JP3531217B2 - 触媒担体用リン酸ジルコニウム成型体およびその製造方法 - Google Patents

触媒担体用リン酸ジルコニウム成型体およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、揮発性ハロゲン化有機
化合物を分解するための触媒担体として優れたリン酸ジ
ルコニウム成型体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】揮発性ハロゲン化有機化合物としては、
フロンガス、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレ
ン等がある。
【0003】フロンガスは、その化学的性質が、特に噴
射剤、冷媒等の用途に対し優れているため、産業界のみ
ならず一般にも広く用いられている。しかし、フロンガ
スは大気中に排出された場合にオゾン層に流れ、太陽紫
外線によって分解されて塩素原子が生じ、この塩素原子
によるオゾン層の破壊が地球環境の保護の観点から重大
な問題となっている。従って、フロンガスを排出する場
合には、そのままの形では排出せずに何等かの無害処理
を施することが必要とされている。
【0004】また、トリクロロエチレンやテトラクロロ
エチレン等は金属の脱脂工程やドライクリーニング工程
等に幅広く用いられている。しかし、トリクロロエチレ
ン等の塩素化合物には、発癌作用があることが見いださ
れて以来、これらの大気中への排出、あるいは埋め立て
処分や不法投棄による土壌汚染や地下水汚染が問題化し
てきている。
【0005】このように、揮発性ハロゲン化有機化合物
およびこれらを含む廃液等は、環境衛生上の見地から、
各地において法規則の実施に伴い、厳しい管理と共に無
害化処理技術の開発が強く望まれている。
【0006】従来、フロンガスやトリクロロエチレンや
テトラクロロエチレン等の揮発性ハロゲン化有機化合物
の処理の方法としては、活性炭、ゼオライト等で吸着し
回収する方法が知られているが、回収した揮発性ハロゲ
ン化有機化合物の無害化処理方法に関しては開発が未だ
十分なされていない。
【0007】すなわち、揮発性ハロゲン化有機化合物を
高圧下で800℃以上の温度で燃焼させる熱分解法、紫
外線を照射して光分解させる高周波プラズマ分解法、触
媒の存在下で分解・燃焼を行う接触分解法等が提案され
ている。しかし、高圧下で燃焼する方法、高周波プラズ
マで分解する方法では装置が大掛かりであったり、処理
コストが高いなどの問題がある。これに対し、触媒によ
る接触分解法は簡便な方法である。
【0008】この接触分解法で用いる触媒坦体として
は、アルミナ、シリカ、ゼオライト、チタニア、ジルコ
ニア、リン酸ジルコニウム等が提案されているが、耐酸
性が優れているものはチタニア、ジルコニア、リン酸ジ
ルコニウムである。そして、これらの触媒坦体に白金、
パラジウム、ロジウム等の活性金属酸化物を坦持したも
のが、揮発性ハロゲン化有機化合物の分解活性に優れて
いることが知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ジルコニア系
で実用可能な強度を持たせた触媒担体用成型体を得る方
法としては、ジルコニアに補強剤としてロックウール、
アルミナ等のファイバーあるいはアルミナゾル、シリカ
ゾル等の無機物を添加し、さらに水を加えて混練したも
のから成型体を得る方法が提案されている。しかし、前
記補強剤がジルコニア成型体中に含有されるため、ジル
コニアの特性が低下するという欠点があり、特に無機物
を添加すると著しく耐酸性が低下する。
【0010】通常、触媒坦体としての実用破壊強度は、
直径1.5mmの円筒状成型体で0.5kg/mm以上
が必要とされる。このため、融点が高いジルコニアは、
必要な強度すなわち粒子間結合を得るのに、900℃以
上の温度で焼成を行わなくてはならない。しかし、高温
で焼成すると比表面積が減少し、触媒坦体として十分に
機能しなくなるという新たな問題点を生ずる。すなわ
ち、反応がガス系であれば、触媒坦体の比表面積は50
2 /g以上必要とされ、さらに十分な触媒機能を向上
させるためには80m2 /g以上の比表面積を実現しな
ければならない。
【0011】本発明は、リン酸ジルコニウム成型体にお
ける上記したような種々の問題点を解決し、優れた強度
特性と比表面積を有する触媒担体用リン酸ジルコニウム
成型体およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し上記
の目的を達成するための本発明のリン酸ジルコニウム成
型体は、水酸化ジルコニウム粉体とリン酸と塩基性ジル
コニウム塩とよりなる混合成型物を焼成してなる成型体
であって、その比表面積が80m2 /g以上であり、赤
外線スペクトルで1635cm-1に吸収ピークを有し、
かつ、直径1.5mmの円筒状に成型した該成型体での
破壊強度が0.5kg/mm以上であることを特徴とす
【0013】また、本発明の製造方法は、水酸化ジルコ
ニウム粉体にリン酸と水とを添加して混練した後、塩基
性ジルコニウム塩溶液を添加して可塑化するまで混練
し、成型して乾燥し、次いで400〜600℃の温度範
囲において焼成することからなる。そして、リン酸の添
加量が成型体中の全ジルコニウムのZrO2 換算量に対
してP25換算量で2〜5重量%の範囲であり、塩基性
ジルコニウム塩溶液の添加量が水酸化ジルコニウム粉体
のZrO2 換算量に対してZrO2 換算量で10〜30
重量%の範囲になるようにして添加する。
【0014】
【作用】本発明の詳細およびその作用についてさらに具
体的に説明すると次の通りである。
【0015】すなわち、水酸化ジルコニウム粉体に適量
の水とリン酸とを混練し、さらに塩基性ジルコニウム塩
を添加して混練したものを成型し、乾燥し、焼成してリ
ン酸ジルコニウム成型体を形成した場合には、耐酸性を
損なうような補強材を添加しなくても、破壊強度の優れ
た成型体が比較的低温の焼成で得られる。しかも、この
ようにして低温焼成で得られた成型体は、従来の高温焼
成のリン酸ジルコニウム成型体に比べて比表面積が大き
く、触媒坦体として十分な機能を発揮させることができ
る。なお、赤外線スペクトルで1635cm-1に吸収ピ
ークを有するリン酸ジルコニウム成型体の比表面積が大
きいことが確認されている。
【0016】本発明において、水酸化ジルコニウム粉体
に適量の水とリン酸とを混練した後、塩基性ジルコニウ
ム塩を添加することによって、優れた破壊強度を有する
リン酸ジルコニウム成型体が比較的低温の焼成で得られ
る理由については明きらかではない。しかし、水酸化ジ
ルコニウム粉体にリン酸を添加し混練することで、ジル
コニウムの2次、3次粒子からなる水酸化ジルコニウム
粉体の粗粒子が解膠されて、粒子が均質化し、次いで塩
基性ジルコニウム塩を添加することで、中和反応により
前記粒子が固定され、充填密度が高くなるのではないか
と推定される。また、ジルコニア粒子の均質化は成型体
の比表面積を大きくするのにも寄与すると思われる。
【0017】本発明において、水酸化ジルコニウム粉体
に添加するリン酸としては、正リン酸、亜リン酸、次亜
リン酸等あるが、正リン酸を使用することが望ましい。
【0018】リン酸の添加量は、成型体中の全ジルコニ
ウムのZrO2 換算量に対してP25 換算量で2〜5
重量%の範囲となるように添加した場合に好結果が得ら
れる。リン酸の添加量をP25換算量で2重量%未満と
した場合には、適切な破壊強度と高比表面積を有する成
型体が得られなくなり、逆に5重量%を超えると、破壊
強度は向上するが、P25の存在が過大となって、これ
によるシンタリング効果のために比表面積が低下してし
まう。
【0019】次に、水酸化ジルコニウム粉体と水とリン
酸の混練物に添加する塩基性ジルコニウム塩としては、
炭酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭
酸ジルコニウムカリウム等があげられるが、炭酸ジルコ
ニウムアンモニウムを使用することが望ましい。塩基性
ジルコニウム塩の添加量は、水酸化ジルコニウム粉体を
ZrO2 換算量に対して塩基性ジルコニウム塩をZrO
2 換算量で10〜30重量%の範囲となるように添加す
る。塩基性ジルコニウム塩の添加量がZrO2換算量で
10重量%未満とした場合、適切な破壊強度を有する成
型体が得られなくなり、逆に30重量%を超えると、N
3 の存在が過大となって、これにより成型体の破壊強
度が低下する。このように、リン酸や塩基性ジルコニウ
ム塩の添加量が適正でないと、本発明の目的とする80
2 /g以上の比表面積を有し、かつ十分な破壊強度を
有するリン酸ジルコニウム成型体をえることができなく
なる。また、塩基性ジルコニウム塩を添加してから加熱
混練するのは、ジルコニア粒子を均一に分散させるため
である。
【0020】本発明のリン酸ジルコニウム成型体を得る
ためには、上記の添加量の範囲で水酸化ジルコニウム粉
体に水とリン酸とを混練した後、塩基性ジルコニウム塩
溶液を添加し、加熱混練し、十分に可塑化した混練物を
所望の形状に成型し、乾燥し、これを400〜600℃
の温度で焼成する。
【0021】混練物の成型は一般的な押出し成型機、製
丸機等を使用して行われる。成型体の形状は円筒状、四
ツ葉状、中空円筒状、球状等いかなる形状でも良い。焼
成温度を400〜600℃の範囲とするのは、400℃
以下の温度および600℃以上の温度では、1635c
-1に赤外線吸収スペクトルが認められず、80m2
g以上の比表面積値を得ることができないからである。
【0022】
【実施例】以下に本発明の実施例を比較例とともに述べ
る。
【0023】なお、リン酸ジルコニウム成型体の比表面
積は窒素ガス吸着によるBET法により求め、赤外線ス
ペクトルはパーキンエルマ社製モデル1720Xを用い
て求め、破壊強度は木屋式硬度計を用いて求めた。
【0024】(実施例1)水酸化ジルコニウム粉体(Z
rO2 として65重量%含む工業試薬)1500gに水
200mlと正リン酸(1級試薬)41gとを加温ジャ
ケット付ニーダーの中で混練した後、炭酸ジルコニウム
アンモニウム溶液(ZrO2 として65重量%含む工業
試薬)1220gを加え十分可塑化するまで混練して混
練物を得た。なお、水酸化ジルコニウム粉体と炭酸ジル
コニウムアンモニウム溶液のZrO2 換算量に対し、正
リン酸の量はP25換算量で2重量%であり、水酸化ジ
ルコニウム粉体のZrO2 換算量に対しての炭酸ジルコ
ニウムアンモニウム溶液の添加量はZrO2 換算量で2
0重量%であり、混練物の500℃での強熱減量は48
%であった。次いで、1.5mmφのダイスを有する押
出し成型機にて前記混練物を成型し、100℃の温度で
15時間乾燥し、該乾燥物を500℃で2時間焼成して
リン酸ジルコニウム成型体Aを得た。得られた成型体A
についての性状を求めたところ、比表面積は91m2
g、破壊強度は0.6kg/mmであり、赤外線スペク
トルについても1635cm-1に吸収ピークが有ること
も確認された。本実施例の結果より比表面積および破壊
強度はともに触媒坦体として要求される値を満足し、触
媒坦体として十分適用可能であることが判る。
【0025】(実施例2)水酸化ジルコニウム粉体と炭
酸ジルコニウムアンモニウム溶液のZrO2 換算量に対
して添加する正リン酸の添加量を酸化物換算量で5重量
%としたこと以外は、実施例1に示す方法とほぼ同様の
方法でリン酸ジルコニウム成型体Bを得た。得られた該
成型体Bについて性状を調べたところ、比表面積は84
2 /gであり、破壊強度は0.8kg/mmであり、
赤外線スペクトルについても1635cm-1に吸収ピー
クが有ることも確認された。
【0026】本実施例1の結果より水酸化ジルコニウム
粉体と炭酸ジルコニウムアンモニウム溶液のZrO2
算量に対して添加する正リン酸量を酸化物換算量で2〜
5重量%の範囲であれば比表面積および破壊強度は共に
触媒坦体として要求される値を満足できることが判る。
【0027】(実施例3〜4)水酸化ジルコニウム粉体
のZrO2 換算量に対して炭酸ジルコニウムアンモニウ
ム溶液の添加量をZrO2 換算量で10重量%、30重
量%としたこと以外は、実施例1に示す方法とほぼ同様
の方法でリン酸ジルコニウム成型体C、Dを得た。得ら
れた該成型体C、Dについて性状を求めたところ、比表
面積はそれぞれ86m2/g、89m2/gであり、破壊
強度はそれぞれ0.7kg/mm、0.5kg/mmで
あり、赤外線スペクトルもともに1635cm-1に吸収
ピークが有ることが確認された。
【0028】実施例3〜4の結果より、水酸化ジルコニ
ウム粉体のZrO2 換算量に対しての炭酸ジルコニウム
アンモニウム溶液の添加量をZrO2 換算量で10〜3
0重量%の範囲であれば比表面積および破壊強度は共に
触媒坦体として要求される値を満足できることが判る。
【0029】(比較例1〜2)水酸化ジルコニウム粉体
と炭酸ジルコニウムアンモニウム溶液のZrO2 換算量
に対して、これに添加する正リン酸の添加量を酸化物換
算量で1重量%、7重量%としたこと以外は、実施例1
に示す方法とほぼ同様の方法でリン酸ジルコニウム成型
体E、Fを得た。得られた該成型体E、Fについて性状
を求めたところ、比表面積はそれぞれ72m2/g、4
5m2/gであり、破壊強度は0.4kg/mm、1.
0kg/mmであり、赤外線スペクトルについても16
35cm-1に吸収ピークが有ることが確認された。
【0030】比較例1〜2の結果より、水酸化ジルコニ
ウム粉体と炭酸ジルコニウムアンモニウム溶液のZrO
2 換算量に対して正リン酸の添加量を酸化物換算量で2
重量%以下にすると、実施例1のリン酸ジルコニウム成
型体Aと比べ比表面積は減少し、破壊強度は著しく劣
り、触媒坦体として要求される値を十分満足できないこ
とが判り、逆に5重量%以上にすると、破壊強度は強く
なるが、比表面積は著しく小さくなるため、ともに触媒
坦体としては不適当であることが明きらかである。
【0031】(比較例3〜4)水酸化ジルコニウム粉体
のZrO2 換算量に対して炭酸ジルコニウムアンモニウ
ム溶液の添加量をZrO2 換算量で5重量%、40重量
%と変化させたこと以外は実施例1に示す方法とほぼ同
様の方法でリン酸ジルコニウム成型体G、Hを得た。得
られた該成型体G、Hについて性状を調べたところ、比
表面積はそれぞれ84m2/g、88m2/gであり、破
壊強度は0.4kg/mm、0.3kg/mmであり、
赤外線スペクトルもともに1635cm-1に吸収ピーク
が有ることが確認された。
【0032】比較例3〜4の結果より、水酸化ジルコニ
ウム粉体のZrO2 換算量に対して炭酸ジルコニウムア
ンモニウム溶液の添加量をZrO2 換算量で10重量%
以下または30重量%以上にすると、破壊強度がともに
触媒坦体として要求される値を満足できないことが判
る。
【0033】(比較例5〜6)リン酸ジルコニウム成型
乾燥物の焼成温度を300℃、700℃と変化させてそ
れぞれ2時間焼成したこと以外は、実施例1に示す方法
とほぼ同様の方法でリン酸ジルコニウム成型体I、Jを
得た。得られた該成型体I、Jについて性状を調べたと
ころ、比表面積はそれぞれ98m2/g、34m2/gで
あり、破壊強度はそれぞれ0.4kg/mm、1.2k
g/mmであり、赤外線スペクトルの1635cm-1
現れる吸収ピークはリン酸ジルコニウム成型体Jについ
ては確認されたが、リン酸ジルコニウム成型体Iについ
ては確認できなかった。
【0034】比較例5〜6の結果より、リン酸ジルコニ
ウム成型乾燥物の焼成温度を本発明の範囲の焼成温度よ
り低くすると、比表面積は大きくなるものの、破壊強度
は劣り、赤外線スペクトルの1635cm-1に現れる吸
収ピークについては確認できず、逆に高くすると、破壊
強度は強くなるが、比表面積は著しく小さくなり、触媒
坦体として要求される値を満足できないことが判る。
【0035】(比較例7)水酸化ジルコニウム粉体に水
と正リン酸と炭酸ジルコニウムアンモニウム溶液とを加
え、加温ジャケット付ニーダー中で混練した以外は、実
施例1に示す方法とほぼ同様の方法でリン酸ジルコニウ
ム成型体Kを得た。得られた該成型体Kについて性状を
求めたところ、比表面積は86m2 /gであり、破壊強
度は0.3kg/mmであり、赤外線スペクトルの16
35cm-1に吸収ピークがあることが確認された。
【0036】比較例7の結果より、水酸ジルコニウム粉
体に水と正リン酸と炭酸ジルコニウムアンモニウム溶液
とを一度に全て加える製造方法では、破壊強度が著しく
劣ることが明きらかであり、触媒坦体として要求される
値を満足できないことが判る。
【0037】
【発明の効果】本発明で開示したように、水酸化ジルコ
ニウム粉体に適量の水とリン酸とを添加して混練した
後、塩基性ジルコニウム塩を添加して成型し、乾燥し、
焼成して得られたリン酸ジルコニウム成型体は、無機質
補強材などの耐酸性を阻害する要因となる物質を含むこ
となく、赤外線スペクトルで1635cm-1に特有の吸
収ピークを有し、80m2 /g以上の高比表面積と0.
5kg/mm以上の優れた破壊強度を有する。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/86 C01G 25/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化ジルコニウム粉体とリン酸と塩基
    性ジルコニウム塩とよりなる混合成型物を焼成してなる
    成型体であって、その比表面積が80m2 /g以上であ
    り、赤外線スペクトルで1635cm-1に吸収ピークを
    し、かつ、直径1.5mmの円筒状に成型した該成型
    体での破壊強度が0.5kg/mm以上であることを特
    徴とする触媒担体用リン酸ジルコニウム成型体。
  2. 【請求項2】 水酸化ジルコニウム粉体にリン酸と水を
    添加して混練した後、塩基性ジルコニウム塩溶液を添加
    して可塑化するまで混練し、成型して乾燥し、次いで4
    00〜600℃の温度範囲において焼成することを特徴
    とする触媒担体用リン酸ジルコニウム成型体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 リン酸の添加量が、成型体中の全ジルコ
    ニウムのZrO2 換算量に対してP2 5 換算量で2〜
    5重量%の範囲であり、塩基性ジルコニウム塩溶液の添
    加量が、水酸化ジルコニウム粉体のZrO2 換算量に対
    しZrO2 換算量で10〜30重量%の範囲であること
    を特徴とする請求項2に記載の触媒担体用リン酸ジルコ
    ニウム成型体の製造方法。
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