JP3552806B2 - 部品実装方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電子部品実装機等における部品実装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エレクトロニクス化の進展に伴い、電子部品実装機においても一層の生産性の向上が必要となっている。
【0003】
以下、従来例の電子部品実装機について、図2、図3、図4を参照しながら説明する。
【0004】
図2に電子部品実装機の概略構成を示す。1はロータリヘッドで、複数備えたノズル2にて部品の実装を行なう。3はXYテーブルで、部品を実装する基板を固定し、ノズル2の下に基板を位置決めする。4L、4Rは部品供給部で、それぞれ複数のパーツカセット(部品供給手段)5が搭載されており、所望のパーツカセット5をノズル2の下に位置決めする。7はコントローラで、電子部品実装機全体の制御を行なう。10は部品切れ発生を作業者に知らせる表示器、11は基板の搬入手段、12は基板の搬出手段である。
【0005】
次に、図3を参照して部品供給部4L、4R(以下、単にL、Rと記す)の動作を説明する。図3(a)は各部品供給部L、Rにおけるパーツカセット5の配列状態を示す。部品供給部L、Rはともに全く同一の部品配列としてある。これは、一方の部品供給部L又はRで生産中に部品切れとなっても他方の部品供給部R又はLで生産を継続するためである。図3(b)は生産中の部品切れ発生時の部品供給部L、Rの動きを示す。(1)に示す状態は部品供給部Lが動作位置で生産中であり、部品供給部Rは部品供給部Lに干渉しない部品補充位置に位置している。ここで、部品切れが発生すると(2)の状態になる。すなわち部品供給部Lが部品補充位置に移動し、部品供給部Rが動作位置に移動し、生産を継続する。作業者は、部品供給部Lの補充を行なう。さらに、部品切れが発生すると(3)の状態になる。すなわち部品供給部Rが部品補充位置に移動し、部品供給部Lが動作位置に移動し、生産を継続する。このように部品供給部L、Rを入れ換えることで部品切れによる稼働率の低下を防止している。
【0006】
以上のような複数の部品供給部を用いた従来の部品実装方法について、図4のフローチャートを参照して詳しく説明する。部品供給部Lからノズル2にて部品を吸着し(ステップ#101)、次に部品が有るか、部品切れかを判定し(ステップ#102)、部品が有ればXYテーブル3に固定された基板に部品を実装する(ステップ#103)。次に、基板に対してこの実装機で実装すべきすべての部品の実装が終了した(以下、EOPと称する)か否かを判定し(ステップ#104)、EOPになるまでステップ#101〜#103の動作を繰り返す。EOPになれば、実装済み基板を搬出し、次の基板を搬入する(ステップ#105)。
【0007】
一方、ステップ#102で部品切れであった場合、部品供給部Lを補充位置へ移動し(ステップ#106)、部品供給部Rで生産を継続する(ステップ#107〜#111)。ここで、ステップ#107〜#111は、ステップ#101〜#105と同様の処理である。また、ステップ#107〜#111中のステップ#108で部品切れであった場合、部品供給部Rを補充位置へ移動するとともに(ステップ#112)、先に部品切れとなった部品供給部Lに対して部品補充中であるか否かを判定し(ステップ#113)、部品補充中であれば部品切れにより生産を停止し(ステップ#121)、部品補充が完了していれば、ステップ#101に戻って部品供給部Lで生産を継続する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような実装方法では、作業者による部品補充が即座に行われなければ、両部品供給部L、Rがともに部品切れとなって生産停止する恐れがあり、稼働率が低下するという問題があった。特に、夜間等作業者が少ない場合に長時間連続運転が困難であるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、部品切れによる生産停止を減らし、長時間連続運転ができ、実装機の稼働率を向上できる部品実装方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の部品実装方法は、それぞれ同一の部品配列で複数のパーツカセットを搭載した1対の部品供給部を有し、一方の部品供給部を動作位置に移動させ部品実装中に何れかの部品に部品切れが生じるとその部品供給部を補充位置に移動し待機させて部品補充を行い、他方の部品供給部を動作位置に移動させて部品実装を継続する部品実装方法であって、前記他方の部品供給部で部品実装を継続中に部品切れとなった場合に、先に部品切れとなった一方の部品供給部に対して部品補充中であるか否かを判定するステップと、前記判定で先に部品切れとなった一方の部品供給部に対して未だ部品補充中であった場合、前記一方の部品供給部で部品切れとなった部品と前記他方の部品供給部で部品切れとなった部品が別々の部品であるか否かの判定を行うステップと、前記判定で別々の部品である場合、両方の部品供給部から選択的に部品を吸着して部品実装を継続するステップとを有することを特徴とする。
【0011】
また、一方の部品供給部で部品切れとなった部品と前記他方の部品供給部で部品切れとなった部品が同一の部品であれば、部品切れにより生産を停止するようにすると好適である。
【0012】
【作用】
本発明の部品実装方法によれば、前記他方の部品供給部で部品実装を継続中に部品切れとなった場合に、先に部品切れとなった一方の部品供給部に対して部品補充中であるか否かを判定し、前記判定で先に部品切れとなった一方の部品供給部に対して未だ部品補充中であった場合、前記一方の部品供給部で部品切れとなった部品と前記他方の部品供給部で部品切れとなった部品が別々の部品であるか否かを判定し、前記判定で別々の部品である場合、両方の部品供給部から選択的に部品を吸着して部品実装を継続するので部品供給部の入れ換えのために多少の生産タクト低下はあっても生産停止することなく、連続して部品実装を継続することができ、部品実装機の稼働率を向上することができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の部品実装方法の一実施例について、図1を参照して説明する。
【0014】
なお、部品実装機の構成については、従来例において図2を参照して説明したものと同一であり、その説明を援用する。
【0015】
部品実装方法について、図1のフローチャートを参照して説明する。部品供給部Lからノズル2にて部品を吸着し(ステップ#1)、次に部品が有るか、部品切れかを判定し(ステップ#2)、部品が有ればXYテーブル3に固定された基板に部品を実装する(ステップ#3)。次に、基板に対してこの実装機で実装すべきすべての部品の実装が終了した(以下、EOPと称する)か否かを判定し(ステップ#4)、EOPになるまでステップ#1〜#3の動作を繰り返す。EOPになれば、実装済み基板を搬出し、次の基板を搬入する(ステップ#5)。
【0016】
ステップ#2で部品切れであった場合、部品供給部Lを補充位置へ移動し(ステップ#6)、部品供給部Rで生産を継続する(ステップ#7〜#11)。ここで、ステップ#7〜#11は、ステップ#1〜#5と同様の処理である。また、ステップ#7〜#11中のステップ#8で部品切れであった場合、部品供給部Rを補充位置へ移動するとともに(ステップ#12)、先に部品切れとなった部品供給部Lに対して部品補充中であるか否かを判定する(ステップ#13)。部品補充が完了していれば、ステップ#1に戻って部品供給部Lでの生産を継続する(ステップ#1〜#5)。
【0017】
一方、ステップ#13の判定で先に部品切れとなった部品供給部Lに対して未だ部品補充中であった場合、部品供給部Lで部品切れとなった部品と、部品供給部Rで部品切れとなった部品が別々の部品であるか否かの判定を行い(ステップ#14)、同一の部品であれば当該部品の実装は不可能であるため、部品切れにより生産を停止する(ステップ#21)。一方、ステップ#14の判定で別々の部品であると判定した場合、部品供給部L、Rの両方から選択的に部品を吸着する(ステップ#15)。ここでは、例えば図3で、部品供給部Lの部品Aが部品切れ、部品供給部Rの部品Bが部品切れとなった場合、部品供給部L、Rにそれぞれ部品B、部品Aがあれば、生産に必要な部品は部品供給部に存在しており、生産を停止する必要はないので、部品供給部Lから部品Bを、部品供給部Rから部品A、C〜Nを吸着する。次に部品が有るか、部品切れかを判定し(ステップ#16)、部品切れであれば、ステップ#14と同様に他方の部品供給部に当該部品があるか否かを判定し(ステップ#20)、部品があればステップ#15に戻って生産を継続し、部品がなければステップ#21に移行して部品切れにより生産を停止する。また、ステップ#16の判定で部品があれば、XYテーブル3に固定された基板に部品を実装し(ステップ#17)、基板に対してこの実装機で実装すべきすべての部品の実装が終了した(以下、EOPと称する)か否かを判定し(ステップ#18)、EOPになるまでステップ#15〜#17の動作を繰り返す。EOPになれば、実装済み基板を搬出し、次の基板を搬入する(ステップ#19)。
【0018】
以上のように、本実施例によれば、従来例であれば部品切れにより生産を停止したようなケースであっても、生産停止することなく、連続生産を可能とすることができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明の部品実装方法によれば、部品供給部の入れ換えのために多少の生産タクト低下はあっても生産停止することなく、連続して部品実装を継続するすることができ、部品実装機の稼働率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における部品実装方法のフローチャートである。
【図2】電子部品実装機の概略構成を示す斜視図である。
【図3】同電子部品実装機における部品供給部の部品切れ時の動作説明図である。
【図4】従来例の部品実装方法のフローチャートである。
【符号の説明】
4L 部品供給部
4R 部品供給部
Claims (2)
- それぞれ同一の部品配列で複数のパーツカセットを搭載した1対の部品供給部を有し、一方の部品供給部を動作位置に移動させ部品実装中に何れかの部品に部品切れが生じるとその部品供給部を補充位置に移動し待機させて部品補充を行い、他方の部品供給部を動作位置に移動させて部品実装を継続する部品実装方法であって、
前記他方の部品供給部で部品実装を継続中に部品切れとなった場合に、先に部品切れとなった一方の部品供給部に対して部品補充中であるか否かを判定するステップと、
前記判定で先に部品切れとなった一方の部品供給部に対して未だ部品補充中であった場合、前記一方の部品供給部で部品切れとなった部品と前記他方の部品供給部で部品切れとなった部品が別々の部品であるか否かの判定を行うステップと、
前記判定で別々の部品である場合、両方の部品供給部から選択的に部品を吸着して部品実装を継続するステップとを有することを特徴とする部品実装方法。 - 一方の部品供給部で部品切れとなった部品と前記他方の部品供給部で部品切れとなった部品が同一の部品であれば、部品切れにより生産を停止する請求項1に記載の部品実装方法。
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