可能で、かつ、抜け止め機能を持った管継手は既に従来から提案されている。例えば、実開平5−67890号には、挿口の方に環状の突部を設ける一方、受口にはゴム輪とロックリングとを並べて設け、ゴム輪で止水を図り、ロックリングで抜止めを図った管継手が提案されている。また、特開昭62−47882号には、ゴム輪に複数個の金属製締付片を、内面が露出するように埋込み、この締付片のクサビ作用による内方移動によって、締付片の内面の歯部を挿口の外面に噛み込ませて抜け止めを図った管継手が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来の管継手にはいずれも欠点があって、実用上充分とはいえない。例えば、実開平5−67890号のものでは、ロックリングで抜け止めするのであるが、このロックリングは1つの割り構造であり、このリングの外側に別体の芯出し用ゴム輪を配する必要がある。この為、連結時の手間が煩わしい上に、組付け不良のおそれがある。また、特開昭62−47882号のものでは、締付片の内面歯部を挿口外面に噛み込ませて、締付け係止する方式であるから、抜け止めの強度に問題がある。例えば、水道管の場合、管を地中に埋設して埋め戻し、その後に地表から転圧を加える為、管には強い引張力が作用し、その上、地盤沈下や地震などにも対応しなければならず、連結部には相当の強度が要求される。しかし、前記のような締付方式では係止保持力が不充分で、長期に互って安心して使用することができない。
【0004】
本発明はこのような点に鑑み、受口への部材の組み付けが簡単で、現場作業でも失敗なくでき、かつ、抜け止め強度に富んだ管継手を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の管継手の技術的手段は、先端に突部を有する挿口と、内面にゴム輪取付部を有する受口と、ゴム輪取付部に嵌着される抜止ゴム輪とからなり、前記抜止ゴム輪は、複数個の弧状の係止片が抜止ゴム輪の内面に突出するように一体的に固着された前部と、後部と、この前後両部を結ぶ連結部とを備え、この連結部は隣接する係止片の間のゴム部でのみ繋がっていて、係止片の後面はゴムの無い切欠部になっており、また前記受口のゴム輪取付部は、抜止ゴム輪の前部と後部とが嵌合する前後の凹部と、この前後の凹部の間にあって、抜止ゴム輪の切欠部に嵌り込む凸部とを有し、受口のゴム輪取付部に嵌着された抜止ゴム輪の係止片が、挿口の突部と衝突して、挿口の抜け出しを防止することにある。
【0006】
前記抜止ゴム輪の後部の内面に形成された環状溝に、支持リングを嵌め込んで、ゴム輪取付部への抜止ゴム輪の固定強度を高めるようにしてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の管継手の実施の形態を図面の実施例に基づいて説明する。図1には、水道管に利用した実施例の連結部が示されている。1は管の挿口、2は受口である。3は挿口の先端に設けた環状の突部で、実施例では、金属製のリングを管外面に溶接止めして形成している。
【0008】
4は抜止ゴム輪で、受口2の内面に形成したゴム輪取付部5に嵌着固定される。このゴム輪4の詳細な形状は図2、3に示されており、前部4aと、後部4bと、前後両部を結ぶ連結部4cとからなる。ゴム輪4の前部4aには、複数個(図示例では4個)の金属製係止片6が付いている。この係止片6は図示の如く、弧状で、ゴム輪4に半埋込状に固着されていて、その内周縁はゴム輪4の内面から僅かに内方に突出している。なお、係止片6はゴム輪4の加硫成形時に埋設されているので、ゴム輪4と係止片とは完全に一体状になっていて、付着強度は高く、容易に離脱することはない。
【0009】
図3に示されるように、係止片6の後面はゴムの無い切欠部4dになっている。即ち、前部4aと後部4bとは、隣接する係止片6の間のゴム部でのみ連結部4cを介して繋がっている。また、受口2のゴム輪取付部5には前後の凹部5a、5bの間に凸部5cがあり、ゴム輪4を嵌めた時には、前方の凹部5aにゴム輪の前部4aが適度の間隔を有する状態で位置し、ゴム輪の切欠部4dには凸部5cが嵌り込み、後方の凹部5bの内にはゴム輪の後部4bが嵌り込むようになる。従って、この嵌着状態での固定保持力は強固である。7は支持リングで、金属製の割リングであり、ゴム輪の内面の環状溝8に嵌め込む。これにより、ゴム輪4と受口2との固定保持力が一層強化される。
【0010】
9は止水用のゴム輪で、受口2の止水ゴム輪取付部10に嵌着固定される。この止水ゴム輪9は前記の抜止ゴム輪4の後方に並べて設けられる。使用時にはこの止水ゴム輪9は挿口1と受口2との間に密着状に介在し、水が洩れ出るのを防ぐ。
【0011】
次に前記管継手の取付方式を説明する。先ず、支持リング7を外した係止ゴム輪4を受口2の内面に取付ける。ゴム輪4には金属製の係止片6が付いているが、係止片6は分割されており、かつ、係止片の背面が切欠部4dになっている為、ゴム輪4の変形は容易で、受口2のゴム輪取付部5に簡単に嵌めることができる。ただし、この取付時にはゴム輪の切欠部4dに取付部の凸部5cを嵌め込むなど、正確にセットすることが必要である。続いて、支持リング7をゴム輪の溝8に嵌め込む。支持リング7は割リングであるので、簡単に嵌めることができる。
【0012】
次に止水ゴム輪9を受口の取付部10に嵌め込む。このようにして2個のゴム輪4、9のセットを終えた後に挿口1を受口2内に挿し込む。挿口1には先端に突部3が付いているが、止水ゴム輪9は全体が弾性材であり、係止片6はゴム輪の前部4aで弾性支持されているので、挿口1を工具などを用いて強く押し込むことにより、挿込結合可能である。この結合状態では管に引張力が作用しても、挿口の突部3が係止片6に衝突するので、抜け出しが阻止され、また、結合部からの漏水は止水ゴム輪9によって防止される。
【0013】
本発明は前記の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で自由に変形実施可能である。特に、係止片6の個数、抜止ゴム輪4の詳細な形状、ゴム輪取付部5の凹凸形状などは自由である。
【0014】
【発明の効果】
本発明の管継手では、ゴム輪に付いている係止片と挿口の突部との衝突により、管の抜け出しを防止するので、抜止力が強く、通常の使用状態では勿論、地盤沈下や地震などでも容易に管が抜けることはない。また、係止片は複数に分割され、かつ、ゴム輪に完全一体状に固着され、更に係止片の背面が切欠部になっているので、ゴム輪の変形が容易であり、受口の取付部へのセットが簡単で、かつ、確実に行うことができる。更に、受口のゴム輪取付部への抜止ゴム輪の嵌着は、抜止ゴム輪の前後両部をゴム輪取付部の前後の凹部に嵌合させ、かつ、抜止ゴム輪の切欠部にはゴム輪取付部の凸部を嵌合させて行うので、嵌着状態での抜止ゴム輪の固定保持力は強固である。
【0015】
請求項2のものでは、支持リングで補強するので、抜止ゴム輪を受口の取付部にしっかりと固定でき、強い力が作用してもゴム輪が脱落せず、抜け止めを一層確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管継手の連結状態の断面図。
【図2】抜止ゴム輪の半断面図。
【図3】支持リングを分離したA−A断面図。
【符号の説明】
1 挿口
2 受口
3 突部
4 抜止ゴム輪
5 ゴム輪取付部
6 係止片
7 支持リング
8 溝
9 止水ゴム輪
Claims (2)
- 先端に突部を有する挿口と、内面にゴム輪取付部を有する受口と、ゴム輪取付部に嵌着される抜止ゴム輪とからなり、前記抜止ゴム輪は、複数個の弧状の係止片が抜止ゴム輪の内面に突出するように一体的に固着された前部と、後部と、この前後両部を結ぶ連結部とを備え、この連結部は隣接する係止片の間のゴム部でのみ繋がっていて、係止片の後面はゴムの無い切欠部になっており、また前記受口のゴム輪取付部は、抜止ゴム輪の前部と後部とが嵌合する前後の凹部と、この前後の凹部の間にあって、抜止ゴム輪の切欠部に嵌り込む凸部とを有し、受口のゴム輪取付部に嵌着された抜止ゴム輪の係止片が、挿口の突部と衝突して、挿口の抜け出しを防止する抜止管継手。
- 前記抜止ゴム輪の後部の内面に形成された環状溝に、支持リングを嵌め込んで、ゴム輪取付部への抜止ゴム輪の固定強度を高めた請求項1記載の抜止管継手。
Priority Applications (1)
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JP31595197A JP3552890B2 (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | 抜止管継手 |
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JP31595197A JP3552890B2 (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | 抜止管継手 |
Publications (2)
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JPH11141767A JPH11141767A (ja) | 1999-05-28 |
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Family
ID=18071570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP31595197A Expired - Lifetime JP3552890B2 (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | 抜止管継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (2)
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JP5432217B2 (ja) * | 2011-06-30 | 2014-03-05 | 株式会社栗本鐵工所 | 鋳鉄管の接続強度の試験機およびその試験方法 |
JP6093194B2 (ja) * | 2013-01-25 | 2017-03-08 | 日本鋳鉄管株式会社 | 管継手構造 |
-
1997
- 1997-10-31 JP JP31595197A patent/JP3552890B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH11141767A (ja) | 1999-05-28 |
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