JP3548677B2 - 電動開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家屋の開口部に日除けまたは目隠し等の目的で設置される電動ブラインド、電動ロールスクリーン等の電動開閉装置に関し、特に、機種の異なる複数の開閉装置が集中制御される電動開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、複数の電動開閉装置の高さを採光と冷暖房費用の節約のために集中的に制御でき、建物全体の美観を維持するのにも役立つ電動開閉装置システムが市販されている。
【0003】
その1つとして、ブラインドの最上限高さおよび最下限高さにマイクロスイッチ等を設置して検出するとともに、昇降エンコーダにより昇降高さを検出してブラインドの昇降高さを管理する電動ブラインドシステムがある。この電動ブラインドシステムは、ブラインドの羽根の開閉操作および上昇/下降操作、および任意の高さ位置操作が可能である。また、各電動ブラインドは現在の昇降高さを回答することも可能である。
【0004】
また、電動開閉装置システムの他の一例として、昇降エンコーダにより昇降高さを検出するとともに、最上限設定スイッチおよび最下限設定スイッチを設けたものがある。操作者は、これらの設定スイッチを操作することにより、最上限高さおよび最下限高さをEEPROM(Electrically Erasable and ProgrammableRead Only Memory )等に記憶させ、これらの記憶データに基づいてロールスクリーンの昇降高さを管理している。この電動ロールスクリーンシステムは、上述した電動ブラインドシステムと同様に、上昇/下降操作とともに、任意の高さ位置操作が可能である。この関連技術として、特開平4−108989号公報に開示された発明がある。
【0005】
特開平4−108989号公報に開示された発明は、ロールスクリーンを設置して初めて使用する場合に、必要となる最上限高さおよび最下限高さの設定に関するものである。最上限設定スイッチまたは最下限設定スイッチを押圧操作して最上下限設定モードとし、上昇スイッチまたは下降スイッチを押圧操作して駆動用電動機を正転駆動または逆転駆動させてロールスクリーンを上昇または下降させる。そして、ロールスクリーンが所望の最上限高さあるいは最下限高さとなったときに停止スイッチを押圧操作して電動機を停止させ、最上限設定スイッチまたは最下限設定スイッチを押圧操作することにより、そのときのロールスクリーンの高さを最上限高さまたは最下限高さとしてRAM(Random Access Memory)に記憶している。
【0006】
また、特開平4−108989号公報に開示された発明は、上述した所望の最上限高さまたは最下限高さにロールスクリーンを正確に停止させるために、キー操作により微小量上昇または下降動作させる技術も開示している。
【0007】
なお、電動ロールスクリーンシステムにおける任意の高さ操作には、上限高さと下限高さとの間を、たとえば14等分した高さで高さ操作するとともに、昇降エンコーダによる昇降高さの値そのもので任意の高さ操作を管理するものもある。
【0008】
上述した電動ブラインドシステムまたは電動ロールスクリーンシステム等の電動開閉装置システムは、最上限高さおよび最下限高さの設定方法が開閉装置の種類ごとに異なることや、昇降エンコーダの管理単位高さ量および昇降高さ全体の管理範囲量が異なる等の理由により、ブラインドまたはロールスクリーン等の開閉装置の種類ごとにシステムを構成し、種類の異なる開閉装置によって電動開閉装置システムを構成することはできない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、建物全体にブラインドシステムを導入する場合、どの開閉装置からなる開閉装置システムを導入するかというシステムの選択しかできないことになる。したがって、高価なシステムを選択した場合には物置部屋等にも高価な開閉装置を使用しなければならず、逆に安価なシステムを選択した場合には来賓室等に安価な開閉装置を使用しなければならない。このように、経費削減を踏まえて、部屋の用途に応じた開閉装置の選択ができないことになり、不満が残る選択をしなければならないという問題点がある。
【0010】
また、複数種類の電動開閉装置システムを統合する場合、開発効率の面から機能の多いシステムに機能の少ないシステムを組込むということが行なわれている。特に、機能の少ない開閉装置の設置機会が少ない場合は、機種切換機能と複数種類の開閉装置の機能を組込んだ開閉装置を開発し、機種切換を行なって使用するのが効率的であるといえる。たとえば、昇降動作および開閉動作を行なう電動ブラインドシステムに、昇降動作のみの電動ブラインドシステムを組込む場合、または高級感はあるが高価な電動ロールスクリーンシステムを組込む場合がこれに該当する。
【0011】
この場合、ロールスクリーンよりも大まかに管理されているブラインドの高さデータ系にロールスクリーンの高さデータ系を合わせる必要がある。通常、最初の高さ設定時に高さデータ系の基準がセットされるが、最上限高さよりも最下限高さの設定が重要であるため、最下限高さから設定を行ない、この最下限高さを高さデータ系の基準にする必要がある。しかし、ロールスクリーンの設置時に最上限高さ側にロールスクリーンが停止していたとしても、最上限高さを先に設定できず使い勝手が悪いという問題点がある。
【0012】
また、最上限高さは最下限高さよりも高さ精度が要求されないが、複数開閉装置の一斉昇降動作を行なう場合に、最上限高さと最下限高さとの間の昇降範囲がロールスクリーン間でばらついていると一斉動作後の停止操作における停止高さにずれが生じることから、最上限高さについても相応の設定精度が求められる。また、最下限高さに設定精度が求められるのと同様に、最上限高さと最下限高さとの間に必要に応じて設定される下限高さにも最下限高さと同様の設定精度が要求される。
【0013】
また、一度設定された最上限高さおよび最下限高さは、一般の使用者には容易に変更されないようにする必要がある。そのために最上限設定スイッチおよび最下限設定スイッチは、上昇スイッチ、下降スイッチ、あるいは停止スイッチが設けられている通常の操作面には配置されていない。したがって、電源遮断時のノイズ等によりデータを記憶している記憶素子の内容が消去された場合には、最上限高さおよび最下限高さを容易に再設定できないという問題点がある。
【0014】
また、最下限高さを所望の高さにするために、ロールスクリーンの微小動作の操作が可能であるが、特に大型のロールスクリーンの場合、微小下降させて停止させたときに自重による惰性回転力により下降し過ぎる、またはロールスクリーンを微小上昇させても自重により落ちるため微小上昇ができず、微小動作の操作の効果がなくなるという問題点がある。
【0015】
さらには、ロールスクリーンを巻取るための巻取パイプ系および巻取パイプに巻付けられるロールスクリーンの生地の厚さによって、同一の巻取パイプ回転速度であっても昇降距離が異なり、同一高さ値に各ロールスクリーンを設定しても実際の高さがそれぞれ大きく異なるという問題点がある。
【0016】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、請求項1〜4に記載の発明の目的は、電動横型ブラインドや電動ロールスクリーン等における「高さ」、あるいは電動縦型ブラインドの左右の「開閉距離」を表わす「位置データ系」が異なる電動開閉装置を同じシステムに接続可能な電動開閉装置を提供することである。
【0017】
請求項5または6に記載の発明の目的は、全開位置(電動横型ブラインド等の最上限高さ、あるいは電動縦型ブラインドの全開位置)および全閉位置(電動横型ブラインド等の最下限高さ、あるいは電動縦型ブラインドの全閉位置)の設定において、どちらからでも設定が可能な電動開閉装置を提供することである。
【0018】
請求項7に記載の発明の目的は、任意の閉位置(電動横型ブラインド等の下限高さ、あるいは電動縦型ブラインドの閉位置)の設定において設定精度の向上が可能な電動開閉装置を提供することである。
【0019】
請求項8に記載の発明の目的は、一度設定した全閉位置および全開位置が電源遮断等によって消去された場合でも、全閉位置および全開位置の設定を容易に行なうことが可能な電動開閉装置を提供することである。
【0020】
請求項9に記載の発明の目的は、電動開閉装置が大型である場合にも精度の高い微小量の更新処理が可能な電動開閉装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の電動開閉装置は、開閉対象を開閉する電動機の駆動を操作するための操作手段と、電動機の駆動をパルス信号に変換して出力するための変換手段と、開閉対象の現在位置を管理する位置データ系が異なる電動開閉装置の機種を設定するための機種設定手段と、機種設定手段によって設定された機種に基づいて、変換手段から出力されるパルス信号のカウントの仕方を変更し、開閉対象の現在位置を管理するための管理手段とを含む。
【0022】
管理手段は、機種設定手段によって設定された機種に基づいて、変換手段から出力されるパルス信号のカウントの仕方を変更し、開閉対象の現在位置を管理するので、位置データ系が異なる電動開閉装置を管理する場合でも、パルス信号のカウントの仕方を変えることによって、位置データ系を統一することが可能となる。
【0023】
請求項2に記載の電動開閉装置は、請求項1記載の電動開閉装置であって、管理手段は機種設定手段によって設定された機種により変換手段から出力されるパルス信号のカウント値の桁上げを決定し、開閉対象の現在位置をパルス信号のカウント値の桁上げと変換手段から出力されるパルス信号とに基づいて管理する。
【0024】
請求項3に記載の電動開閉装置は、請求項1または2記載の電動開閉装置であって、管理手段は変換手段から出力されるパルス信号を計数し、機種設定手段によって設定された機種に基づいて桁上げする第1の計数手段と、第1の計数手段の桁上げを計数するための第2の計数手段と、第2の計数手段の値で開閉対象の現在位置を管理するための現在位置管理手段とを含む。
【0025】
請求項4に記載の電動開閉装置は、開閉対象を開閉する電動機の駆動を操作するための操作手段と、電動機の駆動をパルス信号に変換して出力するための変換手段と、開閉対象の現在位置を管理する位置データ系が、他の電動開閉装置の位置データ系と同一となるように、桁上げ量を設定するための桁上げ設定手段と、変換手段から出力されるパルス信号を計数し、桁上げ設定手段によって設定された桁上げ量により桁上げする第1の計数手段と、第1の計数手段の桁上げを計数するための第2の計数手段と、第2の計数手段の値で開閉対象の現在位置を管理するための現在位置管理手段とを含む。
【0026】
請求項5に記載の電動開閉装置は、請求項3または4に記載の電動開閉装置であって、操作手段は開閉対象の全開位置の設定指示をするための全開位置設定指示手段と、開閉対象の全閉位置の設定指示をするための全閉位置設定指示手段とを含み、現在位置管理手段は全開位置の設定指示が全閉位置の設定指示より先にあった場合は、第1の計数手段と第2の計数手段とをリセットし、第2の計数手段の値を全開位置とし、その後全閉位置の設定指示があったときに、第1の計数手段の値が所定の値より小さい場合は第2の計数手段の値を全閉位置とし、第1の計数手段をリセットし、第1の計数手段が所定の値より大きい場合は第2の計数手段の値を補正して全閉位置とし、第1の計数手段をリセットする。
【0027】
現在位置管理手段は、全開位置の設定指示が全閉位置の設定指示より先にあった場合は、全開位置を0とする。そして開閉対象が閉じられた後、全閉位置の設定指示があったときにそのときの第2の計数手段の値を補正して全閉位置としている。したがって、開閉対象の位置が全開位置の近辺にある場合には、先に全開位置の設定が可能となる。
【0028】
請求項6に記載の電動開閉装置は、請求項3または4に記載の電動開閉装置であって、操作手段は開閉対象の全開位置の設定指示をするための全開位置設定指示手段と、開閉対象の全閉位置の設定指示をするための全閉位置設定指示手段とを含み、現在位置管理手段は全閉位置の設定指示が全開位置の設定指示より先にあった場合は、第1の計数手段と第2の計数手段とをリセットし、第2の計数手段の値を補正前全閉位置とし、その後全開位置の設定指示があったときに、第1の計数手段の値が所定の値より小さい場合は全開位置を0にし、全閉位置を補正前全閉位置から第2の計数手段の値を引いた値にし、第2の計数手段をリセットし、第1の計数手段が所定の値より大きい場合は全開位置を0にし、全閉位置を補正前全閉位置から第2の計数手段の値を引いて補正した値にし、第2の計数手段の値を補正する。
【0029】
現在位置管理手段は、全閉位置の設定指示が全開位置の設定指示より先にあった場合は、補正前全閉位置を0とする。そして開閉対象が開かれた後、全開位置の設定指示があったときに全開位置を0にし、全閉位置を補正前全閉位置と第2の計数手段の値から求める。したがって、開閉対象が全閉位置の近辺にある場合は、先に全閉位置の設定をすることが可能となる。
【0030】
請求項7に記載の電動開閉装置は、請求項3または4記載の電動開閉装置であって、操作手段は開閉対象の任意の閉位置の設定指示をするための閉位置設定指示手段を含み、現在位置管理手段は閉位置設定指示手段による任意の閉位置の設定指示があったときに第1の計数手段の値を補正参照データとし、第1の計数手段の値が所定の値より小さい場合は第1の計数手段をリセットし、第2の計数手段の値を閉位置とし、第1の計数手段の値が所定の値より大きい場合は第1の計数手段をリセットし、第2の計数手段の値を補正して閉位置とし、閉位置設定指示手段による任意の閉位置の設定指示が再びあったときに、補正参照データを第1の計数手段の値に加算し、補正参照データに基づいて第2の計数手段の値を補正する。
【0031】
現在位置管理手段は、閉位置の設定指示があったときに第1の計数手段の値を補正参照データとする。そして閉位置の設定指示が再びあったときに、補正参照データを第1の計数手段の値に加算し、この補正参照データに基づいて第2の計数手段の値を補正する。したがって、閉位置の値を何度設定しても、閉位置を正確な高さに設定することが可能となる。
【0032】
請求項8に記載の電動開閉装置は、請求項5または6に記載の電動開閉装置であって、操作手段はさらに開閉対象の任意の閉位置の設定指示をするための閉位置設定指示手段と、開閉対象の任意の開位置の設定指示をするための開位置設定指示手段とを含み、現在位置管理手段は全閉位置または全開位置が設定されていないときに、閉位置設定指示手段からの設定指示または開位置設定指示手段からの設定指示があった場合は、全閉位置設定指示手段からの設定指示または全開位置設定指示手段からの設定指示があったとみなす。
【0033】
現在位置管理手段は、全閉位置または全開位置が設定されていないときに閉位置または開位置の設定指示があったときは、全閉位置または全開位置の設定指示があったものとみなすので、全閉位置および全開位置の設定が容易にできない場合にもその設定が可能となる。
【0034】
請求項9に記載の電動開閉装置は、請求項5または6に記載の電動開閉装置であって、操作手段はさらに全閉位置の値の補正を指示するための補正指示手段を含み、現在位置管理手段はさらに補正指示手段から補正の指示があったときに全閉位置の値を所定量補正するための補正手段を含む。
【0035】
補正手段は、補正の指示があった場合に全閉位置の値を所定量補正する。したがって、開閉対象を開閉させずに設定されている全閉位置を補正することが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態における電動開閉装置の外観を示す図である。本実施の形態において電動開閉装置として電動ロールスクリーンを例として説明するが、電動横型ブラインド、電動ローマンシェード、電動縦型ブラインドまたは電動シャッタ等に応用することも可能である。
【0037】
また、説明を理解しやすくするために、便宜上、現在位置を現在高さとして表記し、全開位置を最上限高さ、全閉位置を最下限高さ、任意の開位置を上限位置、任意の閉位置を下限位置というように表記する。
【0038】
電動ロールスクリーン1は、下面が開口している長尺状のケース2、ケース2の開口部から垂下される開閉部材たる矩形シート状のスクリーン3、スクリーン3を巻取るためのパイプ4、パイプ4を回転させるための駆動ユニット5、および駆動ユニット5の駆動を制御するための制御ユニット10を含む。また、駆動ユニット5は、正逆回転可能な電動機6、電動機6の回転をパイプ4に伝えるための減速機構7、電動機6の回転軸に連結されたブレーキ装置8、および電動機6の回転位置すなわちスクリーン3の昇降高さを示す高さ信号を発生するためのロータリエンコーダ9を含む。
【0039】
図2は、電動ロールスクリーン1とコントローラ11との接続を示す図である。コントローラ11は、ロールスクリーン1内の制御ユニット10に通信回線12を介して接続されている。コントローラ11は、操作者による操作を操作信号に変換し、通信線12を介して制御ユニット10に送信する。制御ユニット10は、受信した操作信号に応じて駆動ユニット5を駆動し、スクリーン3の昇降高さを制御する。
【0040】
図3は、制御ユニット10とコントローラ11をより詳細に示すブロック図である。制御ユニット10は、コントローラ11から受信した操作信号に応じて駆動ユニット5を制御するためのマイクロコンピュータ13、マイクロコンピュータ13からの出力により駆動ユニット5を駆動するための駆動回路14、コントローラ11から受信した操作信号をマイクロコンピュータ13に出力するための受信回路15、および電動開閉装置の機種(ブラインド、ロールスクリーン等)を設定するための機種設定スイッチ16を含む。また、マイクロコンピュータ13は、ロータリエンコーダ9からのパルス信号を計数するための予備カウンタ17、予備カウンタ17の桁上げを計数するための主カウンタ(現在高さデータ)18、上限高さデータを格納するためのレジスタ19、下限高さデータを格納するためのレジスタ20、最下限高さデータを格納するためのレジスタ21、下限高さがリセットされたときに最下限高さに現在高さデータの基準を戻すための補正参照データを格納するためのレジスタ22、およびコントローラ11から受信回路15を介して入力される予備カウンタ17の桁上げ設定データを格納するためのレジスタ23を含む。なお、最上限高さは、高さデータ“0”として定義しているため、このデータを格納するためのレジスタは必要ない。
【0041】
コントローラ11は、操作者による操作を判別し、制御ユニット10に操作信号を送出するためのマイクロコンピュータ24、上昇操作スイッチ25、下降操作スイッチ26、停止操作スイッチ27、セットスイッチ28、予備カウンタの桁上げを設定するためのディップスイッチ29、およびマイクロコンピュータ24から出力される信号を通信線12を介して制御ユニット10に送信するための送信回路30を含む。マイクロコンピュータ24は、上昇操作スイッチ25、下降操作スイッチ26、停止操作スイッチ27、およびセットスイッチ28が操作者によって押下されたことを検出し、どのスイッチが押下されたかによって操作を決定する。
【0042】
上昇操作スイッチ25、下降操作スイッチ26、および停止操作スイッチ27は、単独で操作された場合にはそれぞれスクリーン3の上昇、下降、または停止と判別される。
【0043】
また、上昇操作スイッチ25、下降操作スイッチ26、停止操作スイッチ27、およびセットスイッチ28が組合わされて操作された場合には、以下のように判別される。
【0044】
(1) 「停止操作スイッチ27」+「上昇操作スイッチ25」…最上限高さの設定操作(最上限高さが確定しているときには上限高さの設定操作)
(2) 「停止操作スイッチ27」+「下降操作スイッチ26」…最下限高さの設定操作(最下限高さが確定しているときには下限高さの設定操作)
(3) 「上昇操作スイッチ25」+「下降操作スイッチ26」…上限高さおよび下限高さをリセットする操作
(4) 「セットスイッチ28」+「上昇操作スイッチ25」…最下限高さマイナス補正操作
(5) 「セットスイッチ28」+「下降操作スイッチ26」…最下限高さプラス補正操作
(6) 「セットスイッチ28」+「停止操作スイッチ27」…予備カウンタ桁上げ設定ディップスイッチ29に設定された値を桁上げ設定データが格納されるレジスタ23に設定する操作
予備カウンタ桁上げ設定ディップスイッチ29は、“0”〜“F”(16進)の値が設定できるロータリディップスイッチであり、ロータリエンコーダ9からの高さ信号を高さデータに変換して管理する場合に、予備カウンタ17から主カウンタ18(現在高さデータ)に桁上げ(または主カウンタ18に桁下げ)する際のカウント値を設定するものである。
【0045】
また、上述したセットスイッチ28は、単独で操作された場合には最上下限設定モードのセット操作となる。
【0046】
なお、図示しないが、上昇操作スイッチ25、下降操作スイッチ26、および停止操作スイッチ27は、コントローラ11の表の操作面に配置され、容易に操作できるようになっている。また、セットスイッチ28および予備カウンタ桁上げ設定ディップスイッチ29は、コントローラ11の内部または裏面に配置され、容易に操作できないようになっている。
【0047】
送信回路30は、マイクロコンピュータ24が分析した操作者による操作に基づいて出力する操作信号を入力し、操作信号を増幅して通信線12を介してロールスクリーン1内の受信回路15へ送信する。操作信号は、バイナリコードからなるシリアル信号で構成され、シリアル信号には所定のビット数によって定義された操作内容等が含まれている。
【0048】
図4は、スクリーン3の昇降動作時にロータリエンコーダ9から出力される入力パルスと高さデータとの関係を示す図である。
【0049】
図4の左側に示すように、電動ブラインドの場合は入力パルスのパルス数と高さデータとの関係は、1対1となっており、入力パルスのパルス数がそのまま高さデータとなる。一方、図4の右側に示すように電動ロールスクリーンの場合は最上限高さを“0”とし、スクリーン3が下降することにより出力されるロータリエンコーダ9からの入力パルスを5個カウントするごとに、高さデータをカウントアップさせている。また、スクリーン3を上昇させる場合には入力パルスを5個カウントするごとに高さデータをカウントダウンさせている。
【0050】
したがって、スクリーン3の下降動作時には予備カウンタをインクリメントし、予備カウンタが“5”となるごとに予備カウンタ17をリセットするとともに、主カウンタ18(高さデータ)をカウントアップする。逆に、スクリーン3の上昇動作時には、予備カウンタ17をデクリメントし、予備カウンタ17の値が“−1”となるごとに予備カウンタをリセット、すなわち予備カウンタに“4”を設定するとともに、高さデータをカウントダウンする。
【0051】
図3に示す制御ユニット10を電動ロールスクリーンとして機能させるために、機種設定スイッチ16が「ロールスクリーン」に設定され、マイクロコンピュータ13が機種設定スイッチ16の内容を読込むことによって電動ロールスクリーンとして動作する。この場合、マイクロコンピュータ13は、ロータリエンコーダ9から出力されるパルス信号を「ロールスクリーン」としてカウントし、コントローラ11からの操作信号に応じて駆動ユニット5を「ロールスクリーン」として制御する。また、制御ユニット10を電動ブラインドとして機能させるためには、機種設定スイッチ16を「ブラインド」に設定する。
【0052】
図5は、本実施の形態における電動ロールスクリーン1内の制御ユニット10の処理手順を説明するためのフローチャートである。まず、マイクロコンピュータ13は、コントローラ11から送信された操作信号を受信回路15を介して入力し、操作信号の種別を判定する(S1)。
【0053】
操作信号が、「上昇」と判定された場合、最上下限高さが確定しているか否かを判定し(S2)、最上下限高さが確定していない場合(S2,No)、最上下限設定モードか否かを判定する(S3)。
【0054】
ステップS3において、最上下限設定モードでない場合(S3,No)、無効操作として何も処理せず終了する。この処理は、最上下限高さが設定されていない場合に上昇動作が行なわれると、電動ロールスクリーン1の破損等につながるので、この危険な上昇動作を防止するためのものである。
【0055】
ステップS2において最上下限高さが確定している場合(S2,Yes)、またはステップS3において最上下限設定モードである場合(S3,Yes)、駆動ユニット5を駆動してスクリーン3の上昇動作を行なう(S7)。
【0056】
同様に、ステップS1において入力された操作信号が「下降」と判定された場合、最上下限高さが確定しているか否かを判定する(S4)。最上下限高さが確定していない場合(S4,No)、最上下限設定モードであるか否かを判定する(S5)。
【0057】
ステップS5において、最上下限設定モードでない場合(S5,No)、無効操作として何も処理しない。この処理は、最上下限高さが確定していない場合に下降動作が行なわれると、電動ロールスクリーン1の破損等につながるので、この危険な下降動作を防止するためのものである。
【0058】
ステップS4において最上下限高さが確定している場合(S4,Yes)、またはステップS5において最上下限設定モードである場合(S5,Yes)、駆動ユニット5を駆動してスクリーン3の下降動作を行なう(S8)。
【0059】
ステップS7における上昇動作またはステップS8における下降動作が行なわれると、上述したようにロータリエンコーダ9からパルス信号が出力され、予備カウンタ17の値がインクリメントまたはデクリメントされて主カウンタ18がカウントアップまたはカウントダウンされる。
【0060】
ステップS1において、操作信号が「停止」と判定された場合、駆動ユニット5によるスクリーン3の昇降動作中のときは昇降動作を停止する(S6)。
【0061】
また、操作信号が「セット」と判定された場合、最上限高さおよび最下限高さがクリアされ(セットフラグがリセットされ)、最上下限設定モードがセットされる(S9)。上述したように、最上下限高さが設定されていない場合には昇降動作が不可能であったが、最上下限設定モードがセットされると最上下限高さが設定されていない場合でも昇降動作が可能となる。この状態で、上述した上昇操作あるいは下降操作を行ない、最上限高さあるいは最下限高さにスクリーン3を移動することができる。
【0062】
また、電動ロールスクリーン1の設置時等、最上下限高さがまだ設定されていない場合には、操作者が上昇操作スイッチ25と下降操作スイッチ26とを同時に押すことにより、最上下限設定モードのセット操作が可能となる。すなわち、操作信号が「上昇+下降」と判定された場合に、最上下限高さが確定しているか否が判定され(S13)、最上下限高さが確定していない場合(S13,No)、上述したステップS9の処理が行なわれる。ステップS13において最上下限高さが確定している場合(S13,Yes)のS14およびS15の処理については後述する。
【0063】
(1) 最上限高さの設定操作
操作者が、上昇動作(S7)および停止動作(S6)によりスクリーン3を最上限高さに停止させた後、停止操作スイッチ27および上昇操作スイッチ25を同時に押圧操作することにより、最上限高さが設定される。すなわち、操作信号が「停止+上昇」と判定された場合、最上下限高さが確定しているか否かが判定される(S16)。最上下限高さが確定していないので(S16,No)、最上下限設定モードがセットされているか否かが判定される(S17)。
【0064】
ステップS17において、最上下限設定モードが設定されていない場合(S17,No)、無効処理として処理を終了する。最上下限設定モードが設定されている場合(S17,Yes)、最上限高さの設定が行なわれる(S19)。
【0065】
図6は、図5のステップS19の処理手順をさらに詳細に説明するためのフローチャートである。まず、最下限高さが確定しているか否かが判定される(S191)。最下限高さが確定していない場合(S191,No)、予備カウンタ17および主カウンタ18をクリアし、最上限高さセットフラグをセットする(S196)。すなわち、現在のスクリーン3の高さを基準である最上限高さとし、高さデータを“0”としている。
【0066】
ステップS191において、最下限高さが確定している場合(S191,Yes)、予備カウンタ17の値が所定値より大きいか否かが判定される(S192)。予備カウンタの値が所定値より大きくない場合(S192,No)、高さデータ(主カウンタ18)をクリアし、予備カウンタ17の値をそのまま保持し、最上限高さセットフラグをセットする。そして、補正前の最下限高さデータからクリアされる前の高さデータを引いた値を補正後の最下限高さデータとする(S194)。すなわち、補正後の最下限高さデータは、最上限高さデータである“0”から最下限高さまでの高さデータとなる。
【0067】
また、ステップS192において、予備カウンタ17の値が所定値より大きいと判定された場合(S192,Yes)、主カウンタ18(高さデータ)に“−1”を設定し、予備カウンタ17の値をそのまま保持し、最上限高さセットフラグをセットする。そして、補正前の最下限高さデータから補正前の高さデータを引き、さらに1を引いた値を補正後の最下限高さデータとする(S193)。
【0068】
なお、予備カウンタ17はそのときの値が保持されているため、予備カウンタ17のカウント値についてはずれは存在しないことになる。しかし、設定された最上限高さについては、予備カウンタ17の値分のずれが発生することになる。このずれを小さくするために、ステップS192において予備カウンタ17の値が所定値よりも大きいか否かを判定している。たとえば、図4に示すように予備カウンタが“0”〜“4”をカウントする場合、所定値を2とする。そして、予備カウンタ17の値が2より大きくない場合は高さデータを“0”とし、予備カウンタ17の値が2より大きい場合は高さデータを“−1”としている。このようにすることにより、予備カウンタ17の値が、たとえば“4”であるとき、上述した補正を行なわない場合には設定された最上限高さは入力パルスの4パルス分さらに上側となり、上側に4個分のずれが発生することになるが、上述した補正を行なうことにより、設定された最上限高さは入力パルスの1パルス分下側となり、4パルス分のずれよりも小さくなる。このように補正をしない場合の最大のずれは入力パルスの4パルス分であるが、補正をすることにより最大のずれは入力パルスの2パルス分となる。
【0069】
ステップS193またはS194の処理が終了した後、最上下限設定モードをリセットし(S195)、最上限高さの設定処理を終了する。
【0070】
(2) 最下限高さの設定操作
操作者が、下降動作(S8)および停止動作(S6)によりスクリーン3を最下限高さに停止させた後、停止操作スイッチ27および下降操作スイッチ26を同時に押圧操作することにより、最下限高さが設定される。すなわち、操作信号が「停止+下降」と判定された場合、最上下限高さが確定しているか否かが判定される(S20)。最上下限高さが確定していないので(S20,No)、最上下限設定モードがセットされているか否かが判定される(S21)。
【0071】
ステップS21において、最上下限設定モードが設定されていない場合(S21,No)、無効処理として処理を終了する。最上下限設定モードが設定されている場合(S21,Yes)、最下限高さの設定が行なわれる(S23)。
【0072】
図7は、図5のステップS23の処理手順をさらに詳細に説明するためのフローチャートである。まず、最上限高さが確定しているか否かが判定される(S231)。最上限高さが確定していない場合(S231,No)、予備カウンタ17および主カウンタ18をクリアし、最下限高さセットフラグをセットする。そして、最下限高さデータに高さデータ“0”を設定する(S236)。すなわち、最下限高さデータを暫定的に“0”とし、最上限高さのセット時(S19)に最下限高さを補正して求めるものである。
【0073】
ステップS231において、最上限高さが確定している場合(S231,Yes)、予備カウンタ17の値が所定値より大きいか否かが判定される(S232)。予備カウンタの値が所定値より大きくない場合(S232,No)、高さデータ(主カウンタ18)をそのまま保持し、予備カウンタ17の値をクリアし、最下限高さセットフラグをセットする。そして、最下限高さデータに高さデータの値を設定する(S234)。
【0074】
また、ステップS232において、予備カウンタ17の値が所定値より大きいと判定された場合(S232,Yes)、主カウンタ18(高さデータ)の値をインクリメントし、予備カウンタ17の値をクリアし、最下限高さセットフラグをセットする。そして、最下限高さデータに高さデータの値を設定する(S233)。
なお、予備カウンタ17はクリアされているため、最下限高さデータの設定値とそのときの高さとは、予備カウンタ17の値においても一致していることになる。しかし、設定されている最上限高さについては、予備カウンタ17の値分のずれが発生することになる。このずれを小さくするために、ステップS232において予備カウンタ17の値が所定値よりも大きいか否かを判定している。たとえば、図4に示すように予備カウンタが“0”〜“4”をカウントする場合、所定値を2とする。そして、予備カウンタ17の値が2より大きくない場合は高さデータをそのまま保持し、予備カウンタ17の値が2より大きい場合は高さデータをインクリメントしている。このようにすることにより、予備カウンタ17の値が、たとえば“4”であるとき、上述した補正を行なわない場合には設定されていた最上限高さはそのときの高さデータと予備カウンタ17との和だけそのときの高さから上側となるが、予備カウンタ17をクリアすることにより、予備カウンタ17の値、すなわち入力パルスの4パルス分だけ下側となり、4パルス分のずれが発生することになる。しかし、上述した補正を行なうことにより、高さデータがインクリメントされ、予備カウンタ17がクリアされる。その結果、高さデータは入力パルスの1パルス分下側の値になり、最上限高さは入力パルスの1パルス分だけ上側となり、4パルス分のずれよりも小さくなる。このように補正をしない場合の最大のずれは入力パルスの4パルス分であるが、補正をすることにより最大のずれは入力パルスの2パルス分となる。
【0075】
ステップS233またはS234の処理が終了した後、最上下限設定モードをリセットし(S235)、最下限高さの設定処理を終了する。
【0076】
(1′) 上限高さの設定操作
図5のステップS16において、最上下限高さが確定していると判定された場合(S16,Yes)、そのときの高さデータの値は上限高さデータに設定され、上限高さセットフラグがセットされる(S18)。この場合、最上下限高さの設定時と同様に、予備カウンタ17の値が所定値より大きい場合には高さデータの値をインクリメントし、予備カウンタ17の値が所定値よりも大きくない場合は高さデータの値をそのままとする。なお、上限高さが設定されると、上限高さよりも上側への上昇動作は禁止され、上昇動作中に上限高さとなった場合には強制的に停止される。
【0077】
(2′) 下限高さの設定操作
図5のステップS20において、最上下限高さが確定していると判定された場合(S20,Yes)、下限高さの設定が行なわれる(S22)。予備カウンタ17の値が所定の値より大きい場合には高さデータの値をインクリメントし、予備カウンタ17の値が所定値より大きくない場合には高さデータの値をそのままとし、高さデータの値を下限高さデータに設定する。そして、予備カウンタ17の値を補正参照データに設定し、予備カウンタ17の値をクリアした後下限高さセットフラグをセットする。なお、下限高さが設定されると、下限高さよりも下側への下降動作は禁止され、下降動作中に下限高さとなった場合には強制的に停止される。
【0078】
(3) 上限高さおよび下限高さをリセットする操作
操作者が、上昇操作スイッチ25および下降操作スイッチ26を同時に押圧操作することにより、上限高さおよび下限高さのリセットが行なわれる。すなわち、操作信号が「上昇+下降」と判定された場合、最上下限高さが確定しているか否かが判定される(S13)。最上下限高さが確定している場合(S13,Yes)、上限高さがリセットされる(S14)。すなわち、上限高さセットフラグをリセットする。
【0079】
次に、下限高さが設定されている場合は、下限高さセットフラグをリセットし、高さデータの補正を行なう(S15)。下限高さ設定時に、予備カウンタ17をクリアしているので、設定されている最下限高さの高さにおいて予備カウンタ17の値が“0”となるように設定し直す必要がある。すなわち、下限高さ設定時にクリアされた予備カウンタ17の値である補正参照データを予備カウンタ17の値に加算する。そして、その補正参照データが所定値より大きい場合には高さデータがインクリメントされていたので、高さデータをデクリメントする。この補正を行なうことにより、高さデータは最下限高さを基準としたものに戻すことができる。
【0080】
(4) 最上限高さマイナス補正操作
操作者が、セットスイッチ28および上昇操作スイッチ25を同時に押圧操作することにより、最下限高さのマイナス補正操作が行なわれる(S10)。この操作により、最下限高さデータから所定値が減算される(たとえば、“1”)。この補正された最下限高さの確認を行なうためには、上述した下降動作を行なうことによって最下限高さに停止することから確認することが可能である。
【0081】
(5) 最下限高さプラス補正操作
操作者が、セットスイッチ28および下降操作スイッチ26を同時に押圧操作することにより、最下限高さのプラス補正操作が行なわれる(S11)。この操作が行なわれると、最下限高さデータに所定値が加算される。この補正後の最下限高さを確認するためには、下降動作を行なうことによって補正された最下限高さに停止することから確認することが可能である。
【0082】
(6) 予備カウンタ桁上げ設定ディップスイッチ29に設定された値を桁上げ設定データが格納されるレジスタ23に設定する操作
操作者が、セットスイッチ28および停止操作スイッチ27を同時に押圧操作することにより、予備カウンタ17の桁上げ設定動作が行なわれる(S12)。マイクロコンピュータ24は、セットスイッチ28および停止操作スイッチ27が同時に押圧されたことを検出すると、予備カウンタ桁上げ設定ディップスイッチ29に設定された値を読出す。そして、その値を含む操作信号を送信回路30を介して制御ユニット10へ送信する。
【0083】
制御ユニット10内のマイクロコンピュータ13は、受信した予備カウンタ桁上げ設定ディップスイッチ29の値を桁上げ設定データを格納するレジスタ23に設定し、桁上げ設定データセットフラグをセットする。以後、予備カウンタ17の主カウンタ18への桁上げは、桁上げ設定データごとに行なわれる。
【0084】
本実施の形態においては電動ロールスクリーンについて説明したが、予備カウンタ17を設けずにロータリエンコーダ9からのパルス信号を計数して高さデータとすることにより、電動ブラインドに対応させることも可能である。
【0085】
特に、ヘッドレール内に左右方向に移動するランナーにルーバーを吊り下げ、ランナーに設けた吊り下げ軸を回転することで、ルーバーの180°回転を行なう縦型ブラインドについても、ロータリエンコーダ9からのパルス信号を計数してルーバーの回転位置データとすることにより、本願発明の電動開閉装置に適用することも可能である。
【0086】
また、本実施の形態においては最上限高さを高さデータ“0”としているが、最上限高さの設定時における高さデータの値をそのまま用いてもよい。また、最上下限設定と上下限設定を同一スイッチの操作としているが、それぞれ別々のスイッチに設けることも可能である。
【0087】
また、機種設定スイッチ16を制御ユニットに設けているが、コントローラ11側に設けることも可能である。たとえば、機種設定スイッチ16をマイクロコンピュータ24に接続し、操作信号に機種設定信号を定義追加する。そして、上述したように停止操作スイッチ27とセットスイッチ28とを組合せて操作したときに、予備カウンタ桁上げ設定ディップスイッチ29の設定値を送信するが、その送信に続いて機種設定信号すなわち機種設定スイッチ16の設定値をも送信する。そして、マイクロコンピュータ13は受信した機種設定信号を解読し機種設定処理を行なう。このように、コントローラ11側からの機種設定操作が可能となる。
【0088】
また、コントローラ11と制御ユニット10とを分離させているが、コントローラ11を制御ユニット10内に設けることにより、送信回路30および受信回路15を省略することができ、さらにマイクロコンピュータ24を省略して各種スイッチの検出および予備カウンタ桁上げ設定ディップスイッチ29の値の読出をマイクロコンピュータ13に行なわせることも可能である。
【0089】
また、最下限高さをデータ補正することにより、大型機器に対しても一定量の補正を可能にしているが、機種設定スイッチ16に大型機器設定スイッチを設けることにより、その大型機器に対応した補正(上昇時の上昇高さ量を一定量大きくする)を行なうことも可能である。また、複数スイッチの組合せ操作の場合、一定時間(たとえば1秒)押され続けていることを検出して有効とすることにより、誤操作による複数スイッチの組合せ操作の防止、および重要な昇降範囲を決定する最上下限高さの誤設定を防止することが可能となる。
【0090】
また、本実施の形態においては最上下限設定モードが設定されれば、最上下限高さが設定されるまでこのモードは続くが、一定時間操作されない場合にこのモードをリセットすることにより、最上限高さが設定されていない状態での危険な上昇動作を防止することが可能となる。
【0091】
なお、最上限高さおよび最下限高さの再設定方法については、最上下限設定モードにセットする方法しか記載していないが、最上下限設定モード中に先に設定された最上限高さまたは最下限高さを、未設定の他方を設定する前に再度同一の操作が行なわれた場合は、その位置に変更することにより先側設定値の再設定が可能であり、さらに別途設定キーあるいは設定信号を定義追加することにより、最上下限設定後の片側のみの再設定モードを設定可能とし、最上下限設定モードにおける再設定対象でない他方の設定値が確定している状態とすることにより、片側のみの変更も可能である。
【0092】
以上説明したように、本実施の形態においては電動機の駆動に対するパルス信号の発生頻度に応じて現在高さの管理を行なうので、パルス信号の発生頻度が異なる機種においても同一の高さデータ系とすることができる。すなわち、パルス信号の発生頻度が異なる電動開閉装置に対しては、機種切換に基づいて現在高さを計算するので、同一の制御ユニットを複数機種の電動開閉装置に適用することが可能となる。
【0093】
また、予備カウンタの桁上げ設定量を設定することにより、ロールスクリーンの巻取パイプ径または生地の厚さが異なる場合でも、同一の高さデータ系とすることが可能となる。
【0094】
また、最上限高さまたは最下限高さの設定値が電源ノイズ等により消去された場合でも、上昇操作スイッチ25、下降操作スイッチ26、および停止操作スイッチ27を操作することにより、最上下限高さの設定が可能となる。すなわち、容易に操作できない最上下限設定を容易に操作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、電動ロールスクリーンの正面図である。(b)は、電動ロールスクリーンの側面図である。
【図2】電動ロールスクリーン1とコントローラ11との接続を示す図である。
【図3】制御ユニット10およびコントローラ11の構成をさらに詳細に説明するためのブロック図である。
【図4】スクリーン3の昇降動作時にロータリエンコーダ9から出力される入力パルスと高さデータとの関係を示す図である。
【図5】本実施の形態における電動ロールスクリーン1内の制御ユニット10の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】図5のステップS19の処理手順をさらに詳細に説明するためのフローチャートである。
【図7】図5のステップS23の処理手順をさらに詳細に説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 電動ロールスクリーン
2 ケース
3 スクリーン
4 パイプ
5 駆動ユニット
6 電動機
7 減速機構
8 ブレーキ装置
9 ロータリエンコーダ
10 制御ユニット
11 コントローラ
13,24 マイクロコンピュータ
14 駆動回路
15 受信回路
16 機種設定スイッチ
17 予備カウンタ
18 主カウンタ
19〜23 レジスタ
25 上昇操作スイッチ
26 下降操作スイッチ
27 停止操作スイッチ
28 セットスイッチ
29 予備カウンタ桁上げ設定ディップスイッチ
30 送信回路
Claims (9)
- 開閉対象を開閉する電動機の駆動を操作するための操作手段と、
前記電動機の駆動をパルス信号に変換して出力するための変換手段と、
前記開閉対象の現在位置を管理する位置データ系が異なる電動開閉装置の機種を設定するための機種設定手段と、
前記機種設定手段によって設定された機種に基づいて、前記変換手段から出力されるパルス信号のカウントの仕方を変更し、前記開閉対象の現在位置を管理するための管理手段とを含む電動開閉装置。 - 前記管理手段は、前記機種設定手段によって設定された機種により前記変換手段から出力されるパルス信号のカウント値の桁上げを決定し、前記開閉対象の現在位置を前記パルス信号のカウント値の桁上げと前記変換手段から出力されるパルス信号とに基づいて管理する、請求項1記載の電動開閉装置。
- 前記管理手段は、前記変換手段から出力されるパルス信号を計数し、前記機種設定手段によって設定された機種に基づいて桁上げする第1の計数手段と、
前記第1の計数手段の桁上げを計数するための第2の計数手段と、
前記第2の計数手段の値で前記開閉対象の現在位置を管理するための現在位置管理手段とを含む、請求項1または2記載の電動開閉装置。 - 開閉対象を開閉する電動機の駆動を操作するための操作手段と、
前記電動機の駆動をパルス信号に変換して出力するための変換手段と、
前記開閉対象の現在位置を管理する位置データ系が、他の電動開閉装置の位置データ系と同一となるように、桁上げ量を設定するための桁上げ設定手段と、
前記変換手段から出力されるパルス信号を計数し、前記桁上げ設定手段によって設定された桁上げ量により桁上げする第1の計数手段と、
前記第1の計数手段の桁上げを計数するための第2の計数手段と、
前記第2の計数手段の値で前記開閉対象の現在位置を管理するための現在位置管理手段とを含む電動開閉装置。 - 前記操作手段は、前記開閉対象の全開位置の設定指示をするための全開位置設定指示手段と、
前記開閉対象の全閉位置の設定指示をするための全閉位置設定指示手段とを含み、
前記現在位置管理手段は、前記全開位置の設定指示が前記全閉位置の設定指示より先にあった場合は、前記第1の計数手段と前記第2の計数手段とをリセットし、該第2の計数手段の値を全開位置とし、
その後前記全閉位置の設定指示があったときに、前記第1の計数手段の値が所定の値より小さい場合は前記第2の計数手段の値を全閉位置とし、前記第1の計数手段をリセットし、
前記第1の計数手段が前記所定の値より大きい場合は前記第2の計数手段の値を補正して全閉位置とし、前記第1の計数手段をリセットする、請求項3または4記載の電動開閉装置。 - 前記操作手段は、前記開閉対象の全開位置の設定指示をするための全開位置設定指示手段と、
前記開閉対象の全閉位置の設定指示をするための全閉位置設定指示手段とを含み、
前記現在位置管理手段は、前記全閉位置の設定指示が前記全開位置の設定指示より先にあった場合は、前記第1の計数手段と前記第2の計数手段とをリセットし、該第2の計数手段の値を補正前全閉位置とし、
その後前記全開位置の設定指示があったときに、前記第1の計数手段の値が所定の値より小さい場合は全開位置を0にし、全閉位置を前記補正前全閉位置から前記第2の計数手段の値を引いた値にし、前記第2の計数手段をリセットし、
前記第1の計数手段が前記所定の値より大きい場合は全開位置を0にし、全閉位置を前記補正前全閉位置から前記第2の計数手段の値を引いて補正した値にし、前記第2の計数手段の値を補正する、請求項3または4記載の電動開閉装置。 - 前記操作手段は、前記開閉対象の任意の閉位置の設定指示をするための閉位置設定指示手段を含み、
前記現在位置管理手段は、前記閉位置設定指示手段による任意の閉位置の設定指示があったときに前記第1の計数手段の値を補正参照データとし、
前記第1の計数手段の値が所定の値より小さい場合は前記第1の計数手段をリセットし、前記第2の計数手段の値を閉位置とし、
前記第1の計数手段の値が所定の値より大きい場合は前記第1の計数手段をリセットし、前記第2の計数手段の値を補正して閉位置とし、
前記閉位置設定指示手段による任意の閉位置の設定指示が再びあったときに、前記補正参照データを前記第1の計数手段の値に加算し、前記補正参照データに基づいて前記第2の計数手段の値を補正する、請求項3または4記載の電動開閉装置。 - 前記操作手段はさらに、前記開閉対象の任意の閉位置の設定指示をするための閉位置設定指示手段と、
前記開閉対象の任意の開位置の設定指示をするための開位置設定指示手段とを含み、
前記現在位置管理手段は、前記全閉位置または全開位置が設定されていないときに、前記閉位置設定指示手段からの設定指示または前記開位置設定指示手段からの設定指示があった場合は、前記全閉位置設定指示手段からの設定指示または全開位置設定指示手段からの設定指示があったとみなす、請求項5または6記載の電動開閉装置。 - 前記操作手段はさらに、前記全閉位置の値の補正を指示するための補正指示手段を含み、
前記現在位置管理手段はさらに、前記補正指示手段から補正の指示があったときに前記全閉位置の値を所定量補正するための補正手段を含む、請求項5または6記載の電動開閉装置。
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