JP3543914B2 - ドア装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吊り下げ式扉を一方向に自動的に移動させる機構を備えたドア装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上方にレールを配した吊り下げ型のスライドドアにおいては、扉を自動的にその開放位置に移動させる機構としては、おおよそ3つの型式がある。
第1に扉の上端部に設けた案内板に、牽引部材の一端を固定し、扉の移動する延長方向位置に配した駆動源(モータ等)と牽引部材の他端とを固定し、駆動源により牽引部材を牽引することにより、扉を開放位置に駆動させるものがある。これを円弧状の扉に適用したものが、実公平3−22468号公報に開示されている。第2に、上述の駆動源の代わりに、滑車とウエイトとを用いて、垂直方向へ引っ張る力を発生させて扉を駆動させるものがあり、その例としては、例えば実公平3−21420号公報及び実公平4−13346号公報に開示されたものがあげられる。
第3に、上方に配したレールを傾斜させて、扉自体の重さにより滑動させるものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の第1の型式のものでは、レール端部に駆動源が設けられ、ここから牽引部材が延びるので、これらの部材を覆うカバーが必要となり、全体の美観を損ない、また牽引部材を使用するため、その部材自体の摩耗、破損のおそれも生じ、その上部品点数も多くなりコスト高となる。
第2の型式のものでは、垂直方向に移動するウエイトを収容する空間を必要とし、その配置に問題を生ずる。
第3の型式のものでは、レールの傾斜角度の調整に手間がかかるという問題がある上、見栄えも悪い。
【0004】
本発明は、上述の諸問題点を解消し、簡単な構成で、美観的にも優れ、低コストで製作可能な、吊り下げ式扉を一方向に自動的に移動させる機構を備えたドア装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 扉の上方に円弧状レールを設置し、このレールに、前記扉を移動可能に吊支したドア装置において、帯状の可撓部材を、扉の上端に上下方向を向く軸をもって軸支した巻取ドラムにより巻取るようにした巻取装置を前記扉の上端に取り付け、かつ前記可撓部材の端部を、前記レールの端部に取り付け、前記可撓部材がレールの内側壁の内面に接するように配置する。
【0006】
(2) 上記(1)項において、可撓部材を、帯状の巻ばねとする。
【0007】
(3) 上記(1)または(2)項において、扉の形状を、レールに沿う円弧状のものとする。
【0008】
(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、レールを走行する走行装置を扉の上端の前後部に設け、かつ巻取装置を、両走行装置の間に配設する。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1〜図4は、本発明のドア装置を、吊り下げ式の円弧状の扉を備えるトイレに適用した実施例を示す。
この例は、半円形の扉(10)が、常時はその開放位置に自動的に移動される型式のものである。
【0010】
図1に示すように、並設されている2つのトイレのそれぞれは、両側の側壁(1)及び後壁(2)により仕切られ、前方は大きく開放されて、前方開口部(3)となっている。
【0011】
前面開口部(3)には、図1の左方の側壁(1)の前端から、右方の側壁(1)の方向に延びる前面板(4)が、左方の側壁(1)に取り付けられている。
右方の側壁(1)の前端からは、左方の側壁(1)の方向に延びる狭幅の前面板(4a)が、右方の側壁(1)に取り付けられている。この前面板(4a)は、トイレ間では、前面板(4)の延長部分とされている。
【0012】
左方の側壁(1)の上部には、前後方向を向く円弧状の収納レール(5a)が、前面板(4)の上端に、支持金具(6)により、また、その後方の支持金具(13)により水平に取り付けられている。
【0013】
前面板(4)(4a)の上端には、支持金具(6)(14)により、収納レール(5a)と同一曲率の円弧状の水平の間仕切レール(5b)が掛け渡されている。
収納レール(5a)と間仕切レール(5b)とは、その中心を同じくし、連続してほぼ半円を形成している。
【0014】
図2及び図3に示すように、収納レール(5a)及び間仕切レール(5b)により形成される半円形のレール(5)には、2つの走行装置(11)を介して、このレールとほぼ同一の曲率をもつ板状の扉(10)が吊支されている。
図1に示すように、2つの走行装置(11)は、扉(10)の上端の左右端部近くに配設されている。
【0015】
同じく図1に示すように、扉(10)は、おおよそ1/4円弧状をなし、前方開口部(3)を覆うに充分の長さのものである。
図1の左側のトイレは、扉(10)が開放された状態(「空き」状態)、右側のトイレは、扉(10)が前方開口部(3)を閉鎖または閉止した状態(「使用中」状態)を示している。
【0016】
左右両端部の走行装置(11)の中間では、巻取装置として、コンストンばねと称される、巻取ドラム(20)に薄板状すなわち帯状の卷ばねのような可撓部材(21)をぜんまい式に巻き付けた1軸式の定トルクばね(22)が、扉(10)の上端に軸着され、レール(5)内に収容されている。
【0017】
定トルクばね(22)の卷ばね(21)の端部は、上下方向での位置がフリーの状態で軸支されている卷取ドラム(20)から、レール(5a)(5b)の内側面に沿って引き出され、収納レール(5a)の端部にボルト(23)により固着されている。
【0018】
符号(16)は、コイルばね付きのストッパで、収納レール(5a)内に取り付けられ、コイルばねが、2対の走行車輪を有する走行装置(11)の軸に、緩衝作用を伴って衝突して扉(10)の移動を停止させるものである。
【0019】
このような構成であるので、収納位置から扉(10)が閉鎖位置へと引き出されるにつれ、定トルクばね(22)の卷取ドラム(20)自身が回転しながら卷ばね(21)が引き出され、レール(5a)(5b)の内側面に密接して展開する。
【0020】
卷ばね(21)の取り付けの向きは、その端部が卷取ドラム(20)に対して、レール(5)の内側壁の内面側に来るような向きにしてあるため、扉(10)の移動に伴う卷ばね(21)の引き出しによる卷取ドラム(20)の回転方向と、卷ばね(20)の引っ張りにより巻取ドラム(20)に対して掛かる荷重の方向とが同じ方向であるため、巻取ドラム(20)の回転はスムーズに行うことができる。また、扉(10)の移動が進むにつれ、巻ばね端部の位置と巻取ドラム(20)の位置との間にレール(5)の内側壁の内面が突出し、巻ばね(21)がレールの内側壁の内面に密接する。
【0021】
この際、巻ばね(21)の端部がレールの端部に固定されているので、巻取ドラム(20)の移動は、巻ばね(21)の卷きを戻すように行われ、巻ばね(21)はレール(5)の内側壁と接触はするが、擦ることはないので摩耗は生じない。
【0022】
さらに扉(10)の移動を進めると、戸先側の走行装置(11)の軸がストッパ(16)に衝突して止まり、扉全閉の状態となり、使用者が扉(10)を施錠することが可能となる。
【0023】
扉(10)を、その全閉状態すなわち閉鎖位置における施錠状態から解錠すると、巻ばね(21)の定荷重定トルクの力により、扉(10)は、自動的に全開状態すなわち収納位置へ引き戻される。
【0024】
この時にも、扉(10)の移動に伴う巻取ドラム(20)の回転方向(巻ばね(21)を巻取って行く回転方向)は、レール(5)内を巻取ドラム(20)が移動することに抵抗とならない向きで回転するため、動きはスムーズで静かなものとなる。
【0025】
扉(10)が、全開の状態から全閉の状態への移行、あるいはその逆の場合において、巻取ドラム(20)から出た巻ばね(21)は、レール(5)の内側壁の内面に密接することになるため、巻取ドラム(20)とレール端部との間に存在する走行装置(11)の走行の障害にならず、スムーズな扉の開閉が実現される。
【0026】
なお、巻取ドラム(20)は、上下方向での位置がフリーの状態で軸に取り付けられているため、扉(10)の吊り下げ姿勢の調整を行って、レール(5)の底部水平面と扉(10)の上面との隙間が変わったとしても、レール(5)内での位置に影響を受けることはない。
【0027】
上述の実施例では、本発明ドア装置を、扉(10)を常時開放位置に付勢するように用いているが、これとは反対に、扉(10)を常時閉鎖位置に付勢するように用いることもできることはもちろんである。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果を奏する。
(1)扉の一方向に自動的に移動させるに必要な装置を構成する部材が簡単で、低コストによる製作が可能である。
【0028】
(2)レール外部にまで突出する部分がなく、その部分を覆うカバー等の必要もない。
【0029】
(3)レールを傾斜させる必要もないため、美観にすぐれ、しかも扉の動きが円滑なドア装置を実現できる。
【0030】
(4)レールを円弧状としたので、扉の閉鎖時における(トイレ)室内を広くすることができる。
【0031】
(5)帯状の可撓部材を、レールの内側壁の内面に接するように配置したことにより、帯状の可撓部材がレール内面に密着するので、走行装置の邪魔となることがなく、しかも密着はしても擦ることがないので、摩耗は生じない。
【0032】
(6)卷取装置を、扉の上端に軸支した卷取ドラムとしたので、巻取りに当たって巻取ドラム自体が回転し、スムーズに可撓部材を巻取ることができる。
【0033】
請求項2記載の発明のように、可撓部材を帯状の巻ばねとすると、レール内に収納されるので、外面に表れず、見栄えを損なうことなく、かつ、レールが円弧状であっても、レールに沿って変形するため、巻取装置による巻取りに支障を来すことがない。
さらに、反復使用しても、切断破断の恐れがない。
【0034】
請求項3記載の発明のように、扉の形状を、レールに沿った円弧状のものとすると、円弧状のレールに沿う扉の開閉をスムーズに行うことができる。
【0035】
請求項4記載の発明のように、レールを走行する走行装置を扉の上端の前後部に設けるとともに、巻取装置を両走行装置の間に配設すると、巻取装置がレール内に隠れ、空間の節約となるとともに、カバー等の使用が不要になり、しかも、巻取装置の作動に何等悪影響を及ぼすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を備えるトイレを2つ並設したものの平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う拡大断面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う横断平面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図である。
【符号の説明】
(1)側壁
(2)後壁
(3)前方開口部
(4)(4a)前面板
(5)レール
(5a)収納レール
(5b)間仕切レール
(6)支持金具
(10)扉
(11)走行装置
(13)(14)支持金具
(16)ストッパ
(20)巻取ドラム
(21)巻ばね(可撓部材)
(22)定トルクばね(巻取装置)
Claims (4)
- 扉の上方に円弧状レールを設置し、このレールに、前記扉を移動可能に吊支したドア装置において、帯状の可撓部材を、扉の上端に上下方向を向く軸をもって軸支した巻取ドラムにより巻取るようにした巻取装置を前記扉の上端に取り付け、かつ前記可撓部材の端部を、前記レールの端部に取り付け、前記可撓部材がレールの内側壁の内面に接するように配置したことを特徴とするドア装置。
- 可撓部材を、帯状の巻ばねとした請求項1記載のドア装置。
- 扉の形状を、レールに沿う円弧状のものとした請求項1または2に記載のドア装置。
- レールを走行する走行装置を扉の上端の前後部に設け、かつ巻取装置を、両走行装置の間に配設した請求項1〜3のいずれかに記載のドア装置。
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JP29749897A Expired - Fee Related JP3543914B2 (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | ドア装置 |
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1997
- 1997-10-29 JP JP29749897A patent/JP3543914B2/ja not_active Expired - Fee Related
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