JP3542547B2 - 遊技機の遊技媒体供出装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機の遊技媒体供出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、所定の遊技結果( パチンコ機の遊技盤面上での入賞等) 、又は遊技者の所定の操作( 貸出ユニットによる貸出操作等) に基づき、遊技機背面の流下通路に設けられた遊技媒体供出装置の駆動によって遊技機正面の貯留皿に向けて遊技媒体を供出するように構成された遊技機が一般に広く知られている。かかる遊技機にあって、その駆動制御装置の駆動源としてソレノイド又はモーターを用いて、遊技媒体を上方から下方へ導く流下通路を、直接的に開放制御するようにしている。ところでこのソレノイドを用いた場合にあっては、遊技媒体の供出中、常にソレノイドの通電状態によって流下通路を開放しておく必要があった。また、モーターを用いた場合にあっても、遊技媒体の供出中、常にモーターにパルス信号を送信することによって駆動状態としておく必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の遊技機にあっては、例えばパチンコ機に於けるいわゆる「大当たり」と呼ばれる払い出し態様が発生した場合等には、一度に多くの入賞が発生することになり、それに伴う遊技媒体を払い出すために、遊技媒体供出装置の駆動制御装置は、流下通路を、直接的に開放制御するものであるから、長時間駆動し続けることを余儀なくされている。このため、このとき発生するジュール熱により、駆動制御装置自体を傷めたり、遊技機内の他の装置を損傷させたりする場合があり、最悪には、発火して火災等の災害を引き起こす恐れもある。また、駆動時間が長くなるため、その駆動制御装置自体の寿命も短くなり、人気機種で長期間使用される機種などにあっては、その機種における他の部品に比して、遊技媒体供出装置が先に壊れてしまい、これを交換せざるを得なくなったり、既に製造中止になっているような機種の場合には、パチンコ機自体を別の機種に交換することを余儀なくされたりもする。
本発明は、発熱の少ない遊技媒体供出装置を、単一の駆動源により構成して、上述の問題を簡易な構成により解決することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、緩やかな傾斜の待機通路と、略垂直な供出通路とが連続してなる部分を有する流下通路の、待機通路と供出通路との間に配設され、遊技媒体を上方から下方へ導く流下通路を封鎖する閉鎖位置と、流下通路を開放する開放位置とに、直線方向への移動可能に保持される可動遮断片と、
その駆動により可動遮断片を開閉いずれかの位置に移送し、かつ次の移送駆動まで非駆動状態で待機する駆動制御装置とを備えたものであって、
前記駆動制御装置は、駆動モータの駆動軸に、直線往復するスライダを可動遮断片とする直線往復スライダクランク機構を連結してなり、
該直線往復スライダクランク機構は、駆動モータの駆動軸に一端を連結され、他端を回動支点とし、駆動モータの駆動により、該駆動軸を中心として回動するアームと、アームの回動支点に一端が揺動可能に枢支され、他端に可動遮断片が枢支されるリンクとからなり、
駆動モータの回転制御により、払出開始時に、駆動軸が一方向へ180°回動して、可動遮断片が流下通路を遮断する閉鎖位置から流下通路から退避する開放位置となり、払出終了時に、駆動軸が同一方向へ180°回動して、可動遮断片が開放位置から流下通路を遮断する閉鎖位置となるようにして、可動遮断片を、流下通路を遮断する閉鎖位置と、流下通路から退避する開放位置のいずれかに停止させ、かつ次の移送駆動まで駆動モータを非駆動状態で待機するようにしたことを特徴とする遊技機の遊技媒体供出装置である(請求項1)。
【0005】
かかる往復スライダクランク機構は、駆動モータの駆動軸から偏位した位置に配設され、かつ駆動モータの駆動にともない駆動軸を中心に回転する回動支点と、直線方向にのみ移動可能となったスライダ(可動遮断片)と、一端を回動支点に枢支され、他端をスライダ(可動遮断片)に枢支されたリンクとを備え、駆動モータの回転により、スライダ(可動遮断片)が直線方向にのみ移動するものとして良く知られている。本発明はかかる構成を用いて、可動遮断片を間欠的に移送するようにし、この移送時を除いて、駆動モータを非駆動状態とするものである。
【0006】
ここで可動遮断片は、駆動モータが回動すると、この往復スライダクランク機構の動作によって、間欠的な直線往復移動を行ない、閉鎖位置から、流下通路を開放する開放位置へと移送され駆動停止する。この駆動モータの非駆動状態にあって、可動遮断片は、開放位置を維持することとなる。また、駆動モータが休止後に再び回動すると、可動遮断片は開放位置から閉鎖位置に移動する。そして駆動モータの非駆動状態への変換により、可動遮断片は閉鎖位置を維持することとなる。而して、可動遮断片は駆動制御装置の駆動ごとにいずれか一方の位置から他方の位置へ変換されることとなり、かつ駆動制御装置はこの可動遮断片の移送時にのみ駆動することとなり、常態では非駆動状態となる。
【0007】
このため、上述した大当りの際の賞球作動等、連続的に開放状態となる場合にあっても、駆動制御装置は非駆動状態となるから、格段にその駆動時間を短くすることができて、駆動制御装置に負荷のかかる時間を極力短くすることができ、流下通路の長時間の開閉維持による発熱を阻止することができる。
【0008】
ここで、流下通路を、緩やかな傾斜の待機通路と、略垂直な供出通路とが連続してなる部分を有し、可動遮断片を、待機通路と供出通路との間に配設したから、可動遮断片の上流の流下通路に連なった遊技媒体の流下圧力を軽減させることができ、可動遮断片の進退時における応力が減少し、円滑な作動が可能となる。
【0009】
この駆動制御装置としては、所定の遊技態様の成立を検出する入賞検出装置の検出に基づき、可動遮断片を、閉鎖位置から、開放位置に移送する(請求項3)ものとすることができる。例えば、パチンコ遊技機において、入賞球が発生した場合に、これを入賞球検知スイッチ(入賞検出装置)により検知して、可動遮断片を開放位置に移送することにより賞球する構成である。
【0010】
また、駆動制御装置が、遊技者による所定の操作を検出する遊技媒体貸出検出装置の検出に基づき、可動遮断片を、閉鎖位置から、開放位置に移送するものとすることができる。例えば、パチンコ遊技機において、各機台に付設されている球貸出装置に用いられる。
【0011】
ここで、駆動制御装置が、停電等の電源供給異常状態となった場合に、可動遮断片を、閉鎖位置から、開放位置に移送するようにしても良い。すなわち、従来の遊技媒体供出装置においては、その供出中、常に電気的駆動制御装置の作用によって駆動状態にあり、停電等の電源供給異常状態となった場合には、その駆動を直ちに停止することとなるが、本構成にあっては、その供出中、電気的駆動制御装置は駆動状態にない為、停電等の不測の事態に陥った場合には、供出状態を維持することとなるため、その供出が過度に行なわれる。そこで、開放位置に保持された可動遮断片を閉鎖位置に移送する。この場合に、予備電源によって駆動制御装置を駆動して、開放位置に保持された可動遮断片を閉鎖位置に移送するようにしても良い。
【0012】
さらには、駆動制御装置が、流下通路の開放に伴って供出される遊技媒体を検出する供出検知装置により、所定個数の供出検知に基づき、可動遮断片を、閉鎖位置から、開放位置に移送することができる。この構成は、遊技媒体の所定個数を確実に供出し得るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態をパチンコ機を例に挙げて説明する。
図1は本発明に係わるパチンコ機の一実施例の全体構成図を示す。
ここで、パチンコ機1は、同図に示すように前後面が開口している機枠2と、該機枠2にヒンジによって回動自在に取り付けられた額縁状の前面枠3と、この前面枠3内に開閉可能に取り付けられたガラス収納枠4と、このガラス収納枠4の下方に同じく開閉可能に取り付けられた開閉パネル5と、前面枠3の後方でガラス収納枠4内に保持されたガラス板6と、該ガラス板6と一定の間隔を有して固定された遊技盤7とによって構成される。
【0014】
開閉パネル5の前面には、多数の遊技球を一時的に収納する上受け皿9が設けられ、また、前面枠3の背面下部には、上受け皿9より一個ずつ供給される遊技球を弾き飛ばす打球発射装置(図示せず)が設けられ、さらに前面枠3の前面下部にはその操作ハンドル10と下受け皿11とが設けられている。
【0015】
図2に示すように遊技盤7の前面には、打球発射装置により発射された打球を遊技盤7の上方部まで案内するガイドレール12等の区画部材によって区画された遊技領域8が形成されている。この遊技領域8のほぼ中央には液晶表示器を使用した特別図柄表示装置15が配置されており、該表示装置15の上方には3個のLEDを使用した普通図柄表示装置16が配設されている。各々の表示装置15,16の左右にはそれぞれ特別図柄記憶表示LED17、普通図柄記憶表示LED18が2個ずつ設けられている。
【0016】
特別図柄表示装置15の下方には、普通電動役物20が配設され、その入口を入賞口を兼ねる第一種始動口21としている。また、普通電動役物20の下方には、大入賞装置22が配設され、大入賞口23を上下方向に開閉作動する開閉蓋24により開閉制御するようにしている。その他、盤面の適宜位置に入賞領域としての各種の入賞口が設けられている。
【0017】
その他、左右ゲート25,25には普通図柄の変動を開始させるための信号を発生させる普通図柄作動スイッチが設けられている。また、遊技領域8の略中央最下端部には、入賞領域に入賞しなかった打球を遊技盤7の後方へ回収するアウト口29が遊技盤7裏面に貫通するように設けられている。
【0018】
かかる構成にあって、第一種始動口21に遊技球が入ると、特別図柄表示装置15が変動する。そして、その停止図柄が所定の組み合わせであると、大入賞口23が開放されて大当りとなり、一連の大入賞口23の開閉作動により、多数の入賞球が発生する。そして、これにともない、連続的に賞球が払い出されることとなる。本発明は、後述するように、かかる賞球の払い出し装置や球貸出装置等に適用され得る遊技媒体供出装置に係るものである。
【0019】
次に図4に示すように遊技盤7の背面には、入賞球検出スイッチSが設けられている。この入賞球検出スイッチS(入賞検出装置)は、上述した遊技盤7に配設した各種入賞口より入賞した遊技球(遊技媒体)を検出し、その検出信号を後述する供出制御装置40に送信する。また、図3に示すように遊技機裏右側面には、貸出検出装置(貸出ユニット)30が設けられている。この貸出検出装置30は、遊技者が投入した有価記憶媒体に有価記憶があることを条件に遊技者による所定の操作を検出し、その検出に関わる信号を、遊技機背面左下方の供出制御装置40に送信する。このように供出制御装置40は、前記入賞球検出スイッチSや貸出検出装置30の有価記憶媒体検出に基づき、駆動信号を出力するものであり、この供出制御装置40内には、停電等の電源供給異常状態となった場合に、後述する駆動モータ53に予備電源を供給するコンデンサが設けられている。
【0020】
次に本発明の要部につき説明する。
図3の遊技機背面右側方には、遊技店から補給される遊技球(遊技媒体)xを上方から下方へ向けて導く流下通路45が設けられ、さらにこの流下通路45の適宜位置で供出ユニット41が設けられている。この供出ユニット41は、流下通路45の一部と供出制御装置40が出力した駆動信号に基づき遊技媒体を供出する遊技媒体供出装置50及びこの遊技媒体供出装置50から供出された遊技媒体を検出する供出検知装置44等を一体的に設けたものである。
【0021】
一方、流下通路45の一部は、供出ユニット41の部位で、図5,6で示すように、流下通路が緩やかな傾斜の待機通路45aと、略垂直な供出通路流下通路45bとが、可動遮断片60が横断方向に移動可能に配設される横断欠部46を介して連通してなる。ここで、待機通路45aを緩やかに傾斜させて設けたため、可動遮断片60への遊技球(遊技媒体)xの荷重による負荷が軽減され、後述する可動遮断片60の進退が容易かつ円滑に行なわれ得る。
【0022】
図5,6は、本発明に係る遊技媒体供出装置50の駆動制御装置51の一実施例を示す。
【0023】
この駆動制御装置51は、駆動モータ53の駆動軸54に直線往復スライダクランク機構55を連結してなるものである。すなわち、この直線往復スライダクランク機構55は、駆動軸54に一端を連結されたアーム58の他端を回動支点56とし、該駆動モータ53の駆動により回動支点56を駆動軸54から偏位した位置で、該駆動軸54を中心として回動する。このアーム58に換えて、回動支点56を駆動軸54から偏心した位置に設けた回動円板等が適用され得る。そしてこの回動支点56には、リンク57の一端が揺動可能に枢支される。
【0024】
一方、前記横断欠部46の側傍には、可動遮断片60が両側縁に規制縁66,66が形成された摺動案内板65が配設され、この摺動案内板65上に可動遮断片60が支持されて、直線方向へ移動可能に配設される。そしてこの可動遮断片60の後縁には、リンク57の他端が枢支され、これにより、駆動モータ53が駆動すると、摺動案内板65の案内作用により、直線往復スライダクランク機構55の良く知られた往復直線運動を生じて、可動遮断片60は摺動案内板65上を前後方向に移動する。そして、駆動軸54の180°回転位置で、可動遮断片60は横断欠部46から侵入して流下通路45を遮断する閉鎖位置Iとなる。さらにこの閉鎖位置Iで停止した後、再び駆動軸54が180°回動すると、可動遮断片60は横断欠部46の側傍へ退避する開放位置IIとなる。
【0025】
この駆動モータ53は、ステッピングパルスモーターを採用し、供出制御装置40からの1パルス信号に付き、10゜回転するように通電制御される。つまり、36パルス信号で1回転することとなり、18パルス信号で180°回転して停止する。そしてこれに伴い、駆動モータ53が回動駆動すると、回動支点56の公転によりアーム58に連係されたリンク57が進退して、可動遮断片60が開放位置IIとなり、駆動停止する。また開放された流下通路45から、待機通路45aに滞留していた遊技球xが、所定個数流下すると、これに伴い、駆動軸54が再び駆動開始して可動遮断片60が閉鎖位置Iとなり、遊技球xが可動遮断片60に支持されて駆動停止する。従って、可動遮断片60は駆動制御装置51の駆動ごとにいずれか一方の位置から他方の位置へ変換されることとなり、かつ駆動制御装置51はこの可動遮断片60の移送時にのみ駆動することとなり、常態では非駆動状態となる。ここで可動遮断片60の挿入端には傾斜状の案内縁61が形成され、流下通路45への挿入を容易としている。
【0026】
かかる作動を図5,図6に従って整理する。
可動遮断片60が閉鎖位置Iに保持された状態では、図5(供出待機中)で示すように駆動制御装置51の駆動モータ53は負荷のかかっていない非駆動状態で待機している。この状態では、流下通路45内の遊技球xは、可動遮断片60により流下不能に支持されている。
【0027】
次に、遊技者が遊技を開始し、遊技盤面に設けられた入賞口に遊技球xが入賞すると、これを遊技盤背面に設けられた入賞球検出スイッチS(入賞検出装置)が検出し、供出制御装置40に信号出力する。または、遊技者が、貸出検出装置(貸出ユニット)30に対して貸し出し操作をすると、遊技機背面に設けられた貸出検出装置30がその操作信号を検出し、供出制御装置40に信号出力する。そしてかかる信号入力に基づき、供出制御装置40は、その供出数を演算記憶して、パルス信号を3ms毎に1回宛連続して駆動モータ53に送信する。パルス信号を受けたモーターは、1パルスに付き10゜宛回転する。そして、可動遮断片60が開放位置IIに到来する駆動軸54の略180°回転位置でパルス信号の出力を停止する。
【0028】
これにより、図6で示すように、可動遮断片60は開放位置IIの状態に維持され、この状態で駆動モータ53は負荷がかからない非駆動状態となっており、待機通路45aに滞留していた遊技球xは下方へ流下することとなる。これにより、可動遮断片60は、開放位置IIに維持され、流下通路45はこの開放状態となる。
【0029】
開放状態となった流下通路45を遊技球xが流れると、可動遮断片60の直上部の流下通路の右側壁に設けられた供出検知装置44によって1個宛検出され、その検出信号に基づき、供出制御装置40に蓄積記憶した供出数を順次減算され、その結果、記憶された供出数が0になると直ちに駆動モータ53が駆動する。
【0030】
これにより、駆動軸54が駆動して、その略180°回転位置で、可動遮断片60が46から流下通路45内に侵入し、閉鎖位置Iとなって遊技球xの流下を阻止する。この回動後、駆動モータ53には直ちに電気の供給が絶たれ、非駆動状態となる。そして、このように駆動モータ53が駆動解除されると、図5で示すように、可動遮断片60は閉鎖位置Iのままに維持されることとなる。
【0031】
而して上述したように、可動遮断片60を移送する時にのみ、駆動モータ53に駆動されて駆動することとなり、定常状態では、負荷がかからない非駆動状態に維持される。このため駆動モータ53への駆動時間が著減し、その発熱が抑止される。
【0032】
ここで、記憶された供出数が「0」になる前に、新たに入賞球検出スイッチS、あるいは貸出検出装置30が信号検出した場合には、直ちに供出制御装置40に演算記憶された供出数に加算され、かつ供出検知装置44が1個宛検出した検出信号によって、加算記憶された供出数から減算されることとなる。つまり、入賞球検出スイッチS、あるいは貸出検出装置による検出が繰り返され、記憶された供出数が減算されても「0」にならない限り、供出制御装置40から駆動モータ53へパルス信号が出力されることはない。
【0033】
ここで、停電等の電源供給異常状態となった場合に、駆動モータ53を駆動して、開放位置に保持された可動遮断片60を閉鎖位置に移送するようにしている。すなわち、本構成にあっては、その遊技球xの供出中、駆動モータ53は駆動状態にないため、停電等の不測の事態に陥った場合には、供出状態を維持することとなるため、その供出が過度に行なわれる。そこで、開放位置に保持された可動遮断片60を閉鎖位置に移送する。この場合に、駆動モータ53に予備電源を供給するコンデンサが設けられ、この予備電源によって閉鎖駆動装置70を駆動して、開放位置IIに保持された可動遮断片60を閉鎖位置Iに移送する。而して、停電等の不測の事態に陥った場合にも、供出状態を維持することなく、速やかに供出を停止させることができる。
【0034】
上述の実施の形態では、パチンコ遊技機について例示したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限り適宜実施できる。例えば、本実施例においては、駆動制御装置として2個のソレノイドを設けているが、1個のソレノイドによって開放用と閉鎖用を兼用させる方式も考えられ得る。また、駆動制御装置としてモーター等を使用しても良い。更に、本実施の形態に於いては、パチンコ機を例に挙げて開示しているが、スロットマシン、アレンジボール、或いは雀球等の遊技機に関しても適宜実施できる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の遊技媒体供出装置は、直線往復スライダクランク機構を用いて、直線往復するスライダを可動遮断片とし、駆動モータの回転制御により、可動遮断片を、流下通路を遮断する閉鎖位置と、流下通路から退避する開放位置のいずれかに停止させ、かつ次の移送駆動まで駆動モータを非駆動状態で待機するようにしたから、駆動制御装置は常態では非駆動状態に維持される。このため、大当りの際の賞球作動等、連続的に開放状態となる場合にあっても、駆動制御装置は非駆動状態に維持することができ、格段にその駆動時間を短くすることができて、該駆動制御装置の長時間駆動による発熱がない。従って、一度に多くの遊技媒体を払い出さなければならない事態が発生しても、長時間の連続駆動に伴う発熱により、その駆動制御装置自体を傷めたり、遊技機内の他の装置を損傷させたり、火災等の災害を引き起こすこと等の事態を全て回避することができる。さらに、駆動時間が短くなるため、その駆動制御装置自体の寿命も長くなり、人気機種で長期間使用される機種などにあっては、その機種に於ける他の部品に比して、遊技媒体供出装置が先に壊れてしまうような自体も回避できる。
【0036】
さらには、本発明は単一の駆動源(駆動モータ)により、可動遮断片を二位置に変換できるものであるから、構成が簡単である。
ここで、流下通路を、緩やかな傾斜の待機通路と、略垂直な供出通路とが連続してなる部分を有し、可動遮断片を、待機通路と供出通路との間に配設したから、可動遮断片の上流の流下通路に連なった遊技媒体の流下圧力を軽減させることができ、可動遮断片の進退時における応力が減少し、円滑な作動が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】遊技盤7の正面図である。
【図3】本発明に係る遊技機の背面図である。
【図4】本発明に係る遊技盤7の背面図である。
【図5】供出待機中の要部の斜視図である。
【図6】供出中の要部の斜視図である。
【符号の説明】
30 貸出検出装置(貸出ユニット)
41 供出ユニット
44 供出検知装置
45 流下通路
50 遊技媒体供出装置
51 駆動制御装置
53 駆動モータ
54 駆動軸
55 直線往復スライダクランク機構
56 回動支点
57 リンク
60 可動遮断片
Claims (2)
- 緩やかな傾斜の待機通路と、略垂直な供出通路とが連続してなる部分を有する流下通路の、待機通路と供出通路との間に配設され、遊技媒体を上方から下方へ導く流下通路を封鎖する閉鎖位置と、流下通路を開放する開放位置とに、直線方向への移動可能に保持される可動遮断片と、
その駆動により可動遮断片を開閉いずれかの位置に移送し、かつ次の移送駆動まで非駆動状態で待機する駆動制御装置とを備えたものであって、
前記駆動制御装置は、駆動モータの駆動軸に、直線往復するスライダを可動遮断片とする直線往復スライダクランク機構を連結してなり、
該直線往復スライダクランク機構は、駆動モータの駆動軸に一端を連結され、他端を回動支点とし、駆動モータの駆動により、該駆動軸を中心として回動するアームと、アームの回動支点に一端が揺動可能に枢支され、他端に可動遮断片が枢支されるリンクとからなり、
駆動モータの回転制御により、払出開始時に、駆動軸が一方向へ180°回動して、可動遮断片が流下通路を遮断する閉鎖位置から流下通路から退避する開放位置となり、払出終了時に、駆動軸が同一方向へ180°回動して、可動遮断片が開放位置から流下通路を遮断する閉鎖位置となるようにして、可動遮断片を、流下通路を遮断する閉鎖位置と、流下通路から退避する開放位置のいずれかに停止させ、かつ次の移送駆動まで駆動モータを非駆動状態で待機するようにしたことを特徴とする遊技機の遊技媒体供出装置。 - 駆動制御装置が、停電等の電源供給異常状態となった場合に、予備電源によって駆動して、可動遮断片を、閉鎖位置から、開放位置に移送するものであることを特徴とする請求項1記載の遊技機の遊技媒体供出装置。
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