JP3546832B2 - ゾーン制御方式コンベアシステム、並びに、信号割込装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゾーン制御方式コンベアシステム、並びに、信号割込装置に係り、更に詳しくは、適宜のゾーンにおいて必要に応じて特定の割込制御を行わせるようにしたシステム、並びに、そのシステムに用いる信号割込装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のローラコンベアシステムとして、搬送ラインを複数の制御ゾーンに分割し、各制御ゾーン毎にゾーンコントローラを設けて搬送を行うように構成したものが、例えば、特開平11−199030号公報に開示されている。
この従来のコンベアシステムは、各ゾーン毎に搬送用モータローラとフリーローラとを設け、これらモータローラとフリーローラとを互いに巻回された掛けベルトで連結している。また、各ゾーン毎に、在荷検知用の光電スイッチとモータローラを駆動するゾーンコントローラ(ドライブ基板)が設けられている。
各ゾーンコントローラは相互に接続されており、上流ゾーンのコントローラから伝送される駆動指令信号、並びに、下流ゾーンのコントローラから伝送される搬送状態信号を参照しつつ、自ゾーンの光電スイッチにより検出される検知信号に応じてモータローラの回転駆動や、制動、停止を行うものである。
則ち、搬送ラインをゾーン毎に細分化して柔軟なライン設定を可能にしつつ、各ゾーン毎に相互に連携した動作を行なわせてスムーズな搬送を行うようにされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記したコンベアシステムは、各ゾーン相互間で効率の良い搬送を行うように連携した制御が行われることから、効率の良い搬送と異なる制御、則ち、任意のゾーンに対して一時的に搬送の停止を行わせるような制御を行うことができなかった。
このため、例えば、特定のゾーンで被搬送物を一時停止させて検査したり、或いは、作業者の交代のために特定のゾーンで搬送を一旦停止させるような対応を採ることができず、このような場合は、相互に接続された複数のゾーンで成る搬送ライン全体を停止させなければならず、使い勝手が悪かった。
このような事情に鑑みて提案される本発明は、コンベアシステム本来の各ゾーン毎の連携制御を維持しつつ、任意のゾーンに対して特定の割込制御を行わせるようにして、使い勝手を向上させたゾーン制御方式コンベアシステムを提供することを目的としている。
また、同時に提案される本発明は、本発明のコンベアシステムに好適に用いられる信号割込装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために提案される本発明は、搬送方向に並ぶ複数の制御ゾーンに区分されたゾーン制御方式コンベアシステムであって、搬送力を得るためのモータが各制御ゾーンに設けられ、各制御ゾーンのモータの駆動制御を行うゾーンコントローラを備え、該ゾーンコントローラに、モータの駆動制御に用いられる所定の信号を入力するための信号線の一端が接続されるコンベアシステムにおいて実施されるものである。
則ち、本発明は、ゾーンコントローラ毎に信号線を介して伝送する制御信号を最適化することにより、被搬送物にダメージを与えずに高効率の搬送を行わせるようにしたコンベアシステムで実施されるものである。
【0005】
このようなコンベアシステムにおいて、ゾーンコントローラに接続される信号線の中途部に信号割込装置を備えることにより、信号線に対してコンベアシステム本来の制御信号を伝送中に、当該制御信号に代えて、別の信号を割り込ませて伝送させて、当該ゾーンコントローラに対する制御を切り換えることが可能となる。
【0006】
前記信号割込装置は、信号線の他端から該信号線に供給される信号を該信号線の一端側に出力する第1の状態と、信号線の他端から該信号線に供給される信号とは無関係に強制的に所定の信号を生成して該生成された信号を信号線の一端側に出力する第2の状態とに状態変更を行わせるための操作部を備えた構成とすることができる。
【0007】
このような信号割込装置を備えたコンベアシステムによれば、信号割込装置の操作部によって第1の状態に設定されると、信号線の他端から供給される信号がそのまま信号線の一端が接続されたゾーンコントローラに伝送されてコンベアシステム本来の通常の搬送制御が行われる。
一方、信号割込装置の操作部によって第2の状態に切換設定されると、信号線の他端から供給される信号とは無関係の別に生成された信号が信号線の一端が接続されたゾーンコントローラに伝送され、ゾーンコントローラでは伝送された生成信号に応じた特定の割込制御を行う。
則ち、割込制御を行わせようとするゾーンコントローラに一端が接続された信号線に信号割込装置を設けることにより、当該コントローラに対して通常の制御とは異なる制御信号を割り込ませて伝送させることが可能となる。これにより、当該コントローラでは特定の割込制御が行われ、しかも、当該コントローラを除く他のコントローラはシステム本来の制御を維持する。
【0008】
搬送ラインを形成する各ゾーンコントローラにモータの駆動制御に用いられる信号を伝送するには種々の形態が挙げられる。
則ち、ゾーンコントローラに一端が接続された信号線に対して、当該コントローラの上流あるいは下流のコントローラから出力される信号を信号供給源として供給することができる。
いずれの構成においても、信号線の中途部に信号割込装置を介在させることにより、第1の状態ではコンベアシステム本来の通常の制御を行い、第2の状態では生成された所定の信号を信号線を介して伝送することで特定の割込制御を行わせることができる。
【0009】
前記本発明において、信号割込装置は信号線の中途部に着脱自在に設けられる構成とすることができる。
例えば、信号線の中途部にコネクタを設けて着脱自在にすると共に、信号割込装置側にも対応した形状のコネクタを設けた構成とすれば、信号線の中途部にコネクタ接続によって信号割込装置を介在させたり、或いは、信号割込装置を取り外して信号線同士を直接コネクタ接続したりすることができる。
【0010】
前記本発明において、信号線を流れる信号をデジタル信号とすることにより、信号線に重畳する雑音を除去した安定な制御を行うことができる。また、各ゾーンコントローラを集中制御するための上位制御装置などを設ける構成では、上位制御装置でデジタル信号処理を行うことによって各ゾーンコントローラとのインターフェースが容易である。
各ゾーンコントローラは、信号線を介して伝送されるデジタル信号が能動レベルであることを必要条件としてモータを停止制御するよう構成されており、信号割込装置は、第2の状態にあるとき強制的に能動レベル信号を信号線の一端側に出力する構成とすることができる。
ここで、本発明で言う能動レベルとはモータを停止制御するための必要条件となるレベルを指すもので、HレベルあるいはLレベルのいずれでも良い。
この構成によれば、信号割込装置の操作部によって第2の状態に設定されると信号線を介して当該ゾーンコントローラに、例えば、Hレベル(能動レベル)の信号が伝送される。
言い換えれば、信号割込装置が第1の状態に設定されているときは、コンベアシステム本来のデジタル制御信号が伝送されて通常の搬送制御が行われる。この状態で信号割込装置を第2の状態に切換設定すると、信号線の一端が接続されたゾーンコントローラでは、それまで伝送されていたデジタル制御信号に代えて、信号線を介して強制的にHレベルの信号が伝送される。
これにより、当該コントローラは伝送されたHレベル信号を参照して当該ゾーンの搬送を停止させることができる。
また、このように特定のゾーンコントローラの搬送を停止させた場合でも、当該コントローラの上流あるいは下流のコントローラはコンベアシステムの制御に従った動作を行うため、搬送を停止させたゾーンに対して上流から被搬送物が搬送されて衝突するような不具合は生じない。
【0011】
前記本発明において、信号割込装置は、タイマーと、第1の状態と第2の状態とを切り換えるためのリレーとを備えると共に、操作部を操作するとリレーをオンし、該リレーのオン時からタイマーにより所定時間をカウントするとリレーをオフする構成とすることができる。
例えば、リレーのオフ時には第1の状態、リレーのオン時に第2の状態に切り換わる構成とすれば、操作部を操作することによって所定時間だけ第2の状態に切り換えることができる。
これにより、例えば、被搬送物の検査や作業者の交代などを行う場合に、操作部を操作して所定時間だけ第2の状態に切り換えて当該ゾーンの搬送を停止させ、所定時間経過後は自動的に通常の搬送を再開させるような割込制御を行うことができる。また、この構成では、所定時間が経過後に自動的に第1の状態に復帰するので、第2の状態のまま放置されるような不具合が生じない。
【0012】
前記本発明において、各制御ゾーンには、自ゾーン内の搬送物の有無を検知する在荷検知センサが設けられており、ゾーンコントローラは、自ゾーン内の在荷検知センサの検知信号を外部に出力するための出力端子と、隣接ゾーンの在荷検知センサの検知信号を入力するための入力端子とを備えた構成とすることができる。この構成により、各ゾーンコントローラは隣接ゾーンとの間で検知信号を相互に送受信可能となり、隣接ゾーンと連携した搬送制御を行うことができる。
検知信号を送受信する信号線は、隣接するゾーンのゾーンコントローラ間に少なくとも一対設けることにより、一対の信号線の一方で下流側の検知信号を上流側に伝送し、一対の信号線の他方で上流側の検知信号を下流側に伝送することができる。
【0013】
則ち、前記一対の信号線の一方は、一端が上流側ゾーンコートローラの入力端子に接続されると共に他端が下流側ゾーンコントローラの出力端子に接続され、前記対の信号線の他方は、一端が下流側ゾーンコントローラの入力端子に接続されると共に他端が上流側ゾーンコントローラの出力端子に接続することにより、隣接ゾーンのゾーンコントローラ間で在荷検知センサの検知信号を一対の信号線により相互に送受信することができる。
また、信号割込装置は、第2の状態にあるとき、一方の信号線の一端側と他方の信号線の他端側とを短絡させて他方の信号線に供給される検知信号を一方の信号線の一端側に出力するための接点切換装置を備え、操作部は該接点切換装置を切り換え操作する構成とすることができる。
【0014】
この構成によれば、信号割込装置が第2の状態に設定されているときには、上流側のゾーンコントローラの検知信号が生成信号として当該コントローラの自らの入力端子に加えられる。これにより、信号割込装置に隣接する下流側のゾーンコントローラの検知信号が遮断され、上流側のコントローラは入力された自ゾーンの検知信号に基づいた制御を行う。
【0015】
また、同時に提案される請求項6に記載の発明は、前記した本発明のゾーン制御方式コンベアシステムに好適に用いることのできる信号割込装置を提案するものである。
【0016】
【実施例】
以下に、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の実施例に係るゾーン制御方式を好適に適用し得るローラコンベアシステム1の一実施例であり、一本の搬送ラインを備えている。
搬送ラインは、ゾーンA、ゾーンB及びゾーンCを含む複数の制御ゾーンに区分されており、各制御ゾーンA,B,Cは、各々一つのコンベアユニット2a,2b,2cを有している。
搬送ラインの運転状態は、上位制御装置(P.L.C.(不図示))によって管理され、各ラインに対して上位制御装置から、そのラインを搬送運転するか停止するかを示すRUN/STOP信号や、搬送方向を示すCW/CCW信号などの指令信号が供給され、これら指令信号に基づいて搬送ライン全体の動作の制御が行われる。
また、搬送ラインにおける各制御ゾーンA,B,Cは、それぞれ個々に各種センサの検知信号や、上下流のゾーンからの信号などに基づいて独立して動作状態が制御されて連携した搬送を実現している。
【0017】
コンベアユニット2a,2b,2cは、平行に配置された左右一対のサイドフレーム3,3間に、被搬送物を搬送する複数の搬送ローラ4を搬送方向に所定間隔で軸支されたものである。この搬送ローラ4は、自由に回転するアイドルローラ4bと、モータを内蔵するモータローラ4a(搬送用駆動ローラ)とからなり、隣接する搬送ローラ4同士は伝動ベルト5で連動連結され、モータローラ4aの回転駆動力をアイドルローラ4bに伝動するようにしている。
本実施例では、ユニットの中央部に一つのモータローラ4aを配し、他はアイドルローラ4bとしている。
【0018】
搬送ラインを構成する制御ゾーンのうち、本実施例では、ゾーンAまたはゾーンBにおいて停止制御を行う構成としている。なお、すべての制御ゾーンにおいて同様の停止制御を行うことも勿論可能である。
【0019】
制御ゾーンAには、在荷検知センサSAがサイドフレーム3上に設けられている。これらセンサとしては光電センサを用いることができ、対向するサイドフレームに発光ダイオードや赤外線ダイオードなどの発光素子7を設けておく。これによれば、被搬送物が搬送されてくると、発光素子からの光が遮られることにより光電センサがオン/オフされ、被搬送物が所定位置まで搬送されたことを検知することが可能である。
【0020】
在荷検知センサSAは、制御ゾーンAの搬送方向中央位置に設けられており、被搬送物の搬送方向先端が制御ゾーンAの搬送方向中央位置まで搬送されたか否かを検知するものである。なお、ゾーンB,Cの各コンベアユニットにも、在荷検知センサSAと同様の在荷検知センサSB,SCが設けられており、これらのセンサSB,SCの対向した位置には発光素子7が各々設けられている。これらの在荷検知センサSA,SB,SCは、被搬送物の存在を検知するとオン(Hレベル)信号を出力し、被搬送物が存在しない場合にはオフ(Lレベル)信号を出力する。
【0021】
各コンベアユニット2a,2b,2cには、図2に示すようにそれぞれモータローラ4aの駆動制御を行うためのゾーンコントローラ6a,6b,6cが備えられ、隣接するゾーンコントローラ6a〜6c同士の間は、信号割込装置8を介在させて信号線9(90,91)および信号線11で相互に接続されている。また、ゾーンコントローラ6bには上位制御装置(P.L.C.)10が接続されている。
【0022】
ここで、各ゾーンコントローラ6の間で、送受信を行い得る信号は所望のものとすることができる。
本実施例では、図2および図3に示すように、各ゾーンの在荷検知センサSA〜SCの検知信号は、一対の信号線9(90,91)を介して他のゾーンコントローラとの間で送受信されるように接続されている。また、上位制御装置(P.L.C.)からの指令信号(RUN/STOP信号並びにCW/CCW信号)は、信号線11を介して搬送ラインの全てのゾーンコントローラに伝送される。
尚、各ゾーンコントローラ6a〜6cはそれぞれ異なる構成であってもよいが、同じ構成のコントローラを用いることも可能である。
【0023】
ゾーンコントローラ6a〜6cは、図3に示すように、モータMに設けられたホール素子(磁極位置検出子)Hの検知信号を受けつつモータMを駆動するモータ駆動回路60と、自ゾーン或いは隣接ゾーンの在荷検知センサSA〜SCの検知信号や上位制御装置(P.L.C.)からのRUN/STOP信号やCW/CCW信号を受けてモータ駆動回路60へ必要な制御信号を生成送出する制御基板61を備えている。
そして、前記したように、各コントローラ6a〜6cの制御基板61の間には、一対の信号線9の間に信号割込装置8を介在させるようにして接続されている。
本実施例では、後述するように、制御基板61および信号割込装置8に接続する信号線9,11は、配線の便宜を考慮してコネクタ等により着脱自在としている。
【0024】
本実施例のコンベアシステム1では、ゾーンBを中心とした場合、上位制御装置10のCW/CCW信号が正転を示す場合には、ゾーンAの在荷検知センサSAの検知信号は上流ゾーンの検知信号SupとしてゾーンBに伝送され、ゾーンCの在荷検知センサSCの検知信号は下流ゾーンの検知信号SdownとしてゾーンBに伝送される。
一方、CW/CCW信号が逆転を示す場合には、ゾーンAの在荷検知センサSAの検知信号は下流ゾーンの検知信号SdownとしてゾーンBに伝送され、ゾーンCの在荷検知センサSCの検知信号は上流ゾーンの検知信号SupとしてゾーンBに伝送される。
【0025】
これらの検知信号Sup,Sdownおよび自ゾーンBの検知信号SBに基づいて制御基板61で生成されるモータMの駆動に用いられる制御信号は、図4に図示した論理回路によって行われる。
則ち、CW/CCW信号が正転信号である場合、制御ゾーンBの検知信号SBと、上流側ゾーンAの検知信号Supと、下流側ゾーンCの検知信号Sdownとに基づき、センサロジックによるRUN’信号を生成する。このRUN’信号と上位制御装置(P.L.C.)10から伝送されるRUN/STOP信号(通常は、パルス信号である)との論理和をとり、これをゾーンBの搬送信号RUNとして出力してモータMの駆動に用いている。
【0026】
ここで、本実施例の信号割込装置8の説明に先立って、図4に示すロジックに基づく本実施例のコンベアシステム1の基本動作を説明する。
このロジック回路によれば、自ゾーン(Bゾーン)に被搬送物がない場合には、上流および下流ゾーンの検知信号を参照する。そして、上流ゾーンに被搬送物が有る場合には、下流ゾーンの被搬送物の有無に拘わらずHレベルのRUN’信号を出力してモータMを駆動する。しかし、上流ゾーンに被搬送物がない場合には、LレベルのRUN’信号を出力してモータMを駆動しない。
一方、自ゾーン(Bゾーン)に被搬送物がある場合には、上流ゾーンの被搬送物の有無に拘わらず、下流ゾーンの被搬送物の有無を参照し、下流ゾーンに被搬送物がない場合に限ってHレベルのRUN’信号を出力してモータMを駆動する。
則ち、本実施例のコンベアシステムでは、このようなシステム本来の通常の搬送制御によって被搬送物が滞留することなく、また、相互に衝突することなくゾーン毎に連携させた搬送制御を行っている。
【0027】
図5は、前記した基本動作を行う本実施例のコンベアシステム1の信号割込装置8および関連部分を詳細に示した接続図である。尚、図では、ゾーンBとゾーンCとの間に信号割込装置8を接続した構成として示している。
信号割込装置8は、2極双投切換接点を有するトグル型の切換スイッチ80を適宜のケース(不図示)に収納したものであり、切換スイッチ80によって操作部を形成している。
切換スイッチ(操作部)80の可動接点は各々コネクタ81の端子に接続されている。また、切換スイッチ80の固定接点の内、常開接点同士は互いに配線接続されて短絡しており、常閉接点の各々はコネクタ82の端子に接続されている。
この信号割込装置8では、切換スイッチ80を第1の状態に切換設定すると、可動接点と常閉接点とが各々接続され、コネクタ81,82に接続された信号線9同士は信号割込装置8の内部を素通りして相互に接続される。
一方、切換スイッチ80を第2の状態に切換設定すると、可動接点と常開接点とが接続され、常開接点を介して可動接点同士が短絡された状態、則ち、コネクタ81の端子同士が短絡状態となる。
【0028】
一方、ゾーンコントローラ6bの制御基板61には、在荷検知センサSBの検知信号を受けて制御基板61の内部に検知信号を出力する検知信号増幅部62が設けられている。
検知信号増幅部62は、在荷検知センサSBと制御基板61の内部回路とを電気的に絶縁するフォトカプラ62aと、フォトカプラ62aの出力信号を波形整形するコンパレータ62bで構成される。
これらの構成は、ゾーンコントローラ6cについても同様である。
【0029】
ゾーンコントローラ6bは、自ゾーンB内の在荷検知センサSBの検知信号を外部に出力するための出力端子63bと、隣接ゾーンCの在荷検知センサSCの検知信号を入力するための入力端子63aとを備え、これらの出力端子63bおよび入力端子63aは1つのコネクタ63に集約されている。この出力端子63bにはフォトカプラ62aの二次側出力が接続されている。
同様に、ゾーンコントローラ6cにも、自ゾーンC内の在荷検知センサSCの検知信号を外部に出力するための出力端子63bと、隣接ゾーンBの在荷検知センサSBの検知信号を入力するための入力端子63aとを備え、これらの出力端子63bおよび入力端子63aは1つのコネクタ63に集約されている。この出力端子63bにもフォトカプラ62aの二次側出力が接続されている。
【0030】
本発明の信号割込装置8は、ゾーンコントローラ6b側のコネクタ63と信号割込装置8のコネクタ81とを接続ケーブルCAで接続すると共に、ゾーンコントローラ6c側のコネクタ63と信号割込装置8のコネクタ82とを接続ケーブルCAで接続して取り付けられる。尚、接続ケーブルCAは、一対の信号線9(90,91)の両端にコネクタ64,64を設けたものである。
この接続により、信号割込装置8が第1の状態のときは、接続ケーブルCAの対の信号線9の一方90は、一端が上流側ゾーンコートローラ6bの入力端子63aに接続され、他端が下流側ゾーンコントローラ6cの出力端子63bに接続される。また、対の信号線9の他方91は、一端が下流側ゾーンコントローラ6cの入力端子63aに接続され、他端が上流側ゾーンコントローラ6bの出力端子63bに接続されて、隣接するゾーンB,Cのゾーンコントローラ6b,6c間で在荷検知センサの検知信号が対の信号線9および信号割込装置8を介して相互に送受信される。
【0031】
則ち、信号割込装置8が第1の状態(可動接点と常閉接点とが接続された状態)では、ゾーンBの検知信号SBがゾーンC側の入力端子63aに伝送されると共に、ゾーンCの検知信号SCがゾーンB側の入力端子63aに伝送されて、図4に示したロジックに従って通常の搬送制御が行われる。
【0032】
一方、信号割込装置8の操作部(切換スイッチ)80を操作して第2の状態に切り換えられると、切換スイッチ80によって対の信号線9の一方90の一端側と対の信号線9の他方91の他端側とが短絡され、他方の信号線91に供給される検知信号は、ゾーンC側に伝送されずに自ゾーン(ゾーンB)の入力端子63aに伝送される。
則ち、信号割込装置8を第2の状態に切り換えることにより、信号線9によるゾーンBとゾーンCとの接続が切り離され、ゾーンBの入力端子63aには、自ゾーンBの検知信号SBがあたかもゾーンCの検知信号であるように戻される。
【0033】
これにより、ゾーンコントローラ6bでは、図4に示した論理回路に従って、ゾーンCの被搬送物の有無に拘わらず、自ゾーンBに被搬送物がある場合には、下流への搬送を停止し、自ゾーンBに被搬送物がない場合には、上流側ゾーンAに被搬送物がある場合に限って搬送を行う制御を実行する。
いずれの場合であっても、信号割込装置8を第2の状態へ切換設定するだけでゾーンBから下流側への搬送が阻止される。
尚、信号割込装置8を介在させない場合には、コントローラ6b,6cのコネクタ63同士の間に直接接続ケーブルCAを接続すれば良い。
【0034】
このように、本発明のコンベアシステム1によれば、信号割込装置8を追加するだけで、搬送ライン全体を停止させることなく必要に応じて特定のゾーンの上流側に被搬送物を滞留させることができる。
これにより、種類の異なる被搬送物同士の間に適宜の間隔をあけたり、被搬送物の検査や作業者の交代などのために随時搬送を停止させる割込制御を容易に行うことができる。また、既存のシステム構成をそのまま利用して割込制御を行わせるので、改造のためのコストを大幅に削減することができる。
【0035】
尚、信号割込装置8の切換スイッチ80には、トグル型以外にも種々のスイッチを用いることができる。
例えば、オルタネート型のプッシュスイッチを用いれば、プッシュ操作によって第2の状態(割込状態)が継続され、再度プッシュ操作を行うことで第1の状態に復帰する。また、モーメンタリ型のプッシュスイッチを用いれば、プッシュ操作が行われている間だけ第2の状態が維持され、プッシュ操作を解除することによって直ちに第1の状態に復帰でき、操作の戻し忘れが生じない。
また、ロータリスイッチやシーソースイッチなどの適宜のものを用いることができる。
【0036】
図6は、別の実施例に係るコンベアシステム1’を示したもので、前記図5に示したシステム1とは信号割込装置8’を用いた点が異なっている。従って、同一部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
この信号割込装置8’は前記切換スイッチ80と同様の2極双投接点を有したリレー83と、タッチスイッチ85と、このタッチスイッチ85の操作によってリレー83を所定時間だけ通電駆動するタイマー回路84を備えている。また、前記した切換スイッチ80と同様に、リレー83の常開接点の間は配線接続されて短絡している。尚、電源端子86にはコンベアシステム1の近傍に配された電源ラインが接続され、タイマー84などへ電源供給を行う。
【0037】
リレー83は非通電状態において可動接点と常閉接点とが接続されて第1の状態となり、コンベアシステム本来の通常の制御動作が行われる。
一方、タッチスイッチ85を操作するとタイマー84によってリレー83は所定時間だけ通電駆動され、可動接点が常開接点側と接続されて第2の状態となり、前記したコンベアシステム1と同様の停止制御が行われる。そして、所定時間が経過してタイマー84がタイムアップするとリレー83の通電駆動が解除されて再度第1の状態に戻って通常の制御に復帰する動作を行う。
この信号割込装置8’によれば、被搬送物を停止させたい時間に応じてタイマー84を調整することにより、タッチスイッチ85の操作から所定時間だけ搬送を停止させ、所定時間経過後は自動的に通常制御に復帰させることができ、スイッチを戻し忘れるような不具合が生じない。
【0038】
尚、前記タイマー84は抵抗およびコンデンサで成る時定数回路とトランジスタやFETなどを組み合わせた既存の回路で構成したり、或いは、既成のタイマーICなどを用いて構成することができる。
また、リレー83に保持リレーを用いた構成とすれば、タッチスイッチ85の操作時にリレー83を短時間駆動して常開接点側へ接点切換(第2の状態)を行い、タイマー84のタイプアップ時に再度リレー83を短時間駆動して常閉接点側へ接点復帰(第1の状態)を行わせるような構成とすることができ、リレー83の駆動電力を低減させることもできる。
【0039】
前記した本実施例では、図2に示すように、各ゾーンのゾーンコントローラ同士の間で制御信号の送受信を行い、上位制御装置10から各ゾーンコントローラ側へRUN/STOP信号などの搬送ライン全体の制御信号のみを伝送させる構成としている。
しかし、本発明はこのような構成に限られるものではなく、例えば、上位制御装置10と各ゾーンコントローラとの間に個別に信号線を接続して、各ゾーン側から検知信号を受けると共に、各ゾーンコントローラ側へ制御信号を伝送させる構成とすることも可能である。
また、本発明はモータローラの駆動、制動あるいは停止をきめ細かく制御して実現するゼロプレッシャ蓄積搬送システムなどにも好適に適用することが可能である。
【0040】
【発明の効果】
本発明のゾーン制御方式コンベアシステムによれば、既存のコンベアシステムに信号割込装置を設けるだけで、システム本来の制御を維持しつつ適宜のゾーンに対して必要な時間だけ停止を行わせるような制御を容易に行うことができる。 これにより、搬送ライン全体を停止させることなく、異なる被搬送物同士の間に間隔をあけて搬送させたり、作業内容や作業者の交代などに臨機応変に対応でき、しかも、制御変更に伴う手間やコストを大幅に削減できる。
また、同時に提案される本発明によれば、簡単な構成によって前記システムに好適に用いることのできる信号割込装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るゾーン制御方式コンベアシステムの平面図である。
【図2】図1のコンベアシステムの概略配線図である。
【図3】図1のコンベアシステムの信号の流れを示す概略制御構成図である。
【図4】ゾーンコントローラの搬送信号を生成する論理回路、並びに、その論理値表である。
【図5】本発明の実施例に係る信号割込装置を用いたコンベアシステムの要部配線図である。
【図6】本発明の別の実施例に係る信号割込装置を用いたコンベアシステムの要部配線図である。
【符号の説明】
A,B,C 制御ゾーン
M モータ
SA,SB,SC 在荷検知センサ
1,1’ ゾーン制御方式コンベアシステム
6a,6b,6c ゾーンコントローラ
63a 出力端子
63b 入力端子
8,8’ 信号割込装置
80 接点切換装置(切換スイッチ)
83 接点切換装置(リレー)
84 タイマー
85 操作部(タッチスイッチ)
9 信号線
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゾーン制御方式コンベアシステム、並びに、信号割込装置に係り、更に詳しくは、適宜のゾーンにおいて必要に応じて特定の割込制御を行わせるようにしたシステム、並びに、そのシステムに用いる信号割込装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のローラコンベアシステムとして、搬送ラインを複数の制御ゾーンに分割し、各制御ゾーン毎にゾーンコントローラを設けて搬送を行うように構成したものが、例えば、特開平11−199030号公報に開示されている。
この従来のコンベアシステムは、各ゾーン毎に搬送用モータローラとフリーローラとを設け、これらモータローラとフリーローラとを互いに巻回された掛けベルトで連結している。また、各ゾーン毎に、在荷検知用の光電スイッチとモータローラを駆動するゾーンコントローラ(ドライブ基板)が設けられている。
各ゾーンコントローラは相互に接続されており、上流ゾーンのコントローラから伝送される駆動指令信号、並びに、下流ゾーンのコントローラから伝送される搬送状態信号を参照しつつ、自ゾーンの光電スイッチにより検出される検知信号に応じてモータローラの回転駆動や、制動、停止を行うものである。
則ち、搬送ラインをゾーン毎に細分化して柔軟なライン設定を可能にしつつ、各ゾーン毎に相互に連携した動作を行なわせてスムーズな搬送を行うようにされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記したコンベアシステムは、各ゾーン相互間で効率の良い搬送を行うように連携した制御が行われることから、効率の良い搬送と異なる制御、則ち、任意のゾーンに対して一時的に搬送の停止を行わせるような制御を行うことができなかった。
このため、例えば、特定のゾーンで被搬送物を一時停止させて検査したり、或いは、作業者の交代のために特定のゾーンで搬送を一旦停止させるような対応を採ることができず、このような場合は、相互に接続された複数のゾーンで成る搬送ライン全体を停止させなければならず、使い勝手が悪かった。
このような事情に鑑みて提案される本発明は、コンベアシステム本来の各ゾーン毎の連携制御を維持しつつ、任意のゾーンに対して特定の割込制御を行わせるようにして、使い勝手を向上させたゾーン制御方式コンベアシステムを提供することを目的としている。
また、同時に提案される本発明は、本発明のコンベアシステムに好適に用いられる信号割込装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために提案される本発明は、搬送方向に並ぶ複数の制御ゾーンに区分されたゾーン制御方式コンベアシステムであって、搬送力を得るためのモータが各制御ゾーンに設けられ、各制御ゾーンのモータの駆動制御を行うゾーンコントローラを備え、該ゾーンコントローラに、モータの駆動制御に用いられる所定の信号を入力するための信号線の一端が接続されるコンベアシステムにおいて実施されるものである。
則ち、本発明は、ゾーンコントローラ毎に信号線を介して伝送する制御信号を最適化することにより、被搬送物にダメージを与えずに高効率の搬送を行わせるようにしたコンベアシステムで実施されるものである。
【0005】
このようなコンベアシステムにおいて、ゾーンコントローラに接続される信号線の中途部に信号割込装置を備えることにより、信号線に対してコンベアシステム本来の制御信号を伝送中に、当該制御信号に代えて、別の信号を割り込ませて伝送させて、当該ゾーンコントローラに対する制御を切り換えることが可能となる。
【0006】
前記信号割込装置は、信号線の他端から該信号線に供給される信号を該信号線の一端側に出力する第1の状態と、信号線の他端から該信号線に供給される信号とは無関係に強制的に所定の信号を生成して該生成された信号を信号線の一端側に出力する第2の状態とに状態変更を行わせるための操作部を備えた構成とすることができる。
【0007】
このような信号割込装置を備えたコンベアシステムによれば、信号割込装置の操作部によって第1の状態に設定されると、信号線の他端から供給される信号がそのまま信号線の一端が接続されたゾーンコントローラに伝送されてコンベアシステム本来の通常の搬送制御が行われる。
一方、信号割込装置の操作部によって第2の状態に切換設定されると、信号線の他端から供給される信号とは無関係の別に生成された信号が信号線の一端が接続されたゾーンコントローラに伝送され、ゾーンコントローラでは伝送された生成信号に応じた特定の割込制御を行う。
則ち、割込制御を行わせようとするゾーンコントローラに一端が接続された信号線に信号割込装置を設けることにより、当該コントローラに対して通常の制御とは異なる制御信号を割り込ませて伝送させることが可能となる。これにより、当該コントローラでは特定の割込制御が行われ、しかも、当該コントローラを除く他のコントローラはシステム本来の制御を維持する。
【0008】
搬送ラインを形成する各ゾーンコントローラにモータの駆動制御に用いられる信号を伝送するには種々の形態が挙げられる。
則ち、ゾーンコントローラに一端が接続された信号線に対して、当該コントローラの上流あるいは下流のコントローラから出力される信号を信号供給源として供給することができる。
いずれの構成においても、信号線の中途部に信号割込装置を介在させることにより、第1の状態ではコンベアシステム本来の通常の制御を行い、第2の状態では生成された所定の信号を信号線を介して伝送することで特定の割込制御を行わせることができる。
【0009】
前記本発明において、信号割込装置は信号線の中途部に着脱自在に設けられる構成とすることができる。
例えば、信号線の中途部にコネクタを設けて着脱自在にすると共に、信号割込装置側にも対応した形状のコネクタを設けた構成とすれば、信号線の中途部にコネクタ接続によって信号割込装置を介在させたり、或いは、信号割込装置を取り外して信号線同士を直接コネクタ接続したりすることができる。
【0010】
前記本発明において、信号線を流れる信号をデジタル信号とすることにより、信号線に重畳する雑音を除去した安定な制御を行うことができる。また、各ゾーンコントローラを集中制御するための上位制御装置などを設ける構成では、上位制御装置でデジタル信号処理を行うことによって各ゾーンコントローラとのインターフェースが容易である。
各ゾーンコントローラは、信号線を介して伝送されるデジタル信号が能動レベルであることを必要条件としてモータを停止制御するよう構成されており、信号割込装置は、第2の状態にあるとき強制的に能動レベル信号を信号線の一端側に出力する構成とすることができる。
ここで、本発明で言う能動レベルとはモータを停止制御するための必要条件となるレベルを指すもので、HレベルあるいはLレベルのいずれでも良い。
この構成によれば、信号割込装置の操作部によって第2の状態に設定されると信号線を介して当該ゾーンコントローラに、例えば、Hレベル(能動レベル)の信号が伝送される。
言い換えれば、信号割込装置が第1の状態に設定されているときは、コンベアシステム本来のデジタル制御信号が伝送されて通常の搬送制御が行われる。この状態で信号割込装置を第2の状態に切換設定すると、信号線の一端が接続されたゾーンコントローラでは、それまで伝送されていたデジタル制御信号に代えて、信号線を介して強制的にHレベルの信号が伝送される。
これにより、当該コントローラは伝送されたHレベル信号を参照して当該ゾーンの搬送を停止させることができる。
また、このように特定のゾーンコントローラの搬送を停止させた場合でも、当該コントローラの上流あるいは下流のコントローラはコンベアシステムの制御に従った動作を行うため、搬送を停止させたゾーンに対して上流から被搬送物が搬送されて衝突するような不具合は生じない。
【0011】
前記本発明において、信号割込装置は、タイマーと、第1の状態と第2の状態とを切り換えるためのリレーとを備えると共に、操作部を操作するとリレーをオンし、該リレーのオン時からタイマーにより所定時間をカウントするとリレーをオフする構成とすることができる。
例えば、リレーのオフ時には第1の状態、リレーのオン時に第2の状態に切り換わる構成とすれば、操作部を操作することによって所定時間だけ第2の状態に切り換えることができる。
これにより、例えば、被搬送物の検査や作業者の交代などを行う場合に、操作部を操作して所定時間だけ第2の状態に切り換えて当該ゾーンの搬送を停止させ、所定時間経過後は自動的に通常の搬送を再開させるような割込制御を行うことができる。また、この構成では、所定時間が経過後に自動的に第1の状態に復帰するので、第2の状態のまま放置されるような不具合が生じない。
【0012】
前記本発明において、各制御ゾーンには、自ゾーン内の搬送物の有無を検知する在荷検知センサが設けられており、ゾーンコントローラは、自ゾーン内の在荷検知センサの検知信号を外部に出力するための出力端子と、隣接ゾーンの在荷検知センサの検知信号を入力するための入力端子とを備えた構成とすることができる。この構成により、各ゾーンコントローラは隣接ゾーンとの間で検知信号を相互に送受信可能となり、隣接ゾーンと連携した搬送制御を行うことができる。
検知信号を送受信する信号線は、隣接するゾーンのゾーンコントローラ間に少なくとも一対設けることにより、一対の信号線の一方で下流側の検知信号を上流側に伝送し、一対の信号線の他方で上流側の検知信号を下流側に伝送することができる。
【0013】
則ち、前記一対の信号線の一方は、一端が上流側ゾーンコートローラの入力端子に接続されると共に他端が下流側ゾーンコントローラの出力端子に接続され、前記対の信号線の他方は、一端が下流側ゾーンコントローラの入力端子に接続されると共に他端が上流側ゾーンコントローラの出力端子に接続することにより、隣接ゾーンのゾーンコントローラ間で在荷検知センサの検知信号を一対の信号線により相互に送受信することができる。
また、信号割込装置は、第2の状態にあるとき、一方の信号線の一端側と他方の信号線の他端側とを短絡させて他方の信号線に供給される検知信号を一方の信号線の一端側に出力するための接点切換装置を備え、操作部は該接点切換装置を切り換え操作する構成とすることができる。
【0014】
この構成によれば、信号割込装置が第2の状態に設定されているときには、上流側のゾーンコントローラの検知信号が生成信号として当該コントローラの自らの入力端子に加えられる。これにより、信号割込装置に隣接する下流側のゾーンコントローラの検知信号が遮断され、上流側のコントローラは入力された自ゾーンの検知信号に基づいた制御を行う。
【0015】
また、同時に提案される請求項6に記載の発明は、前記した本発明のゾーン制御方式コンベアシステムに好適に用いることのできる信号割込装置を提案するものである。
【0016】
【実施例】
以下に、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の実施例に係るゾーン制御方式を好適に適用し得るローラコンベアシステム1の一実施例であり、一本の搬送ラインを備えている。
搬送ラインは、ゾーンA、ゾーンB及びゾーンCを含む複数の制御ゾーンに区分されており、各制御ゾーンA,B,Cは、各々一つのコンベアユニット2a,2b,2cを有している。
搬送ラインの運転状態は、上位制御装置(P.L.C.(不図示))によって管理され、各ラインに対して上位制御装置から、そのラインを搬送運転するか停止するかを示すRUN/STOP信号や、搬送方向を示すCW/CCW信号などの指令信号が供給され、これら指令信号に基づいて搬送ライン全体の動作の制御が行われる。
また、搬送ラインにおける各制御ゾーンA,B,Cは、それぞれ個々に各種センサの検知信号や、上下流のゾーンからの信号などに基づいて独立して動作状態が制御されて連携した搬送を実現している。
【0017】
コンベアユニット2a,2b,2cは、平行に配置された左右一対のサイドフレーム3,3間に、被搬送物を搬送する複数の搬送ローラ4を搬送方向に所定間隔で軸支されたものである。この搬送ローラ4は、自由に回転するアイドルローラ4bと、モータを内蔵するモータローラ4a(搬送用駆動ローラ)とからなり、隣接する搬送ローラ4同士は伝動ベルト5で連動連結され、モータローラ4aの回転駆動力をアイドルローラ4bに伝動するようにしている。
本実施例では、ユニットの中央部に一つのモータローラ4aを配し、他はアイドルローラ4bとしている。
【0018】
搬送ラインを構成する制御ゾーンのうち、本実施例では、ゾーンAまたはゾーンBにおいて停止制御を行う構成としている。なお、すべての制御ゾーンにおいて同様の停止制御を行うことも勿論可能である。
【0019】
制御ゾーンAには、在荷検知センサSAがサイドフレーム3上に設けられている。これらセンサとしては光電センサを用いることができ、対向するサイドフレームに発光ダイオードや赤外線ダイオードなどの発光素子7を設けておく。これによれば、被搬送物が搬送されてくると、発光素子からの光が遮られることにより光電センサがオン/オフされ、被搬送物が所定位置まで搬送されたことを検知することが可能である。
【0020】
在荷検知センサSAは、制御ゾーンAの搬送方向中央位置に設けられており、被搬送物の搬送方向先端が制御ゾーンAの搬送方向中央位置まで搬送されたか否かを検知するものである。なお、ゾーンB,Cの各コンベアユニットにも、在荷検知センサSAと同様の在荷検知センサSB,SCが設けられており、これらのセンサSB,SCの対向した位置には発光素子7が各々設けられている。これらの在荷検知センサSA,SB,SCは、被搬送物の存在を検知するとオン(Hレベル)信号を出力し、被搬送物が存在しない場合にはオフ(Lレベル)信号を出力する。
【0021】
各コンベアユニット2a,2b,2cには、図2に示すようにそれぞれモータローラ4aの駆動制御を行うためのゾーンコントローラ6a,6b,6cが備えられ、隣接するゾーンコントローラ6a〜6c同士の間は、信号割込装置8を介在させて信号線9(90,91)および信号線11で相互に接続されている。また、ゾーンコントローラ6bには上位制御装置(P.L.C.)10が接続されている。
【0022】
ここで、各ゾーンコントローラ6の間で、送受信を行い得る信号は所望のものとすることができる。
本実施例では、図2および図3に示すように、各ゾーンの在荷検知センサSA〜SCの検知信号は、一対の信号線9(90,91)を介して他のゾーンコントローラとの間で送受信されるように接続されている。また、上位制御装置(P.L.C.)からの指令信号(RUN/STOP信号並びにCW/CCW信号)は、信号線11を介して搬送ラインの全てのゾーンコントローラに伝送される。
尚、各ゾーンコントローラ6a〜6cはそれぞれ異なる構成であってもよいが、同じ構成のコントローラを用いることも可能である。
【0023】
ゾーンコントローラ6a〜6cは、図3に示すように、モータMに設けられたホール素子(磁極位置検出子)Hの検知信号を受けつつモータMを駆動するモータ駆動回路60と、自ゾーン或いは隣接ゾーンの在荷検知センサSA〜SCの検知信号や上位制御装置(P.L.C.)からのRUN/STOP信号やCW/CCW信号を受けてモータ駆動回路60へ必要な制御信号を生成送出する制御基板61を備えている。
そして、前記したように、各コントローラ6a〜6cの制御基板61の間には、一対の信号線9の間に信号割込装置8を介在させるようにして接続されている。
本実施例では、後述するように、制御基板61および信号割込装置8に接続する信号線9,11は、配線の便宜を考慮してコネクタ等により着脱自在としている。
【0024】
本実施例のコンベアシステム1では、ゾーンBを中心とした場合、上位制御装置10のCW/CCW信号が正転を示す場合には、ゾーンAの在荷検知センサSAの検知信号は上流ゾーンの検知信号SupとしてゾーンBに伝送され、ゾーンCの在荷検知センサSCの検知信号は下流ゾーンの検知信号SdownとしてゾーンBに伝送される。
一方、CW/CCW信号が逆転を示す場合には、ゾーンAの在荷検知センサSAの検知信号は下流ゾーンの検知信号SdownとしてゾーンBに伝送され、ゾーンCの在荷検知センサSCの検知信号は上流ゾーンの検知信号SupとしてゾーンBに伝送される。
【0025】
これらの検知信号Sup,Sdownおよび自ゾーンBの検知信号SBに基づいて制御基板61で生成されるモータMの駆動に用いられる制御信号は、図4に図示した論理回路によって行われる。
則ち、CW/CCW信号が正転信号である場合、制御ゾーンBの検知信号SBと、上流側ゾーンAの検知信号Supと、下流側ゾーンCの検知信号Sdownとに基づき、センサロジックによるRUN’信号を生成する。このRUN’信号と上位制御装置(P.L.C.)10から伝送されるRUN/STOP信号(通常は、パルス信号である)との論理和をとり、これをゾーンBの搬送信号RUNとして出力してモータMの駆動に用いている。
【0026】
ここで、本実施例の信号割込装置8の説明に先立って、図4に示すロジックに基づく本実施例のコンベアシステム1の基本動作を説明する。
このロジック回路によれば、自ゾーン(Bゾーン)に被搬送物がない場合には、上流および下流ゾーンの検知信号を参照する。そして、上流ゾーンに被搬送物が有る場合には、下流ゾーンの被搬送物の有無に拘わらずHレベルのRUN’信号を出力してモータMを駆動する。しかし、上流ゾーンに被搬送物がない場合には、LレベルのRUN’信号を出力してモータMを駆動しない。
一方、自ゾーン(Bゾーン)に被搬送物がある場合には、上流ゾーンの被搬送物の有無に拘わらず、下流ゾーンの被搬送物の有無を参照し、下流ゾーンに被搬送物がない場合に限ってHレベルのRUN’信号を出力してモータMを駆動する。
則ち、本実施例のコンベアシステムでは、このようなシステム本来の通常の搬送制御によって被搬送物が滞留することなく、また、相互に衝突することなくゾーン毎に連携させた搬送制御を行っている。
【0027】
図5は、前記した基本動作を行う本実施例のコンベアシステム1の信号割込装置8および関連部分を詳細に示した接続図である。尚、図では、ゾーンBとゾーンCとの間に信号割込装置8を接続した構成として示している。
信号割込装置8は、2極双投切換接点を有するトグル型の切換スイッチ80を適宜のケース(不図示)に収納したものであり、切換スイッチ80によって操作部を形成している。
切換スイッチ(操作部)80の可動接点は各々コネクタ81の端子に接続されている。また、切換スイッチ80の固定接点の内、常開接点同士は互いに配線接続されて短絡しており、常閉接点の各々はコネクタ82の端子に接続されている。
この信号割込装置8では、切換スイッチ80を第1の状態に切換設定すると、可動接点と常閉接点とが各々接続され、コネクタ81,82に接続された信号線9同士は信号割込装置8の内部を素通りして相互に接続される。
一方、切換スイッチ80を第2の状態に切換設定すると、可動接点と常開接点とが接続され、常開接点を介して可動接点同士が短絡された状態、則ち、コネクタ81の端子同士が短絡状態となる。
【0028】
一方、ゾーンコントローラ6bの制御基板61には、在荷検知センサSBの検知信号を受けて制御基板61の内部に検知信号を出力する検知信号増幅部62が設けられている。
検知信号増幅部62は、在荷検知センサSBと制御基板61の内部回路とを電気的に絶縁するフォトカプラ62aと、フォトカプラ62aの出力信号を波形整形するコンパレータ62bで構成される。
これらの構成は、ゾーンコントローラ6cについても同様である。
【0029】
ゾーンコントローラ6bは、自ゾーンB内の在荷検知センサSBの検知信号を外部に出力するための出力端子63bと、隣接ゾーンCの在荷検知センサSCの検知信号を入力するための入力端子63aとを備え、これらの出力端子63bおよび入力端子63aは1つのコネクタ63に集約されている。この出力端子63bにはフォトカプラ62aの二次側出力が接続されている。
同様に、ゾーンコントローラ6cにも、自ゾーンC内の在荷検知センサSCの検知信号を外部に出力するための出力端子63bと、隣接ゾーンBの在荷検知センサSBの検知信号を入力するための入力端子63aとを備え、これらの出力端子63bおよび入力端子63aは1つのコネクタ63に集約されている。この出力端子63bにもフォトカプラ62aの二次側出力が接続されている。
【0030】
本発明の信号割込装置8は、ゾーンコントローラ6b側のコネクタ63と信号割込装置8のコネクタ81とを接続ケーブルCAで接続すると共に、ゾーンコントローラ6c側のコネクタ63と信号割込装置8のコネクタ82とを接続ケーブルCAで接続して取り付けられる。尚、接続ケーブルCAは、一対の信号線9(90,91)の両端にコネクタ64,64を設けたものである。
この接続により、信号割込装置8が第1の状態のときは、接続ケーブルCAの対の信号線9の一方90は、一端が上流側ゾーンコートローラ6bの入力端子63aに接続され、他端が下流側ゾーンコントローラ6cの出力端子63bに接続される。また、対の信号線9の他方91は、一端が下流側ゾーンコントローラ6cの入力端子63aに接続され、他端が上流側ゾーンコントローラ6bの出力端子63bに接続されて、隣接するゾーンB,Cのゾーンコントローラ6b,6c間で在荷検知センサの検知信号が対の信号線9および信号割込装置8を介して相互に送受信される。
【0031】
則ち、信号割込装置8が第1の状態(可動接点と常閉接点とが接続された状態)では、ゾーンBの検知信号SBがゾーンC側の入力端子63aに伝送されると共に、ゾーンCの検知信号SCがゾーンB側の入力端子63aに伝送されて、図4に示したロジックに従って通常の搬送制御が行われる。
【0032】
一方、信号割込装置8の操作部(切換スイッチ)80を操作して第2の状態に切り換えられると、切換スイッチ80によって対の信号線9の一方90の一端側と対の信号線9の他方91の他端側とが短絡され、他方の信号線91に供給される検知信号は、ゾーンC側に伝送されずに自ゾーン(ゾーンB)の入力端子63aに伝送される。
則ち、信号割込装置8を第2の状態に切り換えることにより、信号線9によるゾーンBとゾーンCとの接続が切り離され、ゾーンBの入力端子63aには、自ゾーンBの検知信号SBがあたかもゾーンCの検知信号であるように戻される。
【0033】
これにより、ゾーンコントローラ6bでは、図4に示した論理回路に従って、ゾーンCの被搬送物の有無に拘わらず、自ゾーンBに被搬送物がある場合には、下流への搬送を停止し、自ゾーンBに被搬送物がない場合には、上流側ゾーンAに被搬送物がある場合に限って搬送を行う制御を実行する。
いずれの場合であっても、信号割込装置8を第2の状態へ切換設定するだけでゾーンBから下流側への搬送が阻止される。
尚、信号割込装置8を介在させない場合には、コントローラ6b,6cのコネクタ63同士の間に直接接続ケーブルCAを接続すれば良い。
【0034】
このように、本発明のコンベアシステム1によれば、信号割込装置8を追加するだけで、搬送ライン全体を停止させることなく必要に応じて特定のゾーンの上流側に被搬送物を滞留させることができる。
これにより、種類の異なる被搬送物同士の間に適宜の間隔をあけたり、被搬送物の検査や作業者の交代などのために随時搬送を停止させる割込制御を容易に行うことができる。また、既存のシステム構成をそのまま利用して割込制御を行わせるので、改造のためのコストを大幅に削減することができる。
【0035】
尚、信号割込装置8の切換スイッチ80には、トグル型以外にも種々のスイッチを用いることができる。
例えば、オルタネート型のプッシュスイッチを用いれば、プッシュ操作によって第2の状態(割込状態)が継続され、再度プッシュ操作を行うことで第1の状態に復帰する。また、モーメンタリ型のプッシュスイッチを用いれば、プッシュ操作が行われている間だけ第2の状態が維持され、プッシュ操作を解除することによって直ちに第1の状態に復帰でき、操作の戻し忘れが生じない。
また、ロータリスイッチやシーソースイッチなどの適宜のものを用いることができる。
【0036】
図6は、別の実施例に係るコンベアシステム1’を示したもので、前記図5に示したシステム1とは信号割込装置8’を用いた点が異なっている。従って、同一部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
この信号割込装置8’は前記切換スイッチ80と同様の2極双投接点を有したリレー83と、タッチスイッチ85と、このタッチスイッチ85の操作によってリレー83を所定時間だけ通電駆動するタイマー回路84を備えている。また、前記した切換スイッチ80と同様に、リレー83の常開接点の間は配線接続されて短絡している。尚、電源端子86にはコンベアシステム1の近傍に配された電源ラインが接続され、タイマー84などへ電源供給を行う。
【0037】
リレー83は非通電状態において可動接点と常閉接点とが接続されて第1の状態となり、コンベアシステム本来の通常の制御動作が行われる。
一方、タッチスイッチ85を操作するとタイマー84によってリレー83は所定時間だけ通電駆動され、可動接点が常開接点側と接続されて第2の状態となり、前記したコンベアシステム1と同様の停止制御が行われる。そして、所定時間が経過してタイマー84がタイムアップするとリレー83の通電駆動が解除されて再度第1の状態に戻って通常の制御に復帰する動作を行う。
この信号割込装置8’によれば、被搬送物を停止させたい時間に応じてタイマー84を調整することにより、タッチスイッチ85の操作から所定時間だけ搬送を停止させ、所定時間経過後は自動的に通常制御に復帰させることができ、スイッチを戻し忘れるような不具合が生じない。
【0038】
尚、前記タイマー84は抵抗およびコンデンサで成る時定数回路とトランジスタやFETなどを組み合わせた既存の回路で構成したり、或いは、既成のタイマーICなどを用いて構成することができる。
また、リレー83に保持リレーを用いた構成とすれば、タッチスイッチ85の操作時にリレー83を短時間駆動して常開接点側へ接点切換(第2の状態)を行い、タイマー84のタイプアップ時に再度リレー83を短時間駆動して常閉接点側へ接点復帰(第1の状態)を行わせるような構成とすることができ、リレー83の駆動電力を低減させることもできる。
【0039】
前記した本実施例では、図2に示すように、各ゾーンのゾーンコントローラ同士の間で制御信号の送受信を行い、上位制御装置10から各ゾーンコントローラ側へRUN/STOP信号などの搬送ライン全体の制御信号のみを伝送させる構成としている。
しかし、本発明はこのような構成に限られるものではなく、例えば、上位制御装置10と各ゾーンコントローラとの間に個別に信号線を接続して、各ゾーン側から検知信号を受けると共に、各ゾーンコントローラ側へ制御信号を伝送させる構成とすることも可能である。
また、本発明はモータローラの駆動、制動あるいは停止をきめ細かく制御して実現するゼロプレッシャ蓄積搬送システムなどにも好適に適用することが可能である。
【0040】
【発明の効果】
本発明のゾーン制御方式コンベアシステムによれば、既存のコンベアシステムに信号割込装置を設けるだけで、システム本来の制御を維持しつつ適宜のゾーンに対して必要な時間だけ停止を行わせるような制御を容易に行うことができる。 これにより、搬送ライン全体を停止させることなく、異なる被搬送物同士の間に間隔をあけて搬送させたり、作業内容や作業者の交代などに臨機応変に対応でき、しかも、制御変更に伴う手間やコストを大幅に削減できる。
また、同時に提案される本発明によれば、簡単な構成によって前記システムに好適に用いることのできる信号割込装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るゾーン制御方式コンベアシステムの平面図である。
【図2】図1のコンベアシステムの概略配線図である。
【図3】図1のコンベアシステムの信号の流れを示す概略制御構成図である。
【図4】ゾーンコントローラの搬送信号を生成する論理回路、並びに、その論理値表である。
【図5】本発明の実施例に係る信号割込装置を用いたコンベアシステムの要部配線図である。
【図6】本発明の別の実施例に係る信号割込装置を用いたコンベアシステムの要部配線図である。
【符号の説明】
A,B,C 制御ゾーン
M モータ
SA,SB,SC 在荷検知センサ
1,1’ ゾーン制御方式コンベアシステム
6a,6b,6c ゾーンコントローラ
63a 出力端子
63b 入力端子
8,8’ 信号割込装置
80 接点切換装置(切換スイッチ)
83 接点切換装置(リレー)
84 タイマー
85 操作部(タッチスイッチ)
9 信号線
Claims (6)
- 搬送方向に並ぶ複数の制御ゾーンに区分されたコンベアシステムであって、搬送力を得るためのモータが各制御ゾーンに設けられ、各制御ゾーンのモータの駆動制御を行うゾーンコントローラを備え、該ゾーンコントローラに、モータの駆動制御に用いられる所定の信号を入力するための信号線の一端が接続されるコンベアシステムにおいて、
コントローラの上流あるいは下流のコントローラから出力される信号を信号供給源とし、前記信号線の中途部に信号割込装置を備え、該信号割込装置は、前記信号線の他端から該信号線に供給される信号を該信号線の一端側に出力する第1の状態と、前記信号線の他端から該信号線に供給される信号とは無関係に強制的に所定の信号を生成して該生成された信号を前記信号線の一端側に出力する第2の状態とに状態変更を行わせるための操作部を備えていることを特徴とするゾーン制御方式コンベアシステム。 - 前記信号割込装置は、前記信号線の中途部に着脱自在に接続されることを特徴とする請求項1に記載のゾーン制御方式コンベアシステム。
- 前記信号線を流れる信号はデジタル信号であり、前記ゾーンコントローラは、前記信号が能動レベルであることを必要条件としてモータを停止制御するよう構成されており、前記信号割込装置は、第2の状態にあるとき強制的に能動レベル信号を信号線の一端側に出力することを特徴とする請求項1または2に記載のゾーン制御方式コンベアシステム。
- 前記信号割込装置は、タイマーと、前記第1の状態と第2の状態とを切り換えるためのリレーとを備えると共に、操作部を操作するとリレーをオンし、該リレーのオン時から前記タイマーにより所定時間をカウントすると前記リレーをオフするように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゾーン制御方式コンベアシステム。
- 各制御ゾーンには、自ゾーン内の搬送物の有無を検知する在荷検知センサが設けられており、前記ゾーンコントローラは、自ゾーン内の在荷検知センサの検知信号を外部に出力するための出力端子と、隣接ゾーンの在荷検知センサの検知信号を入力するための入力端子とを備え、前記信号線は、隣接するゾーンのゾーンコントローラ間に少なくとも一対設けられ、
該対の信号線の一方は、一端が上流側ゾーンコートローラの前記入力端子に接続されると共に他端が下流側ゾーンコントローラの前記出力端子に接続され、前記対の信号線の他方は、一端が下流側ゾーンコントローラの前記入力端子に接続されると共に他端が上流側ゾーンコントローラの前記出力端子に接続されて、隣接するゾーンのゾーンコントローラ間で在荷検知センサの検知信号が前記対の信号線により相互に送受信され、
前記信号割込装置は、第2の状態にあるとき、前記一方の信号線の一端側と前記他方の信号線の他端側とを短絡させて他方の信号線に供給される検知信号を一方の信号線の一端側に出力するための接点切換装置を備え、前記操作部は該接点切換装置を切り換え操作するためのものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のゾーン制御方式コンベアシステム。 - 搬送方向に並ぶ複数の制御ゾーンに区分されたコンベアシステムであって、搬送力を得るためのモータが各制御ゾーンに設けられ、各制御ゾーンのモータの駆動制御を行うゾーンコントローラを備え、該ゾーンコントローラに、モータの駆動制御に用いられる所定の信号を入力するための信号線の一端が接続され、当該コントローラの上流あるいは下流のコントローラから出力される信号を信号供給源とするコンベアシステムに用いられ、前記信号線の中途部に配備される信号割込装置であって、該信号割込装置は、前記信号線の他端から該信号線に供給される信号を該信号線の一端側に出力する第1の状態と、前記信号線の他端から該信号線に供給される信号とは無関係に強制的に所定の信号を生成して該生成された信号を前記信号線の一端側に出力する第2の状態とに状態変更 を行わせるための操作部を備えていることを特徴とする信号割込装置。
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