JP3545454B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法に関し、更に詳しくは、より簡便な補充方法を用いた処理方法を提供することにある。
(発明の背景)
写真感光材料を、自動現像機にて、連続処理を行う場合には、一般に2種の処理液が用いられる。即ち、連続処理開始時等に処理槽内に直接添加して使用されるタンク液と、感光材料の処理量に応じて、タンク液の活性を維持するために添加される補充液である。
補充液とタンク液は、同一処方の処理液である場合もあるが、多くの場合、活性維持の観点から、補充液はタンク液に比べて高活性である場合が多い。具体的には、成分濃度が高く、また、pHが異なっている。
【0002】
ところで、異なった感光材料を処理する場合には、その感光材料の特性を最大限に発揮するために、タンク液の組成は異なっており、また、組成の異なった補充液を補充することが一般的である。例えば、現像液、漂白液、定着液、漂白定着液等の補充液は感光材料種毎に組成が異なっている。また、異なった感光材料を共通のタンク液で処理する方法が特開平2−287353号、特開昭61−134759号明細書に記載されているが、タンク液の性能を維持するために、補充液組成は異なっており、写真特性への影響の少ない、水洗や安定工程の補充液が共通化されている。
【0003】
また、補充液は、流通経費やストックスぺースの削減のため、濃縮されたり、複数パーツに分割された状態で供給されるのが一般的である。従って、補充液を調合するいわゆる調液作業が必要で、この作業が、処理担当者の負荷になっていることも事実である。
これらを、自動混合して補充する方法が、特開平3−67258号や同2−52343号明細書に記載されており、なるほど、調液作業は軽減されるも、各補充液毎に、自動調合装置が必要となり、装置上の経済的負荷が大きくなるという欠点を有している。
他方、昨今の地球規模での環境問題の改善への取組において、写真処理分野でも、写真処理廃液を極力低減する方法がのぞまれ、補充液量を低減しオーバーフロー液量を減少したり、オーバーフロー液を再生して再び補充液として再利用するいわゆる再生方式が、各種提案されている。
更には、特開平2−168253号、同2−170161号、同3−51847号及び同3−182751号明細書記載のように、オーバーフロー液を異なった感光材料のタンク液に流入させる技術が開示されている。なるほど本方法は廃液の総量を低減させるには有効な手段であるが、流入した側の感光材料の写真特性が十分に維持できないという問題が生じ、その解決が待たれていた。
とりわけ、カラーネガフィルムの漂白、漂白定着、或いは定着液のオーバーフロー液をカラーペーパーの各処理タンク液に直接補充した場合には、ステインの上昇(白地の悪化)や処理後の画像保存性が悪化し、その改善が必要であった。更には、この現象は脱銀工程以降の水洗工程や安定化工程の処理時間が50秒以下のような短時間処理においてより顕著であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、異なった写真感光材料を処理する場合において、廃液量を低減することが可能であり、補充液の調合もより簡便化され、かつ、補充液のコストセービングが可能にすることを目的にしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の方法にて達成されることを見出した。すなわち、(1)異なった2種以上のハロゲン化銀カラー写真感光材料の連続処理方法において、第一のハロゲン化銀カラー写真感光材料であるカラーネガフィルムの処理により生じたオーバーフロー液を一度ストックし、少なくとも希釈による調整を行なった後に、第二のハロゲン化銀カラー写真感光材料であるカラーぺーパーの処理に補充し、前記オーバーフロー液は、漂白液、定着液及び漂白定着液から選ばれる少なくとも一種の処理液であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法、
(2) 前記オーバーフロー液の前記希釈が、4/5〜1/4であることを特徴とする第(1)項記載の感光材料の処理方法、
(3) 上記カラーぺーパーの処理工程において、水洗又は安定化工程の処理時間が5秒〜50秒であることを特徴とする第(1)項又は第(2)項記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法、
(4) 上記カラーぺーパーの処理工程において、水洗又は安定化浴への補充量が前浴からの持込み量の1〜30倍であることを特徴とする第(1)項〜第(3)項のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法、である。
【0006】
本発明においては、異なった感光材料を処理する場合に、片方の処理にて生じたオーバーフロー液を調整しなおし、他方の処理の補充液として利用することで、補充液種を削減することが可能となり、又、個々の感光材料の処理に最適になるような処理処方を適応することが可能となり、双方の感光材料にとって良好な写真特性を得ることを見出したものである。
上記の処理方法は、例えば、カラーネガフィルム処理用とカラーネガプリント処理用の2種の処理機が一体構造になっているような処理機に適用すると、配管の煩雑さが不要になり、且つ、スペースの節減にもなり、最も好ましい態様といえよう。
本発明において、異なった感光材料とは、用途が異なった感光材料という意味で、例えば、撮影用カラーネガフィルム、撮影用カラーポジフィルム、カラーネガプリント(カラーペーパー)、カラーポジプリント、撮影用黒白ネガフィルム、黒白ネガプリント、レントゲンフィルム等を挙げることができる。この組合せとしては、、例えば撮影用カラー感光材料とプリント用カラー感光材料がある。前者の例としてはカラーネガフィルム、カラー反転フィルムなとがあり、後者の例としてはカラーペーパーなどがある。前者のものは透明支持体、後者のものは反射支持体を有したものが好ましい。これらの用途が異なった感光材料は、従来、異なった補充液を用いて処理されていたが、本願の態様を実施することにより、廃液量の低減が可能となる。とりわけ、使用量の多い撮影用カラーネガフィルムとカラーペーパーに適用するの場合が、性能的にも好ましく、特に、昨今、進出がめざましいミニラボ店内においては、調液作業の簡便化とスぺース削減に寄与し、更にはコストセービングとなり本発明の効果を最大限に発揮できる。
【0007】
本発明において適用可能な補充液は、如何なる補充液でも可能である。具体的には、カラー現像液、黒白現像液、漂白液、定着液、漂白定着液、安定液等を挙げることができる。中でも、性能維持の観点から、漂白液、定着液及び漂白定着液に適用するのが好ましい。
また、本発明のオーバーフロー液の調整方法にては、一度、オーバーフロー液を所定のストックタンクに溜めるのが好ましく、ストック量は任意に設定できる。好ましくは1リットル〜50リットル、最も好ましくは1リットル〜10リットル程度である。ストックされたオーバーフロー液は目的に応じて調整される。具体的な調整法は、希釈、pH調整、が中心であるが、必要に応じて漂白剤添加、定着剤添加、保恒剤添加、除銀等を行うことができる。対象の液種にて内容が異なるため、詳細は後述する。
また、上記ストックタンクには、必要に応じて、別の補充液を混合してもよく、別途新たに調合された補充液を混合しても良い。
また、第二の感光材料の処理時の補充は、上記調整されたオーバーフロー液のみで賄う場合が最も好ましいが、必要に応じて別途、調合した補充液を供給しても良い。この場合は、特に、オーバーフロー液量が絶対的に不足している場合に有効である。
本発明の処理槽は、如何なる処理機の処理槽でも良い。具体的には、ハンガ─タイプ処理機、シネタイプ処理機、ローラートランスポートタイプ処理機等をあげることができる。また、異なった感光材料を処理するため、感光材料毎に、処理機は異なっているのが一般的であるが、特開昭60−129747号記載のような、異なった処理ラインが一台の処理機内に構成されている場合に適用することが、前述したように本発明の最も好ましい態様となる。
【0008】
以下、本発明について詳述する。
本発明の異なった感光材料とは、前述したように用途が異なった感光材料という意味であるが、例えば、感光材料の具体的相違点としては、塗布銀量、ハロゲン化銀組成、支持体などをあげることができる。とりわけ、本発明においては、塗布銀量が3〜10g/mの感光材料と0.3〜1g/mの感光材料に適用するのが好ましく、また、感光性ハロゲン化銀の組成では、塗布銀量の50%以上を占める主要ハロゲン化銀組成が前者が沃臭化銀乳剤を有する感光材料と後者が高塩化銀乳剤を有する感光材料に適用するのが好ましい。前者は一般にはカラーネガフィルムに使用され、後者は一般にはカラーペーパーに使用される。感光材料の詳細については、後述する。
【0009】
以下、本発明の処理液について詳細を説明する。
本発明の感光材料の現像処理に用いる発色現像液は、好ましくは芳香族第一級アミン系発色現像主薬を主成分とするアルカリ性水溶液である。この発色現像主薬としては、アミノフェノール系化合物も有用であるが、p−フェニレンジアミン系化合物が好ましく使用され、その代表例としては3−メチル−4−アミノ−N,N−ジエチルニアリン、4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−メトキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−δ−ヒドロキシブチルアニリン及びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。
【0010】
これらの化合物は目的に応じ2種以上併用することもできる。
発色現像は、アルカリ金属の炭酸塩、ホウ酸塩もしくはリン酸塩のようなpH緩衝剤、臭化物塩、沃化物塩、ベンズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくはメルカプト化合物のような現像抑制剤またはカブリ防止剤などを含むのが一般的である。また必要に応じて、ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、亜硫酸塩、ヒドラジン類、フェニルセミカルバジド類、トリエタノールアミン、カテコールジスルホン酸類、類の如き各種保恒剤、エチレングリコール、ジエチレングリコールのような有機溶剤、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、四級アンモニウム塩、アミン類のような現像促進剤、色素形成カプラー、競争カプラー、ナトリウムボロンハイドライドのようなカブラセ剤、1−フェニル−3−ピラゾリドンのような補助現像主薬、粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボン酸に代表されるような各種キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ酸酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミンージ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)及びそれらの塩を代表例として上げることができる。
これらの発色現像液のpHは9〜12であることが一般的である。
【0011】
発色現像液の補充液(好ましくは濃縮補充液)は、一般的に2〜4パートに分割される。各パートの内容物としては、1つは現像主薬を中心としたpH2以下の濃縮パート、もう1つは炭酸バッファー、リン酸バッファーやアルカリ剤(苛性カリ、苛性ソーダ等)を含有した、pH10以上のアルカリパート、更に1つは、保恒剤、界面活性剤、螢光増白剤等を含有するパートに分離されるのが一般的である。本発明において、これらの濃縮補充液を補充する場合の希釈率は1.5〜10倍、好ましくは2〜5倍程度である。
【0012】
またこれらの現像液の全補充量は、処理するカラー写真感光材料にもよるが、一般に感光材料1平方メートル当り1リットル以下であり、補充液中の臭化物イオン濃度を低減させておくことにより300ml以下にすることもできる。好ましくは30ml〜150ml/mである、補充量を低減する場合には処理槽の空気との接触面積を小さくすることによって液の蒸発、空気酸化を防止することが好ましい。また現像液中の臭化物イオンの蓄積を抑える手段を用いることにより補充量を低減することもできる。
本発明において発色現像液のオーバーフロー液をストックし再調整して他の感光材料の補充液として再利用する場合には、主な調整としては、pHの調整が挙げられる。これは補充液として再利用する場合に、所望のpHまで+0.1〜+1.0程度pHを上昇して使用すのが望ましい。また、必要に応じて希釈することも好ましい。更には、イオン交換樹脂と接触することで、ハロゲンイオンを除去することも必要により可能である。
発色現像液においては、カラーペーパー現像のオーバーフロー液をカラーネガの現像液に利用するのが好ましく、とくにカラーペーパー感光材料が高塩化銀乳剤を使用している場合に、好ましい結果が得られる。
【0013】
発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理される。漂白処理は定着処理と同時に行われてもよいし(漂白定着処理)、個別に行われてもよい。更に処理の迅速化を図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理方法でもよい。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、又は漂白定着処理後漂白処理することも目的に応じ任意に実施できる。漂白剤としては、例えば鉄(III)、コバルト(III)、クロム(VI)、銅(II)などの多価金属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロ化合物等が用いられる。代表的漂白剤といえばフェリシアン化物;重クロム酸塩;鉄(III)もしくはコバルト(III)の有機錯塩が挙げられるが、鉄(III) のアミノポリカルボン酸錯体の使用が最も好ましい。例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、β−アラニンジ酢酸、エチレンジアミンジコハク酸、1,3−ジアミノプロパンジコハク酸などのアミノポリカルボン酸類もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩;過硫酸塩;臭素酸塩;過マンガン酸塩;ニトロベンゼン類などを用いることができる。これらのうちエチレンジアミン四酢酸鉄(III)錯塩を始めとするアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から好ましい。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は漂白液においても、漂白定着液においても特に有用である。
【0014】
漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴には、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されている:米国特許第3,893,858号、西独特許第1,290,812号、特開昭53−95,630号、リサーチ・ディスクロージャーNo. 17,129号(1978年7月)などの記載メルカプト基または、ジスルフィド結合を有する化合物;特開昭50−140,129号に記載のチアゾリジン誘導体;米国特許第3,706,561号に記載のチオ尿素誘導体;特開昭58−16,235号に記載の沃化物塩;西独特許第2,748,430号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特公昭45−8836号記載のポリアミン化合物;臭化物イオン等が使用できる。なかでもメルカプト基またはジスルフィド基を有する化合物が促進効果が大きい観点で好ましく、特に米国特許第3,893,858号、西独特許第1,290,812号、特開昭53−95,630号に記載の化合物が好ましい。更に、米国特許第4,552,834号に記載の化合物も好ましい。これらの漂白促進剤は感材中に添加してもよい。撮影用のカラー感光材料を漂白定着するときにこれらの漂白促進剤は特に有効である。
【0015】
漂白能を有する浴(漂白浴、漂白定着浴など)への補充量は、感光材料1m当り、10ml〜1500ml、好ましくは30ml〜300ml程度である。また、タンク液のpHは2〜8、好ましくは4〜7である。
定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等をあげることができるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用できるが、チオ硫酸ナトリウムやチオ硫酸カリウムも有用な定着剤である。漂白定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩や重亜硫酸塩、ベンゼンスルフォン酸類あるいはカルボニル重亜硫酸付加物が好ましい。
定着剤の使用濃度は、タンク液1リットルあたり、0.1モル〜3モル、好ましくは0.5モル〜2モル程度である。またタンク液のpHは3〜8、好ましくは4〜7である。
【0016】
本発明においては、漂白液や漂白定着液や定着液のオーバーフロー液をストックし、調整後、他の感光材料の処理に補充する方法が好ましい態様であり、とりわけカラーネガフイルム処理のオーバーフロー液を調整後カラーペーパー処理の補充液として使用する方法が最も好ましい態様である。この場合の調整方法は4/5〜1/4程度の希釈を行うことであり、更に好ましくは2/3〜1/3程度の希釈である。その他、pHの調整も同時に行う方が好ましく、調整後のpHを4〜7にするのが好ましい。また、漂白定着液や定着液の場合は、必要に応じて除銀すことも可能で、この場合は銀濃度を0〜4g/リットル程度に低減して補充すのが好ましい。
【0017】
また、漂白定着液や定着液の場合は保恒剤である亜硫酸塩やスルフィン酸類の添加を行う調整法も好ましい態様である。
また、上記オーバーフロー液の補充のみでは、本来必要とする第二の感光材料の処理の補充量の絶対量が不足する場合が生じることがあるが、この場合は、新たに補充液を調合してオーバーフロー液の補充以外に新液の補充液を追加補充してもよい。追加補充の方法は、別途新の補充液用タンクを設けて調合し、補充しても良く、また、オーバーフロー液のストックタンクにて直接補充液も調合し、オーバーフロー液と併せて補充しても良い。この場合は、オーバーフロー液の残量が一定以下になった場合に、警報を発して、新液の補充液を追加調合する旨、伝達する方法が望ましい。
【0018】
次に、漂白液、漂白定着液及び定着液の補充液について記載する。
漂白液の補充液は、通常1〜2パートにて構成されるが、一般には、漂白剤、臭化アンモン等の再ハロゲン化剤、漂白促進剤等で構成される。また、補充の際の希釈率は1(つまり無希釈)〜5倍、好ましくは1〜2倍程度である。
また、定着液の補充液は通常、1パートで構成され、定着剤、保恒剤、緩衝剤、キレート剤等で構成される。また補充の際の希釈率は、1〜5倍好ましくは1〜2倍程度である。
更に、漂白定着液の補充液は、上記漂白濃縮液及び定着濃縮液の2パートで構成されるのが一般的であり、補充の際の希釈率は1〜5倍、好ましくは1〜3倍程度である。
【0019】
本発明に用いられるハロゲン化銀カラー写真感光材料は、脱銀処理後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性(例えばカプラー等使用素材による)、用途、更には水洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充方式、その他種々の条件によって広範囲に設定し得る。このうち、多段向流方式における水洗タンク数と水量の関係は、Journal of the Sociely of Motion Picture and Television Engineers 第64巻、P.248−253(1955年5月号)に記載の方法で、求めることができる。
【0020】
前記文献に記載の多段向流方式によれば、水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内における水の滞留時間の増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生じる。本発明のカラー感光材料の処理において、このような問題の解決策として、特開昭62−288,838号に記載のカルシウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる方法を極めて有効に用いることができる。また、特開昭57−8,542号に記載のイソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾール類、堀口博著「防菌防黴剤の化学」、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」に記載の殺菌剤を用いることもできる。
更に、水洗水には、水切り剤として界面活性剤や、硬水軟化剤としてEDTAに代表されるキレート剤を用いることができる。
【0021】
以上の水洗工程に続くか、又は水洗工程を経ずに直接安定液で処理することも出来る。安定液には、画像安定化機能を有する化合物が添加され、例えばホルマリンに代表されるアルデヒド化合物や、色素安定化に適した膜pHに調製するための緩衝剤や、アンモニウム化合物があげられる。又、液中でのバクテリアの繁殖防止や処理後の感光材料に防黴性を付与するため、前記した各種殺菌剤や防黴剤を用いることができる。
【0022】
更に、界面活性剤、蛍光増白剤、硬膜剤を加えることもできる。本発明の感光材料の処理において、安定化が水洗工程を経ることなく直接行われる場合、特開昭57−8543号、同58−14834号、同60−220345号等に記載の公知の方法を、すべて用いることができる。
その他、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミン四メチレンホスホン酸等のキレート剤、マグネシウムやビスマス化合物を用いることも好ましい態様でるあ。
【0023】
水洗工程又は安定化工程の好ましいpHは4〜10であり、更に好ましくは5〜8である。温度は感光材料の用途・特性等で種々設定し得るが、一般には15〜45℃好ましくは20〜40℃である。時間は5秒〜4分の間に任意に設定できるが、オーバーフロー液が補充される第二の処理においては、短い方が本発明の効果を有効に発揮でき、特にステインの低減が顕著に観察できる。特に好ましい時間は5秒〜50秒、更に好ましくは10秒〜40秒程度である。
また、本発明の水洗水や安定化工程の補充量は、前浴からの持込み量の1〜30倍程度の低補充において、本発明の効果が顕著に発揮できる。上記補充量はオーバーフローをストックする第一番目の感光材料の処理においても、また、オーバーフロー液が補充される第二番目の処理においても適用されるのが好ましい。即ち、低補充の水洗や安定化工程においては、タンク内やストックタンクでの液の滞留時間が長くなり、ストック液の劣化が著しく進行するが、本発明の手法である、調整段階で希釈やpH調整により、劣化速度を遅らせたり、保恒剤等の添加により、処理液を再び安定にすることが可能となり、第二番目の処理が、より安定にすることが可能となるためである。
【0024】
以上のように本発明の水洗工程や安定化工程において、オーバーフロー液をストックし、調整後、他の感光材料の処理の補充液として再利用することが可能である。この場合の調整法とは、保恒剤である亜硫酸塩、重亜硫酸塩やスルフィン酸類の添加であり、また、イオン交換樹脂等との接触により鉄イオンや銀イオンを除去したのちに、補充液として、再利用するのが望ましい態様である。
また、本発明の水洗水や安定液は、オーバーフロー液の補充以外に、必要に応じて、通常の補充液をも補充することができる。安定液の補充液は、通常1パート、多くても2パートで構成され、補充液を補充する場合の希釈率は1倍〜200倍、好ましくは10倍〜100倍程度である。
【0025】
本発明においては、必要に応じて加えられる補充液は各種包材により供給され、一度処理機内あるいは処理機近傍の補充液用タンクに移し替えられて使用されても良いし、補充液用の専用カートリッジのまま供給され、他に移しかえることなく、そのまま処理機等に、セットし用いられても良い。
これらの補充液を充填した容器の材質は、紙、プラスチック、金属等いかなる材質でも用いることができるが、特に酸素透過係数が50ミリリットル/(m・atm ・day)以下のプラスチック材料が好ましい。尚、酸素透過係数は「Oパーミエイション オブ プラスチック コンテイナー、モダーン パッキング」(O permeation of plastic container,Modern Packing;N.J.Calyan,1968)の12月号第143〜145頁に記載の方法により測定することができる。
好ましいプラスチック材料としては、具体的には塩化ビニリデン(PVDC)、ナイロン(NY)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル(PES)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVAL)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等を挙げることができる。
【0026】
本発明では、酸素透過性を低減する目的で、PVDC、NY、PE、EVA、EVAL及びPETの使用が好ましい。
これらの材料は単一で使用し、成形して使用されても良いし、フィルム状にし、複数種貼り合せて使用する方法(いわゆる複合フィルム)を用いても良い。また、容器の形状としては、瓶タイプ、キュービックタイプ、ピロータイプ等の各種形状を使用することができるが、本発明はフレキシブルで取扱性が容易で使用後減容化が可能なキュービックタイプ及びこれに類する構造が特に好ましい。
本発明においては、いかなる処理機に適用することもできるが、特に一体構造処理機に適用する場合がスぺースのより一層の削減や、小型化が可能となり、更には、補充用の配管も設営が容易であるために、好ましい態様である。ここでいう一体型処理機とは同一のフレーム上あるいは同一のケーシング内に処理液の異なる2つ以上の処理工程を設置されたものであり、具体的には、特開昭64−15741号、特開平4−141645号、同4−141646号等に記載の自動現像機をあげることができる。
【0027】
本発明に用いられる撮影用感光材料は、支持体上に青感色性層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が設けられていればよく、ハロゲン化銀乳剤層および非感光性層の層数および層順に特に制限はない。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料であり、該感光性層は青色光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置される。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設置順をもとり得る。
【0028】
上記のハロゲン化銀感光性層の間および最上層、最下層には各種の中間層等の非感光性層を設けてもよい。
該中間層には、特開昭61−43748号、同59−113438 号、同59−113440 号、同61−20037号、同61−20038号明細書に記載されるようなカプラー、DIR化合物等が含まれていてもよく、通常用いられるように混色防止剤を含んでいてもよい。
各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳剤層は、西独特許第 1,121,470号あるいは英国特許第923,045 号に記載されるように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層構成を好ましく用いることができる。通常は、支持体に向かって順次感光度が低くなる様に配列するのが好ましく、また各ハロゲン乳剤層の間には非感光性層が設けられていてもよい。また、特開昭57−112751 号、同62− 200350号、同62−206541 号、62−206543 号等に記載されているように支持体より離れた側に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。
具体例として支持体から最も遠い側から、低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL) /高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置することができる。
また特公昭 55−34932 号公報に記載されているように、支持体から最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列することもできる。また特開昭56−25738号、同62−63936号明細書に記載されているように、支持体から最も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列することもできる。
また特公昭49−15495号公報に記載されているように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度の異なる3層から構成される配列が挙げられる。このような感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開昭59−202464 号明細書に記載されているように、同一感色性層中において支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。
その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層などの順に配置されていてもよい。また、4層以上の場合にも、上記の如く配列を変えてよい。
色再現性を改良するために、米国特許第4,663,271 号、同第 4,705,744号,同第 4,707,436号、特開昭62−160448 号、同63− 89850 号の明細書に記載の、BL,GL,RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のドナー層(CL) を主感光層に隣接もしくは近接して配置することが好ましい。
上記のように、それぞれの感光材料の目的に応じて種々の層構成・配列を選択することができる。
【0029】
本発明に用いられる写真感光材料が、撮影用の場合、例えばカラーネガフィルム又は撮影用カラーポジフィルム(カラー反転フィルム)の場合には、その写真乳剤層に含有される好ましいハロゲン化銀は約30モル%以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もしくはヨウ塩臭化銀である。特に好ましいのは約2モル%から約25モル%までのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀である。
本発明の写真感光材料が、カラープリント系の場合には、その写真乳剤層に含有されるハロゲン化銀としては、実質的にヨウ化銀を含まない塩臭化銀もしくは塩化銀よりなるものを好ましく用いることができる。ここで実質的にヨウ化銀を含まないとは、ヨウ化銀含有率が1モル%以下、好ましくは0.2モル%以下のことをいう。これらの塩臭化銀乳剤のハロゲン組成については任意の臭化銀/塩化銀のものを用いることができる。この比率は目的に応じて広い範囲をとりうるが、塩化銀比率が2モル%以上のものを好ましく用いることができる。特にカラーペーパー感光材料には塩化銀含有率の高い所謂高塩化銀乳剤が好ましく用いられる。これらの高塩化銀乳剤の塩化銀含有率は、90モル%以上が好ましく、95モル%以上がさらに好ましい。現像処理液の補充量を低減する目的で、塩化銀含有率が98〜99.9モル%であるようなほぼ純塩化銀の塩臭化銀乳剤も好ましく用いられる。
本発明においては、第一のハロゲン化銀感光材料が、カラーネガフィルムであり、第二のハロゲン化銀感光材料がカラーペーパーである場合が特に好ましい。
写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶を有するもの、球状、板状のような変則的な結晶形を有するもの、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの複合形でもよい。
ハロゲン化銀の粒径は、約 0.2μm以下の微粒子でも投影面積直径が約10μmに至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよい。
本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(RD)No.17643 (1978年12月), 22〜23頁, “I. 乳剤製造(Emulsionpreparation and types)”、および同No.18716 (1979年11月), 648 頁、同No.307105(1989年11月),863 〜865 頁、およびグラフキデ著「写真の物理と化学」,ポールモンテル社刊(P.Glafkides, Chemie et Phisique Photographique, Paul Montel, 1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス社刊(G.F.Duffin,Photographic Emulsion Chemistry (Focal Press, 1966))、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Zelikman et al., Making and Coating Photographic Emulsion, Focal Press, 1964) などに記載された方法を用いて調製することができる。
【0030】
米国特許第 3,574,628号、同 3,655,394号および英国特許第 1,413,748号などに記載された単分散乳剤も好ましい。
また、アスペクト比が約3以上であるような平板状粒子も本発明に使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutoff, PhotographicScience and Engineering )、第14巻 248〜257頁(1970年);米国特許第 4,434,226号、同 4,414,310号、同 4,433,048号、同 4,439,520号および英国特許第 2,112,157号などに記載の方法により簡単に調製することができる。
結晶構造は一様なものでも、内部と外部とが異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構造をなしていてもよい、また、エピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合物と接合されていてもよい。また種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。
上記の乳剤は潜像を主として表面に形成する表面潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型でも表面と内部のいずれにも潜像を有する型のいずれでもよいが、ネガ型の乳剤であることが必要である。内部潜像型のうち、特開昭 63−264740号に記載のコア/シェル型内部潜像型乳剤であってもよい。このコア/シェル型内部潜像型乳剤の調製方法は、特開昭 59−133542号に記載されている。この乳剤のシェルの厚みは、現像処理等によって異なるが、3〜40nmが好ましく、5〜20nmが特に好ましい。
【0031】
ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このような工程で使用される添加剤はリサーチ・ディスクロージャーNo.17643、同No.18716および同No.307105 に記載されており、その該当箇所を後掲の表にまとめた。
本発明に用いられる感光材料には、感光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハロゲン組成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特性の異なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用することができる。
米国特許第 4,082,553号に記載の粒子表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子、米国特許第 4,626,498号、特開昭 59−214852号に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、コロイド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または実質的に非感光性の親水性コロイド層に好ましく使用できる。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子とは、感光材料の未露光部および露光部を問わず、一様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒子のことをいう。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子の調製法は、米国特許第 4,626,498号、特開昭 59−214852号に記載されている。
粒子内部がかぶらされたコア/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成するハロゲン化銀は、同一のハロゲン組成をもつものでも異なるハロゲン組成をもつものでもよい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀としては、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれをも用いることができる。これらのかぶらされたハロゲン化銀粒子の粒子サイズには特別な限定はないが、平均粒子サイズとしては0.01〜0.75μm、特に0.05〜0.6μmが好ましい。また、粒子形状については特に限定はなく、規則的な粒子でもよく、また、多分散乳剤でもよいが、単分散( ハロゲン化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95%が平均粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)であることが好ましい。
【0032】
本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感光せずに、その現像処理において実質的に現像されないハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされていないほうが好ましい。
微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の含有率が0〜 100モル%であり、必要に応じて塩化銀および/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化銀を 0.5〜10モル%含有するものである。
微粒子ハロゲン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)が0.01〜0.5μmが好ましく、0.02〜 0.2μmがより好ましい。
微粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン化銀と同様の方法で調製できる。この場合、ハロゲン化銀粒子の表面は、化学的に増感される必要はなく、また分光増感も不要である。ただし、これを塗布液に添加するのに先立ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベンゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイド銀を好ましく含有させることができる。
【0033】
本発明に好ましく用いられる感光材料の塗布銀量は、カラーネガフィルムの場合好ましくは3g〜10g/m、最も好ましくは4g〜7.0g/mである。また、カラーペーパーでは、1.0g/m以下が好ましく、0.3g〜0.70g/mが最も好ましい。
このように塗布銀量が大きく異なった感光材料の2つの処理に適用することが、本発明においては、最も効果的である。
【0034】
本発明に使用できる公知の写真用添加剤も下記の3つのリサーチ・ディスクロージャーに記載されており、下記の表に関連する記載箇所を示した。
Figure 0003545454
【0035】
また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣化を防止するために、米国特許 4,411,987号や同第 4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと反応して、固定化できる化合物を感光材料に添加することが好ましい。
本発明の感光材料に、米国特許第 4,740,454号、同第 4,788,132号、特開昭62−18539号、特開平1−283551号に記載のメルカプト化合物を含有させることが好ましい。
本発明に用いられる感光材料に、特開平1−106052号に記載の、現像処理によって生成した現像銀量とは無関係にかぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤またはそれらの前駆体を放出する化合物を含有させることが好ましい。
本発明に用いられる感光材料に、国際公開WO88/04794号、特表平1−502912号に記載された方法で分散された染料またはEP 317,308A 号、米国特許 4,420,555号、特開平1−259358号に記載の染料を含有させることが好ましい。
本発明には種々のカラーカプラーを使用することができ、その具体例は前出のリサーチ・ディスクロージャーNo.17643、VII −C〜G、および同No.307105 、VII −C〜Gに記載された特許に記載されている。
イエローカプラーとしては、例えば米国特許第3,933,501 号、同第 4,022,620号、同第 4,326,024号、同第 4,401,752号、同第 4,248,961号、特公昭 58−10739 号、英国特許第 1,425,020号、同第 1,476,760号、米国特許第 3,973,968号、同第 4,314,023号、同第4,511,649 号、欧州特許第 249,473A 号、等に記載のものが好ましい。
【0036】
マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特許第 4,310,619号、同第 4,351,897号、欧州特許第 73,636 号、米国特許第 3,061,432号、同第 3,725,067号、リサーチ・ディスクロージャーNo.24220(1984年6月)、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスクロージャーNo.24230(1984年6月)、特開昭60−43659号、同61−72238号、同60−35730号、同55−118034 号、同60−185951 号、米国特許第4,500,630 号、同第4,540,654 号、同第 4,556,630号、国際公開WO88/04795号等に記載のものが特に好ましい。
シアンカプラーとしては、フェノール系及びナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第 4,052,212号、同第 4,146,396号、同第 4,228,233号、同第 4,296,200号、同第 2,369,929号、同第 2,801,171号、同第 2,772,162号、同第2,895,826 号、同第 3,772,002号、同第 3,758,308号、同第 4,334,011号、同第 4,327,173号、西独特許公開第3,329,729 号、欧州特許第 121,365A号、同第 249, 453A号、米国特許第 3,446,622号、同第 4,333,999号、同第 4,775,616号、同第 4,451,559号、同第 4,427,767号、同第 4,690,889号、同第 4,254,212号、同第 4,296,199号、特開昭 61−42658 号等に記載のものが好ましい。さらに、特開昭64−553号、同64−554号、同64−555号、同64−556に記載のピラゾロアゾール系カプラーや、米国特許第4,818,672 号に記載のイミダゾール系カプラーも使用することができる。
ポリマー化された色素形成カプラーの典型例は、米国特許第 3,451,820号、同第 4,080,211号、同第 4,367,282号、同第 4,409,320号、同第 4,576,910号、英国特許 2,102,137号、欧州特許第341,188A号等に記載されている。
【0037】
発色色素が適度な拡散性を有するカプラーとしては、米国特許第 4,366,237号、英国特許第 2,125,570号、欧州特許第 96,570 号、西独特許(公開)第 3,234,533号に記載のものが好ましい。
発色色素の不要吸収を補正するためのカラード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーNo.17643のVII −G項、同No.307105 のVII −G項、米国特許第4,163,670 号、特公昭57−39413号、米国特許第4,004,929 号、同第4,138,258号、英国特許第1,146,368 号に記載のものが好ましい。また、米国特許第 4,774,181号に記載のカップリング時に放出された蛍光色素により発色色素の不要吸収を補正するカプラーや、米国特許第 4,777,120号に記載の現像主薬と反応して色素を形成しうる色素プレカーサー基を離脱基として有するカプラーを用いることも好ましい。
カップリングに伴って写真的に有用な残基を放出する化合物もまた本発明で好ましく使用できる。現像抑制剤を放出するDIRカプラーは、前述のRD 17643、VII −F項及び同No.307105 、VII −F項に記載された特許、特開昭57−151944 号、同57−154234 号、同60−184248 号、同63−37346号、同63−37350号、米国特許4,248,962 号、同4,782,012 号に記載されたものが好ましい。
R.D.No.11449、同 24241、特開昭61−201247 号等に記載の漂白促進剤放出カプラーは、漂白能を有する処理工程の時間を短縮するのに有効であり、特に、前述の平板状ハロゲン化銀粒子を用いる感光材料に添加する場合に、その効果が大である。現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進剤を放出するカプラーとしては、英国特許第 2,097,140号、同第 2,131,188号、特開昭59−157638 号、同59−170840 号に記載のものが好ましい。また、特開昭 60−107029号、同 60−252340号、特開平 1−44940号、同 1−45687号に記載の現像主薬の酸化体との酸化還元反応より、かぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤等を放出する化合物も好ましい。
【0038】
その他、本発明に用いられる感光材料に用いることのできる化合物としては、米国特許第 4,130,427号等に記載の競争カプラー、米国特許第 4,283,472号、同第 4,338,393号、同第 4,310,618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60−185950 号、特開昭62−24252号等に記載のDIRレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物もしくはDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特許第173,302A号、同第313,308A号に記載の離脱後復色する色素を放出するカプラー、米国特許第 4,555,477号等に記載のリガンド放出カプラー、特開昭63−75747号に記載のロイコ色素を放出するカプラー、米国特許第4,774,181 号に記載の蛍光色素を放出するカプラー等が挙げられる。
【0039】
本発明に使用するカプラーは、種々の公知分散方法により感光材料に導入できる。
水中油滴分散法に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第 2,322,027号などに記載されている。水中油滴分散法に用いられる常圧での沸点が175 ℃以上の高沸点有機溶剤の具体例としては、フタル酸エステル類(ジブチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジ−2− エチルヘキシルフタレート、デシルフタレート、ビス(2,4−ジ−t− アミルフェニル)フタレート、ビス(2,4−ジ−t− アミルフェニル)イソフタレート、ビス(1,1−ジエチルプロピル)フタレートなど)、リン酸またはホスホン酸のエステル類(トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリ−2− エチルヘキシルホスフェート、トリドデシルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクロロプロピルホスフェート、ジ−2− エチルヘキシルフェニルホスホネートなど)、安息香酸エステル類(2−エチルヘキシルベンゾエート、ドデシルベンゾエート、2−エチルヘキシル−p− ヒドロキシベンゾエートなど) 、アミド類(N,N−ジエチルドデカンアミド、N,N−ジエチルラウリルアミド、N−テトラデシルピロリドンなど) 、アルコール類またはフェノール類(イソステアリルアルコール、2,4−ジ−tert−アミルフェノールなど)、脂肪族カルボン酸エステル類(ビス(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼレート、グリセロールトリブチレート、イソステアリルラクテート、トリオクチルシトレートなど)、アニリン誘導体(N,N−ジブチル−2− ブトキシ−5−tert−オクチルアニリンなど)、炭化水素類(パラフィン、ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレンなど)などが挙げられる。また補助溶剤としては、沸点が約30℃以上、好ましくは50℃以上約 160℃以下の有機溶剤などが使用でき、典型例としては酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−エトキシエチルアセテート、ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
ラテックス分散法の工程、効果および含浸用のラテックスの具体例は、米国特許第 4,199,363号、西独特許出願(OLS)第 2,541,274号および同第2,541,230 号などに記載されている。
【0040】
本発明に用いられるカラー感光材料中には、フェネチルアルコールや特開昭 63−257747号、同 62−272248号、および特開平 1−80941号に記載の1,2−ベンズイソチアゾリン −3−オン、n−ブチル p−ヒドロキシベンゾエート、フェノール、4−クロル−3,5− ジメチルフェノール、2−フェノキシエタノール、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール等の各種の防腐剤もしくは防黴剤を添加することが好ましい。
本発明に使用できる適当な支持体は、例えば、前述のRD.No.17643の28頁、同No.18716の 647頁右欄から 648頁左欄、および同No.307105 の 879頁に記載されている。
本発明に用いられる感光材料は、乳剤層を有する側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm 以下であることが好ましく、23μm 以下がより好ましく、18μm 以下が更に好ましく、16μm 以下が特に好ましい。また膜膨潤速度T1/2 は30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚を意味し、膜膨潤速度T1/2 は、当該技術分野において公知の手法に従って測定することができる。例えば、エー・グリーン(A.Green)らによりフォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング (Photogr.Sci.Eng.),19巻、2号、124 〜129 頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用することにより、測定でき、T1/2 は発色現像液で30℃、3 分15秒処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚とし、飽和膜厚の1/2 に到達するまでの時間と定義する。
膜膨潤速度T1/2 は、バインダーとしてのゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時条件を変えることによって調整することができる。また、膨潤率は 150〜400 %が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚に従って計算できる。
本発明に用いられる感光材料は、乳剤層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm 〜20μm の親水性コロイド層(バック層と称す)を設けることが好ましい。このバック層には、前述の光吸収剤、フィルター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性剤等を含有させることが好ましい。このバック層の膨潤率は150 〜500 %が好ましい。
【0041】
【実施例】
実施例1
下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、下記に示すような組成の各層よりなるカラーネガフィルムである試料1−Aを作成した。
(感光層の組成)
各層に使用する素材の主なものは下記のように分類されている;
ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤
ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤
ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤
ExS:増感色素
塗布量はハロゲン化銀およびコロイド銀については銀のg/m単位で表した量を、またカプラー、添加剤およびゼラチンについてはg/m単位で表した量を、また増感色素については同一層内のハロゲン化銀1モルあたりのモル数で示した。
【0042】
第1層(ハレーション防止層)
黒色コロイド銀 0.10
ゼラチン 1.90
ExM−1 2.0×10−2
HBS−1 3.0×10−2
【0043】
第2層(中間層)
ゼラチン 2.10
UV−1 3.0×10−2
UV−2 6.0×10−2
UV−3 7.0×10−2
ExF−1 4.0×10−3
HBS−2 7.0×10−2
【0044】
第3層(低感度赤感乳剤層)
乳剤A 銀 0.15
乳剤B 銀 0.25
ゼラチン 1.50
ExS−1 1.0×10−4
ExS−2 3.0×10−4
ExS−3 1.0×10−5
ExC−1 0.11
ExC−3 0.11
ExC−4 3.0×10−2
ExC−7 1.0×10−2
HBS−1 7.0×10−3
【0045】
第4層(中感度赤感乳剤層)
乳剤C 銀 0.25
乳剤D 銀 0.45
ゼラチン 2.00
ExS−1 1.0×10−4
ExS−2 3.0×10−4
ExS−3 1.0×10−5
ExC−1 0.16
ExC−2 8.0×10−2
ExC−3 0.17
ExC−7 1.5×10−2
ExY−1 2.0×10−2
ExY−2 1.0×10−2
Cpd−10 1.0×10−4
HBS−1 0.10
【0046】
第5層(高感度赤感乳剤層)
乳剤E 銀 0.60
ゼラチン 1.60
ExS−1 1.0×10−4
ExS−2 3.0×10−4
ExS−3 1.0×10−5
ExC−5 7.0×10−2
ExC−6 8.0×10−2
ExC−7 1.5×10−2
HBS−1 0.15
HBS−2 8.0×10−2
【0047】
第6層(中間層)
ゼラチン 1.10
P−2 0.17
Cpd−1 0.10
Cpd−4 0.17
HBS−1 5.0×10−2
【0048】
第7層(低感度緑感乳剤層)
乳剤F 銀 0.10
乳剤G 銀 0.15
ゼラチン 0.50
ExS−4 5.0×10−4
ExS−5 2.0×10−4
ExS−6 0.3×10−4
ExM−1 3.0×10−2
ExM−2 0.20
ExY−1 3.0×10−2
Cpd−11 7.0×10−3
HBS−1 0.20
【0049】
第8層(中感度緑感乳剤層)
乳剤H 銀 0.55
ゼラチン 1.00
ExS−4 5.0×10−4
ExS−5 2.0×10−4
ExS−6 3.0×10−5
ExM−1 3.0×10−2
ExM−2 0.25
ExM−3 1.5×10−2
ExY−1 4.0×10−2
Cpd−11 9.0×10−3
HBS−1 0.20
【0050】
第9層(高感度緑感乳剤層)
乳剤I 銀 0.45
ゼラチン 0.90
ExS−4 2.0×10−4
ExS−5 2.0×10−4
ExS−6 2.0×10−5
ExS−7 3.0×10−4
ExM−1 1.0×10−2
ExM−4 3.9×10−2
ExM−5 2.6×10−2
Cpd−2 1.0×10−2
Cpd−9 2.0×10−4
Cpd−10 2.0×10−4
HBS−1 0.20
HBS−2 5.0×10−2
【0051】
第10層(イエローフィルター層)
ゼラチン 0.90
黄色コロイド銀 5.0×10−2
Cpd−1 0.20
HBS−1 0.15
【0052】
第11層(低感度青感乳剤層)
乳剤J 銀 0.10
乳剤K 銀 0.20
ゼラチン 1.00
ExS−8 2.0×10−4
ExY−1 9.0×10−2
ExY−3 0.90
Cpd−2 1.0×10−2
HBS−1 0.30
【0053】
第12層(高感度青感乳剤層)
乳剤L 銀 0.40
ゼラチン 0.60
ExS−8 1.0×10−4
ExY−3 0.12
Cpd−2 1.0×10−3
HBS−1 4.0×10−2
【0054】
Figure 0003545454
【0055】
第14層(第2保護層)
ゼラチン 0.90
B−1(直径 1.5μm) 0.10
B−2(直径 1.5μm) 0.10
B−3 2.0×10−2
H−1 0.40
【0056】
更に、保存性、処理性、圧力耐性、防黴・防菌性、帯電防止性、及び塗布性をよくするために、下記のCpd−3、Cpd−5ないしCpd−8、P−1、P−2、W−1ないしW−3を添加した。
上記の他に、さらにB−4、F−1ないしF−11、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、イリジウム塩、及びロジウム塩が適宜、各層に含有されている。
次に本発明に用いた乳剤の一覧表および化合物の化学構造式または化学名を下に示した。
【0057】
【表1】
Figure 0003545454
【0058】
【表2】
Figure 0003545454
【0059】
表−Aにおいて、
(1)各乳剤は特開平2−191938号の実施例に従い、二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調整時に還元増感されている。
(2)各乳剤は特開平3−237450号の実施例に従い、各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されている。
(3)平板状粒子の調整には特開平1−158426号の実施例に従い、低分子量ゼラチンを使用している。
(4)平板状粒子および粒子構造を有する正常晶粒子には特開平3−237450号に記載されているような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されている。
【0060】
【化1】
Figure 0003545454
【0061】
【化2】
Figure 0003545454
【0062】
【化3】
Figure 0003545454
【0063】
【化4】
Figure 0003545454
【0064】
【化5】
Figure 0003545454
【0065】
【化6】
Figure 0003545454
【0066】
【化7】
Figure 0003545454
【0067】
【化8】
Figure 0003545454
【0068】
【化9】
Figure 0003545454
【0069】
【化10】
Figure 0003545454
【0070】
【化11】
Figure 0003545454
【0071】
【化12】
Figure 0003545454
【0072】
【化13】
Figure 0003545454
【0073】
次に、以下のようにして、カラーペーパー感光材料Pを作成した。
ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面にコロナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗層を設け、さらに種々の写真構成層を塗布して以下に示す層構成の多層カラー印画紙を作製した。塗布液は下記の様にして調製した。
【0074】
第一層塗布液調製
イエローカプラー(ExY)19.1gおよび色像安定剤(Cpd−1)4.4g及び色像安定剤(Cpd−7)0.7gに酢酸エチル27.2ccおよび溶媒(Solv−3)および(Solv−7)それぞれ4.1gを加え溶解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム8ccを含む10%ゼラチン水溶液185ccに乳化分散させて乳化分散物Aを調製した。一方、塩臭化銀乳剤A(立方体、平均粒子サイズ0.88μmの大サイズ乳剤と0.70μmの小サイズ乳剤との3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数はそれぞれ0.08と0.10、各サイズ乳剤とも臭化銀0.3モル%を粒子表面の一部に局在含有)が調製された。この乳剤には下記に示す青感性増感色素A、Bが銀1モル当たり大サイズ乳剤Aに対しては、それぞれ2.0×10−4モル、また小サイズ乳剤Aに対しては、それぞれ2.5×10−4モル添加されている。また、この乳剤の化学熟成は硫黄増感剤と金増感剤が添加して行われた。前記の乳化分散物Aとこの塩臭化銀乳剤Aとを混合溶解し、以下に示す組成となるように第一層塗布液を調製した。
【0075】
第二層から第七層用の塗布液も第一層塗布液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。
【0076】
また、各層にCpd−10とCpd−11をそれぞれ全量が25.0mg/mと50.0mg/mとなるように添加した。
【0077】
各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には下記の分光増感色素をそれぞれ用いた。
【0078】
【化14】
Figure 0003545454
【0079】
(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤Aに対しては各々2.0×10−4モル、また小サイズ乳剤Aに対しては各々2.5×10−4モル)
【0080】
【化15】
Figure 0003545454
【0081】
(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤Bに対しては4.0×10−4モル、小サイズ乳剤Bに対しては5.6×10−4モル)
および、
【0082】
【化16】
Figure 0003545454
【0083】
(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤Bに対しては7.0×10−5モル、また小サイズ乳剤Bに対しては1.0×10−5モル)
【0084】
【化17】
Figure 0003545454
【0085】
(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤Cに対しては0.9×10−4モル、また小サイズ乳剤Cに対しては1.1×10−4モル)
【0086】
赤感性乳剤層に対しては、下記の化合物をハロゲン化銀1モル当たり2.6×10−3モル添加した。
【0087】
【化18】
Figure 0003545454
【0088】
また青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1モル当たり8.5×10−5モル、7.7×10−4モル、2.5×10−4モル添加した。
【0089】
また、青感性乳剤層と緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化銀1モル当たり、1×10−4モルと2×10−4モル添加した。
【0090】
また、イラジエーション防止のために乳剤層に下記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加した。
【0091】
【化19】
Figure 0003545454
【0092】
(層構成)
以下に各層の組成を示す。数字は塗布量(g/m)を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量を表す。
【0093】
支持体
ポリエチレンラミネート紙
〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(TiO)と青味染料(群青)を含む〕
【0094】
第一層(青感性乳剤層)
前記の塩臭化銀乳剤A 0.30
ゼラチン 1.22
イエローカプラー(ExY) 0.82
色像安定剤(Cpd−1) 0.19
溶媒(Solv−3) 0.18
溶媒(Solv−7) 0.18
色像安定剤(Cpd−7) 0.06
【0095】
第二層(混色防止層)
ゼラチン 0.64
混色防止剤(Cpd−5) 0.10
溶媒(Solv−1) 0.16
溶媒(Solv−4) 0.08
【0096】
Figure 0003545454
【0097】
第四層(紫外線吸収層)
ゼラチン 1.41
紫外線吸収剤(UV−1) 0.47
混色防止剤(Cpd−5) 0.05
溶媒(Solv−5) 0.24
【0098】
Figure 0003545454
【0099】
第六層(紫外線吸収層)
ゼラチン 0.48
紫外線吸収剤(UV−1) 0.16
混色防止剤(Cpd−5) 0.02
溶媒(Solv−5) 0.08
【0100】
第七層(保護層)
ゼラチン 1.10
ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度17%) 0.17
流動パラフィン 0.03
【0101】
【化20】
Figure 0003545454
【0102】
【化21】
Figure 0003545454
【0103】
【化22】
Figure 0003545454
【0104】
【化23】
Figure 0003545454
【0105】
【化24】
Figure 0003545454
【0106】
【化25】
Figure 0003545454
【0107】
【化26】
Figure 0003545454
【0108】
以上のようにして得られたカラーネガフィルム試料1−Aをカラーネガ用処理機で、またカラーネガプリント試料Pを、各々像様露光後、以下の処理工程で、連続処理を行なった。処理量は各々の漂白定着浴のタンク容量の3倍補充するまで行なった。
【0109】
Figure 0003545454
【0110】
Figure 0003545454
補充量は第3表に記載の200mlと2000mlの2種についてランニングを行った。前浴からの持込み量は40ml/mであった。
*** カラーネガフィルム処理のオーバーフロー液を補充した。別途詳細記載。
【0111】
用いた各処理液の組成は以下の通りである。
Figure 0003545454
【0112】
Figure 0003545454
【0113】
Figure 0003545454
【0114】
Figure 0003545454
【0115】
カラーペーパー用漂白定着液の補充液は、カラーネガフィルム用漂白定着液のオーバーフロー液を補充たが、その補充方法は下記のA〜Dの4つの方法を用い、その各々についてランニング試験を行った。
カラーペーパー用漂白定着液の補充法A(比較例)
カラーネガフィルムのオーバーフロー液を一旦ストックし調整せずにそのまま補充した。
カラーペーパー用漂白定着液の補充法B(本発明)
カラーネガフィルムのオーバーフロー液を一旦ストックしたのち、水で50%に希釈し補充した。
カラーペーパー用漂白定着液の補充法C(本発明)
カラーネガフィルムのオーバーフロー液を一旦ストックしたのち、水で50%に希釈し、更にpHが5.0〜5.3のものを5.7に調整して補充した。
カラーペーパー用漂白定着液の補充法D(本発明)
カラーネガフィルムのオーバーフロー液をストックしたのち、水で50%に希釈し、亜硫酸アンモニウムを20g/リットル添加し、更にpHが5.0〜5.3のものを5.7に調整して補充した。
【0116】
リンス液はカラーネガフィルム用/カラーペーパー用とも共通処方でかつ、タンク液/補充液とも同じものを使用した。
リンス液
塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g
脱イオン水(導電率5μs/cm以下) 1000ミリリットル
pH 6.5
カラーネガフィルム用安定液は、タンク液/補充液とも共通で以下のものを使用した。
【0117】
Figure 0003545454
【0118】
更に、前述したカラーペーパーに感光計(富士写真フイルム株式会社製、FWH型、光源の色温度3200°K)を使用し、階段ウエッジ露光を与えた。この時の露光は、0.1秒の露光時間で250CMSの露光量となるように行った。
【0119】
上記試料を各々前記ランニングテスト終了後に、カラーペーパー用自動現像機にて処理を行い、脱銀性及びステイン及び画像保存性を以下の方法で評価した。
脱銀性 : 試料の最大濃度点において残存している銀量を蛍光X線分析法により測定した。(μg/cm
ステイン: 試料の未露光部においてイエロー濃度をマクベス濃度計を用いて測定した。(Dmin)
画像保存性:処理済試料を80°C/70%RHにて4週間保存し、経時後のイエローステインの増加量を測定した。(ΔDmin)
結果を第3表に示す。
【0120】
【表3】
Figure 0003545454
【0121】
第3表において、カラーネガ用の漂白定着液のオーバーフロー液を直接カラーペーパー処理に補充した補充法Aは、脱銀不良が発生し、処理済みのカラーペーパーのステインが上昇し、画像保存性が悪化するのに対して、オーバーフロー液を希釈した補充法Bや、更にpH調整を行った、補充法C、更に保恒剤を添加した補充法Dは、上記問題点が全て解決され、良好な結果が得られた。更に、リンス浴の補充量は、前浴からの持込み量の5倍である200ml/mの条件にてより顕著に発揮することができた。
【0122】
実施例2
実施例1にて調製したカラーネガフィルム試料1−Aと、カラーペーパー試料Pを用いて下記処理工程にて連続処理を行った。
Figure 0003545454
尚、現像液の漂白工程への持ち込み量、及び定着液の安定工程への持ち込み量は35mm巾の感光材料1m長さ当たりそれぞれ2.5ミリリットル、2.0ミリリットルであった。
【0123】
以下に処理液の組成を示す。
Figure 0003545454
【0124】
Figure 0003545454
【0125】
Figure 0003545454
【0126】
Figure 0003545454
【0127】
また、カラーペーパー用の処理工程を以下に示す。
Figure 0003545454
* タンク(4) →(3) →(2) →(1) へのカスケード方式
** リンス時間は各浴5秒/10秒/20秒の3つの時間についてその各々のランニングを行った。
*** カラーネガ処理のオーバーフロー液を補充した。別途詳細記載。
用いた各処理液の処方を下記に示す。
【0128】
Figure 0003545454
【0129】
Figure 0003545454
【0130】
カラーペーパー用漂白液の補充液は、カラーネガフィルム用漂白液のオーバーフロー液を補充たが、その補充方法は下記のA、Bの2つの方法を用い、その各々についてランニング試験を行った。
カラーペーパー用漂白液の補充法A(比較例)
カラーネガフィルムのオーバーフロー液をストックしそのまま補充した。
カラーペーパー用漂白定着液の補充法B(本発明)
カラーネガフィルムのオーバーフロー液をストックしたのち、水で33%に希釈しpHを5.5に調製の後、補充した。
Figure 0003545454
【0131】
カラーペーパー用定着液の補充液は、カラーネガフィルム用定着液のオーバーフロー液を補充したが、その補充方法は下記のC、Dの2つの方法を用い、その各々についてランニング試験を行った。
カラーペーパー用定着液の補充法C(比較例)
カラーネガフィルムのオーバーフロー液を一旦ストックし調整せずにそのまま補充した。
カラーペーパー用定着液の補充法D(本発明)
カラーネガフィルムのオーバーフロー液をストックしたのち、水で50%に希釈した後、補充した。
【0132】
上記試料を各々前記ランニングテスト終了後に、試料Pに実施例1と同様にして露光し、カラーペーパー用自動現像機にて処理を行い、写真特性及びステイン及び画像保存性を下記の方法で評価した。
写真特性: 試料のRLの最大濃度をマクベス濃度計にて測定した。
(Dmax )
ステイン: 試料の未露光部においてイエロー濃度をマクベス濃度計を用いて測定した。(Dmin)
画像保存性:処理済試料を80°C/70%RHにて4週間保存し、経時後のイエローステインの増加量を測定した。(ΔDmin)
結果を第4表に示す。
【0133】
【表4】
Figure 0003545454
【0134】
第4表において、漂白液及び定着液のオーバーフロー液を直接補充したNo.1,5,9においては、シアン色素の発色不良(所謂復色不良)が生じ、又、ステインの上昇や、画像保存生の悪化が起こるのに対し、本発明では、上記問題点が解決されている。更に、上記効果は、リンス時間が50秒以内の処理において、より顕著に得られることが明白である。

Claims (4)

  1. 異なった2種以上のハロゲン化銀カラー写真感光材料の連続処理方法において、第一のハロゲン化銀カラー写真感光材料であるカラーネガフィルムの処理により生じたオーバーフロー液を一度ストックし、少なくとも希釈による調整を行なった後に、第二のハロゲン化銀カラー写真感光材料であるカラーぺーパーの処理に補充し、前記オーバーフロー液は、漂白液、定着液及び漂白定着液から選ばれる少なくとも一種の処理液であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
  2. 前記オーバーフロー液の前記希釈が、4/5〜1/4であることを特徴とする請求項1記載の感光材料の処理方法。
  3. 上記カラーぺーパーの処理工程において、水洗又は安定化工程の処理時間が5秒〜50秒であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
  4. 上記カラーぺーパーの処理工程において、水洗又は安定化浴への補充量が前浴からの持込み量の1〜30倍であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
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