JP3546541B2 - 織機の房耳規制装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は緯入れされた緯糸の先端部をエア流により緯糸捕捉通路内に捕捉して、筬打ち時の緯糸に張力を付与する緯糸張力付与装置(テンショナ)を備えた織機において、房耳による緯糸の緯糸捕捉通路内への導入の妨げを防止する織機の房耳規制装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
品質の良い織布を製織するためには、筬打ち時に緯入れされた緯糸に適度な張力が付与されることが望ましい。従来、筬打ち時の緯糸に張力を付与するため、織機のスレイ上の緯入れ末端側に緯糸張力付与装置(以下「テンショナ」という)が設けられている(例えば実開昭49−15257号公報、特開昭49−35659号公報、特開平4−308252号公報等)。通常、テンショナは緯入れされた緯糸の先端部をエア流により緯糸捕捉通路内に捕捉することにより、緯糸に張力付与するようになっており、例えば図12に示すようなものがある。
【0003】
図12に示すように、テンショナ41はスレイ42上の筬43の緯入れ末端側に隣接して配設されており、テンショナ41を構成するブロック44には緯糸Yの飛走経路となる筬43前面の緯入れ経路43aの延長線上と対応する位置に凹部44aが形成されている。凹部44a内面にはその下面にブロック44に接続されたエアホース45と連通するエア噴射口46が形成されており、このエア噴射口46と対向する上面位置にはブロック44上部に接続された導入パイプ47に連通する導入口(図示せず)が形成されている。エアホース45はブロック44と反対側にて電磁開閉弁を介して圧力エア供給源(いずれも図示せず)と接続されており、電磁開閉弁の切換えにより緯糸Yがエア噴射口46と対応する位置に到達する前に予めエア噴射口46からエアが噴射されるようになっている。
【0004】
緯入れされた緯糸Yの先端部は、その緯糸経路を横切って導入口へ流入するエア流により導入口内へ導入され、導入パイプ47内に捕捉される。エア噴射口46からのエア噴射は、緯入れされた緯糸Yの筬打ち完了まで継続され、緯糸Yは適度な張力が付与された状態で筬打ちされるので、良質な織布が製織される。
【0005】
筬打ち時の緯糸Yにかかる張力調整は、エア流圧の調整機能を備えたテンショナではエア流圧の調節により行われる。しかし、図12のテンショナ41はエア流圧の調整機能を備えておらず、緯糸Yの緯入れ長さを調整して導入パイプ47内への捕捉糸長を変化させることにより緯糸Yの張力調整が行われるようになっている。
【0006】
ところで、緯入れされた緯糸Yは、所定緯入れ長だけ射出された時点で緯入れ用メインノズル側にて強制的にその移動が阻止されるため、その慣性により一瞬伸びた状態となった後、その伸びの反動で縮もうとする。特に緯糸Yが強撚糸の場合、その弾性力が大きいため比較的強い力で縮もうとする。そのため、緯糸Yが強撚糸などのように比較的大きな弾性を有し、テンションナ41による緯糸Yの捕捉力が不足した場合には、筬打ち時の緯糸Yに緯糸Y自体の強い弾性による縮み力により糸が局部的に撚れて絡まった状態となる「ビリ」が発生し、織成された織布Wにビリによる欠点ができてしまう。
【0007】
このようなビリによる織布Wの欠点を防ぐため、緯糸Yにビリが発生しない充分な張力が付与されるように、強撚糸等の比較的弾性の大きい緯糸Yについては緯入れ長が比較的長く設定されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、緯糸Yの緯入れ長が長くなると必然的に房耳が長くなるため、図12に示すようにスレイ42の前進に伴ってテンショナ41がその前方位置に形成された房耳Weに接近すると、その長い房耳Weがテンショナ41の導入口内に吸引されてしまう場合があった。そして、緯糸Yのテンショナ41の導入口内への導入前にテンショナ41の導入口に房耳Weが導入された場合には、房耳Weによりほぼ閉塞された導入口内への緯糸Yの導入が阻止されるため、緯糸Yの捕捉ミスを引き起こす。また、先に緯糸Yが導入口内に導入されても、その後に房耳Weにより導入口が部分的にでも閉塞されると、緯糸Yに作用するエア流が不足し、緯糸Yが多少弛んだ状態で筬打ちされる。その結果、良質な織布が製織されないばかりか、その張力不足により発生したビリに起因して織布に欠点が発生するという問題があった。
【0009】
従来、実開昭63−42179号公報、実開昭59−40381号公報、実開昭52−87771号公報等に房耳の処理装置が開示されている。例えば実開昭63−42179号公報によれば、織布側から房耳に対して経糸と直交する方向へエア噴射される噴射口を有するノズルが設けられ、ノズルからの噴射エアにより房耳の経糸開口内への侵入や房耳の絡みが防止されるようになっている。しかし、ノズルからの噴射エアを受けても房耳は織布の外方へ経糸と直交した水平方向へ退避するのみなので、房耳のテンショナの導入口への導入を確実に阻止するまでには至らなかった。また、従来知られた他の房耳処理装置によっても、房耳を織布側から退避させることはできるものの、テンショナの導入口へ房耳が導入されてしまう虞れが充分にあった。
【0010】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は緯糸捕捉通路への房耳の導入に起因して筬打ち時に緯糸に適度な張力が付与されずに発生する織布の欠点等の不具合を防止することができる織機の房耳規制装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため請求項1に記載の発明では、筬前面に形成された緯入れ経路上の緯入れ末端側に設けられ、緯入れされた緯糸の先端部に作用するエア流を発生させる第1のエア流発生手段と、該第1のエア流発生手段によるエア流が流入されて緯糸の先端部が捕捉される緯糸捕捉通路とを備えた緯糸張力付与装置を有する織機において、織布の緯入れ末端側の房耳を前記筬から離間する方向へ遠ざけ得るエア流を発生可能な第2のエア流発生手段と、織布の緯入れ末端側に房耳の経糸開口内への侵入を阻止するとともに緯入れ方向における房耳の延出領域内に配置される規制板とを設け、前記規制板には房耳を案内するためのガイドスリットが織布の移動方向に沿って形成され、前記ガイドスリットの終端は織布の織前よりも筬側にあることを特徴とする
【0012】
請求項2に記載の発明では、前記第2のエア流発生手段を、織前よりも筬側に設けられた噴射口を緯入れ末端側の織前近傍の房耳に指向して配置するエア噴射手段とした。
【0013】
請求項3に記載の発明では、前記エア噴射手段を、第1のエア流発生手段により発生する緯糸捕捉通路内へ至るエア流路が上下方向に設定された緯糸張力付与装置を備えた織機に設けた。
【0014】
請求項4に記載の発明では、第1のエア流発生手段により発生するエア流路より織布側に前記エア噴射手段の噴射口を配置した
【0015】
請求項に記載の発明では、前記第2のエア流発生手段を、織前近傍の緯入れ末端側の房耳を筬から離間する方向へ吸引可能な吸引口を備えた負圧発生手段とした。
【0018】
請求項に記載の発明では、筬から離間するにつれて織布の移動平面から上下のいずれか一方へ離間してゆくように前記ガイドスリットを形成した。
請求項に記載の発明では、前記ガイドスリットの終端を変更するための終端可変手段を設けた。
【0019】
請求項に記載の発明では、ガイドスリットと交差するようにガイドスリットの長さ方向へ取り付け位置変更可能に取り付けられた終端規制体により前記終端可変手段を構成した。
【0020】
【作用】
上記構成により請求項1に記載の発明によれば、緯入れされた緯糸は筬前面の緯入れ経路内を飛走する。この緯入れ時には緯糸張力付与装置が作動され、第1のエア流発生手段により緯糸経路上の緯糸捕捉通路と対応する位置に緯糸捕捉通路内へ流入するエア流が発生する。また、第2のエア流発生手段が作動され、その作動により発生したエア流により織布の緯入れ末端側の房耳が筬から離間する方向へ遠ざけられる。緯糸先端部は緯糸捕捉通路内へ流入するエア流により緯糸捕捉通路内へ捕捉される。この緯糸の捕捉により筬打ち時の緯糸に張力が付与される。従って、強撚糸などのように房耳が長い場合でも、房耳が緯糸捕捉通路を閉塞するなどの妨げが回避されるので、緯糸先端部の緯糸捕捉通路内への捕捉ミスが無くなり、筬打ち時の緯糸に確実に張力が付与される。また、規制板により房耳の経糸開口内への侵入が阻止され、緯入れ方向における房耳の延出領域内に配置された規制板が房耳の経糸開口内への侵入を阻止する。そして、房耳がガイドスリット内に入り込み、ガイドスリットが房耳を織布の移動方向に案内することから、ガイドスリットにより織布の移動方向に案内される房耳が経糸開口内側へ入り込むことはない。さらに、筬打ち時点では筬打ちされた緯糸の先端部が織前よりも筬側にあるガイドスリットの終端で屈曲し、この緯糸に適度の張力が付与される。緯糸に対する適度な張力付与は織布の品質向上に有効である。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば、エア噴射手段の噴射口から緯入れ末端側の織前近傍の房耳に向かって噴射されるエア流により、房耳は予め緯糸先端部が緯糸捕捉通路内へ導入される前に筬から離間する方向へ遠ざけられる。
【0022】
請求項3に記載の発明によれば、第1のエア流発生手段によりエア流路が上下方向となって緯糸捕捉通路内へ至るエア流が発生し、そのエア流により緯糸が緯糸捕捉通路内へ導入される前に、房耳はエア噴射手段の噴射口からのエア流により予め筬から離間する方向へ遠ざけられる。
【0023】
請求項4に記載の発明によれば、エア噴射手段の噴射口から噴射するエアの流れは第1のエア流発生手段により発生するエア流よりも房耳に近く、緯糸捕捉通路内への房耳の入り込み阻止効果が最も高い。
【0025】
請求項記載の発明によれば、負圧発生手段の吸引口へ流入するエア流により、房耳は予め緯糸先端部が緯糸捕捉通路内へ導入される前に筬から離間する方向へ遠ざけられる。
【0029】
請求項に記載の発明によれば、ガイドスリットによって織布側へ案内される房耳とガイドスリットとの接触部は織布の移動平面から上下のいずれか一方へ離間してゆく。従って、ガイドスリットとの接触による房耳の屈曲度合いが高くなってゆき、この房耳に適度の張力が付与される。房耳に対する適度な張力付与は織布の品質向上に有効である。
【0030】
請求項及び請求項に記載の発明によれば、前記ガイドスリットの終端を変更することにより緯糸に付与される張力を調整することができる。
【0031】
【実施例】
(第1実施例)
以下、本発明を具体化した第1実施例を図1〜図5に基づいて説明する。
【0032】
図1に示すように、織機を構成するロッキングシャフト1には複数のスレイソード2(但し1個のみ図示)を介してスレイ3が支持されている。スレイ3上には、変形筬4が支持溝3a内に楔部材5の締付け作用によって立設状態に固定されている。変形筬4の前面には緯入れ用メインノズル(図示せず)から射出される緯糸Yの飛走経路となる凹状の緯入れ経路4aが形成されている。スレイ3の前面(図3の左側面)には緯糸検出器6が取付け固定されている。緯糸検出器6は、図4に示すように織布形成用の経糸Tと房耳We形成用の経糸Teとの間に対応する位置に固定され、緯入れされた緯糸Yの到達有無を検出するようになっている。
【0033】
図1〜図3に示すように、緯糸検出器6の隣接位置にはテンショナ7を構成するノズルブロック8がスレイ3の前面に締結固定されている。変形筬4にはノズルブロック8と対応する位置にてリード4bが拡開されて形成された開口9(図2に示す)が形成されている。変形筬4の後面側には図3及び図4に示すように、略L字状をなす導入パイプ10がスレイ3上に固定されている。図3に示すように、ノズルブロック8はその先端部に形成されたエア噴射口8a(図3に示す)を緯入れ経路4aに対向させた状態に配置されており、エア噴射口8aと導入パイプ10の第1端部側の導入口10aが開口9を挟んで対向した状態にある。また、導入パイプ10の第2端部はスレイ3の端部近傍まで延びている。
【0034】
図1〜図3に示すように、ノズルブロック8の基部にはエアホース11が連結され、エア噴射口8aは連通路8b(図3に示す)を介してエアホース11と連通状態にある。図1に示すように、エアホース11はノズルブロック8の反対側端部にて電磁開閉弁12と接続されており、さらに電磁開閉弁12はホース13を介して工場内に配設されたエア圧力供給用配管(図示せず)に接続されている。エア圧力供給用配管はコンプレッサ及びエアタンク等のエア圧力供給源と接続されている。
【0035】
図1〜図4に示すように、ノズルブロック8の隣接位置には、ノズル14を支持する支持部材15がスレイ3の前面に締結固定されている。ノズル14は支持部材15からノズルブロック8の下部近傍を通って緯糸検出器6とノズルブロック8間へ延び、さらに上方へ屈曲して緯入れ経路4aとほぼ同じ高さまで延び、その先端のエア噴射口14aを前方(図3の左方)に指向させている。すなわち、図4に示すようにスレイ3が前進して織前に接近する際に、エア噴射口14aからの噴射エアが房耳Weに向かって吹付け可能にノズル14は配置されている。
【0036】
支持部材15の底部にはエアホース16が接続され、ノズル14のエア噴射口14aは支持部材15に形成された連通路15a(図3に示す)を介してエアホース16と連通状態にある。図1に示すように、エアホース16は支持部材15の反対側端部にて電磁開閉弁17と接続されており、さらに電磁開閉弁17はホース18を介してエア圧力供給用配管に接続されている。なお、緯糸検出器6、ノズルブロック8及びノズル14はスレイ3の前面に形成された組付溝3bにてボルト19及びナット20を介して締結固定されている。また、織布Wの緯入れ末端側に形成された房耳Weはカッタ21により織布Wから切断分離されるようになっている。
【0037】
各電磁開閉弁12,17は、織機コントローラ(図示せず)による励消磁制御により開閉切換えされるようになっている。図5の線Dは電磁開閉弁12の励消磁タイミングを表し、線Dは電磁開閉弁17の励消磁タイミングを表す。横軸θは織機の回転角度を表す。筬打ちはθ=0°(360°)で行われ、θは緯入れ開始角度、θは緯入れ終了角度を表す。
【0038】
図5に示すように、電磁開閉弁12は緯糸Yが緯入れ用メインノズルから射出された後、ノズルブロック8のエア噴射口8aと対応する位置に到達する所定時間前に相当する所定回転角θ(θ<θ<θ)時に励磁されるようになっている。なお、所定回転角θは必ずしもθよりも前でなくともよい。また、電磁開閉弁17は電磁開閉弁12の励磁タイミングより少し早い所定回転角θ(θ<θ<θ)時に励磁されるようになっている。すなわち、電磁開閉弁17は緯糸Yの導入口9aへの導入時に、房耳Weがノズル14のエア噴射口14aから吹付けられる噴射エアの作用により変形筬4から離間して遠ざかった状態となるようなタイミングで励磁される。また、電磁開閉弁12,17は共に筬15(θ=0°)完了直後の所定角度にて消磁されるようになっている。
【0039】
次に、上記のように構成された房耳規制装置の作用について説明する。織機の運転中は回転角θ時に緯入れ用メインノズルから緯糸Yが射出される。射出された緯糸Yは、変形筬4の前面の緯入れ経路4a内を緯入れ末端側に向かって飛走する。緯糸Yの飛走中の所定回転角θ時に、電磁開閉弁17が励磁されて開状態とされ、ノズル14のエア噴射口14aからエア流が噴射される。そのとき、スレイ3は前進中でエア噴射口14aからの噴射エアは織布Wの緯入れ末端側に形成された房耳Weに吹付けられる。その結果、緯糸Yがノズルブロック8と対応する位置に到達して導入口10aへ導入される前に、予め図4に示すように房耳Weが変形筬4から離間して遠ざかった状態となる。すなわち、房耳Weがスレイ3の前進によっても導入口10aへ流入するエア流に引き込まれない位置まで退避した状態となる。
【0040】
その後、所定回転角θ時に電磁開閉弁12が励磁されて開状態とされ、ノズルブロック8のエア噴射口8aからエア流が噴射される。そのため、エア噴射口8aから緯入れ経路4aを横切って導入口10aへ流入するエア流が発生する。そして、緯入れ経路4a内を飛走する緯糸Yは、そのエア流の発生位置に到達すると、そのエア流により強制的に進路変更されて緯入れ経路4aから開口9を通って導入口10a内へ導入され、その先端部がエア流により導入パイプ10内に捕捉されることにより張力付与される。このときの緯糸Yの張力は、緯糸Yの先端部が導入パイプ10にて吹きさらされることによるエア吹付け作用と、導入パイプ10内へ捕捉された緯糸Yが導入パイプ10内の屈曲部にて受ける屈曲抵抗とにより付与される。こうして緯入れされた緯糸Yは適度な張力が付与された状態で筬打ちされ、良質な織布Wが製織される。
【0041】
以上詳述したように本実施例によれば、緯糸Yの導入口10aへの導入時には、房耳Weは導入口10aへのエア流に引き込まれないように、予め変形筬4から離間するスレイ3の前方側へ吹きさらされた状態となっているので、房耳Weが導入口10aを塞いでしまうことは起こらない。その結果、房耳Weによる導入口10aの閉塞等に起因する緯糸Yの導入パイプ10内への捕捉ミスや緯糸Y先端部の捕捉力不足が回避されるので、緯糸Yを常に適度な張力が付与された状態で筬打ちすることができ、ひいては良質の織布Wを製織することができる。
【0042】
また、緯糸Yが強撚糸などのように比較的弾性が大きくても、適度に張力付与された緯糸Yには筬打ち時にビリが発生しないので、製織された織布Wにビリに起因する欠点の発生を防止することができる。さらに、ノズル14がスレイ3に一体に固定されていることから、ノズル14のエア噴射口14aから噴射されるエア流はスレイ3の前進に伴い、その前方域から房耳Weを掃き出すように吹付けられるため、房耳Weが織前位置よりスレイ3側に延びた状態にあっても導入口10aへ導入不能な位置へ房耳Weを残らず退避させることができる。
(第2実施例)
次に、本発明を具体化した第2実施例を図6〜図10に基づいて説明する。
【0043】
図6に示すように、スレイ3上に立設された変形筬4の緯入れ末端側には、緯入れ経路4aと対応する位置に凹部22aが形成された緯糸検出器22が組付け固定されている。緯糸検出器22は織布W形成用の経糸Tと房耳We形成用の経糸Teとの間に対応するように位置しており、緯入れされた緯糸Yの到達有無を検出可能となっている。
【0044】
スレイ3上の変形筬4の隣接位置には、緯糸捕捉ブロック23が楔部材5の締付け作用により支持溝3a内に立設状態に固定されている。緯糸捕捉ブロック23の前面には緯糸導入凹部23aが形成され、緯糸導入凹部23aの内面にはその下面にエア噴射口24が形成され、その上面にエア噴射口24と対向する位置に導入口25が形成されている。また、図6及び図7に示すように緯糸導入凹部23aの奥面にはエア噴射口26が緯入れ方向に対してエア噴射口24より緯入れ末端側(図7の右方)にずれた位置に形成されている。緯糸捕捉ブロック23の基部側面及び背面にはそれぞれエアホース27,28が接続され、エア噴射口24が連通路29を介してエアホース27と連通するとともに、エア噴射口26が連通路30を介してエアホース28と連通した状態にある。また、緯糸捕捉ブロック23の上部には導入パイプ31が接続され、導入口25は連通路32を介して導入パイプ31と連通状態にある。
【0045】
緯糸捕捉ブロック23と接続された各エアホース27,28は電磁開閉弁33と接続され、さらに電磁開閉弁33は圧力エア供給用配管(図示せず)にホース34を介して接続されている。スレイ3の前面には緯入れ経路4a内の緯糸Yにその飛走を補助するためのエアを噴射するサブノズル35が所定間隔毎に複数(但し1本のみ図示)配設されている。
【0046】
電磁開閉弁33は織機コントローラ(図示せず)による励消磁制御により開閉切換えされるようになっている。図10の線Dは電磁開閉弁33の励消磁タイミングを表す。図10に示すように、電磁開閉弁33は緯糸Yが緯入れ用メインノズルから射出された後、前記第1実施例における電磁開閉弁17の励磁タイミングと同じ所定回転角θ時に励磁されるようになっている。すなわち、電磁開閉弁33は緯糸Yの導入口25への導入時に、房耳Weがエア噴射口26から吹付けられる噴射エアの作用により変形筬4から離間して遠ざかった状態となるようなタイミングで励磁されるようになっている。また、電磁開閉弁33は筬打ち(θ=0°)完了直後の所定角度にて消磁されるようになっている。
【0047】
次に、上記のように構成された房耳規制装置の作用について説明する。織機の運転中の回転角θ時に緯入れ用メインノズルから射出された緯糸Yは、変形筬4の前面の緯入れ経路4a内を緯入れ末端側に向かって飛走する。緯糸Yの飛走中の所定回転角θ時に、電磁開閉弁33が励磁されて開状態とされ、緯糸捕捉ブロック23の各エア噴射口24,26からエア流が噴射される。スレイ3の前進中にエア噴射口26から噴射された噴射エアは房耳Weに吹付けられ、緯糸Yが緯糸捕捉ブロック23と対応する位置に到達して導入口25へ導入される前に、予め図9に示すように房耳Weが変形筬4から離間する方向へ遠ざけられた状態となる。
【0048】
一方、緯入れ経路4a上ではエア噴射口24から緯入れ経路4aを横切って導入口25へ流入するエア流が発生しており、緯入れ経路4a内を飛走してきた緯糸Yは、そのエア流域に到達するとそのエア流により強制的に進路変更されて導入口10a内へ導入される。そして、緯糸Yの先端部がエア流により導入パイプ31内に捕捉され、筬打ち前の緯糸Yに張力が付与される。そして、緯糸Yは適度な張力が付与された状態で筬打ちされる。
【0049】
従って、本実施例の房耳規制装置によれば、テンショナ7を構成する緯糸捕捉ブロック23にエア噴射口26を形成し、エア噴射口26からの噴射エアを房耳Weに吹き付ける構成としたので、房耳規制装置の配設スペースを新たに確保する必要がない。また、エア噴射口26へ圧力エアを供給するためのエアホース28とテンショナ7用のエアホース27とを同一の電磁開閉弁33に接続し、電磁開閉弁33もテンショナ7と共有したので電磁開閉弁も新たに設ける必要がない。そのため電磁開閉弁の配設スペースをも少なく済ませることができる。その他、前記第1実施例と同様の効果を得ることができる。
(第3実施例)
次に、図11の第3実施例を説明する。この実施例では、テンショナ7を備えた織機に房耳規制装置を設けた構成において、房耳Weの経糸開口内への侵入を阻止する一対の規制版36が設けられている。規制板36は捨耳Wyと織布Wとの間で経糸の糸方向に沿って配置されている。変形筬4が筬打ち前進すると、各規制板36の先端部は緯糸検出器22と変形筬4の筬羽との間の間隙に入り込む。規制版36により経糸開口内への房耳Weの侵入が阻止されるので、緯糸Yの筬打ち時の弛みに起因する欠点の他に、房耳Weが織布Wに織り込まれる欠点の発生をも防止することができる。もちろん、第1実施例の構成に規制版36を設ける構成としてもよい。
(第4実施例)
次に、図13〜図15の第4実施例を説明する。図6と同じ構成部には同じ符号が付してある。この実施例では捨耳Wyの側方に規制板51が配置されている。規制板51の基端部は織り縮み防止用のテンプル装置52を構成するローラ形状のテンプル本体52aの端面に止着されている。規制板51の先端部は最後退位置にある変形筬4と緯糸捕捉ブロック23との間に延出している。規制板51には吹き抜け孔51aが形成されている。図14に示すように吹き抜け孔51aは緯糸Yの緯入れ終了付近における変形筬4の緯入れ経路4aの揺動軌跡を緯入れ方向に見て包含するように形成されている。従って、緯入れされた緯糸Yが吹き抜け孔51aの縁に接触するようなことはない。
【0050】
規制板51にはガイドスリット51bが織布Wの移動方向に沿って形成されている。ガイドスリット51bは吹き抜け孔51aに連なっている。図15に示すようにガイドスリット51bの終端51cは織布Wの織前Wfよりも変形筬4側にある。
【0051】
変形筬4が筬打ち前進すると、導入パイプ31内に把持されている緯糸Yがガイドスリット51b内を織前Wf側へ案内される。ガイドスリット51bの終端51cは織布Wの織前Wfよりも変形筬4側にあるため、図15に鎖線で示すように筬打ち時点よりも前から緯糸Yがガイドスリット51bの終端51cに達し、以後緯糸Yが終端51cに接触した状態で屈曲する。即ち、変形筬4の緯入れ経路4aの終端と導入口25との間の緯糸経路が屈曲する。この屈曲抵抗による張力が緯糸Yに付加される。この張力付加が品質の高い織布Wの製織に必要な緯糸Yの緩み防止に寄与する。
【0052】
図13に示すように緯糸捕捉ブロック23におけるエア噴射口26は、エア噴射口24と導入口25とを結ぶ線よりも織布W側に配置されている。従って、エア噴射口26から房耳Weに向けて噴射するエアの流れはエア噴射口24から導入口25に向けて噴射するエアの流れよりも房耳Weに近い。エア噴射口26から房耳Weに向けて噴射するエアは規制板51の側面に沿って流れる。このエア噴射流は房耳Weを緯糸捕捉ブロック23の導入口25から遠ざける方向へ吹き流す。従って、房耳Weは導入口25から遠ざかる方向へ吹き流される。図6あるいは図11の実施例に比べ、エア噴射口26から房耳Weに向けて噴射するエアの流れがエア噴射口24から導入口25に向けて噴射するエアの流れよりも房耳Weに近いため、導入口25への房耳Weの入り込み防止効果が一層高くなる。
【0053】
このように導入口25への入り込みを阻止される房耳Weは規制板51によって経糸Tの開口内への侵入を阻止されるので、房耳Weが織布Wに織り込まれることによる欠点の発生も防止することができる。
(第5実施例)
次に、図16の第5実施例を説明する。第4実施例と同じ構成部には同じ符号が付してある。この実施例では規制板51上のガイドスリット51dが織前Wfに向かうにつれて織布Wの移動平面から上方へ離間してゆくように形成されている。従って、変形筬4の緯入れ経路4aの終端と導入口25との間の緯糸経路が屈曲する。この屈曲抵抗による張力が緯糸Yに付加される。この張力付加が品質の高い織布Wの製織に必要な緯糸Yの緩み防止に寄与する。
(第6実施例)
次に、図17の第6実施例を説明する。第4実施例と同じ構成部には同じ符号が付してある。この実施例では規制板51の上縁に終端規制体53が取り付けられている。終端規制体53は取り付け枠53aと規制ピン53bとからなり、規制ピン53bがガイドスリット51bと交差している。取り付け枠53aはねじ54により規制板51の上縁に取り付け位置調整可能に締め付け固定される。規制ピン53bは織布Wの織前Wfよりも変形筬4側にあり、筬打ち時点よりも前から緯糸Yが規制ピン53bに達し、以後緯糸Yが規制ピン53bに接触した状態で屈曲する。即ち、変形筬4の緯入れ経路4aの終端と導入口25との間の緯糸経路が屈曲する。この屈曲抵抗による張力が緯糸Yに付加される。この張力は終端規制体53を織前Wfから変形筬4側へ遠ざけるほど強くなり、終端規制体53の取り付け位置を緯糸Yの種類あるいは経糸の閉口タイミングに応じて適宜調整することにより品質の高い織布Wの製織に必要な緯糸Yの緩み防止が適正に行われる。
(第7実施例)
次に、図18及び図19の第7実施例を説明する。第4実施例と同じ構成部には同じ符号が付してある。この実施例ではテンプル本体52aの基端部の端面に止着された規制板55の基端部内には引き取り通路55aが形成されている。引き取り通路55aは捨耳Wyの引き取り方向に向けられている。又、引き取り通路55aはチューブ56を介して図示しないブロワに接続されている。
【0054】
ブロワの作動により引き取り通路55a内には吸引空気流が生じており、ガイドスリット55b内を案内されてきた房耳Weは引き取り通路55a内に吸引される。この実施例でも房耳Weが経糸Tの開口内へ入り込むおそれはない。又、ブロワの採用により風綿、繊維くず等を吸引して排除することができる。
(第8実施例)
次に、図20の第8実施例を説明する。第4実施例と同じ構成部には同じ符号が付してある。この実施例では導入パイプ31が房耳Weに向けられており、第4実施例におけるエア噴射口26及びエアホース28が省略されている。緯糸捕捉用のエア噴射口24からのエア噴射流は導入パイプ31から房耳Weに向けて吹き付け、この吹き付け流が房耳Weの経糸Tの開口内への入り込みを防止する。この実施例では第4実施例におけるエア噴射口26及びエアホース28の省略による構成が簡素化する。
(第9実施例)
次に、図21の第9実施例を説明する。第4実施例と同じ構成部には同じ符号が付してある。この実施例ではテンプル本体52aの基端部の端面に止着された規制板57の基端部には一対のエア噴射口57aがガイドスリット57bを上下に挟むように形成されている。エア噴射口57aは捨耳Wyの引き取り方向に向けられている。又、エア噴射口57aはエアホース58を介して図示しない圧力エア供給源に接続されている。エア噴射口57aからはエアが常時噴射しており、房耳Weがこのエア噴射作用及び規制板57によって経糸Tの開口内への入り込みを防止される。なお、エア噴射口57aからのエア噴射は常時でなくともよい。
【0055】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次のように構成することもできる。
(1)ブロワのような負圧発生源と接続されたエア吸引口を備えたサクションノズルを設け、房耳Weの直下にエア吸引口を配置し、房耳Weを直下へ吸引捕捉する構成としてもよい。
(2)前記第1実施例で、各エアホース11,16を一つ電磁開閉弁に接続し、同じタイミングで励消磁制御してもよい。
(3)前記第2実施例で、各エアホース27,28を別個の電磁開閉弁に接続し、異なるタイミングで励消磁制御してもよい。
(4)電磁開閉弁の励磁タイミングは適宜変更してよく、緯糸Yの導入口10a,25への導入時に房耳Weが導入口10a,25から退避可能なタイミングならばよい。例えば、緯糸Y導入用のエア噴射を房耳We退避用のエア噴射より先に噴射開始させてもよい。
(5)前記第2実施例の構成で、導入パイプ31の先端部開口を房耳Weに指向して配置し、導入パイプ31の先端からの噴射エアにより房耳Weをテンショナ7から離間する方向へ退避させる構成としてもよい。この構成によれば、従来のテンショナ7の導入パイプ31の先端の向きの変更や長さ変更だけでよい。
(6)前記各実施例では、房耳規制装置を緯糸Yの張力調節をその射出長により行うテンショナ7との組合せで使用したが、例えば特開昭49−35659号公報に開示された装置のように緯糸Yの張力調節のためのエア圧力調整機能を備えたテンショナに本発明の房耳規制装置を組合せて使用してもよい。
(7)ノズル14等のエア噴射手段を筬と一体に固定せず、房耳Weをテンショナ7の導入口10a,25付近から退避可能な位置に固定してもよい。
【0056】
前記実施例から把握され、特許請求の範囲に記載されていない発明を、その効果とともに以下に記載する。
(1)請求項2において、エア噴射手段をスレイ上に設けた。
【0057】
この構成によれば、スレイの前進に伴いその前方域にある房耳は噴射口からの噴射エアにより掃き出されるように筬から遠ざけられるので、筬方向に延びた房耳が緯糸捕捉通路付近に残ることがない。従って、房耳の緯糸捕捉通路内への導入を一層確実に回避することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1〜請求項に記載の発明によれば、第2のエア流発生手段によるエア流により、緯糸の緯糸捕捉通路内への導入前に予め房耳が緯糸捕捉通路付近から遠ざけられた状態とされるので、房耳による緯糸捕捉通路の閉塞等に起因して筬打ち時の緯糸に適度な張力が付与されずに発生する織布の欠点等の不具合を防止することができる。
【0059】
また、規制板により房耳の経糸開口内への侵入が阻止されるので、筬打ち時の緯糸の張力不足に起因する欠点の防止に加え、房耳が織布に織り込まれるという欠点の発生を防止することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1実施例の織機のスレイ周辺部の部分斜視図。
【図2】織機のスレイ周辺部の部分正面図。
【図3】織機のスレイ周辺部の部分側面図。
【図4】織機のスレイ周辺部の部分平面図。
【図5】電磁開閉弁の励消磁時期を示すタイミングチャート。
【図6】第2実施例における織機のスレイ周辺部の部分斜視図。
【図7】織機のスレイ周辺部の部分正面図。
【図8】織機のスレイ周辺部の部分側面図。
【図9】織機のスレイ周辺部の部分平面図。
【図10】電磁開閉弁の励消磁時期を示すタイミングチャート。
【図11】第3実施例の織機のスレイ周辺部の部分斜視図。
【図12】従来技術の部分斜視図。
【図13】第4実施例の織機のスレイ周辺部の部分斜視図。
【図14】一部破断要部側面図。
【図15】要部平断面図。
【図16】第5実施例の一部破断要部側面図。
【図17】第6実施例の一部破断要部側面図。
【図18】第7実施例の一部破断要部側面図。
【図19】要部平断面図。
【図20】第8実施例の一部破断要部側面図。
【図21】第9実施例の織機のスレイ周辺部の部分斜視図。
【符号の説明】
4…筬としての変形筬、4a…緯入れ経路、7…緯糸張力付与装置としてのテンショナ、8…第1のエア流発生手段を構成するノズルブロック、10…緯糸捕捉通路としての導入パイプ、12…第1のエア流発生手段を構成する電磁開閉弁、14…第2のエア流発生手段及びエア噴射手段を構成するノズル、14a…噴射口としてのエア噴射口、16…第2のエア流発生手段及びエア噴射手段を構成するエアホース、17…第2のエア流発生手段及びエア噴射手段を構成する電磁開閉弁、23…第2のエア流発生手段及びエア噴射手段を構成する緯糸捕捉ブロック、26…噴射口としてのエア噴射口、28…第2のエア流発生手段及びエア噴射手段を構成するエアホース、33…第2のエア流発生手段及びエア噴射手段を構成する電磁開閉弁、36,51,55,57…規制板、51b,51d,55b,57b…ガイドスリット、51c…終端、53…終端規制体、Y…緯糸、We…房耳、W…織布、T…経糸。

Claims (8)

  1. 筬前面に形成された緯入れ経路上の緯入れ末端側に設けられ、緯入れされた緯糸の先端部に作用するエア流を発生させる第1のエア流発生手段と、該第1のエア流発生手段によるエア流が流入されて緯糸の先端部が捕捉される緯糸捕捉通路とを備えた緯糸張力付与装置を有する織機において、
    織布の緯入れ末端側の房耳を前記筬から離間する方向へ遠ざけ得るエア流を発生可能な第2のエア流発生手段と、織布の緯入れ末端側に房耳の経糸開口内への侵入を阻止するとともに緯入れ方向における房耳の延出領域内に配置される規制板とを設け、前記規制板には房耳を案内するためのガイドスリットが織布の移動方向に沿って形成され、前記ガイドスリットの終端は織布の織前よりも筬側にある織機の房耳規制装置。
  2. 前記第2のエア流発生手段は、織前よりも筬側に設けられた噴射口を緯入れ末端側の織前近傍の房耳に指向して配置するエア噴射手段である請求項1に記載の織機の房耳規制装置。
  3. 前記エア噴射手段は、第1のエア流発生手段により発生する緯糸捕捉通路内へ至るエア流路が上下方向に設定された緯糸張力付与装置を備えた織機に設けられた請求項2に記載の織機の房耳規制装置。
  4. 前記エア噴射手段の噴射口は第1のエア流発生手段により発生するエア流路より織布側に配置されている請求項3に記載の織機の房耳規制装置。
  5. 前記第2のエア流発生手段は、織前近傍の緯入れ末端側の房耳を筬から離間する方向へ吸引可能な吸引口を備えた負圧発生手段である請求項に記載の織機の房耳規制装置。
  6. 前記ガイドスリットは筬から離間するにつれて織布の移動平面から上下のいずれか一方へ離間してゆく請求項1に記載の織機の房耳規制装置。
  7. 前記ガイドスリットの終端を変更するための終端可変手段を設けた請求項1に記載の織機の房耳規制装置。
  8. 前記終端可変手段は、ガイドスリットと交差するようにガイドスリットの長さ方向へ取り付け位置変更可能に取り付けられた終端規制体である請求項7に記載の織機の房耳規制装置。
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