JP3551819B2 - 縦樋の取り付け構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は縦樋を接続して建物に取り付ける構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図7に示すように筒状の縦樋継手1′の上下に縦樋2の外径と略同径の接続部3′を設けてあり、縦樋2の端部間に縦樋継手1′を配置して軒樋継手1′の接続部3′を縦樋2の端部の外面側に被嵌して接続していた。また縦樋2を建物に支持する場合は建物の壁面等に控え金具を取り付け、控え金具に設けた環状の保持部で縦樋2の外周を囲繞していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来例にあっては、縦樋継手1′の接続部3′を縦樋2の外面側に被嵌して接続するために軒樋継手1′全体が見えて外観が悪くなるという問題があり、また縦樋2を縦樋継手1′で接続する箇所と控え金具にて縦樋2を支持する箇所とが異なり、この点でも外観が複雑になって外観が悪くなるという問題がある。
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、縦樋を外観よく接続できると共に外観よく建物に支持できる縦樋の取り付け構造を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の請求項1の縦樋の取り付け構造は、筒状の縦樋継手1の上下に縦樋2の内径と外径が同じ接続部3を設けると共に上下の接続部3間に外径が縦樋2の外径と同じ径の環状突出部15を全周に亙るように設け、環状突出部15の周方向の一部に突縁部10を設けると共に突縁部10の両端に外方に突出するように係合突起部4を設け、突縁部10を設けた部分で突縁部10と接続部3の外面との間に隙間11を設け、縦樋2の端部間に縦樋継手1を配置すると共に縦樋継手1の上下の接続部3を縦樋2の端部内に挿入して接続し、縦樋2や縦樋継手1に沿う形状に曲成された受け板5と打入固定部6とよりなる控え金具7を建物に装着し、控え金具7の受け板5を縦樋2や縦樋継手1の建物側の面に沿わせると共に受け板5の両側に設けた係合孔8に上記係合突起部4を係合して成ることを特徴とする。縦樋継手1の上下の接続部3を縦樋2の端部内に挿入して接続することにより縦樋継手1が外観上殆ど見えないように接続でき、また縦樋継手1で接続する部分と控え金具7とを係合突起部4と係合孔8の係合とで連結して控え金具7にて縦樋2を支持できる。これにより外観をシンプルにして縦樋2を接続することができると共に縦樋2を建物に支持できて外観よく施工できる。また受け板5を縦樋2や縦樋継手1に沿わせることで係合突起部4と係合孔8の係合で連結するものでも縦樋2を安定よく支持できる。また一対の係合突起部4と一対の係合孔8とを係合することにより係合で取り付けるものでも縦樋2を確実に支持できる。
【0006】
また本発明の請求項2の縦樋の取り付け構造は、請求項1において、受け板5に設ける係合孔8を上記係合突起部4より上下に長い長孔状として係合突起部4を係合孔8に上下にスライド自在に係合して成ることを特徴とする。このようにすることで縦樋2の伸縮を吸収して支持することができる。
【0007】
また本発明の請求項3の縦樋の取り付け構造は、請求項1において、受け板5と打入固定部6とを別体とし、受け板5に設けた上下に長い長孔状の連結孔9に打入固定部6の頭部6aを上下スライド自在に係止して成ることを特徴とする。このようにすることで縦樋2の伸縮を吸収して支持することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
縦樋2は合成樹脂等で断面円形に形成されており、縦樋継手1も円筒状に形成されている。縦樋継手1の上下方向の中間部には図2、図3に示すように周方向に亙るように環状突出部15を設けてあり、環状突出部15の上下に接続部3を設けてあり、環状突出部15に係合突起部4を設けてある。縦樋継手1の接続部3は円筒状であり、接続部3の外径は縦樋2の内径と略同じ径にしてある。環状突出部15は全周に亙るように設けられるが、環状突出部15の外径は縦樋2の外径と略同じ径となるようにしてある。環状突出部15の周方向の一部には突縁部10が設けられるが、突縁部10の周方向の両端には外方に突出するように係合突起部4が設けられている。この突縁部10を設けた部分では突縁部10と接続部3の外面との間に隙間11を設けてある。
【0010】
控え金具7は図4に示すように受け板5と釘状の打入固定部6とで構成されている。受け板5は矩形板状であって、縦樋2や縦樋継手1の外面に沿う形状に曲成されている。受け板5の中央には結合孔12が設けられており、打入固定部6の頭部6aを結合孔12に結合してある。この受け板5の両側には上記係合突起部4が係合し得る係合孔8を設けてある。
【0011】
しかして縦樋2の端部間に縦樋継手1が配置され、縦樋継手1の接続部3を縦樋2の端部内に挿入して縦樋2が縦樋継手1にて接続される。このとき縦樋継手1の環状突出部6の外面と縦樋2の外面とが面一になって縦樋継手1が外観上目立たないように接続することができる。この縦樋2を縦樋継手1で接続する部分で建物の壁面には控え金具7の打入固定部6を打入することで控え金具7が取り付けられ、控え金具7の受け板5が縦樋2や縦樋継手1の環状突出部15の外面に沿わせられ、控え金具7の受け板5の一対の係合孔8と縦樋継手1の一対の係合突起部4とが係合されて縦樋継手1及び縦樋2が支持される。このように施工することで、縦樋継手1が外観上目立たないように縦樋2を縦樋継手1で接続でき、また縦樋継手1で接続する部分で控え金具5にて建物に縦樋2を支持できる。このために外観をシンプルにして外観よく施工できる。
【0012】
次に図5に示す実施の形態の例について述べる。本例の場合、控え金具7の受け板5の両側に設ける係合孔8が上下に長い長孔状になっている。このようなっていると上下に長い係合孔8に縦樋継手1の係合突起部4が上下にスライド自在に係合する。このために縦樋2の長手方向の伸縮を吸収して軒樋2を控え金具7にて支持できる。
【0013】
次に図6に示す実施の形態の例について述べる。本例の場合、控え金具7の受け板5の中央に設ける連結孔9が上下に長い長孔状になっている。このようになっていると、上下に長い連結孔9に固定打入部6の頭部6aが上下にスライド自在になるように連結される。このために縦樋2の長手方向の伸縮を吸収して軒樋2を控え金具7にて支持できる。
【0014】
【発明の効果】
本発明の請求項1の発明は、筒状の縦樋継手の上下に縦樋の内径と外径が同じ接続部を設けると共に上下の接続部間に外径が縦樋の外径と同じ径の環状突出部を全周に亙るように設け、環状突出部の周方向の一部に突縁部を設けると共に突縁部の両端に外方に突出するように係合突起部を設け、突縁部を設けた部分で突縁部と接続部の外面との間に隙間を設け、縦樋の端部間に縦樋継手を配置すると共に縦樋継手の上下の接続部を縦樋の端部内に挿入して接続し、縦樋や縦樋継手に沿う形状に曲成された受け板と打入固定部とよりなる控え金具を建物に装着し、控え金具の受け板を縦樋や縦樋継手の建物側の面に沿わせると共に受け板の両側に設けた係合孔に上記係合突起部を係合しているので、縦樋継手の上下の接続部を縦樋の端部内に挿入して接続することにより縦樋継手が外観上殆ど見えないように接続でき、また縦樋継手で接続する部分と控え金具とを係合突起部と係合孔の係合とで連結して控え金具にて縦樋を支持できるものであって、これにより外観をシンプルにして縦樋を接続することができると共に縦樋を建物に支持できて外観よく施工できるものであり、また受け板を縦樋や縦樋継手に沿わせることで係合突起部と係合孔の係合で連結するものでも縦樋を安定よく支持できるものであり、また一対の係合突起部と一対の係合孔とを係合することにより係合で取り付けるものでも縦樋を確実に支持できるものである。
【0015】
また本発明の請求項2の発明は、請求項1において、受け板に設ける係合孔を上記係合突起部より上下に長い長孔状として係合突起部を係合孔に上下にスライド自在に係合しているので、縦樋の伸縮を吸収して支持することができるものである。
【0016】
また本発明の請求項3の発明は、請求項1において、受け板と打入固定部とを別体とし、受け板に設けた上下に長い長孔状の連結孔に打入固定部の頭部を上下スライド自在に係止しているので、縦樋の伸縮を吸収して支持することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の分解した概略斜視図である。
【図2】同上の縦樋と縦樋継手とを分解した斜視図である。
【図3】同上の軒樋継手を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図4】(a)は同上の控え金具の平面図、(b)は受け板の正面図である。
【図5】同上の実施の形態の他の例を示し、(a)は控え金具の概略斜視図、(b)は受け板を示す正面図である。
【図6】同上の実施の形態の他の例を示し、(a)は控え金具の概略斜視図、(b)は受け板を示す正面図である。
【図7】従来の縦樋を縦樋継手で接続した状態の縦断面図である。
【符号の説明】
1 縦樋継手
2 縦樋
3 接続部
4 係合突起部
5 受け板
6 打入固定部
6a 頭部
7 控え金具
8 係合孔
9 連結孔

Claims (3)

  1. 筒状の縦樋継手の上下に縦樋の内径と外径が同じ接続部を設けると共に上下の接続部間に外径が縦樋の外径と同じ径の環状突出部を全周に亙るように設け、環状突出部の周方向の一部に突縁部を設けると共に突縁部の両端に外方に突出するように係合突起部を設け、突縁部を設けた部分で突縁部と接続部の外面との間に隙間を設け、縦樋の端部間に縦樋継手を配置すると共に縦樋継手の上下の接続部を縦樋の端部内に挿入して接続し、縦樋や縦樋継手に沿う形状に曲成された受け板と打入固定部とよりなる控え金具を建物に装着し、控え金具の受け板を縦樋や縦樋継手の建物側の面に沿わせると共に受け板の両側に設けた係合孔に上記係合突起部を係合して成ることを特徴とする縦樋の取り付け構造。
  2. 受け板に設ける係合孔を上記係合突起部より上下に長い長孔状として係合突起部を係合孔に上下にスライド自在に係合して成ることを特徴とする請求項1記載の縦樋の取り付け構造。
  3. 受け板と打入固定部とを別体とし、受け板に設けた上下に長い長孔状の連結孔に打入固定部の頭部を上下にスライド自在に係止して成ることを特徴とする請求項1記載の縦樋の取り付け構造。
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