JP3533026B2 - ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法 - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
樹脂架橋発泡体の製造方法に関し、さらに詳しくは、熱
寸法安定性に優れると共に、架橋が均一で、しかも伸び
性に優れたポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法
に関する。
樹脂架橋発泡体の製造方法に関し、さらに詳しくは、熱
寸法安定性に優れると共に、架橋が均一で、しかも伸び
性に優れたポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体は、独
立気泡を有し、柔軟で、断熱性及び機械的強度が大きい
という特性を有しているため、断熱材や緩衝材として各
種分野で広く利用されている。従来、ポリオレフィン系
樹脂発泡体の製造方法として、ポリオレフィン系樹脂と
熱分解型発泡剤とを含有する混合原料を、熱分解型発泡
剤の分解温度未満の温度で所望の形状の成形物(例え
ば、シート)に溶融成形(例えば、押出成形)した後、
熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して、発泡させる
方法が知られている。架橋発泡体の製造方法としては、
前記発泡体の製造方法において、有機過酸化物などの化
学架橋剤を用いてポリオレフィン系樹脂を架橋させる方
法、電子線などの電離性放射線を照射してポリオレフィ
ン系樹脂を架橋させる方法などが代表的なものである。
しかし、化学架橋剤を用いる方法は、化学架橋剤を添加
した混合原料を所望の形状の成形物に溶融成形する段階
で部分架橋を生じやすく、均一な架橋が困難である。電
離性放射線を照射して架橋する方法では、溶融成形によ
り得られた成形物に電離性放射線を照射した後、加熱発
泡させているので、架橋構造が発泡前に決定される。し
たがって、最終製品の架橋度を高めることが困難であ
り、熱寸法安定性を充分に高めることが難しい。
立気泡を有し、柔軟で、断熱性及び機械的強度が大きい
という特性を有しているため、断熱材や緩衝材として各
種分野で広く利用されている。従来、ポリオレフィン系
樹脂発泡体の製造方法として、ポリオレフィン系樹脂と
熱分解型発泡剤とを含有する混合原料を、熱分解型発泡
剤の分解温度未満の温度で所望の形状の成形物(例え
ば、シート)に溶融成形(例えば、押出成形)した後、
熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して、発泡させる
方法が知られている。架橋発泡体の製造方法としては、
前記発泡体の製造方法において、有機過酸化物などの化
学架橋剤を用いてポリオレフィン系樹脂を架橋させる方
法、電子線などの電離性放射線を照射してポリオレフィ
ン系樹脂を架橋させる方法などが代表的なものである。
しかし、化学架橋剤を用いる方法は、化学架橋剤を添加
した混合原料を所望の形状の成形物に溶融成形する段階
で部分架橋を生じやすく、均一な架橋が困難である。電
離性放射線を照射して架橋する方法では、溶融成形によ
り得られた成形物に電離性放射線を照射した後、加熱発
泡させているので、架橋構造が発泡前に決定される。し
たがって、最終製品の架橋度を高めることが困難であ
り、熱寸法安定性を充分に高めることが難しい。
【0003】最近、ポリオレフィン系樹脂に、熱分解型
発泡剤と共に、(メタ)アクリロイル基を有するアルコ
キシシランを添加し、この混合原料を例えば押出成形す
ることにより発泡性樹脂組成物シートを作成し、次い
で、発泡性樹脂組成物シートに電離性放射線を照射し
て、ポリオレフィン系樹脂をラジカル架橋反応させ、発
泡に必要な架橋度を得た後、熱分解型発泡剤の分解温度
以上の温度に加熱して発泡させる方法が提案されている
(特開平3−221542号公報)。この方法によれ
ば、発泡と同時またはその後に、発泡時の熱と微量水分
の存在により、アルコキシシランの縮合架橋反応が進行
するため、気泡の残留歪が緩和されると共に、架橋度が
高められ、その結果、熱寸法安定性に優れた架橋発泡体
を得ることができる。該公報には、アルコキシシランと
して、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
を用いた例が示されている。
発泡剤と共に、(メタ)アクリロイル基を有するアルコ
キシシランを添加し、この混合原料を例えば押出成形す
ることにより発泡性樹脂組成物シートを作成し、次い
で、発泡性樹脂組成物シートに電離性放射線を照射し
て、ポリオレフィン系樹脂をラジカル架橋反応させ、発
泡に必要な架橋度を得た後、熱分解型発泡剤の分解温度
以上の温度に加熱して発泡させる方法が提案されている
(特開平3−221542号公報)。この方法によれ
ば、発泡と同時またはその後に、発泡時の熱と微量水分
の存在により、アルコキシシランの縮合架橋反応が進行
するため、気泡の残留歪が緩和されると共に、架橋度が
高められ、その結果、熱寸法安定性に優れた架橋発泡体
を得ることができる。該公報には、アルコキシシランと
して、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
を用いた例が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平3−221
542号公報に開示されている方法によれば、従来のア
ルコキシシラン化合物を用いないで照射架橋する方法に
比べて、発泡と同時またはその後にさらに架橋反応が進
行するため、同発泡倍率の場合、高架橋になり、熱寸法
安定性の高い発泡体が得られる。しかしながら、該公報
に具体的に開示されているアルコキシシラン化合物を用
いた場合、真空成形するのに充分な伸び性が確保されな
いという欠点があった。ポリオレフィン系樹脂架橋発泡
体は、各種用途に使用する場合、通常、真空成形等によ
り二次加工されているが、伸び性が不足すると、所望の
形状の成形品に成形加工することが困難である。
542号公報に開示されている方法によれば、従来のア
ルコキシシラン化合物を用いないで照射架橋する方法に
比べて、発泡と同時またはその後にさらに架橋反応が進
行するため、同発泡倍率の場合、高架橋になり、熱寸法
安定性の高い発泡体が得られる。しかしながら、該公報
に具体的に開示されているアルコキシシラン化合物を用
いた場合、真空成形するのに充分な伸び性が確保されな
いという欠点があった。ポリオレフィン系樹脂架橋発泡
体は、各種用途に使用する場合、通常、真空成形等によ
り二次加工されているが、伸び性が不足すると、所望の
形状の成形品に成形加工することが困難である。
【0005】また、一般に、熱分解型発泡剤を含むポリ
オレフィン系樹脂を押出成形する時の樹脂温度は、押出
機内部で最大160〜180℃程度となるため、沸点が
低いアルコキシシランを用いた場合、金型から出てきた
成形シートが冷却ロールに接触するまでの間に、一部の
アルコキシシランが揮発してしまう。そのため、得られ
た架橋発泡体の架橋度が不均一になり、引張強度に差が
生じたり、成形時に発泡体表面が凹凸になるという欠点
がある。したがって、本発明の目的は、熱寸法安定性に
優れると共に、架橋が均一で、しかも伸び性に優れたポ
リオレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法を提供するこ
とにある。
オレフィン系樹脂を押出成形する時の樹脂温度は、押出
機内部で最大160〜180℃程度となるため、沸点が
低いアルコキシシランを用いた場合、金型から出てきた
成形シートが冷却ロールに接触するまでの間に、一部の
アルコキシシランが揮発してしまう。そのため、得られ
た架橋発泡体の架橋度が不均一になり、引張強度に差が
生じたり、成形時に発泡体表面が凹凸になるという欠点
がある。したがって、本発明の目的は、熱寸法安定性に
優れると共に、架橋が均一で、しかも伸び性に優れたポ
リオレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法を提供するこ
とにある。
【0006】本発明者らは、前記従来技術の問題点を克
服するため鋭意研究した結果、アルコキシシランとし
て、2個のアルコキシル基を有し、沸点が160℃以上
でありメタクリロイル基又はビニル基を有するアルキル
アルコキシシランを用いることにより、前記目的を達成
できることを見いだした。2個のアルコキシル基、すな
わち2個のシラノール縮合反応基を有し、かつ、沸点が
160℃以上のアルキルアルコキシシランを用いること
により、真空成形するに充分な伸び性と物性の均一性を
得ることができる。
服するため鋭意研究した結果、アルコキシシランとし
て、2個のアルコキシル基を有し、沸点が160℃以上
でありメタクリロイル基又はビニル基を有するアルキル
アルコキシシランを用いることにより、前記目的を達成
できることを見いだした。2個のアルコキシル基、すな
わち2個のシラノール縮合反応基を有し、かつ、沸点が
160℃以上のアルキルアルコキシシランを用いること
により、真空成形するに充分な伸び性と物性の均一性を
得ることができる。
【0007】アルコキシル基が1個のアルキルアルコキ
シシランを用いると、真空成形するのに充分な伸び性を
確保するには、架橋度を低くしなければならないが、耐
熱性が低下してしまう。一方、アルコキシル基が3個の
アルキルアルコキシシランを用いると、耐熱性を確保す
ると、伸び性が低下する。これに対して、アルコキシル
基が2個のアルキルアルコキシシランを用いると、伸び
性と耐熱性(熱寸法安定性)とが両立したポリオレフィ
ン系樹脂架橋発泡体を得ることができる。アルキルアル
コキシシランの中でも、メタクリロイル基を有するアル
コキシシランが好ましい。
シシランを用いると、真空成形するのに充分な伸び性を
確保するには、架橋度を低くしなければならないが、耐
熱性が低下してしまう。一方、アルコキシル基が3個の
アルキルアルコキシシランを用いると、耐熱性を確保す
ると、伸び性が低下する。これに対して、アルコキシル
基が2個のアルキルアルコキシシランを用いると、伸び
性と耐熱性(熱寸法安定性)とが両立したポリオレフィ
ン系樹脂架橋発泡体を得ることができる。アルキルアル
コキシシランの中でも、メタクリロイル基を有するアル
コキシシランが好ましい。
【0008】また、本発明では、ポリオレフィン系樹脂
と熱分解型発泡剤を含有する発泡性樹脂組成物中にアル
キルアルコキシシランを添加してもよいし、あるいは予
めアルキルアルコキシシランをグラフトしたポリオレフ
ィン系樹脂を用いてもよい。本発明は、これらの知見に
基づいて完成するに至ったものである。
と熱分解型発泡剤を含有する発泡性樹脂組成物中にアル
キルアルコキシシランを添加してもよいし、あるいは予
めアルキルアルコキシシランをグラフトしたポリオレフ
ィン系樹脂を用いてもよい。本発明は、これらの知見に
基づいて完成するに至ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、ポリオレフィン系樹脂、2個のアルコキシル基を有
し、沸点が160℃以上でありメタクリロイル基又はビ
ニル基を有するアルキルアルコキシシラン、及び熱分解
型発泡剤を必須成分とする混合原料を、熱分解型発泡剤
の分解温度未満の温度で所望の形状に成形し、次いで、
得られた成形物に電離性放射線を照射して、ポリオレフ
ィン系樹脂の架橋反応と同時にポリオレフィン系樹脂に
対するアルキルアルコキシシランのグラフト反応を行っ
た後、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡さ
せることを特徴とするポリオレフィン系樹脂架橋発泡体
の製造方法が提供される。
ば、ポリオレフィン系樹脂、2個のアルコキシル基を有
し、沸点が160℃以上でありメタクリロイル基又はビ
ニル基を有するアルキルアルコキシシラン、及び熱分解
型発泡剤を必須成分とする混合原料を、熱分解型発泡剤
の分解温度未満の温度で所望の形状に成形し、次いで、
得られた成形物に電離性放射線を照射して、ポリオレフ
ィン系樹脂の架橋反応と同時にポリオレフィン系樹脂に
対するアルキルアルコキシシランのグラフト反応を行っ
た後、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡さ
せることを特徴とするポリオレフィン系樹脂架橋発泡体
の製造方法が提供される。
【0010】また、本発明によれば、2個のアルコキシ
ル基を有し、沸点が160℃以上でありメタクリロイル
基又はビニル基を有するアルキルアルコキシシランを予
めグラフト反応させたポリオレフィン系樹脂と熱分解型
発泡剤とを必須成分とする混合原料を、熱分解型発泡剤
の分解温度未満の温度で所望の形状に成形し、次いで、
得られた成形物に電離性放射線を照射して、ポリオレフ
ィン系樹脂の架橋反応を行った後、熱分解型発泡剤の分
解温度以上に加熱して発泡させることを特徴とするポリ
オレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法が提供される。
ル基を有し、沸点が160℃以上でありメタクリロイル
基又はビニル基を有するアルキルアルコキシシランを予
めグラフト反応させたポリオレフィン系樹脂と熱分解型
発泡剤とを必須成分とする混合原料を、熱分解型発泡剤
の分解温度未満の温度で所望の形状に成形し、次いで、
得られた成形物に電離性放射線を照射して、ポリオレフ
ィン系樹脂の架橋反応を行った後、熱分解型発泡剤の分
解温度以上に加熱して発泡させることを特徴とするポリ
オレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において使用するポリオレ
フィン系樹脂とは、エチレンやプロピレンなどのオレフ
ィン系炭化水素の単独重合体または共重合体、あるいは
オレフィン系炭化水素と他の共重合可能な単量体(例え
ば、酢酸ビニル、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸
など)との共重合体である。ポリオレフィン系樹脂とし
ては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ス
チレン−エチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−アクリル酸共重合体、プロピレン−ア
クリル酸共重合体等を挙げることができる。これらは、
それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用
することができる。
フィン系樹脂とは、エチレンやプロピレンなどのオレフ
ィン系炭化水素の単独重合体または共重合体、あるいは
オレフィン系炭化水素と他の共重合可能な単量体(例え
ば、酢酸ビニル、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸
など)との共重合体である。ポリオレフィン系樹脂とし
ては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ス
チレン−エチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−アクリル酸共重合体、プロピレン−ア
クリル酸共重合体等を挙げることができる。これらは、
それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用
することができる。
【0012】本発明において使用するアルコキシシラン
は、2個のアルコキシル基を有し、沸点が160℃以上
でありメタクリロイル基又はビニル基を有するアルキル
アルコキシシランである。このようなアルコキシシラン
としては、式(1)で表されるメタクリロイル基を有す
るアルキルアルコキシシラン、式(2)で表されるビニ
ル基を有するアルキルアルコキシシランなどを挙げるこ
とができる。
は、2個のアルコキシル基を有し、沸点が160℃以上
でありメタクリロイル基又はビニル基を有するアルキル
アルコキシシランである。このようなアルコキシシラン
としては、式(1)で表されるメタクリロイル基を有す
るアルキルアルコキシシラン、式(2)で表されるビニ
ル基を有するアルキルアルコキシシランなどを挙げるこ
とができる。
【0013】
【化1】
(式中、R1は、CH3またはC2H5であり、R2は、C
H3、C2H5、(CH2)p−O−(CH2)qCH3であ
り、n=1〜10、p=0〜10、q=0〜10であ
る。)
H3、C2H5、(CH2)p−O−(CH2)qCH3であ
り、n=1〜10、p=0〜10、q=0〜10であ
る。)
【0014】
【化2】
(式中、R3は、CH3またはC2H5で、R4は、CH3ま
たはC2H5であり、m=0〜10である。)
たはC2H5であり、m=0〜10である。)
【0015】好ましいアルキルアルコキシシランとして
は、例えば、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエト
キシシラン等が挙げられる。アルキルアルコキシシラン
は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、通
常、0.15〜30重量部、好ましくは0.45〜9重
量部の割合で使用される。アルキルアルコキシシラン
は、ポリオレフィン系樹脂に、熱分解型発泡剤、その他
の添加剤と共に、添加して用いることができるが、予め
ポリオレフィン系樹脂にグラフトさせてから用いてもよ
い。
は、例えば、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエト
キシシラン等が挙げられる。アルキルアルコキシシラン
は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、通
常、0.15〜30重量部、好ましくは0.45〜9重
量部の割合で使用される。アルキルアルコキシシラン
は、ポリオレフィン系樹脂に、熱分解型発泡剤、その他
の添加剤と共に、添加して用いることができるが、予め
ポリオレフィン系樹脂にグラフトさせてから用いてもよ
い。
【0016】アルキルアルコキシシランがグラフトされ
たポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系樹脂とア
ルキルアルコキシシランとを有機過酸化物の存在下に溶
融混練することにより好適に得ることができる。より具
体的には、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
て、アルキルアルコキシシランを通常0.15〜30重
量部、好ましくは0.45〜9重量部、ジクミルパーオ
キサイドなどの有機過酸化物を通常0.05〜10重量
部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で添加して、2
軸押出機から有機過酸化物の分解温度以上の温度で溶融
押出することにより、グラフト反応させることができ
る。この際、フェノール系酸化防止剤等の安定剤を適量
添加することが好ましい。また、アルキルアルコキシシ
ランの重合を抑制するために、メルカプタン等の反応抑
制剤を適宜添加してもよい。
たポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系樹脂とア
ルキルアルコキシシランとを有機過酸化物の存在下に溶
融混練することにより好適に得ることができる。より具
体的には、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
て、アルキルアルコキシシランを通常0.15〜30重
量部、好ましくは0.45〜9重量部、ジクミルパーオ
キサイドなどの有機過酸化物を通常0.05〜10重量
部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で添加して、2
軸押出機から有機過酸化物の分解温度以上の温度で溶融
押出することにより、グラフト反応させることができ
る。この際、フェノール系酸化防止剤等の安定剤を適量
添加することが好ましい。また、アルキルアルコキシシ
ランの重合を抑制するために、メルカプタン等の反応抑
制剤を適宜添加してもよい。
【0017】熱分解型発泡剤としては、アゾジカルボン
アミド、オキシベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾビ
スイソブチロニトリル、N,N−ジニトロソペンタメチ
レンテトラミン、ヒドラゾジカルボンアミド、アゾジカ
ルボン酸バリウム塩、ニトロソグアニジン、p,p−オ
キシベンゼンスルホニルセミカルバジド、トリヒドラジ
ンシンメトリックトリアジン、ビスベンゼンスルホニル
ヒドラジドバリウムアゾジカルボキシレート、トリエン
スルホニルヒドラジドなどが例示される。熱分解型発泡
剤は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、通
常、0.5〜40重量部、好ましくは10〜30重量部
の割合で用いられる。
アミド、オキシベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾビ
スイソブチロニトリル、N,N−ジニトロソペンタメチ
レンテトラミン、ヒドラゾジカルボンアミド、アゾジカ
ルボン酸バリウム塩、ニトロソグアニジン、p,p−オ
キシベンゼンスルホニルセミカルバジド、トリヒドラジ
ンシンメトリックトリアジン、ビスベンゼンスルホニル
ヒドラジドバリウムアゾジカルボキシレート、トリエン
スルホニルヒドラジドなどが例示される。熱分解型発泡
剤は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、通
常、0.5〜40重量部、好ましくは10〜30重量部
の割合で用いられる。
【0018】本発明では、これらの必須成分以外に、必
要に応じて、例えば、酸化防止剤、滑剤、難燃剤、帯電
防止剤、着色剤、架橋助剤などを添加することができ
る。また、ポリオレフィン系樹脂にアルキルアルコキシ
シランを添加する場合には、アルキルアルコキシシラン
間の重合を抑制するため、メルカプタン等の反応抑制剤
を適宜添加してもよい。本件第1発明では、ポリオレフ
ィン系樹脂、アルキルアルコキシシラン、及び熱分解型
発泡剤を必須成分とし、所望によりその他の添加剤を含
有する混合原料を、熱分解型発泡剤の分解温度未満の温
度で所望の形状に成形し、次いで、得られた成形物に電
離性放射線を照射した後、熱分解型発泡剤の分解温度以
上に加熱して発泡させる。
要に応じて、例えば、酸化防止剤、滑剤、難燃剤、帯電
防止剤、着色剤、架橋助剤などを添加することができ
る。また、ポリオレフィン系樹脂にアルキルアルコキシ
シランを添加する場合には、アルキルアルコキシシラン
間の重合を抑制するため、メルカプタン等の反応抑制剤
を適宜添加してもよい。本件第1発明では、ポリオレフ
ィン系樹脂、アルキルアルコキシシラン、及び熱分解型
発泡剤を必須成分とし、所望によりその他の添加剤を含
有する混合原料を、熱分解型発泡剤の分解温度未満の温
度で所望の形状に成形し、次いで、得られた成形物に電
離性放射線を照射した後、熱分解型発泡剤の分解温度以
上に加熱して発泡させる。
【0019】前記混合原料を所望の形状に成形するに
は、通常、混合原料を押出機に供給して、シート状に溶
融押出する。次に、得られた発泡性樹脂組成物シート
に、電離性放射線(例えば、電子線、α線、β線、γ線
など)を照射する。この放射線照射により、ポリオレフ
ィン系樹脂のラジカル架橋反応と同時に、ポリオレフィ
ン系樹脂に対するアルキルアルコキシシランのグラフト
反応が起こる。この段階での架橋により、少なくとも加
熱発泡に適した粘弾性を付与する。ここで、架橋度が高
すぎる場合には、発泡時の樹脂粘度が高くなりすぎて、
発泡性が抑制され、発泡倍率の高い発泡体を得ることが
できない。逆に、架橋度が低すぎる場合は、樹脂粘度が
低く、熱分解型発泡剤からの発生ガスの圧力に負けて、
気泡が破れてしまう。
は、通常、混合原料を押出機に供給して、シート状に溶
融押出する。次に、得られた発泡性樹脂組成物シート
に、電離性放射線(例えば、電子線、α線、β線、γ線
など)を照射する。この放射線照射により、ポリオレフ
ィン系樹脂のラジカル架橋反応と同時に、ポリオレフィ
ン系樹脂に対するアルキルアルコキシシランのグラフト
反応が起こる。この段階での架橋により、少なくとも加
熱発泡に適した粘弾性を付与する。ここで、架橋度が高
すぎる場合には、発泡時の樹脂粘度が高くなりすぎて、
発泡性が抑制され、発泡倍率の高い発泡体を得ることが
できない。逆に、架橋度が低すぎる場合は、樹脂粘度が
低く、熱分解型発泡剤からの発生ガスの圧力に負けて、
気泡が破れてしまう。
【0020】架橋した発泡性樹脂組成物シートは、加熱
オーブン中などで熱分解型発泡剤の分解温度以上の温度
に加熱することによって発泡させる。この発泡工程の際
に、発泡と同時にもしくは発泡の後にアルキルアルコキ
シシランによる縮合反応架橋が進展する。この縮合反応
架橋は、発泡時の熱と、樹脂中または加熱処理時の雰囲
気中の微量水分によって充分に達成される。したがっ
て、本発明の方法によれば、発泡前よりも発泡後の架橋
度が上がるため、熱寸法安定性に優れた架橋発泡体を得
ることができる。しかも、本発明の方法によれば、架橋
が均一で、かつ、真空成形に充分に適した優れた伸び性
を有する架橋発泡体を得ることができる。
オーブン中などで熱分解型発泡剤の分解温度以上の温度
に加熱することによって発泡させる。この発泡工程の際
に、発泡と同時にもしくは発泡の後にアルキルアルコキ
シシランによる縮合反応架橋が進展する。この縮合反応
架橋は、発泡時の熱と、樹脂中または加熱処理時の雰囲
気中の微量水分によって充分に達成される。したがっ
て、本発明の方法によれば、発泡前よりも発泡後の架橋
度が上がるため、熱寸法安定性に優れた架橋発泡体を得
ることができる。しかも、本発明の方法によれば、架橋
が均一で、かつ、真空成形に充分に適した優れた伸び性
を有する架橋発泡体を得ることができる。
【0021】本件第2発明では、アルキルアルコキシシ
ランを予めグラフト反応させたポリオレフィン系樹脂と
熱分解型発泡剤とを必須成分として含有する混合原料
を、熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度で所望の形状
に成形し、次いで、得られた成形物に電離性放射線を照
射した後、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発
泡させる。この方法によっても、熱寸法安定性に優れる
と共に、架橋が均一で、しかも伸び性に優れたポリオレ
フィン系樹脂架橋発泡体を得ることができる。
ランを予めグラフト反応させたポリオレフィン系樹脂と
熱分解型発泡剤とを必須成分として含有する混合原料
を、熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度で所望の形状
に成形し、次いで、得られた成形物に電離性放射線を照
射した後、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発
泡させる。この方法によっても、熱寸法安定性に優れる
と共に、架橋が均一で、しかも伸び性に優れたポリオレ
フィン系樹脂架橋発泡体を得ることができる。
【0022】本発明の方法により、伸び性に優れた架橋
発泡体が得られる理由としては、本発明では、アルキル
アルコキシシランとして、アルコキシル基が2個のもの
を用いているため、同基が3個のものと比べ、架橋度が
同じ場合、2個のものは、アルキルアルコキシシランに
対し3個の樹脂分子鎖に動きの制約を与えるのに対し
て、アルコキシル基が3個のものは、4個の樹脂分子鎖
に制約を与えるため、樹脂の融点付近においては、アル
コキシル基が2個のものの方がより自由度が大きく、真
空成形などによる外的力がかかった場合、より大きな伸
び性が確保できるためであると推定される。
発泡体が得られる理由としては、本発明では、アルキル
アルコキシシランとして、アルコキシル基が2個のもの
を用いているため、同基が3個のものと比べ、架橋度が
同じ場合、2個のものは、アルキルアルコキシシランに
対し3個の樹脂分子鎖に動きの制約を与えるのに対し
て、アルコキシル基が3個のものは、4個の樹脂分子鎖
に制約を与えるため、樹脂の融点付近においては、アル
コキシル基が2個のものの方がより自由度が大きく、真
空成形などによる外的力がかかった場合、より大きな伸
び性が確保できるためであると推定される。
【0023】一方、アルコキシル基が2個のものは、ア
ルキルアルコキシシランに対し3個の樹脂分子鎖の動き
の制約を与えるのに対し、アルコキシル基が1個のもの
は、2個の樹脂鎖に制約を与えるため、同じ熱寸法安定
性を得るためには、アルコキシル基が1個のものは、架
橋度を大きくする必要がある。しかしながら、架橋度を
大きくして、熱寸法安定性をアルコキシル基が2個のも
のを用いた場合と同じにすると、真空成形などによる外
的力がかかった場合、伸び性が悪くなってしまう。
ルキルアルコキシシランに対し3個の樹脂分子鎖の動き
の制約を与えるのに対し、アルコキシル基が1個のもの
は、2個の樹脂鎖に制約を与えるため、同じ熱寸法安定
性を得るためには、アルコキシル基が1個のものは、架
橋度を大きくする必要がある。しかしながら、架橋度を
大きくして、熱寸法安定性をアルコキシル基が2個のも
のを用いた場合と同じにすると、真空成形などによる外
的力がかかった場合、伸び性が悪くなってしまう。
【0024】また、熱分解型発泡剤の分解温度以上の温
度で加熱発泡すると、加熱発泡時の熱と、樹脂中や処理
雰囲気中の微量の水分とにより、アルキルアルコキシシ
ランの縮合反応架橋が発泡と同時に進行するため、高架
橋となるとともに、発泡気泡の残留歪が少なく、熱寸法
安定性に優れた架橋発泡体が得られる。伸び性は、架橋
指数(架橋度)が低いほど良好であり、他方、耐熱性
は、同じ樹脂を用いた場合、架橋指数が高い方が良好で
ある。架橋指数とは、発泡体小片を120℃のキシレン
中に24時間放置した後、残留分を80℃で8時間真空
乾燥した重量を、処理前の発泡体重量で除した値の10
0倍をいう。
度で加熱発泡すると、加熱発泡時の熱と、樹脂中や処理
雰囲気中の微量の水分とにより、アルキルアルコキシシ
ランの縮合反応架橋が発泡と同時に進行するため、高架
橋となるとともに、発泡気泡の残留歪が少なく、熱寸法
安定性に優れた架橋発泡体が得られる。伸び性は、架橋
指数(架橋度)が低いほど良好であり、他方、耐熱性
は、同じ樹脂を用いた場合、架橋指数が高い方が良好で
ある。架橋指数とは、発泡体小片を120℃のキシレン
中に24時間放置した後、残留分を80℃で8時間真空
乾燥した重量を、処理前の発泡体重量で除した値の10
0倍をいう。
【0025】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明に
ついてより具体的に説明する。なお、物性の評価方法
は、次のとおりである。 (1)成型品表面の凹凸 成型品表面の凹凸は、架橋度の不均一性により発生し、
目視で発泡体の表面を観察し、次の3段階で評価した。 ○:発泡体表面の肌荒れが殆どわからない。 △:発泡体表面に肌荒れが認められる。 ×:発泡体表面の肌荒れがひどく凹凸になっている。
ついてより具体的に説明する。なお、物性の評価方法
は、次のとおりである。 (1)成型品表面の凹凸 成型品表面の凹凸は、架橋度の不均一性により発生し、
目視で発泡体の表面を観察し、次の3段階で評価した。 ○:発泡体表面の肌荒れが殆どわからない。 △:発泡体表面に肌荒れが認められる。 ×:発泡体表面の肌荒れがひどく凹凸になっている。
【0026】(2)熱寸法安定性
熱寸法安定性は、JIS A−9511に規定される厚
さ収縮試験の方法により評価した。試験サンプルは、シ
ート状の発泡体をチューブ状に成形して(シール面のみ
加熱)行い、次の3段階で評価した。 ○:厚さ収縮率が0〜5%未満である。 △:厚さ収縮率が5〜7%未満である。 ×:厚さ収縮率が7%以下である。
さ収縮試験の方法により評価した。試験サンプルは、シ
ート状の発泡体をチューブ状に成形して(シール面のみ
加熱)行い、次の3段階で評価した。 ○:厚さ収縮率が0〜5%未満である。 △:厚さ収縮率が5〜7%未満である。 ×:厚さ収縮率が7%以下である。
【0027】(3)伸び性
伸び性の評価は、JIS K−6767に準じ、引張試
験器の測定部を、100℃、110℃、120℃の雰囲
気にして引張試験を行い、その時の伸びを測定した。
験器の測定部を、100℃、110℃、120℃の雰囲
気にして引張試験を行い、その時の伸びを測定した。
【0028】[実施例1]密度0.923g/cm3の
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン(沸点約247
℃)2.09重量部、アゾジカルボンアミド13重量
部、フェノール系酸化防止剤1.4重量部を配合し、こ
の混合物を、直径65mmの2軸押出機で樹脂温度15
0℃で押出してシート状に成形した(厚さ1.6m
m)。次いで、このシートに電子線照射機により電子線
を2.8Mradの線量で照射し、シラン化合物のグラ
フト結合及び樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシー
トを250℃の発泡オーブン中で発泡させると、厚さ
4.3mm、密度0.032g/cm3の架橋発泡体が
得られた。架橋が完全に終了したシートの架橋指数は、
66.8重量%であった。
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン(沸点約247
℃)2.09重量部、アゾジカルボンアミド13重量
部、フェノール系酸化防止剤1.4重量部を配合し、こ
の混合物を、直径65mmの2軸押出機で樹脂温度15
0℃で押出してシート状に成形した(厚さ1.6m
m)。次いで、このシートに電子線照射機により電子線
を2.8Mradの線量で照射し、シラン化合物のグラ
フト結合及び樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシー
トを250℃の発泡オーブン中で発泡させると、厚さ
4.3mm、密度0.032g/cm3の架橋発泡体が
得られた。架橋が完全に終了したシートの架橋指数は、
66.8重量%であった。
【0029】[実施例2]密度0.923g/cm3の
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジエトキシシラン(沸点約247
℃)2.25重量部、アゾジカルボンアミド13重量
部、フェノール系酸化防止剤1.5重量部を配合し、こ
の混合物を、直径65mmの2軸押出機で樹脂温度15
0℃で押出して、シート状に成形した(厚さ1.6m
m)。次いで、このシートに電子線照射機により電子線
を2.6Mradの線量で照射し、シラン化合物のグラ
フト結合及び樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシー
トを250℃の発泡オーブン中で発泡させると、厚さ
4.3mm、密度0.031g/cm3の架橋発泡体が
得られた。架橋が完全に終了したシートの架橋指数は、
67.4重量%であった。
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジエトキシシラン(沸点約247
℃)2.25重量部、アゾジカルボンアミド13重量
部、フェノール系酸化防止剤1.5重量部を配合し、こ
の混合物を、直径65mmの2軸押出機で樹脂温度15
0℃で押出して、シート状に成形した(厚さ1.6m
m)。次いで、このシートに電子線照射機により電子線
を2.6Mradの線量で照射し、シラン化合物のグラ
フト結合及び樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシー
トを250℃の発泡オーブン中で発泡させると、厚さ
4.3mm、密度0.031g/cm3の架橋発泡体が
得られた。架橋が完全に終了したシートの架橋指数は、
67.4重量%であった。
【0030】[比較例1]密度0.923g/cm3の
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリエトキシシラン(沸点約275℃)
1.71重量部、アゾジカルボンアミド13重量部、フ
ェノール系酸化防止剤0.92重量部を配合し、この混
合物を、直径65mmの2軸押出機で樹脂温度150℃
で押出し、シート状に成形した(厚さ1.6mm)。次
いで、このシートに電子線照射機により電子線を2.2
Mradの線量で照射し、シラン化合物のグラフト結合
及び樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシートを25
0℃の発泡オーブン中で発泡させると、厚さ4.2m
m、密度0.033g/cm3の架橋発泡体が得られ
た。架橋が完全に終了したシートの架橋指数は、66.
3重量%であった。
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリエトキシシラン(沸点約275℃)
1.71重量部、アゾジカルボンアミド13重量部、フ
ェノール系酸化防止剤0.92重量部を配合し、この混
合物を、直径65mmの2軸押出機で樹脂温度150℃
で押出し、シート状に成形した(厚さ1.6mm)。次
いで、このシートに電子線照射機により電子線を2.2
Mradの線量で照射し、シラン化合物のグラフト結合
及び樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシートを25
0℃の発泡オーブン中で発泡させると、厚さ4.2m
m、密度0.033g/cm3の架橋発泡体が得られ
た。架橋が完全に終了したシートの架橋指数は、66.
3重量%であった。
【0031】[比較例2]密度0.923g/cm3の
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルジエチルエトキシシラン(沸点約256
℃)3.92重量部、アゾジカルボンアミド13重量
部、フェノール系酸化防止剤1.4重量部を配合し、こ
の混合物を、直径65mmの2軸押出機で樹脂温度15
0℃で押出して、シート状に成形した(厚さ1.6m
m)。次いで、このシートに電子線照射機により電子線
を2.2Mradの線量で照射し、シラン化合物のグラ
フト結合及び樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシー
トを250℃の発泡オーブン中で発泡させると、厚さ
4.3mm、密度0.033g/cm3の架橋発泡体が
得られた。架橋が完全に終了したシートの架橋指数は、
67.1重量%であった。
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルジエチルエトキシシラン(沸点約256
℃)3.92重量部、アゾジカルボンアミド13重量
部、フェノール系酸化防止剤1.4重量部を配合し、こ
の混合物を、直径65mmの2軸押出機で樹脂温度15
0℃で押出して、シート状に成形した(厚さ1.6m
m)。次いで、このシートに電子線照射機により電子線
を2.2Mradの線量で照射し、シラン化合物のグラ
フト結合及び樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシー
トを250℃の発泡オーブン中で発泡させると、厚さ
4.3mm、密度0.033g/cm3の架橋発泡体が
得られた。架橋が完全に終了したシートの架橋指数は、
67.1重量%であった。
【0032】[比較例3]密度0.923g/cm3の
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、ビニルトリメ
トキシシラン(沸点123℃)0.88重量部、アゾジ
カルボンアミド13重量部、フェノール系酸化防止剤
0.5重量部を配合し、この混合物を、直径65mmの
2軸押出機で樹脂温度150℃で押出し、シート状に成
形した(厚さ1.6mm)。次いで、このシートに電子
線照射機により電子線を2.2Mradの線量で照射
し、シラン化合物のグラフト結合及び樹脂の架橋を行わ
せた。さらに、このシートを250℃の発泡オーブン中
で発泡させると、厚さ4.2mm、密度0.033g/
cm3の架橋発泡体が得られた。架橋が完全に終了した
シートの架橋指数は、66.4重量%であった。これら
の結果を表1に一括して示す。
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、ビニルトリメ
トキシシラン(沸点123℃)0.88重量部、アゾジ
カルボンアミド13重量部、フェノール系酸化防止剤
0.5重量部を配合し、この混合物を、直径65mmの
2軸押出機で樹脂温度150℃で押出し、シート状に成
形した(厚さ1.6mm)。次いで、このシートに電子
線照射機により電子線を2.2Mradの線量で照射
し、シラン化合物のグラフト結合及び樹脂の架橋を行わ
せた。さらに、このシートを250℃の発泡オーブン中
で発泡させると、厚さ4.2mm、密度0.033g/
cm3の架橋発泡体が得られた。架橋が完全に終了した
シートの架橋指数は、66.4重量%であった。これら
の結果を表1に一括して示す。
【0033】
【表1】
【0034】本発明の方法による架橋発泡体(実施例1
〜2)は、伸び性が比較例1の発泡体と同等であるにも
かかわらず、110℃以上の伸びは10%近く改善され
ていることがわかる。比較例2では、架橋度を一定にし
た場合、実施例に対し熱寸法安定性と伸び性が両方不足
する。比較例3では、沸点が160℃以下のアルコキシ
シランを用いた場合、グラフトする前に揮発することに
より、架橋度のばらつきが出るため、成型品に凹凸が発
生した。
〜2)は、伸び性が比較例1の発泡体と同等であるにも
かかわらず、110℃以上の伸びは10%近く改善され
ていることがわかる。比較例2では、架橋度を一定にし
た場合、実施例に対し熱寸法安定性と伸び性が両方不足
する。比較例3では、沸点が160℃以下のアルコキシ
シランを用いた場合、グラフトする前に揮発することに
より、架橋度のばらつきが出るため、成型品に凹凸が発
生した。
【0035】[実施例3]密度0.923g/cm3の
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジエトキシシラン(沸点約247
℃)2.25重量部、ジクミルパーオキサイド0.18
重量部、フェノール系酸化防止剤0.1重量部を配合
し、直径65mmの2軸押出機で樹脂温度200℃で押
し出して、シラン化合物をグラフトさせた。得られたグ
ラフト化ポリエチレン100重量部に対して、アゾジカ
ルボンアミド13重量部、フェノール系酸化防止剤1.
5重量部を配合し、この混合物を、直径65mmの2軸
押出機で樹脂温度150℃で押出し、シート形状に成形
した(厚さ1.6mm)。次いで、このシートに電子線
照射機により電子線を2.6Mradの線量で照射し、
樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシートを250℃
の発泡オーブン中で発泡させたところ、厚さ4.3m
m、密度0.033g/cm3の架橋発泡体が得られ
た。架橋が完全に終了した発泡シートの架橋指数は6
9.9重量%であった。
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジエトキシシラン(沸点約247
℃)2.25重量部、ジクミルパーオキサイド0.18
重量部、フェノール系酸化防止剤0.1重量部を配合
し、直径65mmの2軸押出機で樹脂温度200℃で押
し出して、シラン化合物をグラフトさせた。得られたグ
ラフト化ポリエチレン100重量部に対して、アゾジカ
ルボンアミド13重量部、フェノール系酸化防止剤1.
5重量部を配合し、この混合物を、直径65mmの2軸
押出機で樹脂温度150℃で押出し、シート形状に成形
した(厚さ1.6mm)。次いで、このシートに電子線
照射機により電子線を2.6Mradの線量で照射し、
樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシートを250℃
の発泡オーブン中で発泡させたところ、厚さ4.3m
m、密度0.033g/cm3の架橋発泡体が得られ
た。架橋が完全に終了した発泡シートの架橋指数は6
9.9重量%であった。
【0036】[比較例4]密度0.923g/cm3の
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリエトキシシラン(沸点約275℃)
1.71重量部、ジクミルパーオキサイド0.18重量
部、フェノール系酸化防止剤0.1重量部を配合し、直
径65mmの2軸押出機で樹脂温度200℃で押し出し
て、シラン化合物をグラフトさせた。得られたグラフト
化ポリエチレン樹脂100重量部に対して、アゾジカル
ボンアミド13重量部、フェノール系酸化防止剤0.9
2重量部を配合し、この混合物を、直径65mmの2軸
押出機での樹脂温度150℃で押出し、シート状に成形
した(厚さ1.6mm)。次いで、このシートに電子線
照射機により電子線を2.2Mradの線量で照射し、
樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシートを250℃
の発泡オーブン中で発泡させたところ、厚さ4.2m
m、密度0.030g/cm3の架橋発泡体が得られ
た。架橋が完全に終了した発泡シートの架橋指数は、7
1.3重量%であった。
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリエトキシシラン(沸点約275℃)
1.71重量部、ジクミルパーオキサイド0.18重量
部、フェノール系酸化防止剤0.1重量部を配合し、直
径65mmの2軸押出機で樹脂温度200℃で押し出し
て、シラン化合物をグラフトさせた。得られたグラフト
化ポリエチレン樹脂100重量部に対して、アゾジカル
ボンアミド13重量部、フェノール系酸化防止剤0.9
2重量部を配合し、この混合物を、直径65mmの2軸
押出機での樹脂温度150℃で押出し、シート状に成形
した(厚さ1.6mm)。次いで、このシートに電子線
照射機により電子線を2.2Mradの線量で照射し、
樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシートを250℃
の発泡オーブン中で発泡させたところ、厚さ4.2m
m、密度0.030g/cm3の架橋発泡体が得られ
た。架橋が完全に終了した発泡シートの架橋指数は、7
1.3重量%であった。
【0037】[比較例5]密度0.923g/cm3の
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルジエチルエトキシシラン(沸点約256
℃)2.25重量部、ジクミルパーオキサイド0.18
重量部、フェノール系酸化防止剤0.1重量部を配合
し、直径65mmの2軸押出機で樹脂温度200℃で押
し出して、シラン化合物をグラフトさせた。得られたグ
ラフト化ポリエチレン100重量部に対して、アゾジカ
ルボンアミド13重量部、フェノール系酸化防止剤1.
4重量部を配合し、この混合物を、直径65mmの2軸
押出機で樹脂温度150℃で押出して、シート状に成形
した(厚さ1.6mm)。次いで、このシートに電子線
照射機により電子線を2.2Mradの線量で照射し、
樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシートを250℃
の発泡オーブン中で発泡させたところ、厚さ4.3m
m、密度0.033g/cm3の架橋発泡体が得られ
た。架橋が完全に終了した発泡シートの架橋指数は6
9.1重量%であった。これらの結果を表2に一括して
示す。
ポリエチレン樹脂100重量部に対して、γ−メタクリ
ロキシプロピルジエチルエトキシシラン(沸点約256
℃)2.25重量部、ジクミルパーオキサイド0.18
重量部、フェノール系酸化防止剤0.1重量部を配合
し、直径65mmの2軸押出機で樹脂温度200℃で押
し出して、シラン化合物をグラフトさせた。得られたグ
ラフト化ポリエチレン100重量部に対して、アゾジカ
ルボンアミド13重量部、フェノール系酸化防止剤1.
4重量部を配合し、この混合物を、直径65mmの2軸
押出機で樹脂温度150℃で押出して、シート状に成形
した(厚さ1.6mm)。次いで、このシートに電子線
照射機により電子線を2.2Mradの線量で照射し、
樹脂の架橋を行わせた。さらに、このシートを250℃
の発泡オーブン中で発泡させたところ、厚さ4.3m
m、密度0.033g/cm3の架橋発泡体が得られ
た。架橋が完全に終了した発泡シートの架橋指数は6
9.1重量%であった。これらの結果を表2に一括して
示す。
【0038】
【表2】
【0039】本発明の方法による発泡体(実施例3)
は、110℃以上の伸び性は比較例に比して15%近く
改善されていることがわかる。比較例4では、熱寸法安
定性を確保した場合、実施例3に対し伸び性が低い。
は、110℃以上の伸び性は比較例に比して15%近く
改善されていることがわかる。比較例4では、熱寸法安
定性を確保した場合、実施例3に対し伸び性が低い。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、熱寸法安定性に優れる
と共に、架橋が均一で、しかも伸び性に優れたポリオレ
フィン系樹脂架橋発泡体の製造方法に関する。本発明の
製造方法により得られる架橋発泡体は、耐熱性に優れ、
しかも伸び性に優れているため、真空成形等による成形
加工が容易である。
と共に、架橋が均一で、しかも伸び性に優れたポリオレ
フィン系樹脂架橋発泡体の製造方法に関する。本発明の
製造方法により得られる架橋発泡体は、耐熱性に優れ、
しかも伸び性に優れているため、真空成形等による成形
加工が容易である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂、2個のアルコキ
シル基を有し、沸点が160℃以上でありメタクリロイ
ル基又はビニル基を有するアルキルアルコキシシラン、
及び熱分解型発泡剤を必須成分とする混合原料を、熱分
解型発泡剤の分解温度未満の温度で所望の形状に成形
し、次いで、得られた成形物に電離性放射線を照射し
て、ポリオレフィン系樹脂の架橋反応と同時にポリオレ
フィン系樹脂に対するアルキルアルコキシシランのグラ
フト反応を行った後、熱分解型発泡剤の分解温度以上に
加熱して発泡させることを特徴とするポリオレフィン系
樹脂架橋発泡体の製造方法。 - 【請求項2】 2個のアルコキシル基を有し、沸点が1
60℃以上でありメタクリロイル基又はビニル基を有す
るアルキルアルコキシシランを予めグラフト反応させた
ポリオレフィン系樹脂と熱分解型発泡剤とを必須成分と
する混合原料を、熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度
で所望の形状に成形し、次いで、得られた成形物に電離
性放射線を照射して、ポリオレフィン系樹脂の架橋反応
を行った後、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して
発泡させることを特徴とするポリオレフィン系樹脂架橋
発泡体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33893695A JP3533026B2 (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33893695A JP3533026B2 (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09176357A JPH09176357A (ja) | 1997-07-08 |
JP3533026B2 true JP3533026B2 (ja) | 2004-05-31 |
Family
ID=18322725
Family Applications (1)
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