JP3548408B2 - 記録ヘッド及び記録装置並びに記録制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は記録ヘッド及び記録装置及び記録方法及び記録制御方法及びその記録ヘッドを用いた記録ヘッドカートリッジに関し、特に、例えば、インクジェット方式によって記録を行う記録ヘッド及び記録装置及び記録方法及び記録制御方法及びその記録ヘッドを用いた記録ヘッドカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット方式による記録は、その記録時における騒音の発生が無視し得る程度に極めて小さいという点や、高速記録が可能である点、さらに特別な処理を必要とせずに所謂普通紙に記録画像を定着できる点などの利点があるため、最近多くの関心を集めている。
【0003】
その中でも、例えば、特開昭54−51837号公報、ドイツ公開(DOLS)第2843064号公報に記載されている記録方法は、熱エネルギーをインクなどの液体に作用させて、液滴吐出の為の原動力を得るという点において、他のインクジェット方式の記録とは、異なる特徴を有している。
【0004】
即ち、上記の公報に開示されている記録方法によれば、熱エネルギーの作用を受けた液体が急峻な体積の増大を伴う状態変化を起こし、その状態変化に基づく作用によって、記録ヘッド先端のオリフィスより液体が吐出されて、飛翔液滴が形成され、その液滴が記録媒体に付着することで記録が行われる。
【0005】
殊に、DOLS第2843064号公報に開示されている記録方法によれば、所謂ドロップ−オンデマンド記録に極めて有効に適用されるばかりではなく、記録媒体の全幅に相当する記録幅をもち、高密度なオリフィスをもったフルラインタイプの記録ヘッドを容易に実現できるので、高解像度、高品質の画像を高速で得られるという利点がある。
【0006】
さて、このような記録方法が適用される記録装置の記録ヘッドは、液体を吐出するために設けられたオリフィスと、そのオリフィスに連通し、液滴を吐出するための熱エネルギーが液体に作用する部分である熱作用部を構成の一部とする液流路と、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体(発熱体)とを具備している基板とから構成される。
【0007】
近年、そうした基板には複数の発熱体を形成するだけでなく、それぞれの発熱体を駆動する複数のドライバと、記録装置から直列に入力される画像データをそれぞれのドライバに並列に転送するために発熱体の数と同じ数のビット数の画像データを一時的に格納するシフトレジスタと、そのシフトレジスタから出力されるデータを一時ラッチするラッチ回路等の論理回路を、その同一基板上に実装できるようになっている。
【0008】
図15はN個の発熱体(記録素子)を有する従来の記録ヘッドの論理回路の構成を示すブロック図である。
【0009】
図15において、700が基板、701が発熱体、702がパワートランジスタ、703がNビットラッチ回路、704がNビットシフトレジスタである。また、715は発熱体701の抵抗値や基板700の温度をモニタするセンサ、及び、基板700を保温するためのヒータである。これらセンサとヒータは複数個実装されていても良いし、センサとヒータとが一体的に構成されていても良い。705〜714、716は入出力パッドである。これらの入出力パッドにおいて、705はシフトレジスタ604を動作させるためにクロック(CLK)を入力するクロック入力パッド、706は画像データ(DATA)をシリアルに入力する画像データ入力パッド、707はラッチ回路703で画像データを保持させるためのラッチクロック(LTCLK)を入力するラッチ入力パッド、708はパワートランジスタ702をONにして発熱体701に通電して駆動する時間を外部から制御するためのヒートパルス(HEAT)を入力する駆動信号入力パッド、709は論理回路の駆動電源(VDD=3〜8V、一般には5V)を入力する駆動電源入力パッド、710はGND端子(VSS)、711は発熱体701を駆動する電源(VH)を入力する発熱体電源入力パッド、712はラッチ703とシフトレジスタ704を初期化するリセット信号(RST)を入力するリセット入力パッド、713は発熱体駆動電源用のHGND端子である。
【0010】
また、714−(1)〜714−(2)はモニタ信号の出力パッドとセンサ駆動及び保温ヒータ駆動用の制御信号(SENS1、SENS2)の入力パッドである。さらに、716−(1)〜716(n)はN個の発熱体をn個のブロックに分割して時分割駆動する際にブロック選択をするためのブロック選択信号(BLK1、BLK2、…、BLKn)を入力するブロック選択信号入力パッドである。そして、717は、ラッチ回路703からの出力と、ヒート信号(HEAT)と、ブロック選択信号(BLK1、BLK2、…、BLKn)との論理積を演算するAND回路である。
【0011】
以上のような構成の記録ヘッドの駆動シーケンスは、以下の通りである。ここで、画像データ(DATA)は1画素1ビットの2値データとする。
【0012】
まず、記録ヘッドを装着した記録装置本体より画像データ(DATA)をクロック(CLK)に同期してシリアルに出力すると、そのデータはシフトレジスタ704に取り込まれる。次に、その取り込んだ画像データ(DATA)はラッチ回路703で一時記憶され、画像データの値(“0”或は“1”)に応じたON/OFF出力がラッチ回路703よりなされる。
【0013】
このような状態でヒートパルス(HEAT)とブロック選択信号が入力されると、ラッチ回路703からONの出力が供給され、かつ、ブロック選択信号によってブロック選択された発熱体に対応するパワートランジスタが、その入力されたヒートパルス(HEAT)がONとなっている時間だけ駆動され、これによって、対応する発熱体に電流が流れて記録動作が実行される。
【0014】
このように、ブロック選択信号(BLK1、BLK2、…、BLKn)を用いるので、同時に駆動される発熱体701の数が各ブロック毎の時分割駆動により減り、記録ヘッドに過大な電源を供給する必要がなくなり、また、大電流の投入によるノイズ発生が防止される。
【0015】
以上のような構成の記録ヘッドは、記録装置のキャリッジに装着され、キャリッジの往復運動(その移動方向を主走査方向という)と共に移動しながら、記録データに従って記録用紙にインクを吐出する。キャリッジの1回の往復運動毎に、記録用紙は記録ヘッドの記録幅分だけ搬送される(その搬送方向を副走査方向という)。このような動作を記録用紙1枚分に亘って繰り返し行うことによって、記録用紙に画像が記録される。
【0016】
図16は、記録ヘッドが1記録周期分の記録を実行する時の信号タイムチャートである。ここで、1記録周期とは、主走査方向に関して同じ位置で記録ヘッドが行うその記録幅分の1回の記録動作をいう。例えば、1記録周期において、その記録幅に相当する記録データの値が“1”であれば、記録ヘッドの全ての発熱体が駆動される。
【0017】
図16によれば、記録動作に先立ってリセット信号(RST)が入力され、ラッチ703とシフトレジスタ704とが初期化された後、クロック(CLK)に従って画像データ(DATA)が入力される。一方、シフトレジスタ704に入力された画像データ(DATA)はラッチクロック(LTCLK)によってラッチ703にラッチされる。
【0018】
さて、ラッチ703にラッチされた画像データ(DATA)の各ビットは対応するAND回路717の1端子に入力される。ここで、ヒートパルス(HEAT)が所定の周期で入力され、一方、ブロック選択信号がBLK1、BLK2、BLK3、…、BLKnと順々にAND回路717に入力されると、AND回路の論理積演算の結果、“1”が入力されたパワートランジスタ702に対応する発熱体701にはヒータ電流が流れる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
近年の傾向として、一つの記録ヘッドに設けられるノズル数は増加してきており、100mm以上の記録幅を持つ記録ヘッドも開発されている。そのような記録幅の長い記録ヘッドの場合、その記録ヘッドを構成する部材の直線性、ノズルのバラツキ等により、インク液滴がオリフィスから吐出されて飛翔し記録用紙などの記録媒体に達する時の位置が、理想的な位置よりずれてしまい、記録品位の観点からその“ずれ”の許容と考えられる1ピクセル以上となる確率が高くなってしまっている。このように1ピクセル以上のずれが発生する記録ヘッドは製品として出荷できないので、これは歩留りの低下につながり、記録ヘッドの生産コストに直接影響する問題となっている。
【0020】
このような“ずれ”に関し、記録ヘッドのノズル列方向(通常は副走査方向)の“ずれ”に対しては、予め記録幅以上に相当する数のノズルを記録ヘッドに実装しておき、発生する“ずれ”に応じて使用するノズルをシフトすることで十分に対応することができると考えられる。
【0021】
しかしながら、ノズル列に垂直な方向(通常は記録ヘッドの移動方向(主走査方向))の“ずれ”に対しては、例えば、特開昭62−231756等で提案されている複数の記録ヘッドを主走査方向に並べて記録を行うカラー記録において、各記録ヘッドの相対位置をピクセル単位で補正するという記録ヘッド単位での補正方法があるのみで、1ピクセル(主走査方向には1カラムという)以上の“ずれ”をノズル単位に補正する有効な方法はなかった。特に、記録幅の長い記録ヘッドの場合には、ノズル単位での“ずれ”が大きくなるので、これが歩留り低下の原因となっている。
【0022】
図17は、10個のインク吐出ノズル(ノズル1〜10)を有した記録ヘッドが主走査方向に移動しながらインク吐出を行なって文字パターン“1A”を記録する際の理想吐出点と実際の吐出点とを比較した図である。図17において、○は理想吐出点を●は実際の吐出点を示す。
【0023】
図17に示すように、●の集合で示される文字パターンは、いたる所で主走査方向に1ピクセル以上ずれているので、文字パターン“1A”が解読不能な程度にその記録品質が劣化している。このような1カラムに近い“ずれ”もしくは1カラムを超える“ずれ”を補正するために、記録装置側で画像データを補正してその補正された画像データを記録ヘッドに転送することも考えられるが、このような方法では、記録装置側の回路構成が複雑となる上、その補正に要するメモリもより多く容量を必要とするので、装置全体でのコストアップにつながり、有効な補正方法とは言えない。
【0024】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、簡単な構成で記録ヘッドの移動方向に関する記録ドット位置のずれを補正できる記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いた記録制御方法及びその記録ヘッドを用いた記録装置及びその記録ヘッドカートリッジを提供することを目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の記録ヘッドは、以下のような構成を有する。
即ち、一列に配列されたN個の発熱体と、前記N個の発熱体を駆動するN個の駆動回路と、前記N個の駆動回路のそれぞれに提供される1ビットの画像データをNビット分だけ一時的に格納するNビットシフトレジスタと、前記N個の発熱体のそれぞれの配列ずれを補正する予め準備された前記発熱体毎の補正量データを格納するn段の第1のNビットラッチ回路と、前記Nビットシフトレジスタから入力される1段につきNビット毎の画像データであって各段毎に異なる画像データを2n段分ホールドする2n段の第2のNビットラッチ回路と、前記第1のNビットラッチ回路に格納された前記発熱体毎の補正量データに基づいて、前記2n段の第2のNビットラッチ回路のいずれか1段を選択し、選択された段にホールドされた画像データを選択する選択回路と、選択された画像データに基づいて、前記N個の駆動回路を駆動して記録動作を行わせるよう制御する制御回路とを有する。
【0026】
また、本発明の記録装置は、上記記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置であって、前記記録ヘッドを第1の方向に往復移動させる走査手段と、前記記録ヘッドの発熱体の配列方向で前記第1の方向とは垂直の方向である第2の方向に記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録ヘッドによる記録動作に先立って、前記補正量データを前記n段の第1のNビットラッチ回路に設定する補正データ設定手段と、前記画像データをNビット単位に前記記録ヘッドに転送する転送手段と、前記転送手段による転送単位毎にラッチクロックを送信して、前記画像データを1段につきNビット毎に前記2n段の第2のNビットラッチ回路にホールドさせるホールド制御手段と、前記n段の第1のNビットラッチ回路に格納された前記発熱体毎の補正量データに基づいて、前記2n段の第2のNビットラッチ回路のいずれか1段を選択させ、選択された段にホールドされた画像データを選択させて、前記N個の駆動回路を駆動して記録動作を行わせる記録制御手段とを有する。
【0027】
さらに、本発明の記録制御方法は、上記記録ヘッドを用いて記録動作の制御を行う記録制御方法であって、前記記録ヘッドによる記録動作に先立って、前記補正量データを前記n段の第1のNビットラッチ回路に設定する補正データ設定工程と、前記画像データをNビット単位に前記記録ヘッドに転送する転送工程と、前記転送工程における転送単位毎にラッチクロックを送信して、前記画像データを1段につきNビット毎に前記2n段の第2のNビットラッチ回路にホールドさせるホールド制御工程と、前記n段の第1のNビットラッチ回路に格納された前記発熱体毎の補正量データに基づいて、前記2n段の第2のNビットラッチ回路のいずれか1段を選択させ、選択された段にホールドされた画像データを選択させて、前記N個の駆動回路を駆動して記録動作を行わせる記録制御工程とを有する。
【0028】
また、一列に配列されたN個の発熱体と、前記発熱体を駆動するN個の駆動回路と、Nビットの画像データを一時的に格納するNビットシフトレジスタと、前記N個の発熱体の配列ずれを補正する予め準備された補正データを格納するn個の第1のNビットラッチ回路と、前記Nビットシフトレジスタに格納された画像データを2n×Nビット分ホールドする2n個の第2のNビットラッチ回路と、前記第1のNビットラッチ回路に格納された補正データに基づいて、前記N個の発熱体毎に前記2n個の第2のNビットラッチ回路のうち複数の第2のNビットラッチ回路にホールドされた画像データを選択することで、N個の発熱体に対応した画像データを選択する選択回路と、選択された画像データに基づいて、前記N個の駆動回路を駆動して記録動作を行わせるよう制御する制御回路とを有することを特徴とする記録ヘッドを備える。
【0029】
さらに、補正データを格納するEEPROMを含んでも良い。
【0030】
また、nは“2”を含み、その場合、制御回路は、2個の第1のNビットラッチ回路に格納されたN個の発熱体各々について2ビットで表現される補正データに基づいて、 N個の発熱体各々に対応して4個の第2のNビットラッチ回路にホールドされた画像データから1つ選択するセレクタを有するように構成される。
【0032】
さらに、2n個の第2のNビットラッチ回路を直列に接続し、ラッチクロックが入力される度毎に、隣接する回路にNビットの画像データを転送するように構成しても良い。
【0033】
なお、補正データは、外部装置に記録ヘッドを装着して試験的に所定のパターンを記録させ、その記録パターンを画像処理して生成される。
【0034】
また他の発明によれば、上記構成の記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置であって、前記記録ヘッドを第1の方向に往復移動させる走査手段と、前記記録ヘッドの発熱体の配列方向で前記第1の方向とは垂直の方向である第2の方向に記録媒体を搬送する搬送手段と、記録動作に先立って、前記補正データを前記n個の第1のNビットラッチ回路にホールドするように出力する補正データ設定手段と、画像データをNビット単位に前記記録ヘッドに転送する転送手段と、前記転送手段による転送単位毎にラッチクロックを送信して、前記2n個の第2のNビットラッチ回路に順次転送した画像データがNビット単位にホールドされるように制御するホールド制御手段とを有することを特徴とする記録装置を備える。
【0035】
ここで、補正データは記録ヘッドの発熱体の単位で、第1の方向に記録位置をシフトさせる指示を行うデータであり、そのシフトの単位は、第1の方向に関する記録解像度で定められる1記録ドットのサイズである。
【0036】
また、記録装置にはさらに補正データを格納するEEPROMを備えても良い。
【0037】
さらに、記録媒体に所定のパターンを記録させるよう記録ヘッドを制御するテスト動作制御手段と、その所定のパターンが記録された記録媒体から記録媒体を読み取る読取手段と、その読み取られたデータを画像処理する画像処理手段と、その画像処理の結果に基づいて補正データを生成する生成手段とを備えていても良い。
【0038】
ここで、その読取手段は、記録媒体に光を照射する例えばLEDなどの発光手段と、その反射光を受光して電気信号に変換する例えばCCDなどの受光手段とを含む。
【0039】
さらにまた他の発明によれば、上記構成の記録ヘッドを用いて記録動作の制御を行う記録制御方法であって、記録動作に先立って、前記補正データを前記n個の第1のNビットラッチ回路にホールドするように出力する補正データ設定工程と、画像データをNビット単位に前記記録ヘッドに転送する転送工程と、前記転送工程における転送単位毎にラッチクロックを送信して、前記2n個の第2のNビットラッチ回路に順次転送した画像データがNビット単位にホールドされるように制御するホールド制御工程と、前記n個の第1のNビットラッチ回路に格納された補正データに基づいて、前記N個の発熱体毎に前記2n個の第2のNビットラッチ回路にホールドされた画像データから1つ選択して、前記N個の駆動回路を駆動して記録動作を行なわせるよう制御する記録制御工程とを有することを特徴とする記録制御方法を備える。
【0040】
以上の構成により本発明は、予め試験的に所定のパターンを記録させ、その記録パターンを画像処理して生成される記録ヘッドの記録特性を考慮した補正データを生成して、例えば、EEPROMなどに格納しておき、記録動作に先立って、その補正データをn個の第1のNビットラッチ回路にホールドするように出力し、次ぎに画像データをNビット単位に記録ヘッドに転送し、その転送単位毎にラッチクロックを送信して、2n個の第2のNビットラッチ回路に順次転送した画像データがNビット単位にホールドされるように制御し、n個の第1のNビットラッチ回路に格納された補正データに基づいて、N個の発熱体毎に2n個の第2のNビットラッチ回路にホールドされた画像データから1つを選択して、N個の駆動回路を駆動して記録動作を行なわせるよう制御する。
【0044】
さらにまた他の発明によれば、上記構成の記録ヘッドを用いた記録装置を備える。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0046】
<装置本体の概略説明>
図1は、本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。図1において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向を往復移動することで搭載した記録ヘッドと記録用紙Pのような記録媒体とを相対移動させる。キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
【0047】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
【0048】
また、上述のような構成のインクジェットプリンタIJRAは、記録用紙自動フィーダ(不図示)が設けられており、記録用紙Pを自動的に給紙する。
【0049】
さらに、インクジェットカートリッジIJCの構成としては、上述のように、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型のカートリッジの他に、図2に示すような構成のインクジェットカートリッジでもよい。
【0050】
即ち、図2に示す構成のインクジェットカートリッジIJCは、複数の吐出口500を有した記録ヘッドIJHと記録ヘッドIJHに供給するためのインクを保持したインクタンクITとを境界線Kの位置で分離可能に接続したものである。このインクジェットカートリッジには、これがキャリッジHCに搭載されたときにキャリッジHC側からの電気信号を受け取るための電気的コンタクトが設けられており、この電気信号によって記録ヘッドIJHが駆動される。また、このインクジェットカートリッジを構成するインクタンクITの内部には繊維質状或は多孔質状のインク吸収体が備えられており、これらのインク吸収体によってインクが保持される。
【0051】
<制御構成の説明>
次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。
【0052】
図3はインクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、1700は記録信号を入力するインタフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するROM、1703は各種データ(上記記録信号や記録ヘッドIJHに供給される記録データ等)を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。1710は記録ヘッドIJHを搬送するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッドIJHを駆動するヘッドドライバ、1706、1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動するためのモータドライバである。
【0053】
上記制御構成の動作を説明すると、インタフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドIJHが駆動され、記録が行われる。
【0054】
<記録ヘッドIJHの内部構造>
図4は記録ヘッドIJHの内部構造を示す部分破断斜視図である。
【0055】
図4において、100は論理回路を実装する基板、500はインクを吐出する吐出口(オリフィス)、501はインクの液路、502は複数のインクの液路が連通してインクを一時的に貯溜する共通インク液室、503はインクをインクタンク(不図示)から供給するインク供給口、504は天板、505は天板504とともにインクの液路501を形成する流路壁部材、506は記録素子としての発熱体、507は論理回路と発熱体701とを接続する配線である。
【0056】
論理回路や発熱体601、配線607は、半導体製造過程を用いて基体100上に形成され、これにインク供給口503が取り付けられた天板504と流路壁部材505とが取り付けられて記録ヘッドIJHを構成する。そして、インク供給口503から注入されるインクが内部の共通インク液室502へ蓄えられて各液路501へ供給され、その状態で発熱体701を駆動することで吐出口600からインクが吐出される。
【0057】
<記録ヘッドIJHの論理回路の構成>
図5は記録ヘッドIJHの論理回路の構成を示すブロック図である。なお、図5において、図13に示す従来の論理回路と同じ構成要素には同じ参照番号を付し、ここでの説明は省略する。
【0058】
図5において、101は6つの記憶手段としてのラッチ回路を含み、これらのラッチ回路によって画像データの主走査方向に関するずれ補正を行う補正回路内蔵ラッチ回路ブロック、102〜107は6つのラッチ回路各々にラッチクロック(LCLK1、LCLK2、LCLK3、LCLK4、LCLKA、LCLKB)を供給するための信号入力パッド、108は後述する記録を成すべきカラムと記録が成されるカラムとのずれを補正する補正データを格納するEEPROM、109はEEPROM108から補正データを読み出すためのデータ出力パッド、110はEEPROM108に補正データを書き込むためのデータ入力パッドである。
【0059】
図6は選択情報保持回路内蔵ラッチ回路ブロック101の詳細な構成を示すブロック図である。
【0060】
図6において、111〜116はNビットラッチ回路、117は画像データセレクタ(IDSB)である。この構成を従来例と比較すると、従来はNビットシフトレジスタに対し、Nビットラッチ回路を1つ備える構成であったが、この実施形態では、複数カラム分の画像データを保持するため記憶手段としての4つのNビットラッチ回路111〜114を備える構成となっている。Nビットラッチ回路111〜114は各々、ラッチクロック(LCLK1〜4)に従い、例えば、これらの信号が“High”であればデータを取り込み、“Low”でそのデータをホールドする。
【0061】
また、Nビットラッチ回路111〜114の相互のデータ入出力の関係は、図6に示すように以下の通りである。
【0062】
即ち、Nビットラッチ回路114はラッチクロック(LCLK4)に従ってNビットシフトレジスタ704から画像データを入力し、 Nビットラッチ回路113はラッチクロック(LCLK3)に従ってNビットラッチ回路114から画像データを入力し、 Nビットラッチ回路112はラッチクロック(LCLK2)に従ってNビットラッチ回路113から画像データを入力し、そして、 Nビットラッチ回路111はラッチクロック(LCLK1)に従ってNビットラッチ回路112から画像データを入力する。そして、それぞれのラッチの出力は、画像データセレクタ(IDSB)117に接続される。
【0063】
さらに、 Nビットラッチ回路115〜116は、Nビットラッチ回路111〜114とは別に画像データセレクタ(IDSB)117に接続された複数のカラム分の画像データの一つをノズル単位で選択するために必要なデータをホールドするために用いられる。即ち、この実施形態では、4カラム分のデータから1カラム分のデータをノズル(発熱体)単位に選択するため、各ノズル当り2ビットの選択データが必要であるので、2つのNビットラッチ回路を用いている。Nビットラッチ回路115〜116にはラッチクロック(LCLKA、LCLKB)に従ってNビットレジスタ704からのデータがホールドされる。また、Nビットラッチ回路115〜116の出力は、Nビットラッチ回路111〜114から出力される画像データ同様に画像データセレクタ(IDSB)117に接続される。
【0064】
そして、記録を行うべきカラム(行)に対応した画像データを選択する画像データセレクタ(IDSB)117で、Nビットラッチ回路115〜116からの出力に従って、 各ノズル単位にNビットラッチ回路111〜114から出力される画像データから1つを選択して、AND回路717に出力する。
【0065】
<ずれ補正のために必要な処理>
次に、以上の構成の記録ヘッドを用いてずれ補正を行うために必要な処理について、図7、及び、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
【0066】
(1)補正データの生成と書込み
まず、記録ヘッド製造工程の終わりにおいて、例えば、特願平7−35337号(平成7年2月23日出願)に記載されているような記録ヘッド補正装置を用いて、製造された記録ヘッドでテストパターンを記録媒体に記録させ、その記録パターンから補正データを生成する。即ち、図7にフローチャートによれば、まず、ステップS10で記録ヘッドを記録ヘッド補正装置に装着し、ステップS20において、例えば、図17に示したような“1A”という文字パターンをテストパターンとして用い、これを記録用紙上に記録する。これに続いてステップS30では、このテストパターンをCCDカメラなどで読取り、さらにステップS40において、その読み取った情報を画像処理する。この画像処理により、理想吐出点に関して実際のインク吐出点が主走査方向に何ピクセルずれているかを調べる。例えば、図17に示したように、10個のノズルを有した記録ヘッドの場合で、理想吐出点より右方向へのずれを“+”とし、左方向へのずれを“−”とすると、ノズル1は“−2”、ノズル2は“+1”、…、ノズル10は“0”のずれがある。
【0067】
そして、ステップS50では、このように得られた“ずれ”を2ビットのデータに変換する。ここでは、−2→00(MSB,LSB)、−1→01、0→10、+1→11とした。この2ビットデータが後述する実際の記録動作におけるずれ補正のためのデータとして用いられる。このデータは実際の記録動作に先立って、Nビットラッチ115〜116に入力され、このデータに基づいて4カラム分のデータの内の1つが各ノズルごとに選択される。この実施形態では、そのデータの値が“−2(00)”であるときにNビットラッチ111にホールドされた画像データを選択し、“−1(01)”であるときにNビットラッチ112にホールドされた画像データを選択し、“0(10)”であるときにNビットラッチ113にホールドされた画像データを選択し、“1(11)”であるときにNビットラッチ114にホールドされた画像データを選択する。
【0068】
最後に、ステップS60では、得られた補正データを記録ヘッドのEEPROM108に書き込む。
【0069】
なお、記録ヘッドが交換可能なタイプではなく、記録装置に固定されるタイプのものであれば、記録ヘッドにEEPROMを備える必要はなく、得られた補正データを記録装置に設けられるEEPROMに格納しても良い。
【0070】
以上の例は、補正データの生成と格納を記録ヘッドの製造工程の終わりに行う例であったが本発明はこれによって限定されるものではない。例えば、図8に示すように記録装置を構成して、記録装置本体に補正データを生成する機能を組み込めば、ユーザが定期的にずれを補正することが可能となる。
【0071】
このときには、記録装置において、図7に示したような処理を実行する。例えば、操作パネル1711からユーザが補正データの生成を指示すれば、図7と同様の処理がMPU1701によって実行され、その結果得られた補正データはEEPROM1708に格納される。ただし、このような処理を実行するとき、記録装置には記録用紙が給紙され、記録ヘッドIJHによってテストパターンがその記録用紙に描画される。そして、例えば、キャリッジHCの側面に取り付けられた光学スキャナ1712によってそのテストパターンが読み取られる。光学スキャナ1712は記録用紙に光を照射するLED1713と、その反射光を受光して電気信号に変換するCCD1714とから構成され、CCD1714からの出力はA/Dコンバータ1715によってデジタル信号に変換される。
【0072】
(2)補正データを用いたずれ補正と記録
以上のようにして補正データが生成され、そのデータが記録ヘッドIJH或は記録装置のEEPROMに格納された後、実際の記録が行なわれる。このときには、図9に示すような処理が実行される。
【0073】
即ち、ステップS100では、EEPROM(ここでは、記録ヘッドIJHに備えられたEEPROM108とする)より補正データを入力する。そして、ステップS110では、その補正データをNビットラッチ115〜116にホールドする。このためには、図10に示すように、Nビットシフトレジスタ704にクロック(CLK)に従って、まず2ビットで構成される補正データの内LSB側を送信し、ラッチクロック(LCLKA)によって、そのデータをNビットラッチ115にホールドし、次に、Nビットシフトレジスタ704にクロック(CLK)に従って、まず2ビットで構成される補正データの内MSB側を送信し、ラッチクロック(LCLKB)によってそのデータをNビットラッチ116にホールドする。なお、ここでは他のラッチクロック(LCLK1〜4)は用いられない。
【0074】
以上のような動作により、Nビットラッチ115〜116の状態は、図11(a)に示される初期状態(ラッチは全て“0”の状態)から、図11(b)に示される補正データホールド状態へと移る。
【0075】
次に、ステップS120では、実際の画像データをNビットシフトレジスタ704にクロック(CLK)に従って入力する。この画像データ(DATA)の入力は図12に示すようにクロック(CLK)に従ってなされ、これによって、 Nビットシフトレジスタ704には図13(a)に示すようにデータがセットされる。さらに、ステップS130では、図12に示すように、その入力データをラッチクロック(LCLK4)によって、Nビットラッチ114にラッチする。これによって、Nビットラッチ114には図13(b)に示すようにデータがセットされる。このとき、図12に示すように、ラッチクロック(LCLK4)の入力に引き続いて、他のラッチクロック(LCLK3、LCLK2、LCLK1)も順次入力され、前述のように、Nビットラッチ114でホールドされていたデータはNビットラッチ113に、Nビットラッチ113にホールドされていたNビットラッチ112に、Nビットラッチ112にホールドされていたデータはNビットラッチ111に夫々シフト転送される。
【0076】
このラッチデータは画像データセレクタ(IDSB)117に出力され、ステップS140では、Nビットラッチ115〜116にホールドされている補正データに従って、図13(b)に示すように、補正データの値がバイナリ表現で“11”の値であるノズルについてのラッチデータのみが選択されて画像データセレクタであるAND回路117に出力され、さらにステップS150では、図12に示すようにAND回路117に出力されたデータとブロック選択信号(BLK1〜n)とヒート信号(HEAT)とに従って発熱体701が駆動されインク液滴がノズルより吐出される。
【0077】
さて、ステップS130〜S150の動作の間に通常は、ステップS160において次のNビット分の画像データがNビットシフトレジスタ704に入力される。しかし、図13では説明を簡単にするために、次のNビット分の画像データの入力はないものとして扱っている。
【0078】
次にステップS170では記録ヘッド1走査分の記録動作が終了したかどうかを調べ、1走査分の記録動作が終了したと判断すれば、処理はステップS170に進み、記録用紙を記録ヘッドIJHの記録幅分だけ搬送し、さらに処理はステップS190に進む。そして、ステップS190では記録用紙1頁分の記録動作が終了したかどうかを調べ、1頁分の記録動作終了と判断されれば、処理を終了する。
【0079】
これに対して、ステップS170及びステップS190において夫々、1走査分、1頁分の記録動作が終了していないと判断されれば、処理はステップS130に戻り記録動作を続行する。
【0080】
ここで、前述のNビットシフトレジスタ704に入力され、ラッチクロック(LCLK4)によってNビットラッチ114にラッチされた画像データに注目して説明すると、処理がステップS130に戻ってきたとき、次のラッチクロック(ここではLTCLK3)によって、図13(c)に示すように、画像データはNビットラッチ114からNビットラッチ113にシフト転送される。そして、ステップS140では、図13(c)に示すように、補正データの値がバイナリ表現で“10”の値であるノズルについてのラッチデータのみが選択されてAND回路117に出力され、さらにステップS150では、同様のインク吐出の記録動作が実行される。
【0081】
さらに、その次のラッチクロック(ここではLTCLK2)によって、図13(d)に示すように、画像データはNビットラッチ113からNビットラッチ112にシフト転送され、同様にステップS140では、図13(d)に示すように、補正データの値がバイナリ表現で“01”の値であるノズルについてのラッチデータのみが選択されてAND回路117に出力され、さらにステップS150では、同様のインク吐出の記録動作が実行される。
【0082】
図14は以上のような動作によって記録された文字パターン“1A”を構成するドットパターンを示す図である。なお、この図では記録ヘッドIJHのノズル数は説明を簡単にするために10個としている。図14から明らかなように、このような補正によって、記録用紙上でのインク液滴の吐出位置が補正され、その結果形成されるドットパターンは、例えば、図17に示すパターンと比較しても、その記録品質が改善されている。
【0083】
従って以上説明した実施形態に従えば、記録されたテストパターンから算出された記録ヘッドの主走査方向に関するずれ補正データを予めEEPROMに格納しておき、実際の記録動作時にはその記録に先立って補正データを記録ヘッド内の補正回路を内蔵したラッチ回路にホールドするようにし、画像データが実際に入力されたときにはその補正データに基づいて記録ヘッド各ノズル毎に、そのデータによる記録動作を主走査方向に数ピクセル(数カラム)づらして行うように制御するので、主走査方向に関する記録位置のずれがノズル単位に補正され、より高品位な記録を行うことができる。
【0084】
さらに、記録制御について注目してみると、従来の記録制御と比較して、ラッチクロック(LCLK1〜4)の数が変わっているだけで、ラッチに複数カラム分の画像データをバッファする以外には、画像データ転送のクロック(CLK)、画像データ(DATA)、ヒート信号(HEAT)、ブロック選択信号(BLK1〜n)等の他の信号に関するタイミング制御は従来と何ら変更する必要がないという利点がある。
【0085】
また、以上の実施形態では、EEPROMに補正データを格納するとしたが本発明はこれによって限定されるものではなく、他の素子(OTPROMなど)でも良いことは言うまでもない。
【0086】
以上説明した実施形態においては、記録ヘッドとしてインクジェット方式に従って記録を行う記録ヘッドの例について説明したが、本発明はこれによって限定されるものではない。例えば、熱転写方式や感熱方式に従って記録を行う記録ヘッドにも本発明は適用できる。
【0087】
しかしながら本発明は、記録素子として圧電素子を用いたインクジェット記録装置にも適用できるが、インクジェット記録方式の中でも、特に、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば発熱素子としての電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式に本発明を適用することは記録の高密度化、高精細化が達成できるので、さらに望ましい。
【0088】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0089】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0090】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0091】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0092】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0093】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0094】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0095】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0096】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0097】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0098】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録に係る複数の記録素子に対応したカラム複数分の画像データを保持し、この保持された画像データの中から記録を行うべきカラムに対応した画像データを選択して記録を行うため、ノズル毎に駆動カラムと記録が成されるカラムを変えることができる。
【0100】
また、予め準備した補正データを、例えば、EEPROMなどに格納しておき、記録動作に先立って、その補正データをn個の第1のNビットラッチ回路にホールドするように出力し、次ぎに画像データをNビット単位に記録ヘッドに転送し、その転送単位毎にラッチクロックを送信して、2n個の第2のNビットラッチ回路に順次転送した画像データがNビット単位にホールドされるように制御し、n個の第1のNビットラッチ回路に格納された補正データに基づいて、N個の発熱体毎に2n個の第2のNビットラッチ回路にホールドされた画像データから1つを選択して、N個の駆動回路を駆動して記録動作を行なわせるよう制御するので、記録ヘッドの発熱体の配列が記録ヘッドの走査方向とは垂直となっているときには、その走査方向の記録解像度以上の記録ずれに対し、簡単な構成でその発熱体単位での記録ずれの補正が可能となるという効果がある。
【0101】
従って、その記録ヘッドの記録幅が長い場合には、例えば、その記録ヘッドを構成する部材の曲がりや製造上のバラツキに起因する記録ずれが補正され、高品位な記録を行うことができるようになる。さらにはこのような補正は、製造された記録ヘッド自身の歩留り向上にも大きく寄与するので、製造コストの削減にも資する。
【0102】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。
【図2】記録ヘッドIJHとインクタンクITとが分離可能な構成のインクジェットカートリッジIJCである。
【図3】インクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示す記録装置に搭載される記録ヘッドの内部構造を示す部分破断斜視図である。
【図5】記録ヘッドIJHの論理回路の構成を示すブロック図である。
【図6】選択情報保持回路内蔵ラッチ回路ブロック101の詳細な構成を示すブロック図である。
【図7】補正データの生成・書込み処理を示すフローチャートである。
【図8】ずれ補正機能を有したインクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。
【図9】補正データを用いたずれ補正と記録動作を示すフローチャートである。
【図10】補正データを補正回路内蔵ラッチ回路ブロックにホールドするために用いる各種信号のタイミングチャートである。
【図11】補正データのホールド処理時の補正回路内蔵ラッチ回路ブロックのラッチ回路のデータホールドの様子を示す図である。
【図12】ずれ補正と記録動作を行うために用いる各種信号のタイミングチャートである。
【図13】記録動作時の補正回路内蔵ラッチ回路ブロックのラッチ回路の画像データホールドの様子を示す図である。
【図14】ずれ補正して記録された文字パターン“1A”を構成するドットパターンを示す図である。
【図15】従来の記録ヘッドの論理回路の構成を示すブロック図である。
【図16】記録ヘッドが1記録周期分の記録を実行する時の信号タイムチャートである。
【図17】文字パターン“1A”を記録する際の理想吐出点と実際の吐出点とを比較した図である。
【符号の説明】
101 補正回路内蔵ラッチ回路ブロック
108 EEPROM
111〜116 Nビットラッチ
117 画像データセレクタ
IJH 記録ヘッド
Claims (11)
- 一列に配列されたN個の発熱体と、
前記N個の発熱体を駆動するN個の駆動回路と、
前記N個の駆動回路のそれぞれに提供される1ビットの画像データをNビット分だけ一時的に格納するNビットシフトレジスタと、
前記N個の発熱体のそれぞれの配列ずれを補正する予め準備された前記発熱体毎の補正量データを格納するn段の第1のNビットラッチ回路と、
前記Nビットシフトレジスタから入力される1段につきNビット毎の画像データであって各段毎に異なる画像データを2n段分ホールドする2n段の第2のNビットラッチ回路と、
前記第1のNビットラッチ回路に格納された前記発熱体毎の補正量データに基づいて、前記2n段の第2のNビットラッチ回路のいずれか1段を選択し、選択された段にホールドされた画像データを選択する選択回路と、
選択された画像データに基づいて、前記N個の駆動回路を駆動して記録動作を行わせるよう制御する制御回路とを有することを特徴とする記録ヘッド。 - 前記制御回路は、2段の前記第1のNビットラッチ回路に格納されたN個の発熱体各々について2ビットで表現される補正量データに基づいて、N個の発熱体各々に対応して4段の前記第2のNビットラッチ回路にホールドされた画像データから1つ選択するセレクタを有することを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
- 前記2n段の第2のNビットラッチ回路は、各段が直列に接続され、ラッチクロックが入力される度毎に、隣接する回路にNビットの画像データを転送することを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
- 前記補正量データは、外部装置に前記記録ヘッドを装着して試験的に所定のパターンを記録させ、前記記録パターンを画像処理して生成されることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置であって、
前記記録ヘッドを第1の方向に往復移動させる走査手段と、
前記記録ヘッドの発熱体の配列方向で前記第1の方向とは垂直の方向である第2の方向に記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記記録ヘッドによる記録動作に先立って、前記補正量データを前記n段の第1のNビットラッチ回路に設定する補正データ設定手段と、
前記画像データをNビット単位に前記記録ヘッドに転送する転送手段と、
前記転送手段による転送単位毎にラッチクロックを送信して、前記画像データを1段につきNビット毎に前記2n段の第2のNビットラッチ回路にホールドさせるホールド制御手段と、
前記n段の第1のNビットラッチ回路に格納された前記発熱体毎の補正量データに基づいて、前記2n段の第2のNビットラッチ回路のいずれか1段を選択させ、選択された段にホールドされた画像データを選択させて、前記N個の駆動回路を駆動して記録動作を行わせる記録制御手段と
を有することを特徴とする記録装置。 - 前記補正量データは前記記録ヘッドの発熱体の単位で、前記第1の方向に記録位置をシフトさせる指示を行うデータであることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
- 前記シフトの単位は、前記第1の方向に関する記録解像度で定められる1記録ドットのサイズであることを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
- 前記補正量データを格納するEEPROMをさらに有することを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
- 記録媒体に所定のパターンを記録させるよう前記記録ヘッドを制御するテスト動作制御手段と、
前記所定のパターンが記録された記録媒体からデータを読み取る読取手段と、
前記読取手段によって読み取られたデータを画像処理する画像処理手段と、
前記画像処理の結果に基づいて補正量データを生成する生成手段とをさらに有することを特徴とする請求項5に記載の記録装置。 - 前記読取手段は、
前記記録媒体に光を照射する発光手段と、
前記光の反射光を受光して電気信号に変換する受光手段とを含むことを特徴とする請求項9に記載の記録装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の記録ヘッドを用いて記録動作の制御を行う記録制御方法であって、
前記記録ヘッドによる記録動作に先立って、前記補正量データを前記n段の第1のNビットラッチ回路に設定する補正データ設定工程と、
前記画像データをNビット単位に前記記録ヘッドに転送する転送工程と、
前記転送工程における転送単位毎にラッチクロックを送信して、前記画像データを1段につきNビット毎に前記2n段の第2のNビットラッチ回路にホールドさせるホールド制御工程と、
前記n段の第1のNビットラッチ回路に格納された前記発熱体毎の補正量データに基づいて、前記2n段の第2のNビットラッチ回路のいずれか1段を選択させ、選択された段にホールドされた画像データを選択させて、前記N個の駆動回路を駆動して記録動作を行わせる記録制御工程とを有することを特徴とする記録制御方法。
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