JP5540637B2 - 耐熱性に優れるフェライト系ステンレス鋼 - Google Patents

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本発明は、自動車や二輪車のエキゾーストマニホールドや排気管、コンバーターケース等の排気系部材、火力発電プラントの排気ダクト、熱交換器および燃料電池関連部材などのように、繰り返しの熱サイクルを受ける環境下で使用される部材に用いられるフェライト系ステンレス鋼に関するものである。
自動車や二輪車のエキゾーストマニホールドや排気管コンバーターケース等に代表される排気系部材は、エンジンの起動・停止に伴って、高温域への昇温と常温への降温という熱サイクルを繰り返し受ける。そのため、これらの部材は、部材周囲や自らの形状に起因した拘束を受けて、自由な膨張や収縮が妨げられるため、熱応力による疲労を起こすことが知られている。そのため、熱疲労特性に劣る材料を、上記部材に使用した場合には、使用中に破断を起こしたり、排ガスの漏えいを起こしたりする。
排気系部材に使用中に受ける熱疲労は、一般に、熱サイクルの最高温度が高いほど厳しくなる。しかしながら、低エミッション化が指向されていている現在、自動車エンジンの燃焼温度は年々高まる傾向にあり、排気系部材に用いられる材料には、従来にも増して、熱疲労特性に優れることが要求されている。
上記排気温度の高温化に対応できる排気系部材用の材料としては、従来、NbやMoを添加したフェライト系ステンレス鋼、例えば、JIS G4305に規定されたSUS444(19Cr−1.8Mo−0.2Nb鋼,19Cr−2Mo−0.5Nb鋼など)が知られているが、その他にも幾つかの排気系部材用の材料が開発されている。例えば、特許文献1には、Siを一定量以下に低減して室温での加工性を保持した上で、MoとWを複合添加することにより、900℃を超える高温における耐酸化性を高めたフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
また、特許文献2には、600〜750℃の中温度域でCuの析出物を微細に析出させ、さらに、800℃以上の高温度域では、微細析出したCu析出物を再固溶させて固溶強化を図ることにより、800℃以上の高温度域の排ガス環境下で使用される排気系部品に必要な強度、耐熱疲労性および耐酸化性を備えたフェライト系ステンレス鋼が開示され、特許文献3には、排ガス部材に使用される前の段階で、Cuの析出物(ε−Cu相)の存在形態をある特定の状態にしておくことによって、熱疲労特性を高めたフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
また、特許文献4には、Nbを含むCr含有鋼において、Si,Crの含有量を低減し、MoをSi含有量と関連して適正量添加することにより、Laves相の析出を抑制し、Moを固溶Mo主体の存在形態とすることにより、常温強度を上昇させることなく高温強度を高め、しかも異常酸化の発生を抑制した鋼が開示され、さらに、特許文献5には、Nb,Moの含有量を適正化して室温伸びの面内異方性を改善し、固溶Cuにより高温強度を確保した耐熱性フェライト系ステンレス鋼が開示されている。
特開2004−018921号公報 特開2000−297355号公報 特開2006−117985号公報 特開2002−212685号公報 特開2001−303204号公報
しかしながら、上記の従来技術のフェライト系ステンレス鋼では、昨今における排気ガス温度の上昇に十分対応することは難しくなってきており、より熱疲労特性および繰り返し酸化特性に優れた材料の開発が望まれている。
そこで、本発明の目的は、従来の排気系部材用の材料が抱える上記問題点を有利に解決することによって、従来材よりも熱疲労特性および繰り返し酸化特性が格段に優れたフェライト系ステンレス鋼を提供することにある。
発明者らは、フェライト系ステンレス鋼の熱疲労特性に及ぼす各種添加元素の影響に着目して鋭意研究を重ねた。その結果、20mass%を超えるCrを含有するフェライト系ステンレス鋼において、Nb,Mo,CuおよびBを複合添加することに加えてさらに、SiおよびMnの含有量を最適化することによって熱疲労特性と繰り返し酸化特性を飛躍的に向上させることができることを知見し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、C:0.02mass%以下、Si:0.3mass%以下、Mn:1mass%以下、P:0.05mass%以下、S:0.01mass%以下、Al:0.5mass%以下、N:0.02mass%以下、Cr:20〜40mass%、Ni:1mass%以下、Nb:0.3〜1mass%、Mo:0.1〜3mass%、Cu:1〜3mass%、B:0.0003〜0.01mass%を含有し、SiとMnが、下記式;
2×Si+Mn<1mass%
ただし、各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%)を示す。
を満たして含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有することを特徴とする熱疲労特性および繰り返し酸化特性に優れるフェライト系ステンレス鋼である。
本発明は、上記成分組成に加えてさらに、V:0.5mass%以下、W:1〜5mass%、Ti:0.02〜0.5mass%、Zr:0.02〜0.5mass%、Co:0.05〜3mass%およびTa:2mass%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする。
本発明によれば、熱疲労特性および繰り返し酸化特性が、従来材と比較して格段に優れたフェライト系ステンレス鋼を提供することができる。従って、本発明のフェライト系ステンレス鋼は、低エミッション化が進められている自動車や二輪車などの排気系部材の材料等として好適に用いることができる。
熱疲労試験に用いた試験片形状を示す図である。 熱疲労試験条件の加熱サイクル、歪サイクルを説明する図である。
まず、本発明のフェライト系ステンレス鋼の成分組成を上記範囲に限定する理由について説明する。
C:0.02mass%以下
Cは、鋼の成形性や耐食性を低下させる元素であるので、0.02mass%以下に制限する。好ましくは、0.01mass%以下である。
Si:0.3mass%以下
Siは、鋼の酸化特性を向上する元素であり、本発明における重要元素の1つである。しかし、過剰なSiの添加は、Laves相の析出を促進し、熱疲労特性を低下させるため、0.3mass%以下に制限する。好ましくは0.2mass%以下である。
Mn:1mass%以下
Mnは、スケール密着性を向上させ、繰り返し耐酸化性を向上する元素である。しかし、発明者らの研究によれば、Mnは、熱疲労特性に対して悪影響を及ぼす元素であることを新規に知見した。その原因はまだ明確にはなっていないが、Mnの添加によって、熱膨張挙動が変化するためと考えられる。そのため、Mnは1mass%以下とする。好ましくは0.1〜0.6mass%の範囲である。
P:0.05mass%以下
Pは、鋼の耐食性、靭性を低下させる有害な元素であり、0.05mass%以下に制限する。好ましくは0.03mass%以下である。
S:0.01mass%以下
Sは、鋼の発銹や孔食の起点となり耐食性を低下させる有害な元素であり、0.01mass%以下に制限する。好ましくは0.002mass%以下である。
Al:0.5mass%以下
Alは、一般には、製鋼段階において脱酸剤として添加される元素であり、Al脱酸を行う場合は不可避的に添加される元素である。また、耐酸化性を向上する効果があるので、必要に応じて積極的に添加してもよい。しかし、Alの過剰な添加は、靭性を低下させるため、上限は0.5mass%とする。好ましくは、0.3mass%以下である。
N:0.02mass%以下
Nは、鋼の成形性や耐食性を低下させる有害な元素であるため、0.02mass%以下に制限する。好ましくは、0.01mass%以下である。
Cr:20〜40mass%
Crは、フェライト系ステンレス鋼の耐食性を確保するために必要な基本成分である。また、Crは、本発明で実施した熱疲労試験の全ての温度範囲において、強度を高め、熱疲労特性を向上する効果や、耐酸化性を向上させる効果を有する。しかし、Crが20mass%未満では、十分な熱疲労特性向上効果が得られず、一方、40mass%を超えると、加工性を損なう。よって、Crは20〜40mass%の範囲とする。好ましくは、21〜35mass%の範囲である。
Ni:1mass%以下
Niは、鋼の靭性を向上する効果を有する元素である。しかし、Niは高価であるので、1mass%以下とする。
Nb:0.2〜1mass%
Nbは、鋼の高温強度を高めるとともに、熱疲労寿命を向上させる元素であり、本発明における重要元素の1つである。しかし、Nbの添加量が0.2mass%未満では、十分な高温強度が得られず、一方、1mass%を超える過剰な添加は、多量のLaves相が析出し、熱疲労特性の低下を招く。よって、Nbは0.2〜1mass%の範囲とする。好ましくは、0.3〜0.6mass%の範囲である。
Mo:0.1〜3mass%
Moは、鋼の高温強度を高めるとともに、熱疲労寿命を向上させる重要な元素である。Mo含有量が0.1mass%より少ないと、十分な高温強度が得られず、一方、3mass%を超える過剰な添加は、多量のLaves相やσ相を析出し、熱疲労特性の低下を招く。よって、Moは0.1〜3mass%の範囲とする。好ましくは、1〜2mass%の範囲である。
Cu:1〜3mass%
Cuは、繰り返して受ける熱サイクル中に微細なε−Cuの析出と固溶を繰り返すことで、長期間、低温域の強度を高く保持し、熱疲労特性を向上させる効果を有する元素であり、本発明における不可欠な元素の1つである。上記効果は、Cuを1mass%超添加することで発現するが、3mass%を超える過剰な添加は、鋼の靭性を低下させる。よって、Cuは1〜3mass%の範囲で添加する。好ましくは1.2〜2mass%の範囲である。
B:0.0003〜0.01mass%
Bは、粒界近傍におけるLaves相の析出を抑制し、高温強度を高めるとともに、熱疲労特性を向上する効果を有する、本発明における重要元素の1つである。上記効果を得るには0.0003mass%以上の添加が必要である。しかし、0.01mass%を超える過剰な添加は、鋼の融点を下げ、溶接時の高温割れを引き起こす。よって、Bは0.0003〜0.01mass%の範囲とする。好ましくは、0.0005〜0.003mass%の範囲である。
(2×Si+Mn):1mass%未満
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、熱疲労特性と繰り返し酸化特性との両立を図るためには、SiとMnが上記組成範囲を満たすことに加えてさらに、下記式;
(2×Si+Mn)<1mass%
ただし、各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%)を示す。
を満たして含有していることが必要である。
十分な熱疲労特性を得るには、SiやMnは低いほど好ましく、一方、酸化特性の向上には、SiやMnは高い方が好ましいという、相反する要求がある。しかし、本発明のフェライト系ステンレス鋼においては、低Si化、低Mn化による酸化特性の低下を、Crの添加によって補うことができるので、SiおよびMnを、上記関係式を満たす範囲に限定しても、優れた熱疲労特性と繰り返し酸化特性の両立を図ることが可能となった。なお、好ましくは、(2×Si+Mn)は0.7mass%以下である。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、上記の必須とする成分に加えてさらに、V,W,Ti,Zr,CoおよびTaのうちから選ばれる1種または2種以上を下記の範囲で含有することができる。
V:0.5mass%以下
Vは、鋼の成形性を高めるのに有効な元素である。しかし、0.5mass%を超える過剰な添加は、粗大なV(C,N)が析出して、表面性状を劣化させる。よって、Vを添加する場合は、0.5mass%以下とするのが好ましい。
W:1〜5mass%
Wは、鋼中に固溶することによって、高温強度および耐酸化性を高める効果がある元素である。これらの効果は、1mass%以上の添加で認められる。しかし、5mass%を超える過剰な添加は、原料コストの増大を招く。よって、Wを添加する場合には、1〜5mass%の範囲で添加するのが好ましくい。より好ましくは、2〜3.5mass%の範囲である。
Ti:0.02〜0.5mass%
Tiは、鋼の成形性を向上させる元素であり、また、C,Nとの親和力がNbより強いため、それらと優先的に結合して有効Nbの固溶量を増加させる効果がある。このような効果は、0.02mass%以上で認められるが、0.5mass%を超えて添加すると、粗大なTi(C,N)が析出して表面性状を劣化させる。よって、Tiは0.02〜0.5mass%の範囲で添加するのが好ましい。より好ましくは、0.02〜0.4mass%の範囲である。
Zr:0.02〜0.5mass%
Zrは、Tiと同様、成形性を向上させる元素であり、C,Nとの親和力がNbより強く、それらと優先的に結合するため、有効Nbの固溶量を増加させる効果がある。このような効果は、0.02mass%以上の添加で認められるが、0.5mass%を超える添加は、Zr金属間化合物が析出して鋼を脆化させる。よって、Zrは0.02〜0.5mass%の範囲で添加するのが好ましい。より好ましくは、0.02〜0.4mass%の範囲である。
Co:0.05〜3mass%
Coは、鋼の高温強度を高めるのに有効な元素であり、必要に応じて添加することができる。この効果は、0.05mass%以上の添加で認められる。しかし、過剰な添加はコストの上昇を招くため、上限を3mass%とするのが好ましい。より好ましくは、0.1〜1mass%の範囲である。
Ta:2mass%以下
Taは、鋼の高温強度を高めるのに有効な元素であり、必要に応じて添加することができる。しかし、2mass%を超える多量の添加は、Laves相の析出によって熱疲労特性を低下させるので、添加する場合は、2mass%以下とするのが好ましい。より好ましくは1.5mass%以下である。
次に、本発明のフェライト系ステンレス鋼の好ましい製造方法について説明する。
本発明の鋼の製造条件は、特に限定されるものではなく、Cr含有鋼の一般的な製造方法であれば好適に用いることができる。例えば、上記の適正な成分組成に調整した溶鋼を、転炉や電気炉等の溶製炉さらには取鋼精錬、真空精錬等の2次精錬を経て溶製した後、連続鋳造方法または造塊・分塊法でスラブとし、その後、そのスラブを、熱間圧延、熱延板焼鈍、酸洗、冷間圧延、仕上焼鈍、酸洗の各工程を順次経て、冷延焼鈍板とする製造方法を採用することができる。なお、上記工程における冷間圧延は、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延としてもよく、また、冷間圧延、仕上焼鈍、酸洗の各工程は繰り返して行ってもよい。さらに、熱延板焼鈍工程は省略してもよい。
表1に示す成分組成を有するNo.1〜29の鋼を真空溶解炉で溶製して100kg鋼塊とした後、この鋼塊を1200℃に加熱し、熱間圧延して厚さ30mmのシートバーとし、以下の熱疲労試験および繰り返し酸化試験に供した。
Figure 0005540637
<熱疲労試験>
上記シートバーの一部を、鍛造して厚さ30mm×幅30mmの角棒とし、その角棒に、1000〜1150℃×1〜5分間保持後、20℃/s以上で冷却する仕上熱処理を施した後、その角棒から、図1に示した形状の熱疲労試験片(最細部直径8mmφ)を採取し、熱疲労試験に供した。なお、上記熱疲労試験は、図2に示したように、最低温度200℃で90s保持後、6℃/sで最高温度880℃まで昇温し、この温度に120s保持後、再び最低温度200℃まで6℃/sで降温するヒートサイクルを1サイクルとする熱処理を繰り返し付与する条件で行った。なお、上記熱疲労試験における見かけ歪は、電気機械システムによって、自由熱膨張収縮歪の60%(拘束率0.40)となるよう制御した。また、熱疲労寿命は、荷重−歪ヒステリシスループが安定する5サイクル目における最大荷重に対して、90%まで最大荷重が低下した時点のサイクル数とし、このサイクル数が1200を超えるものを熱疲労特性に優れる(○)と評価した。
<繰り返し酸化試験>
熱間圧延して得た厚さ30mmの上記シートバーを、1000〜1200℃に加熱し、さらに熱間圧延して厚さ5mmの熱延板とし、この熱延板に1000〜1200℃の温度で熱延焼鈍板を施した後、酸洗し、圧下率60%で冷間圧延し、1000〜1200℃の温度で仕上焼鈍し、酸洗して、板厚2mmの冷延焼鈍板とした。
この冷延焼鈍板から厚さ2mm×幅20mm×長さ30mmの試験片を各2枚ずつ採取し、その試験片を、大気中で1000℃×8min加熱後、冷却して、200℃×1min保持するヒートサイクルを繰り返す酸化試験を1000サイクル実施した。なお、繰り返し酸化特性の評価は、試験後、試験片表面を目視観察してスケール剥離の無いものを良好(○)であると判定した。
上記熱疲労試験および繰り返し酸化試験の結果を表2に纏めて示した。表2から、本発明の成分組成を満たすフェライト系ステンレス鋼はいずれも、熱疲労寿命が1200サイクルを超えており、良好な熱疲労特性を有していると共に、繰り返し酸化試験においても、スケール剥離の発生もなく異常酸化は認められていない。これに対して、本発明の成分組成を満たさない比較例の鋼は、熱疲労試験での寿命が1200サイクルに達しないかおよび/または繰り返し酸化試験でスケール剥離が発生しており、両特性を兼備した鋼となっていない。
Figure 0005540637
本発明の鋼板は、自動車や二輪車のエキゾーストマニホールドや排気管、コンバーターケース等の排気系部材、火力発電プラントの排気ダクト、熱交換器および燃料電池関連部材などのように、繰り返しの熱サイクルを受ける環境下で使用される部材に好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. C:0.02mass%以下、
    Si:0.3mass%以下、
    Mn:1mass%以下、
    P:0.05mass%以下、
    S:0.01mass%以下、
    Al:0.5mass%以下、
    N:0.02mass%以下、
    Cr:20〜40mass%、
    Ni:1mass%以下、
    Nb:0.3〜1mass%、
    Mo:0.1〜3mass%、
    Cu:1〜3mass%、
    B:0.0003〜0.01mass%を含有し、
    SiとMnが、下記式を満たして含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有することを特徴とする熱疲労特性および繰り返し酸化特性に優れるフェライト系ステンレス鋼。

    2×Si+Mn<1mass%
    ただし、各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%)を示す。
  2. 上記成分組成に加えてさらに、
    V:0.5mass%以下、
    W:1〜5mass%、
    Ti:0.02〜0.5mass%、
    Zr:0.02〜0.5mass%、
    Co:0.05〜3mass%および
    Ta:2mass%以下
    のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼。
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