JP3547319B2 - 二室エアバックの製造方法および二室エアバック - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は側面衝撃用のエアバック(side impact airbag;サイドエアバック)に係り、より明確には通気パネルを一体的に備えた二室側面衝撃用エアバック(dual chamber side impact airbag )および二室エアバックの改良された製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車輌衝突時の側面からの衝撃は、車輌運転手と搭乗者の負傷に対し重大な関わりがある。これらの負傷を最小限に抑えるために、側面衝撃用のエアバックシステムのいくつかの形式が開発された。これらの形式の多くは、エアバックシステムの異なる配置とエアバックの種々の寸法や形状とを伴う。典型的には、これらのシステムは、シート裏側の車外側側面、ドア、または車輌のピラー(A or B pillars )に取け付けられる。
【0003】
搭乗者を保護するために、速やかに展開するエアバックの大体の大きさは、衝突の間、搭乗者と車輌内側との間の空間を満たすものであることが望まれる。衝撃の検出と拘束の解放との間に非常に短い時間しか利用することが出来ないサイドエアバックにとって、敏速な膨張は特に重要である。しかしながら、伝統的に、より大きなエアバックは、充填時間が長い。より小さなエアバックの膨張性能を有しつつ大きなエアバックによる防護力を備えることは、勿論望ましいことである。これは、上部室と下部室とを分割する通気性をもつパネルまたは膜を備えた二室エアバックを利用することによって実現することが出来る。エアバックのヘッド部に対する搭乗者の頭部の衝撃は、エアバックの胴部に対する搭乗者の胴部の衝撃の後に発生するということが判明している。したがって、下部室を素早く膨らませ、その後必要に応じて上部室を充満させるエアバックをもつことが望ましい。上部室への加圧を遅らせ、下部室をより素早く膨張させることにより、より良い性能のエアバックを実現することが出来る。
【0004】
二室エアバックの1つの形式は、下部胸部室の開口に接続されたインフレータ(inflator;ガス発生装置)により充満される。パネルは、下部室と上部室との間に備えられる。このパネルは、膨張ガスが下部室から上部室へ流入できるように孔を備える。この改良は、下部室が小さなエアバックと同様に速やかに膨張し、搭乗者の胸部を保護するようなエアバックにより達成される。上部頭部室はその後、膨らまされる。上部室の膨張もまた迅速である。搭乗者の胸部が胸部室に衝突し、それによりパネルの通気孔を通じてより多量のガスが頭部室内に押し込まれ、上部室が膨らむからである。これは、搭乗者の頭部がエアバックに接触する以前に起こる。結局、避けがたい場合に小さなエアバックと同等の膨張をエアバックの胸部部分が行い、搭乗者の胸部より遅れて搭乗者の頭部が接触するエアバックの上部頭部部分が遅く応動して膨張を行うエアバックが得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述したものと同様の二室エアバックは、技術的に新規なものではない。2つの一般的な形式がある。1つの形式は、2つの別々のエアバック、すなわち大きな上部エアバックと小さな下部エアバックとを備える。2つのエアバックは、下部エアバックの上面と上部エアバックの下面とに配された開口が互いに一致し、2つのエアバック間で膨張ガスが流通できるように縫い合わされている。
【0006】
前述した二室エアバックを製造するために必要な方法は、多くの工程と多くの部品とを含む。第一に、両方のエアバックが裁断され、縫い合わせられなければならない。その工程の完了に続き、各エアバックの開口が他のエアバックの開口に一致するように2つの別々のエアバックが整合され、縫い合わされる必要がある。
【0007】
二室エアバックのもう1つの形式は、エアバックを2つの別々の部屋に分割する通気パネルを有する単体のエアバックである。この形式は、完成されたエアバックに到達するまでに、いくつかの部品といくつかの縫合および組立工程とを必要とする。公知の設計方法を使用すると、5つの生地断片が切断される必要があり、区画パネルに穴が開けられなければならない。次に2つの下部断片および2つの上部断片が、各区画室を形成するために互いに接合される。次に2つの部屋部分が縫い合わされ、2つの部屋を隔てる合わせ目に沿ってパネルが取り付けられる。この全体的な方法は、多くの異なる合わせ目の整合を伴った5つの別々の断片の切断と縫合とを含んでいる。これは、部品の増大と、5つの断片の裁断およびそれらの縫合に必要な特別の過程とのために、非能率的でありかつ費用がかかる。どの方法によっても、断片を集めた後に縫合するときに縫い目が正しく整合されないために無駄を増大させる付加的な工程を必要とする結果となる。
【0008】
特に言及しない他の欠点と同様に、前述した従来装置の限界および欠点の観点から、より少ない部品と過程とを含む二室通気性側面衝撃用エアバックのより効率的な製造方法技術が必要とされている。
【0009】
したがって本発明の第一の目的は、通気パネルによって分割された上部室および下部室を有する側面衝撃用エアバックを提供することにより、そのような必要性を満足させることにある。
【0010】
本発明の他の目的は、上部室と下部室とを分割する通気パネルを備え、上部室の膨張がパネルで制御されることによって下部室のより素早い膨張と上部室の遅れた膨張が生じるようなエアバックを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、通気パネルがエアバックそれ自身の側部片の中に組み入れられ、エアバックの別の構成要素として取り付けられることがないエアバックを提供することにある。
【0012】
最後に、本発明の他の目的は、通気パネルを一体的に備え、より少ない部品と工程とを含む二室通気性側面衝撃用エアバックを製造するための改良された方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
簡潔に述べると、これら及び他の目的は、上部室および下部室を分割する通気パネルを一体的に備えた側面衝撃エアバックを提供する本発明によって達成される。
【0014】
本発明は、最終生産物が前述した動作特徴を満足させるような改良された二室通気性側面衝撃用エアバックを提供するものである。本発明の通気パネルを一体的に備えた二室通気性側面衝撃用エアバックは、従来技術のように4つあるいは5つではない、エアバックを作り上げる2つだけの材料断片を含むものである。通気パネル部は、2つのエアバック片のそれぞれと一体にされる。各部分的な通気パネルは、各エアバック片を折り畳み、部分的パネルを作り上げる各片の部分を取り囲む縁に沿って縫うことにより形成される。2つのエアバック片は、外方に向いた内側表面をエアバックがもつことになるよう縫い合わされる。次に2つの部分的な通気パネルが、通気パネルを形成するために接合され、下部室のインフレータ開口を通してエアバックを引き出すことによりエアバックが裏返される。その結果、本発明は部品総数を2つに制限し、それにより部品の増加を最小限にする。さらに、本発明は2つの断片の整合だけを含むものであるから、後の縫合工程において縫い目が正しく整合しないという懸念が少ない。
【0015】
本発明の付随的な利益および利点は、好ましい実施例に関する後の説明、添付した特許請求の範囲および添付図面から明らかになるであろう。
【0016】
【発明の実施の形態】
図9に示されるフローチャートの各工程を、詳細に記載された図1から図8に基づいて説明する。同様の参照番号は、各図を通じて同様の構成要素を示すために使用される。
【0017】
さて、図面を詳細に参照すると、図1には本発明が教えるところに従って作られた一体的な通気パネルを有する、好ましい実施例の2つのエアバック断片12が示されている。最終的に形成されたエアバックは、符号10(図7)で概略示され、これは限定的ではないが代表的にはナイロンのような織布材料により作られている。エアバックシステムの性能要求を満足させるのに必要であれば、クロロプレンゴム(chloroprene rubber)またはシリコンゴム(silicone rubber )のようなコーティングをエアバックの内側表面または外側表面、あるいはそれら双方に施しても良い。さらに、好ましい実施例が通気口のないエアバックとして示されているが、エアバックの展開中、エアバックの展開を調整するため膨張ガスがエアバックの外部に速やかに放出されるように、上部室または下部室、若しくはそれら双方に通気口を設けることが発明者によって意図される。そのような通気口は、エアバックの内側表面または外側表面のいずれかに配され、典型的にはエアバックを調整するときに形成される。本発明の説明を簡単にするために、特に別の説明をしない限り、後に詳述する各工程は図1に示されたどちらのエアバック片12についても行われるものであることに注意されたい。
【0018】
この方法における第1の工程200は、望ましいエアバックの概略左右対称な2つの断片12を形成するためのものである。各エアバック片12は、1つの連続した生地片からなり、上側部分14と、下側部分16と、内側表面18と、外側表面20とを有する。下側部分16は、エアバック10が完成されたときにインフレータ開口24(図7)を形成する縁部22を備える。上側部分14と下側部分16との間はそれぞれ、側部32が内側に向けテーパ状となった上部28と下部30とを備えた通気部26とされている。上部28は上縁34を有し、下部30は下縁36を有する。これら両部28,30は、上縁34および下縁36からほぼ等距離にある中心線38によって分割される。好ましい実施例の各通気部26は、工程210において行われるように、通気部26の中心線38に沿って形成された2つの孔40を有する。孔40は、中心線38が各孔の中心点41を通るように、中心線38に沿って配置される。他の実施例では、より多くの又はより少ない孔40を備えていても良く、またそれらの孔は、エアバック10の好ましい動作上の特徴に従い、中心線38に沿って集中的に配置されていなくても構わない。しかしながら、他の実施例は、エアバックが展開されたときにエアバックの上部室と下部室との間で膨張ガスが流通することを許容するパネルを備えている必要がある。
【0019】
次の工程220は、各エアバック片12に部分的な通気パネル42を形成するためのものである。これは、上縁34および下縁36に沿って各エアバック片12の通気部26を縫合しまたはその他の方法により接合することによって行われる。図2は、上縁34および下縁36に沿って通気部26が縫合された後の好ましい実施例を示すものである。各通気部26は、各通気部26の外側表面20がそれ自身の上に折り重ねられるとともに、上縁34および下縁36が互いに隣接するように、まず中心線38に沿って折り畳まれる。次に、部分的な通気パネル42を形成するために各通気部26の上縁34および下縁36が接合される。上縁34および下縁36が整合され、互いに縫合された後、好ましい実施例の部分的な通気パネル42は、図3に示すように中心線端縁46に沿った部分的な孔44をもつ内側表面18から外方に突出する。縦の線は、上縁34および下縁36に沿った縫い目47を表す。上下縁34,36と中心線端縁46との間には、中心線端縁46に向け内方にテーパ状となった2つの側縁54が延在している。好ましい実施例は、通気部26の上縁34および下縁36の縫合を必要とするが、接着剤による接着や材料の溶着のような材料を接合する他の方法であっても明らかに同様の最終結果を達成することができ、明らかに本発明の範囲内にあると考えられる。
【0020】
この方法における工程230は、外方に向いた内側表面18をもつエアバックを形成するために2つのエアバック片12を縫い合わせ、または他の方法で接合するものである。2つのエアバック片12は、それらの外側表面20が互いに向き合うようにまず配置され、次に縫い合わせられる。図4は、符号48により全体が示される最初のエアバックを示すものであり、該エアバックは各エアバック片12の周囲50のほぼ全周を縫合した後のものである。各エアバック片12の内側表面18は、部分的な通気パネル42が最初のエアバック48の両側の各エアバック片12から外方に突出するように、最初のエアバック48の外側に位置する。周囲50のまわりの縫い目51は、図4にも示されている。各エアバック片12の上側部分14は上部エアバック室60を形成し、下側部分16は下部エアバック室62を形成する。縁部22は、インフレータ開口24(図7および図8)が後に形成されるように接合されないままにされる。
【0021】
このエアバックの製造方法は、内側表面18が最終的なエアバック10の内側になるように最初のエアバック48を裏返すことさらに含む。これは、未縫合の縁部22を通ってエアバック48の内側に達し且つ上部室60の頂部52をつかむことにより行われる。次に図5および図6に示され、図9で工程240として示されるように、部分的な通気パネル42の中央線端縁46が互いに接するようになるまで上部室60が下部室62の中に引き入れられる。続いてテーパ状の側縁54に沿って、また両中心線端縁46に沿って、2つの部分的な通気パネル42が縫合または他の方法で接合されることにより工程250が行われる。この工程は図6に最も良く示される。周囲50のまわりの縫い目51と中心線端縁46に沿った縫い目55がまた図6に示されている。各部分的通気パネル42の中心線端縁46に沿った部分的な孔44は、他の部分的通気パネル42の部分的孔44に一致し、これによりほぼ円形または楕円形の孔56が最終的な通気パネル58に形成される。中心線端縁46が接する箇所で2つの中心線端縁46が互いに縫合されているのが示されているが、各部分的通気パネルの孔が他の部分的通気パネルの孔に一致する限りにおいて、一の通気パネルが他の通気パネルの頂上部に縫合または接合されるように、2つの部分的通気パネル42が部分的に重なり合っていてもよい(図示せず)。
【0022】
2つの部分的通気パネル42が接合された後、図9の工程260に記載されるようにエアバックは完全に裏返される。これは、図5に示すように上部室60と下部室62が共にインフレータ開口24を通じて引き出されるまで、エアバックの頂部52を矢印A方向にさらに引っ張ることにより行われる。図7および図8に示すようにこの工程の完了によって、完成されたエアバック10はエアバックの外側に外側表面20を有し、上部室60と下部室62とが分割されるように通気パネル58がエアバック10の内側に配される。完成されたエアバック10の通気パネル58は、図8に最も良く示される。したがって、最終製品ではすべての縫い目がエアバックの内側に隠される。尤も、部分的通気パネル42を最初に接合し、次に通気パネル58がエアバックの内側となるようにエアバック片12を接合することによって形成されるエアバックは、明らかに本発明の範囲内のものである。かかるエアバックは、好ましい実施例と機能的に同一であるが、外側表面20に周囲の縫い目51を有する。
【0023】
好ましい実施例のインフレータ開口24を形成するために開放状態にされた縁部22は、エアバック10に適用されるインフレータの種類によっては周囲50と共に縫い合わされていても構わない。エアバック10へのインフレータ(図示せず)の接続は、この発明にとって重要なことではない。インフレータをエアバックに保持するためのどんなに多くの公知の方法も本発明の教えるところに従って適用することが出来る。別の方法は、周囲が縫合されるよう縁部22を縫い合わせ、一のエアバック片の開口切り口を通じてインフレータを挿入すること、並びに開口24を通じてインフレータを挿入し、縁部22をインフレータのまわりに接合するか、あるいはエアバックの開口24内に配した装架板を介してインフレータをエアバックに接続することを、これに限定されないが包含する。
【0024】
好ましい実施例を製造する方法を要約すると、図9に示すように本発明は、内方にテーパ状となった通気部26をもつ左右対称形の2つのエアバック片12をまず裁断すること200を含む。第2の工程210は、通気部26内に少なくとも1つの孔40を、通気部26の中心線38に沿うか、あるいはエアバックが展開したときに上部室60と下部室62の間に膨張ガスが流通できるよう、合わせられた孔を互いに整合させるように中心線38の両側に、切断または他の方法により形成するものである。部分的な通気パネル42を各エアバック片12に形成する第3の工程220は、まず各エアバック片12の外側表面20がそれ自身の上に折り畳まれるように各片12を通気部26の中心線38に沿って折り畳むことにより達成される。次に各エアバック片12の通気部26の上縁34および下縁36が縫合され、または他の方法により接合されることにより、部分的な通気パネル42が完成される。この工程の結果、部分的な通気パネル42が各エアバック片12の内側表面18から延在することとなる。
【0025】
2つの側部エアバック片12を縫合しまたは他の方法で接合する第4の工程230は、まず外側表面20が互いに向き合うように2つのエアバック片12を配置し、次にエアバック片12の内側表面18がエアバック48の外側になるように2つのエアバック片12をそれらの周囲50のほぼ全てについて接合することによって達成される。エアバック48の完成後、第5の工程240が、各部分的通気パネル42の中心線端縁46が互いに接するまでエアバック48の上部室60を下方に向け下部室62の中に引き入れることにより行われる。この時点で、工程250に示されるように完成された通気パネル58が、2つの通気パネル42をそれらの中心線端縁46および側縁54に沿って接合することにより形成される。完成されたエアバックが下部室62のインフレータ開口24を通じて引き出されるまでエアバック48の頂部52をさらに引っ張ることにより最初のエアバック48を裏返す最後の工程260は、各エアバック片12の外側表面20が完成されたエアバック10の外側に位置し、かつエアバック10の上部室60と下部室62とを分割する複合的な通気パネル58がエアバック10の内部にあるようにエアバック48を反転させる結果をもたらす。
【0026】
好ましい実施例は、前述のように上部室と下部室間の膨張ガスの流通のため形成された孔を有する部分的な通気部を備えるが、本発明の範囲では、異なる寸法、形状または配置位置の孔をもつ部分的な通気パネルを備えた別の実施例を明らかに考えることが出来る。これら別の実施例では、結局、2つのエアバック片のうちの1つまたは両方に通気パネルが一体となるように、上部室と下部室とを分割する通気パネルを備えることによって完成されたエアバックとなる。そのような1つのエアバック100が図10および図11に示されている。エアバック片102は、好ましい実施例のエアバック片12と同様であり、エアバック片102の上側部分14および下側部分16を分割する通気部104を有して互いにほぼ左右対称である。しかしながら、このエアバック100では、通気部104自体に孔がない。通気部104は、エアバック片102の周縁107の内方にある真直な側部106により形成されている。通気部104は、前述したような方法で部分的なパネルまたはフラップを形成するためにそれ自身の上に折り畳まれる。側部106は、パネルが接合され、エアバック片102がそれらの周囲において接合されたときに、完成されたエアバック100の通気孔108が、分割された通気パネル110の側部106とエアバック片102との間に形成されるように配置される。この実施例は、分割された通気パネル110の両端部にあるほぼ三角形の2つの孔108をもつ分割された通気パネル110を有するエアバック100に帰着する。分割された通気パネル110それ自身は、この別の実施例において通気性を有さない。このエアバック100の製造方法は、好ましい実施例として前述したものとほぼ同一である。
【0027】
さらに、好ましい実施例は、ほぼ同一寸法の部分的な通気パネル42をそれぞれもつ左右対称なエアバック片12を備えるが、異なる寸法または形状の部分的な通気パネルをもつ別の実施例を本発明の範囲で明らかに考えることも出来る。そのような1つの実施例が、好ましい実施例に係る図8における図示と同様の断面図である図12に示されている。しかしながら、図12のエアバック120は、2つの左右対称なパーツからなるものではない。この実施例は、2つのエアバック片124のうちの1つだけから形成され、かつ次に縫い糸126に沿って他のエアバック片124aの内側表面18に対し直接縫合され又は他の方法で接合される通気パネル122を有する。エアバック片124aは、通気パネルを有さない。通気パネル122を形成するためエアバック片124がそれ自身の上に折り畳まれたときに、互いに整合されるように、少なくとも2つの孔128,129が第一のエアバック片124に形成される。これは、完成されたエアバック120の上部室130と下部室132との間で膨張ガスが流通できるようにするために必要なものである。
【0028】
本発明の範囲内にあるさらにもう1つの実施例は、図13に示すエアバック140である。このエアバック140は、孔144を有する1つの大きな通気パネル142と、完成されたエアバック140の上部室148と下部室150とを分割するために大きな通気パネル142に接合された1つの小さな非通気パネル146とを有する。このエアバック140は、図12に示され前述したエアバック120と同様に、1つの通気パネル142が、孔144を備えるとともに1つのエアバック片152から形成されている。しかしながら、エアバック140の他のエアバック片152aは、エアバック140が完成されたときに内方に延在する小さなパネル146を有する。大きな通気パネル142は、エアバック140の完成された通気パネル156を形成するため、縫い糸154により小さなパネル146に取け付られる。前述した別の実施例120,140は、ほぼ同一寸法の通気パネルをもつ左右対称のエアバック片を備えていないが、これらのエアバックの製造方法は、図9に示す本発明の好ましい実施例の製造方法とほぼ同一である。
【0029】
前述した実施例は、エアバックの上部室と下部室とを分割する一体的な通気パネルに1つ又はそれ以上の孔を一般に備えるが、孔をもたないパネルを備えることは、本発明が教示する範囲内のものである。エアバックの展開中に上部室と下部室との間で膨張ガスが流通できるようにするため、コーティングされていない織物材料を利用することも出来る。織物生地自身の多孔性は、膨張ガスが材料の繊維間を流通することを許容し、これにより非常に多数の微細な通気孔としての機能が発揮される。このような実施例では、搭乗者の胴による下部室への荷重付加により膨張ガスが一体的な通気パネルを通って下部室から上部室へ流れ込むことを促進するために、下部室を形成する材料のいくつか又はすべてがコーティングされていても良い。さらに、前述のように上部室および下部室の材料の一方または双方がコーティングされ、且つ通気孔を備えるようにしても良く、また、一体的な通気パネルの材料の一部をコーティングされないままにしておく。
【0030】
前記説明は本発明の好ましい実施例を構成するが、適正な範囲および添付した特許請求の範囲の公正な意図から外れることがない限り、本発明は変更、変形および改変が可能であると認められるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を構成する2つのエアバック片を示す平面図である。
【図2】部分的通気パネルがそれらの縁部について縫われた後の各エアバック片を示す斜視図である。
【図3】1つのエアバック片を図2の3−3線に沿って示す断面図である。
【図4】エアバックがその周囲について縫われ、エアバックの外側に内側表面を有することとなったエアバックを示す斜視図である。
【図5】各エアバック片の部分的な通気パネルが互いに接するように上部室(点線で示す)を下部室内に引き入れた図4のエアバックを示す斜視図である。
【図6】エアバックを図5の6−6線に沿って示す断面図である。
【図7】一体的な通気パネルをもつ完成されたエアバックを示す斜視図である。
【図8】完成されたエアバックを図7の8−8線に沿って示す断面図である。
【図9】本発明のエアバックを製造する好ましい方法における主要な工程を示すフローチャートである。
【図10】通気部の端部により形成された孔を通気パネルにもつ別の実施例に係る2つのエアバック片を示す平面図である。
【図11】図10の完成されたエアバックの斜視図である。
【図12】2つのエアバック片のうちの1つのみで形成された通気パネルを備える別の実施例を、図7の12−12線に沿って示す断面図である。
【図13】一のエアバック片に大きな部分的通気パネルを有し、当該大きな部分的通気パネルを他のエアバック片にある小さな部分的通気パネルに取り付けた別の実施例を、図12と同様に示す断面図である。
【符号の説明】
10,100,120,140 完成したエアバック
12,102,124,124a,152,152a エアバック片
14 エアバック片の上側部分
16 エアバック片の下側部分
18 内側表面
20 外側表面
22 縁部
24 インフレータ開口
26,104 通気部
28 上部
30 下部
32,106 通気部の側部
34 通気部の上縁
36 通気部の下縁
38 中心線
40 孔
41 中心点
42,110,142,146 部分的な通気パネル
44 部分的な孔
46 中心線端縁
47,51,55,126,154 縫い目(縫い糸)
48 最初のエアバック
50,107 エアバック片の周囲(周縁)
52 頂部
54 側縁
56,108,128,129,144 孔
58,110 完成した通気パネル
60,130,148 上部エアバック室
62,132,150 下部エアバック室
【発明の属する技術分野】
本発明は側面衝撃用のエアバック(side impact airbag;サイドエアバック)に係り、より明確には通気パネルを一体的に備えた二室側面衝撃用エアバック(dual chamber side impact airbag )および二室エアバックの改良された製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車輌衝突時の側面からの衝撃は、車輌運転手と搭乗者の負傷に対し重大な関わりがある。これらの負傷を最小限に抑えるために、側面衝撃用のエアバックシステムのいくつかの形式が開発された。これらの形式の多くは、エアバックシステムの異なる配置とエアバックの種々の寸法や形状とを伴う。典型的には、これらのシステムは、シート裏側の車外側側面、ドア、または車輌のピラー(A or B pillars )に取け付けられる。
【0003】
搭乗者を保護するために、速やかに展開するエアバックの大体の大きさは、衝突の間、搭乗者と車輌内側との間の空間を満たすものであることが望まれる。衝撃の検出と拘束の解放との間に非常に短い時間しか利用することが出来ないサイドエアバックにとって、敏速な膨張は特に重要である。しかしながら、伝統的に、より大きなエアバックは、充填時間が長い。より小さなエアバックの膨張性能を有しつつ大きなエアバックによる防護力を備えることは、勿論望ましいことである。これは、上部室と下部室とを分割する通気性をもつパネルまたは膜を備えた二室エアバックを利用することによって実現することが出来る。エアバックのヘッド部に対する搭乗者の頭部の衝撃は、エアバックの胴部に対する搭乗者の胴部の衝撃の後に発生するということが判明している。したがって、下部室を素早く膨らませ、その後必要に応じて上部室を充満させるエアバックをもつことが望ましい。上部室への加圧を遅らせ、下部室をより素早く膨張させることにより、より良い性能のエアバックを実現することが出来る。
【0004】
二室エアバックの1つの形式は、下部胸部室の開口に接続されたインフレータ(inflator;ガス発生装置)により充満される。パネルは、下部室と上部室との間に備えられる。このパネルは、膨張ガスが下部室から上部室へ流入できるように孔を備える。この改良は、下部室が小さなエアバックと同様に速やかに膨張し、搭乗者の胸部を保護するようなエアバックにより達成される。上部頭部室はその後、膨らまされる。上部室の膨張もまた迅速である。搭乗者の胸部が胸部室に衝突し、それによりパネルの通気孔を通じてより多量のガスが頭部室内に押し込まれ、上部室が膨らむからである。これは、搭乗者の頭部がエアバックに接触する以前に起こる。結局、避けがたい場合に小さなエアバックと同等の膨張をエアバックの胸部部分が行い、搭乗者の胸部より遅れて搭乗者の頭部が接触するエアバックの上部頭部部分が遅く応動して膨張を行うエアバックが得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述したものと同様の二室エアバックは、技術的に新規なものではない。2つの一般的な形式がある。1つの形式は、2つの別々のエアバック、すなわち大きな上部エアバックと小さな下部エアバックとを備える。2つのエアバックは、下部エアバックの上面と上部エアバックの下面とに配された開口が互いに一致し、2つのエアバック間で膨張ガスが流通できるように縫い合わされている。
【0006】
前述した二室エアバックを製造するために必要な方法は、多くの工程と多くの部品とを含む。第一に、両方のエアバックが裁断され、縫い合わせられなければならない。その工程の完了に続き、各エアバックの開口が他のエアバックの開口に一致するように2つの別々のエアバックが整合され、縫い合わされる必要がある。
【0007】
二室エアバックのもう1つの形式は、エアバックを2つの別々の部屋に分割する通気パネルを有する単体のエアバックである。この形式は、完成されたエアバックに到達するまでに、いくつかの部品といくつかの縫合および組立工程とを必要とする。公知の設計方法を使用すると、5つの生地断片が切断される必要があり、区画パネルに穴が開けられなければならない。次に2つの下部断片および2つの上部断片が、各区画室を形成するために互いに接合される。次に2つの部屋部分が縫い合わされ、2つの部屋を隔てる合わせ目に沿ってパネルが取り付けられる。この全体的な方法は、多くの異なる合わせ目の整合を伴った5つの別々の断片の切断と縫合とを含んでいる。これは、部品の増大と、5つの断片の裁断およびそれらの縫合に必要な特別の過程とのために、非能率的でありかつ費用がかかる。どの方法によっても、断片を集めた後に縫合するときに縫い目が正しく整合されないために無駄を増大させる付加的な工程を必要とする結果となる。
【0008】
特に言及しない他の欠点と同様に、前述した従来装置の限界および欠点の観点から、より少ない部品と過程とを含む二室通気性側面衝撃用エアバックのより効率的な製造方法技術が必要とされている。
【0009】
したがって本発明の第一の目的は、通気パネルによって分割された上部室および下部室を有する側面衝撃用エアバックを提供することにより、そのような必要性を満足させることにある。
【0010】
本発明の他の目的は、上部室と下部室とを分割する通気パネルを備え、上部室の膨張がパネルで制御されることによって下部室のより素早い膨張と上部室の遅れた膨張が生じるようなエアバックを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、通気パネルがエアバックそれ自身の側部片の中に組み入れられ、エアバックの別の構成要素として取り付けられることがないエアバックを提供することにある。
【0012】
最後に、本発明の他の目的は、通気パネルを一体的に備え、より少ない部品と工程とを含む二室通気性側面衝撃用エアバックを製造するための改良された方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
簡潔に述べると、これら及び他の目的は、上部室および下部室を分割する通気パネルを一体的に備えた側面衝撃エアバックを提供する本発明によって達成される。
【0014】
本発明は、最終生産物が前述した動作特徴を満足させるような改良された二室通気性側面衝撃用エアバックを提供するものである。本発明の通気パネルを一体的に備えた二室通気性側面衝撃用エアバックは、従来技術のように4つあるいは5つではない、エアバックを作り上げる2つだけの材料断片を含むものである。通気パネル部は、2つのエアバック片のそれぞれと一体にされる。各部分的な通気パネルは、各エアバック片を折り畳み、部分的パネルを作り上げる各片の部分を取り囲む縁に沿って縫うことにより形成される。2つのエアバック片は、外方に向いた内側表面をエアバックがもつことになるよう縫い合わされる。次に2つの部分的な通気パネルが、通気パネルを形成するために接合され、下部室のインフレータ開口を通してエアバックを引き出すことによりエアバックが裏返される。その結果、本発明は部品総数を2つに制限し、それにより部品の増加を最小限にする。さらに、本発明は2つの断片の整合だけを含むものであるから、後の縫合工程において縫い目が正しく整合しないという懸念が少ない。
【0015】
本発明の付随的な利益および利点は、好ましい実施例に関する後の説明、添付した特許請求の範囲および添付図面から明らかになるであろう。
【0016】
【発明の実施の形態】
図9に示されるフローチャートの各工程を、詳細に記載された図1から図8に基づいて説明する。同様の参照番号は、各図を通じて同様の構成要素を示すために使用される。
【0017】
さて、図面を詳細に参照すると、図1には本発明が教えるところに従って作られた一体的な通気パネルを有する、好ましい実施例の2つのエアバック断片12が示されている。最終的に形成されたエアバックは、符号10(図7)で概略示され、これは限定的ではないが代表的にはナイロンのような織布材料により作られている。エアバックシステムの性能要求を満足させるのに必要であれば、クロロプレンゴム(chloroprene rubber)またはシリコンゴム(silicone rubber )のようなコーティングをエアバックの内側表面または外側表面、あるいはそれら双方に施しても良い。さらに、好ましい実施例が通気口のないエアバックとして示されているが、エアバックの展開中、エアバックの展開を調整するため膨張ガスがエアバックの外部に速やかに放出されるように、上部室または下部室、若しくはそれら双方に通気口を設けることが発明者によって意図される。そのような通気口は、エアバックの内側表面または外側表面のいずれかに配され、典型的にはエアバックを調整するときに形成される。本発明の説明を簡単にするために、特に別の説明をしない限り、後に詳述する各工程は図1に示されたどちらのエアバック片12についても行われるものであることに注意されたい。
【0018】
この方法における第1の工程200は、望ましいエアバックの概略左右対称な2つの断片12を形成するためのものである。各エアバック片12は、1つの連続した生地片からなり、上側部分14と、下側部分16と、内側表面18と、外側表面20とを有する。下側部分16は、エアバック10が完成されたときにインフレータ開口24(図7)を形成する縁部22を備える。上側部分14と下側部分16との間はそれぞれ、側部32が内側に向けテーパ状となった上部28と下部30とを備えた通気部26とされている。上部28は上縁34を有し、下部30は下縁36を有する。これら両部28,30は、上縁34および下縁36からほぼ等距離にある中心線38によって分割される。好ましい実施例の各通気部26は、工程210において行われるように、通気部26の中心線38に沿って形成された2つの孔40を有する。孔40は、中心線38が各孔の中心点41を通るように、中心線38に沿って配置される。他の実施例では、より多くの又はより少ない孔40を備えていても良く、またそれらの孔は、エアバック10の好ましい動作上の特徴に従い、中心線38に沿って集中的に配置されていなくても構わない。しかしながら、他の実施例は、エアバックが展開されたときにエアバックの上部室と下部室との間で膨張ガスが流通することを許容するパネルを備えている必要がある。
【0019】
次の工程220は、各エアバック片12に部分的な通気パネル42を形成するためのものである。これは、上縁34および下縁36に沿って各エアバック片12の通気部26を縫合しまたはその他の方法により接合することによって行われる。図2は、上縁34および下縁36に沿って通気部26が縫合された後の好ましい実施例を示すものである。各通気部26は、各通気部26の外側表面20がそれ自身の上に折り重ねられるとともに、上縁34および下縁36が互いに隣接するように、まず中心線38に沿って折り畳まれる。次に、部分的な通気パネル42を形成するために各通気部26の上縁34および下縁36が接合される。上縁34および下縁36が整合され、互いに縫合された後、好ましい実施例の部分的な通気パネル42は、図3に示すように中心線端縁46に沿った部分的な孔44をもつ内側表面18から外方に突出する。縦の線は、上縁34および下縁36に沿った縫い目47を表す。上下縁34,36と中心線端縁46との間には、中心線端縁46に向け内方にテーパ状となった2つの側縁54が延在している。好ましい実施例は、通気部26の上縁34および下縁36の縫合を必要とするが、接着剤による接着や材料の溶着のような材料を接合する他の方法であっても明らかに同様の最終結果を達成することができ、明らかに本発明の範囲内にあると考えられる。
【0020】
この方法における工程230は、外方に向いた内側表面18をもつエアバックを形成するために2つのエアバック片12を縫い合わせ、または他の方法で接合するものである。2つのエアバック片12は、それらの外側表面20が互いに向き合うようにまず配置され、次に縫い合わせられる。図4は、符号48により全体が示される最初のエアバックを示すものであり、該エアバックは各エアバック片12の周囲50のほぼ全周を縫合した後のものである。各エアバック片12の内側表面18は、部分的な通気パネル42が最初のエアバック48の両側の各エアバック片12から外方に突出するように、最初のエアバック48の外側に位置する。周囲50のまわりの縫い目51は、図4にも示されている。各エアバック片12の上側部分14は上部エアバック室60を形成し、下側部分16は下部エアバック室62を形成する。縁部22は、インフレータ開口24(図7および図8)が後に形成されるように接合されないままにされる。
【0021】
このエアバックの製造方法は、内側表面18が最終的なエアバック10の内側になるように最初のエアバック48を裏返すことさらに含む。これは、未縫合の縁部22を通ってエアバック48の内側に達し且つ上部室60の頂部52をつかむことにより行われる。次に図5および図6に示され、図9で工程240として示されるように、部分的な通気パネル42の中央線端縁46が互いに接するようになるまで上部室60が下部室62の中に引き入れられる。続いてテーパ状の側縁54に沿って、また両中心線端縁46に沿って、2つの部分的な通気パネル42が縫合または他の方法で接合されることにより工程250が行われる。この工程は図6に最も良く示される。周囲50のまわりの縫い目51と中心線端縁46に沿った縫い目55がまた図6に示されている。各部分的通気パネル42の中心線端縁46に沿った部分的な孔44は、他の部分的通気パネル42の部分的孔44に一致し、これによりほぼ円形または楕円形の孔56が最終的な通気パネル58に形成される。中心線端縁46が接する箇所で2つの中心線端縁46が互いに縫合されているのが示されているが、各部分的通気パネルの孔が他の部分的通気パネルの孔に一致する限りにおいて、一の通気パネルが他の通気パネルの頂上部に縫合または接合されるように、2つの部分的通気パネル42が部分的に重なり合っていてもよい(図示せず)。
【0022】
2つの部分的通気パネル42が接合された後、図9の工程260に記載されるようにエアバックは完全に裏返される。これは、図5に示すように上部室60と下部室62が共にインフレータ開口24を通じて引き出されるまで、エアバックの頂部52を矢印A方向にさらに引っ張ることにより行われる。図7および図8に示すようにこの工程の完了によって、完成されたエアバック10はエアバックの外側に外側表面20を有し、上部室60と下部室62とが分割されるように通気パネル58がエアバック10の内側に配される。完成されたエアバック10の通気パネル58は、図8に最も良く示される。したがって、最終製品ではすべての縫い目がエアバックの内側に隠される。尤も、部分的通気パネル42を最初に接合し、次に通気パネル58がエアバックの内側となるようにエアバック片12を接合することによって形成されるエアバックは、明らかに本発明の範囲内のものである。かかるエアバックは、好ましい実施例と機能的に同一であるが、外側表面20に周囲の縫い目51を有する。
【0023】
好ましい実施例のインフレータ開口24を形成するために開放状態にされた縁部22は、エアバック10に適用されるインフレータの種類によっては周囲50と共に縫い合わされていても構わない。エアバック10へのインフレータ(図示せず)の接続は、この発明にとって重要なことではない。インフレータをエアバックに保持するためのどんなに多くの公知の方法も本発明の教えるところに従って適用することが出来る。別の方法は、周囲が縫合されるよう縁部22を縫い合わせ、一のエアバック片の開口切り口を通じてインフレータを挿入すること、並びに開口24を通じてインフレータを挿入し、縁部22をインフレータのまわりに接合するか、あるいはエアバックの開口24内に配した装架板を介してインフレータをエアバックに接続することを、これに限定されないが包含する。
【0024】
好ましい実施例を製造する方法を要約すると、図9に示すように本発明は、内方にテーパ状となった通気部26をもつ左右対称形の2つのエアバック片12をまず裁断すること200を含む。第2の工程210は、通気部26内に少なくとも1つの孔40を、通気部26の中心線38に沿うか、あるいはエアバックが展開したときに上部室60と下部室62の間に膨張ガスが流通できるよう、合わせられた孔を互いに整合させるように中心線38の両側に、切断または他の方法により形成するものである。部分的な通気パネル42を各エアバック片12に形成する第3の工程220は、まず各エアバック片12の外側表面20がそれ自身の上に折り畳まれるように各片12を通気部26の中心線38に沿って折り畳むことにより達成される。次に各エアバック片12の通気部26の上縁34および下縁36が縫合され、または他の方法により接合されることにより、部分的な通気パネル42が完成される。この工程の結果、部分的な通気パネル42が各エアバック片12の内側表面18から延在することとなる。
【0025】
2つの側部エアバック片12を縫合しまたは他の方法で接合する第4の工程230は、まず外側表面20が互いに向き合うように2つのエアバック片12を配置し、次にエアバック片12の内側表面18がエアバック48の外側になるように2つのエアバック片12をそれらの周囲50のほぼ全てについて接合することによって達成される。エアバック48の完成後、第5の工程240が、各部分的通気パネル42の中心線端縁46が互いに接するまでエアバック48の上部室60を下方に向け下部室62の中に引き入れることにより行われる。この時点で、工程250に示されるように完成された通気パネル58が、2つの通気パネル42をそれらの中心線端縁46および側縁54に沿って接合することにより形成される。完成されたエアバックが下部室62のインフレータ開口24を通じて引き出されるまでエアバック48の頂部52をさらに引っ張ることにより最初のエアバック48を裏返す最後の工程260は、各エアバック片12の外側表面20が完成されたエアバック10の外側に位置し、かつエアバック10の上部室60と下部室62とを分割する複合的な通気パネル58がエアバック10の内部にあるようにエアバック48を反転させる結果をもたらす。
【0026】
好ましい実施例は、前述のように上部室と下部室間の膨張ガスの流通のため形成された孔を有する部分的な通気部を備えるが、本発明の範囲では、異なる寸法、形状または配置位置の孔をもつ部分的な通気パネルを備えた別の実施例を明らかに考えることが出来る。これら別の実施例では、結局、2つのエアバック片のうちの1つまたは両方に通気パネルが一体となるように、上部室と下部室とを分割する通気パネルを備えることによって完成されたエアバックとなる。そのような1つのエアバック100が図10および図11に示されている。エアバック片102は、好ましい実施例のエアバック片12と同様であり、エアバック片102の上側部分14および下側部分16を分割する通気部104を有して互いにほぼ左右対称である。しかしながら、このエアバック100では、通気部104自体に孔がない。通気部104は、エアバック片102の周縁107の内方にある真直な側部106により形成されている。通気部104は、前述したような方法で部分的なパネルまたはフラップを形成するためにそれ自身の上に折り畳まれる。側部106は、パネルが接合され、エアバック片102がそれらの周囲において接合されたときに、完成されたエアバック100の通気孔108が、分割された通気パネル110の側部106とエアバック片102との間に形成されるように配置される。この実施例は、分割された通気パネル110の両端部にあるほぼ三角形の2つの孔108をもつ分割された通気パネル110を有するエアバック100に帰着する。分割された通気パネル110それ自身は、この別の実施例において通気性を有さない。このエアバック100の製造方法は、好ましい実施例として前述したものとほぼ同一である。
【0027】
さらに、好ましい実施例は、ほぼ同一寸法の部分的な通気パネル42をそれぞれもつ左右対称なエアバック片12を備えるが、異なる寸法または形状の部分的な通気パネルをもつ別の実施例を本発明の範囲で明らかに考えることも出来る。そのような1つの実施例が、好ましい実施例に係る図8における図示と同様の断面図である図12に示されている。しかしながら、図12のエアバック120は、2つの左右対称なパーツからなるものではない。この実施例は、2つのエアバック片124のうちの1つだけから形成され、かつ次に縫い糸126に沿って他のエアバック片124aの内側表面18に対し直接縫合され又は他の方法で接合される通気パネル122を有する。エアバック片124aは、通気パネルを有さない。通気パネル122を形成するためエアバック片124がそれ自身の上に折り畳まれたときに、互いに整合されるように、少なくとも2つの孔128,129が第一のエアバック片124に形成される。これは、完成されたエアバック120の上部室130と下部室132との間で膨張ガスが流通できるようにするために必要なものである。
【0028】
本発明の範囲内にあるさらにもう1つの実施例は、図13に示すエアバック140である。このエアバック140は、孔144を有する1つの大きな通気パネル142と、完成されたエアバック140の上部室148と下部室150とを分割するために大きな通気パネル142に接合された1つの小さな非通気パネル146とを有する。このエアバック140は、図12に示され前述したエアバック120と同様に、1つの通気パネル142が、孔144を備えるとともに1つのエアバック片152から形成されている。しかしながら、エアバック140の他のエアバック片152aは、エアバック140が完成されたときに内方に延在する小さなパネル146を有する。大きな通気パネル142は、エアバック140の完成された通気パネル156を形成するため、縫い糸154により小さなパネル146に取け付られる。前述した別の実施例120,140は、ほぼ同一寸法の通気パネルをもつ左右対称のエアバック片を備えていないが、これらのエアバックの製造方法は、図9に示す本発明の好ましい実施例の製造方法とほぼ同一である。
【0029】
前述した実施例は、エアバックの上部室と下部室とを分割する一体的な通気パネルに1つ又はそれ以上の孔を一般に備えるが、孔をもたないパネルを備えることは、本発明が教示する範囲内のものである。エアバックの展開中に上部室と下部室との間で膨張ガスが流通できるようにするため、コーティングされていない織物材料を利用することも出来る。織物生地自身の多孔性は、膨張ガスが材料の繊維間を流通することを許容し、これにより非常に多数の微細な通気孔としての機能が発揮される。このような実施例では、搭乗者の胴による下部室への荷重付加により膨張ガスが一体的な通気パネルを通って下部室から上部室へ流れ込むことを促進するために、下部室を形成する材料のいくつか又はすべてがコーティングされていても良い。さらに、前述のように上部室および下部室の材料の一方または双方がコーティングされ、且つ通気孔を備えるようにしても良く、また、一体的な通気パネルの材料の一部をコーティングされないままにしておく。
【0030】
前記説明は本発明の好ましい実施例を構成するが、適正な範囲および添付した特許請求の範囲の公正な意図から外れることがない限り、本発明は変更、変形および改変が可能であると認められるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を構成する2つのエアバック片を示す平面図である。
【図2】部分的通気パネルがそれらの縁部について縫われた後の各エアバック片を示す斜視図である。
【図3】1つのエアバック片を図2の3−3線に沿って示す断面図である。
【図4】エアバックがその周囲について縫われ、エアバックの外側に内側表面を有することとなったエアバックを示す斜視図である。
【図5】各エアバック片の部分的な通気パネルが互いに接するように上部室(点線で示す)を下部室内に引き入れた図4のエアバックを示す斜視図である。
【図6】エアバックを図5の6−6線に沿って示す断面図である。
【図7】一体的な通気パネルをもつ完成されたエアバックを示す斜視図である。
【図8】完成されたエアバックを図7の8−8線に沿って示す断面図である。
【図9】本発明のエアバックを製造する好ましい方法における主要な工程を示すフローチャートである。
【図10】通気部の端部により形成された孔を通気パネルにもつ別の実施例に係る2つのエアバック片を示す平面図である。
【図11】図10の完成されたエアバックの斜視図である。
【図12】2つのエアバック片のうちの1つのみで形成された通気パネルを備える別の実施例を、図7の12−12線に沿って示す断面図である。
【図13】一のエアバック片に大きな部分的通気パネルを有し、当該大きな部分的通気パネルを他のエアバック片にある小さな部分的通気パネルに取り付けた別の実施例を、図12と同様に示す断面図である。
【符号の説明】
10,100,120,140 完成したエアバック
12,102,124,124a,152,152a エアバック片
14 エアバック片の上側部分
16 エアバック片の下側部分
18 内側表面
20 外側表面
22 縁部
24 インフレータ開口
26,104 通気部
28 上部
30 下部
32,106 通気部の側部
34 通気部の上縁
36 通気部の下縁
38 中心線
40 孔
41 中心点
42,110,142,146 部分的な通気パネル
44 部分的な孔
46 中心線端縁
47,51,55,126,154 縫い目(縫い糸)
48 最初のエアバック
50,107 エアバック片の周囲(周縁)
52 頂部
54 側縁
56,108,128,129,144 孔
58,110 完成した通気パネル
60,130,148 上部エアバック室
62,132,150 下部エアバック室
Claims (19)
- 膨張ガスの流通を許容する通気パネルを一体的にもつ二室エアバックを製造する方法であって、
当該方法は、
第一の面、第二の面および外周を有する第一のエアバック片を形成する工程と、
第一の面、第二の面および外周を有する第二のエアバック片を形成する工程と、
前記第一のエアバック片の前記第二の面の一部をそれ自身の上に折り畳むことにより前記第一のエアバック片の一部から第一の通気パネルを形成する工程と、
前記第一のエアバック片及び前記第二のエアバック片を、実質的にそれらの外周のすべてにわたって接合する工程と、
前記第一のエアバック片の前記第一の通気パネルを前記第二のエアバック片に接合してこれらエアバッグ片を裏返し、それによって前記第一の通気パネルが内部に一体的に形成された前記エアバックを形成する工程であって、前記一体的に形成された第一の通気パネルは、前記エアバックを上部室と下部室とに分離する一方、膨張ガスが該上部室と該下部室との間で流通できるようにしている工程と、
を含む二室エアバックの製造方法。 - 前記第一のエアバック片の前記第一の通気パネルが前記第二のエアバック片の前記第一の面に接合されている請求項1記載の二室エアバックの製造方法。
- 前記第一の通気パネルに少なくとも1つの孔を形成する工程をさらに含む請求項1記載の二室エアバックの製造方法。
- 前記第一のエアバック片は、上縁、下縁並びに前記上縁および前記下縁からほぼ等距離にある中心線を有する第一の通気部をさらに有し、
前記第一の通気パネルを形成する前記工程は、まず前記上縁と前記下縁とが互いに隣接し且つ前記第一のエアバック片の前記第二の面がそれ自身の上に折り畳まれるように前記第一のエアバック片を前記第一の通気パネルの前記中心線のまわりに折り畳み、次に前記上縁および前記下縁に沿って前記第一のエアバック片を接合することを含み、
前記第一の通気パネルは、中心線端縁と、前記中心線端縁および前記接合された上下縁の間に延在する2つの側縁とをもつ請求項1記載の二室エアバックの製造方法。 - 前記第一の通気パネルは、前記上縁と前記中心線との間に配された少なくとも1つの孔と、前記下縁と前記中心線との間に配された少なくとも1つの孔とを有し、前記第一のエアバック片に前記第一の通気パネルが形成されたときに、前記上縁と前記中心線との間に配された前記孔のそれぞれが前記下縁と前記中心線との間に配された前記孔のそれぞれに整合するようになされている請求項4記載の二室エアバックの製造方法。
- 前記第二のエアバック片が第二の通気部をさらに有し、
前記方法は、前記第二の通気部の前記第一の面をそれ自身の上に折り畳むことによって前記第二のエアバック片に第二の通気パネルを形成する工程をさらに含み、
前記第一の通気パネルが前記第二の通気パネルに接合される、
請求項1記載の二室エアバックの製造方法。 - 前記第一および第二の通気パネルのうちの少なくとも1つに、少なくとも1つの孔が形成されている請求項6記載の二室エアバックの製造方法。
- 前記第一および第二の通気パネルがほぼ同一寸法である請求項6記載の二室エアバックの製造方法。
- 前記第一および第二のエアバック片が互いにほぼ左右対称である請求項8記載の二室エアバックの製造方法。
- 前記第一および第二の通気パネルのそれぞれに少なくとも1つの孔を形成して、前記中心線が各該孔の中心点を通るようにする工程をさらに含む請求項7記載の二室エアバックの製造方法。
- それぞれの前記第二の面が互いに向き合うように前記第一のエアバック片を前記第二のエアバック片に対し配置する工程と、
前記第一および第二のエアバック片をそれらの外周のほぼすべてにわたって接合することによって最初のエアバックを形成する工程であって、当該最初のエアバックが、該最初のエアバックの内側にある前記第一及び第二のエアバック片の前記第二の面と、該最初のエアバックの外側にある前記第一及び第二のエアバック片の前記第一の面とを有し、前記第一の通気パネルが前記最初のエアバックの前記外側から外方に突出し、前記最初のエアバックが第一の部屋、第二の部屋および前記第二の部屋にある開口を備えるようにする工程と、
前記第一の通気パネルが前記第二のエアバック片に接するまで前記最初のエアバックの前記第一の部屋を前記第二の部屋の中に引き入れる工程と、
前記第一のエアバック片の前記第一の通気パネルを前記第二のエアバック片に接合する工程と、
前記エアバックを形成するため、前記第一および第二のエアバック片の前記第二の面が前記エアバックの外側に位置するように、前記第一の部屋を前記開口を通じて引っ張るとともに前記第二の部屋を前記開口を通じて引っ張ることによって前記最初のエアバックを裏返す工程と、
を前記第一の通気パネルを形成する工程の後にさらに含む請求項1記載の二室エアバックの製造方法。 - 前記上部室と下部室とを分割するため前記第一の通気パネルが前記第二の通気パネルに接合されるように、前記第二のエアバック片が第二の通気パネルを備える請求項11記載の二室エアバックの製造方法。
- 前記各エアバック片の前記第一の面をゴムコーティングにより被覆する工程をさらに含む請求項1記載の二室エアバックの製造方法。
- 前記各エアバック片の前記第二の面をゴムコーティングにより被覆する工程をさらに含む請求項13記載の二室エアバックの製造方法。
- 請求項1に記載の二室エアバック製造方法によって製造された、側面からの衝撃を受ける間、車輌搭乗者を保護するために使用される二室エアバックであって、
周辺部分を有する第一のエアバック片と、
周辺部分を有する第二のエアバック片であって、前記第一のエアバック片と前記第二のエアバック片は、実質的にそれぞれの周辺部分のすべてにわたって接合されて、内側表面と外側表面とを有する前記エアバックを形成している第二のエアバック片と、
前記エアバックを膨張可能な上部室と膨張可能な下部室とに分割する通気パネルであって、該通気パネルの一部が前記エアバック片のうちの少なくとも1つと一体にされており、前記エアバックが2つの連続した生地片から作られている通気パネルと、
を有する二室エアバックにおいて、
前記通気パネルが、前記第一および第二のエアバック片のそれぞれ第一および第二の通気部によって形成されており、該第一および第二の通気部のそれぞれが、その中心線に沿って折り畳まれ、また下縁部分に縫い合わされた上縁部分を有し、それによって第一および第二の通気パネル部分を形成しており、該第一および第二の通気パネル部分は、概ね前記通気パネルに沿って互いに縫い合わされており、該通気パネルは、前記膨張可能な上部室と前記膨張可能な下部室との間を連絡する少なくとも1つの孔を含んている
二室エアバック。 - 前記第二のエアバック片が前記第一のエアバック片とほぼ左右対称である請求項15記載の二室エアバック。
- 前記第一および第二の通気パネルが少なくとも1つの孔の一部を有し、前記第一および第二の通気パネルが互いに接合されたときに前記孔の前記一部同士が整合されるようになされている請求項15記載の二室エアバック。
- 前記エアバックの前記内側表面がゴムコーティングにより被覆されている請求項15記載の二室エアバック。
- 前記エアバックの前記外側表面がゴムコーティングにより被覆されている請求項18記載の二室エアバック。
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