JP3547681B2 - 建築用外装構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、近年増加している三次元曲面を有する屋根や、多面体により構成される屋根に適用でき、特にH型鋼等の上面に直接的に外装材を敷設するような屋根構造にも好適に利用できる建築用外装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、建築物は、外観意匠の多様化により、ドーム状や円錐形等の屋根、或いは部分的にドーム状、円錐形等の屋根面を有する屋根が増加している。このような屋根に対しては、屋根板自身或いは排水板をテーパ状に成形して葺く方法が知られている。
一方、建築物内の有効容積の利用、屋根構造の軽量化、建築資材の使用点数の低減などに伴って、例えばH型鋼等の躯体の上に直接的に外装材を敷設して面強度を外装材にて負担する屋根構造が、提案、一部実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記屋根板をテーパ状に成形する方法では、以下のような問題があった。即ちテーパ状屋根板を成形するための成形機は種々提案されているが、その大多数は左右の片方のみの側縁しか成形できず、しかも成形用素材の進行方向に沿う側縁しか成形できないので、予めテーパ状に裁断された素材の一方の側縁を成形し、完全に素材が成形機を通過した後で、他方の側縁が進行方向と平行となるように別の成形機に臨ませて成形する、という面倒な手順を採らねばならない。要するに、他方の側縁が進行方向と平行となるように臨ませるという作業と、その作業を行うためのスペース(素材の進行方向の長さ)が必要である。このため、2つの成形機を対向状に配置したとしても、通常の一定幅の屋根板の成形のように両側縁を同時に加工するロール成形に対して、倍の手間と倍に近い成形スペースが必要になるという問題があった。また、2つの成形機を縦列状に配置する場合には素材の進行方向の長さを隔てて設置する必要があるので、通常の一定幅の屋根板の成形に対して完全に倍以上の成形スペースが必要となる。
さらに、屋根形状に応じたテーパ寸法に成形する必要があり、微小な成形誤差等があると、屋根面に配設する保持部材等に取付誤差が生じた場合と同様に、嵌合不良等が生じる場合があった。
排水板をテーパ状に成形する場合も同様な問題があった。
また、本出願人は、特開平10−266480号公報に開示されるように、テーパ状に加工したカバー材を用いることにより、一定幅の屋根板を用いることができる屋根構造を提案した。カバー材は、外装材に比べて形状及び形状が占める空間容積が小さいため、テーパ加工時の成形スペースの増加を防止又は大幅に軽減することができるが、テーパ加工が必要であること、屋根形状に応じたテーパ寸法に成形する必要があることについては、改善されていなかった。
特に躯体の上に直接的に屋根板を敷設する屋根構造では、より確実な雨仕舞い性が必要となる。
そこで、本発明は、三次元曲面を有する屋根や、多面体により構成される屋根に適用でき、特にH型鋼等の上面に直接的に外装材を敷設するような屋根構造にも好適に利用できる外装構造を提案することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記事情に鑑み提案されたもので、略中央部分の両端縁に立ち上がり部を有する建築用外装材を用いた外装構造であって、外装材の一方の立ち上がり部を内方へ略折返し状に延在させて被重合部を形成し、該被重合部の外側には、1以上の上方が開口する排水溝を形成し、他方の立ち上がり部の上端を外方へ延在させて重合部を形成し、該重合部を隣接する外装材の被重合部を覆うように取り付け、且つ重合部と被重合部との重合位置を幅方向に変位させて取り付けることを特徴とする建築用外装構造に関するものである。
【0005】
また、本発明は、略中央部分の両端縁に立ち上がり部を有する建築用外装材を用いた外装構造であって、外装材の両立ち上がり部の上端をそれぞれ内方へ略折返し状に延在させて被重合部を形成し、該被重合部の外側には、1以上の上方が開口する排水溝を形成し、カバー材を隣接する外装材の被重合部を覆うように取り付け、且つカバー材と被重合部との重合位置を幅方向に変位させて取り付けることを特徴とする建築用外装構造をも提案するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
前記のように本発明の建築用外装構造は、外装材のみで構成する場合と、外装材とカバー材とで構成する場合とがある。
【0007】
図1に示す外装構造は、外装材のみで構成する場合であって、外装材1の一方(右側)の立ち上がり部12の上端を内(左)方へ略折返し状に延在させて被重合部14を形成し、他方(左側)の立ち上がり部12の上端を外(左)方へ延在させて重合部15を形成した構成である。そして、外装材1の一方の立ち上がり部12を保持部材2及び支持部材3にて下地4に取り付け、重合部15を隣接する外装材1の被重合部14を覆うように取り付けることにより外装構造を構築している。
【0008】
図1に用いた外装材1は、図2(a)に示すように略水平状の略中央部分11の両端縁に略傾斜状の立ち上がり部12,12を有する構成である。
そして、一方(右側)の立ち上がり部12には、外(右)側下方へ、次に外(右)側上方へ、さらに内(左)側下方へ屈曲させることにより、略V字状に成形された第1被係合部121、斜面部122、略逆V字状に成形された第2被係合部123が下方からその順に形成されている。また、第2被係合部123の内(左)側には排水溝13が延設され、さらにその内(左)側には先端が下方へ折曲された略水平状の被重合部14が延設されている。
また、他方(左側)の立ち上がり部12の上端外(左)方には、略水平片状の重合部15が延設され、その先端は下方へ折曲されている。
【0009】
図1に用いた前記外装材1を保持する保持部材2は、図2(b),(e)に示すように略√字状の下片21と略L字状の上片22との端部がヒンジ状に連結され、下片21の側端(下端)にはV字状の下顎部211が、上片22の側端には逆U字状の上顎部221が形成され、下片21及び上片22の各水平片部分の中央にはボルト23(ナット24)等の通孔25が形成され、密着状に接合可能である。この保持部材2では、下片21に対して上片22が回動可能であり、即ち下顎部211に対して上顎部221が回動可能に構成されている。尚、少なくとも下顎部211は上向きの、上顎部221は下向きの係止片を備えており、しかもこれらが対向状に配置、固定されることにより、外装材1の立ち上がり部12の第1被係合部121、斜面部122、第2被係合部123を上下からくわえ込むように係止することができる。
【0010】
また、図1において前記保持部材2は、H型鋼等の下地4上に固定されたタイトフレーム等の支持部材3に配置、固定されている。この支持部材3は、図2(c)に示すように略水平状の固定受部31の左右に下り傾斜する傾斜脚部32,32を備え、各傾斜脚部32の下端には下地4に沿う固定部33を備える構成であって、この支持部材3の固定受部31及び傾斜脚部32に密着するように保持部材2の下片21が固定される。尚、図示実施例の固定受部31の裏面には予め溶接等によりナット24を固定しておき、ボルト23にて一体に固定される構成である。
さらに、この支持部材3を固定する下地4は、梁や母屋、胴縁等の鉄骨躯体が一般的であるが、これに限定されるものではない。例えば木毛セメント板、木片セメント板、軽量気泡コンクリート板等の下地材を前記鉄骨躯体上に敷設する構成でも良いし、コンクリート造の躯体上に鉄骨や木材の小屋組をする構成もあるし、下地調整されたコンクリート面に直接支持部材3を取り付けても良い。したがって、本発明における施工対象となる下地4は、釘、ビス、アンカー、溶接、接着剤等の固着手段によって前記支持部材3が取付可能な全ての建築躯体をいい、前記躯体上に建築の所望性能上要求されるボード等を介在させた全ての下地を含むものである。
【0011】
これら保持部材2及び外装材1は、それぞれ特にその素材を限定するものではない。例えば保持部材2は、外装材1の大きさ、強度等に応じて通常0.6乃至3.2mm程度のステンレス鋼板やメッキ鋼板等をプレス加工する等して成型されるが、アルミニウム押出形材を用いることもある。また、外装材1は、代表的には概ね0.4〜1.6mm程度の表面化粧鋼板、ステンレス鋼板、ラミネート鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板やガルバリウム鋼板等の防錆処理鋼板、特殊鋼及び非鉄金属、アルミ合金板、鉛板、亜鉛板、チタン合金板、銅板等の公知の金属素材をロール成形やプレス成形、その他の手段で所定の形状に成形する。特に、面としての正負圧強度等を確保するために約0.8〜1.6mm程度の比較的厚い板厚が好ましい。さらに、外装材1の裏面には、結露防止、防音、防火対策上の理由により、必要に応じてポリエチレンフォーム、グラスウールシート等の裏貼り材を添装しても良い。
【0012】
図1の外装構造を三次元曲面を有する屋根や、多面体により構成される屋根に施工するには、まず、下地4上に、前記支持部材3の配設間隔(左右方向の間隔)が棟側では狭く、軒側では広く、即ち棟から軒に向かって次第に拡開するように略テーパ状に取り付ける。この支持部材3の屋根面に対する配設間隔は、コンピュータ解析により容易に設定される。
そして、この支持部材3の固定受部31に前記保持部材2の下片21の水平片部分を沿わせて溶着して固定する。また、予め支持部材3に保持部材2の下片21を接着剤或いはボルト・ナット等により固定しておいても良い。こうして外装材1の配設以前に下顎部211が下地4上に配置、固定した状態となる。
【0013】
次に、外装材1を配設(敷設)するのであるが、第1被係合部121が下顎部211に係合するように配設する。この時点で保持部材2の上片22は回動可能であるから、上片22を浮かせた状態に回動させて外装材1を配設するようにしても良い。
【0014】
続いて、外装材1の第2被係合部123を上顎部221が上方から押さえつけるように上片22を回動させ、その水平片部分を下片21の水平片部分に密着状に接合させてボルト23及びナット24にて一体に固定する。
【0015】
その後、外装材1の他方(左側)の立ち上がり部12に延設した重合部15を、左側に隣接する外装材1の一方(右側)の立ち上がり部12に延設した被重合部14を覆うように重合させてビス止め(ビス16)固定する。その際、図3(a)に示すような比較的棟側ではビス止め(ビス16)位置が重合部15の基端側であるが、図3(c)に示すような比較的軒側ではビス止め(ビス16)位置が重合部15の先端側に変位しており、軒棟方向において、重合部15と被重合部14との重合位置を幅方向に変位させて取り付けている。このビス止めは、保持部材2や支持部材3の存在しない位置において行っても良く、適宜間隔で実施することができる。尚、この重合部15と被重合部14との重合位置を幅方向に変位させる際には、略傾斜状の立ち上がり部12を意図的に傾斜させて微調整することもできる。
【0016】
尚、図3(b)は、前記図3(a)における比較的棟側の位置と、前記図3(c)における比較的軒側の位置の中間に位置する断面図であり、支持部材3が設けられていない部分に前記保持部材2における下顎部211及び上顎部221と同様の下顎部61及び上顎部62を備える吊り金具6〔図2(d)〕を配設し、室内側へ垂下する垂下部63を延在させている。
【0017】
このように施工される本発明の外装構造では、外装材1をテーパ状に成形することなく、軒棟方向において、重合部15と被重合部14との重合位置を幅方向に変位させて取り付けることにより、三次元曲面を有する屋根や、多面体により構成される屋根を施工することができる。
また、外装材1の他方の立ち上がり部12に延設された重合部15は、隣接する外装材1の一方の立ち上がり部12の上方で被重合部14と固定されているので、仮にビス止め(ビス16)部分から雨水が下方へ落下しても一方の立ち上がり部12上に導かれ、外装構造の内面への漏水を生ずることがない。
【0018】
特に図示実施例では、外装材1の被重合部14の外側に排水溝13を形成しているので、仮にビス止め(ビス16)部分から重合部15と被重合部14との間に雨水が浸入しても排水溝13にて浸入水のそれ以上の浸入を防止することができ、外装構造の内面への漏水を生ずることがない。
【0019】
また、特に図示実施例では、外装材1の第1被係合部121が保持部材2の下顎部211に、斜面部122が下片21の傾斜片に、第2被係合部123が上顎部221に、それぞれ密着状に沿い、外装材1の第1被係合部121及び斜面部122及び第2被係合部123で形成される被くわえ込み部を、保持部材2の下顎部211及び上顎部221で形成されるくわえ込み部により、上下方向から挟圧状に保持している、即ち上下からくわえ込んでいるので、外装材1に上下方向及び左右方向に応力が作用してもずれ動いたり外れたりすることなく極めて強固に保持されている。前後方向の伸縮によるずれ動きも抑制される。
【0020】
尚、この図1〜3の実施例は、縦葺き屋根構造であるが、特に限定されるものではなく、種々の屋根下地に対して横葺き、斜め葺き、三次元等の仕様にそのまま適用することができる。尚、その場合、屋根面における雨流れ方向等を考慮して水上側の外装材1の重合部15を水下側の外装材1の被重合部14に重合させることが望ましい。
また、重合部15と被重合部14とは、ビス止めにて固定する例を示したが、特に限定するものではなく接着剤等により接合するようにしてもよい。例えば被重合部14に連続する線状の凹部を形成しておき、この凹部に接着剤等を過剰めに充填して重合部15を接合するようにしてもよい。また、後述するカバー材5と被重合部14との取り付けについても同様である。
【0021】
図4に示す実施例は、外装材1の被くわえ込み部、保持部材2、及び支持部材3の傾斜脚部32のそれぞれの形状が異なる以外は、前記図1〜3の実施例とほぼ同一であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
即ち各部材の各部位の形状等については特に前述のものに限定するものではなく、どのような形状であっても良い。また、外装材1の立ち上がり部12も略傾斜状に限定するものではなく、例えば略垂直状でも良いし、略傾斜状と略垂直状の組み合わせ等であっても良い。
【0022】
図5に示す実施例は、外装材1に排水溝13を複数設けた以外は、前記図1〜3の実施例とほぼ同一であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
即ち前述のように排水溝13は、重合部15と被重合部14との間に至った浸入水のそれ以上の浸入を防止するものであるから、このような排水溝13が複数設けられることによって、より確実に外装構造の内面への漏水が防止される。
【0023】
図6に示す実施例は、保持部材2が上下別体である以外は、前記図1〜3の実施例とほぼ同一であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
即ちこの実施例における保持部材2は、それぞれ別体の、前記図1における下片21と同じ下部保持部材2Aと、前記図1における上片22と同じ上部保持部材2Bとからなり、下部保持部材2Aには下顎部26が、上部保持部材2Bには上顎部27が形成される。
【0024】
図7に示す実施例は、支持部材3の一方(左側)の傾斜脚部32に切り起こし、溶接等により下顎部321が形成された以外は、前記図1〜3の実施例とほぼ同一であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
即ちこの実施例における保持部材2は、前記図6における上部保持部材2Bと全く同一で、上顎部27を備え、支持部材3に下顎部321が形成される。この場合、前記図6に比べて施工部材の数が少ないので、施工性が優れている。
【0025】
図8に示すドーム状の屋根面形状においては、同図(a)のA部分が棟側であって、図9(a)のように山部の幅を狭く施工し、B部分が軒側であって、図9(b)のように山部の幅を広く施工する。
【0026】
図9に示す実施例は、外装材1とカバー材5とで外装構造を構成する場合であって、外装材1の両立ち上がり部12,12の上端をそれぞれ内方へ略折返し状に延在させて被重合部14を形成した構成であって、カバー材5を隣接する外装材1,1の被重合部14,14を覆うように、且つカバー材5と被重合部14との重合位置を幅方向に変位させて取り付けた構成である。
図示実施例のカバー材5は、両端縁が下方へ折曲された略水平状の平行面材であって、特にその素材構成を限定するものではなく、例えば前述の外装材1の説明に例示した素材を用いることができる。
そして、図9に示す実施例は、外装材1の一方の立ち上がり部12ばかりでなく他方の立ち上がり部12にも被くわえ込み部が設けられ、これらを上下からくわえ込んで係止するための保持部材2、及びそれを支持する支持部材3が左右にそれぞれ配設されている。即ち外装材1の両立ち上がり部12をそれぞれ保持部材2及び支持部材3にて下地4に取り付けた構成であるため、基本的に一方の立ち上がり部12のみを取り付けた前述の片追いタイプの実施例に比べて取付強度が高いものとなる。
【0027】
この図9に示す実施例は、カバー材5が平行面材であるため、成形が容易であり、前記片追いタイプにおける重合部15と同様に軒棟方向において、被重合部14との重合位置を幅方向に変位させて取り付ければよい。
また、一つの山部を、左右に配設した支持部材3,3にて構成するので、山部の中心に対して左右の支持部材3,3を対称状に配設すればよく、この左右の支持部材3,3の屋根面に対する配設間隔は、コンピュータ解析により容易に設定される。また、外装材1は一定幅であるため、一枚の外装材1を取り付ける2組の保持部材2及び支持部材3の配設間隔は常に一定である。
【0028】
また、前記各実施例の外装構造を下葺き層とし、その上に上葺き層を形成して二重葺き屋根としても良い。この場合、外装材1の重合部15或いはカバー材5が上葺き層の支持面となる。その際、上葺き層としては、どのような形式、構造の屋根を適用しても良い。
図10に示す二重葺き屋根を構成する下葺き層は、外装材1の被重合部14が保持部材2の上顎部221に係止される第二被係合部123を兼ねる構成であって、重合部15は保持部材2を介してこの被重合部14にビス止めされている。また、外装材1の略中央部分11及び軒側の立ち上がり部12の形状がそれぞれ異なる以外は、前記図3の実施例と断面構造がほぼ同一(横葺き仕様)であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。尚、222はリブである。
このように重合部15と被重合部14とは保持部材2を介して取り付けられるものでもよく、この場合、保持部材2にて支持されているため、より確実な取り付けがなされ、しかも重合部15及び被重合部14の形状安定性が向上する。図示しないが、カバー材5と被重合部14との取り付けも同様に保持部材2を介して行うようにしてもよい。
そして、このような下葺き層上に、上葺き層として裏面に断熱バックアップ材(発泡ポリスチレン)71を配した横葺き屋根(横葺き屋根板81、垂木91)が形成されている。
【0029】
図11に示す二重葺き屋根は、前記図10の実施例における下葺き層の上に、上葺き層として横架材(亜鉛鋼板)72を固定すると共に、発泡ポリスチレン板73を配設し、その上に芯木(アルミ押出材)92、上葺き材(ステンレス)82を取り付け、さらにその上方にステンレス製の化粧パネル83を取り付けている。
【0030】
図12に示す二重葺き屋根は、前記図3の実施例と断面構造がほぼ同一(横葺き仕様)の下葺き層上に、上葺き層として横架材(亜鉛鋼板)72を固定すると共に、下から順に発泡スチレン(厚)板74、合板75、発泡ポリスチレン(薄)板76を配設し、その上に芯木(アルミ押出材)92、上葺き材(ステンレス)82を取り付け、さらにその上方にステンレス製の化粧パネル83を取り付けている。
【0031】
図13に示す二重葺き屋根は、同図(a)(b)共に下地ベースライン及び外装面が傾斜していることからも明らかなように一様に傾斜する平坦状の屋根面ではなく、三次元曲面の屋根面に適用した実施例である。この実施例では、同図(a)に示すように前記図3の外装構造と同一の下葺き層上に、上葺き層として横架材(亜鉛鋼板)72を固定すると共に、発泡スチレン板73を配設し、その上に芯木(アルミ押出材)92、上葺き材(ステンレス)82を取り付け、さらにその上方にステンレス製の化粧パネル83を取り付けている。同図(b)は、上葺き層の左右方向の連結部分を示すものであり、化粧パネル83、発泡スチレン板73をそれぞれ連続させている。
【0032】
図14に示す実施例は、外装材1の立ち上がり部12の上端に一旦外側へ略水平状に延在させ、その先端を折り返した折返し固定部17を延設し、この折返し固定部17を支持部材3の固定受部31に支持させてビス止め(ビス18)して取り付けている。このように必ずしも保持部材2を用いずに取り付けるようにしても良い。
【0033】
図15に示す実施例は、外装材1の立ち上がり部12の途中に第1被係合部121を設けずに外方へ延在する水平片部124を設け、支持部材3の傾斜脚部32に形成した段状の支持受片322に支持させた以外は前記図7の実施例と同様である。
【0034】
図16に示す実施例は、前記図14の実施例と同様に保持部材2を用いずに外装材1を取り付ける例であり、外装材1の左右の立ち上がり部12の途中に、支持部材3の左右の傾斜脚部32にそれぞれ形成した下向きの係合片323に対して弾性的に係合して保持される第3被係合部125を設けて取り付けている。
【0035】
図17に示す実施例は、前記図16の実施例と同様に外装材1の左右の立ち上がり部12に形成した第3被係合部125を支持部材3の左右の傾斜脚部32に形成した係合片323にそれぞれ弾性的に係合させると共に、前記図7の実施例と同様に一方の立ち上がり部12の上端の第2被係合部123を保持部材2の上顎部27に係合させて取り付けている。
【0036】
図18に示す実施例は、外装材1の左右の立ち上がり部12,12にそれぞれ被重合部14を形成した左右対称の外装材1と、カバー材5とからなる構成であって、両立ち上がり部12の取付構造は、前記図16の実施例と同様であり、外装材1の両立ち上がり部12に形成した第3被係合部125を、支持部材3の両傾斜脚部32に形成した下向きの係合片323にそれぞれ弾性的に係合して保持されて取り付けている。
【0037】
図19に示す実施例も、外装材1の左右の立ち上がり部12,12にそれぞれ被重合部14を形成した左右対称の外装材1と、カバー材5とからなる構成であって、両立ち上がり部12の取付構造は、前記図15の実施例と前記図17の実施例とを併せたものであり、外装材1の両立ち上がり部12の途中に形成した傾斜片部126を、支持部材3の傾斜脚部32に形成した傾斜段状の支持受片324に支持させると共に、外装材1の両立ち上がり部12に形成した第3被係合部125を支持部材3の両傾斜脚部32に形成した係合片323にそれぞれ弾性的に係合して保持させ、さらに両立ち上がり部12の上端の第2被係合部123を保持部材2の左右の上顎部27に係合させて取り付けている。
【0038】
図14〜19の各実施例に示すように外装材1の被重合部14が延設される方の立ち上がり部12の取り付けは、上下からくわえ込んで係止する態様に限定するものではなく、弾性嵌合、ビス止め、係合等公知の取付手段にて取り付けるようにしても良く、或いはそれらの手段を併用しても良い。
【0039】
以上本発明を図面の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限りどのようにでも実施することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上要するに本発明の建築用外装構造は、縦葺き、横葺き等の各種の外装材の立ち上がり部の上端を内方へ略折返し状に延在させて被重合部を形成し、他方の立ち上がり部の上端を外方へ延在させて重合部を形成し、該重合部を隣接する外装材の被重合部を覆うように、且つ重合部と被重合部との重合位置を幅方向に変位させて取り付けたので、予め屋根形状に応じて外装材をテーパ状に形成することなく、ドーム、円錐等の屋根形状を損なわずに追従、対応させることができる。さらに、屋根面に配設する保持部材等に取付誤差が生じても重合部と被重合部との重合位置を調整して取付誤差を吸収することができる。
また、本発明の外装構造における外装材の重合部と被重合部とは、立ち上がり部の上方で固定されているので、例えばビス止めにて固定していてもビス止め部分から落下する雨水が立ち上がり部上に導かれる。そのため、本発明の外装構造では、下地の構造に関わらず各種の外装構造に適用できる雨仕舞い性の高いものとなり、例えば躯体上に外装材を直接的に施工するような屋根構造にも好適に利用することができる。
さらに、本発明の外装構造を外装材の重合部やカバー材を支持面とする下葺き層とし、その上に各種の上葺き層を施工して二重葺き屋根とすることもできる。
【0041】
また、外装材の両立ち上がり部の上端をそれぞれ内方へ略折返し状に延在させて被重合部を形成し、平行面材状のカバー材を隣接する外装材の被重合部を覆うように、且つカバー材と被重合部との重合位置を幅方向に変位させて取り付けた場合も前述と同様の効果を奏することができ、予め屋根形状に応じて外装材やカバー材をテーパ状に形成することなく、ドーム、円錐等の屋根形状を損なわずに追従、対応させることができる。即ちカバー材及び外装材は軒棟方向に亘って同一断面を有する形状であるため、テーパ状外装材やテーパ状カバー材を成形する加工時間、加工場所(成形スペース)等を必要とすることがない。そのため、外装材及びカバー材の製造に際して特殊な成形を必要としないので、新規に設備投資をすることなく従前と同様な設備で製造することができ、製造コストの上昇を招くことがない。
【0042】
また、被重合部の外側に排水溝を1以上形成したので、この排水溝は重合部(或いはカバー材)と被重合部との間に至った浸入水のそれ以上の浸入を防止することができる。
【0043】
外装材の立ち上がり部を略傾斜状にすることにより、重合部(或いはカバー材)と被重合部との重合位置を幅方向に変位させる際に、立ち上がり部を意図的に傾斜させて微調整することができる。
【0044】
さらに、厚みが0.8〜1.6mm程度の比較的厚い外装材を用いることにより、面としての正負圧強度を確保することができ、躯体上に直接的に外装材を敷設するような屋根構造にも好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外装構造の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1の外装構造を構成する各部材、(a)外装材、(b)保持部材、(c)支持部材、(d)吊り金具の側断面図、及び(e)保持部材の拡大斜視図である。
【図3】図1の外装構造の(a)棟側、(b)それよりやや軒側、(c)軒側における変位の状態を示す断面図である。
【図4】(a)用いた保持部材の拡大斜視図を付記した本発明の他の一実施例の棟側、(b)軒側における変位の状態を示す断面図である。
【図5】本発明の他の一実施例を示す断面図である。
【図6】本発明の他の一実施例を示す断面図である。
【図7】本発明の他の一実施例を示す断面図である。
【図8】(a)本発明を適用するドーム屋根を示す平面図、(b)側面図である。
【図9】(a)本発明の他の一実施例の棟側、(b)軒側における変位の状態を示す断面図である。
【図10】本発明の外装構造を下葺き層として用いた二重葺き屋根の一実施例を示す側断面図である。
【図11】本発明の外装構造を下葺き層として用いた二重葺き屋根の他の一実施例を示す側断面図である。
【図12】本発明の外装構造を下葺き層として用いた二重葺き屋根の他の一実施例を示す側断面図である。
【図13】(a)(b)本発明の外装構造を下葺き層として用いた二重葺き屋根の他の一実施例を示す側断面図である。
【図14】本発明の他の一実施例を示す断面図である。
【図15】本発明の他の一実施例を示す断面図である。
【図16】本発明の他の一実施例を示す断面図である。
【図17】本発明の他の一実施例を示す断面図である。
【図18】本発明の他の一実施例を示す断面図である。
【図19】本発明の他の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 建築用外装材
11 略中央部分
12 立ち上がり部
14 被重合部
15 重合部
2 保持部材
3 支持部材
4 下地
5 カバー材

Claims (5)

  1. 略中央部分の両端縁に立ち上がり部を有する建築用外装材を用いた外装構造であって、外装材の一方の立ち上がり部を内方へ略折返し状に延在させて被重合部を形成し、該被重合部の外側には、1以上の上方が開口する排水溝を形成し、他方の立ち上がり部の上端を外方へ延在させて重合部を形成し、該重合部を隣接する外装材の被重合部を覆うように取り付け、且つ重合部と被重合部との重合位置を幅方向に変位させて取り付けることを特徴とする建築用外装構造。
  2. 略中央部分の両端縁に立ち上がり部を有する建築用外装材を用いた外装構造であって、外装材の両立ち上がり部の上端をそれぞれ内方へ略折返し状に延在させて被重合部を形成し、該被重合部の外側には、1以上の上方が開口する排水溝を形成し、カバー材を隣接する外装材の被重合部を覆うように取り付け、且つカバー材と被重合部との重合位置を幅方向に変位させて取り付けることを特徴とする建築用外装構造。
  3. 重合部と被重合部、又はカバー材と被重合部はビス止めにて固定することを特徴とする請求項1又は2に記載の建築用外装構造。
  4. 立ち上がり部が略傾斜状であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の建築用外装構造。
  5. 外装材は厚みが0.8mm以上であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の建築用外装構造。
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