JP3551892B2 - 耐熱性フェライト系ステンレス鋼とその鋼板 - Google Patents

耐熱性フェライト系ステンレス鋼とその鋼板 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、加工性に優れていて、例えば溶接管に成形された状態においても優れた加工性を示すと共に、900℃を超える過酷な高温環境下においても優れた高温特性を示し、自動車排気系の高温エキゾ−スト・マニホ−ルドやフロント・パイプあるいは発電プラント等の高温部材等として好適な、比較的安価な耐熱フェライト系ステンレス鋼並びにフェライト系ステンレス鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車排気系装置部品の1つであるエキゾ−スト・マニホ−ルドはエンジンから排出される高温の燃焼ガスと接触する部位にあり、そのためこれを構成する材料には耐酸化性,高温強度,熱疲労性等の多様な特性が要求される。
従来、かかるエキゾ−スト・マニホ−ルド用材料としてはJISに規格されているSUH409やSUS430J1Lが使用されていた。しかし、近年、自動車の燃費向上や高出力化が著しく進んだことから、排ガスの最高温度が約950℃、場合によっては1000℃にまで上昇するようになり、このような900℃を超える高温環境下で使用されると、従来のSUH409やSUS430J1Lでは耐酸化性および高温強度が大幅に劣化してしまい使用に耐えないことが明らかになっている。
【0003】
このように過酷な高温環境下においても優れた高温強度,耐酸化性を保持できる材料として、例えば特許第2880839号公報には〔Cr+Mo+Nb〕を特定範囲で含有させたエキゾ−スト・マニホ−ルド用鋼が開示されている。
また、特許第2959934号公報には、有効Nb(eff.Nb)を特定範囲に調整すると共に、Mo,V及びWを添加することによって優れた高温特性を確保しようとした耐熱フェライト系ステンレス鋼が開示されている。
更に、特許第2923825号公報には「低C,N−18%Cr− 1.0%Mn− 2.0%Mo−0.25%Cu」を基本成分とする鋼に 0.6%を超えるNbを含有させたフェライト系ステンレス鋼板が開示されており(以降、 成分量を表す%は断りのない限り質量%とする) 、このフェライト系ステンレス鋼板は1000℃という環境下においても優れた高温強度を示すとしている。
そして、これらの高温用鋼材はMo,Nbの固溶強化作用によって優れた高温特性を発揮することから、現在、エキゾ−スト・マニホ−ルド用部材等に適用される事例も多くなってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エキゾ−スト・マニホ−ルド用部材等に要求される主な特性としては、例えば特許第2959934号公報にも示されているように
1) 使用中の高温強度,熱疲労特性,高温疲労特性、
2) 900℃を超える領域での耐酸化性
3) 常温での加工性、
等を挙げることができる。
ただ、前述したように、最近になって高温環境下での特性改善が進んだ耐熱材料が次々と生み出されてはいるものの、これら材料は“常温での加工性”という点では更なる改善が望まれるものであった。
【0005】
例えば自動車のエキゾ−スト・マニホ−ルド用部材に用いれられるフェライト系ステンレス鋼の加工態様は、一般に、
A) 鋼板を板状のままでプレス等により成形する場合,
B) 鋼板を溶接管とし、管の状態で曲げ加工等を施す場合
の2種類に大別される。
ところが、最近、自動車の更なる燃費向上や軽量化の要求を受けて自動車エンジン廻りの省スペ−ス化が従来以上に進むことが確実視されており、それに伴いエキゾ−スト・マニホ−ルド用部材の加工形状に対する要求が極めて厳しいものになることが予想され、これら材料の常温加工特性に対して大きな注目が集まるようになってきた。
【0006】
即ち、自動車の将来像では、エキゾ−スト・マニホ−ルド用等に使用される部材が“板状のプレス成型品”であればその加工形状が従来以上に複雑化し、また“溶接管に加工された管状部材”であれば溶接後の管材に更に厳しい曲げ加工等を施こして製品としなければならなくなることが予想される。そして、このような厳しい加工環境下においては、前述した特許第2880839号公報,特許第2959934号公報あるいは特許第2923825号公報に開示されたエキゾ−スト・マニホ−ルド用材料では“プレス成形時の素材板の破断”や“溶接管とした後の管の延性不足に起因する曲げ割れ”が発生し、複雑な加工に十分耐え得ないことが明らかになってきている。
【0007】
また、特開平9−279312号公報には、Mo,Nbを含有させたフェライト系ステンレス鋼にBを添加し、これによって高温特性,耐食性,加工性の改善を図ることが提案されている。
しかしながら、このフェライト系ステンレス鋼は900℃を超える高温特性に関しては未検討であり、また溶接管の拡管加工における加工性の評価が行われているものの“鋼板のプレス性に関する検討”及び“造管後の管の加工性(曲げ加工性等)”に関する検討もなされておらず、本発明者らの検討結果からすると十分に満足できる高温特性,加工性を有しているとは言えなかった。
【0008】
上述のように、エキゾ−スト・マニホ−ルド用材等のように複雑な成形加工が施されて高温環境下で用いられるフェライト系ステンレス鋼には今後より優れた加工性能が望まれることが明らかであり、特に“板状での材料の成形加工性”並びに“溶接管に成形された後の管の状態での成形加工性(延性)”が殊更に重要であると考えられるが、“900℃を超える高温環境下で優れた高温特性を発揮する耐熱性フェライト系ステンレス鋼”についての成形加工性(鋼板のプレス成形性,溶接造管した後の管の延性等)の具体的知見は現在のところ全く得られていない。従って、従来鋼と同等あるいはそれ以上に優れた高温酸化性,高温強度を有し、かつ従来以上の厳しい要求の下で複雑な加工にも十分に耐え得る優れた常温加工特性を有する耐熱鋼は未だ実現されていないのが現状である。
【0009】
このようなことから、本発明が目的としたのは、優れた高温特性(高温強度,熱疲労特性,高温疲労特性、耐酸化性)を有すると共に、“板状”及び“これを溶接製管した管状”等の何れの形態においても優れた加工特性を示し、比較的安価でエキゾ−スト・マニホ−ルド用等として好適な耐熱性材料を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、Mo,Nb添加の耐熱性フェライト系ステンレス鋼の優れた高温特性に注目しながら、特に「従来材以上に優れた加工特性を発揮する耐熱性材料を開発するためには材料に施される加工形態及び加工される材料(母材)の性能をより詳細に把握する必要がある」との考えの下で、複雑な成形加工が要求されるエキゾ−スト・マニホ−ルドに加工する場合を想定して板状及び管状の種々材料をそれぞれ加工試験に供し、その加工形態と材料特性の相関について様々な検討を行った結果、次の結論を得るに至った。
【0011】
(a) 一般的に使用される鉄鋼材料は、板の状態では板面内の異方性(板の圧延方向,圧延直角方向,圧延45°方向での材料特性が異なる性質)が認められるのは止むを得ないが、従来知られているエキゾ−スト・マニホ−ルド用フェライト系ステンレス鋼の場合、圧延45°方向の伸びが一般的なフェライト系ステンレス鋼に比べると目立って低く、伸びの面内異方性が大きい。
(b) エキゾ−スト・マニホ−ルド等を想定した加工環境下では、板面内の伸びの異方性(伸びの方向差)は極力小さい方が板状での加工限界領域が広くなって加工特性が向上するので好ましい。また、板面内の伸びの異方性は板を溶接管に成形した後の管の延性にも影響し、板状での加工特性と同様、面内の伸びの異方性が小さい方が溶接管とした場合の管の延性も良好となる。
(c) 耐熱性フェライト系ステンレス鋼の場合、伸びの面内異方性は添加元素に影響され、添加元素の含有量を総合的に調整することにより異方性を小さくして成形性を改善することが可能である。
【0012】
即ち、本発明者らは、エキゾ−スト・マニホ−ルド用等として用いられる耐熱性フェライト系ステンレス鋼の加工特性は、それを板状とした時の板面内の伸びの異方性に注目すると比較的良く整理されることを確認し、伸びの面内異方性がある一定範囲内であれば板の状態において極めて優れた加工特性を確保できることを見出したのである。
また、溶接管とした後の管の延性についても、その母材となる鋼板の板面内の伸びの異方性が大きく影響していることを明らかとし、板での加工特性と同様、伸びの面内異方性がある一定範囲内であれば管の延性も大きく向上することを確認した。
【0013】
更に、本発明者らは、前述したように「板面内の伸びの異方性」がフェライト系ステンレス鋼の添加元素に影響されるとの知見を得たことから、優れた高温特性(耐酸化性や高温強度等)と優れた加工特性を両立させるため、高温特性と加工特性に及ぼす添加元素の影響について様々な検討を行い、下記に示す新たな知見を得ることができた。
【0014】
a) 従来のエキゾ−スト・マニホ−ルド用鋼は、高温強度の確保のためにMo,Nb,V,W等の各種合金元素を多量に添加しているので一般的なフェライト系ステンレス鋼と比較すると常温においても高強度となり、低延性となる。特に圧延45°方向の伸びが著しく劣化し、そのため板面内の伸びの異方性が大きくなって、厳しい加工条件下では加工に十分耐えることができない。ところが、Mo,Nbの添加量に応じてCuを添加し、このCu,Mo,Nbの添加量を特定の条件に従って規定すれば、優れた高温特性を確保しつつ板面内の伸びの異方性を小さくすることができ、加工特性が大きく向上する。
【0016】
b) なお、先に示した特許第2880839号公報には深絞り性を向上させるためにCuを添加したエキゾ−スト・マニホ−ルド鋼が記載されてはいるが、他の添加元素との関わりでのCu添加の材料特性に及ぼす明確な作用(例えば板状及びそれを溶接管としたときの延性に及ぼす作用や、 高温特性に及ぼす作用)については何の報告もなされていない。そして、このような単なるCu添加だけでは、耐熱性フェライト系ステンレス鋼の高温特性に悪影響を及ぼすことなくその常温成形性(特に板状及びそれを溶接管としたときの延性)を顕著に改善するという効果を確保することはできなかった。
【0017】
これに対して、本発明者らの「耐熱性フェライト系ステンレス鋼の高温特性に及ぼすCuの影響について」の更なる研究により、特定量範囲のMo,Nbと複合で添加することによって初めて板面内の伸びの異方性を極力小さくでき、かつ固溶Cuの影響で優れた高温特性を確保できることが確認されたのである。また、その効果は、従来の耐熱性フェライト系ステンレス鋼よりもMo,Nbの添加量が低い範囲においても発揮されるので、これまで高温特性を確保するために積極的に添加されていた高価な合金元素であるMoやNbを低減でき、従来よりも添加元素のコストを抑制できることも見出した
【0018】
本発明は、上記知見事項等に基づいてなされたものであり、次の1)〜6)に示す耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼並びに鋼板を提供するものである。
1) C: 0.02 %以下, Si 1.5 %以下, Mn 1.5 %以下,
P: 0.04 %以下, S: 0.01 %以下, Cu 1.5 %以下,
Cr 17 25 %, Mo 0.5 2.5 %, Nb 0.1 1.0
Al 0.2 %以下, N: 0.02 %以下
で、残部が Fe 及び不可避的不純物から成り、このうちの Cu Mo 及び Nb の含有量については更に下記の(1)式及び(2)式をも満足することを特徴とする、耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
Cu (%)− 0.05 Mo (%)+ Nb (%)}≧ 0.48 …(1)
Mo (%)+ Nb (%)≦3 …(2)
2) C:0.02%以下, Si: 1.5%以下, Mn: 1.5%以下,
P:0.04%以下, S:0.01%以下, Cu: 1.5%以下,
Cr:17〜25%, Ni: 1.0%以下(0を除く), Mo: 0.5〜 2.5%,
Nb: 0.1〜 1.0%, Al: 0.2%以下, N:0.02%以下
で、残部がFe及び不可避的不純物から成り、このうちのCu,Mo及びNbの含有量については更に下記の(1)式及び(2)式をも満足することを特徴とする、耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
Cu(%)−0.05{Mo(%)+Nb(%)}≧ 0.48 …(1)
Mo(%)+Nb(%)≦3 …(2)
3) 更に
V: 0.02 0.3 %, W: 0.02 1.0 %, Ca 0.0002 0.005 %,
B: 0.0002 0.005 %, Mg 0.0002 0.005 %, La 0.002 0.05 %,
Ce 0.002 0.05 %, Y: 0.002 0.05
の1種以上を含有して成ることを特徴とする、請求項1又は2に記載の耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
4) 下記(3)式で表される△ELの値が9%以下であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載の鋼から成る耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
△EL(%)= (EL0 +EL90) /2 −EL45(3)
但し、EL0 :圧延方向の伸び(%),
EL90:圧延直角方向の伸び(%),
EL45:圧延45°方向の伸び(%)
5) 下記(4)式で表されるELS の値が27%以上であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載の鋼から成る耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
ELS (%)= (EL0 +EL90+2EL45) /4 …(4)
但し、EL0 :圧延方向の伸び(%),
EL90:圧延直角方向の伸び(%),
EL45:圧延45°方向の伸び(%)
6) 下記(4)式で表されるELS の値が27%以上であることを特徴とする、請求項4記載の耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
ELS (%)= (EL0 +EL90+2EL45) /4 …(4)
但し、EL0 :圧延方向の伸び(%),
EL90:圧延直角方向の伸び(%),
EL45:圧延45°方向の伸び(%)
【0019】
【作用】
以下、本発明において“鋼”及び“鋼板”の構成を前記の如くに限定した理由を、その構成要件の作用と共に説明する。
[A] 鋼の組成
a) C
Cは鋼あるいは鋼板を硬質化させて加工性を低下させる好ましくない元素であり、また耐食性を劣化させる元素でもあるので、その含有量はできるだけ少なくするのが好ましい。そして、本発明が所期する優れた加工性を鋼あるいは鋼板に確保するためには、C含有量を0.02%以下に規制する必要がある。
【0020】
b) Si
Siは鋼の脱酸剤として有効な成分であると共に、鋼あるいは鋼板の耐酸化性を向上させる元素でもある。しかし、 1.5%を越えて含有させた場合、その添加量の増加とともに鋼あるいは鋼板を硬質化させて加工性を劣化し、本発明が所期する優れた加工性が確保できないことから、Si含有量は 1.5%以下と定めた。
【0021】
c) Mn
Mnには鋼の脱酸作用があり、また高温でのスケ−ル剥離を抑制する作用もあるので 1.5%以下の範囲で含有させることとした。なお、Mn含有量が 1.5%を超えると、発錆や孔食の起点となって耐食性が低下するだけでなく、鋼のコストが高くなって経済面で不利となる。
【0022】
d) P
Pは鋼あるいは鋼板の耐食性,靭性を低下させる不可避不純物元素であるので、その含有量はできるだけ低い方が望ましい。特に、P含有量が0.04%を越えると鋼あるいは鋼板の加工性劣化が顕著となることから、P含有量は0.04%以下と定めた。
e) S
Sは発錆や孔食の起点となって鋼あるいは鋼板の耐食性を劣化させる不可避不純物元素であるので、その含有量はできるだけ低い方が好ましい。特に、S含有量が0.01%を越えると鋼あるいは鋼板の耐食性劣化が顕著となることから、S含有量の上限を0.01%とした。
【0023】
f) Cu
Cuは鋼あるいは鋼板に所期する加工性,高温特性を確保するのに必須の元素であり、その効果を安定して得るためには、Mo,Nb添加量に応じた適量を添加する必要がある(この添加量調整の詳細については後述する)。なお、Cuが未添加の場合には、鋼あるいは鋼板に本発明が所期する優れた加工性,高温特性を確保することはできない。
一方、 1.5%を超えてCuを含有させるとその効果が飽和するだけでなく、鋼の熱間加工性が劣化するので好ましくない。従って、Cu含有量の上限を 1.5%と定めた。
ここで、鋼あるいは鋼板に所期する優れた加工特性,高温特性をより安定して得るための好ましいCu含有量範囲は 0.1〜 1.3%である。
【0024】
g) Cr
Crは鋼あるいは鋼板に所期する耐食性,耐酸化性を維持するための主要成分であり、Cr含有量の増加と共に鋼あるいは鋼板の耐食性や耐酸化性が向上する。そして、鋼あるいは鋼板に所期する耐食性,耐酸化性を確保するには17%以上のCr含有量が必要であるが、25%を超えて含有させると製造性が劣化し、コスト上昇を招くことから、Cr含有量の上限を25%と定めた。
【0025】
h) Ni
Niは鋼あるいは鋼板の靭性を改善させるために必要に応じて添加される元素である。しかし、 1.0%を超えてNiを含有させると鋼あるいは鋼板のコスト上昇を招くため、Ni含有量の上限を 1.0%と定めた。
【0026】
h) Mo
Moは鋼あるいは鋼板の高温強度を上げるために必要な元素であり、その効果を安定して発揮させるためには 0.5%以上のMo含有量が必要である。しかしながら、 2.5%を超えてMoを含有させると鋼あるいは鋼板の強度上昇が著しくなって加工性が劣化する。また、Moは高価な合金元素であり、コスト上昇を抑える観点からも、Mo含有量の上限を 2.5%とした。
【0027】
i) Nb
Nbは結晶粒界での炭化物,窒化物の析出を抑制して鋼あるいは鋼板の耐酸化性を向上させる効果がある。また、Nbは固溶状態で鋼あるいは鋼板の高温強度を改善する効果も大きい。そして、これらの効果が顕著化するのはNb含有量が 0.1%からであるが、 1.0%を超えて含有させると鋼あるいは鋼板が硬質化することから、Nb含有量は 0.1〜 1.0%と定めた。
【0028】
j) Al
Alは、鋼あるいは鋼板中の固溶Nを低減し、降伏点を下げて加工性を改善する効果と、鋼あるいは鋼板の靭性を改善する効果を発揮する。しかし、 0.2%を超えてAlを含有させると固溶Alが靭性を低下させ、製造性が劣化するという弊害が現れる。従って、Al含有量の上限を 0.2%と定めた。
また、鋼あるいは鋼板に優れた加工特性を安定して確保するために、Al含有量を「Al(%)/27−N(%)/14 ≧ 0」の範囲とするのが望ましい
【0029】
k) N
Nは、Cと同様に鋼あるいは鋼板を硬質化させて加工性を低下させる好ましくない元素であるので、その含有量はできるだけ少ない方が良い。そして、本発明では、鋼あるいは鋼板の加工性劣化及び耐食性劣化を抑制する観点から、N含有量の上限を0.02%と定めた。
【0030】
l) その他の成分
本発明に係る鋼あるいは鋼板には、その高温特性を高めるために必要に応じてV,W,Ca,B,Mg,La,Ce,Y等の元素を1種以上添加することができる。これらの元素それぞれの好適な含有量は、Vが0.02%〜 0.3%、Wが0.02〜 1.0%、Ca,BあるいはMgがそれぞれ0.0002〜 0.005%、La,CeあるいはYがそれぞれ 0.002〜0.05%である。これらの中でも、特にV,Wは高温強度をより安定して確保するために有効である。なお、本発明に係る鋼あるいは鋼板にあっては、これら各元素が上記範囲内で添加されたとしてもその基本特性に格別な悪影響が及ぶことはない。
【0031】
m) Mo ,Nb,Cu 添加バランス
本発明は、鋼あるいは鋼板中のCu含有量を、Mo,Nbの含有量に応じて「Cu(%)−0.05{Mo(%)+Nb(%)}≧ 0.48 」なる関係式を満たす範囲で含有させることに大きな特徴を有している。Cuをこの範囲で含有させることにより、耐熱性フェライト系ステンレス鋼あるいは鋼板に優れた高温特性と加工特性を共に確保することが可能となる。なお、「Cu(%)−0.05{Mo(%)+Nb(%)}」の値が0.48に満たないと鋼あるいは鋼板の加工特性が劣化する。
好ましくは、Mo,Nb,Cuが「Cu(%)−0.05{Mo(%)+Nb(%)}≧ 0.53 」となるように成分調整するのが良い。
【0032】
また、「Cu(%) −0.05{ Mo(%)+Nb(%) }≧ 0.48 」を満たす範囲であるならば、高価な合金元素であるMoやNbは「Mo(%) +Nb(%) ≦3」の範囲で含有されれば良く、このような範囲であっても十分な高温特性が確保される。なお、この場合、「Mo(%) +Nb(%) 」の値が3を超えるような量でMo,Nbを添加すると、コスト高となるばかりでなく、鋼あるいは鋼板の強度が上昇して加工特性が劣化するので好ましくない。より好ましいMo,Nb添加量は「Mo(%) +Nb(%) ≦2.7 」である。
【0033】
ところで、本発明においては、常温での加工特性を安定して確保するためにAlを「Al(%)/27−N(%)/14 ≧ 0」を満たす範囲で含有させても良い。この場合、Cuの含有量範囲がより低い側においても優れた加工特性を得ることができ、Cuの添加量を低減することが可能となる
【0034】
[B] 「板面の伸びの異方性」及び「板面の平均伸び」
本発明に係るフェライト系ステンレス鋼板において、「板状」及び「それを溶接管に成形した後の管状」で優れた加工特性を得るためには、板面内の伸びの異方性パラメ−タ△EL(%) {= (EL+EL90) /2−EL45}を9%以下にする必要がある。△ELが9%を超えると、板状での加工特性及び造管後の管状での延性が大きく劣化する。好ましい△ELの範囲は7%以下である。
なお、△EL(%) を9%以下にするためには、添加元素の含有量を前述したように総合的に調整して適正化すれば良い。
【0035】
また、本発明に係るフェライト系ステンレス鋼板において優れた加工特性を確保するためには、板面の平均伸びELs(%) {= (EL+EL90+2EL45) /4}は極力高い方が良く、27%以上であることが望まれる。ELsが27%に満たないと、板状での加工特性や造管後の管状での延性(特に溶接管の延性)が著しく低下する。より好ましくは「ELs(%) ≧29%」である。
ELs(%) にも鋼板の成分組成が大きく影響しており、ELs(%) を27%以上とするためにも、添加元素の含有量を前述したように総合的に調整して適正化するのが効果的である。
【0036】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。
〔実施例1〕
30kg真空溶解炉にて表1に示す各成分組成の鋼を溶製し扁平鋼塊としてから、厚さ45mm,幅140mm,長さ85mmのブロックを切り出し、1150℃×1時間の加熱を行い熱間圧延により厚さ 6.0mmの熱間圧延鋼板とした。
【0037】
【表1】
Figure 0003551892
【0038】
この熱間圧延鋼板を1000℃で焼鈍し、アルミナショットにてデスケ−ル処理を行った後、更に 6.0mm厚から 2.0mm厚まで冷間圧延を施し、1025℃で再結晶焼鈍した。
【0039】
このようにして得られたフェライト系ステンレス鋼板より、鋼板の圧延方向,圧延45°方向,圧延直角方向からそれぞれJIS Z 2201 に規定されるJIS 13B号試験片を採取し、JIS Z 2241 に規定される方法で常温の引張試験を行ってEL,EL45,EL90を測定した。そして、この測定値に基づいて「伸びの面内異方性パラメ−タ△EL{= (EL+EL90) /2−EL45}」及び「板面の平均伸びELs{= (EL+EL90+2EL45) /4}」を求めた。
【0040】
また、△EL及びELsと鋼板の板状での加工特性の相関を明らかにするために、上記のフェライト系ステンレス鋼板より直径90mmの円筒ブランクを作成して、深絞り試験装置を用い、シワ押さえ力:10kN,パンチ直径:50mm,潤滑油:日本工作油#660(商品名)なる条件で円筒成形試験を行い、破断およびパンチ肩部近傍でのネッキング発生の有無を調査した。
【0041】
更に、溶接管での延性を評価するため、前記鋼板を直径40mmのTIG溶接管とし、この溶接管からJIS Z 2201 に規定されるJIS 11号試験片を採取してJIS Z 2241 に規定される方法で引張試験を行い、管状での延性を評価した。
【0042】
また、鋼板の高温強度を調査するために、鋼板の圧延方向からJIS Z 2201 に規定される板状高温引張試験片を採取し、950℃にてJIS G 0567 に準ずる方法で高温引張試験を行い、950℃での高温強度を求めた。
そして、耐高温酸化性を評価するために、鋼板から厚さ 2.0mm,幅20mm,長さ30mmの試験片を採取し、表面を600番までのエメリ−紙で研磨し脱脂した後、大気中にて950℃で連続200時間の酸化試験を行い、目視にて異常酸化の有無を評価した。
【0043】
なお、その他の一般特性として、耐食性に関する評価も合わせて行った。
耐食性評価は、JIS Z 2371 に規定される塩水噴霧試験を連続10日間行い、10日後の試験片表面を光学顕微鏡の50倍視野にて観察し、発銹の有無を評価した。
また、各製造工程ごとに鋼板の外観観察を行い、鋼板の破断,幅部の割れ(以下、耳割れと称する)の発生有無を観察し、製造性の評価とした。
【0044】
これらの結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
Figure 0003551892
【0046】
表2に示される結果からも明らかなように、本発明例に係るフェライト系ステンレス鋼は、何れも、△ELが9%以下となり、円筒成形における破断およびネッキングが発生せず、また管状での延性も32%以上を確保できていて、板状あるいは管状の何れの状態であっても良好な加工特性を示している。
また、950℃での高温強度は安定して18Mpa以上を確保できており、耐酸化性の評価でも異常酸化の発生は認められず、その他、耐食性試験後の発銹や製造時の不具合もなく良好である。
【0047】
これに対して、「Cu(%) −0.05{ Mo(%)+Nb(%) }」の値が0.48に満たない比較例(No.14 〜16)では、△ELが9%を超え、またELsが27%に満たず、板あるいは溶接管での加工性が劣っている。
また、Mo,Nbの含有量の少ない比較例(No.18, 19 )では、950℃での高温強度が確保できず、一方、Mo,Nbが本発明の範囲を超えて過剰に含有された比較例(No.20, 21 )では加工性が劣っている。
【0048】
Cu含有量が本発明範囲を超えて過剰となっている比較例(No.17 )では、熱間圧延時に耳割れが発生し製造性が劣化するため好ましくない。
また、Mo,Nbが3を超えて含有される比較例(No.22 )では加工特性が劣っており、かつ合金元素添加量が過剰であるために鋼がコスト高となり好ましいものではない。
【0049】
また、その他の成分が本発明の規定範囲外となる比較例(No.23 〜31)では、本発明が耐熱性フェライト系ステンレス鋼に要求する加工性,高温強度,耐酸化性,耐食性及び製造性の全てを満足することがない。
【0057】
【効果の総括】
以上に説明したように、本発明によれば、板状あるいは溶接管の何れの状態であっても従来材よりも優れた加工特性を有し、かつ高温強度,耐酸化性等といった高温特性にも優れる耐熱性フェライト系ステンレス鋼あるいは鋼板を安定提供することが可能となり、高温エキゾ−スト・マニホ−ルド,フロントパイプ等の自動車排気系部材用や発電プラント等の高温部材用としてその性能改善に大きく寄与することが期待できる。また、高価な合金元素であるMo,Nbの添加量を従来鋼よりも低減することが可能であるため、優れた加工特性を有する耐熱性フェライト系ステンレス鋼材料を従来よりも安価に提供することも可能になるなど、本発明の産業上の効果は極めて大きい。

Claims (6)

  1. 質量%にて、
    C: 0.02 %以下, Si 1.5 %以下, Mn 1.5 %以下,
    P: 0.04 %以下, S: 0.01 %以下, Cu 1.5 %以下,
    Cr 17 25 %, Mo 0.5 2.5 %, Nb 0.1 1.0
    Al 0.2 %以下, N: 0.02 %以下
    で、残部が Fe 及び不可避的不純物から成り、このうちの Cu Mo 及び Nb の含有量については更に下記の(1)式及び(2)式をも満足することを特徴とする、耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
    Cu (%)− 0.05 Mo (%)+ Nb (%)}≧ 0.48 …(1)
    Mo (%)+ Nb (%)≦3 …(2)
  2. 質量%にて、
    C:0.02%以下, Si: 1.5%以下, Mn: 1.5%以下,
    P:0.04%以下, S:0.01%以下, Cu: 1.5%以下,
    Cr:17〜25%, Ni: 1.0%以下(0を除く), Mo: 0.5〜 2.5%,
    Nb: 0.1〜 1.0%, Al: 0.2%以下, N:0.02%以下
    で、残部がFe及び不可避的不純物から成り、このうちのCu,Mo及びNbの含有量については更に下記の(1)式及び(2)式をも満足することを特徴とする、耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
    Cu(%)−0.05{Mo(%)+Nb(%)}≧ 0.48 …(1)
    Mo(%)+Nb(%)≦3 …(2)
  3. 質量%にて、更に
    V: 0.02 0.3 %, W: 0.02 1.0 %, Ca 0.0002 0.005 %,
    B: 0.0002 0.005 %, Mg 0.0002 0.005 %, La 0.002 0.05 %,
    Ce 0.002 0.05 %, Y: 0.002 0.05
    の1種以上を含有して成ることを特徴とする、請求項1又は2に記載の耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
  4. 下記(3)式で表される△ELの値が9%以下であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載の鋼から成る耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
    △EL(%)= (EL0 +EL90) /2 −EL45(3)
    但し、EL0 :圧延方向の伸び(%),
    EL90:圧延直角方向の伸び(%),
    EL45:圧延45°方向の伸び(%)
  5. 下記(4)式で表されるELS の値が27%以上であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載の鋼から成る耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
    ELS (%)= (EL0 +EL90+2EL45) /4 …(4)
    但し、EL0 :圧延方向の伸び(%),
    EL90:圧延直角方向の伸び(%),
    EL45:圧延45°方向の伸び(%)
  6. 下記(4)式で表されるELS の値が27%以上であることを特徴とする、請求項4記載の耐熱性,加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
    ELS (%)= (EL0 +EL90+2EL45) /4 …(4)
    但し、EL0 :圧延方向の伸び(%),
    EL90:圧延直角方向の伸び(%),
    EL45:圧延45°方向の伸び(%)
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