JPS588829Y2 - 足場控え装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、外壁がパネル化された建造物の建設工事に
おいて、仮設、養生、安全等のために使用する足場の足
場控え装置に関するものである。

従来、足場を建造物に支持させるための足場控えは、窓
または出入口等の開口部に設けていたので、内装工事等
を行なう時に足場控えやこれに接続される足場支持線材
が邪魔になるという問題があった。

また、開口部のないめくらの外壁面では足場控えを取る
ことができなかった。

そのため、支柱を構成する一対の溝形鋼間に控え金具の
一部を介装し、この控え金具を溝形鋼相互の接合用のボ
ルトに係合させるようにしたものが提案されている。

しかし、控え金具を後に取り去る作業が非常に面倒であ
った。

したがって、この考案の目的は、建造物の内装工事等に
おいて邪魔とならず、また窓等のないめくらの外壁面に
おいても設けることができ、さらに控え金具の面倒な除
去作業が不要な足場控え装置を提供することである。

この考案の一実施例を第１図ないし第５図に示す。

図において、１は建造物、２は各階のフロアであり、建
造物１の外壁３さら若干能れて足場４が立設されている
。

建造物１の各階において外壁３に足場控え装置５が設け
られ、この足場控え装置５と足場４との間に番線等の足
場支持線材６が張設されている。

外壁３は多数の外壁パネル７を上下左右に併設したもの
である。

外壁パネル７は溝形鋼からなる枠材８と、表面板９とで
構成されている。

足場控え装置５は、外壁パネル７相互の接合を行なうボ
ルト１１に控え金具１２を取付けたものである。

すなわち、ボルト１１は外壁パネル７の縦方向の対向す
る枠材８に設けられたボルト挿通孔１３間にわたって挿
通され、ワッシャ１４とともにナツト１５で締め付けら
れている。

控え金具１２は目地１０内に収容可能な厚さの板体から
なり、後端に設けられたボルト挿通孔１６に前記支持ボ
ルト１１が挿通されている。

控え金具１２は、ボルト挿通孔１６の周囲部分１６′が
厚内になっている。

控え金具１２の取付けは外壁パネル７の建て込み時に行
なわれ、控え金具１２が外壁パネル７の壁面と垂直に突
出した状態でナツト１５の締め付けが行なわれる。

控え金具１２の先端には足場支持線材６の接続部として
接続孔１７が設けられている。

なお、接続孔１７の代りに接続部としてフック部を形成
してもよい。

このように構成したため、外壁３の壁面に控え金具１２
を設けることができ、そのため建造物１の内装工事等に
おいて控え金具１２やこれに接続される足場支持線材６
等が邪魔となることがない。

しかも、窓等の開口部のないどのような外壁３において
も控え金具１２を設けることができ、工事の安全性を確
保することができる。

また、足場４の撤去後は、控え金具１２を第５図に矢印
で示すように上または下方向に回動させて目地１０内に
収容することができ、そのため控え金具１２を取り外す
面倒がない。

しかも、控え金具１２のボルト挿通孔１６の周囲部分１
６′を厚肉に形成しであるので、控え金具１２を回動さ
せて収容する作業が容易に行なえる。

また、一般に外壁パネル７の表面に設けられる目地カバ
ー（図示せず）を、外壁パネル７の裏面から目地１０内
に挿入されかつ頭部が外壁パネル７離面の対向する両端
縁に係合するボルトによって取付ける場合等のために、
目地１０を一定幅とするためのスペーサを設けることが
必要であるが、前記のように控え金具１２を目地１０内
に収容することにより控え金具１２をスペーサとして兼
用することができ、他のスペーサを設けることが省略で
きる。

以上のように、この考案の足場控え装置は、先端に足場
支持線材の接続孔または接続用フックを有しかつ後端に
ボルト挿通孔を有しこのボルト挿通孔の周囲が厚肉に形
成された平板状の控え金具を設け、互いに並設された一
対の壁パネルの隣り合う枠材間に前記控え金具の後端を
介在させてこの控え金具の前記ボルト挿通孔と前記両枠
材に設けられたボルト挿通孔とにわたって壁パネル接合
用のボルトを挿通締結し、前記控え金具は前記ボルトの
回りに回動させて前記両枠林間に全体が収納可能な幅に
形成したものであるので、控え金具等が他の工事の邪魔
になることがなく、また窓等の開口部のないどのような
壁面にでも控え金具を設けて工事の安全を図ることがで
き、さらに使用後は前記控え金具を目地内に収容してス
ペーサに兼用することができ、取り外しの面倒がないと
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を適用した建造物と足場の関係を示す
側面図、第２図はこの考案の一実施例を示す断面図、第
３図はその斜視図、第４図は同じくその分解断面図、第
５図は同じくその使用説明図である。 １・・・・・・建造物、３・・・・・・外壁、４・・・
・・・足場、５・・・・・・足場控え装置、６・・・・
・・足場支持線材、７・・・・・・外壁パネル、１０・
・・・・・目地、１１・・・・・・支持ボルト、１２・
・・・・・控え金具、１６・・・・・・ボルト挿通孔、
１７・・・・・・接続孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端に足場支持線材の接続孔または接続用フックを有し
   かつ後端にボルト挿通孔を有しこのボルト挿通孔の周囲
   が厚肉に形成された平板状の控え金具を設け、互いに並
   設された一対の壁パネルの隣り合う枠材間に前記控え金
   具の後端を介在させてこの控え金具の前記ボルト挿通孔
   と前記両枠材に設けられたボルト挿通孔とにわたって壁
   パネル接合用のボルトを挿通締結し、前記控え金具は前
   記ボルトの回りに回動させて前記両枠材間に全体が収納
   可能な幅に形成した足場控え装置。