JP3287399B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP3287399B2
JP3287399B2 JP25102698A JP25102698A JP3287399B2 JP 3287399 B2 JP3287399 B2 JP 3287399B2 JP 25102698 A JP25102698 A JP 25102698A JP 25102698 A JP25102698 A JP 25102698A JP 3287399 B2 JP3287399 B2 JP 3287399B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録用紙の幅方向
に移動するキャリッジ上に記録ヘッドを搭載し、印刷デ
−タに基づいてインク滴を記録用紙に吐出することで、
画像を記録するインクジェット記録装置、より詳細には
インクカートリッジを取り外した場合におけるインクの
抜き取りシーケンスの制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータの発達によりグ
ラフィック処理が比較的簡単に実行できるようになった
ため、ディスプレイに表示される例えばカラー画像のハ
ードコピーを高品質で出力できる記録装置が求められて
いる。このような要求に応えるためにインクジェット式
記録ヘッドを搭載した記録装置が提供されている。この
インクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小
さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるた
め、昨今においてはカラー印刷を含めた多くの印刷に使
用されている。
【0003】このようなインクジェット式記録装置は、
インクカートリッジからのインクの供給を受けるインク
ジェット式記録ヘッドと、記録用紙を記録ヘッドに対し
て相対的に移動させる紙送り手段を備え、記録ヘッドを
キャリッジ上で記録用紙の幅方向に移動させながら記録
用紙に対してインク滴を吐出させることで記録が行われ
る。そして共通のキャリッジ上に、例えばブラックイン
クを吐出するブラック用記録ヘッドと、イエロー、シア
ン、マゼンタの各インクの吐出が可能なカラー用記録ヘ
ッドを搭載し、ブラックインクによるテキスト印刷ばか
りでなく、各インクの吐出割合を変えることにより、フ
ルカラー印刷を可能としている。
【0004】前記インクジェット式記録ヘッドは、圧力
発生室で加圧したインクをノズルからインク滴として記
録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、ノズル開口から
の溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの
固化により、また塵埃の付着、さらには気泡の混入など
により、印刷不良を起こすという問題を抱えている。こ
のために、インクジェット式記録装置には、非印刷時に
記録ヘッドのノズル開口を封止するためのキャップ手段
と、必要に応じてノズル形成面としてのノズルプレート
を清掃するクリーニング機構を備えている。このキャッ
プ手段は、印刷の休止時に前記したノズル開口のインク
の乾燥を防止する蓋として機能するだけでなく、ノズル
開口に目詰まりが生じた場合には、キャップ手段に設け
られたキャップ部材によりノズルプレートを封止し、吸
引ポンプからの負圧により、ノズル開口からインクを吸
引してノズル開口のインク固化による目詰まりや、イン
ク流路内への気泡混入によるインク吐出不良を解消する
機能をも備えている。
【0005】記録ヘッドの目詰まりや、インク流路内へ
の気泡混入を解消させるために行うインクの強制的な吸
引排出処理は、通常クリーニング操作と呼ばれ、装置の
長時間の休止後に印刷を再開する場合や、またユーザが
記録画像の品質が悪化したのを解消するためにクリーニ
ングスイッチを操作した場合に実行され、記録ヘッドか
らインク滴を負圧により排出させた後に、ゴムなどの弾
性板からなるワイピング部材によりヘッド表面のワイピ
ング操作を伴う処理である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、昨今においては
カラー印刷時の印字品質を向上するため、少なくとも濃
マゼンタ、淡マゼンタ、濃シアン、淡シアン、イエロ
ー、およびブラックの6色のインクを使用するインクジ
ェット式記録装置が提供されている。
【0007】このように多色のインクを用いるものにあ
っては、少なくとも6色分のインクカートリッジを必要
とするため、インクタンクをキャリッジに搭載する形式
の記録装置ではキャリッジの総重量が大きくなって、キ
ャリッジ駆動モータに出力の大きなものが必要となるば
かりでなく、キャリッジリターンの際のキャリッジの反
動が大きくなる等の問題がある。
【0008】このような問題を解消するためは、インク
カートリッジを函体に収容し、インク供給チューブを介
して記録ヘッドにインクを供給する方式が望ましいが、
インクカートリッジを装填した状態で設置場所を変更す
る等のために記録装置が傾くと、インクカートリッジの
記録ヘッドに対する水頭圧が上昇して記録ヘッドのノズ
ル開口からインクが漏れ出し、廃インクタンクの容量を
極端に低下させる等の問題がある。
【0009】このような問題を回避するため、インク供
給チューブの途中に電磁駆動が可能な弁機構を接続し
て、非印字状態ではインクカートリッジと記録ヘッドと
のインク流路を遮断することが行われているが、弁機構
が複雑でであり、かつサイズが大きく、さらにはインク
供給チューブの接続箇所が増加してインク供給流路への
大気の侵入を招く等の問題を抱えている。
【0010】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、前記したような弁機構を用いることな
く、インクカートリッジの取り外し状態でのインクの漏
れ出しを確実に防止することができるインクジェット式
記録装置を提供するこを目的とすものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はかか
る目的を達成するための、キャリッジに搭載されて記
用紙の幅方向に往復駆動されるインクジェット式記録ヘ
ッドと、インク供給チューブを介して記録ヘッドにイン
クを供給するインクカートリッジと、記録ヘッドを封止
して吸引ポンプからの負圧を受けるキャップ手段と、
ンクカートリッジの装着の有無を検出するセンサとを備
えたインクジェット記録装置であって、電源スイッチが
オフとなった時点でのセンサによるインクカートリッジ
の非装填検出信号により、インク供給チューブから記
ヘッドに至る流路内の残存インク抜取動作を実行さ
る制御手段備えるようにしたものである。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるインクジェ
ット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づい
て説明する。図1は本発明が適用されたインクジェット
式記録装置の外観構成を示したものであって、記録用紙
カセット1および排紙トレー2が設けられたメイン領域
の一側には、函体3の表面に電源スイッチやクリーニン
グ指令スイッチ、給紙指令スイッチ等を配設した操作パ
ネル4が設けられている。また操作パネル4の下方には
前面に開閉可能な扉体5を配置したインクカートリッジ
収容室6が設けられ、ここには図2に示したように複
数、この実施の形態においては4つのインクカートリッ
ジ7,8,9,10が収容されている。
【0024】図3は、印刷機構およびインク供給機構等
を備えた記録装置本体の構成を示したものである。図3
において符号11はキャリッジであり、このキャリッジ
11はキャリッジモータ13により駆動されるタイミン
グベルト12を介し、ガイド部材14に案内されてキャ
リッジ軸15に平行に移動できるように構成されてい
る。キャリッジ11の記録用紙に対向する面には、第1
の記録ヘッド16と第2の記録ヘッド17とがキャリッ
ジ11の移動方向に並べて配置され、また各記録ヘッド
16,17の上面にはダンパー機能を備えたサブタンク
ユニット18,19が搭載されている。
【0025】本体フレームの一側には、前記した4つの
インクカートリッジ7〜10がそれぞれ収容されてい
て、各インク供給チューブ20,21,22,23を介
してサブタンクユニット18,19にインクが供給され
るように構成されている。
【0026】記録ヘッド16、17の移動経路の非印字
領域には、各記録ヘッド16,17のノズル形成面、す
なわちノズルプレートを封止するキャップ部材24,2
5を備えたキャップ手段としてのキャッピング装置26
が配置されている。
【0027】また、キャッピング装置26に隣接する印
字領域側には、キャリッジ11の駆動に伴って移動する
記録ヘッド16,17のノズルプレートに弾接してノズ
ルプレートを払拭するワイピング部材28を備えたクリ
ーニングユニット27が配置されている。なお、このク
リーニングユニット27におけるワイピング部材28
は、後述する吸引ポンプを駆動するモータの動力によっ
て、記録ヘッド16,17の移動経路上に水平方向に進
退可能となるように配置されている。
【0028】図4は、図3に示す記録装置におけるイン
ク供給系を、1つのインクカートリッジ7に例を採って
示したものである。図4に示すようにインク供給チュー
ブ20の一端は、インク供給針30によりインクカート
リッジ7に収容されたインク袋7aのインク供給口7b
に連通し、またインク供給チューブ20の他端はサブタ
ンクユニット18に接続されている。さらにインクカー
トリッジ7が規定の位置にまで挿入されて前記インク供
給針30がインク供給口7bに挿入されたことを検出す
るセンサ31が設けられている。
【0029】前記サブタンクユニット18に供給された
インクを受ける記録ヘッド16のノズルプレートは、前
記したようにキャッピング装置26におけるキャップ部
材24によって封止されるように構成されており、この
キャップ部材24はチューブ32を介してモータ33に
より駆動される吸引ポンプ34の吸引口に接続されてい
る。
【0030】また吸引ポンプ34の排出側はチューブ3
5により廃インクタンク36に連通されており、吸引ポ
ンプ34によって吸引排出されるインクは、廃インクタ
ンクに収容されたインク吸収材37に吸収されるように
なされる。なお、前記吸引ポンプ34を駆動する動力に
は、専用のモータ以外に、インク吸引時に動作を必要と
しないたとえば紙送りモータの動力を使用することがで
きる。
【0031】符号40は電源オフタイマを示し、この電
源オフタイマ40は、これに接続された電源スイッチS
がオフ操作された時点で計時動作を開始するように構成
されている。そして、記録ヘッド16をキャップ部材2
4によって封止し、かつインクの抜取りが必要な場合に
はインクの抜取りに要する所定時間の経過後に遮断器4
1がオフとなるように制御して装置への商用電力の供給
を断つように作用する。また符号42はインク抜取制御
手段を示し、これはセンサ31からカートリッジ無しを
示す信号が出力され、かつ前記電源オフタイマ40が起
動した場合において、吸引モータ駆動回路43に信号を
出力して、モータ33を所定時間作動させるものであ
る。
【0032】次に、以上のように構成した記録装置の動
作電源オン、オフ時の制御形態について、図5に示した
フローチャートに基づいて説明する。なお、図5に示す
制御形態は、記録装置を移動させる場合に際して、イン
クカートリッジをカートリッジ収容室より引き抜いた
後、インク供給チューブから記録ヘッドまでの流路の少
なくとも一部のインクを抜き取る場合に好適な制御例を
示している。
【0033】図5において、まずステップS11に示す
ように記録装置に電源が投入されると、ステップS12
において、インクカートリッジ7が装填されているか否
かを判定する。これは図4におけるセンサ31による出
力によって判定することができる。このステップS12
において、インクカートリッジ7が装填されていない
(No)と判定された場合には、ステップS13に移行
して警報を発し、インクカートリッジの装填を促すよう
になされる。
【0034】一方、ステップS12において、インクカ
ートリッジ7が装填されている(Yes)と判定された
場合には、ステップS14において記録ヘッド16のメ
ンテナンスのためのインク充填動作が実行される。これ
により、インクカートリッジ7のインクがインク供給チ
ューブ20を介してサブタンクユニット18に流れ込
み、サブタンクユニット18から記録ヘッド16にイン
クが供給される。
【0035】このようにして印刷可能な状態となった段
階で印刷データが入力されると、ステップS15におい
て記録ヘッド16は、サブタンクユニット18からイン
クの供給を受けて印刷データに対応してインク滴を吐出
し、記録用紙に画像を記録する。
【0036】続いてステップS16において、印刷が終
了して、電源スイッチSがオフ操作されたと判定(Ye
sと判定)されると、ステップS17において電源オフ
タイマ40が起動して計時を開始し、同時にキャリッジ
11がホームポジションに移動して記録ヘッド16のノ
ズルプレートをキャップ部材24により封止する。
【0037】そして、ステップS18においてインクカ
ートリッジ7が装填されているか否かが判定される。こ
こで、記録装置を移動させる場合以外の通常の状態にお
いては、特にインクカートリッジを引き抜くことはな
く、したがってインクカートリッジ7は装填状態にある
と判定(Noと判定)される。よって、ステップS22
に移行して電源オフタイマ40がタイムアップしたか否
かが判定される。ステップS22において、電源オフタ
イマ40がタイムアップしたと判定(Yesと判定)さ
れると、ステップS23において遮断器41が消勢さ
れ、記録装置に対する商用電源の供給が断たれる。
【0038】一方、記録装置の設置場所を変更するべ
く、前記扉5を開けてインクカートリッジ7を引き抜く
と、カートリッジセンサ31からカートリッジ無しを示
す信号が出力する。この状態で電源スイッチSをオフ操
作すると、ステップS16においてこのオフ操作が判定
(Yesと判定)され、前記したようにステップS17
において、電源オフタイマ40が計時を開始し、同時に
キャリッジ11をホームポジションに移動させて記録ヘ
ッド16のノズルプレートをキャップ部材24により封
止する。
【0039】そして、ステップS18においては、イン
クカートリッジ7が引き抜かれていると判定(Yesと
判定)するので、ステップS19に移行してインク吸引
動作(インク抜き取り動作)を実行する。これは、吸引
ポンプ34を作動させて記録ヘッド16に負圧を作用さ
せることにより、インク供給チューブ20から記録ヘッ
ド16に至る経路に存在する一部のインクをキャップ部
材24内に吸い出し、廃インクタンク36に排出させる
ように動作する。なお、このインク抜き取り動作を実行
している間には、図5におけるフローチャートには示し
ていないが、警報を発するようにすることが望ましい。
【0040】そして、このインク吸引動作の後に、ステ
ップS20に示すように空吸引動作が実行される。この
空吸引動作は、前記したインク吸引動作においてキャッ
プ部材24内から吸引ポンプ34の排出口に至る経路に
インクが残留しているため、この残留しているインクを
全て廃インクタンク36に排出させるために実行され
る。
【0041】すなわち、空吸引動作を実行しないまま放
置した場合においては、紙粉またはその他の塵埃等がキ
ャップ部材内に付着した状態となる場合があり、これが
記録ヘッドのノズル開口に侵入して印字障害を発生させ
るという問題が残される。また乾燥し易いインクを扱う
経路においては、吸引ポンプ内でインクが固化するとい
う障害が発生することもあり、前記空吸引を実行させる
ことで、このような障害の発生を効果的に防止すること
ができる。
【0042】そして、前記空吸引の実行後に、ステップ
S21に示すようにワイピング動作が実行される。この
ワイピング動作は、例えば吸引ポンプを駆動する前記モ
ータ33の動力によって、記録ヘッド16の移動経路上
に前記ワイピング部材28を移動させる。そして、キャ
リッジモータ13を駆動させて記録ヘッド16をワイピ
ング部材28上を通過させることで、ワイピング部材2
8により記録ヘッド16のノズルプレートが払拭され
る。これによりノズルプレートに付着しているインクが
ワイピング作用により除去され、インクの固化による記
録ヘッドの目詰まり等の障害の発生を防止できる。
【0043】そして、ステップS22において電源オフ
タイマ40がタイムアップしたと判定されると、ステッ
プS23において遮断器41が消勢され、記録装置に対
する商用電源の供給が断たれる。
【0044】このような操作が実行されることにより、
インク供給チューブ20から記録ヘッド16に至る経路
内のインクが適宜抜き取られるため、記録装置の移送に
伴う振動や姿勢の傾き等により無闇にインクが漏出する
ことを防止できる。この場合、少なくとも前記記録ヘッ
ド16内にインクを残留させる程度にインクを吸引する
方法、また前記インク供給チューブとサブタンクユニッ
トとにインクを残留させる程度にインクを吸引する方法
などが採用し得る。
【0045】このように一部にインクを残留させる吸引
方法を採用した場合には、特に乾燥し易いインクを扱う
経路において、記録ヘッドの目詰まりを効果的に防止す
ることができ、次の印刷開始時のメンテナンス作業を簡
素化させることができる。
【0046】そして、記録装置の移送作業が完了した
後、再びインクカートリッジを装填することとなるが、
このような記録装置においては、ソフトインクエンド機
能を具備させておくことが好ましい。すなわち、記録ヘ
ッドによるインクの吐出量に対応する数値を図示せぬ印
刷制御手段においてカウントアップすることで、当該イ
ンクカートリッジのインクの使用量を管理し、再び当該
インクカートリッジを装填した場合には、前記カウント
アップ値に継続してその後のインクの吐出量に対応する
数値をカウントアップすることで、前記インクカートリ
ッジのインクエンド状態を確実に把握することが可能と
なる。
【0047】次に図6は、記録装置の動作電源オン、オ
フ時における第2の制御形態を示したものである。この
図6に示す制御形態は、記録装置を移動させる場合に際
して、インクカートリッジをカートリッジ収容室より引
き抜いた後、インク供給チューブから記録ヘッドまでの
流路の全てのインクを抜き取る場合に好適な制御例を示
している。なお、図6に示すフローチャートにおいて、
図5と同一のステップ記号を付した部分は、同一の作用
を示しており、したがってその説明は適宜省略する。
【0048】図6に示す制御形態における図5との相違
点は、ステップS31,S32、およびステップS33
が追加されていることである。まず電源スイッチがオン
され、インクカートリッジが装填状態であると判定され
ると、ステップS31に示すように初期充填フラグがオ
ン状態であるか否かが判定される。この初期充填フラグ
については後述するステップS33の説明において再び
述べることとするが、インク供給チューブ20、サブタ
ンクユニット18、記録ヘッド16におけるインクを全
て抜き取った場合においてフラグをオン状態とするもの
である。そして、このフラグは記録装置のホストコンピ
ュータ内において、各種のステータデータと共に読み出
し可能に格納されている。
【0049】したがって、ステップS31において、初
期充填フラグがオンであると判定(Yesと判定)され
ると、ステップS32に移り、初期充填動作が実行され
る。この初期充填動作は、インク供給チューブ20から
記録ヘッド16に至る経路の全てのインクが抜き取られ
ている状態であるため、この経路全体にインクを充填す
るに要する吸引動作を実行するものである。したがっ
て、その吸引(充填)量はステップS14に示した記録
ヘッド16のメンテナンスのためのインク充填動作に比
較して遥かに多量となる。
【0050】これにより、インクカートリッジ7内のイ
ンクはインク供給チューブ20を介してサブタンク18
に流れ込み、サブタンク18から記録ヘッド16の全体
に供給され、次の印字動作における印字の信頼性が確保
される。
【0051】そして、電源スイッチがオフされた場合に
は、電源オフタイマ40が起動されると共に、キャッピ
ング動作がなされ、ここでインクカートリッジが引き抜
かれている状態であると判定されると、ステップS19
で示すようにインクの吸引動作が実行される。この時の
インクの吸引動作は、図5に示したステップS19にお
けるインク吸引動作に比較してより大量のインクを吸引
するものであり、これによりインク供給チューブ20か
ら記録ヘッド16に至る経路に存在する全てのインクが
抜き取られる。この時のインクの抜き取り量は、現状の
この種の印刷装置においては、たとえば2cc程度とな
る。
【0052】このインク吸引動作を実行した後、ステッ
プS33において初期充填フラグをオンとする操作がな
される。これは前記したように記録装置のホストコンピ
ュータ内における初期充填フラグを示すステータデータ
をオン状態に書き替えることでなされる。
【0053】このステップS33を実行した後において
は、すでに説明した図5に示す例と同様に、ワイピング
動作がなされ、電源オフタイマがタイムアップした時点
で、記録装置への動作電源が遮断される。
【0054】したがって、インク供給チューブ20から
記録ヘッド16に至る経路内のインクの全てが抜き取ら
れた状態となり、記録装置の移送に伴ってインクが漏出
するという問題を解消することができる。
【0055】なお、図5および図6においては、1つの
インクカートリッジの引き抜きに例を採って説明した
が、複数のインクカートリッジが装着されている場合に
は、全てのインクカートリッジの引き抜きが確認された
後、全てのインク供給チューブに対して同様の操作をす
ることにより、全ての記録ヘッド、サブタンクユニッ
ト、およびインク供給チューブからインクを排出するこ
とができる。そして、1つでもインクカートリッジが装
填されたままになっている場合には、警報を発してユー
ザに注意を促し、電源オフタイマ40のタイムアップに
より商用電力の供給を絶つように構成することが望まし
い。
【0056】また上述した実施の形態においては、全て
の記録ヘッドに、インク供給チューブを介して函体に収
容されたインクカートリッジのインクを供給する記録装
置に例を採って説明したが、キャリッジに搭載されたイ
ンクカートリッジからインクの供給を受ける記録ヘッド
が搭載されている記録装置に適用しても同様の作用効果
を奏する。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
かかるインクジェット式記録装置によると、インク供給
チューブから記録ヘッドまでの流路に存在するインクを
抜き取るインク抜取制御手段が備えられ、インクカート
リッジが記録装置から取り外された状態で、かつ記録装
置の電源スイッチがオフとされた場合において、前記イ
ンク抜取制御手段が動作するように制御される。
【0058】したがって、例えば記録装置の設置位置を
移動しようとする場合においては、装置に装填されたイ
ンクカートリッジを抜き取り、かつ電源スイッチをオフ
操作することで、インク抜き取りシーケンスが実行され
る。これにより、装置の移動中において発生する振動や
姿勢の傾きによりインクが漏出して装置およびその外部
を汚染させるという問題を回避させることができる。
【0059】しかも、インク抜き取り動作は、既存のヘ
ッドクリーニングのためのキャップ手段等を用い、装置
の動作シーケンスを変更するのみで達成することができ
るので、従来の装置のようにインク供給チューブの途中
に電磁駆動が可能な弁機構を接続するなどの格別な構成
を追加する必要はなく、装置全体をコンパクトに構成さ
せることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるインクジェット式記録装置の外
観構成の一例を示す斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置におけるインクカートリッ
ジ収容室の一例を示す斜視図である。
【図3】インクジェット式記録装置の本体部分の構成を
示す上面図である。
【図4】図3に示す記録装置におけるインク供給系の例
を示した構成図である。
【図5】図3に示す記録装置の動作電源オン、オフ時の
第1の制御形態を示すフローチャートである。
【図6】図3に示す記録装置の動作電源オン、オフ時の
第2の制御形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 函体 4 操作パネル 5 扉体 6 インクカートリッジ収容室 7〜10 インクカートリッジ 11 キャリッジ 13 キャリッジモータ 16,17 記録ヘッド 18,19 サブタンクユニット 20〜23 インク供給チューブ 24,25 キャップ部材 26 キャッピング装置 27 クリーニングユニット 28 ワイピング部材 31 センサ 34 吸引ポンプ 36 廃インクタンク 37 インク吸収材 40 電源オフタイマ 41 遮断器 42 インク抜取制御手段 43 吸引モータ駆動回路 S 電源スイッチ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175 B41J 2/165 B41J 2/18 B41J 2/185 B41J 29/38

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方
    向に往復駆動されるインクジェット式記録ヘッドと、イ
    ンク供給チューブを介して前記記録ヘッドにインクを供
    給するインクカートリッジと、前記記録ヘッドを封止し
    て吸引ポンプからの負圧を受けるキャップ手段と、前記
    インクカートリッジの装着の有無を検出するセンサとを
    備えたインクジェット記録装置であって、 電源スイッチがオフとなった時点での前記センサによる
    インクカートリッジの非装填検出信号により、前記イン
    ク供給チューブから記録ヘッドに至る流路内の残存イン
    クの抜取り動作を実行させる制御手段を備えたインクジ
    ェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記センサによるインクカートリッジの
    非装填検出信号により警報を発生させる制御手段を備え
    たことを特徴とする請求項1記載のインクジェット式記
    録装置。
  3. 【請求項3】 前記インク供給チューブと前記記録ヘッ
    ドとの間にサブタンクユニットを介在させたことを特徴
    とする請求項1記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インクの抜取り動作の実行後に、記
    録ヘッドのノズル形成面をワイピングする制御手段を備
    えたことを特徴とする請求項1記載のインクジェット式
    記録装置。
  5. 【請求項5】 前記インクの抜取り動作の実行後に、前
    記キャップ手段と前記吸引ポンプを含む経路内に残存す
    るインクを排出する空吸引動作を実行させる制御手段を
    備えたことを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記電源スイッチがオフとなった時点で
    計時動作を始動させ、所定時間経過後に前記インクの抜
    取り動作をはじめとする全ての動作を制御する手段への
    電力供給を断つ遮断器を備えたことを特徴とする請求項
    1記載のインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 前記インクの抜取り動作により前記イン
    ク供給チューブから記録ヘッドに至る流路内の残存イン
    クの一部を残留させ、残りのインクの全てを抜取る動作
    を実行させる制御手段を備えたことを特徴とする請求項
    1記載のインクジェット式記録装置。
  8. 【請求項8】 前記インクの抜取り動作により前記イン
    ク供給チューブから記録ヘッドに至る流路内に残存する
    全てのインクを抜き取った後、初期充填フラグをオンの
    状態として保持し、ついで電源の投入時に該初期充填フ
    ラグのオンの状態を検出して前記インク供給チューブか
    ら記録ヘッドに至る流路内にインクの充填動作を実行さ
    せる制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の
    インクジェット式記録装置。
  9. 【請求項9】 前記インクの抜取り動作を、複数装填さ
    れたインクカートリッジの全てが引抜かれた後に実行さ
    せる制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の
    インクジェット式記録装置。
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