JP6744740B2 - 排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板 - Google Patents

排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板 Download PDF

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Description

本発明は、排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板および排気マニホールドに関する。特に、高温強度および耐酸化性が必要な自動車の排気系部材等の使用に最適なフェライト系ステンレス鋼板、および、該フェライト系ステンレス鋼板を素材とした排気マニホールドに関する。
自動車のエキゾーストマニホールド、コンバーター、フロントパイプおよびマフラー等の排気系部材には、高温強度および耐酸化性が要求されるため、Crを含有した耐熱鋼が使用されている。従来、自動車の排気系部材には鋳鉄が使用されるのが一般的であった。しかしながら、排ガス規制の強化、エンジン性能の向上、および、車体軽量化等の観点から、ステンレス鋼製の排気マニホールドが使用されるようになった。
排ガス温度は、車種およびエンジン構造によって異なるが、一般のガソリン車では700〜900℃程度が多い。このような温度域で長時間使用される環境において、高い高温強度および耐酸化性を有する材料が要望されている。これらの部材は、鋼板からプレス加工により製造される場合、鋼板を複数のプレス成形によって所定の形状に成形するため、素材鋼板の加工性が求められる。また、使用環境温度が年々高温化しており、Cr、Mo、Nb等の合金含有量を増加させて、高温強度および熱疲労特性等を高める必要が出てきた。さらに、燃費および環境対策から自動車の軽量化志向が進み、部材の軽量化、すなわち鋼板の薄手化も急速に進められている。
ステンレス鋼の中でオーステナイト系ステンレス鋼は、耐熱性および加工性に優れているが、熱膨張係数が大きいため、排気マニホールドのように加熱および冷却を繰り返し受ける部材に適用した場合、熱疲労破壊が生じやすい。一方、フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼に比べて熱膨張係数が小さいため、熱疲労特性および耐スケール剥離性に優れている。また、フェライト系ステンレス鋼は、Niを含有しないため、オーステナイト系ステンレス鋼に比べて材料コストが安く、汎用的に使用されている。ただし、フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼に比べて高温強度が低い。そのため、フェライト系ステンレス鋼の高温強度を向上させる技術が開発されてきた。このようなフェライト系ステンレス鋼として、例えば、SUS430J1(Nb添加鋼)、Nb−Si添加鋼、SUS444(Nb−Mo添加鋼)があり、いずれもNb添加が前提となっている。これは、Nbによる固溶強化または析出強化によって、高温強度を高くするものであった。
Nb以外に高温強度向上に寄与する合金として、特許文献1〜4には、CuまたはCu−Vを複合添加する技術が開示されている。特許文献1において、Cuは、低温靭性向上のために0.5%以下の添加が検討されており、耐熱性を向上させるための添加では無い。特許文献2〜4では、Cu析出物による析出硬化を利用して、600℃または700〜800℃の温度域における高温強度を向上させる技術が開示されている。特許文献1、2および5〜7には、高温特性に優れたフェライト系ステンレス鋼として、Bを含有した鋼が開示されている。これら従来技術は、いずれも排ガス温度が850℃までの場合に適用できるものであって、最も耐熱性に優れたSUS444であっても、900℃超の排ガス雰囲気には高温強度、熱疲労および耐酸化性の点で対応できなかった。近年の地球環境保護の観点から、自動車の排ガスを高温化させて燃費効率を向上させる動きがあり、これにより排ガス温度は950℃まで上昇するとされている。この場合、既存の鋼では排気マニホールドを構成することは困難である。
排気ガスの高温化対策として、特許文献8〜13には、Wを含有したフェライト系ステンレス鋼に関する技術が開示されている。Wは、高温強度を向上させる元素として知られている。しかしながら、Wを含有することにより、加工性(伸び)が悪くなり、部品加工が困難になる問題点、および、コストの面で課題があった。また、Wは、高温ではFeと結合して後述するLaves相として析出するため、Laves相が粗大化した場合、効果的に耐熱性を向上させることが出来ないという課題があった。したがって、Wを含有したフェライト系ステンレス鋼は、排気マニホールドのように、エンジンの起動および停止に伴う熱サイクルを受ける場合、長時間使用段階で著しく高温強度が低下することにより、熱疲労破壊を起こす危険性があった。
このように、従来、排気ガス温度の高温化、ならびに、鋼板の薄手および軽量化等の対策として、フェライト系ステンレス鋼板に種々の合金元素を多量に含有させることが成されてきた。
特開2006−37176号公報 国際公開第2003/004714号 特開2000−297355号公報 特開2000−303149号公報 特開平9−279312号公報 特開2000−169943号公報 特開平10−204590号公報 特開2009−215648号公報 特開2009−235555号公報 特開2005−206944号公報 特開2008−189974号公報 特開2009−120893号公報 特開2009−120894号公報
しかしながら、フェライト系ステンレス鋼板に含有する合金元素が増加すると、素材鋼板のプレス加工性が著しく劣化するという問題があった。また、高強度化によって、フェライト系ステンレス鋼板を薄手化することが可能になるものの、耐熱性を確保する事が困難であるという問題があった。
本発明は、このような現状に鑑み、高強度かつ薄手で、加工性および耐熱性に優れた排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板および排気マニホールドを提供することを目的とする。
本発明者らは、フェライト系ステンレス鋼板の加工性および耐熱性について、排気マニホールドの要求性能を考慮して、詳細に研究を行った。その結果、フェライト系ステンレス鋼板の鋼成分とともに、排気マニホールドの素材となる鋼板表面に凹凸を形成することにより、加工性および耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板および排気マニホールドを提供するに至った。
本発明の要旨は、下記に示すフェライト系ステンレス鋼板および排気マニホールドにある。
(1)化学組成が、質量%で、
C:0.001〜0.020%、
Si:0.10〜3.0%、
Mn:0.10〜2.0%、
P:0.010〜0.040%、
S:0.0001〜0.0100%、
Cr:10.0〜25.0%、
N:0.001〜0.030%、
B:0.0002〜0.0050%、
Al:0.003〜0.30%、および、
V:0.05〜1.0%と、
Tiおよび/またはNb:合計0.10〜0.80%と、
Ni:0〜1.0%、
Mo:0〜2.0%、
Cu:0〜3.0%、
Mg:0〜0.0030%、
Sn:0〜0.30%、
Sb:0〜0.30%、
Zr:0〜0.10%、
Ta:0〜0.10%、
Hf:0〜0.10%、
W:0〜2.0%、
Co:0〜0.2%、
Ca:0〜0.0030%、
REM:0〜0.050%、および、
Ga:0〜0.1%と、
残部:Feおよび不純物とであり、
表面に高さ1.0mm以下、かつ、立ち上げ角度が20°以下の凹凸を有する、排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板。
(2)前記化学組成が、質量%で、
Ni:0.1〜1.0%、
Mo:0.1〜2.0%、
Cu:0.1〜3.0%、
Mg:0.0002〜0.0030%、
Sn:0.01〜0.30%、
Sb:0.01〜0.30%、
Zr:0.01〜0.10%、
Ta:0.01〜0.10%、
Hf:0.01〜0.10%、
W:0.01〜2.0%、
Co:0.01〜0.2%、
Ca:0.0001〜0.0030%、
REM:0.001〜0.050%、および、
Ga:0.0002〜0.1%、
から選択される1種以上を含有する、前記(1)に記載の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板。
(3)常温の破断伸びが20%以上である、前記(1)または(2)に記載の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板。
(4)前記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のフェライト系ステンレス鋼板を用いた、排気マニホールド。
本発明によれば、高強度かつ薄手で、加工性および耐熱性に優れた排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板および排気マニホールドを提供することができる。
図1(a)は、本発明の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板1の一部を正面から見たときの模式図であり、図1(b)は、図1(a)に示す排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板1のA−A線断面図である。 図2は、SUS444の鋼板について、凹凸の有無による高温引張強度を比較した結果を示す。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
1.排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板
<化学組成>
まず、本発明の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板の化学組成について説明する。各元素の作用効果と、含有量の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.001〜0.020%
Cは、固溶Cによる硬質化、延性低下および炭化物析出による高温強度を低下させるため、その含有量は少ないほうが良い。そのため、C含有量は0.020%以下とする。一方、C含有量の過度の低減は、精錬コストの増加に繋がる。そのため、C含有量は0.001%以上とする。なお、製造コスト、耐食性および熱延板靭性を考慮すると、C含有量は、0.002%以上であることが好ましく、0.010%以下であることが好ましい。
Si:0.10〜3.0%
Siは、脱酸元素として含有される場合がある他、耐酸化性および高温強度の向上をもたらす。前記効果を得るため、Si含有量は0.10%以上とする。一方、Si含有量が3.0%を超えると、延性および靭性が著しく低下する。そのため、Si含有量は3.0%以下とする。なお、Si含有量の過度の低減は、精錬コストの増加に繋がる。また、材質および耐初期錆び性を考慮して、Si含有量は、0.20%以上であることが好ましく、1.0%以下であることが好ましい。
Mn:0.10〜2.0%
Mnは、Si同様、固溶強化元素である他、低中温域の高温強度向上に有効な元素である。また、スケール密着性の向上にも有効な元素である。前記効果を得るため、Mn含有量は0.10%以上とする。一方、Mn含有量が2.0%を超える場合、延性の低下、MnS等の析出物生成に起因した靭性の低下、および、異常酸化の促進が生じる。そのため、Mn含有量は2.0%以下とする。なお、Mn含有量の過度の低減は、精錬コストの増加に繋がる。また、材質および製造コストを考慮すると、Mn含有量は、0.15%以上であることが好ましく、1.0%以下であることが好ましい。
P:0.010〜0.040%
Pは、固溶強化元素であり、材料を硬質化させる。そのため、延性および靭性の観点から、P含有量は少ないほうが良い。したがって、P含有量は0.040%以下とする。一方、P含有量の過度の低減は、原料コストの増加に繋がる。そのため、P含有量は0.010%以上とする。なお、製造コストおよび耐食性を考慮すると、P含有量は、0.015%以上であることが好ましく、0.030%以下であることが好ましい。
S:0.0001〜0.0100%
Sは、耐食性および耐酸化性を劣化させる元素である。そのため、S含有量は少ないほうが良い。そのため、S含有量は0.0001%以上とする。一方、S含有量が0.0100%を超える場合、MnS、Ti等の析出物生成に起因して延性および靭性が劣化する。そのため、S含有量は0.0100%以下とする。精錬コスト、および、鋼板を排気部品とした際の隙間腐食抑制を考慮すると、S含有量は、0.0005%以上であることが好ましく、0.0030%以下であることが好ましい。
Cr:10.0〜25.0%
Crは、耐食性および耐酸化性を向上させる元素である。排気マニホールドの温度環境を想定すると、Cr含有量は10.0%以上である必要がある。一方、Crの過度な含有は、鋼板が硬質となり加工性および靭性を劣化させる。そのため、Cr含有量は25.0%以下とした。なお、初期錆び性、製造コストおよび靭性劣化による製造時の板破断を考慮すると、Cr含有量は、10.5%以上であることが好ましく、20.0%以下であることが好ましい。
N:0.001〜0.030%
Nは、Cと同様に靭性および耐食性を劣化させる。そのため、N含有量は少ないほうが良い。しかしながら、N含有量の過度の低下は、精錬コストの増加に繋がる。そのため、N含有量は0.001%以上とする。一方、N含有量が0.030%を超える場合、窒化物生成に起因して著しく低延性および靭性化する。そのため、N含有量は0.030%以下とする。なお、製造コスト、加工性および初期錆び性を考慮すると、N含有量は、0.005%以上であることが好ましく、0.020%以下であることが好ましい。
B:0.0002〜0.0050%
Bは、粒界に偏析することで製品の2次加工性を向上させる元素である。本発明の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板の場合、該鋼板表面に凹凸が形成されており、プレス加工時のR部での割れ抑制の点から、必須な元素である。また、高温強度向上にも有効な元素であり、Cuとの複合添加ではε−Cuの微細析出強化、NbおよびMoとの複合添加ではLaves相の微細析出強化、TiおよびPとの複合添加ではFeTiPの微細析出強化が効果的に作用する。これらの効果を得るため、B含有量は0.0002%以上とする。一方、B含有量が0.0050%を超えると、延性が低下する他、ホウ化物が析出して脆性破壊の起点となる。そのため、B含有量は0.0050%以下とする。なお、コストおよび延性低下を考慮すると、B含有量は0.0005%以上であることが好ましく、0.0020%以下であることが好ましい。
Tiおよび/またはNb:合計0.10〜0.80%
TiおよびNbは、C、NおよびSと結合して加工性、耐食性、耐粒界腐食性および靭性を向上させるため、1種以上を含有する。特に、Nbは、高温強度を向上させる効果が強く、TiとNbとの複合添加により、この効果が大きく得られる。これらの作用は、Tiおよび/またはNbの含有量の合計が0.10%以上で発現する。そのため、Tiおよび/またはNbの含有量の合計を0.10%以上とする。一方、TiおよびNbの過度な含有は、粗大な炭窒化物および硫化物の形成に繋がり、低延性および低靭化をもたらす。そのため、Tiおよび/またはNbの含有量の合計を0.80%以下とする。なお、製造コストなどを考慮すると、Tiおよび/またはNbの含有量の合計は、0.20%以上であることが好ましく、0.60%以下であることが好ましい。
Al:0.003〜0.30%
Alは、脱酸元素として有効な元素である。その作用は、Al含有量が0.003%以上から発現する。そのため、Al含有量は0.003%以上とする。一方、Al含有量が0.30%を超えると、延性および靭性の低下、ならびに、溶接性および表面品質の劣化をもたらす。そのため、Al含有量は0.30%以下とする。なお、精錬コストを考慮すると、Al含有量は、0.010%以上であることが好ましく、0.10%以下であることが好ましい。
V:0.05〜1.0%
Vは、隙間腐食を抑制させる他、微量添加によって靭性向上に寄与する。この作用は、V含有量が0.05%以上から発現する。そのため、V含有量は0.05%以上とする。一方、Vの過度な含有は、鋼板を硬質化し、加工性を劣化させる他、粗大なV(C、N)が析出することによって、靭性劣化につながる。そのため、V含有量は1.0%以下とする。なお、原料コストおよび初期錆び性を考慮すると、V含有量は、0.07%以上であることが好ましく、0.2%以下であることが好ましい。
Ni:0〜1.0%
Niは、隙間腐食の抑制および再不働態化を促進することにより、耐初期錆び性を向上させるため、含有させてもよい。この作用は、Ni含有量が0.1%以上で発現する。そのため、Ni含有量は0.1%以上であることが好ましい。一方、Niの過度な含有は、鋼板を硬質化し、延性を低下させる。そのため、Ni含有量は1.0%以下とする。なお、原料コストを考慮すると、Ni含有量は、0.2%以上であることがより好ましく、0.5%以下であることが好ましい。
Mo:0〜2.0%
Moは、耐食性および高温強度を向上させる元素であり、特に、隙間構造を有する場合には、隙間腐食を抑制するために必要な元素であるため、含有させてもよい。この作用は、Mo含有量が0.1%以上で発現する。そのため、Mo含有量は0.1%以上であることが好ましい。一方、Mo含有量が2.0%を越えると、著しく加工性が劣化し、かつ、製造時の靭性が劣化する。そのため、Mo含有量は2.0%以下とする。なお、製造コストを考慮すると、Mo含有量は、0.2%以上であることがより好ましく、1.2%以下であることが好ましい。
Cu:0〜3.0%
Cuは、高温強度向上の他、隙間腐食の抑制および再不働態化を促進させるため、含有させてもよい。高温強度向上は、ε−Cuの析出によるものである。この作用は、Cu含有量が0.1%以上で発現する。そのため、Cu含有量は0.1%以上であることが好ましい。一方、Cuの過度な含有は、固溶Cuにより鋼板が硬質化することにより、加工性および靭性を劣化させる。そのため、Cu含有量は3.0%以下とした。なお、製造時の酸洗性等を考慮すると、Cu含有量は、0.2%以上であることがより好ましく、1.2%以下であることが好ましい。
Mg:0〜0.0030%
Mgは、脱酸元素として有効な元素である他、スラブの組織を微細化させ、加工性向上に寄与する元素であるため、含有させてもよい。また、Mg酸化物は、Ti(C、N)およびNb(C、N)等の炭窒化物の析出サイトになり、これらを微細分散析出させる効果がある。この作用は、Mg含有量が0.0002%以上で発現し、靭性向上に寄与する。そのため、Mg含有量は0.0002%以上であることが好ましい。一方、Mgの過度な含有は、溶接性および耐食性の劣化につながる。そのため、Mg含有量は0.0030%以下とする。なお、精錬コストを考慮すると、Mg含有量は、0.0003%以上であることがより好ましく、0.0010%以下であることが好ましい。
Sn:0〜0.30%
Sb:0〜0.30%
SnおよびSbは、耐食性および高温強度の向上に寄与するため、含有させてもよい。前記効果を得るため、SnおよびSbの含有量は、それぞれ0.01%以上であることが好ましい。一方、SnおよびSbの含有量がそれぞれ0.30%を超えると、鋼板製造時のスラブ割れおよび排気マニホールドの低靭化が生じる。そのため、SnおよびSbの含有量は、それぞれ0.30%以下とする。なお、精錬コストおよび製造性を考慮すると、SnおよびSbの含有量は、それぞれ0.02%以上であることがより好ましく、それぞれ0.15%以下であることが好ましい。
Zr:0〜0.10%
Ta:0〜0.10%
Hf:0〜0.10%
Zr、TaおよびHfは、CおよびNと結合して靭性の向上に寄与するため、含有させてもよい。前記効果を得るため、Zr、TaおよびHfの含有量は、それぞれ0.01%以上であることが好ましい。一方、Zr、TaおよびHfの含有量がそれぞれ0.10%を超えると、コスト増になる他、製造性を著しく劣化させる。そのため、Zr、TaおよびHfの含有量は、それぞれ0.10%以下とする。なお、精錬コストおよび製造性を考慮すると、Zr、TaおよびHfの含有量は、それぞれ0.02%以上であることがより好ましく、0.08%以下であることが好ましい。
W:0〜2.0%
Wは、耐食性および高温強度の向上に寄与するため、含有させてもよい。前記効果を得るため、W含有量は0.01%以上であることが好ましい。一方、W含有量が2.0%を超えると、鋼板製造時の靭性劣化につながる。そのため、W含有量は2.0%以下とする。なお、精錬コストおよび製造性を考慮すると、W含有量は、0.02%以上であることがより好ましく、1.0%以下であることが好ましい。
Co:0〜0.2%
Coは、高温強度の向上に寄与するため、含有させてもよい。前記効果を得るため、Co含有量は0.01%以上であることが好ましい。一方、Co含有量が0.2%を超えると、靭性劣化につながる。そのため、Co含有量は0.2%以下とする。なお、精錬コストおよび製造性を考慮すると、Co含有量は、0.02%以上であることがより好ましく、0.1%以下であることが好ましい。
Ca:0〜0.0030%
Caは、脱硫元素として有効な元素であるため、含有させてもよい。この効果を得るため、Ca含有量は0.0001%以上であることが好ましい。一方、Ca含有量が0.0030%を超えると、粗大なCaSが生成し、靭性および耐食性を劣化させる。そのため、Ca含有量は0.0030%以下とする。なお、Ca含有量は、精錬コストおよび製造性を考慮すると、0.0003%以上であることがより好ましく、0.0020%以下であることが好ましい。
REM:0〜0.050%
REMは、種々の析出物の微細化による靭性向上および耐酸化性の向上の観点から、含有させてもよい。前記効果を得るため、REM含有量は、0.001%以上であることが好ましい。一方、REM含有量が0.05%を超えると、鋳造性が著しく低くなり、かつ、<011>方位の発達を抑制する。そのため、REM含有量は0.05%以下とする。なお、精錬コストおよび製造性を考慮すると、REM含有量は、0.003%以上であることがより好ましく、0.01%以下であることが好ましい。
REM(希土類元素)は、一般的な定義に従い、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)の2元素と、ランタン(La)からルテチウム(Lu)までの15元素(ランタノイド)の総称を指す。これらは単独で用いてもよいし、混合物として用いてもよい。
Ga:0〜0.1%
Gaは、耐食性向上および水素脆化抑制のため、含有させてもよい。前記効果を得るため、Ga含有量は0.1%以下とする。一方、硫化物および水素化物形成の観点から、Ga含有量は、0.0002%以上であることが好ましい。なお、製造性およびコストの観点、ならびに、延性および靭性の観点から、Ga含有量は、0.0005%以上であることがより好ましく、0.0020%以下であることが好ましい。
その他の成分について本発明では特に規定するものではないが、本発明においては、Bi等を必要に応じて、0.001〜0.1%含有してもよい。なお、As、Pb等の一般的に有害な元素および不純物元素はできるだけ低減することが好ましい。
<表面凹凸形状>
図1(a)は、本発明の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板1の一部を正面から見たときの模式図であり、図1(b)は、図1(a)に示す排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板1のA−A線断面図である。排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板1は、表面に凹凸2を有する。
本発明の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板1は、表面に凹凸2を有する。凹凸2は、高さが1.0mm以下、かつ、立ち上げ角度が20°以下である。ここで、凹凸2の高さとは、フェライト系ステンレス鋼板1の凹凸2が形成されていない表面3を含む平面Xと、該表面3につながる凹凸2の表面4との間の長さのうち、鋼板1の厚さ方向(図1(b)中に示すZ方向)に延びる最も長い長さ(図1(b)中に示す長さP)をいう。また、凹凸2の立ち上げ角度とは、フェライト系ステンレス鋼板1の凹凸2が形成されていない表面3と、該表面3につながる凹凸2の表面4とが作り出す角度のうち、小さい方の角度(図1(b)中に示す角度Q)をいう。なお、剛性および高温強度の観点から、凹凸2は、高さが0.1mm以上、かつ、立ち上げ角度が1°以上であることが好ましい。また、排気系部材として適用した場合の排気ガスの流れ性を考慮すると、凹凸2は、高さが0.7mm以下、かつ、立ち上げ角度が15°以下であることが好ましい。
通常、プレス加工によりフェライト系ステンレス鋼板を製造する場合、素材となる鋼板は冷間圧延によって製造され、平坦な表面を有する。冷間圧延ロールによるロール目、および、その後の工程の焼鈍および酸洗によって生じる微細な凹凸は、最大粗さで数μm〜数十μm程度である。一方、本発明の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板は、表面に高さ1.0mm以下、かつ、角度が20°以下の凹凸を有する。本発明の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板は、前記凹凸を有することにより、部品剛性を向上させて、薄肉化に伴う振動吸収を図る他、形状効果によって高温強度を向上させる。特に、本発明の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板では、後者の効果について、高温引張変形が生じる際、凹凸形状によって応力および歪を分散させて、高耐力および高引張強度が得られる。前記効果は、排気マニホールドの熱疲労および高サイクル疲労対策に極めて有効である。一方、凹凸2の高さが1.0mmを超えるか、または、凹凸2の立ち上げ角度が20°を超えると、凹凸形成時の加工硬化が進み、R部で加工時のネッキングが生じやすくなる。また、冷熱耐久試験時にR部で過度な拘束が生じて、熱疲労亀裂が生じやすくなる。なお、凹凸2のその他の形状については特に限定されないが、加工性および排気ガスの流動性を考慮すると、凹凸間距離が10mm以上であることが好ましく、100mm以下であることが好ましい。ここで、凹凸間距離とは、凹部の中心位置から隣の凹部の中心位置までの距離、または、凸部の中心位置から隣の凸部の中心位置までの距離をいう。
なお、本発明の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板および排気マニホールドの表面凹凸の形態は、上記規定した以外については、特定されるものでは無く、排気ガス流れ性、昇温性、剛性等の機能を総合的に判断して選択すればよい。
<破断伸び>
本発明の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板は、常温の破断伸びが20%以上であることが好ましい。常温の破断伸びが20%以上であると、排気マニホールドへの加工性を確保することができる。常温の破断伸びは、24%以上であることがより好ましい。ここで、常温の破断伸びとは、圧延方向と直角方向とにJIS13号B試験片を採取し、JISZ2241に準拠して算出した値をいう。
2.排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板の製造方法
本発明のフェライト系ステンレス鋼板は、通常のフェライト系ステンレス鋼板製造プロセスで鋳造、熱延、冷延、焼鈍および酸洗される。表面凹凸は、冷延または調質圧延工程で凹凸付きのロールを鋼板に転写して、付与させればよい。また、製品板をプレス成型して凹凸を付与しても構わない。材料の延性を確保する点では、冷延過程で凹凸を付与し、焼鈍を施すことが望ましいが、調質圧延またはプレス成形で凹凸を付与し、その後に歪取り焼きなましを施してもよい。さらに、焼鈍は、大気雰囲気で処理してもよいし、窒素または水素雰囲気で処理してもよい。焼鈍の温度および時間は、適宜選択すればよい。冷延工程は、ゼンジミア圧延、および、タンデム圧延のいずれでもよい。また、圧延条件は適宜設定すればよい。
フェライト系ステンレス鋼板の表面に凹凸を形成させる方法としては、上述のように、冷間圧延時または調質圧延時に凹凸を有する圧延ロールを使用する方法、および、製品板に対してプレス加工を施す方法等が挙げられる。しかしながら、凹凸形状によっては、延性の低下をもたらす問題があった。これは凹凸のR部に歪みが集中し、ネッキングが生じやすくなるためである。また、凹凸形状を有する排気マニホールド部品を冷熱耐久試験に供すると、凹み部で熱疲労亀裂が生じやすく、排気部品としての充分な耐久性能が得られない問題もあった。ここで冷熱耐久試験とは、部品加工後にエンジンから排出される排気ガスまたは外部加熱により所定の温度に加熱し、その後冷却する過程を繰り返し行い、熱疲労破壊および異常酸化による減肉有無を確認する評価である。加熱の最高温度は800℃程度、冷却の最低温度は150℃程度が一般的である。熱疲労亀裂および異常酸化による過度な減肉が生じると、排気ガスの漏れ等の不具合が生じる。しかしながら、本発明の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板に形成される凹凸は、高さ1mm以下、かつ、立ち上げ角度が20°以下である。そのため、充分な加工性および高温耐久性を確保することができる。
3.排気マニホールド
本発明の排気マニホールドには、本発明のフェライト系ステンレス鋼板を用いる。そのため、本発明の排気マニホールドは、加工性および耐熱性に優れる。また、本発明の排気マニホールドは、表面に凹凸形状を有するため、熱損失が少ない。さらに、本発明の排気マニホールドは、表面に形成された凹凸の形状が高さ1.0mm以下、かつ、立ち上げ角度が20°以下であるため、内部を流動する排気ガスの圧力損失が小さい。
なお、本発明のフェライト系ステンレス鋼板の用途は、排気マニホールドに限定されるものでは無く、高温環境下で高剛性、高強度および高疲労特性が要求される排気部品に適用が可能である。すなわち、本発明のフェライト系ステンレス鋼板は、自動車のみならず二輪車および他輸送機器に適用可能である。
<高温耐久試験>
表1に示す成分組成の鋼を溶製することにより、スラブに鋳造した。その後、熱延、冷延、焼鈍および酸洗を行い、1.2mm厚のフェライト系ステンレス鋼板を製造した。これらに、表2に示す種々の形状の表面凹凸を付与し、常温での破断伸びを上述の方法で測定した。また、実際に排気マニホールド形状に加工および溶接し、他主要部品と結合した排気部材を構築することにより、実施例1〜32および比較例1〜33の排気マニホールドを作製した。
実施例1〜32および比較例1〜33の排気マニホールドを用いて、高温の排気ガスを通風する耐久試験を実施し、耐久性能を評価した。耐久試験は、最高温度800℃、最低温度150℃で、2000サイクルの加熱および冷却を繰り返して行った。冷却は、高温の排気ガスの通風を止めるとともに、扇風機で風冷した。試験後に目視観察を行い、熱疲労亀裂、異常酸化、スケール剥離、および、排気ガスの漏れ等の不具合が生じた場合を不合格(×)、特に不具合が生じない場合を合格(○)とした。結果を表2に示す。
Figure 0006744740
Figure 0006744740
表1および表2から分かるように、実施例1〜32の排気マニホールドは、本発明で規定する要件をすべて満たすため、優れた加工性および耐熱性を有する。
一方、比較例1〜33の排気マニホールドは、本発明で規定する要件をすべて満たさないため、加工性および耐熱性が劣る結果となった。
<高温引張試験>
図2では、SUS444(19%Cr−0.007%C−0.2Si−0.2%Mn−0.02%P−0.001%S−0.16%Ni−19.4%Cr−1.85%Mo−0.013%N0.4%Cu−0.47%Nb、2mm厚)の鋼板について、凹凸の有無による高温引張強度を比較した結果を示す。ここで、凹凸有は、鋼板が図1に記載した凹凸パターンを有し、前記凹凸は、高さが1.0mm、かつ、立ち上げ角度が20°である。また、高温引張試験は、圧延方向と直角方向とが引張方向になる様に、JIS13号B試験を採取し、JISG0567に準拠して高温引張を実施して、引張強度を求めた。
図2から分かるように、本発明の要件をすべて満たす鋼板では、通常鋼板に比べて800℃以下の高温強度に優れている。これは、凹凸形成による加工硬化が800℃程度までの高温強度に寄与すること、形状に起因した高温変形時の応力集中の分散およびネッキング抑制が作用すると考えられる。本発明の要件をすべて満たす鋼板は、高温強度に優れていることから、冷熱耐久における熱疲労特性に優れると推察される。すなわち、高温強度が高い場合、熱疲労過程で発生する塑性歪範囲が小さくなることが知られており、1サイクル当たりに材料に作用するダメージが小さくなることによって、熱疲労寿命が向上すると考えられる。
本発明の排気マニホールド用ステンレス鋼板は、加工性および耐熱性に優れる。つまり、本発明の排気マニホールド用ステンレス鋼板を適用した排気マニホールドは、特に、自動車または二輪車部品として、好適に用いることができる。
1 排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板
2 凹凸



Claims (2)

  1. 化学組成が、質量%で、
    C:0.001〜0.020%、
    Si:0.10〜3.0%、
    Mn:0.10〜2.0%、
    P:0.010〜0.040%、
    S:0.0001〜0.0100%、
    Cr:10.0〜25.0%、
    N:0.001〜0.030%、
    B:0.0002〜0.0050%、
    Al:0.003〜0.30%、および、
    V:0.05〜1.0%と、
    Tiおよび/またはNb:合計0.10〜0.80%と、
    Ni:0〜1.0%、
    Mo:0〜2.0%、
    Cu:0〜3.0%、
    Mg:0〜0.0030%、
    Sn:0〜0.30%、
    Sb:0〜0.30%、
    Zr:0〜0.10%、
    Ta:0〜0.10%、
    Hf:0〜0.10%、
    W:0〜2.0%、
    Co:0〜0.2%、
    Ca:0〜0.0030%、
    REM:0〜0.050%、および、
    Ga:0〜0.1%と、
    残部:Feおよび不純物とである、鋼板であって、
    前記鋼板が、その両面に凹凸を有し、
    前記凹凸が、厚さ方向において、一方の表面にある凸部に対応する位置に凹部を備え、
    前記凹凸の高さが0.1mm以上1.0mm以下、かつ、前記凹凸の立ち上げ角度が1°以上20°以下の凹凸を有する、排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板。
  2. 前記化学組成が、質量%で、
    Ni:0.1〜1.0%、
    Mo:0.1〜2.0%、
    Cu:0.1〜3.0%、
    Mg:0.0002〜0.0030%、
    Sn:0.01〜0.30%、
    Sb:0.01〜0.30%、
    Zr:0.01〜0.10%、
    Ta:0.01〜0.10%、
    Hf:0.01〜0.10%、
    W:0.01〜2.0%、
    Co:0.01〜0.2%、
    Ca:0.0001〜0.0030%、
    REM:0.001〜0.050%、および、
    Ga:0.0002〜0.1%、
    から選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の排気マニホールド用フェライト系ステンレス鋼板。
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