JP3551597B2 - 織機における房耳規制装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、緯入れされた緯糸を緯入れ末端側でエア流によって緯糸捕捉通路内へ捕捉する緯糸張力付与装置を有する織機における房耳規制装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
品質の良い織布を製織するためには、筬打ち時に緯入れされた緯糸に適度な張力が付与されることが望ましい。従来、筬打ち時の緯糸に張力を付与するため、織機のスレイ上の緯入れ末端側に緯糸張力付与装置が設けられている(例えば実開昭49−15257号公報、特開昭49−35659号公報、特開平4−308252号公報等)。通常、緯糸張力付与装置は、緯入れされた緯糸の先端部をエア流により緯糸捕捉通路内に捕捉して緯糸に張力付与するようになっている。エア噴射は緯糸Yの筬打ち完了まで継続され、緯糸が適度な張力が付与された状態で筬打ちされるので、良質な織布が製織される。
【0003】
緯入れされた緯糸は、所定緯入れ長だけ射出された時点で緯入れ用メインノズル側にて強制的にその移動を阻止されるため、その慣性により一瞬伸びた状態となった後、その伸びの反動で縮もうとする。特に緯糸が強撚糸の場合、その弾性力が大きいため比較的強い力で縮もうとする。そのため、緯糸張力付与装置による緯糸の捕捉力が不足した場合には、強撚糸などの緯糸の強い弾性による縮み力により糸が局部的に撚れて絡まった状態となる「ビリ」が発生し、製織された織布にビリによる欠点ができてしまう。
【0004】
このようなビリによる織布の欠点を防ぐため、緯糸に充分な張力を付与すべく強撚糸等の比較的弾性の大きい緯糸については緯入れ長が比較的長く設定されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、緯糸の緯入れ長が長くなると必然的に房耳が長くなるため、筬の前進に伴って緯糸張力付与装置が房耳に接近すると、その長い房耳が緯糸張力付与装置の緯糸捕捉通路内に吸引されてしまう場合があった。そして、緯糸が緯糸張力付与装置の緯糸捕捉通路内へ導入される前に房耳が緯糸張力付与装置の緯糸捕捉通路に導入された場合には、緯糸が房耳によりほぼ閉塞された緯糸捕捉通路内への導入を阻止される。そのため、緯糸の捕捉ミスが生じる。また、緯糸が房耳よりも先に緯糸捕捉通路内に導入されても、その後に緯糸捕捉通路が房耳により部分的にでも閉塞されると、緯糸に作用するエア流が不足し、緯糸が多少弛んだ状態で筬打ちされる。その結果、良質な織布が製織されないばかりか、その張力不足により発生したビリに起因して織布に欠点が発生するという問題があった。
【0006】
実開昭63−42179号公報、実開昭59−40381号公報、実開昭52−87771号公報等に房耳の処理装置が開示されている。例えば実開昭63−42179号公報によれば、織布側から房耳に対して経糸と直交する方向へエア噴射するノズルが設けられ、ノズルからの噴射エアにより房耳の経糸開口内への侵入や房耳の絡みが防止されるようになっている。しかし、ノズルからの噴射エアを受けても房耳は織布の外方へ経糸と直交した水平方向へ退避するのみなので、房耳の緯糸張力付与装置の緯糸捕捉通路への導入を確実に阻止するまでには至らなかった。また、従来知られた他の房耳処理装置によっても、房耳を織布側から退避させることはできるものの、緯糸張力付与装置の緯糸捕捉通路へ房耳が導入されてしまう虞れが充分にあった。
【0007】
本発明の目的は、緯糸捕捉通路への房耳の導入に起因して筬打ち時に緯糸に適度な張力が付与されずに発生する織布の欠点等の不具合を防止することができる織機の房耳規制装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのために請求項1に記載の発明では、織布の緯入れ末端側の房耳を前記緯糸捕捉通路から遠ざけるためのエア噴射口が前記緯糸張力付与装置のエア噴射口と緯糸捕捉通路とを結ぶ線から外れて配置されている房耳排除手段を備えた房耳規制装置を構成し、少なくとも前記緯糸張力付与装置の緯入れ毎のエア噴射開始タイミングを含むように房耳排除手段のエア噴射タンミングを設定した。
【0009】
請求項1の発明によれば、緯糸の緯入れ毎に緯糸張力付与装置が緯糸捕捉通路内へ流入するエア流を発生する。緯糸先端部は緯糸捕捉通路内へ流入するエア流により緯糸捕捉通路内へ捕捉される。この緯糸の捕捉により筬打ち時の緯糸に張力が付与される。また、房耳排除手段の作動によって発生するエア流が織布の緯入れ末端側の房耳を緯糸捕捉通路近辺から離間する方向へ確実に遠ざける。房耳排除手段は緯糸張力付与装置のエア噴射開始時にはエア噴射を行ない、緯糸張力付与装置のエア噴射開始時には房耳が緯糸捕捉通路から排除される。従って、強撚糸などのように房耳が長い場合でも、房耳が緯糸捕捉通路を閉塞することはなく、緯糸先端部の緯糸捕捉通路内への捕捉ミスが無くなり、筬打ち時の緯糸に確実に張力が付与される。
【0010】
請求項2に記載の発明では、房耳排除手段のエア噴射タイミングが緯糸張力付与装置のエア噴射タイミングを包含するようにした。
請求項3に記載の発明では、房耳排除手段のエア噴射を製織中では連続して行なうようにした。
【0011】
請求項2の発明及び請求項3の発明における房耳排除手段のエア噴射は緯糸張力付与装置のエア噴射開始時には行われ、緯糸張力付与装置のエア噴射開始時には房耳が緯糸捕捉通路から排除されると共に、緯糸張力付与装置のエア噴射中及びエア噴射後にも房耳は緯糸捕捉通路勤勉から確実に排除される。
【0012】
請求項4に記載の発明では、緯糸張力付与装置の噴射エアを房耳排除手段の噴射エアとして用いた。
請求項4の発明によれば、緯糸張力付与装置の噴射エアが房耳排除手段の噴射エアとしても用いられ、房耳排除手段のエア噴射タイミングは緯糸張力付与装置のエア噴射タイミングと一致する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0014】
図1に示すように、スレイ11上には変形筬12が立設されており、変形筬12の前面には緯入れ経路121が形成されている。緯入れ用メインノズル(図示せず)から射出された緯糸Yは緯入れ用補助ノズル24のエア噴射によって緯入れ経路121内を飛走する。変形筬12の緯入れ末端側には緯糸検出器13が組付け固定されている。緯糸検出器13は、織布Wを形成する経糸Tと捨耳Wyを形成する経糸Tyとの間に対応するように位置している。緯糸検出器13には凹部131が緯入れ経路121に連なるように形成されており、緯入れ経路121内を飛走してきた緯糸Yの先端部が凹部131を通過する。緯糸検出器13は凹部131内における緯糸Yの到達有無を検出する。
【0015】
スレイ11上の変形筬12の隣りには緯糸捕捉ブロック14が立設固定されている。緯糸捕捉ブロック14の前面には緯糸導入凹部15が形成されており、緯糸導入凹部15内の下面にはエア噴射口16が形成されている。図2及び図3に示すように緯糸導入凹部15内の奥面にはエア噴射口18が形成されている。エア噴射口16はエアホース19を介して電磁開閉弁20に接続しており、エア噴射口18はエアホース21を介して電磁開閉弁22に接続している。エア噴射口18は房耳Weを指向している。
【0016】
緯糸捕捉ブロック14の上部には緯糸捕捉通路17が形成されている。緯糸捕捉通路17はエア噴射口16と対向する位置にあり、エア噴射口16は緯糸捕捉通路17を指向する。緯糸捕捉通路17はその上側で導入パイプ23に連通している。電磁開閉弁20、エア噴射口16、緯糸捕捉通路17及び導入パイプ23は緯糸張力付与装置を構成し、電磁開閉弁22及びエア噴射口18は房耳排除手段を構成する。
【0017】
図1に示すように緯糸捕捉ブロック14におけるエア噴射口18は、エア噴射口16と緯糸捕捉通路17とを結ぶ線よりも織布W側に配置されている。従って、エア噴射口18から房耳Weに向けて噴射するエアの流れはエア噴射口16から緯糸捕捉通路17に向けて噴射するエアの流れよりも房耳Weに近い。なお、26は織り縮み防止用のテンプル装置である。
【0018】
電磁開閉弁20,22は織機制御コンピュータCの励消磁制御を受ける。織機制御コンピュータCは、予め設定された励消磁制御プログラム及び織機回転角度検出用のロータリエンコーダ25から得られる織機回転角度検出情報に基づいて電磁開閉弁20,22を励消磁制御する。
【0019】
図4の曲線D1は電磁開閉弁20の励消磁タイミングを表し、曲線D2は電磁開閉弁22の励消磁タイミングを表す。横軸θは織機の回転角度を表す。筬打ちはθ=0°(360°)で行われ、αは緯入れ開始角度、βは緯入れ終了角度を表す。
【0020】
電磁開閉弁20は、緯糸Yの先端が緯糸導入凹部15に到達すると予想される織機回転角度よりも前の所定の織機回転角度θ1(α<θ1<β)に励磁される。また、電磁開閉弁20は筬打ち前に消磁される。電磁開閉弁22は電磁開閉弁20の励磁開始タイミングより少し前の所定の織機回転角度θ2(α<θ2<θ1<β)に励磁される。また、電磁開閉弁20は筬打ち後に消磁される。すなわち、電磁開閉弁22の励消磁タイミングは電磁開閉弁20の励磁開始タイミングを包含し、房耳排除手段を構成するエア噴射口18の噴射タイミングは緯糸張力付与装置を構成するエア噴射口16の噴射開始タイミングを包含する。
【0021】
次に、上記のように構成された房耳規制装置の作用について説明する。緯糸Yが緯入れ経路121内を緯入れ末端側に向かって飛走しているとき、織機回転角度がθ2になると、織機制御コンピュータCは電磁開閉弁22を励磁し、電磁開閉弁22が開状態となる。電磁開閉弁22の開によりエア噴射口18からエアが噴射される。このとき、スレイ11は前進中であり、エア噴射口18からの噴射エアは織布Wの緯入れ末端側に形成された房耳Weに吹付けられる。そのため、緯糸Yが緯糸導入凹部15に到達する前に、房耳Weが変形筬12から遠ざけられる。そのため、房耳Weが緯糸捕捉通路17へ流入するエア流に引き込まれない位置まで排除される。
【0022】
その後、織機回転角度がθ1になると、織機制御コンピュータCは電磁開閉弁20を励磁し、電磁開閉弁20が開状態となる。電磁開閉弁20の励磁により緯糸捕捉ブロック14のエア噴射口16からエア流が噴射され、エア噴射口16から緯入れ経路121を横切って緯糸捕捉通路17へ流入するエア流が発生する。緯入れ経路121内を飛走する緯糸Yの先端部がエア噴射口16からのエア流の発生位置に到達すると、緯糸Yの先端部は前記エア流により強制的に進路変更されて緯入れ経路121から緯糸捕捉通路17内へ導入される。緯糸捕捉通路17内へ導入された緯糸Yの先端部はエア流により導入パイプ23内に捕捉されて張力付与される。このときの緯糸Yの張力は、緯糸Yの先端部が導入パイプ23にて吹きさらされることによるエア吹付け作用と、導入パイプ23内へ捕捉された緯糸Yが導入パイプ23内の屈曲部にて受ける屈曲抵抗とにより付与される。こうして緯入れされた緯糸Yは適度な張力が付与された状態で筬打ちされ、良質な織布Wが製織される。
【0023】
本実施の形態では以下の効果が得られる。
(1)緯糸Yが緯糸捕捉通路17内へ導入される時には、房耳Weはエア噴射口18からのエア噴射によって予め変形筬12からテンプル装置26側へ離間する方向へ吹きさらされる。そのため、緯糸Yが緯糸捕捉通路17内へ導入される前に房耳Weが緯糸捕捉通路17へ引き込まれることはなく、房耳Weが緯糸捕捉通路17を塞いでしまうことは起こらない。即ち、緯糸張力付与装置からのエア噴射開始よりも前に房耳排除手段からのエア噴射を開始する実施の形態では、緯糸張力付与装置からのエア噴射による房耳捕捉の回避が確実である。
(2)エア噴射口18からのエア噴射が筬打ち後も行われており、電磁開閉弁20の消磁後のエア噴射口16における残圧の影響が仮にある場合にも、房耳Weが緯糸捕捉通路17へ引き込まれることはない。即ち、房耳排除手段からのエア噴射が緯糸張力付与装置からのエア噴射後も行われる実施の形態では、緯糸張力付与装置における残圧の影響が仮にある場合にも、緯糸張力付与装置による房耳捕捉の回避が確実である。
(3)房耳Weによる緯糸捕捉通路17の閉塞等に起因する緯糸Yの捕捉ミスや緯糸Yの先端部の捕捉力不足が回避され、緯糸Yを常に適度な張力が付与された状態で筬打ちすることができ、ひいては良質の織布Wを製織することができる。(4)緯糸Yの弾性が強撚糸などのように比較的大きくても、適度に張力付与された緯糸Yには筬打ち時にビリが発生せず、製織された織布Wにビリに起因する欠点の発生を防止することができる。
(5)緯糸捕捉ブロック14がスレイ11に一体に固定されているため、緯糸捕捉ブロック14のエア噴射口18から噴射されるエア流はスレイ11の前進に伴ってその前方域から房耳Weを掃き出すように吹付けられる。従って、房耳Weが織布Wの織前W1よりスレイ11側に延びた状態にあっても、房耳Weは緯糸捕捉通路17へ導入不能な位置へ残らず排除される。
【0024】
なお、房耳排除用のエア噴射口18は必ずしも緯糸導入凹部15内に設ける必要はなく、緯糸導入凹部15外において緯糸捕捉ブロック14の織布側の壁面に設けてもよい。この場合には、エア噴射口18のエア流が緯糸端部の緯糸捕捉通路への導入を妨げることがないという効果がある。
【0025】
次に、図5及び図6の第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
この実施の形態ではエア噴射口16,18に連なるエアホース19,21が単一の電磁開閉弁20に接続されており、エア噴射口16,18からのエア噴射タイミングが同じである。従って、房耳排除手段を構成するエア噴射口18の噴射タイミングは緯糸張力付与装置を構成するエア噴射口16の噴射開始タイミングと同じである。図6の曲線D3は電磁開閉弁20の励消磁タイミングを表す。電磁開閉弁20の励消磁タイミングは第1の実施の形態の電磁開閉弁22の励消磁タイミングとほぼ同じである。
【0026】
この実施の形態では、緯糸捕捉のためのエア噴射口16が噴射するときには房耳排除のためのエア噴射口18も同時に噴射しており、緯糸Yが緯糸捕捉通路17内へ導入される前に房耳Weが緯糸捕捉通路17へ引き込まれることはなく、房耳Weが緯糸捕捉通路17を塞いでしまうことは起こらない。又、電磁開閉弁が1つで済み、コスト的に有利である。
【0027】
次に、図7〜図9の第3の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
この実施の形態では捨耳Wyの側方に規制板27が配置されている。規制板27の基端部は織り縮み防止用のテンプル装置26を構成するローラ形状のテンプル本体261の端面に止着されている。規制板27の先端部は最後退位置にある変形筬12と緯糸捕捉ブロック14との間に延出している。規制板27には吹き抜け孔271が形成されている。図8に示すように吹き抜け孔271は緯糸Yの緯入れ終了付近における変形筬12の緯入れ経路121の揺動軌跡を緯入れ方向に見て包含するように形成されている。従って、緯入れされた緯糸Yが吹き抜け孔271の縁に接触するようなことはない。
【0028】
規制板27にはガイドスリット272が織布Wの移動方向に沿って形成されている。ガイドスリット272は吹き抜け孔271に連なっている。ガイドスリット272の終端273は織布Wの織前W1よりも変形筬12側にある。
【0029】
規制板27の基端部には一対のエア噴射口274がガイドスリット272を上下に挟むように形成されている。エア噴射口274は捨耳Wyの引き取り方向に向けられている。又、エア噴射口274はエアホース28を介して電磁開閉弁22に接続されている。図9の直線D4は電磁開閉弁22の励磁タイミングを表す。製織中では電磁開閉弁22は常時励磁しており、製織が停止すると織機制御コンピュータCは電磁開閉弁22を消磁する。製織中ではエア噴射口274からはエアが常時噴射している。
【0030】
変形筬12が筬打ち前進すると、導入パイプ23内に把持されている緯糸Yがガイドスリット272内を織前W1側へ案内される。ガイドスリット272の終端273は織布Wの織前W1よりも変形筬12側にあるため、図8に鎖線で示すように筬打ち時点よりも前から緯糸Yがガイドスリット272の終端273に達し、以後緯糸Yが終端273に接触した状態で屈曲する。即ち、変形筬12の緯入れ経路121の終端と緯糸捕捉通路17との間の緯糸経路が屈曲する。この屈曲抵抗による張力が緯糸Yに付加される。この張力付加が品質の高い織布Wの製織に必要な緯糸Yの緩み防止に寄与する。
【0031】
房耳Weがエア噴射口274からのエア噴射作用によって緯糸捕捉通路17への入り込みを阻止されると共に、房耳Weが規制板27によって経糸Tの開口内への入り込みを防止される。緯糸捕捉通路17への入り込みを阻止される房耳Weは規制板27によって経糸Tの開口内への侵入を阻止されるので、房耳Weが織布Wに織り込まれることによる欠点の発生も防止することができる。
【0032】
次に、図10の第4の実施の形態を説明する。第2の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
この実施の形態では、導入パイプ29が房耳Weに向けられており、第2の実施の形態におけるエア噴射口18及びエアホース21が省略されている。緯糸捕捉用のエア噴射口16からのエア噴射流は導入パイプ29から房耳Weに向けて吹き付け、房耳排除手段を構成する導入パイプ29からのエア噴射タイミングは緯糸張力付与装置を構成するエア噴射口16のエア噴射タイミングと一致する。導入パイプ29からの吹き付け流は房耳Weの緯糸捕捉通路17への入り込み及び房耳Weの経糸開口内への入り込みを防止する。この実施の形態では第2の実施の形態におけるエア噴射口18及びエアホース21の省略が構成の簡素化及びコスト上の有利性をもたらす。
【0033】
前記した実施の形態から把握できる請求項記載以外の発明について以下にその効果と共に記載する。
(1)房耳の経糸開口内への侵入を阻止する規制板が織布の緯入れ末端側に設けられており、房耳排除手段のエア噴射口が規制板上に設けられている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の織機における房耳規制装置。
【0034】
房耳が緯糸張力付与装置を構成する緯糸捕捉通路への入り込みを阻止されると共に、房耳が経糸開口内への入り込みを防止される。
【0035】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明では、少なくとも緯糸張力付与装置の緯入れ毎のエア噴射開始タイミングを含むように房耳排除手段のエア噴射を行なうようにしたので、筬打ち時の緯糸の張力不足に起因する織布欠点の発生を防止できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1の実施の形態を示す斜視図。
【図2】織機のスレイ周辺部の側断面図。
【図3】織機のスレイ周辺部の部分平断面図。
【図4】電磁開閉弁の励消磁タイミングを示すタイミングチャート。
【図5】第2の実施の形態を示す斜視図。
【図6】電磁開閉弁の励消磁タイミングを示すタイミングチャート。
【図7】第3の実施の形態を示す斜視図。
【図8】織機のスレイ周辺部の部分平断面図。
【図9】電磁開閉弁の励消磁タイミングを示すタイミングチャート。
【図10】第4の実施の形態を示す織機のスレイ周辺部の側断面図。
【符号の説明】
16…緯糸張力付与装置を構成するエア噴射口、17…緯糸張力付与装置を構成する緯糸捕捉通路、18…房耳排除手段を構成するエア噴射口、20…緯糸張力付与装置を構成する電磁開閉弁、22…房耳排除手段を構成する電磁開閉弁、274…房耳排除手段を構成するエア噴射口、29…房耳排除手段を構成する導入パイプ、We…房耳。
Claims (4)
- 緯入れされて飛走する緯糸を緯入れ末端側でエア流によって緯糸捕捉通路内へ捕捉する緯糸張力付与装置を有する織機において、
織布の緯入れ末端側の房耳を前記緯糸から遠ざけるためのエア噴射口が前記緯糸張力付与装置のエア噴射口と緯糸捕捉通路とを結ぶ線から外れて配置されている房耳排除手段を備え、少なくとも前記緯糸張力付与装置の緯入れ毎のエア噴射開始タイミングを含むように房耳排除手段のエア噴射を行なうようにした織機における房耳規制装置。 - 房耳排除手段のエア噴射タイミングは、緯糸張力付与装置のエア噴射タイミングを包含する請求項1に記載の織機における房耳規制装置。
- 房耳排除手段のエア噴射は製織中では連続して行われる請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載の織機における房耳規制装置。
- 房耳排除手段の噴射エアは緯糸張力付与装置の噴射エアを用いている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の織機における房耳規制装置。
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