JP3542061B2 - 足場の支持具 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、鉄骨造の建築物の外周におけるH形鋼からなる柱に着脱自在に取り付けられて足場(足場板)を支持する足場の支持具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄骨造の住宅の建築時には、住宅の外周に沿って鋼管等により外部足場を設置するようにしていた。この外部足場は、周知のように、建地、布、腕木等の部材を縦横に組み合わせ、隣接する腕木間に足場板を水平方向へ架け渡してなるものである。
【0003】
ところが、上記のような外部足場を用いた場合、外壁パネルの取付工事の際に、住宅の外周に隣接して位置する上記外部足場が障害となって、外壁パネルの取付位置への運搬や取付が行いにくくなるとともに、足場の設置コストが高くなる問題を有していた。そこで、外部足場を使用せずに、屋内側の床上に適宜脚立等を設置して外壁パネルを取り付けることも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のように、屋内側から外壁パネルの取付を行う場合、作業者が屋外側に身を乗り出して作業しなければならない箇所も発生するので、作業に危険が伴う問題を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記の課題を解決して、建築物の外周におけるH形鋼からなる柱に着脱自在に取り付けて足場を支持することにより、作業の安全性を確保することのできる足場の支持具を提供することを目的とする。
そのため、本発明の請求項1の足場の支持具は、建築物の外周におけるH形鋼からなる柱のフランジに着脱自在に取り付けられて足場を支持する足場の支持具であって、水平方向へ延び足場を支持するブラケットと、このブラケットに固定され上記フランジの幅方向一端部に係合可能な第1係合部材と、上記ブラケットにスライド自在に支持され上記フランジの幅方向他端部に係合可能な第2係合部材と、上記第1及び第2係合部材が互いに接近する方向へ力を加えて第1及び第2係合部材を上記フランジに着脱自在に固定する固定部材とを備え、上記第1係合部材の上記ブラケットの上面及び下面にそれぞれ固定された上下1対の水平プレートの間に支軸を垂直方向に取り付け、この支軸に上下1対の支持プレートを回動自在に嵌合し、これら上下1対の支持プレートの間に上記固定部材を構成する水平方向へ延びるボルトの基端部を固定し、上記第2係合部材の上記ブラケットの上面及び下面にそれぞれ摺接する上下1対の水平プレートの間に上記ブラケットの長手方向に対して直交して前方へ延びる垂直プレートを垂直方向に設け、この垂直プレートに形成された溝に上記ボルトの先端部を挿入し、このボルトの先端部にナットを螺合して締め付けることにより、上記第1及び第2係合部材が互いに接近する方向へ力を加えることができるようにしたことを特徴とするものである。
【0006】
請求項2の足場の支持具は、請求項1の構成において、上記第1及び第2係合部材は上記ブラケットの長手方向中間部付近に設けられ、上記支持具の上記フランジへの取付時に上記ブラケットが上記建築物の屋内側及び屋外側に延びることを特徴とするものである。
【0007】
請求項3の足場の支持具は、請求項1または2の構成において、上記ブラケットの長手方向端部に、手摺ロープ用の支柱の下端部を支持する筒状の支持部が設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図3に示すように、本実施の形態における足場の支持具1は、角パイプからなるブラケット2を備え、ブラケット2の長手方向両端部には、後述する支柱15(図7参照)の下端部を挿入して支持するための円筒状の支持部2aが各々一体的に設けられている。また、ブラケット2の長手方向中間部付近には、第1及び第2係合部材3、4が設けられている。
【0009】
図4にも示すように、第1係合部材3は、後述する柱12(図7)のフランジ12aの幅方向一端部を前面側及び後面側から挟み付ける状態で上記幅方向一端部に係合可能な水平断面コ字形の係合部3aと、各々その後端が係合部3aに接続される上下1対の水平プレート3b、3cとを備えている。上記係合部3aはブラケット2の後面に溶接等で固定されるとともに、水平プレート3b、3cは各々ブラケット2の上面及び下面に固定されている。
【0010】
図5にも示すように、第2係合部材4は、上記柱12のフランジ12aの幅方向他端部を前面側及び後面側から挟み付ける状態で上記幅方向他端部に係合可能な水平断面コ字形の係合部4aと、各々その後端が係合部4aに接続される上下1対の水平プレート4b、4cと、係合部4aの前方で係合部4aとの間に所定の間隔を隔てて垂直方向へ延びる垂直プレート4dと、この垂直プレート4dから垂直プレート4dと直交して水平プレート4b、4c間で前方へ延びる垂直プレート4eとを備えている。そして、係合部4a、水平プレート4b、4c及び垂直プレート4dがブラケット2の外周をスライド自在に包囲し、これにより、第2係合部材4はブラケット2の長手方向へスライド自在とされている。
【0011】
第1係合部材3の水平プレート3b、3c間には、垂直方向の支軸5が取り付けられ、この支軸5には上下1対の支持プレート6、7が孔6a、7aで回動自在に嵌合されている。これら支持プレート6、7間に、水平方向へ延びるボルト8(固定部材)の基端部が溶接等により固定されている。また、第2係合部材4の垂直プレート4eには、ボルト8の先端部が挿入可能な溝4f(図6参照)が形成されている。そして、ボルト8の先端部を溝4fに挿入するとともに、上記先端部にワッシャ9を挿入して垂直プレート4eに当て、この状態でナット10をボルト8の先端部に螺合して締め付けることにより、第1及び第2係合部材3、4が互いに接近する方向へ力を加えることができるようになっている。
【0012】
次に、住宅(建築物)の外周におけるH形鋼からなる柱12のフランジ12aに支持具1を取り付ける手順を説明する。図6に示すように、柱12のフランジ12aに支持具1を取り付ける際には、ワッシャ9及びナット10を緩めるか、またはこれらをボルト8から取り外した状態で、ボルト8を支軸5の回りで前方へ回動させて第2係合部材4の垂直プレート4eの溝4fから離脱させるとともに、第2係合部材4を第1係合部材3からある程度離れた位置にスライドさせておく。
【0013】
そして、第2係合部材4を第1係合部材3に接近する方向へスライドさせながら、第1及び第2係合部材3、4の各係合部3a、4aでフランジ12aの幅方向一端部及び幅方向他端部を各々挟み付ける。この状態で、ボルト8を第2係合部材4の垂直プレート4eの溝4fに挿入するとともに、ワッシャ9を垂直プレート4eに当て、ナット10をボルト8に締め付けることにより、第2係合部材4が第1係合部材3に接近する方向の力を加え、第1及び第2係合部材3、4でフランジ12aを幅方向両側から挟み付けるようにして、図7に示すように、支持具1を柱12の一方のフランジ12aに固定する。
【0014】
実際には、図8に示すように、上記の手順で住宅の外周における複数の柱12の一方のフランジ12aに各々支持具1を取り付ける。取付状態で、各支持具1のブラケット2は、住宅の外周における梁13と直交する方向へ延び、第1及び第2係合部材3、4がブラケット2の長手方向中間部付近に設けられていることから、各ブラケット2の一半部は屋内側、つまり、梁13より内側に位置し、他半部は屋外側、つまり、梁13より外側に位置することになる。
【0015】
ここでは、例えば、隣接する複数のブラケット2の屋外側における上記他半部上に足場板14(足場)を架け渡し、作業者Wがこの足場板14上で図示しない外壁パネルの取付等の各種作業を行う。その場合、足場板14はブラケット2に、図示しないゴムバンド、或いはロープ等の締結手段を用いて締結しておくことが好ましい。
【0016】
また、各ブラケット2の長手方向における屋外側端部の支持部2aに垂直方向に延びる支柱15の下端部を挿入して支持させるとともに、これらの支柱15の上端部間に手摺ロープ16を張り渡すことにより、作業者Wの転落事故の危険を少なくすることができる。
【0017】
作業が終了して足場を撤去する場合は、上記と逆に、まず、手摺ロープ16、支柱15及び足場板14を順次取り外した後、ブラケット2を柱12のフランジ12aから取り外せばよい。なお、上記の説明では、ブラケット2の上記他半部上、つまり、住宅の屋外側に足場板14を架け渡すようにしたが、必要に応じて、図8に2点鎖線で示すように、ブラケット2の上記一半部上、つまり、住宅の屋内側に足場板14を架け渡すようにしてもよい。その場合、ブラケット2の屋内側端部に支柱15を立設して手摺ロープ16を張り渡せばよい。また、上記屋外側及び屋内側の双方に各々足場板14を架け渡すことも可能である。
【0018】
なお、上記実施の形態では、ブラケット2を比較的長尺に形成するとともに、ブラケット2の長手方向中間部付近に第1及び第2係合部材3、4を設けて取付状態でブラケット2が住宅の屋内側、屋外側の双方に延びるようにしたが、ブラケット2をより短く形成するとともに、ブラケット2の長手方向一端部付近に第1及び第2係合部材3、4を設けることにより、柱12のフランジ12aへの取付状態でブラケット2が住宅の屋内側または屋外側のいずれかのみへ延びるように構成しても差し支えない。
【0019】
【発明の効果】
本発明の請求項1の足場の支持具は、建築物の外周におけるH形鋼からなる柱のフランジに着脱自在に取り付けられて足場を支持する足場の支持具であって、水平方向へ延び足場を支持するブラケットと、このブラケットに固定され上記フランジの幅方向一端部に係合可能な第1係合部材と、上記ブラケットにスライド自在に支持され上記フランジの幅方向他端部に係合可能な第2係合部材と、上記第1及び第2係合部材が互いに接近する方向へ力を加えて第1及び第2係合部材を上記フランジに着脱自在に固定する固定部材とを備えたものであるから、上記ブラケットを第1及び第2係合部材を用いて建築物外周のH形鋼からなる複数の柱のフランジに各々取り付けた状態で、隣接するブラケット間に足場(足場板)を水平方向に架け渡し、この足場上で作業することにより、外壁パネルの取付等の作業を安全且つ容易に行うことができ、且つ従来の外部足場を用いる場合に比べて足場の設置コストを大幅に低減させることができる。
【0020】
請求項2の足場の支持具は、請求項1の構成において、上記第1及び第2係合部材は上記ブラケットの長手方向中間部付近に設けられ、上記支持具の上記フランジへの取付時に上記ブラケットが上記建築物の屋内側及び屋外側に延びるものであるから、上記建築物の屋内側、屋外側またはそれらの双方に足場を設けることができ、作業の種類等に応じて、足場の設置位置を選択できる利点がある。
【0021】
請求項3の足場の支持具は、請求項1または2の構成において、上記ブラケットの長手方向端部に、手摺ロープ用の支柱の下端部を支持する筒状の支持部が設けられているものであるから、複数のブラケットの支持部に各々支柱を立て、隣接する支柱間に上記手摺ロープを張り渡すことにより、作業者を上記手摺ロープで保護して転落事故の危険に少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における足場の支持具を示す斜視図。
【図2】上記支持具を示す正面図。
【図3】図2のA−A線に沿う水平断面図。
【図4】図2のB−B線に沿う垂直断面図。
【図5】図2のC−C線に沿う垂直断面図。
【図6】上記支持具の第2係合部材を第1係合部材から離間させた状態を示す斜視図。
【図7】上記支持具をH形鋼からなる柱のフランジに取り付けた状態を示す斜視図。
【図8】上記支持具のブラケット上に足場板を架け渡した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 支持具
2 ブラケット
2a 支持部
3 第1係合部材
4 第2係合部材
8 ボルト(固定部材)
12 柱
12a フランジ
15 支柱
16 手摺ロープ
【産業上の利用分野】
本発明は、鉄骨造の建築物の外周におけるH形鋼からなる柱に着脱自在に取り付けられて足場(足場板)を支持する足場の支持具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄骨造の住宅の建築時には、住宅の外周に沿って鋼管等により外部足場を設置するようにしていた。この外部足場は、周知のように、建地、布、腕木等の部材を縦横に組み合わせ、隣接する腕木間に足場板を水平方向へ架け渡してなるものである。
【0003】
ところが、上記のような外部足場を用いた場合、外壁パネルの取付工事の際に、住宅の外周に隣接して位置する上記外部足場が障害となって、外壁パネルの取付位置への運搬や取付が行いにくくなるとともに、足場の設置コストが高くなる問題を有していた。そこで、外部足場を使用せずに、屋内側の床上に適宜脚立等を設置して外壁パネルを取り付けることも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のように、屋内側から外壁パネルの取付を行う場合、作業者が屋外側に身を乗り出して作業しなければならない箇所も発生するので、作業に危険が伴う問題を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記の課題を解決して、建築物の外周におけるH形鋼からなる柱に着脱自在に取り付けて足場を支持することにより、作業の安全性を確保することのできる足場の支持具を提供することを目的とする。
そのため、本発明の請求項1の足場の支持具は、建築物の外周におけるH形鋼からなる柱のフランジに着脱自在に取り付けられて足場を支持する足場の支持具であって、水平方向へ延び足場を支持するブラケットと、このブラケットに固定され上記フランジの幅方向一端部に係合可能な第1係合部材と、上記ブラケットにスライド自在に支持され上記フランジの幅方向他端部に係合可能な第2係合部材と、上記第1及び第2係合部材が互いに接近する方向へ力を加えて第1及び第2係合部材を上記フランジに着脱自在に固定する固定部材とを備え、上記第1係合部材の上記ブラケットの上面及び下面にそれぞれ固定された上下1対の水平プレートの間に支軸を垂直方向に取り付け、この支軸に上下1対の支持プレートを回動自在に嵌合し、これら上下1対の支持プレートの間に上記固定部材を構成する水平方向へ延びるボルトの基端部を固定し、上記第2係合部材の上記ブラケットの上面及び下面にそれぞれ摺接する上下1対の水平プレートの間に上記ブラケットの長手方向に対して直交して前方へ延びる垂直プレートを垂直方向に設け、この垂直プレートに形成された溝に上記ボルトの先端部を挿入し、このボルトの先端部にナットを螺合して締め付けることにより、上記第1及び第2係合部材が互いに接近する方向へ力を加えることができるようにしたことを特徴とするものである。
【0006】
請求項2の足場の支持具は、請求項1の構成において、上記第1及び第2係合部材は上記ブラケットの長手方向中間部付近に設けられ、上記支持具の上記フランジへの取付時に上記ブラケットが上記建築物の屋内側及び屋外側に延びることを特徴とするものである。
【0007】
請求項3の足場の支持具は、請求項1または2の構成において、上記ブラケットの長手方向端部に、手摺ロープ用の支柱の下端部を支持する筒状の支持部が設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図3に示すように、本実施の形態における足場の支持具1は、角パイプからなるブラケット2を備え、ブラケット2の長手方向両端部には、後述する支柱15(図7参照)の下端部を挿入して支持するための円筒状の支持部2aが各々一体的に設けられている。また、ブラケット2の長手方向中間部付近には、第1及び第2係合部材3、4が設けられている。
【0009】
図4にも示すように、第1係合部材3は、後述する柱12(図7)のフランジ12aの幅方向一端部を前面側及び後面側から挟み付ける状態で上記幅方向一端部に係合可能な水平断面コ字形の係合部3aと、各々その後端が係合部3aに接続される上下1対の水平プレート3b、3cとを備えている。上記係合部3aはブラケット2の後面に溶接等で固定されるとともに、水平プレート3b、3cは各々ブラケット2の上面及び下面に固定されている。
【0010】
図5にも示すように、第2係合部材4は、上記柱12のフランジ12aの幅方向他端部を前面側及び後面側から挟み付ける状態で上記幅方向他端部に係合可能な水平断面コ字形の係合部4aと、各々その後端が係合部4aに接続される上下1対の水平プレート4b、4cと、係合部4aの前方で係合部4aとの間に所定の間隔を隔てて垂直方向へ延びる垂直プレート4dと、この垂直プレート4dから垂直プレート4dと直交して水平プレート4b、4c間で前方へ延びる垂直プレート4eとを備えている。そして、係合部4a、水平プレート4b、4c及び垂直プレート4dがブラケット2の外周をスライド自在に包囲し、これにより、第2係合部材4はブラケット2の長手方向へスライド自在とされている。
【0011】
第1係合部材3の水平プレート3b、3c間には、垂直方向の支軸5が取り付けられ、この支軸5には上下1対の支持プレート6、7が孔6a、7aで回動自在に嵌合されている。これら支持プレート6、7間に、水平方向へ延びるボルト8(固定部材)の基端部が溶接等により固定されている。また、第2係合部材4の垂直プレート4eには、ボルト8の先端部が挿入可能な溝4f(図6参照)が形成されている。そして、ボルト8の先端部を溝4fに挿入するとともに、上記先端部にワッシャ9を挿入して垂直プレート4eに当て、この状態でナット10をボルト8の先端部に螺合して締め付けることにより、第1及び第2係合部材3、4が互いに接近する方向へ力を加えることができるようになっている。
【0012】
次に、住宅(建築物)の外周におけるH形鋼からなる柱12のフランジ12aに支持具1を取り付ける手順を説明する。図6に示すように、柱12のフランジ12aに支持具1を取り付ける際には、ワッシャ9及びナット10を緩めるか、またはこれらをボルト8から取り外した状態で、ボルト8を支軸5の回りで前方へ回動させて第2係合部材4の垂直プレート4eの溝4fから離脱させるとともに、第2係合部材4を第1係合部材3からある程度離れた位置にスライドさせておく。
【0013】
そして、第2係合部材4を第1係合部材3に接近する方向へスライドさせながら、第1及び第2係合部材3、4の各係合部3a、4aでフランジ12aの幅方向一端部及び幅方向他端部を各々挟み付ける。この状態で、ボルト8を第2係合部材4の垂直プレート4eの溝4fに挿入するとともに、ワッシャ9を垂直プレート4eに当て、ナット10をボルト8に締め付けることにより、第2係合部材4が第1係合部材3に接近する方向の力を加え、第1及び第2係合部材3、4でフランジ12aを幅方向両側から挟み付けるようにして、図7に示すように、支持具1を柱12の一方のフランジ12aに固定する。
【0014】
実際には、図8に示すように、上記の手順で住宅の外周における複数の柱12の一方のフランジ12aに各々支持具1を取り付ける。取付状態で、各支持具1のブラケット2は、住宅の外周における梁13と直交する方向へ延び、第1及び第2係合部材3、4がブラケット2の長手方向中間部付近に設けられていることから、各ブラケット2の一半部は屋内側、つまり、梁13より内側に位置し、他半部は屋外側、つまり、梁13より外側に位置することになる。
【0015】
ここでは、例えば、隣接する複数のブラケット2の屋外側における上記他半部上に足場板14(足場)を架け渡し、作業者Wがこの足場板14上で図示しない外壁パネルの取付等の各種作業を行う。その場合、足場板14はブラケット2に、図示しないゴムバンド、或いはロープ等の締結手段を用いて締結しておくことが好ましい。
【0016】
また、各ブラケット2の長手方向における屋外側端部の支持部2aに垂直方向に延びる支柱15の下端部を挿入して支持させるとともに、これらの支柱15の上端部間に手摺ロープ16を張り渡すことにより、作業者Wの転落事故の危険を少なくすることができる。
【0017】
作業が終了して足場を撤去する場合は、上記と逆に、まず、手摺ロープ16、支柱15及び足場板14を順次取り外した後、ブラケット2を柱12のフランジ12aから取り外せばよい。なお、上記の説明では、ブラケット2の上記他半部上、つまり、住宅の屋外側に足場板14を架け渡すようにしたが、必要に応じて、図8に2点鎖線で示すように、ブラケット2の上記一半部上、つまり、住宅の屋内側に足場板14を架け渡すようにしてもよい。その場合、ブラケット2の屋内側端部に支柱15を立設して手摺ロープ16を張り渡せばよい。また、上記屋外側及び屋内側の双方に各々足場板14を架け渡すことも可能である。
【0018】
なお、上記実施の形態では、ブラケット2を比較的長尺に形成するとともに、ブラケット2の長手方向中間部付近に第1及び第2係合部材3、4を設けて取付状態でブラケット2が住宅の屋内側、屋外側の双方に延びるようにしたが、ブラケット2をより短く形成するとともに、ブラケット2の長手方向一端部付近に第1及び第2係合部材3、4を設けることにより、柱12のフランジ12aへの取付状態でブラケット2が住宅の屋内側または屋外側のいずれかのみへ延びるように構成しても差し支えない。
【0019】
【発明の効果】
本発明の請求項1の足場の支持具は、建築物の外周におけるH形鋼からなる柱のフランジに着脱自在に取り付けられて足場を支持する足場の支持具であって、水平方向へ延び足場を支持するブラケットと、このブラケットに固定され上記フランジの幅方向一端部に係合可能な第1係合部材と、上記ブラケットにスライド自在に支持され上記フランジの幅方向他端部に係合可能な第2係合部材と、上記第1及び第2係合部材が互いに接近する方向へ力を加えて第1及び第2係合部材を上記フランジに着脱自在に固定する固定部材とを備えたものであるから、上記ブラケットを第1及び第2係合部材を用いて建築物外周のH形鋼からなる複数の柱のフランジに各々取り付けた状態で、隣接するブラケット間に足場(足場板)を水平方向に架け渡し、この足場上で作業することにより、外壁パネルの取付等の作業を安全且つ容易に行うことができ、且つ従来の外部足場を用いる場合に比べて足場の設置コストを大幅に低減させることができる。
【0020】
請求項2の足場の支持具は、請求項1の構成において、上記第1及び第2係合部材は上記ブラケットの長手方向中間部付近に設けられ、上記支持具の上記フランジへの取付時に上記ブラケットが上記建築物の屋内側及び屋外側に延びるものであるから、上記建築物の屋内側、屋外側またはそれらの双方に足場を設けることができ、作業の種類等に応じて、足場の設置位置を選択できる利点がある。
【0021】
請求項3の足場の支持具は、請求項1または2の構成において、上記ブラケットの長手方向端部に、手摺ロープ用の支柱の下端部を支持する筒状の支持部が設けられているものであるから、複数のブラケットの支持部に各々支柱を立て、隣接する支柱間に上記手摺ロープを張り渡すことにより、作業者を上記手摺ロープで保護して転落事故の危険に少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における足場の支持具を示す斜視図。
【図2】上記支持具を示す正面図。
【図3】図2のA−A線に沿う水平断面図。
【図4】図2のB−B線に沿う垂直断面図。
【図5】図2のC−C線に沿う垂直断面図。
【図6】上記支持具の第2係合部材を第1係合部材から離間させた状態を示す斜視図。
【図7】上記支持具をH形鋼からなる柱のフランジに取り付けた状態を示す斜視図。
【図8】上記支持具のブラケット上に足場板を架け渡した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 支持具
2 ブラケット
2a 支持部
3 第1係合部材
4 第2係合部材
8 ボルト(固定部材)
12 柱
12a フランジ
15 支柱
16 手摺ロープ
Claims (3)
- 建築物の外周におけるH形鋼からなる柱のフランジに着脱自在に取り付けられて足場を支持する足場の支持具であって、
水平方向へ延び足場を支持するブラケットと、このブラケットに固定され上記フランジの幅方向一端部に係合可能な第1係合部材と、上記ブラケットにスライド自在に支持され上記フランジの幅方向他端部に係合可能な第2係合部材と、上記第1及び第2係合部材が互いに接近する方向へ力を加えて第1及び第2係合部材を上記フランジに着脱自在に固定する固定部材とを備え、
上記第1係合部材の上記ブラケットの上面及び下面にそれぞれ固定された上下1対の水平プレートの間に支軸を垂直方向に取り付け、
この支軸に上下1対の支持プレートを回動自在に嵌合し、
これら上下1対の支持プレートの間に上記固定部材を構成する水平方向へ延びるボルトの基端部を固定し、
上記第2係合部材の上記ブラケットの上面及び下面にそれぞれ摺接する上下1対の水平プレートの間に上記ブラケットの長手方向に対して直交して前方へ延びる垂直プレートを垂直方向に設け、
この垂直プレートに形成された溝に上記ボルトの先端部を挿入し、
このボルトの先端部にナットを螺合して締め付けることにより、
上記第1及び第2係合部材が互いに接近する方向へ力を加えることができるようにしたことを特徴とする足場の支持具。 - 上記第1及び第2係合部材は上記ブラケットの長手方向中間部付近に設けられ、上記支持具の上記フランジへの取付時に上記ブラケットが上記建築物の屋内側及び屋外側に延びることを特徴とする請求項1記載の足場の支持具。
- 上記ブラケットの長手方向端部に、手摺ロープ用の支柱の下端部を支持する筒状の支持部が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の足場の支持具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24059597A JP3542061B2 (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | 足場の支持具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24059597A JP3542061B2 (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | 足場の支持具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1181650A JPH1181650A (ja) | 1999-03-26 |
JP3542061B2 true JP3542061B2 (ja) | 2004-07-14 |
Family
ID=17061845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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