JP3543781B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

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    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17566Ink level or ink residue control

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、印刷データに対応してインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドにインクを供給するために、各色ごとに独立して交換可能に装着されるインクカートリッジとを備えたインクジェット式記録装置に関し、特に記録装置に装着されたインクカートリッジにおけるインク残量の管理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、シリアルプリンティング方式のインクジェット式記録装置は、キャリッジに搭載されて主走査方向に移動するインクジェット式記録ヘッドと、前記主走査方向に直交する副走査方向に記録用紙を搬送させる紙送り手段が具備され、印刷データに基づいて記録ヘッドよりインク滴を吐出させることで、記録用紙に対して印刷が実行される。
【0003】
そして、ホームユーズとして用いられる比較的小型の記録装置においては、記録ヘッドに対してインクを供給するインクカートリッジが、例えばキャリッジ上に着脱可能に装着されるように構成されている。そして、各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量を計数することにより、各インクカートリッジのインク消費量を演算するインク消費量演算手段が具備され、いずれかのインクカートリッジにおけるインクの消費量(インク消費計数値)が所定の値に達した時に、インクエンドであると判定するように構成されている。
【0004】
前記した記録装置においては、インクエンドに基づくインクカートリッジの交換に際しては、インクエンドとなったカートリッジをキャリッジ上のカートリッジホルダから引き抜き、新たなインクカートリッジを再びキャリッジ上のカートリッジホルダ内に差し込む操作がなされる。
【0005】
この場合、この主の記録装置においては、キャリッジ上のカートリッジホルダの下底部には、中空状のインク導入針が、上部に向かって配置されている。そして、新たなインクカートリッジを装着する場合には、インクカートリッジにおけるインク供給口を前記インク導入針に向かって押し込むことで、インク導入針に対してカートリッジのインク供給口が接合され、インクカートリッジよりキャリッジに搭載された記録ヘッドに対してインクが供給されるようになされる。
【0006】
前記したようなインクカートリッジの交換操作を行った場合、カートリッジホルダの下底部に配置された中空状のインク導入針より空気が侵入し、前記インク導入針内に空気を閉じ込めるという問題が発生する。この閉じ込められた空気の一部は、印刷動作等によるインクの流れに乗って記録ヘッド内に移動し、記録ヘッドからの正常なインク滴の吐出作用に障害を与え、印刷不良を発生させるという問題を招来する。
【0007】
このために、記録ヘッドのノズル形成面を封止することができるキャッピング手段が備えられ、当該キャッピング手段内を吸引ポンプにより負圧にして吸引することで、記録ヘッドからインクを吸引し、同時にインク流路に閉じ込められた空気を排出する操作が実行される。このように、インクカートリッジの交換後になされるインクの吸引排出操作を、交換クリーニング動作と称している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した記録装置の多くは、各カートリッジから供給される例えば、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各インクを1つの記録ヘッドに形成された各ノズル列より吐出するように構成されている。そして、前記した交換クリーニング動作を実行した場合においては、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止する1つのキャッピング手段によって、各色のインクをそれぞれ比較的多量に吸引する操作が実行される。
【0009】
したがって、ある色の第1のカートリッジがインクエンドに達して、新たなカートリッジに交換し、前記した交換クリーニングを実行した場合、他のインク量が少ない第2のカートリッジにおいては、前記交換クリーニングの実行により、インクエンドになるという状況が発生し得る。さらに前記第2のカートリッジを交換することにより、再度交換クリーニングが実行された場合には、さらに他の第3のカートリッジがインクエンドになるという状態も発生し得る。
【0010】
また、ある色のカートリッジを交換して、前記した吸引動作を実行した際には、他のカートリッジはインクエンドに達していなくとも、印刷動作を再開させた場合、わずかな印刷動作の実行により、他のいずれかのカートリッジがインクエンドとなり、再びインクカートリッジの交換作業を余儀なくされるという状態も発生し得る。
【0011】
図12ないし図15は、前記した状態が発生し得る状況を模式的に示したものである。ここでは、各色のカートリッジのインクの使用量(インク消費計数値)をハッチングによって示している。したがって計数値がインクエンドに至った場合には、当該インクカートリッジはインクエンドと見なされる。ここで、図12に示されたように、例えばブラックインクがインクエンド(計数値A)に至った場合、ブラックインクカートリッジが交換される。
【0012】
そして、ブラックインクカートリッジの交換の際に実行される前記吸引動作により、図13に示されたように、シアン、マゼンタ、イエローの各インクの使用量(インク消費計数値)としてcc,mm,yyがインクリメントされる。この状態で印刷が実行され、この印刷の実行により、わずかな印刷量に伴うppが各カウンタにさらにインクリメントされると、図14に示すようにイエローインクカートリッジがインクエンドに達する。
【0013】
そこで、イエローインクカートリッジを交換した場合には、前記した吸引動作が再び実行され、これにより、図15に示されたように、ブラック、シアン、マゼンタの各インクの使用量(インク消費計数値)としてbb,cc,mmがインクリメントされる。このように図15に示されたような状態においては、さらに印刷を再開した場合には、わずかな印刷動作の実行によって、マゼンタがインクエンドに到達し、再びマゼンタインクのカートリッジを交換する作業を余儀なくされることになる。
【0014】
したがって、前記したようなインクの消費状況が発生した場合においては、第1のカートリッジの交換後に、すぐに第2のカートリッジの交換を余儀なくされ、さらに第2のインクカートリッジの交換後に第3のカートリッジの交換が必要となり、ユーザに対していらただしさを与える結果となる。しかも、交換の度にインクの吸引動作を実行する必要があるために、結果として各カートリッジのインクを浪費することになる。
【0015】
この発明は、前記したようなインクカートリッジの交換を頻繁に行なわなければならない状況が発生するのを防止し、ユーザに対して不快感を与えるのを防ぐことができるインクジェット式記録装置を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するためになされたこの発明にかかる第1形態のインクジェット式記録装置は、印刷データに対応してインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドに各インクを供給するために、各インクごとに独立して交換可能に装着されるインクカートリッジとを備えたインクジェット式記録装置であって、前記各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量を演算することにより、各インクカートリッジのインク消費計数値をそれぞれ求めるインク消費量計数手段と、前記インク消費量計数手段によって、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された場合、前記インク消費量計数手段によって求めた他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値を加算することで、前記第1の所定値に満たない第2の所定値に達するか否かを検証する検証手段と、前記検証手段により、前記所定の計数値の加算後の値が、前記第2の所定値に達すると検証された場合において、当該インクカートリッジもインクエンドであると判定するインクエンド判定手段とが具備される。
【0017】
この場合、前記所定の計数値が、インクカートリッジの交換後に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する計数値に設定されていることが望ましい。
【0018】
前記した第1形態の構成によると、インク消費量計数手段によって、各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量が計数される。そして、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された時に、他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値が加算される。この加算された計数値は、第1の所定値に満たない第2の所定値に達するか否かが検証され、第2の所定値に達すると検証された場合において、当該他のインクカートリッジもインクエンドであると判定するように作用する。
【0019】
そして、前記したように所定の計数値を、インクカートリッジの交換後に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する計数値に設定することにより、インクの吸引動作(交換クリーニング)が実行された場合において、さらに他のインクカートリッジがインクエンドに近づくか否かを見極めることができる。
【0020】
加えて、前記記録装置は、好ましくは〔(第1の所定値−第2の所定値)≦(所定の計数値)×(装置に装着されるカートリッジの数−2)以下の自然数〕の関係となるように設定される。
【0021】
すなわち、前記した設定がなされることにより、いずれかのインクカートリッジがインクエンドの状態に至った場合に実行される交換クリーニングにより、無駄にされるインク量を抑えることができる。すなわち、(装置に装着されるカートリッジの数−2)以下の自然数は、例えば、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの4色のインクカートリッジが装着される記録装置を想定した場合、そのうちの3色のカートリッジが同時にインクエンドになる確率は低い。したがって、前記した(カートリッジの数−2)と設定することは、前記した確率を考慮した場合、実用上において適切な値となる。
【0022】
一方、前記記録装置は、〔(第1の所定値−第2の所定値)≦(装置の動作電源のオン時、または定期的に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する計数値、もしくはフラッシング動作に伴うインクの消費量に相当する計数値)×自然数〕の関係となるように設定されることが好ましい。
【0023】
前記した設定がなされた場合においては、記録装置においてプログラムされている動作電源のオン時においてなされるクリーニング動作、所定時間毎に実行されるタイマークリーニング動作、さらに印刷動作中に定期的になされるフラッシング動作の実行により、他のインクカートリッジがインクエンドの状態に至るという不具合を抑制することができる。したがって、記録装置においてプログラムされている前記各動作の実行によって、さらに他のインクカートリッジの交換を余儀なくされるという問題を回避することができる。
【0024】
また、前記記録装置には、前記第2の所定値に満たない第3の所定値がさらに定められ、〔(第1の所定値−第3の所定値)>(所定の計数値)〕の関係となるように、前記第3の所定値が設定されていることが望ましい。
【0025】
前記した第3の所定値を設定し、インク消費計数値が第3の所定値を超える場合においては、後述するようにニアインクエンドのサインを出すことで、当該カートリッジは、インクエンドに至るまでには多少の余裕(残量)がある状態であることを認識することができる。したがって、ユーザにとってはカートリッジの交換後においては、さらにある程度の印刷が可能であることを認識することができる。換言すれば、ユーザが多量の印刷を実行しようとしている場合においては、ニアインクエンドであるカートリッジについても、同時に交換するような管理を行うことも可能となる。
【0026】
そして、前記記録装置における好ましい実施の形態においては、前記インク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された場合、およびインク消費計数値に対して所定の計数値を加算した値が、前記第2の所定値に達すると検証される場合において、当該カートリッジがインクエンドであることを報知するように構成される。また、前記所定の計数値を加算したインク消費計数値が前記第3の所定値に達すると検証される場合においては、当該カートリッジがインクエンドに近い状態であることを報知するように構成される。
【0027】
これにより、インクエンド状態と見なされるカートリッジを一度に交換することで、カートリッジ交換後において実行されるインクの吸引動作によって、さらに他のカートリッジがインクエンドに陥るような不具合の発生を回避することができる。また、他のカートリッジが前記第3の所定値に達した場合には、ニアインクエンドの状態であることも認識することができ、ユーザの判断において、当該カートリッジも交換する操作を選択することもできる。
【0028】
一方、この発明にかかる第2形態のインクジェット式記録装置は、印刷データに対応してインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドに各インクを供給するために、各インクごとに独立して交換可能に装着されるインクカートリッジとを備えたインクジェット式記録装置であって、前記各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量を演算することにより、各インクカートリッジのインク消費計数値をそれぞれ求めるインク消費量計数手段と、前記インク消費量計数手段によって、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された場合、前記インク消費量計数手段によって求めた他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値を加算することで、前記第1の所定値に達するか否かを検証する検証手段と、前記検証手段により、前記所定の計数値の加算後の値が、前記第1の所定値に達すると検証された場合において、当該インクカートリッジもインクエンドであると判定するインクエンド判定手段とが具備される。
【0029】
この場合、前記所定の計数値は、好ましくはインクカートリッジの交換後に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する第1計数値と、所定量の印刷動作に伴うインクの消費量に相当する第2計数値の和に設定される。そして、前記第2計数値は、好ましくは所定のデューティで所定量の印刷が可能なインク量に相当する計数値になされる。
【0030】
前記した第2形態の構成によると、インク消費量計数手段によって、各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量が計数される。そして、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された時に、他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値が加算される。この加算された計数値が、前記第1の所定値に達するか否かが検証され、第1の所定値に達すると検証された場合において、当該他のインクカートリッジもインクエンドであると判定するように作用する。
【0031】
そして、前記したように所定の計数値を、インクカートリッジの交換後に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する第1計数値と、所定量の印刷動作に伴うインクの消費量に相当する第2計数値の和に設定することにより、インクの吸引動作(交換クリーニング)が実行された後において、さらに所定量の印刷を実行することが保証される。
【0032】
また、前記した記録装置においては、前記所定の計数値の加算後の値が、前記第1の所定値に達しないと検証される場合においては、好ましくは当該カートリッジのインク消費計数値から前記第2計数値を減算して、新たなインク消費計数値として再設定する操作がなされる。
【0033】
前記した再設定を実行させることにより、前記所定の計数値の加算によって設定された計数値より、所定量の印刷を実行するに要するインク量に対応する計数値が減算されるため、アルゴリズム上で操作された計数値を実際のインクの残量を示す計数値に戻すことができる。これにより、継続して実行されるインクエンドの判定操作の信頼性を確保することができる。
【0034】
加えて、前記第2形態の記録装置においても、好ましくは〔第2計数値≦(第1計数値)×(装置に装着されるカートリッジの数−2)以下の自然数〕の関係となるように設定される。
【0035】
すなわち、前記した設定がなされることにより、前記した第1形態の記録装置と同様に、いずれかのインクカートリッジがインクエンドの状態に至った場合に実行される交換クリーニングにより、無駄にされるインク量を抑えることができる。
【0036】
一方、前記第2形態の記録装置においても、〔第2計数値≦(装置の動作電源のオン時、または定期的に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する計数値、もしくはフラッシング動作に伴うインクの消費量に相当する計数値)×自然数〕の関係に設定されることが好ましい。
【0037】
前記した設定がなされた場合においては、前記第1形態の記録装置と同様に、記録装置においてプログラムされている各定期動作の実行によって、さらに他のインクカートリッジの交換を余儀なくされるという問題を回避することができる。
【0038】
加えて、前記第2形態の記録装置においては、前記第1の所定値に満たない第2の所定値がさらに定められ、〔(第1の所定値−第2の所定値)>(所定の計数値)〕の関係となるように、前記第2の所定値が設定されていることが望ましい。
【0039】
前記したように、第2の所定値を設定することにより、インクカートリッジの交換により他のカートリッジがインクエンドに至る状態である場合においては、当該他のカートリッジは、インクエンドに近い状態(ニアインクエンド)であることを、前もって認識することができる。したがって、前記第1形態の記録装置と同様に、ニアインクエンドであるカートリッジについても同時に交換するような管理を行うことが可能となり、1つのカートリッジの交換後に、まもなく他のカートリッジの交換を余儀なくされるという問題も回避することができる。
【0040】
そして、前記第2形態の記録装置においても、前記インク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された場合、およびインク消費計数値に対して所定の計数値を加算した値が、前記第1の所定値に達すると検証される場合において、当該カートリッジがインクエンドであることを報知するように構成される。また、前記インク消費計数値に対して所定の計数値を加算した値が、前記第2の所定値に達すると検証される場合においては、当該カートリッジがインクエンドに近い状態であることを報知するように構成される。
【0041】
これにより、インクエンド状態と見なされるカートリッジを一度に交換することで、わずかな印刷動作によって他のカートリッジがインクエンドに至るという不具合の発生を回避することができる。さらに、他のカートリッジが前記第2の所定値に達した場合には、ニアインクエンドの状態であることも認識することができ、ユーザの判断において、当該カートリッジも交換する操作を選択することもできる。
【0042】
そして、前記した第1および第2形態の記録装置のいずれにおいても、前記各インクカートリッジから供給されるインクが1つの記録ヘッドのノズル形成面に配置された各ノズルよりインク滴として吐出されるように構成されると共に、前記ノズル形成面を封止する1つのキャッピング手段に負圧を印加させることによって、同時に各インクを吸引排出させる構成になされた記録装置に適用することで、前記した好ましい作用を得ることが可能となる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかるインクジェット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1はこの発明が適用された記録装置本体の基本構成を示したものである。図中符号1はキャリッジであり、このキャリッジ1はキャリッジモータ2によって駆動されるタイミングベルト3を介し、ガイド部材4に案内されて紙送り部材5の長手方向に沿って往復駆動されるように構成されている。
【0049】
前記紙送り部材5に対向するキャリッジ1の下側面には、後述する記録ヘッド7が搭載されており、またキャリッジ1の上面には、記録ヘッド7に対してそれぞれブラック、シアン、マゼンタおよびイエローインクを供給することができる独立したインクカートリッジ8B,8C,8M,8Yが着脱可能に装着されている。これにより、印刷指令を受けた前記記録ヘッド7より、紙送り部材5上を搬送される記録用紙6に対してインク滴が吐出され、印刷が実行されるように構成されている。
【0050】
記録装置の非印刷領域(図1における右側)には、キャリッジ1が当該箇所に移動した時に上昇して、キャリッジ1に搭載された記録ヘッド7のノズル形成面を封止することができるキャッピング手段9が配置されている。このキャッピング手段9は、フラッシング動作時においては、一定の間隙をもって前記記録ヘッド7に対峙し、空吐出によるインク滴を受ける機能を果たし、また装置の休止期間中には記録ヘッド7のノズル形成面を封止する蓋体として機能するようになされている。さらにキャッピング手段9は、クリーニング操作時において、吸引ポンプ10からの負圧を受けて記録ヘッド7よりインクを強制的に吸引排出させることができるように構成されている。
【0051】
また、キャッピング手段9に隣接する印刷領域側には、ゴムなどの弾性素材を短冊状に形成したワイピング部材11が配置されていて、キャリッジ1がキャッピング手段9側に往復移動する際に、記録ヘッドの移動軌跡に進入して、必要に応じて記録ヘッドのノズル形成面を払拭するワイピング動作がなされるように構成されている。
【0052】
次に図2は、前記キヤリッジに搭載された記録ヘッド7の上部に、インクカートリッジを装着する状況を断面状態で示したものである。なお、この実施の形態における記録装置においては、前記したように4種類インクカートリッジを用いるようになされているが、図2においてはそのうちの1つのカートリッジであるブラックインクカートリッジ8Bの構成を代表して示している。
【0053】
記録ヘッド7を構成するヘッドケース7Aの下側面には、ノズル形成面を構成するノズルプレート7aが配置されており、このノズルプレート7aには複数のノズル開口7bが形成され、また各ノズル開口7bに対応して圧力室7cが配置されている。そして、ノズル開口7bとその圧力室7c部分から上部に向かってインク連絡流路7dがヘッドケース7A内に形成されている。
【0054】
前記ヘッドケース7Aの上部には、それぞれにインク導入孔21aが形成された4本の中空状のインク導入針21が直立状態に配置されており、前記ヘッドケース7A内に形成された各インク連絡流路7dは、それぞれ各インク導入針21内のインク流路に連通されている。そして、各インク導入針21とヘッドケース7Aとの間には、フィルタ部材22が配置されており、これにより塵埃等の異物が記録ヘッド側に侵入するのを阻止できるように構成されている。
【0055】
図2における左端のインク導入針21は、ブラックインクを導入するためのものであり、このインク導入針21に向かって、その上部からブラックインクカートリッジ8Bが、矢印方向から装填することができるように構成されている。このブラックインクカートリッジ8Bは、その上部の大半がインク貯留室8aになされており、このインク貯留室8aには、多孔質部材8bが収納され、且つ多孔質部材8bにブラックインクが含浸された状態でインクが貯留されている。
【0056】
またインク貯留室8aの下側部には開口部8cが形成され、この開口部8c内にはゴム製のシール部材8dが嵌め込まれている。そして、開口部8cの下端部にはフィルム部材8eが貼着されて、カートリッジの保管中において、内部のインク溶媒が揮散しないようにシールされている。
【0057】
前記したカートリッジ8Bを、矢印方向に押し込むことにより、インク導入針21が前記フィルム部材8eを貫通し、カートリッジ8Bに装着された前記ゴム製のシール部材8dがインク導入針21の周囲に接合することで、カートリッジ8Bは装填状態となされる。そして、インク導入針21の先端部付近に形成されたインク導入孔21aを介してインクカートリッジ8Bから記録ヘッド側にインクが供給されるようになされる。なお、他のシアン、マゼンタ、イエローの各カラーインクを個別に収納するそれぞれのカートリッジにおいても、残りの3本のインク導入針21を利用して装着され、それぞれ記録ヘッド7側にインクが供給されるようになされる。
【0058】
図3は、前記した記録装置に搭載された制御回路の構成をブロック図によって示したものである。なお、図3において、すでに説明した図1および図2に示された各部に相当する部分を同一符号で示しており、したがってその説明は省略する。なお図3に示したように、前記キャッピング手段9には、その内部空間を負圧に吸引する吸引ポンプ(チューブポンプ)10におけるチューブの一端が接続されており、この吸引ポンプ10の排出側は廃液タンク14に接続されている。そして、クリーニング動作等によってキャッピング手段9内に排出されたインク廃液は、廃液タンク14に収納された廃液吸収材15によって、吸収保持されるように構成されている。
【0059】
図3において、符号30はホストコンピュータを示しており、このホストコンピュータ30にはプリンタドライバ31が搭載されており、入力装置32からの指令によって、このプリンタドライバのユーティリティ上で、周知の用紙サイズ、モノクロ/カラー印刷の選択、記録モードの選択、フォント等のデータおよび印刷指令等が入力できるようになされている。
【0060】
また、前記ホストコンピュータ30には、ディスプレイ33が接続されており、周知のとおり、前記入力装置32による入力状況が確認できると共に、記録装置の状態、例えば装着されている各インクカートリッジのインク残量等の情報も可視的に表示できるように構成されている。
【0061】
一方、図3に示す印刷制御手段34は、ホストコンピュータ30側から送られる印刷データに基づいてビットマップデータを生成し、このデータに基づいてヘッド駆動手段35により駆動信号を発生させて、記録ヘッド7からインク滴を吐出させることができるように構成されている。前記ヘッド駆動手段35は印刷データに基づくインク滴の吐出作用の他に、フラッシング制御手段36からの指令を受けて、インク滴を空吐出させるようにも作用する。
【0062】
前記フラッシング制御手段36は、印刷タイマ37の計時により印刷動作が一定時間継続した時点で、フラッシング動作(定期フラッシング)が実行されるように構成されており、この場合、キャリッジ1はフラッシング位置、例えばキャッピング手段9の配置位置に移送される。そして、ノズル開口の目詰まりの防止や目詰まり解消のために、前記記録ヘッド7の全てのノズル開口から所定数のインク滴が空吐出されるように制御される。
【0063】
クリーニング制御手段38は、例えばホストコンピュータ30からの指令を受けて印刷制御手段34を介して制御信号を受けた場合、或いは記録装置の操作パネルに配置されたクリーニングスイッチ41が操作された場合に起動されるように構成されている。そして、記録ヘッド7をキャッピング手段9によって封止した状態で、ポンプ駆動手段39に制御信号を出力し、吸引タイマ40にセットされた時間において吸引ポンプ10を駆動し、これにより記録ヘッド7のノズル開口からインクを吸引排出させるマニュアルクリーニング動作がなされるように作用する。また、クリーニング制御手段38は、他に記録装置の動作電源のオン時においてなされる電源オンクリーニング動作、所定時間毎に実行されるタイマークリーニング動作、およびインクカートリッジが交換された時においてなされる交換クリーニング動作等も実行されるように機能する。
【0064】
インク消費量演算手段42は、各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量をそれぞれ演算する機能を有しており、このインク消費量演算手段42は印刷動作やフラッシング動作により吐出されたインク滴の数をカウントし、これに係数設定手段43に格納されている1滴当たりのインク量を乗算して消費インク量を算出するように作用する。また、クリーニング動作時においては、ポンプ駆動手段39に吸引指令が出力された段階で、記録ヘッド7から排出されるインク量も演算するように構成されている。
【0065】
このインク消費量演算手段42によって演算したインク消費量に関する計数値は、インク消費量計数手段を構成するインク消費カウンタ44に送られ、このインク消費カウンタ44において、装着されている各インクカートリッジのインク残量が管理される。このインク消費カウンタ44は演算制御手段45との間で、双方向にデータの交信ができるように構成されている。そして、演算制御手段45には、インクカートリッジ着脱検出手段46からの制御信号が供給されるように構成されている。
【0066】
前記インクカートリッジ着脱検出手段46は、キャリッジ1上に各インクカートリッジが装着されているか否かを検出するものであり、例えばインクカートリッジの交換に伴い、インクカートリッジが取り外されたことを感知した場合においては、インクカートリッジ交換フラグをセットする動作がなされる。
【0067】
前記演算制御手段45の詳細な機能については後述するが、演算制御手段45にはインク消費カウンタ44からのインク消費計数値にかかるデータ、およびカートリッジ着脱検出手段46からのデータ(フラグ)が供給され、インクカートリッジの交換に伴い、当該カートリッジに対応するインク消費計数値をゼロリセットさせると共に、後述するようにインクエンド等の判定動作において所定の計数値を加算させた場合において、インク消費カウンタ44におけるデータを書き換える等の機能も備えている。
【0068】
また、演算制御手段45を介してインク消費カウンタ44からのデータが、検証手段47に供給されるように構成されている。検証手段47には閾値設定手段48からの閾値情報が供給されるように構成されており、検証手段47は閾値設定手段48からの閾値情報と、インク消費カウンタ44からのデータとを比較して、各インクカートリッジの状態を表示手段49に表示させるようにも機能する。
【0069】
図4は、以上のように構成された記録装置によってなされるインクカートリッジのインク残量を管理するこの発明にかかる第1形態の制御ルーチンを示したものである。なお、図4においては、ブラックインクカートリッジについてのインク残量を認識し管理する例について示しているが、このルーチンはブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各カートリッジの順に、インク残量を認識し管理する動作が繰り返えされる。
【0070】
図4に示す制御ルーチンにおけるステップS11においては、ブラックインクカートリッジが装着されているか否かが判定される。これは、図3に示すインクカートリッジ着脱検出手段46からのフラグデータが利用され、演算制御手段45によって判定される。このステップS11において、ブラックインクカートリッジが装着されていない(No)と判定された場合には、表示手段49において、インクエンド表示がなされる。また、ステップS11において、ブラックインクカートリッジが装着されている(Yes)と判定された場合には、ステップS12に移り、他のカートリッジが交換状態にあるか否かが判定される。
【0071】
すなわち、このステップS12においては、ブラックインクカートリッジ以外のシアン、マゼンタ、イエローの各インクカートリッジの装着状態が判定される。この判定においても、図3に示すインクカートリッジ着脱検出手段46からのフラグデータが利用される。このステップS12において、シアン、マゼンタ、イエローの各インクカートリッジは交換状態ではない(No)と判定されると、ステップS13に移る。このステップS13においては、図3に示す演算制御手段45は、インク消費カウンタ44におけるブラックインクカートリッジのインク消費計数値(Cb)のデータを取り込んで、検証手段47に送る動作を実行する。そして、検証手段47は閾値設定手段48において設定された閾値と、インク消費計数値(Cb)とを比較する操作を実行する。
【0072】
この実施の形態においては、閾値設定手段48においては、インクの消費が最も進んだインクエンドと見なされる第1の所定値としてのレベルA、第1の所定値に満たない第2の所定値としてのレベルB、第2の所定値に満たないニアインクエンドと見なされる第3の所定値としてのレベルCが設定されている。そして、ブラックインクのインク消費計数値がレベルC未満であると検証された場合には、ステップS13に示すように、インクステータスを“0”に設定する。また、同じくレベルC以上であると検証された場合には、インクステータスを“1”に設定する。この場合には、表示手段49に対して“ニアインクエンド”の表示をなすように制御される。なお図においては、これを“ニアエンド”と表記している。
【0073】
さらに、同じくレベルB以上であると検証された場合には、インクステータスを“2”に設定し、これにより、表示手段49に対して“ニアインクエンド”の表示をなすように制御される。さらにまた、同じくレベルA以上であると検証された場合には、インクステータスを“3”に設定し、これにより、表示手段49に対してインクカートリッジの交換を促す“インクエンド”の表示をなすように制御される。以上の操作により、ブラックインクカートリッジのインク消費の進行状態を把握することができる。
【0074】
一方、前記ステップS12において、シアン、マゼンタ、イエローのいずれかのインクカートリッジが交換状態である(Yes)と判定されると、ステップS14に移る。このステップS14においては、インク消費カウンタ44に格納されているインク消費計数値に対して、所定の計数値である“bb”をインクリメント(ブラックインクの消費計数値“Cb”に“bb”を加算)する。この“bb”の値は、インクカートリッジの交換後に実行されるインクの吸引動作に伴うブラックインクの消費量に相当する計数値である。
【0075】
そして、ステップS15においては、前記した加算操作がなされたブラックインクの消費計数値“Cb”が検証手段47に送られ、閾値設定手段48において設定された閾値との比較がなされる。このステップS15において、加算操作がなされたブラックインクのインク消費計数値が、前記したC未満であると検証された場合には、インクステータスが“0”に設定される。また、同じくC以上であると検証された場合には、インクステータスが“1”に設定される。この場合には、表示手段49に対して“ニアインクエンド”の表示をなすように制御される。
【0076】
さらに、同じく前記した第2の所定値であるB以上であると検証された場合には、インクステータスが“3”に設定され、これにより、表示手段49に対してインクカートリッジの交換を促す“インクエンド”の表示をなすように制御される。
【0077】
以上の判定動作は、前記したように各インクカートリッジに対応して、順次循環して実行される。したがって、記録装置に装着されたそれぞれのインクカートリッジにおけるインク消費の進行状態を、表示手段49の表示によって把握することができる。そして、例えば“インクエンド”の表示がなされた場合には、ユーザは、これに対応するカートリッジを交換する操作が必要であると認識することができる。
【0078】
図5ないし図9は、図4に示した制御ルーチンにしたがって、インクカートリッジの交換操作を実行する場合の作用を解説するものである。なお、図5ないし図9に示す模式図は、すでに説明した図12ないし図15と同様に、各色のカートリッジのインクの使用によって増大するインク消費計数値を、ハッチングによって示している。
【0079】
例えば、図5に示すようにブラックインクカートリッジのインク消費計数値が、第1所定値であるインクエンドAに至った場合には、ユーザによってブラックインクカートリッジの交換がなされる。この交換操作によって、他のカートリッジに対応するインク消費計数値には、それぞれ所定の計数値であるcc,mm,yyがそれぞれインクリメントされる。このcc,mm,yyは、前記したようにカートリッジの交換後に実行されるインクの吸引動作(交換クリーニング)に伴うインク消費量に相当する計数値である。
【0080】
そして、この実施の形態においては、前記第1の所定値に満たない第2の所定値であるインクエンドBが設定されており、前記他のカートリッジに対応するインクリメントされた計数値は、インクエンドBと比較される。この場合、図5に示すようにイエローインクカートリッジのインクリメントされた計数値は、インクエンドBよりも大きいために、インクエンドと判定される。したがって、イエローインクカートリッジの交換も促され、ユーザはブラックインクカートリッジの交換時に、同時にイエローインクカートリッジの交換も行うことができる。実際にはブラックインクカートリッジのインク消費計数値が第1所定値であるインクエンドに至り、検証手段47が検証する際に同時に実行される。したがって、インクエンドの表示も同時に行われる。
【0081】
したがって、ブラックインクカートリッジの交換後に、まもなくイエローインクカートリッジがインクエンドAに達して、再び当該カートリッジの交換を余儀なくされるという問題を解消することができる。そして、前記したブラックおよびイエローインクカートリッジの交換によって、各カートリッジのインク消費計数値は、図6に示すようになされる。
【0082】
それ故、この実施の形態によると、ブラックおよびイエローインクカートリッジを同時に交換することができるため、ブラックインクカートリッジの交換後に、交換クリーニングが実行され、さらにまもなくイエローインクカートリッジを交換することで、再び交換クリーニングが実行される場合と比較すると、〔(bb+cc+mm)−(インクエンドA−インクエンドB)〕に対応するインク量を無駄にするのを避けることができる。
【0083】
続いて、印刷を実行することにより、各インクカートリッジのインク消費計数値には、それぞれppがインクリメントされ、図7に示すようにマゼンタのインクカートリッジがインクエンドAに達する。そこで、マゼンタのインクカートリッジを交換することで、図8に示すようにマゼンタ以外のインクカートリッジに対応する各インク消費計数値には、それぞれbb,cc,yyがインクリメントされ、引き続いて印刷を実行することができる。
【0084】
ここで、前記した第1の所定値であるインクエンドAと、第2の所定値であるインクエンドBのレベル差と、カートリッジの交換後に実行されるインクの吸引動作(交換クリーニング)に伴うインク消費量に相当する所定の計数値(bb,cc,mm,yy)との関係は、〔(第1の所定値−第2の所定値)≦(所定の計数値)×(装置に装着されるカートリッジの数−2)以下の自然数〕となるように設定されていることが望ましい。
【0085】
すなわち、前記した関係になされていることにより、いずれかのインクカートリッジがインクエンドの状態に至った場合に実行される交換クリーニングにより、無駄にされるインク量を抑えることができる。ここで、(装置に装着されるカートリッジの数−2)以下の自然数は、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの4色のインクカートリッジが装着される記録装置を想定した場合、そのうちの3色のカートリッジが同時にインクエンドになる確率は低い。したがって、前記した(カートリッジの数−2)と設定することは、前記した確率を考慮した場合、実用上において適切な値となる。
【0086】
一方、前記記録装置は、〔(第1の所定値−第2の所定値)≦(装置の動作電源のオン時、または定期的に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する計数値、もしくはフラッシング動作に伴うインクの消費量に相当する計数値)×自然数〕の関係となるように設定されることが望ましい。
【0087】
前記した設定がなされた場合においては、記録装置においてプログラムされている動作電源のオン時においてなされる電源オンクリーニング動作、所定時間毎に実行されるタイマークリーニング動作、さらに印刷動作中に定期的になされるフラッシング動作の実行により、1つのインクカートリッジの交換後に、まもなく他のインクカートリッジがインクエンドの状態に至るという不具合を回避することができる。したがって、前記した設定により記録装置においてプログラムされている前記各動作の実行によって、さらに他のインクカートリッジの交換を余儀なくされるという問題が解消される。
【0088】
なお、この実施の形態においては、図5ないし図8に示すように、第2の所定値であるインクエンドBに満たない第3の所定値であるニアインクエンドCが定められており、各インク消費計数値がニアインクエンドCに至った場合においては、それに対応して“ニアインクエンド”の表示がなされる。例えば図6におけるマゼンタのインクカートリッジはその状態を示している。
【0089】
前記した第3の所定値を設定し、インク消費計数値が第3の所定値を超える場合において、ニアインクエンドのサインを出すことで、当該カートリッジは、インクエンドに至るまでには多少の余裕(残量)がある状態であることをユーザに知らせることができる。したがって、ユーザにとってはインクエンドに至ったカートリッジの交換後において、さらにある程度の印刷が可能であることを認識することができる。換言すれば、ユーザが多量の印刷を実行しようとしている場合においては、ニアインクエンドであるカートリッジについても、同時に交換するような管理を行うことも可能となる。
【0090】
次に図9は、各インクカートリッジのインク残量を管理するこの発明にかかる第2形態の制御ルーチンを示したものである。なお、図9においても、ブラックインクカートリッジについてのインク残量を認識し管理する例について示しているが、このルーチンは前記した第1形態の制御ルーチンと同様に、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各カートリッジの順に、インク残量を認識し管理する動作が繰り返えされる。
【0091】
図9に示す制御ルーチンにおいては、第1の所定値としてのインクエンドAと、前記第1の所定値に満たない第2の所定値であるニアインクエンドCが設定されている。そして、ステップS21およびステップS22は、前記した図4に示すステップS11およびステップS12と同様の処理がなされる。したがって、その説明は省略する。
【0092】
図9に示すステップS23においては、図3に示す演算制御手段45は、インク消費カウンタ44におけるブラックインクカートリッジのインク消費計数値(Cb)のデータを取り込んで、検証手段47に送る動作を実行する。そして、検証手段47は閾値設定手段48において設定された閾値と、インク消費計数値(Cb)とを比較する操作を実行する。
【0093】
この実施の形態においては、閾値設定手段48においては、インクの消費が最も進んだインクエンドと見なされる第1の所定値としてのレベルA、第1の所定値に満たないニアインクエンドと見なされる第2の所定値としてのレベルCが設定されている。そして、ブラックインクのインク消費計数値がレベルC未満であると検証された場合には、ステップS23に示すように、インクステータスを“0”に設定する。また、同じくレベルC以上であると検証された場合には、インクステータスを“1”に設定する。この場合には、表示手段49に対して“ニアインクエンド”の表示をなすように制御される。
【0094】
さらに、同じくレベルA以上であると検証された場合には、インクステータスを“3”に設定し、これにより、表示手段49に対して“インクエンド”の表示をなすように制御される。以上の操作により、ブラックインクカートリッジのインク消費の進行状態を把握することができる。
【0095】
一方、ステップS24においては、インク消費カウンタ44に格納されているインク消費計数値に対して、第1計数値である“bb”と、第2計数値である“AA”の和がインクリメントされる。この第1計数値である“bb”の値は、インクカートリッジの交換後に実行されるインクの吸引動作に伴うブラックインクの消費量に相当する計数値である。また、第2計数値である“AA”は、記録ヘッドに与えられるビットマップデータにおける平均的な印刷デューティの動作時において、所定量の印刷が可能なインク量に相当する予め定められた計数値になされている。
【0096】
前記したように、インク消費カウンタ44に格納されているインク消費計数値に対して、所定の計数値(“bb”+“AA”)を、インクリメントすることにより、カートリッジの交換に伴うインクの吸引動作(交換クリーニング)が実行された後において、さらに予め定められた所定量の印刷を実行することができるか否かについて判定することができる。
【0097】
前記した判定動作を実現させるために、この実施の形態においては、ステップS25において、インクカートリッジのインク消費計数値“Cb”に対して所定の計数値である“bb+AA”をインクリメント(加算)した後の値が、第1の所定値としてのレベルAおよび第2の所定値としてのレベルCと比較される。ここで、加算操作がなされたブラックインクのインク消費計数値が、前記したレベルC未満であると検証された場合には、インクステータスが“0”に設定される。この様な状態においては、インク残量に余裕があると見なされるものであり、この場合においては、加算操作がなされたインク消費計数値から、前記“AA”をデクリメント(減算)する操作がなされる。
【0098】
これは、前記ステップS24の実行によって、インク消費カウンタ44に格納されているインク消費計数値“Cb”がすでにインクリメントされており、したがって、前記“AA”をデクリメントして再設定することで、アルゴリズム上で操作された計数値を実際のインクの残量を示す計数値に戻すようになされる。これにより、継続して実行されるインクエンドの判定操作の信頼性を確保することができる。
【0099】
一方、ステップS25において、加算操作がなされたインク消費計数値が、レベルC以上であると検証された場合には、インクステータスが“1”に設定される。この場合には、表示手段49に対して“ニアインクエンド”の表示がなされ、同じく加算操作がなされたインク消費計数値から、前記“AA”をデクリメントする操作がなされる。さらに、同じく前記した第1の所定値であるレベルA以上であると検証された場合には、インクステータスが“3”に設定され、これにより、表示手段49に対してインクカートリッジの交換を促す“インクエンド”の表示をなすように制御される。
【0100】
以上の判定動作は、前記したように各インクカートリッジに対応して、順次循環して実行される。したがって、記録装置に装着されたそれぞれのインクカートリッジにおけるインク消費の進行状態を、表示手段49の表示によって把握することができる。そして、例えば“インクエンド”の表示がなされた場合には、ユーザは、これに対応するカートリッジを交換する操作が必要であると認識することができる。
【0101】
図10および図11は、図9に示した制御ルーチンにしたがって、インクカートリッジの交換操作を実行する場合の作用を解説するものである。なお、図10および図11に示す模式図は、すでに説明した図5ないし図8と同様に、各色のカートリッジのインクの使用量(インク消費計数値)をハッチングによって示している。
【0102】
例えば、図10に示すようにブラックインクカートリッジのインク消費計数値が、第1所定値であるインクエンドAに至った場合には、ユーザによってブラックインクカートリッジの交換がなされる。この交換操作によって、他のカートリッジに対応するインク消費計数値には、それぞれ所定の計数値であるcc+AA,mm+AA,yy+AAが、それぞれインクリメントされる。
【0103】
そして、この実施の形態においては、前記各値がインクリメントされた時、前記第1の所定値であるインクエンドAに達するか否かが検証される。図10に示した状態においては、イエローインクカートリッジがインクエンドAに達することになり、したがってインクエンドと見なされる。したがって、イエローインクカートリッジの交換も促され、ユーザはブラックインクカートリッジの交換時に、同時にイエローインクカートリッジの交換も行うことができる。
【0104】
したがって、ブラックインクカートリッジの交換後のわずかな印刷動作の実行により、イエローインクカートリッジがインクエンドAに達して、再び当該カートリッジの交換を余儀なくされるという問題を解消することができる。そして、前記したブラックおよびイエローインクカートリッジの交換によって、各カートリッジのインク消費計数値は、図11に示すようになされる。
【0105】
なお、この実施の形態においては、前記第1の所定値に満たない第2の所定値であるニアインクエンドCが設定されている。そして、インクエンドと見なされない他のカートリッジに対応するインクリメントされた計数値は、インクエンドCのレベルと比較される。この場合、図10に示すようにマゼンタインクカートリッジのインクリメントされた計数値は、ニアインクエンドCよりも大きいために、ニアインクエンドと判定され、表示手段49において“ニアインクエンド”の表示がなされる。その後、加算操作がなされたインク消費計数値から、前記“AA”をデクリメントする操作がなされる。アルゴリズム上で操作された計数値を、実際のインクの残量を示す計数値に戻すことで、継続して実行されるインクエンドの判定操作の信頼性を確保することができる。
【0106】
この場合においては、当該カートリッジがインクエンドに至るまでには多少の余裕(残量)がある状態であることをユーザに知らせることができる。したがって、ユーザにとってはインクエンドに至ったカートリッジの交換後において、さらにある程度の印刷が可能であることを認識することができる。換言すれば、ユーザが多量の印刷を実行しようとしている場合においては、ニアインクエンドであるカートリッジについても、同時に交換するような管理を行うことも可能となる。
【0107】
ここで、前記した第1計数値と第2計数値、および装置に装着されるカートリッジの数との関係を、〔第2計数値≦(第1計数値)×(装置に装着されるカートリッジの数−2)以下の自然数〕となるように設定されていることが望ましい。前記した設定がなされることにより、前記した第1形態の記録装置と同様に、いずれかのインクカートリッジがインクエンドの状態に至った場合に実行される交換クリーニングによって、無駄にされるインク量を抑えることができる。
【0108】
一方、この第2形態の記録装置においても、〔第2計数値≦(装置の動作電源のオン時、または定期的に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する計数値、もしくはフラッシング動作に伴うインクの消費量に相当する計数値)×自然数〕の関係に設定されることが好ましい。前記した設定がなされた場合においては、前記第1形態の記録装置と同様に、記録装置においてプログラムされている各定期動作の実行によって、さらに他のインクカートリッジの交換を余儀なくされるという問題を回避することができる。
【0109】
加えて、この第2形態の記録装置においては、前記第1の所定値に満たない第2の所定値がさらに定められ、〔(第1の所定値−第2の所定値)>(所定の計数値)〕の関係となるように、前記第2の所定値が設定されていることが望ましい。
【0110】
前記したように、第2の所定値を設定することにより、インクエンドに近い状態(ニアインクエンド)であるカートリッジを認識することができる。したがって、前記第1形態の記録装置と同様に、ニアインクエンドであるカートリッジについても同時に交換するような管理を行うことが可能となり、1つのカートリッジの交換後に、まもなく他のカートリッジの交換を余儀なくされるという問題も回避することができる。
【0111】
なお、前記した説明においては、インクカートリッジの交換後において、各インクカートリッジ内のインクの消費に伴い、インク量計数手段がその計数値を増大(インクリメント)させることでインクエンド等を判定するように構成する場合を例にしているが、例えば、各インクカートリッジ内のインクの消費に伴い、インク量計数手段がその計数値を減少(デクリメント)させるようにしてインクエンドを判定するように構成することもできる。この場合においては、特許請求の範囲、並びに発明の詳細な説明に記載された加算(インクリメント)、減算(デクリメント)の関係は、逆の関係に読み替えて解釈されることになる。
【0112】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、この発明にかかるインクジェット式記録装置によると、インク消費量計数手段によって、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が定められた所定値に達してインクエンドであると判定された場合、前記インク消費量計数手段によって求めた他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値を加算することで、他のインクカートリッジのインク消費の状態を検証するようになされる。したがって、インクエンドに至ったカートリッジの交換後に、例えば交換クリーニングが実行された場合、あるいはその後にわずかな印刷の実行によって、再び他のインクカートリッジがインクエンドに達するという不具合の発生を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用された記録装置本体の基本構成を示した斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置のキャリッジに搭載された記録ヘッドと、これにインクを供給するインクカートリッジの構成を示した断面図である。
【図3】図1に示す記録装置に搭載された制御回路の構成を示したブロック図である。
【図4】図3に示す制御回路によってなされる各インクカートリッジにおけるインク残量管理を実行する第1形態の制御ルーチンである。
【図5】図4に示す制御ルーチンによってなされる各インクカートリッジにおけるインク残量管理の状態を示した模式図である。
【図6】図5に示した状態に続く各インクカートリッジにおけるインク残量管理の状態を示した模式図である。
【図7】図6に示した状態に続く各インクカートリッジにおけるインク残量管理の状態を示した模式図である。
【図8】図7に示した状態に続く各インクカートリッジにおけるインク残量管理の状態を示した模式図である。
【図9】図3に示す制御回路によってなされる各インクカートリッジにおけるインク残量管理を実行する第2形態の制御ルーチンである。
【図10】図9に示す制御ルーチンによってなされる各インクカートリッジにおけるインク残量管理の状態を示した模式図である。
【図11】図10に示した状態に続く各インクカートリッジにおけるインク残量管理の状態を示した模式図である。
【図12】従来の各インクカートリッジにおけるインク残量管理の状態を示した模式図である。
【図13】図12に示した状態に続く従来の各インクカートリッジにおけるインク残量管理の状態を示した模式図である。
【図14】図13に示した状態に続く従来の各インクカートリッジにおけるインク残量管理の状態を示した模式図である。
【図15】図14に示した状態に続く従来の各インクカートリッジにおけるインク残量管理の状態を示した模式図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ
6 記録用紙
7 記録ヘッド
7A ヘッドケース
7a ノズルプレート
7b ノズル開口
8B,8C,8M,8Y カートリッジホルダ
9 キャッピング手段
10 吸引ポンプ
11 ワイピング部材
21 インク導入針
21a インク導入孔
30 ホストコンピュータ
31 プリンタドライバ
32 入力装置
33 ディスプレイ
34 印刷制御手段
38 クリーニング制御手段
42 インク消費量演算手段
43 係数設定手段
44 インク消費カウンタ
45 演算制御手段
46 インクカートリッジ着脱検出手段
47 検証手段
48 閾値設定手段
49 表示手段

Claims (11)

  1. 印刷データに対応してインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドに各インクを供給するために、各インクごとに独立して交換可能に装着されるインクカートリッジとを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量を演算することにより、各インクカートリッジのインク消費計数値をそれぞれ求めるインク消費量計数手段と、
    前記インク消費量計数手段によって、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された場合、前記インク消費量計数手段によって求めた他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値を加算することで、前記第1の所定値に満たない第2の所定値に達するか否かを検証する検証手段と、
    前記検証手段により、前記所定の計数値の加算後の値が、前記第2の所定値に達すると検証された場合において、当該インクカートリッジもインクエンドであると判定するインクエンド判定手段とが具備され、
    かつ、〔(前記第1の所定値−前記第2の所定値)≦(前記所定の計数値)×(装置に装着されるカートリッジの数−2)以下の自然数〕の関係に設定されていることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 印刷データに対応してインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドに各インクを供給するために、各インクごとに独立して交換可能に装着されるインクカートリッジとを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量を演算することにより、各インクカートリッジのインク消費計数値をそれぞれ求めるインク消費量計数手段と、
    前記インク消費量計数手段によって、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された場合、前記インク消費量計数手段によって求めた他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値を加算することで、前記第1の所定値に満たない第2の所定値に達するか否かを検証する検証手段と、
    前記検証手段により、前記所定の計数値の加算後の値が、前記第2の所定値に達すると検証された場合において、当該インクカートリッジもインクエンドであると判定するインクエンド判定手段とが具備され、
    かつ、〔(前記第1の所定値−前記第2の所定値)≦(装置の動作電源のオン時、または定期的に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する計数値、もしくはフラッシング動作に伴うインクの消費量に相当する計数値)×自然数〕の関係に設定されていることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  3. 印刷データに対応してインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドに各インクを供給するために、各インクごとに独立して交換可能に装着されるインクカートリッジとを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量を演算することにより、各インクカートリッジのインク消費計数値をそれぞれ求めるインク消費量計数手段と、
    前記インク消費量計数手段によって、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された場合、前記インク消費量計数手段によって求めた他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値を加算することで、前記第1の所定値に満たない第2の所定値に達するか否かを検証する検証手段と、
    前記検証手段により、前記所定の計数値の加算後の値が、前記第2の所定値に達すると検証された場合において、当該インクカートリッジもインクエンドであると判定するインクエンド判定手段とが具備され、
    前記第2の所定値に満たない第3の所定値がさらに定められ、〔(前記第1の所定値−前記第3の所定値)>(前記所定の計数値)〕の関係となるように、前記第3の所定値が設定されていることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  4. 前記インク消費計数値に対して所定の計数値を加算した値が、前記第3の所定値に達すると検証される場合においては、当該カートリッジがインクエンドに近い状態であることを報知するように構成したことを特徴とする請求項3に記載のインクジェット式記録装置。
  5. 印刷データに対応してインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドに各インクを供給するために、各インクごとに独立して交換可能に装着されるインクカートリッジとを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量を演算することにより、各インクカートリッジのインク消費計数値をそれぞれ求めるインク消費量計数手段と、
    前記インク消費量計数手段によって、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された場合、前記インク消費量計数手段によって求めた他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値を加算することで、前記第1の所定値に達するか否かを検証する検証手段と、
    前記検証手段により、前記所定の計数値の加算後の値が、前記第1の所定値に達すると検証される場合において、当該インクカートリッジもインクエンドであると判定するインクエンド判定手段とが具備され、
    前記所定の計数値が、インクカートリッジの交換後に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する第1計数値と、所定量の印刷動作に伴うインクの消費量に相当する第2計数値の和に設定され、
    前記第2計数値が、所定のデューティで所定量の印刷が可能なインク量に相当する計数値であることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  6. 印刷データに対応してインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドに各インクを供給するために、各インクごとに独立して交換可能に装着されるインクカートリッジとを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量を演算することにより、各インクカートリッジのインク消費計数値をそれぞれ求めるインク消費量計数手段と、
    前記インク消費量計数手段によって、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された場合、前記インク消費量計数手段によって求めた他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値を加算することで、前記第1の所定値に達するか否かを検証する検証手段と、
    前記検証手段により、前記所定の計数値の加算後の値が、前記第1の所定値に達すると検証される場合において、当該インクカートリッジもインクエンドであると判定するインクエンド判定手段とが具備され、
    前記所定の計数値が、インクカートリッジの交換後に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する第1計数値と、所定量の印刷動作に伴うインクの消費量に相当する第2計数値の和に設定され、
    前記所定の計数値の加算後の値が、前記第1の所定値に達しないと検証される場合においては、当該カートリッジのインク消費計数値から前記第2計数値を減算して、新たなインク消費計数値として再設定する操作がなされることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  7. 印刷データに対応してインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドに各インクを供給するために、各インクごとに独立して交換可能に装着されるインクカートリッジとを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量を演算することにより、各インクカートリッジのインク消費計数値をそれぞれ求めるインク消費量計数手段と、
    前記インク消費量計数手段によって、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された場合、前記インク消費量計数手段によって求めた他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値を加算することで、前記第1の所定値に達するか否かを検証する検証手段と、
    前記検証手段により、前記所定の計数値の加算後の値が、前記第1の所定値に達すると 検証される場合において、当該インクカートリッジもインクエンドであると判定するインクエンド判定手段とが具備され、
    前記所定の計数値が、インクカートリッジの交換後に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する第1計数値と、所定量の印刷動作に伴うインクの消費量に相当する第2計数値の和に設定され、
    かつ、〔前記第2計数値≦(前記第1計数値)×(装置に装着されるカートリッジの数−2)以下の自然数〕の関係に設定されたことを特徴とするインクジェット式記録装置。
  8. 印刷データに対応してインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドに各インクを供給するために、各インクごとに独立して交換可能に装着されるインクカートリッジとを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量を演算することにより、各インクカートリッジのインク消費計数値をそれぞれ求めるインク消費量計数手段と、
    前記インク消費量計数手段によって、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された場合、前記インク消費量計数手段によって求めた他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値を加算することで、前記第1の所定値に達するか否かを検証する検証手段と、
    前記検証手段により、前記所定の計数値の加算後の値が、前記第1の所定値に達すると検証される場合において、当該インクカートリッジもインクエンドであると判定するインクエンド判定手段とが具備され、
    前記所定の計数値が、インクカートリッジの交換後に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する第1計数値と、所定量の印刷動作に伴うインクの消費量に相当する第2計数値の和に設定され、
    かつ、〔前記第2計数値≦(装置の動作電源のオン時、または定期的に実行されるインクの吸引動作に伴うインクの消費量に相当する計数値、もしくはフラッシング動作に伴うインクの消費量に相当する計数値)×自然数〕の関係に設定されていることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  9. 印刷データに対応してインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドに各インクを供給するために、各インクごとに独立して交換可能に装着されるインクカートリッジとを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記各インクカートリッジに貯留されたインクの消費量を演算することにより、各インクカートリッジのインク消費計数値をそれぞれ求めるインク消費量計数手段と、
    前記インク消費量計数手段によって、いずれかのインクカートリッジのインク消費計数値が第1の所定値に達してインクエンドであると判定された場合、前記インク消費量計数手段によって求めた他のインクカートリッジのインク消費計数値に対して所定の計数値を加算することで、前記第1の所定値に達するか否かを検証する検証手段と、
    前記検証手段により、前記所定の計数値の加算後の値が、前記第1の所定値に達すると検証される場合において、当該インクカートリッジもインクエンドであると判定するインクエンド判定手段とが具備され、
    前記第1の所定値に満たない第2の所定値がさらに定められ、〔(前記第1の所定値−前記第2の所定値)>(前記所定の計数値)〕の関係となるように、前記第2の所定値が設定されていることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  10. 前記インク消費計数値に対して所定の計数値を加算した値が、前記第2の所定値に達すると検証される場合においては、当該カートリッジがインクエンドに近い状態であることを報知するように構成したことを特徴とする請求項9に記載のインクジェット式記録装置。
  11. 前記各インクカートリッジから供給されるインクが、1つの記録ヘッドのノズル形成面に配置された各ノズルよりインク滴として吐出されるように構成されると共に、前記ノズル形成面を封止する1つのキャッピング手段に負圧を印加させることによって、同時に各インクを吸引排出させる構成になされたことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のインクジェット式記録装置。
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